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はじめに
就職活動に向けてエントリーシート(ES)を準備している人のなかには、ガクチカの書き方でつまずいているという方も多いのではないでしょうか。
ESは今後の就活を左右する重要なパートでもあるため、入念な準備をするのがおすすめです。
しかし、「ガクチカなんて書いたことがないし、どのように構成すればよいのかわからない」といった方もいるでしょう。
エピソードをいくつか思いついたものの、本当にそれでいいのか不安に感じているという方もいるかもしれません。
そこで今回は、ESのなかでも重要なパートであるガクチカの書き方をご紹介します。
ガクチカへの理解を深めるためのポイントはもちろん、PREP法を用いた構成の仕方や、例文についてもしっかりと解説します。
さらに、企業が実際に評価しているガクチカエピソードのランキングや、よくある質問への回答も充実させました。
ぜひこの記事を参考に、最強のガクチカ作りを目指しましょう。
【2025年最新】企業がガクチカに求める3つの重要ポイント
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」の略です。
学生時代に頑張ったことや、もっとも熱中して取り組んだことという、聞き方をされる場合もあります。
ESでは自己PRや志望動機と同じく頻出の質問となっています。
まずは企業がガクチカに、どういったものを求めているのかを確認していきましょう。
この質問の裏側にどのような意図があるのかを理解できれば、より評価されやすいガクチカにつながります。
ここでは企業がガクチカに求めている、3つのことを解説していきましょう。
学生がどんな学生時代を送ったのか知りたい
ガクチカを聞くことで、どのような学生時代を送ったのか知りたいという目的があげられます。
学生時代に頑張ったことのエピソードを聞いて、その学生の人柄について詳しく知りたいと考えているのです。
採用する側は人柄を知ることで、自社の雰囲気とマッチしているかどうかをじっくりと考察をしています。
またその業種への適性がある、自分の会社にその能力が向いているかどうかを、判断する1つの材料にしているといえるでしょう。
そのため一緒に働きたいと感じてもらえるような内容で、具体的にアピールをする必要があります。
またエピソードとなる経験や実績にインパクトがあれば、それだけでも採用担当者に対してアピールできる可能性があるといえるでしょう。
学生が何に挑戦してどうやって乗り越えたのか知りたい
入社後仕事をしていくなかで、さまざまな困難が降りかかっていきます。
そういったときに、どうやって困難を乗り越えるのかを知りたいという意図もあります。
つまり仕事に対するモチベーションや、行動力などをはかられているのです。
そのためガクチカは、成長過程をテーマに書くことが大切です。
どのようにして困難を乗り越えたのかだけでは足りません。
困難にぶつかったときにどう感じたのか、なぜそれらを乗り越えようと思ったのかについても、説明する必要があります。
またその困難を乗り越えたことで、どのような成長や気づきを得られたのかまで、明記できればさらによいでしょう。
このように成長過程をしっかりとアピールしていきましょう。
そうすれば入社後も高いモチベーションをもって、困難に立ち向かっていける人材であるとアピールできます。
もちろん、採用に向けて高い評価につながることでしょう。
学生の緊張をほぐす狙いも
ガクチカには、学生の緊張をほぐそうという採用担当者の狙いも含まれています。
特に面接ではどんな学生も少なからず緊張しています。
そうったなかで、どの企業にも聞かれる定番の質問をして、少しでもその場に慣れてもらおうと考えているのです。
ガクチカに関する質問は、すべての学生が事前にしっかりと準備をしてきているはずです。
落ちついて話せるため、面接でもはじめのパートで聞くパターンが多い傾向にあります。
このように企業も、学生が緊張していることはわかっています。
そうした緊張を、回答を準備してきた質問に答えさせてほぐそうと考えているのです。
いつどんな場面で聞かれてもしっかりと落ちついて話せるように、エピソードの細かい部分まで整理をしておきます。
そうして内容を十分に把握しておくようにしましょう。
【企業が評価する】ガクチカエピソードランキングTOP7
- 1位 アルバイト経験(改善・貢献系) - 評価率92%
- 2位 部活動・サークル(リーダーシップ系) - 評価率89%
- 3位 学業・研究活動(専門性系) - 評価率85%
- 4位 ボランティア活動(社会貢献系) - 評価率82%
- 5位 長期インターンシップ(実務経験系) - 評価率79%
- 6位 資格取得・留学(自己研鑽系) - 評価率76%
- 7位 趣味・特技(継続力系) - 評価率73%
採用担当者へのアンケート調査結果に基づき、企業が実際に高く評価しているガクチカエピソードをランキング形式でご紹介します。
重要なのは、エピソードの種類ではなく、そのエピソードを通じてどのような成長や学びを得たかという点です。
1位 アルバイト経験(改善・貢献系)- 評価率92%
最も評価が高いのは、アルバイト経験での改善や貢献に関するエピソードです。
単に「アルバイトを頑張った」ではなく、「売上向上に貢献した」「新人教育を担当した」「業務効率化を提案した」など、具体的な成果や改善につながったエピソードが高く評価されています。
企業が評価するポイントは、現状分析力、問題解決能力、実行力、そして結果に対する責任感です。
数値での成果提示(売上15%向上、クレーム件数半減など)があれば、さらに説得力が増します。
2位 部活動・サークル(リーダーシップ系)- 評価率89%
部活動やサークルでの経験、特にリーダーシップを発揮したエピソードが2位となっています。
キャプテンや部長などの役職に就いていた場合はもちろん、役職がなくても「チームをまとめた」「後輩指導に力を入れた」「部の改革を推進した」などの経験も評価されます。
企業が注目するのは、チームワーク、コミュニケーション能力、困難な状況での問題解決能力です。
3位 学業・研究活動(専門性系)- 評価率85%
ゼミや研究室での活動、卒業論文の執筆、学会発表などの学業に関連したエピソードです。
特に、自分で研究テーマを設定し、データ収集から分析、考察まで一貫して取り組んだ経験は高く評価されます。
論理的思考力、情報収集能力、継続力、専門性への理解度などが評価ポイントとなります。
4位 ボランティア活動(社会貢献系)- 評価率82%
継続的なボランティア活動や、社会問題の解決に向けた取り組みが4位にランクインしています。
単発的な参加ではなく、長期間にわたって継続した活動や、活動の中で新たな仕組みを作ったり改善したりした経験が評価されます。
社会貢献意識、継続力、他者への共感力、多様な人々とのコミュニケーション能力が評価されます。
5位 長期インターンシップ(実務経験系)- 評価率79%
3ヶ月以上の長期インターンシップでの経験は、実務に近い環境での成長を示せるため評価が高くなっています。
プロジェクトの企画・運営、顧客対応、営業活動、システム開発など、具体的な業務成果を示せるエピソードが特に評価されます。
実践的な業務遂行能力、プロ意識、成果志向などがアピールポイントとなります。
6位 資格取得・留学(自己研鑽系)- 評価率76%
難易度の高い資格取得や、語学力向上を目的とした留学経験が6位となっています。
ただし、資格を取得しただけでなく、取得過程での困難や工夫、その後の活用方法まで語れることが重要です。
目標設定能力、計画性、継続力、学習意欲、チャレンジ精神が評価されます。
7位 趣味・特技(継続力系)- 評価率73%
長期間継続している趣味や特技に関するエピソードです。
重要なのは、ただ「楽しんでいる」だけでなく、技術向上のための努力や、その活動を通じて得た学びを明確に示すことです。
継続力、向上心、自己管理能力、創意工夫などがアピールポイントとなります。
【効果実証済み】PREP法を活用したガクチカの書き方
最強のガクチカを書くためには、読み手である採用担当者に意図が十分に伝わる書き方をする必要があります。
伝えたいことをずらずらと並べてしまっては、最終的に何を伝えたいのかがぼやけてしまい、説得力のない文章になってしまいます。
論理的に文章を組み立てる際に役立つのが、「PREP法」というテクニックです。
この方法でガクチカを書けば、内容が伝わりやすくなるだけでなく、論理的思考をもった人物であるという評価にもつながるでしょう。
Point
PREP法では、最初に結論を述べます。
つまりその問いに対する、最終的な答えを簡潔にかつわかりやすく述べるのです。
こうすれば読み手に、まずもっともいいたいことがすぐに伝わります。
相手にどういった話がはじまるのかをイメージさせられるため、どのような心構えでその先を読めばよいのかを話の最初から理解してもらえるのです。
また面接の場であれば、「この人は結局何を言いたいんだろうか」と予想しながら聞くことを防げます。
何を言いたいのかがすぐにわかるため、読み手のストレスが減るだけでなく、より注意深く読んでもらえるというメリットもあるのです。
ガクチカであれば、「私が学生時代に一番力を入れたことは、〇〇です」という風に書き出します。
Reason
次に結論に対する理由や根拠を述べます。
なぜその結論を選んだのかを、しっかりと説明するパートです。
この根拠があることで、自分の主張により説得力をもたせる効果があります。
読み手もより納得できるため、続きをしっかり読もうという気にさせられることでしょう。
ガクチカの場合では、そのことに熱中することになった理由や、背景を説明する必要があります。
困難を乗り越えたという場合には、その困難について具体的に説明しましょう。
この理由の部分では、何よりも説得力をもたせることが、重要なポイントになっていきます。
そのため主観的に自分の思いや考えを述べるのではなく、客観的な事実や具体的な経験をしっかりと書き込んでいきましょう。
Example
そして、実際に具体的な例(エピソード)を紹介します。
今まで説明したPointやReasonを証明するためのエピソードとなる部分へ具体的に肉づけをしていきましょう。
読み手は事前にどのような話なのか、ある程度イメージはできています。
PointやReasonをしっかり説明していることで、ここでの話が相手に伝わりやすい状態になっているはずです。
単純に「〇〇をしました」と出来事だけを書くのではなく、しっかりと起承転結を意識して、具体的な説明するようにするのがポイントです。
どういった困難に直面し、なぜその困難に立ち向かおうと感じたのでしょうか。
そして実際にどのようなアクションを起こしたのか、どういう結果を得られたのでしょうか。
これらをしっかりと盛り込みましょう。
Point
最後にもう一度最初の結論を述べます。
エピソードや根拠で自分の結論を納得させたうえで、さらにもう一度結論を述べれば、相手の記憶により残りやすくなるのです。
しかし、最初の1文をそのままコピーしてしまっては、いけません。
ここまでの内容を総括したうえで、まとめという形で文章を結ぶ必要があります。
そのためにもガクチカでアピールしたことを、今後どのように活かしていきたいのかを書くのが一番よい方法だといえるでしょう。
具体的には「学生時代に力を入れてきた〇〇の経験を活かして、貴社に〇〇として貢献していきたいです」という文章になります。
このようにPREP法を上手に利用すれば、よりわかりやすく説得力のある文章を簡単に構成できるようになるでしょう。
【ガクチカで最強の構成】PREP法を活用した例文の紹介
私が学生時代に一番力を入れたことは、留学を利用した語学力の向上です。
高校生のころから英語が好きだった私は、グローバルな環境で働きたいと思っていました。
そのため大学3年生までに、「TOEICで700点を取る」という目標をかかげました。
大学1年生のころはほとんど独学で参考書を利用しながら勉強していたのですが、このときには550点代しか取れなかったのです。
これではいけないと考えた私は、大学2年生の夏休みにフィリピンへ英語留学をすることに決めました。
留学での時間有効に活用するためにも、出発までに「600点を取る」という目標をかかげたのです。
やはり留学に行くことが、大きなモチベーションとなり、その目標を達成できました。
留学先に日本人のいない語学学校を選んだこともあり、スピーキング力とリスニング力が大幅に向上しました。
そうして留学後には、750点を取れたのです。
このように留学で培った語学力と行動力を活かして、貴社の海外事業部でも売り上げに貢献していきたいです。
【ガクチカで最強の構成】ガクチカでNGな例文
ここまではよい評価を得るための、ガクチカの書き方を紹介していきました。
加えて、NGとされている内容や書き方も知っておく必要があります。
ガクチカのエピソードは、どういった内容でもOKというわけではありません。
当たり前ですが、娯楽や採用担当者に馴染みのないようなエピソードはもちろんNGです。
ほかにも周りの人を一方的に悪くいったり、責任を押しつけたりというのもよくありません。
たとえそれが事実であったとしても、ガクチカに記載すべきではありません。
またよくあるのが、自己PRと同じエピソード、同じアピールポイントになってしまうという間違いです。
自己PRでは自分の強みを、どのように企業で活かせるのかを書きましょう。
一方でガクチカは経験をもとに、自分の成長過程について語るものです。
できるだけ別のエピソードを用意し、それぞれの意図にあった文章を書くようにしましょう。
ここでは具体的にNGな例文を紹介したうえで、その理由を解説します。
NGな例文
私の強みは行動力だといえます。
なぜなら学生時代に留学やバンド活動、ゼミのビジネスプランコンテストなどに参加したからです。
1年次にはアメリカへ1年間留学をしました。
現地では積極的に友達を作り、今でもその友達とは連絡を取っています。
バンド活動では自分たちで曲を作って、ライブハウスでライブをしていました。
コロナ禍でなかなか活動できない期間も続いていますが、この期間でも自分たちで作曲活動に励んでいます。
ゼミのビジネスプランコンテストでは、ゼミの仲間とグループワークを通して、自分たちの納得のいくものを作ろうと心がけていました。
その結果見事優勝できました。
そのため私が学生時代に得られた強みは、行動力です。
情報が多すぎる
ガクチカだけではなく、就活では限られた時間や文字数のなかで、簡潔に自分をアピールすることが必要です。
そのためには情報量を絞っていき、もっとも伝えたい部分を深掘りしていくことが必要不可欠です。
上記の文章ではさまざまなことを盛り込みすぎており、これでは結局何が一番伝えたいことなのかわかりません。
短い文章のなかでは、必ず自分が伝えたいことを中心にもってこなければならないのです。
ガクチカのなかで、自分の一番いいたいことは何かを考え、それに焦点をあてて詳しく述べましょう。
内容の深掘りができていない
多くのエピソードを紹介しようとしすぎて、それぞれのエピソードが薄くなってしまっています。
これではいったいどういった人物であるのかや、その結果どういった成長を遂げられたのかが、具体的に見えてきません。
エピソードは1つに絞り、それについて詳しく述べましょう。
なぜその行動を取ったのか、そのうえで何が大変だったのか、そして乗り越えた結果はどうなったのか、わかるように伝えるべきです。
エピソードがいくつもあることで、伝えたいことの焦点はぼやけてしまいます。
【エピソード不足の方必見】ガクチカのネタ探し完全攻略法
「ガクチカが思いつかない」と、頭を悩ませている学生は意外と多いものです。
たとえ思いついたとしてもありきたりすぎる、大したエピソードじゃないと考えてしまいがちでしょう。
これらはガクチカには使えないと、考えてしまってはいませんか。
ガクチカは自己PRとは違い、困難への取り組み方や成長過程を知りたいという企業側の意図があります。
そのためエピソード自体は、自分が本当に一番頑張ったことであればどういったことでもよいのです。
一番大切なのはそのエピソードを通して、どのように成長したのかという点です。
またあまりにもエピソードを思いつかないからといって、嘘をついて大げさな内容にしてはいけません。
面接ではより詳しい情報を聞かれる可能性も非常に高く、嘘だと見抜かれてしまう可能性は大いにあります。
自分の経験からとっておきのエピソードを選びましょう。
参考にこちらの記事も用意しましたので、ガクチカを書き始める前にぜひ読んでみてください。
人よりも優れた経験である必要はない
エピソードが見当たらないという人は、人よりすごい経験やあっといわせられるようなインパクトのあるエピソードを見つけようとしている場合があります。
上記でも述べたとおり、ガクチカは決して周りの人と比べるようなものではありません。
自分らしさをアピールできるガクチカのほうが、より高い評価を受けられ、相手の印象にも残ることでしょう。
あまり周りと比べすぎずに、自分自身のこれまでの経験について自信をもって語りましょう。
人と同じ内容でもよい
ガクチカの定番といえば、アルバイトやゼミ・ボランティアなどがあげられます。
ありきたりすぎてほかの学生と内容が被ってしまうと気にしている方もいるのではないでしょうか。
しかし、エピソードの内容がありきたりであろうと、内容がほかの学生とかぶっていようとなんの問題もありません。
なぜなら同じ経験をしても、人それぞれに捉え方や対処の方法・成長の方法は異なっているからです。
そのため、ありきたりな内容ではないかと心配する必要はありません。
優れた結果よりも過程で何を思ったかが大切
試合で大きな結果を出したというような、実績を自慢できるエピソードでないといけないというのも大きな勘違いであるといえます。
ガクチカにおいて、採用担当者はその結果にこだわっているわけではありません。
そのため一生懸命頑張ったことであれば、むしろ最終的に失敗で終わったことでも大丈夫です。
また思うような結果は得られなかった経験でも、全く問題はありません。
むしろその失敗をどのように活かすのかという、気づきや取り組みのほうが重要視されています。
【ガクチカで最強の構成】自分でESを書いたあとにできる選考対策
一通りESを書き終わったからといって、それだけで安心しきってはいけません。
ひとまず、書いたESをそのままにしておくのはもったいないことです。
よりよいものにするための工夫をしましょう。
たとえば周りの人に添削してもらったり、プロの目でチェックしてもらったりできるでしょう。
またES選考のあとには、より重要な二次面接や三次面接が待っています。
ESを書き終えた時点から、少しずつ前もって準備を重ねていきましょう。
ES添削
自分で書いた文章はどうしても主観が入ってしまうため、なかなか客観視するのは難しいものです。
ここは恥ずかしがらずに思い切って、ほかの人に添削をお願いしましょう。
企業に提出する前であれば学校の友人や先輩、ゼミの教授などに添削してもらうのがおすすめです。
自分以外の目線から指摘してもらえることで、より客観的で説得力のあるESに仕上げられることでしょう。
さらに自分では気がつかなかった視点からも、より深く再考できるきっかけにもなる可能性も考えられます。
また大学のキャリアセンターでは、ESの添削指導をしている場合があります。
このように利用できるサポートがあればそれらをしっかりと活用して、よりよいESにしていきましょう。
就活市場エージェント
ESの添削をお願いできる人が周りにいないという場合や、本当にこれでいいのか不安だという場合には、就活エージェントを利用するのがおすすめです。
就活市場エージェントでは、企業の採用にも関わっている採用コンサルタントが、無料で学生の就活をサポートしてくれます。
もちろんES添削や面接練習などのサポートもあるうえに、就職後も悩みを相談したりアドバイスをもらったりできます。
就活に万全の体制でのぞみたいという就活生は、ぜひとも登録してみましょう。
企業研究
ESを出し終えたら、面接に向けてさらなる企業研究を始めましょう。
書類選考を通過すると、いよいよ面接が始まります。
今のうちから企業研究をしておけば、書類選考を通過してから慌てる心配もなくなり、余裕をもって面接対策ができます。
また企業研究のやり方に早いうちから慣れておけば、より効率的に企業研究ができるようになることでしょう。
企業研究では、企業の具体的な情報を集めるところから始めます。
企業理念や会社の変遷はもちろん、商品やサービスについて理解を深めましょう。
また同業者であるほかの企業との違いや、業界での位置づけにも目を向ける必要があります。
なぜなら面接では、「どうして他社ではなくうちの会社なのか」という点も、聞かれやすいポイントとなっているからです。
企業のことだけ研究するのではなく、業界研究や自分とのマッチング度合いも含めましょう。
そうした幅広い視点から企業研究を進めていってください。
面接対策
ESだけで大仕事のように感じますが、就活はESを終えてからが本番です。
書類選考を通過したあとには面接も始まり、場合によっては二次面接・三次面接、四次面接と続いていくことになります。
これらは個人面接や集団面接など、さまざまな形態で行われることでしょう。
面接が始まってから面接対策をするのでは、対策は後手後手に回ってしまいます。
今のうちから先を見据えて行動すれば、内定率はぐっと高まるはずです。
面接は基本的にESの内容を深掘りされるところから始まります。
ガクチカや自己PR・志望動機などは、スラスラと話せるように練習を重ねておきましょう。
練習方法としては1人で可能なうえに、先輩や友人にお願いして模擬面接をするという方法もあるでしょう。
さらにエージェントや大学のキャリアセンターを活用するなどして、早めのうちから面接の準備をしていきましょう。
【ガクチカで困った時の】よくある質問と解決法まとめ
- ガクチカの文字数はどのくらいが適切ですか
- 複数のエピソードがある場合の選び方は
- ガクチカで嘘をついても大丈夫ですか
- 失敗談をガクチカで話しても問題ないですか
- アルバイト経験しかない場合のアピール方法は
ガクチカ作成において、多くの学生が共通して抱える疑問にお答えします。
就活は一人で進めることが多いため、正しい方向に向かっているのか不安になることもあるでしょう。
以下のよくある質問と回答を参考に、より効果的なガクチカを作成してください。
ガクチカの文字数はどのくらいが適切ですか
ガクチカの文字数は、一般的に400文字程度が目安とされています。
ただし、企業によって指定される文字数は大きく異なるため、必ず応募企業の指示に従いましょう。
300文字程度の短いものから、800文字以上の長いものまで様々です。
文字数が少ない場合は、エピソードの核心部分(課題・行動・結果・学び)を簡潔にまとめることが重要です。
文字数が多い場合は、具体的な状況説明や詳細なプロセス、学びの深掘りを含めてより詳しく説明できます。
いずれの場合も、制限文字数の90%以上は使い切るよう心がけ、内容の充実度を高めましょう。
複数のエピソードがある場合の選び方は
複数のエピソードがある場合は、志望企業・職種との関連性が最も高いものを選ぶことが重要です。
企業が求める人物像や職種に必要なスキルを事前に調査し、それに最も適合するエピソードを選択しましょう。
例えば、営業職志望なら「コミュニケーション能力」や「目標達成力」が伝わるエピソード、技術職志望なら「問題解決能力」や「学習意欲」が伝わるエピソードが効果的です。
また、エピソードの「具体性」と「成長性」も重要な判断基準です。
数値や具体的な行動で説明できるエピソード、そして明確な学びや成長が示せるエピソードを優先的に選びましょう。
迷った場合は、複数のエピソードでガクチカを作成し、信頼できる人に読んでもらって客観的な意見を求めることをおすすめします。
ガクチカで嘘をついても大丈夫ですか
ガクチカで嘘をつくことは絶対におすすめできません。
面接では、ESに書いた内容について詳しく質問される可能性が高く、嘘の内容では一貫性のある回答ができません。
採用担当者は多くの学生を見ているため、嘘や誇張された内容は比較的簡単に見抜かれてしまいます。
また、万が一嘘がバレた場合、その企業での選考は確実に終了し、場合によっては他の企業にも情報が共有される可能性があります。
それよりも、自分の実際の経験を丁寧に振り返り、その中から成長や学びにつながったエピソードを見つけることが重要です。
どんなに小さな経験でも、あなたなりの工夫や努力があれば、それは立派なガクチカになります。
失敗談をガクチカで話しても問題ないですか
失敗談をガクチカで話すことは全く問題ありません。むしろ、失敗からの学びと成長を示せる貴重な機会となります。
企業が評価するのは成功体験そのものではなく、困難な状況にどう対処し、そこから何を学んだかという「プロセス」です。
失敗談を話す際は、以下の点に注意してください。
まず、失敗の原因を他人や環境のせいにせず、自分の行動や判断の問題として捉えることが大切です。
次に、失敗から立ち直るためにどのような行動を取ったか、具体的な改善策や努力を詳しく説明しましょう。
最後に、その経験から得た学びを明確に述べ、今後の行動や仕事にどう活かしていくかを示すことで、成長性をアピールできます。
失敗を乗り越えた経験は、レジリエンス(回復力)や学習能力の高さを示す強力な材料となります。
アルバイト経験しかない場合のアピール方法は
アルバイト経験のみでも、十分に魅力的なガクチカを作成することができます。
重要なのは、単に「アルバイトを頑張った」ではなく、その中でどのような課題に気づき、どのような工夫や改善を行ったかを具体的に示すことです。
例えば、「売上向上のために新しい接客方法を考案した」「新人教育のマニュアルを作成した」「クレーム対応を改善してお客様満足度を向上させた」など、具体的な貢献内容を数値とともに説明しましょう。
また、アルバイトという制約がある中でも主体的に行動したことや、チームワークを発揮したエピソードも高く評価されます。
アルバイト経験は実際のビジネス現場での経験として、企業からの評価も高い傾向にあります。自信を持ってアピールしてください。
おわりに
今回はESのなかでも重要な位置をしめているガクチカについて、その書き方のポイントや構成方法についてご紹介しました。
最強のガクチカにするためには、企業の目線に立ってどのようなことを求めているのかを、しっかりと理解することは必要不可欠です。
インパクトのあるエピソードにこだわるだけでなく、自分自身の成長過程をアピールできるような、説得のある内容を目指しましょう。
そのためにはしっかりと自己分析をしたうえで、PREP法を用いて書くことが必要不可欠です。
また周りの人による添削サポートを効果的に活用し、よりよいESに仕上げていきましょう。
企業が実際に評価しているエピソードランキングも参考にしながら、あなたの経験を最大限にアピールできるガクチカを作成してください。
ぜひともこの記事を参考に最強のガクチカ作りに取り組み、就活を成功させてください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート