シンクタンクとは?コンサルとの比較や仕事内容、就活スケジュールを解説!

シンクタンクとは?コンサルとの比較や仕事内容、就活スケジュールを解説!

就活生の中で近年人気の業界といえば、コンサルティング業界があります。

そんなコンサルティング業界について調べていると、「シンクタンク」というワードを見かけることが多いため、疑問を抱いている人は少なくないでしょう。

就活でコンサル系の企業を目指すうえで、近年話題の「シンクタンク」に対する理解は欠かせません。

そこで今回は、シンクタンクの特徴を解説したうえで、コンサルとの違い、具体的な仕事内容、向いている人の特徴・傾向などをあわせて紹介していきます。

コンサルや調査・分析などの業務に興味があり、なおかつシンクタンクについて知りたい人は、ぜひチェックしてみてください。

シンクタンクとは?

はじめに、シンクタンクとは何か詳しく整理していきましょう。

シンクタンク(Think Tank)とは、「頭脳集団」を意味しています。

政治経済、科学技術など幅広い分野にわたって課題や事象を研究・リサーチしており、結果を発表したり解決策を提案したりしていることが特徴の研究機関の一つです。

そのためシンクタンクはあらゆる分野・業界の動向や課題を扱っており、膨大な情報量を誇ることが特徴といえます。

業務に携わる際は、幅広い分野に対する知見と優れた分析力などが問われるため一筋縄ではいかないものですが、その分大きなやりがいを感じられることは間違いないでしょう。

なお、シンクタンクは政府系・民間系の2つに分類されるため、就職を目指す際は、分類がることをまず理解しておきましょう。

2つの違いについては、以下から詳しく紹介していきます。

政府系シンクタンク

政府系シンクタンクは、おもに、官公庁に対して調査・分析・政策提言を行うことが特徴です。

活動は非営利で行われており、非営利団体として公的機関と適宜連携をしながら、適切な政策をさまざまな方面から提示していきます。

調査対象が政治・経済を動かす中枢機関だからこそ、政府系シンクタンクは、国の政策に関する意思決定にも大きな影響を与えていきます。

国を大きく動かす提言を行うこともあるため、やりがいがあることは事実ですが、大きな責任が伴うことは忘れてはならないでしょう。

働くうえで、政治・経済に関する豊富な知識と、高い提案力・課題解決能力が求められることは確かです

民間シンクタンク

民間シンクタンクは、企業や、公的機関ではない独立した団体が運営する民間の研究機関です。

運営資金は民間によるものなので、公的な制限などに縛られることはなく、独自の視点や方法によって研究が進められていることが特徴といえます。

さらに、調査・分析・施策提言の対象は多岐にわたり、さまざまな業界の情報に精通している傾向にあります。

機関・団体によりさまざまな情報収集・分析のアプローチがあるため、民間シンクタンクへの就職を目指す際は、団体ごとに異なる特徴をつかむことが大切です。

コンサルとシンクタンクの違い

コンサルとシンクタンクはよく似ている部分があるため、混同してしまう就活生も少なくありません。

コンサルとシンクタンクの違いがよくわからない場合は、まず、以下3つのポイントに注目しましょう。

  • 役割の違い
  • クライアントの違い
  • コンサルティングテーマの違い

よく似ているととらえられやすいコンサルとシンクタンクですが、両者には上記のように明確な違いがあることが特徴です。

では、具体的にどのような違いがあるのかを詳しくチェックしていきましょう。

役割の違い

まず、シンクタンクとコンサルには、具体的な役割において大きな違いがあります。

シンクタンクは、幅広い分野にわたって課題・事象の調査を行ったうえで、解決策の提言を行います。

分析結果を具体的なレポートにまとめることで、必要な施策は何か具体的に提示していくため、シンクタンクには「有効な情報を提供する役割」があるといえます。

これに対してコンサルは、クライアントとなる企業の経営を、総合的にサポートすることが特徴です。

クライアントから具体的な依頼を受けたうえで対応範囲を決め、必要な実行支援まで含めた価値提供を実施すること、これがコンサルの仕事になります。

そのため、コンサルには「人材(コンサルタント)を提供する役割」があることが特徴です。

クライアントの違い

シンクタンクとコンサルでは、クライアントにも明確な違いがあります。

シンクタンクは、ある程度テーマが定まっている中で「〇〇の△△についてリサーチしてもらいたい」という依頼を受けるため、部門長レベルのクライアントが多くを占めます。

「総合的にどうすればいいのかアドバイスしてほしい」ではなく、具体的に調べてほしいことが決まっているため、依頼内容もよりクローズドといえます。

一方でコンサルのクライアントは、幅広い経営課題を解決するための依頼だからこそ、企業の経営層レベルが中心です。

企業が持つ課題を見極めたうえで、総合的に必要だと感じられる解決策を提示してもらうため、「何を変えればよいかわからない」と依頼内容・クライアントの悩みも抽象的である傾向です。

コンサルティングテーマの違い

シンクタンクとコンサルでは、そもそもコンサルティングテーマにおいても大きな違いがあるため、混同しないように注意しましょう。

まずシンクタンクの場合は、特定の分野においてすでに表面化している課題について情報収集したり分析したりするため、ある程度テーマは限定されています。

シンクタンクはさまざまなアプローチを用いてリサーチを行うことがおもな事業内容なので、決まっているテーマの調査・分析に強いといえます。

対してコンサルは、企業や特定の部門が持つ経営課題について考え、解決のための戦略を実行していきます。

したがって、シンクタンクとは異なり、コンサルティングテーマの縛りなどはありません。

なお、コンサルについてより詳しく知りたい人は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

シンクタンクの仕事内容

では、ここからは、シンクタンクの仕事内容について詳しく紹介していきます。

シンクタンクはよくある業界・職種と比べると、仕事内容が想像しにくい傾向にあります。

そのためシンクタンクに少しでも興味がある場合は、事前に仕事内容をしっかり押さえておきましょう。

具体的な仕事内容一覧は、以下のとおりです。

  • 政策提言
  • 調査研究
  • システム設計

では、具体的にどのようなことを行うのかチェックしていきましょう。

政策提言

シンクタンクでは、調査結果に基づいてさまざまな分析を行い、適切と思われる政策を提言します。

最適な方針を見いだすためには、政策提言は具体的に行う必要があり、そのうえでは社会・経済のトレンドや問題点を深く把握しておくことが欠かせません。

企業や官公庁などは、そういったシンクタンクの見方や提示された政策を参考にしながら、具体的な政策を決定していく流れになります。

そのため政策提言は、ビジネスや政治経済などの大きな意思決定となる可能性があります。

調査研究

シンクタンクの仕事内容には、ほかに、調査研究が挙げられます。

その状況・時代に合った政策提言をスムーズに行うためには、シンクタンクには、常に情報の網羅性・トレンド性などが求められるからです。

そのため、シンクタンクの職員として働く際は、さまざまな分野の調査研究を行うことにやりがいを見いだせることが必要です。

結果、最新の業界トレンドや課題調査を的確に行って情報収集・分析を進めることができれば、提言の品質は向上するでしょう。

システム設計

シンクタンクの仕事には、ほかに、システム設計があります。

IT分野に強いシンクタンクであれば、アプリケーションエンジニア・システム設計エンジニアとして必要なシステムの設計を担当します。

業務における課題を解決するには、現代はあらゆるITシステムの導入が欠かせません。

そのため、シンクタンクの中にもIT分野に強い機関があり、必要に応じてアプリケーションのシステ設計も行えるということです。

その際は、もちろんITに関してさまざまなアプローチでの調査・分析も必要となります。

シンクタンクの就職難易度

シンクタンクの就職難易度は、結論、高いといえます。

そのためシンクタンクへの就職を目指す際は、さまざまなハードルがあることを理解したうえで、入念に就活準備を進めることが重要です。

なお、シンクタンクの就職難易度が高い理由は、以下の3つが挙げられます。

  • 採用倍率が高い
  • 学生のレベルが高い
  • 選考内容がハイレベル

そのためシンクタンクへの就職を決められれば、レベルの高い選考を突破できたということになり、一つの誇りになります。

では、理由を以下から詳しく解説します。

①採用倍率が高い

就活においてシンクタンクの難易度が高い理由は、まず、採用倍率が高いことが挙げられるでしょう。

具体的な倍率や人気度は企業によって変わるものの、シンクタンクは傾向としてあまり多くの人数を採用しません。

そのため、シンクタンクの就職倍率は100倍近くになることも珍しくないのです。

倍率が高ければその分求められるスキル水準も総合的に高くなるため、優秀なスキル・経歴を持つ人でも、選考に落ちてしまうパターンは十分あり得ます。

そのため、少しでも内定の可能性を高めるのであれば、中でもやや低めの倍率のシンクタンクを探すことも重要といえます。

②学生のレベルが高い

シンクタンクの就職難易度が高い理由には、ほかに、そもそも学生のレベルが高いことが挙げられます。

基本的にシンクタンクを志望する学生はみな高学歴であることが多く、旧帝大・難関私立大学の学生がほとんどです。

また、内定者の中には院卒の学生も少なくありません。

企業によっては応募条件に院卒であることを掲げている場合もあるため、応募時は募集要項をよく確認する必要があります。

ただ、いずれにしても一般的に偏差値が高いといわれる学校・学部卒でなければ選考突破は厳しい状況のため、自然とシンクタンクの就職難易度は上がりやすいのです。

それ以外の学校・学部卒でも不可能ではありませんが、高学歴の学生が集まりやすいという性質から、企業によっては一定の学歴フィルターもあると考えられます。

よって、学歴が企業の定める一定水準に満たない学生は、選考の初期段階で足切りされてしまうケースもあります。

③選考内容がハイレベル

シンクタンクの就職難易度が高い理由の3つ目は、選考内容がほかの業界と比べてハイレベルな傾向にあるためです。

選考では基本的に学生に対して高い水準のスキルを求めるため、たとえばESひとつ取っても、文字量は1,000字〜3,000字程度にもなります。

これは一般企業の10倍ほどの文字量であり、一つのレポートを提出するようなレベルといえます。

また、企業によっては本格的な論文試験が実施されるため、突破は容易ではないことがわかります。

もちろん面接では高度な質問が多くを占めるため、とにかく世の中のことについて考察したり調査したりすることを好む人でなければ、対策はできないといえます。

このように倍率の高さと学歴水準、ハイレベルな選考内容…と難易度が上がりやすい要素がそろってあるため、シンクタンクは他社と比べて非常に狭き門であることがわかるでしょう。

5大シンクタンクについて解説

日本には、複数のシンクタンク系コンサルティングファームがあります。

それぞれ会社の規模や歴史、強みとしている分野、業務内容などは異なりますが、シンクタンク系コンサルティングファームとして知名度のある企業について調べると、シンクタンク系コンサルティングファームとはどんな会社かが見えてきます。

ここでは日本を代表するシンクタンク系コンサルティングファーム5社についてご紹介します。

野村総合研究所

日本のシンクタンク系コンサルティングファームと言えば、名前が挙がるほどよく知られているのが、野村総合研究所です。

国内シンクタンクの草分け的存在で、官公庁や大手優良企業など、多くのクライアントを抱えています。

コンサルティング業務ではリサーチからSIまで幅広く展開、「Research-based Consulting」をコンセプトに、徹底したリサーチに定評があります。

これまで行政改革に伴う支援や提言、戦略の策定などに関わり、政治系シンクタンクとしても多くの実績を残しています。

民間系コンサルティングファームとしての地位も確立していて、その仕事ぶりは「外資系戦略ファームと並ぶ」と評されるほどです。

「コンサルティング」は、野村総合研究所が設置している4事業のうちの1つで、幅広い実績と経験、知識をもとに、経済からIT・不動産・物流・ヘルスケア・金融など、幅広い分野でコンサルティング業務を展開しています。

日本総合研究所

「新たな顧客価値の共創」を理念に、「インテグレーション」「シンクタンク」「コンサルティング」という3つの事業を展開するコンサルティングファームです。

シンクタンク事業では、「次世代の国づくり」を目指し、官公庁から企業まで、都市づくりや経営戦略、技術戦略などさまざまなテーマでの対策策定や課題提案などを行っています。

金融調査やマクロ経済調査など、経済・社会・金融に関連したリサーチを展開、国内のみならず、海外での現地調査にも強みを持ちます。

日本総合研究所は、きめ細やかなコンサルティングサービスを提供するため、案件に合わせて細く事業部を設定、およそ200名の社員が、コンサルティング事業に取り組んでいます。

三菱総合研究所

三菱総合研究所は、三菱グループの総合シンクタンクです。

経済、企業経営、公共施策、科学技術、ITなどさまざまな分野で調査・分析・施策提案などのサービスを提供しており、総合シンクタンクとしてとにかく対応領域が幅広いことが特徴です。

しかしその中でも、三菱総合研究所は官公庁や地方公共団体へのサービスにおいて強みを持っており、国・行政とのつながりも深いといえます。

よって、国や自治体の政策に深い興味関心や知見がある人に、特におすすめできる企業です。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング

三菱UFJリサーチ&コンサルティングも、三菱グループに所属する総合シンクタンクです。

有名なエコノミストや研究者を多く輩出しており、調査・研究機関として豊富な実績を持つことが特徴です。

同グループ内の三菱総合研究所と異なる点は、システム開発系の部門を持たないことです。

また、どちらかというと公共機関よりも民間企業・団体からの受注が多く、民間に対する調査・分析・施策提案を中心に行うことが特徴です。

とはいえ公共機関からの受注実績も豊富にあるため、中小企業から大企業、そして官公庁まで幅広い層に支持される有名シンクタンクといえます。

みずほリサーチ&テクノロジーズ

みずほリサーチ&テクノロジーズは、みずほフィナンシャルグループの傘下にあたり、みずほ情報総研・みずほ総合研究所・みずほトラストシステムズが統合したことで誕生した大手シンクタンクです。

IT業務支援サービスや、官公庁・自治体・スタートアップ企業まで幅広い層にソリューション提供を行っており、対応可能な分野が多岐にわたることが大きな特徴といえるでしょう。

このようにさまざまなノウハウを持っているのは、もともと別の研究・調査機関が統合してできたという経緯も影響しているといえます。

シンクタンク系で役に立つ資格

シンクタンク系コンサルティングファームに就職する場合、必須の資格はあるのでしょうか。

結論から言いますと、必須資格はありません。

シンクタンク系コンサルティングは専門的知識やスキルを必要としますが、それは経験を積みながら得られるものばかりです。

シンクタンク系コンサルティングがカバーする業務はあらゆる業界にわたり、その能力を決定的に示す資格というのは、皆無に等しいと言えるでしょう。

ですが、シンクタンク系コンサルティングを志望するなら、取得しておくと有利になる資格もあります。

MBA(経営学修士)

MBAは経営学に関する学位の1つで、国内では大学院の修士課程などを修めることで取得できます。

MBAを取得していると、企業経営や法務に関して専門的知識を持っていると見なされますので、就職で有利になることもあります。

コンサルタント求人の中には、MBAを取得しているかどうか採用の基準に入れている企業もありますので、取得していると就職の幅が広がります。

資格は必須ではない!

コンサル業界で重要視されるのは、資格よりも経験で、どの分野に対して強みを持ち、実務経験を積んできたかというのが一番大事になります。

資格は確かにあった方が有利になりますが、結果や実績の方が優先順位として高くなります。

資格は時間に余裕ができたときや必然性を感じたときに、取得について検討すると良いでしょう。

シンクタンク系に向いている人

シンクタンク系コンサルタントには高度なリサーチ力や分析能力、収集した情報やデータを処理する情報処理能力などが求められます。

加えて担当する業界の事情や業務内容などについて知見があり、課題の解決策として論理的に提案・実施できるスキルも必要です。

また、クライアントありきの仕事になりますので、クライアントやプロジェクト関係者らとスムーズに連絡を取り合えるコミュニケーション能力や、プロジェクトをわかりやすく説明するプレゼン力、説得力などさまざまなスキルが必要です。

シンクタンク系コンサルタントに向いている人の主な特徴は「リサーチ力のある人」「分析力のある人」「コミュニケーション能力の高い人」です。

リサーチ力のある人

シンクタンク系コンサルティングの仕事は、リサーチがメインになるため、経験を重ねていくうちにリサーチ力は身についていきます。

ですが即戦力になることを考えたら、ある程度のリサーチ力は必要です。

調査したり、情報をふるい分けたりなど、根気のいる作業が好きでない人は、シンクタンク系コンサルタントには向いていないでしょう。

大量の情報を処理するのが好きで、どんなことも調べることで理解を深めるのが好きという人は、シンクタンク系コンサルタントに向いていると言えます。

分析力のある人

シンクタンク系コンサルタントは、リサーチによって収集した情報やデータを整理し、資料にまとめる業務も多くあります。

大きなプロジェクトになると、収集した情報は膨大な量となり、中には関連性のない情報もたくさん出てきます。

情報をふるい分け、必要なものを選択するには、高い分析能力が必要です。

物事の本質を追究したり、情報やデータを収集して原因を見つけたりするのが好きだという人は、シンクタンク系コンサルタントに向いています。

コミュニケーション能力が高い人

シンクタンク系コンサルタントの仕事は、クライアントが問題や課題を解決するのをサポートすることです。

クライアントとビジネス上スムーズにやり取りするには、ビジネスマナーに加えて、コミュニケーション能力が必要です。

このコミュニケーション能力には、対応が良いと言うだけでなく、クライアントが望んでいる結果を素早く察知し、それを課題解決に盛り込んだりできる能力も含まれます。

シンクタンク系コンサルタント単独でプロジェクトに取り組むということはまずなく、プロジェクトには必ず複数の人間が関わります。

連絡をスムーズに取り合う、進捗状況について報告し合うなど、常にコミュニケーションを取る必要がありますが、こうした作業が苦手な人は、シンクタンク系コンサルタントには向いていません。

人と協力するのが好き、人が抱える悩みを解決したい、他人とコミュニケーションを取ることは嫌いというよりむしろ好きだという人は、シンクタンク系コンサルタント向きと言えます。

シンクタンクの就活スケジュールを紹介

就活においてシンクタンクを本格的に目指すのであれば、まずは、就活スケジュールから把握することが大事です。

そのうえで覚えておきたいのは、シンクタンクは傾向として選考スケジュールが一般企業と比べて早いという点です。

そのため、機会を逃すと以降はエントリーすらできない可能性があり、事前のスケジュールチェックは欠かせません。

前もって準備を整えられるように、シンクタンクの具体的な就活スケジュールをチェックしていきましょう。

大学3年6月〜

シンクタンクは選考が一般的なペースより早く進むため、大学3年生の6月頃から、サマーインターンのための選考がスタートします。

そのため、サマーインターン参加を考えている場合は、6月よりも前の段階からインターン選考に向けた対策を始めておくことが望ましいでしょう。

インターンの選考では、ESを提出したうえで、グループディスカッションや面接が実施される流れです。

基本的にインターン選考の流れはその後の本選考とほとんど変わらないため、本選考の練習・予行演習ととらえて臨むことが重要といえます。

また、そもそも選考に受からなければインターン参加は叶わないので、貴重な機会を逃さないためにも真剣に選考対策を行いましょう。

大学3年8月〜

大学3年生の8月頃には、多くのシンクタンクでサマーインターンが開催されます。

サマーインターンは基本的に数日程度の短期的なインターンですが、実際の業務に携われるグループワークなども多く実施されます。

そのため、シンクタンクとはどのような企業なのか、実体験を通じて理解を深めていけます。

なお、これらのプログラムを企業が実施する背景には、優秀な学生を見つけて採用につなげたいという意図も関係しています。

企業によってはインターンを通じて魅力的な学生を見つけた際には、内々定を出すケースも少なくありません。

選考の早い企業は、このようにインターンを採用活動の一環として実施していることも多いのです。

大学3年10月〜

大学3年生の10月を迎える頃には、シンクタンクでは、秋・冬インターンのための選考を開始しています。

なお、秋・冬と季節を追うごとに学生の就活意識は高くなっていくため、インターンの参加率は上がってきます。

このため、倍率が高くなるせいでなかなか希望のインターンに参加できないことは、多々起こるようになります。

なお、秋冬のインターンもサマーインターンと同様に、選考方法はES・グループディスカッション・面接が中心となります。

倍率が高まりやすいからこそ、秋冬もしっかりと対策をしたうえで選考に臨むことが大切です。

大学3年12月〜

12月頃には、選考を済ませたうえで秋冬のインターンが開催されます。

サマーインターンと同様に、業務体験も含めたグループワークが行われるケースは多く、その中で良い結果を残せればのちの選考で優遇される可能性は十分にあります。

サマーインターンのときのように、秋冬でも、企業側にはインターンを通じて優秀な学生を囲い込みたいという意図があるからです。

特に冬インターンは、このあとの選考の時期が近いため、優秀な人材を探そうとする企業は多いでしょう。

なお、インターン中は社員に直接質問できる場面も多いので、業務内容や会社のことでわからないことがある場合はぜひ積極的に聞いておきましょう。

大学4年1月〜

年が明けて大学3年生の1月を迎える頃には、秋冬のインターンを経て、シンクタンクの選考がスタートします。

一般企業の場合、選考が始まるのは3月の情報解禁以降ですが、このようにシンクタンクは選考が早く始まる傾向があります。

そのため、大学4年生の春からの選考を想定していると、エントリーが間に合わない可能性があります。

できるだけ3年生のサマーインターンあたりを機に準備を始め、大学3年生の1月の選考には間に合うように積極的に動いていきましょう。

ESやケース面接などの対策を十分に行い、難易度の高い選考に対して備えを万全にすることが大切です。

シンクタンクの選考対策

ここからは、就活におけるシンクタンクの選考対策について詳しく紹介していきます。

お伝えしてきたように、シンクタンクの選考は非常にハイレベルなので、内定獲得は一筋縄ではいきません。

事前の情報収集と徹底された研究・選考対策が必要なのは言うまでもないため、とにかくできるだけ早い段階から動くことが重要といえます。

選考対策で必要なのは、以下の5つです。

  • 自己分析
  • 業界・企業分析
  • 選考対策
  • OBOG訪問
  • インターン参加

では、シンクタンクを目指す際の就活において、具体的にやるべきことなどを細かくまとめていきます。

自己分析

シンクタンクの選考対策では、自己分析が欠かせません。

自己分析では自分について理解を深め、進むべき方向性を明確に定めること、キャリアビジョンを持つことなどにつなげていきます。

仕事に対する適性や向き不向きを見極めるうえでも自己分析は重要なので、シンクタンクを目指す際は、自己分析を徹底して行いましょう。

なぜシンクタンクに興味を持ったのかを深堀りして考えたうえで、自分とはどのような人間なのか、シンクタンクに就職することでどのような能力を発揮できるのか…などのポイントをじっくり考察することが大切です。

業界・企業分析

シンクタンクの選考対策を行う場合は、業界・企業分析も欠かさず行う必要があります。

シンクタンクやコンサルティング業界は、企業ごとに強みや特色が異なるため、それぞれどのような特徴を持つ会社なのか細かく理解することが肝心です。

そのため、まずは自分が興味を持った企業について、理念・事業内容・歴史などさまざまな方面から理解を深めていきましょう。

理解を深めたうえで、自分に向いている企業なのか、就職したことで積極的に活躍できる企業なのか考えていくことが大切です。

自分の適性を知るためには、このように自己分析を通じて自分を知ること、そして業界・企業研究を経て企業を知ることの両方が必須となります。

なお、業界・企業研究では、ノートを作成して調査・分析したことをまとめていくことがおすすめです。

以下の記事では業界・企業研究の無料テンプレートを配布しているため、どのように研究を進めれば良いのかわからないときは、ぜひチェックしてみてください。

選考対策

シンクタンクへの就職を目指す際は、ESや面接などの選考対策もやはり欠かせないものです。

シンクタンクは総合的にどの企業も選考レベルが高いため、事前の対策が不十分な状態では、書類選考すらまともに通過できません。

ES対策では、繰り返し内容を見直して完成度を高めることが大前提となりますが、その際は自分ではなく第三者に添削してもらうことがおすすめです。

また、ほかにはグループディスカッションやケース面接対策なども強化する必要があるため、選考対策としてやるべきことは山積みです。

そのため、一人ですべて万全に対策することは難しいので、シンクタンク志望の人は就活エージェントを活用することをおすすめします。

就活エージェントのジョブコミットは、年間1,000人の就活生を支援する就活支援のプロです。

書類添削から面接対策まで幅広い対策を無料で行ってもらえるため、より万全な対策を望むのであれば、相談は積極的に検討してみましょう。

OBOG訪問

シンクタンク就職を目指す際は、OBOG訪問も必要です。

OBOG訪問では、直接OBOGから選考に対する情報やその他仕事に対する情報を教えてもらえるため、企業研究・選考対策をするうえでは大きく役立ちます。

自分一人で調べるのみでは、視野も狭くなりがちなので、必要な情報はOBOGからも積極的に仕入れましょう。

なお、企業によってはどの程度OBOG訪問をしたのかチェックされるケースもあるため、その意味でも訪問は必須といえます。

インターン参加

シンクタンクへの就職を目指すのであれば、事前の準備として、インターン参加も欠かせないでしょう。

インターンに参加すれば、実際の業務についてイメージを固めることができます。

特にシンクタンクの業務内容は、一般的にはイメージしにくいため、インターンを通じて業務について理解を深めることは重要といえます。

また、具体的な社風や社員の人柄、職場の雰囲気などをつかむうえでも、インターン参加は良い機会になるでしょう。

インターン中は質疑応答の時間も設けられているため、疑問や不安などは積極的に質問して解決しておくことをおすすめします。

積極的に質問して企業・業務を理解しようとする姿勢は、評価の対象になります。

まとめ

就活を始める際にシンクタンクに興味がある人は、シンクタンクとは何か、具体的な特徴や仕事内容について理解を深めることがまず重要です。

そのうえで、シンクタンクの就職難易度が高いことを認識し、選考対策を徹底して行うことが大切です。

また、シンクタンクの就活スケジュールは他社よりも早い傾向にあるため、とにかく早めに動いて情報収集に努めることも必須といえます。

必要な対策を積極的に実践したうえで、ハイレベルな選考を突破し、シンクタンクの内定獲得を目指しましょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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