はじめに
インターンシップは、1日だけの短期間のものから3ヶ月以上の長期間にわたるものまでさまざまあります。
長期インターンシップに参加することで職業に関する理解を深めることができるだけでなく採用まで結びつくケースもあるのです。
しかし、長期インターンシップを募集している企業の中にはブラック企業も紛れているため、正しい方法で探さないと思わぬトラブルに見舞われてしまう可能性もあります。
ブラック企業の長期インターンシップに参加してしまったことで就活の意欲がなくなる場合や人によっては鬱病を発症してしまった方もいるため注意が必要です。
このようなトラブルに見舞われてしまうことがないように、しっかりと目的意識を持って参加するようにしましょう。
企業が長期インターンシップを開催する目的
長期インターンシップに参加する前に、まずは企業が長期インターンシップを開催する目的を知ることから始めましょう。
企業の目的や開催する意図がわかっていないと企業側だけでなく自分自身も互いに有意義な時間を過ごすことはできません。
実際に長期インターンシップに参加して自分のイメージとは違ったなんてことになってしまうことがないように企業がなぜ長期インターンシップを開催するのかを早速確認してみてください。
労働資源の確保
現在、多くの企業で長期インターンシップを開催しています。
長期インターンシップとは、実際に学生が企業で1ヶ月以上の長期間にわたって働くことを言います。
参加することで職業理解を深められるだけでなく賃金を得ることができるのもメリットです。
長期インターンシップを開催する企業の多くがベンチャー企業となっていますが、そうした企業は常に人材不足に悩まされています。
そのため、積極的に長期インターンシップを開催し人材の確保に力を入れているのです。
ベンチャー企業の中には、社員よりも優秀な学生を確保し、実際に企業で働いてもらうことで労働資源の増加を狙っている場合があります。
学生側がメリットを得ているだけでなく企業側も人材の確保や労働資源の増加を目的にするなど互いにメリットを感じられるのも特徴です。
採用活動の一環
企業の採用活動は、通常長い期間とお金をかけて行っています。
その一方で、ミスマッチなどによって採用した学生が早期離職をしてしまうリスクとも常に戦っているのです。
長期インターンシップであれば学生側も十分に企業の内情を理解することができ、ミスマッチを防ぎながら即戦力となる学生を新卒として採用することができるといった利点もあります。
このようなメリットがあることから、企業側は、採用活動の一環として長期インターンシップを開催し優秀な学生を求めているのです。
長期インターンシップに採用された場合に任せられる業務内容
長期インターンシップに参加するとどのような業務に携わることができるのかわからず疑問に思っていませんか。
長期インターンシップに採用された場合に任せられる業務内容は、それぞれの企業によって違いがあります。
実際に長期インターンシップに参加してから自分が思っていたイメージと違うといったことにならないように応募する前に必ずしっかりと募集内容に目を向けてみることが大切です。
企業が提示している募集内容を確認すれば詳しい業務内容が書かれています。
学生側も有意義な時間を過ごせるよう、エントリー前に募集内容にしっかりと目を通しておきましょう。
営業
長期インターンシップの募集サイトをチェックしてみると営業職の募集は非常に多いことがわかります。
しかし、募集されている営業職の長期インターンシップには、それぞれ特徴があるため注意が必要です。
電話営業や新規開拓といった2つの業務に分けられますが、必要書類の準備をすることやアポ取りを行うこともあります。
また、先輩社員に同行し商談を取るなど、より実務に近い経験ができるのも営業職の長期インターンシップの特徴です。
営業職の長期インターンシップに参加すると学生のうちに実際の営業の仕事を体験できます。
営業に必要なスキルを身につけられるのもメリットと言えるでしょう。
マーケティング
マーケティングは、新卒で入社してからやることは難しいと言われています。
マーケティングとは、お客様に自社商品の価値を知ってもらうために行う活動のことを言いますが、マーケティングの考え方は実際に就職してから必要不可欠なものとなります。
しかし、学生生活では、マーケティングの考え方を日常生活で身につけることは困難です。
長期インターンシップに参加することで学生のうちに実務レベルでスキルを得ながら経験できるのもメリットと言えるでしょう。
ただし、マーケティングを学べる長期インターンシップは、学生にとって数多くのメリットを感じられる経験ができることから倍率が高いことで知られています。
人気業種となっているため、倍率の高い企業の長期インターンシップの場合、優秀な学生と戦わなければならないといったデメリットもあります。
人事・広報
企業の中には、長期インターンシップを通して学生に人事・広報を任せることもあります。
人事の長期インターンシップに参加した場合、採用や広報のほか面接などさまざまな仕事に携わることが可能です。
時にインターン生がインターン生の面接をすることもあり、貴重な体験ができるのもメリットの一つです。
また、広報の業務によりライティングスキルを上げることもできるでしょう。
人事や広報の長期インターンシップは、会社の顔として活躍できるだけでなく、広告やPRの業務に積極的に携わりスキルを身につけることができるなど、より深い職業理解を深めたい学生におすすめと言えます。
事務
事務の長期インターンシップでは、インターン生を採用して実際に社員が行っている業務を任せる企業もあります。
先輩社員が行っている仕事を体験できるのも嬉しい点です。
データ入力をはじめ、先輩社員が行う業務をサポートしていくこともあるでしょう。
事務の長期インターンシップといっても企業によっては、受付などの仕事を任せられることもあります。
実際に先輩社員が行っている業務に深く携わることができるため、3ヶ月ほどの期間の中でしっかりと企業で働くイメージを持つことができます。
事務の長期インターンシップは、女性の応募者が多く、企業によっては倍率が高くなることがあります。
長期インターンシップに参加するメリット
ここからは、長期インターンに参加するメリットについて解説します。
3ヶ月程度の長い時間を企業で過ごすことになるため、学生側も何らかのメリットを得たいと考えていることでしょう。
実は、長期インターンシップには、多くのメリットがあるのです。
ただ実務を経験できるだけでなく、参加して良かったと思える利点が数多くあるのも長期インターンシップに参加する学生が多い理由と言えるのではないでしょうか。
稼げる
長期インターンシップでは、実務を経験するため、無給ではなくきちんと賃金が支払われます。
給料は、アルバイトよりも多く稼げることも多く、給与を得ながら職業体験できるのも嬉しい点です。
しかし、企業側が学生に給与を支払うのは、責任感をしっかりと持って欲しいという想いも含まれています。
そのため、成果報酬形態を取り入れている企業もあり、給与の額は学生によって差が出ることもあるのです。
多くの企業で給与が支払われていますが、ブラック企業の場合、インターン生をただの労働資源としか考えていないところもあります。
このような場合、無給で働かせることもあるため、事前に企業のリサーチを怠らないようにしましょう。
社会人の知り合いができる
長期インターンシップに参加することで社会人の知り合いができるのもメリットです。
実際に長期インターンシップに参加すると先輩社員との仲を深めることができます。
実務に関するアドバイスだけでなく、就活に関する悩みにも耳を傾けてくれます。
中には、人事からアドバイスをもらえることや人事のコネを得て特別ルートで選考してもらったというインターン生もいるのです。
このようなメリットは、長期インターンシップに参加しなければ得ることはできません。
また、社会人の知り合いを多く増やしておくことで就職後も有利になることがあります。
人脈を活かして積極的に仕事に携わることができるなど、ライバルに差をつけて活躍できるのも強みです。
意識の高い友達ができる
長期インターンに参加する学生は、意識の高い人ばかりです。
自分の時間を使って仕事に携わるため、学業やプライベートとの両立ができる学生でなければならず、しっかりと自己管理が行える人物が多いのも特徴です。
また、就活意欲が高く、実際に積極的に行動し自身を高めることにつなげています。
長期インターンシップを通して意識の高い友達ができるとモチベーションが上がるだけでなく良い刺激を受けることもできるでしょう。
互いに高め合える関係の友達ができるため、就活に良い結果をもたらしてくれるのはもちろん、就職後もいろいろな相談ができるなど長期インターンシップに参加するメリットは数多くあります。
長期インターンシップに参加するデメリット
長期インターンシップは、メリットだけでなくデメリットもあります。
メリットばかりに目を向けてしまうと「こんなはずではなかったのに」と後悔してしまうこともあるため、両面を見て長期インターンシップに応募することが大切です。
ここからは、長期インターンシップには、どのようなデメリットがあるのかという点について解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
時間投資をしなければならない
長期インターンシップは、通常のアルバイトと違って勤務時間や期間が義務付けられています。
社員と同様に1日8時間以上働くことも多く、学校やプライベートの両立が難しいと悩んでしまう学生も少なくありません。
特に学業と両立できなくなってしまうと留年のリスクが出てきます。
どんなに長期インターンシップで有意義な時間を過ごしメリットを感じることができていても留年したら元も子もありません。
企業によって与えられる裁量には違いがあるため、まずは学業と両立できるようにしっかりとスケジュールを立てることが大切です。
また、時間に関する問題だけでなく成果報酬の場合は、最初は思ったように稼げないこともあるので給与体系についても確認しておくと安心です。
会社の基準ができてしまう
3ヶ月もの長期間にわたってインターンに参加してしまうと、その企業が基準になってしまい他社との比較がうまくできなくなることもあります。
万が一、1社だけのインターン経験だけで他社に入社してしまうと「前の会社のほうが良かった」などと後悔することもあり、仕事の意欲が湧かなくなる人も少なくありません。
このようなトラブルに見舞われてしまうことがないように長期インターンシップに参加する時には、自分自身がしっかりと目的を持つことが大切です。
長期インターンシップに参加することで何を得たいのか、また行く意味や目的も明確にしたうえで参加するようにしましょう。
バイト先での飲み会などはない
学生の中には、長期インターンシップはアルバイト感覚で参加できるものだとイメージしている人も多いかもしれません。
しかし、長期インターンシップは、働くことに責任が大きく社員と同様の扱いを受けることもあります。
業務中はもちろんのこと、仕事が終わった後もアルバイトのようなノリで先輩社員と接することはNGです。
たとえば、先輩と一緒に業務終了後に飲みに行うことやご飯を食べに行くといった交流はあまりないのが一般的です。
さらに、出会いもないため、アルバイトのような人間関係を築くことは難しいと実感している方も少なくありません。
長期インターンシップに参加する際の探し方と注意点
ここからは、有意義な時間を過ごしながら長期インターンシップのメリットを実感できるようにおすすめの探し方と注意点について確認していきましょう。
長期インターンに参加したくても、どのように探せば良いのかわからないという学生が大半です。
現在、数多くの長期インターンシップを紹介するサイトがありますが、ここではおすすめの3つに絞ってメリットを詳しく解説していきます。
Wantedlly
Wantedllyは、給与や具体的な業務内容だけでなく、その企業の魅力ややりがいを知ってから応募することができます。
2012年にサービスが開始されて以来、多くの方がWantedllyに登録しています。
2020年には240万人もの登録者を達成し学生をはじめ若手を中心とした多くのユーザーを獲得しました。
利用企業者数も3万件を超えるなど多数あるのが特徴で、自分がやりたいことに関われる長期インターンを見つけやすいのも嬉しい点です。
また、Wantedllyは、自分で企業とやりとりを行わなければならないといったデメリットもありますが、その一方で直接交渉することで企業と信頼関係を結び距離を縮められる点がメリットとなっています。
キャリアインターン
キャリアインターンは、長期インターンシップ情報を効率よく得ることができるだけでなく短期インターンシップに関する情報も多く発信しています。
インターンに関する知りたい情報を手っ取り早く手に入れたいという方に最適なサイトです。
また、条件検索を使うこともできるので、手間や時間をかけることなく情報を得ることができるのも嬉しい点と言えるでしょう。
長期インターンシップに応募する際の疑問もキャリアインターンにお任せです。
志望動機の書き方などのコラムも多数掲載されているため、しっかりと不安や心配を解消したうえで長期インターンシップに応募することができます。
就活市場インターン
就活市場インターンは、就活情報サイトが運営しているのも特徴の一つです。
専門的な知識を多数持ち合わせているエージェントによる個別紹介制度を採用しており、自分に合ったインターンを効率良く見つけることができます。
また、個別の相談会を実施しているため、じっくり自分に適したインターンを見つけることができるだけでなく長期インターンシップの疑問や不安も解消できます。
さらにインターンに関するコラムを多数掲載しているので、応募する前に疑問を解消することや参考にすることもできるでしょう。
就活市場インターンは、無料で利用することが可能です。
わずか60秒で登録することができ、登録後はエージェントとの面接、選考と進み、スムーズに自分に合ったインターンに参加できる仕組みが採用されています。
長期インターンを探す際の注意点
長期インターンシップに参加すれば採用に有利になるといったイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
しかし、メリットだけに目を向けるのではなく、参加する前には自分が長期インターンシップに参加する目的をきちんと明確にしなければいけません。
長期インターンシップに参加する企業の社風を知るのはもちろんのこと、業務内容も確認しておきましょう。
事前に企業の社風を調べなかったことで長期インターンシップに参加したものの自分には合わず離職してしまったというケースもあります。
また、自分の興味のある業務に携われるかという点も事前に確認しておくべきです。
せっかく長期インターンに参加するのですから、自分がやりたい仕事に積極的に挑戦できる企業を選ぶべきです。
おわりに
いかがだったでしょうか。
本記事では、長期インターンシップに応募する前に確認しておきたいおすすめの企業の探し方や注意点について解説しました。
長期インターンシップは、メリットばかりではありません。
しっかりと事前に企業の特徴や社風などを確認しておかなければ有意義な時間を過ごすことができず、就活のモチベーションも下がってしまうので注意しましょう。
就活を有利に進められるように応募する前にはメリットやデメリットのほかにも募集内容にも目を向けて自分がやりたいことができるかを確認しておくことをおすすめします。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート