就職活動を行う上で、必ず考えなくてはならないのが志望動機です。
特に、文系の学生がSE職を目指す場合には、志望動機がとても重要です。
学校で学んだことと違うジャンル分野の職業を目指そうと思ったら、明確な志望動機がないと、面接担当者を納得させることができません。
でも、いざ履歴書に向かうと、内容が浮かんでこないという方も多いのではないでしょうか?
本記事で、SE職を希望される方向けに、志望動機の例、NG例などをいくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
【SEの志望動機】SE(システムエンジニア)とは
SE(システムエンジニア)を目指す際は、そもそもSEとは何かを十分に理解しておく必要があります。
一般的にSEとは、クライアントの要望・悩みを解決するために、ITシステムやソフトウェアの設計を行うことを主な仕事としています。
具体的な業務内容・範囲は企業によって異なりますが、SEは状況や要望に応じてさまざまなシステム・サービスを設計するため、課題解決の施策や相手の要望を形にする力が求められます。
そのため、SEにはクライアントとの細かい打ち合わせ・コミュニケーションが不可欠であり、意外にも提案力やコミュニケーション能力も重要視される仕事といわれています。
SEの業務内容
就活でSEを志す場合は、SEの具体的な業務内容をチェックしておきましょう。
SEが担当する業務は、主に以下が挙げられます。
- 要件定義
- 基本設計
- 詳細設計
- プログラミング
- テスト
システム開発は上記の工程を経て、納品に至る仕組みです。
なお、多くのSEは上流工程と呼ばれる要件定義から詳細設計を担っており、以降の下流工程はプログラマーが担当するかたちになります。
では、詳細を一つひとつ見ていきましょう。
要件定義
SEが担当する上流工程の一つ目として行われるのが、要件定義です。
要件定義では、クライアントとの打ち合わせがベースとなり、希望するシステムの内容や予算感、規模などの概要をヒアリングしていきます。
そのうえでヒアリング内容を要件定義書にまとめ、開発プロジェクトの詳細決定へと至ります。
要件定義では、打ち合わせにおいて細かい部分まで要望・課題を聞き出せるヒアリング能力、コミュニケーション能力が求められます。
そのうえで、最適な開発プランの概要を提案するため、提案力や意見をまとめるスキルなども重要になります。
基本設計
SEは、要件定義でおおよその開発プロジェクトの内容を決めたあとに、基本設計を行います。
基本設計では、そのシステム・ソフトウェアを実現するために必要な機能を明確化していきます。
そのうえで、開発を進めるための設計をまとめていきます。
また、基本設計では実装する機能だけでなく、具体的な操作性や表示方法なども明確に決める必要があります。
いかにクライアントのニーズに応え、それを最適な形で反映させるかが重要なフェーズといえます。
そのため基本設計においても、必要に応じてクライアントと細かくやり取りを重ねること、最適なシステム・ソフトウェアを提案するための知識・技術を持っていることが重要です。
詳細設計
基本設計の工程が完了したら、次に、SEは詳細設計を行っていきます。
詳細設計は、基本設計で決められた機能・操作性などの情報をもとに、「どのようにプログラミングしていくか」という具体的な設計方法を決めることが特徴です。
プログラミングにはさまざまな言語が使用されるため、主な使用言語などを決めることで、その後プログラマーにどう依頼するかが変わってきます。
実装する機能やデザインなどは、実現する技術までしっかり定まっていなければ、机上の空論で終わってしまいます。
そのため詳細設計も、システム開発では、具体的な実現方法を決めるうえで重要な工程といえるでしょう。
プログラミング
詳細設計で具体的なシステムの設計方法が決まったら、今度は実際にシステムを作るうえでのプログラミングフェーズに移ります。
この工程では、SEは直接的に業務に携わるケースは少なく、プログラマーに開発依頼を出す流れになります。
なお、システム開発では前述の詳細設計までを上流工程、プログラミング以降の工程を下流工程と呼びます。
SEが直接的に担当するのは、システムの仕様を決める上流工程がメインです。
ただし、企業の体制やプロジェクトの方針によっては、SEがプログラマーを兼任するケースもあります。
テスト
プログラミングを経て、システムは設計したとおりに、いったん完成する流れになります。
その後はシステムが問題なく動くかどうか動作確認をする必要があるため、工程はテスト工程に移ります。
基本的にテストなしで納品に至るケースはないため、テスト工程は、システム開発における納品前の重要なチェック工程といえます。
設計通りにプログラミングを行ったつもりでも、ミスは起こり得るので、そういったエラーやバグを探していくかたちになります。
そして実際にエラーが発生した際は、原因を確かめ、適宜修正を行う流れです。
プログラマーやPMとの違い
ここで、SEと、プログラマーやPM(プロジェクトマネージャー)の違いを整理していきましょう。
システム開発に関わる仕事といえば、SEのほかにもプログラマーやPMなどの職種があります。
これらはSEと混同しやすいため、SEを志望する際は、違いをしっかりと把握しておく必要があります。
では、はじめにプログラマーとSEの違いを見たうえで、続いてSEとPMの違いをまとめていきます。
プログラマーとの違い
プログラマーは、SEが基本設計・詳細設計のフェーズで作成した設計書に基づき、プログラミングを行うことが仕事です。
そのため、プログラマーを名乗る場合は、基本的には上流工程である要件定義~詳細設計には関わりません。
決められた設計・仕様書に沿ってプログラミングをひたすら行っていくため、どちらかというと、SEと違ってより作業色の強い仕事と言えるかもしれません。
とはいえ、プログラマーは言われたとおりに業務をこなせば良い簡単な仕事ではなく、高いプログラミングスキル・ITに関する専門性が求められることは事実です。
PM(プロジェクトマネージャー)との違い
PM(プロジェクトマネージャー)は、開発プロジェクト全体を統括する立場にあります。
そのためPMは、クライアントへの企画立案・予算管理・チームメンバーのアサイン・全体の進捗管理などを担当します。
SEはあくまでシステム開発を担う仕事であるため、クライアントと細かいやり取りは必要なものの、プロジェクト全体を管理しているわけではありません。
もちろん、企業やプロジェクトによってはSE・PMの両方を行うケースもありますが、両者はあくまで別の仕事であることを理解しておきましょう。
全体を広い視野で見渡して管理する立場だからこそ、PMには、状況判断力やマネジメントスキルが求められます。
【SEの志望動機】SEの働き方
SEの志望動機を書く際は、具体的な働き方のパターンを理解しておくことも大事です。
SEとして仕事をするときは、就職する企業により、以下のとおり3つの働き方の選択肢が考えられます。
- 自社開発
- 受託開発
- 客先常駐
それぞれの働き方の特徴は大きく異なるため、違いについては十分に理解を深め、SEの志望動機作成に活かしてください。
では、働き方の特徴をそれぞれ見ていきましょう。
自社開発
SEが働くうえで、まず挙げられる働き方の一つに自社開発があります。
自社開発は、自社でサービスやシステムを開発することを指し、開発後は運用・販売まで一貫して担うことが特徴です。
一部の業務を外注するケースもありますが、自社で開発プロジェクトが完結するため、依頼主であるクライアント企業が存在しないことが大きな特徴といえます。
そのため、関係者とのやり取りがスムーズで、システム・サービスの企画立案からプロジェクトに関われることが強みになります。
他社から依頼されて行うプロジェクトではないからこそ、より開発業務に取り組みやすい・集中しやすい環境が用意されている点もメリットの一つです。
委託開発
SEの働き方には、ほかに、受託開発があります。
受託開発企業に所属するSEは、クライアントから何らかのシステム・サービス開発の依頼を受け、開発業務を担います。
受託開発企業は、IT業界では一般的に「SIer(エスアイアー)」と呼ばれることも特徴です。
SIerは就活生の中で比較的人気があり、毎年就職における倍率は高まりやすい傾向です。
どのようなシステム・サービスを開発するかはクライアントの要望・課題次第であり、さまざまな開発プロジェクトに携われる点が面白味の一つになります。
その一方で、自社開発とは異なるため、関係者とやり取りしにくい場合がある点はデメリットになり得ます。
客先常駐
SEの働き方といえば、自社開発・受託開発とあわせて、客先常駐も挙げられます。
客先常駐は、クライアント企業の社内に常駐し、システム開発やメンテナンスを担当することが特徴です。
IT業界ではSES(System Engineering Service)とも呼ばれており、「外注の社内SE」として活躍します。
一般的には、クライアント企業に直行直帰となるため、社員として所属している企業にはほとんど出社しないワークスタイルになります。
さまざまな企業・業界に関わる可能性があるため、客先常駐は、視野を広げやすいことが大きなメリットになります。
一方で上流工程に携わりにくい点や、通常の働き方と比べると技術力を磨きにくい点は、デメリットとして指摘されています。
【SEの志望動機】IT企業が求める人物像
志望動機を考える際には、IT企業が求める人物像に合わせておくことも大事なポイントです。
いくら立派な志望動機を作ったとしても、その内容がIT企業が求めている内容とマッチしなかったら、採用してもらえなくなってしまいます。
ほとんどのIT企業が求めているのは、「真面目にコツコツと仕事ができる人」、「コミュニケーション能力が高い人」、「ものづくりに興味がある人」です。
これらの人物像について、項目ごとに解説しますので、自分が該当するかどうかよく考えてみるとよいでしょう。
真面目にコツコツと仕事ができる人
IT企業やSE職に対して、カッコイイ、最先端の業界など華やかなイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。
でも、実際のお仕事は、地味な作業、根気のいる作業も多いのです。
そのため、IT企業の多くは、採用時に真面目にコツコツと仕事ができる人を求めています。
志望動機を考える前に、部活動や学業など何でもよいので、これまでにコツコツ最後まで真剣に取り組んできたことがあったかどうか、これまでの経験を振り返ってみるとよいでしょう。
また、IT業界は日進月歩と言われており、次々に新しい技術やサービスが登場しています。
他の業界よりも非常に早いスピードで変化していきますので、新しいことを常に学んで取り入れていこうとする勉強熱心で真面目な人も歓迎されやすい傾向です。
コミュニケーション能力が高い
SE職は、パソコンに向かって一人で作業するというイメージを持たれやすいですが、実際の仕事はそうではありません。
webデザイナー、プログラマー、ディレクターなどさまざまな職種と一緒にシステム構築していくことになるので、実はコミュニケーション能力が求められる仕事なのです。
また、社内だけでなく、クライアント先に伺って要望を伺ったり、問題点改善のアドバイスを行ったりなど、丁寧なヒヤリングや適格な提案能力も求められます。
社内外でたくさんの人たちと関わりながら仕事を進めていかなくてはなりませんから、人見知りする人や人と話すのが苦手な人は向かない業界です。
学生時代に部活のリーダーをやっていた、接客のアルバイトをしていたなど、コミュニケーション能力の高さをアピールできるものがないかよく考えてみるとよいでしょう。
ものづくりに興味がある
SE職は、「システムを作る」ことに携わるお仕事です。
クライアントの要望を受けて、専用のシステムを開発したり、ゲームアプリなどを作ったりします。
いろいろなシステムを作っていくお仕事であるため、IT企業ではものつくりが好きな人を求めています。
志望動機を考える際には、自分が熱中して何かを作った経験があるかどうか、振り返ってみるとよいでしょう。
プログラミングやホームページの制作など、ITに関連することでなくても構いません。
お料理、DIY、イラストなどが得意な人も、SE職への素質があるかもしれませんので、選考の際にものつくりが好きなことをアピールしてみるとよいでしょう。
IT企業やSE職は、専門知識、高度な技術が問われる大変な仕事ではありますが、自分が作ったシステムが誰かの役に立つというやりがいを感じながら働けるのが魅力です。
文系の方でも、ものつくりが好きな方であれば、その素質を発揮して活躍できる可能性が十分にあるのです。
【SEの志望動機】SEの志望動機で重要な3つのポイント
文系、理系を問わず、SE職の志望動機で重要なことは、IT業界に志望する理由を明確しておくことです。
文系の方がSE職に就きたい場合には、なぜ文系なのに志望するのかその理由をよく考えていくことも大切です。
そして、これまでの経験ももとにして志望動機により厚みを持たせておくとよいでしょう。
この3つのポイントをおさえておけば、志望動機が書きやすくなります。
IT業界に志望する理由を明確にする
志望動機の内容を考える前に、IT業界を目指そうと思ったのかを考えてみましょう。
世の中には、飲食業、旅行業、アパレル業など、さまざまな業界があります。
数ある就職先の選択肢の中から、なぜ自分はあえてIT業界を目指そうと思ったのか?
その理由を明確にすることで、SE職の志望動機に関しても、見えやすくなってきます。
インターネットに興味があるから、プログラミングが得意だから、自分が作ったシステムで世の中をよくしたいなど、IT業界を選んだ理由は、人それぞれあるはずです。
子どもの頃の夢を思い出してみるのもよいかもしれません。
志望動機がスラスラかけなくて悩んだときは、まずは、IT業界を志望した理由について、明確することから始めてみてください。
なぜ文系なのにSEを志望するのかを考える
文系でSE職への就職を目指す場合には、理系の学校出身者よりも説得力ある志望動機が必要です。
採用する側としても、なぜ学校で勉強したこととまったく違うジャンルの業界を選んだのかが気になるでしょうから、その疑問を解消できるようにしっかりとした志望動機を用意しておかなくてはなりません。
実際、IT業界へ就職する学生のほとんどが情報系や工学系など理系の学校出身という状況ですから、文系のでSE職志望者は珍しいと思われてしまいがちです。
しかしながら、IT人材白書によると、近年は文系出身者も増えており、3割近くとなっているようです。
文系でもSEになれるチャンスはありますので、時間をかけて説得力のある志望動機を用意しておきましょう。
過去の経験から志望動機に厚みを出す
考えた志望動機の内容が薄っぺらい、説得力が足りないと感じたときには、過去の経験を思い出してみるとよいかもしれません。
プログラミングコンテストで入選した、IT系企業のインターンに参加して経験を積んだなどのエピソードをお持ちの方は、志望動機に盛り込んでおくとよいでしょう。
ただ自分のやりたいこと、目指していることだけを述べるよりも、過去の経験や実績を加えたほうがより志望動機に厚みが出てきますし、採用担当者も自分に興味を持ってもらいやすくなります。
中には、人に誇れるような経験がないという方もいるかもしれませんが、趣味でゲームやホームページを作ったなどのエピソードであっても、伝え方次第では志望動機に厚みを持たせて、説得力ある内容となります。
些細なことでもいいので、過去の経験をよく思い出してみるとよいしょう。
【営業職の志望動機】志望動機の構成はPREP法で作ろう!
志望動機を書く際には構成を意識して書くことで論理的で分かりやす文章を作ることができます。
具体的にはPREP法を使うとよいでしょう。
これはビジネスの場でも用いられる手法であり、ESや履歴書だけでなく、面接で話すときにも意識しましょう。
「Point(結論)」→「Reason(理由)」→「Example(具体的なエピソード)」→「Point(結論)」の順で構成する手法。
この順番で話すと自然に論理構造が意識できている文章がつくれる。
Point(結論)
まずは「なぜその企業を志望するのか」を簡潔に書きましょう。
ESや履歴書などのでは最初の1行目が最も重要とされているため、できるだけわかりやすく、伝えたい内容をしっかり伝えられるようにしましょう。
この結論の部分をおろそかにすると、応募数の多い会社では最後まで志望動機を見てくれない場合もあるので気を付けましょう。読み手が理解しやすい書き出しを意識することで、企業の目に留まり、しっかりとアピールできるでしょう。
- 「〇〇という企業理念に共感し、志望しました。」
- 「△△という事業に興味があり、志望しました。」
- 「〇〇というスキルを活かしたいと思い、志望しました。」
- 「〇〇を実現したいため志望しました。」
Reason(理由)
結論を書いたら、必ずそれに対する理由や根拠を書きましょう。
書き出しでグッと興味を掴むワンフレーズは、インパクトこそ絶大ですが抽象的です。そのため、結論に説得力を持たせるため、詳しい根拠を書く必要があります。
- 「貴社の〇〇というサービスを利用した際に感動しました。」
- 「アルバイトで〇〇の必要性を感じ、それに力を入れている貴社に興味を持ちました。」
- 「大学で〇〇の分野に興味を持っており、将来はその分野を広げる仕事がしたいと思うようになりました。」
Example(具体的なエピソード)
結論と理由を述べたら、それにいたった具体的なエピソードや実体験を述べましょう。
その志望動機を考えるに至った自分のこれまでの経験があるはずです。それを述べることで、志望動機に根拠を持たせることができ、説得力の高い志望動機を作成することができます。
また、志望動機が同じような学生は多く存在しますが、根拠となるエピソードによって自分の志望動機にオリジナリティーが埋めれるため、差別化をしやすくなります。
- 「学生時代のアルバイトの経験で〇〇に疑問を持つようになり、これを解決したいと考えた。」
- 「長期インターンの経験で〇〇の面白さを感じ、将来は〇〇を突き詰めていきたいと考えるようになった。」
Point(結論)
最後に結論を述べていきます。最初に述べた結論とは異なり、「入社後に成し遂げたい事」や「貢献したい事」といった入社への意気込みを重点的に述べましょう。
この部分は志望動機の最後の締めになるため、意気込みや志望度の高さを採用側に伝えるように意識しましょう。
- 「このような経験から御社(貴社)を強く志望し、入社後は〇〇に挑戦したいです。」
- 「この経験から〇〇の部分で貢献していきたいです。」
【SEの志望動機】よくある志望動機
次は、志望動機の例をいくつか見ていきましょう。
よくある志望動機としては、「手に職をつけたい」、「ITコンサルになりたい」、「フリーランスに興味がある」などがあります。
これらの志望動機は、面接対策の書籍やインターネット上の例文などでも、見かけたことがあるという方も多いでしょう。
採用する側にとっても、ありふれた志望動機だととらえられてしまうこともあるので、これらの内容を志望動機に盛り込む際には注意が必要です。
①手に職をつけたい
手に職をつけたいから、IT企業やSE職を志望するという人は、非常に多いです。
たしかに、SEは専門性が問われるお仕事ですから、経験を積むことで手に職をつけられます。
でも、手に職をつけられるお仕事は、調理師、美容師、エステティシャンなど、SE職以外にも、たくさんあるでしょう。
採用する側としては、ただ手に職をつけたいだけならば、他の職業でもよいのではと思うかもしれません。
手に職をつけたいということを志望動機とする場合には、なぜ、自分はSE職を選んだのかを、明確に伝えることが大事なポイントです。
②ITコンサルになりたい
IT業界への就職を希望される方の中には、入社後にプログラマーやSEとして経験を積んで、将来的にはITコンサルタントを目指したいと考える方も多いことでしょう。
でも、採用する側から見たら、「ITコンサルタントを目指すための踏み台にするために自社を志望したので」と誤解されてしまうリスクがありますので、気をつけましょう。
ITコンサルタントになりたくてSE職を目指そうと思っている方は、なぜその会社を選んだのか?その会社でなければ実現できないことなどをよく考えて、志望動機を作ってみるとよいでしょう。
③フリーランスに興味がある
将来は、独立してフリーランスとして働きたいから、SE職を志望するという方もいるかもしれません。
でも、志望動機にフリーランスになりたいと書いてしまったら、すぐに辞めてしまうかもしれないと採用する側は考えるでしょう。
企業も、膨大な時間やお金をかけて、採用活動を行っています。
せっかく採用したのに、すぐに独立されてしまっては、すべてが無駄になってしまいますので、企業側としてはフリーランス志望者を積極的に採用したいとは思わないでしょう。
フリーランスに興味があることはできれば、書かないほうが無難です。
内定を取りたいのであれば、フリーランスになりたいことをアピールするのではなくて、自分のスキルや経験などその企業に対して貢献できることを志望動機に盛り込んでおくのがおすすめです。
【SEの志望動機】SEの志望動機例文
次に、SE職を目指す方向けに、志望動機の例をいくつかご紹介します。
よい志望動機が思いつかなかったり、どんな内容にするかで悩んだりしたら、まずはいろいろな例文を参考にしてみるとよいでしょう。
例文①
私は、子どもの頃からパソコンが好きだったので、その知識や経験を活かして、手に職をつけたいと思い、御社のSE職を志望しました。
大学では英語を専攻していましたが、学校が終わった後にwebスクールやプログラミングにスクールに通って、ITの勉強を続けてきました。
また、大学3年生のときには、IT企業のインターンに参加して、システム開発の現場も体験しました。
IT企業のインターンを経験したことで、私は将来はSE職として働きたいという夢を持つようになったのです。
御社には海外にも支社がいくつかありますので、大学で身につけた英語力も活かしながら、国際的に活躍できるSEを目指したいと考えています。
例文②
私は、将来的に、ITコンサルタントとして働き、クライアントの悩みを解決したり、よりよい提案ができたりする仕事をしていきたいと考えています。
ITコンサルタントとして働くためには、まずは現場経験を積むことが必要だと考えたのが、御社のSE職を志望した理由です。
私は大学時代に、ボランティアサークルに所属していました。
被災地、福祉施設、医療施設などを訪問して、相手が求めていることを聞き出して、さまざまなお手伝いを行った経験から、将来は人に役立つ仕事がしたいと思うようになったのです。
ボランティア活動で培ったコミュニケーション能力を活かして、SE職として働きながら、ITコンサルタントを目指して、御社で活躍できる人材になりたいと考えています。
例文③
私は、ものつくりに興味があり、IT業界でSE職を志望しています。
子どもの頃から、ゲームやインターネットが好きで、高校生のときには独学でHTMLやCSSなどを勉強して、自分のwebサイトも作っていました。
大学時代には、制作会社のアルバイトでwebサイトを作る仕事を経験し、プログラミングの面白さや自分のアイデアを形にできる魅力に気がついたのです。
また、自分が作ったものを多くの人が見てたり、利用してくれたりしたことがとてもうれしくて、とてもよい経験となりました。
御社でSE職として働きながら、世の中の役に立つシステムを提供できる人材になれるように努力したいと思います。
【SEの志望動機】SEの志望動機NG例
最後に、SE職の志望動機のNG例についてもみていきましょう。
書類選考がなかなか通らないという方は、もしかしたら、よくない志望動機の内容となっているかもしれません。
どんな内容が志望動機にふさわしくないのかについて、例文をもとに改善ポイントをご紹介しますので、参考にしてみてください。
例文①
私は、御社のSE職を志望した一番の理由は、手に職がつけられると思ったからです。
未経験者を歓迎している御社には新人研修など、さまざまな研修制度が整っていますので、文系大学出身の自分でも、SE職を目指しやすい会社だと考えました。
また、御社は他の企業よりも基本給が高く設定されていたことも、志望の動機です。
御社には、インセンティブ制度もあるので、頑張り次第で稼ぎやすい会社であることも魅力に感じました。
リフレッシュルーム、カフェテリアなどの設備も整っており、働く社員を大事にする社風も素晴らしいと思います。
御社に入社することができましたら、社会に貢献できるSE職として、活躍していきたいと考えています。
改善ポイント SEでいけなくてはいけない理由が不明確
上記の例文では、SEでいけなくてはいけない理由が不明確となっています。
手に職がつけられるという理由だけでは、SE職を志望する動機としては弱すぎます。
また、高い給料、インセンティブ制度、研修制度などの待遇面に惹かれたということも、志望動機としてはふさわしくないので、書かないほうがよいでしょう。
採用する側から見たら、自社よりも待遇のよい会社が見つかったら、そちらに行ってしまうのではと思うかもしれないからです。
なぜ、その会社を選んだのか、どうしてその会社のSE職を目指したいのかをはっきりと伝えることが、改善のポイントです。
例文②
「本当に世の中のお役に立つものつくり」という御社の企業理念に惹かれて、志望しました。
私自身も、ものつくりに対して強い興味があります。
学生時代には、独学でプログラミングを覚えて、スマホゲームを作ったりしていました。
国内だけでなく、海外でもシェアの高いシステムを開発している御社で働けば、自自分もグローバルに活躍できるSEを目指せるのではと考えています。
入社後は、SE職としていろいろな経験を積んでいき、フリーランスとして活躍できるくらいのスキルや実力を身につけていくつもりです。
改善ポイント 会社のことではなく自分のことしか考えてない(フリーランス志望)
上記の例文では、自分本位な志望動機となっています。
フリーランス志望という夢は悪いことではありませんが、採用する側としてはすぐに独立してしまうかもしれない人をわざわざ雇いたくはないでしょう。
志望動機を伝える際には、自分ことを中心に考えるのではなくて、その会社にとって自分が役に立つ人材になれるということを盛り込むことが大事なのです。
また、企業理念に惹かれたというのも、ありふれた志望動機となり、採用担当者にとってはあまり印象に残りませんので、気をつけましょう。
【SEの志望動機】志望動機が難しい人は作成ツールを作ろう
志望動機を書くのは、なかなか難しいですよね。
書き方や構成などが分からなければ、志望動機を上手く書くことはできません。
そこでおすすめするのが、就活市場の「志望動機作成ツール」です。
たった10問の質問に答えるだけで、完成度の高い志望動機が即時に作成されます。
作成された志望動機をすぐ使うもよし、それをもとに修正を加えて完成度の高い志望動機を作るのも良いです!
就活のプロが作成したツールなので、志望動機がうまく書けない、思いつかないという方はぜひご利用ください!以下のボタンから、無料でご利用できます。
【SEの志望動機】まとめ
本記事では、SE職の志望動機について、ポイントや例文などをいくつかご紹介しました。
- IT業界を志望する理由を明確にする
- なぜ文系なのにSEを志望するのかを考える
- 過去の経験から志望動機に厚みを出す
以上が文系がSEの志望動機を作成する際のポイントとなりますので、しっかりと押さえておきましょう。
またわかりやすく伝えるには構成も重要となってきますので、今一度確認しましょう。
IT業界はどちらかと言うと理系の学校出身の方が多いですが、最近は文系の方を採用する企業も増えてきています。
文系だから不利ということではないのです。
明確な志望動機を持ち、アピールできるスキルや経験があれば、文系の方でもチャンスはたくさんあります。
IT業界は人気が高いので、有名企業はライバルも多いですから、しっかりとした志望動機を用意して、就職活動に臨みましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート