学生時代に頑張ったことがない人も必ず見つかる方法と例文を紹介

学生時代に頑張ったことがない人も必ず見つかる方法と例文を紹介

「学生時代に頑張ったこと、力を入れたこと」は「ガクチカ」とも呼ばれ、就活でよく聞かれる質問の一つです。

しかしながら部活にも入っておらずアルバイトやボランティアなどもしていない人は、何を話せば良いのか悩むようです。

「頑張ったこと」が見つからない人も、心配することはありません。

誰しも何かしら、「ガクチカ」に当てはまることが何か一つはあるはずです。

【学生時代に頑張ったことがない】ガクチカがない人はいない!

そもそも、「学生時代に頑張ったことがない」というのはおかしい話なのです。

頑張ったことがない人はいないのだと、頭に入れて就活に挑みましょう。

まずは「頑張ったこと」に対する勘違いや思い込みを払拭することから始めることが大切です。

一般的な頑張ったことの認識

一般的に「頑張ったこと」というと、何か人に自慢できる大きな事例を考えてしまいがちです。

たとえば海外に出向いてボランティア活動をしたという話、運動サークルで県で優勝を果たしたといったような、実績や結果に結び付く話です。

大きな声で言えるようなそうした話でなければ、就活でも話すに至らないと思っている就活生が多いかもしれません。

しかし実際は、そんな大きな事例だけが「頑張ったこと」ではないのです。

日常生活の中でのほんのちょっとした積み重ねなども、十分にガクチカになります。

ポイント

まずは「頑張ったこと」の認識を変えることから始めてみましょう。

そうすることで、ガクチカに対する苦手意識がなくなるはずです。

頑張ったことは、肩書きではない

もうひとつ勘違いしがちなのは、「頑張ったこと」として語るには肩書きや役職が必要だと考えてしまう点です。

何も部活でキャプテンを務めていることだけが、頑張りではありません。

肩書きがなくとも頑張っている人はたくさんいます。

「頑張ったことを話すには、肩書きがなければいけない」という考え方もやめましょう。

大切なことは、どんな些細なことでも良いので何かの思いを胸に行動した体験です。

「こんなことがきっかけで、このように動いた」というような身近によくある話で良いのです。

就活でのガクチカは、肩書きよりも自らの思いや取り組みが重要であるといえます。

【学生時代に頑張ったことがない】ガクチカの企業の評価ポイント

企業は、学生時代頑張ったこと(ガクチカ)のどこで評価しているのでしょうか。

評価ポイントを知っておくことによって、企業が求めている「ガクチカ」を話すことができます。

モチベーションを感じるポイント

モチベーションは非常に重要なポイントです。

なぜなら、モチベーションは仕事をする上で大きな原動力となるからです。

実際に企業は、新たに加わるメンバーが高いモチベーションを持ち、積極的に業務に取り組むことを期待して採用活動をしています。

そして、学生がどのような事柄に対して意欲を見出し、どの程度の情熱をもって取り組むのかを、ガクチカを通じて判断します。

なぜなら、学生のモチベーションの源泉によっては、該当企業の業務がその欲求を満たすことができない場合も存在するからです。

学生にとっても企業にとってもミスマッチを避けるためにも企業分析をしておくことが大切となります。

物事への取り組み方

取り組み方の部分は、学生の個性を色濃く反映する要素となります。

具体的に言えば、

  1. どう課題を認識したのか
  2. どのような解決策を選択したのか
  3. その取り組みから何を学んだのか

など、課題解決のプロセスにおけるPDCA(Plan-Do-Check-Act)のフレームワークに基づいて、学生の取り組み方を評価する事例が多いです。

企業は学生がどのように課題に取り組んできたかを理解することで、実際の職場で問題に直面した際に、その学生がどのようなアプローチで解決に取り組むかを予測しています。

それによって必要な人材かを判断しています。

わかりやすく伝える力

エピソードの内容自体だけでなく、初対面の人に自分の努力や成果を具体的にイメージさせる能力、つまり「わかりやすく伝える力」も、企業が重視するポイントです。

「物事を簡潔に理解しやすく伝える能力」は、どのような仕事でも欠かせないスキルです。

営業が商品を売る際の説明はもちろん、社内で異なる部署の人に仕事を頼むときなどでも、スムーズなコミュニケーションを図るために必要とされます。

企業は、学生が自分が頑張ったことのエピソードをどれだけ分かりやすく伝えられているかをチェックし、その学生のコミュニケーションスキルを評価しようとしています。

【学生時代に頑張ったことがない】ガクチカの見つけ方

次に、自分自身が頑張ったことを見つける方法について見ていきましょう。

特技や趣味などが特に思いつかない方にとって、人にアピールできるほど頑張ったことを探し出すのは難しいことのように思えるでしょう。

しかし、友達や親など自分のことをよく知る人に聞いてみたり、自分の好きなことを深堀りしたりすることによって頑張ったことを見つけやすくなります。

ここからは、友達や親に聞く方法と好きなことを深掘りする方法について詳しく解説していきます。

友達や親に聞いてみる

自分の魅力的な一面や頑張ったことは、人にとってすごいと関心できることであっても自身で過小評価してしまっている可能性があります。

頑張ったことが何も思いつかないと悩んでいる方は、日頃一緒に行動することの多い友達や家族に話を聞いてみる方法がおすすめです。

そうすると、「大学の授業以外に興味のある英語の資格試験に取り組んでいたところが、意識が高くて努力家だと思ったよ」や「講義のディスカッションで積極的に進行していたのが印象的だよ」など、自分では当たり前だと思っていたけど人にとっては魅力的に映る一面を教えてもらえるかもしれません。

いきなり聞くと回答に困ってしまう可能性があるので、ゼミの時、サークルの時など特定の場面を指定して頑張っていたことをヒアリングするのもおすすめです。

好きなことを深掘りする

頑張ったことが思いつかない方は、自分の好きなことを深掘りして考えてみるのもおすすめです。

好きなことを深掘りすることによって自分の人柄を面接官に伝えやすいメリットがあります。

さらに、ほかの就活生のエピソードと差別化しやすく、印象に残りやすいメリットもあります。

たとえば、ランニングが好きな方は、始めたきっかけや継続している理由、ランニングを続けることによって得られたメリット、その中で挑戦したことなどを具体的に絞り込んでいきましょう。

ポイント

ほかにも、旅行が好きな方は予算をどのように貯めたのか、旅行によって良い方向に変化した価値観について考えてみるのがおすすめです。

好きなことを頑張ったこととしてアピールすれば興味がないことに比べて話しやすく、質問されても具体的な回答がしやすいでしょう。

自己分析を行う

ガクチカが見つからない人は、もしかすると自己分析がまだまだ不足しているのかもしれません。

なぜなら、自分のことをきちんと理解できている人であれば、何かしら1つは思いついても決しておかしくはないからです。

むしろここまでの学生生活で、一切何も努力せずに過ごしてきた人はあまりいないでしょう。

だからこそ、今一度自己分析をしてみることをおすすめします。

まずは大学時代から1年ずつ振り返り、それぞれの印象的な出来事を思い出しながら、よく考えてみてください。

1つ1つ丁寧に記憶を辿っていくと、きっと自分が努力した出来事が何か見つかるはずです。

あとはそのエピソードを、ガクチカとして書き出せばそれだけで問題ありません。

自己分析について詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。

例文を見てみる

ここまで色々試してみても、まだあまりピンとくるようなガクチカがない場合は、一度他の人のガクチカをチェックしてみるのも良いでしょう。

その理由は、他人のガクチカエピソードから、急に自分のガクチカをひらめくことも少なくないからです。

つまり自分の頭の中に隠れた記憶を引き出すための情報になる可能性があるため、見ておいて損はありません。

また、例文を見ることによって、単純にどのような文章をエントリーシートに書いておけば良いのかも想像つきやすくなります。

そのため、どちらにしても例文は見ておいて損しません。

例文は以下の記事をご参照ください。

【学生時代に頑張ったことがない】選考に通過しやすい伝え方の構成

履歴書や面接で頑張ったことを伝える場合には、説得力のある濃い内容にすることが大切です。

人事担当者に好印象を持ってもらうための構成については以下の記事をご参照ください。

【学生時代に頑張ったことがない】例文5選

「頑張ったこと」として話しやすい事例についていくつか紹介します。

何も頑張ったことが思いつかないという人も、以下のような事柄であれば話せるのではないでしょうか。

伝え方のポイントを押さえて、良い評価につながる話し方をしたいものです。

アルバイトの例文

私が学生時代に力を入れたことは、アルバイトでの店舗運営の改善です。

人気店で働く中で、常に忙しく、キッチンなど、お客様に見えない部分の清掃不足が目立つと感じました。

そこで、定休日に追加の清掃を行うスタッフを募ることを提案しました。

定休日に通常の時給から+100円で清掃を担当するスタッフを募集することを店長に提案しました。

その結果、多くの学生アルバイトが参加してくれ、お客様から見えないところも非常に綺麗に保たれ、職場の雰囲気も良くなりました。

この経験を通じて、問題を発見し、それに対する具体的な解決策を実行する力を養うことができました。

この問題発見能力と解決能力を活かして、早い段階で問題や課題を発見し、解決策を提案することで、貴社に貢献したいと考えています。

部活動の例文

私が学生時代に力を入れたことは、サッカー部でキャプテンとして戦術を監督に提案することです。

私たちのチームは90分間交代を行わずに試合をすることが多く、終盤に失点することが増えていました。

そこで控えメンバーの普段の努力に目を向けるよう、監督に訴えかけました。

この結果、監督も交代を行うようになり、控えメンバーをはじめとした選手たちの士気も向上し、3年の秋には全国大会でベスト4まで進出できました。

この経験から、私は問題を発見し、具体的な解決策を提案する力を養うことができました。

これからはこのリーダーシップと問題解決能力を活かし、貴社でプロジェクトを円滑に進め、貢献したいと考えています。

サークルの例文

私が学生時代に力を入れたことは、バスケットボールのサークルで部長を務めたことです。

毎年、新入生の加入が数名しかなく、試合形式の練習すらできませんでした。

不人気である原因を分析したところ、バスケットボール部の人気が非常に高いことがわかりました。

そこでサークルならではの「初心者でも楽しめる」ことや、活動の日程が週に2回であることをSNSで紹介し、敷居を下げることを心がけました。

この結果、新入生の参加者数が3倍以上に増え、大学で最も大きなサークルの一つになることができました。

この経験から、問題を発見し、具体的に解決する方法を早急に導き出す能力を身につけました。

貴社でもこの経験を活かし、顧客の課題を把握し、解決策を提案することで、多くのクライアントと良好な関係を築く営業職を目指します。

ゼミの例文

私が学生時代に力を入れたことは、ゼミの活動を円滑に進めるためのリーダーシップを発揮したことです。

ゼミが始まってすぐに教授が体調を崩し、不在になってしまいました。

そこで私は教授の不在期間中、ゼミの活動が停滞しないよう、各メンバーが1週間に取り組むべき課題を提示し、全員が目標を持って取り組めるようにしました。

これにより全員がスムーズに研究を進め、教授が退院した際も進捗を大いに褒められました。

今後はこの経験を通じて身につけたリーダーシップと問題解決能力を活かし、貴社のプロジェクトの進行をサポートしたいと考えています。

予期せぬ事態にも柔軟に対応し、チーム全体の目標達成に貢献し、貴社の発展に寄与したいと考えています。

ボランティア活動の例文

私が学生時代に力を入れたことは、海外から移住してきた子供たちの日本語学習支援ボランティアです。

特に、多くの外国人が間違えがちな助詞の使い分けに焦点を当てて教えました。

例えば、「に」と「で」の使い分けについて説明し、実際の会話や文章作成での練習を繰り返しました。

その結果、多くの生徒が日本の学校で日本語力を褒められたと報告してくれました。

この経験を通じて、他者の問題を発見し、解決する力を身につけることができました。

今後はこの英語力と問題解決能力を活かし、貴社の海外顧客とのやり取りに貢献したいと考えています。

顧客の根本的な問題を発見し、適切な解決策を提案することで、貴社の海外企業との関係強化や顧客増加に寄与する所存です。

【学生時代に頑張ったことがない】どうしてもガクチカがない場合の対処法

ここまでガクチカを見つけるための工夫として様々な方法を紹介してきましたが、それでも本当に見つからない、自分は何もしていなかったからどうしようもないと頭を抱えている人もいるでしょう。

そこで、就活が本格化するまでに何とかしてガクチカを作成する方法を3つ紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

Point

・アルバイトを始める

・インターンを始める

・留学をする

アルバイトを始める

まず身近な選択肢として、一度検討してみてほしいのがアルバイトを始めることです。

アルバイトは、もちろんどんな内容でも基本的にはかまいません。

ただし、水商売のような仕事は就活でアピールをする上で適した内容とはいえないので、それ以外のアルバイトを始めてみると良いでしょう。

アルバイトであれば隙間時間を使ってできるものがたくさんありますし、何よりお小遣い稼ぎにもつながりますので、どんな学生さんにとっても非常に大きなメリットがあります。

そして、社会人経験をいち早く積めるのも、アルバイトを始める大きなメリットといえるでしょう。

とはいえ、実際にエントリーシートや面接でアピールをしていく場合は、何かしら印象に残るような動機が必要になります。

なぜなら、きちんとした動機があることによって、軸のあるしっかりとした人間であることを伝えられるからです。

インターンを始める

他にも、インターンに応募してみるという方法があります。

インターンは、簡単にいうと職業体験のことです。

学生に向けてインターンを募集している企業は、毎年たくさんあります。

また、インターンは数週間未満の短期から、数ヶ月以上にわたって仕事を経験できる長期まで、さまざまなケースがありますので、自分の都合に合った体験の仕方を選んでもらえるでしょう。

インターンでの経験は、実際に現場で仕事をしているのと同じ経験になりますので、必ずガクチカとしてアピールをする際にも役立つものになります。

特に就活でインターン先と同じ業界の企業を志望する場合は、その経験によってあなたのことを即戦力として見てもらえる可能性が上がるため、積極的に参加するのがおすすめです。

留学をする

誰でも気軽にできることではないかもしれませんが、もし興味がある場合は思い切って留学経験をしてみるのも良いでしょう。

留学経験は、どのような企業を志望する場合でも、高く評価されるエピソードになります。

そのため、どんな形でも良いので留学をしておいて損はありません。

また、留学といえば長期にわたって経験することになると思い込んでいる人もいるでしょう。

実際にはそんなことありませんし、むしろ短期留学をしている人は世の中にたくさんいます。

もちろん短期留学の方がコストも大幅に抑えられますので、決して大金がなければ実現できないことではありません。

だからこそ、今から何でも良いのでガクチカを作りたい人は、こちらも検討してみる価値が高いといえるでしょう。

まとめ

「頑張ったこと」が思いつかないと困っていた人も、これを読めばきっと話せそうなことが見つかったのではないでしょうか。

就活では、自己分析がいろいろなシーンで役に立ちます。

「頑張ったこと」を見つけるための自己分析作業は必ず後々必要になってくるので、面倒臭がらずに行うことが大切です。

さらに企業研究もしっかりして、その会社が求める人材に合いそうな体験を話すようにします。

自己分析で仕上げた体験ランキング表は、ランキングトップの体験を選ぶのではなく受ける会社にマッチしている体験を選ぶことが重要ポイントです。

まとめ

PREP法を常に心掛けて、人事担当者の心に響いてわかりやすい「ガクチカ」に仕上げることで選考をクリアできる可能性が高くなることでしょう。

選考を無事に通って次のステップへと進めるように、自信を持って話せる「頑張ったこと」を見つけたいものです。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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