就職活動を行う上で、必ず考えなくてはならないのが志望動機です。
特に、文系の学生がSE職を目指す場合には、志望動機がとても重要です。
学校で学んだことと違うジャンル分野の職業を目指そうと思ったら、明確な志望動機がないと、面接担当者を納得させることができません。
でも、いざ履歴書に向かうと、内容が浮かんでこないという方も多いのではないでしょうか?
本記事で、SE職を希望される方向けに、志望動機の例、NG例などをいくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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【SEの志望動機】SEの志望動機で重要な3つのポイント
文系、理系を問わず、SE職の志望動機で重要なことは、IT業界に志望する理由を明確しておくことです。
文系の方がSE職に就きたい場合には、なぜ文系なのに志望するのかその理由をよく考えていくことも大切です。
そして、これまでの経験ももとにして志望動機により厚みを持たせておくとよいでしょう。
この3つのポイントをおさえておけば、志望動機が書きやすくなります。
IT業界に志望する理由を明確にする
志望動機の内容を考える前に、IT業界を目指そうと思ったのかを考えてみましょう。
世の中には、飲食業、旅行業、アパレル業など、さまざまな業界があります。
数ある就職先の選択肢の中から、なぜ自分はあえてIT業界を目指そうと思ったのか?
その理由を明確にすることで、SE職の志望動機に関しても、見えやすくなってきます。
インターネットに興味があるから、プログラミングが得意だから、自分が作ったシステムで世の中をよくしたいなど、IT業界を選んだ理由は、人それぞれあるはずです。
子どもの頃の夢を思い出してみるのもよいかもしれません。
志望動機がスラスラかけなくて悩んだときは、まずは、IT業界を志望した理由について、明確することから始めてみてください。
なぜ文系なのにSEを志望するのかを考える
文系でSE職への就職を目指す場合には、理系の学校出身者よりも説得力ある志望動機が必要です。
採用する側としても、なぜ学校で勉強したこととまったく違うジャンルの業界を選んだのかが気になるでしょうから、その疑問を解消できるようにしっかりとした志望動機を用意しておかなくてはなりません。
実際、IT業界へ就職する学生のほとんどが情報系や工学系など理系の学校出身という状況ですから、文系のでSE職志望者は珍しいと思われてしまいがちです。
しかしながら、IT人材白書によると、近年は文系出身者も増えており、3割近くとなっているようです。
文系でもSEになれるチャンスはありますので、時間をかけて説得力のある志望動機を用意しておきましょう。
過去の経験から志望動機に厚みを出す
考えた志望動機の内容が薄っぺらい、説得力が足りないと感じたときには、過去の経験を思い出してみるとよいかもしれません。
プログラミングコンテストで入選した、IT系企業のインターンに参加して経験を積んだなどのエピソードをお持ちの方は、志望動機に盛り込んでおくとよいでしょう。
ただ自分のやりたいこと、目指していることだけを述べるよりも、過去の経験や実績を加えたほうがより志望動機に厚みが出てきますし、採用担当者も自分に興味を持ってもらいやすくなります。
中には、人に誇れるような経験がないという方もいるかもしれませんが、趣味でゲームやホームページを作ったなどのエピソードであっても、伝え方次第では志望動機に厚みを持たせて、説得力ある内容となります。
些細なことでもいいので、過去の経験をよく思い出してみるとよいしょう。
【SEの志望動機】IT企業が求める人物像
志望動機を考える際には、IT企業が求める人物像に合わせておくことも大事なポイントです。
いくら立派な志望動機を作ったとしても、その内容がIT企業が求めている内容とマッチしなかったら、採用してもらえなくなってしまいます。
ほとんどのIT企業が求めているのは、「真面目にコツコツと仕事ができる人」、「コミュニケーション能力が高い人」、「ものづくりに興味がある人」です。
これらの人物像について、項目ごとに解説しますので、自分が該当するかどうかよく考えてみるとよいでしょう。
真面目にコツコツと仕事ができる人
IT企業やSE職に対して、カッコイイ、最先端の業界など華やかなイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。
でも、実際のお仕事は、地味な作業、根気のいる作業も多いのです。
そのため、IT企業の多くは、採用時に真面目にコツコツと仕事ができる人を求めています。
志望動機を考える前に、部活動や学業など何でもよいので、これまでにコツコツ最後まで真剣に取り組んできたことがあったかどうか、これまでの経験を振り返ってみるとよいでしょう。
また、IT業界は日進月歩と言われており、次々に新しい技術やサービスが登場しています。
他の業界よりも非常に早いスピードで変化していきますので、新しいことを常に学んで取り入れていこうとする勉強熱心で真面目な人も歓迎されやすい傾向です。
コミュニケーション能力が高い
SE職は、パソコンに向かって一人で作業するというイメージを持たれやすいですが、実際の仕事はそうではありません。
webデザイナー、プログラマー、ディレクターなどさまざまな職種と一緒にシステム構築していくことになるので、実はコミュニケーション能力が求められる仕事なのです。
また、社内だけでなく、クライアント先に伺って要望を伺ったり、問題点改善のアドバイスを行ったりなど、丁寧なヒヤリングや適格な提案能力も求められます。
社内外でたくさんの人たちと関わりながら仕事を進めていかなくてはなりませんから、人見知りする人や人と話すのが苦手な人は向かない業界です。
学生時代に部活のリーダーをやっていた、接客のアルバイトをしていたなど、コミュニケーション能力の高さをアピールできるものがないかよく考えてみるとよいでしょう。
ものづくりに興味がある
SE職は、「システムを作る」ことに携わるお仕事です。
クライアントの要望を受けて、専用のシステムを開発したり、ゲームアプリなどを作ったりします。
いろいろなシステムを作っていくお仕事であるため、IT企業ではものつくりが好きな人を求めています。
志望動機を考える際には、自分が熱中して何かを作った経験があるかどうか、振り返ってみるとよいでしょう。
プログラミングやホームページの制作など、ITに関連することでなくても構いません。
お料理、DIY、イラストなどが得意な人も、SE職への素質があるかもしれませんので、選考の際にものつくりが好きなことをアピールしてみるとよいでしょう。
IT企業やSE職は、専門知識、高度な技術が問われる大変な仕事ではありますが、自分が作ったシステムが誰かの役に立つというやりがいを感じながら働けるのが魅力です。
文系の方でも、ものつくりが好きな方であれば、その素質を発揮して活躍できる可能性が十分にあるのです。
【SEの志望動機】志望動機の構成
IT業界に志望する理由を明確にしたり、IT企業が求める人物像を把握したりしたら、それをベースに志望動機を作成していきましょう。
志望動機を構成する際には、結論を先に述べる、話に一貫性を持たせる、論理的に組み立てることがポイントです。
志望動機の構成については、こちらの記事にも情報がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
志望動機の8割は構成で決まる!しっかりした構成を考えるポイントとは?
【SEの志望動機】よくある志望動機
次は、志望動機の例をいくつか見ていきましょう。
よくある志望動機としては、「手に職をつけたい」、「ITコンサルになりたい」、「フリーランスに興味がある」などがあります。
これらの志望動機は、面接対策の書籍やインターネット上の例文などでも、見かけたことがあるという方も多いでしょう。
採用する側にとっても、ありふれた志望動機だととらえられてしまうこともあるので、これらの内容を志望動機に盛り込む際には注意が必要です。
①手に職をつけたい
手に職をつけたいから、IT企業やSE職を志望するという人は、非常に多いです。
たしかに、SEは専門性が問われるお仕事ですから、経験を積むことで手に職をつけられます。
でも、手に職をつけられるお仕事は、調理師、美容師、エステティシャンなど、SE職以外にも、たくさんあるでしょう。
採用する側としては、ただ手に職をつけたいだけならば、他の職業でもよいのではと思うかもしれません。
手に職をつけたいということを志望動機とする場合には、なぜ、自分はSE職を選んだのかを、明確に伝えることが大事なポイントです。
②ITコンサルになりたい
IT業界への就職を希望される方の中には、入社後にプログラマーやSEとして経験を積んで、将来的にはITコンサルタントを目指したいと考える方も多いことでしょう。
でも、採用する側から見たら、「ITコンサルタントを目指すための踏み台にするために自社を志望したので」と誤解されてしまうリスクがありますので、気をつけましょう。
ITコンサルタントになりたくてSE職を目指そうと思っている方は、なぜその会社を選んだのか?その会社でなければ実現できないことなどをよく考えて、志望動機を作ってみるとよいでしょう。
③フリーランスに興味がある
将来は、独立してフリーランスとして働きたいから、SE職を志望するという方もいるかもしれません。
でも、志望動機にフリーランスになりたいと書いてしまったら、すぐに辞めてしまうかもしれないと採用する側は考えるでしょう。
企業も、膨大な時間やお金をかけて、採用活動を行っています。
せっかく採用したのに、すぐに独立されてしまっては、すべてが無駄になってしまいますので、企業側としてはフリーランス志望者を積極的に採用したいとは思わないでしょう。
フリーランスに興味があることはできれば、書かないほうが無難です。
内定を取りたいのであれば、フリーランスになりたいことをアピールするのではなくて、自分のスキルや経験などその企業に対して貢献できることを志望動機に盛り込んでおくのがおすすめです。
【SEの志望動機】SEの志望動機例文
次に、SE職を目指す方向けに、志望動機の例をいくつかご紹介します。
よい志望動機が思いつかなかったり、どんな内容にするかで悩んだりしたら、まずはいろいろな例文を参考にしてみるとよいでしょう。
例文①
大学では英語を専攻していましたが、学校が終わった後にwebスクールやプログラミングにスクールに通って、ITの勉強を続けてきました。
また、大学3年生のときには、IT企業のインターンに参加して、システム開発の現場も体験しました。
IT企業のインターンを経験したことで、私は将来はSE職として働きたいという夢を持つようになったのです。
御社には海外にも支社がいくつかありますので、大学で身につけた英語力も活かしながら、国際的に活躍できるSEを目指したいと考えています。
例文②
ITコンサルタントとして働くためには、まずは現場経験を積むことが必要だと考えたのが、御社のSE職を志望した理由です。
私は大学時代に、ボランティアサークルに所属していました。
被災地、福祉施設、医療施設などを訪問して、相手が求めていることを聞き出して、さまざまなお手伝いを行った経験から、将来は人に役立つ仕事がしたいと思うようになったのです。
ボランティア活動で培ったコミュニケーション能力を活かして、SE職として働きながら、ITコンサルタントを目指して、御社で活躍できる人材になりたいと考えています。
例文③
子どもの頃から、ゲームやインターネットが好きで、高校生のときには独学でHTMLやCSSなどを勉強して、自分のwebサイトも作っていました。
大学時代には、制作会社のアルバイトでwebサイトを作る仕事を経験し、プログラミングの面白さや自分のアイデアを形にできる魅力に気がついたのです。
また、自分が作ったものを多くの人が見てたり、利用してくれたりしたことがとてもうれしくて、とてもよい経験となりました。
御社でSE職として働きながら、世の中の役に立つシステムを提供できる人材になれるように努力したいと思います。
【SEの志望動機】SEの志望動機NG例
最後に、SE職の志望動機のNG例についてもみていきましょう。
書類選考がなかなか通らないという方は、もしかしたら、よくない志望動機の内容となっているかもしれません。
どんな内容が志望動機にふさわしくないのかについて、例文をもとに改善ポイントをご紹介しますので、参考にしてみてください。
例文①
未経験者を歓迎している御社には新人研修など、さまざまな研修制度が整っていますので、文系大学出身の自分でも、SE職を目指しやすい会社だと考えました。
また、御社は他の企業よりも基本給が高く設定されていたことも、志望の動機です。
御社には、インセンティブ制度もあるので、頑張り次第で稼ぎやすい会社であることも魅力に感じました。
リフレッシュルーム、カフェテリアなどの設備も整っており、働く社員を大事にする社風も素晴らしいと思います。
御社に入社することができましたら、社会に貢献できるSE職として、活躍していきたいと考えています。
改善ポイント SEでいけなくてはいけない理由が不明確
上記の例文では、SEでいけなくてはいけない理由が不明確となっています。
手に職がつけられるという理由だけでは、SE職を志望する動機としては弱すぎます。
また、高い給料、インセンティブ制度、研修制度などの待遇面に惹かれたということも、志望動機としてはふさわしくないので、書かないほうがよいでしょう。
採用する側から見たら、自社よりも待遇のよい会社が見つかったら、そちらに行ってしまうのではと思うかもしれないからです。
なぜ、その会社を選んだのか、どうしてその会社のSE職を目指したいのかをはっきりと伝えることが、改善のポイントです。
例文②
私自身も、ものつくりに対して強い興味があります。
学生時代には、独学でプログラミングを覚えて、スマホゲームを作ったりしていました。
国内だけでなく、海外でもシェアの高いシステムを開発している御社で働けば、自自分もグローバルに活躍できるSEを目指せるのではと考えています。
入社後は、SE職としていろいろな経験を積んでいき、フリーランスとして活躍できるくらいのスキルや実力を身につけていくつもりです。
改善ポイント 会社のことではなく自分のことしか考えてない(フリーランス志望)
上記の例文では、自分本位な志望動機となっています。
フリーランス志望という夢は悪いことではありませんが、採用する側としてはすぐに独立してしまうかもしれない人をわざわざ雇いたくはないでしょう。
志望動機を伝える際には、自分ことを中心に考えるのではなくて、その会社にとって自分が役に立つ人材になれるということを盛り込むことが大事なのです。
また、企業理念に惹かれたというのも、ありふれた志望動機となり、採用担当者にとってはあまり印象に残りませんので、気をつけましょう。
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【SEの志望動機】まとめ
本記事では、SE職の志望動機について、ポイントや例文などをいくつかご紹介しました。
②なぜ文系なのにSEを志望するのかを考える
③過去の経験から志望動機に厚みを出す
以上が文系がSEの志望動機を作成する際のポイントとなりますので、しっかりと押さえておきましょう。
またわかりやすく伝えるには構成も重要となってきますので、今一度確認しましょう。
IT業界はどちらかと言うと理系の学校出身の方が多いですが、最近は文系の方を採用する企業も増えてきています。
文系だから不利ということではないのです。
明確な志望動機を持ち、アピールできるスキルや経験があれば、文系の方でもチャンスはたくさんあります。
IT業界は人気が高いので、有名企業はライバルも多いですから、しっかりとした志望動機を用意して、就職活動に臨みましょう。
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