就活でアピールする長所が思いつかなくて困っている方も多いでしょう。
実は、就活でアピールできる長所には「えっ、そんな性格でもいいの?」と思うようなものも少なくありません。
例えば、「素直」であることは就活の長所としては十分です。
この記事では、就活で素直さを長所としてアピールする際のポイントを解説します。
例文も合わせて紹介するので、参考にして頂けたら幸いです。
- 素直さを長所としてアピールする方法
- 長所が素直さであるメリット
- 素直さをアピールする際におさえるポイント
- 長所として素直さをアピールしたい人
- 周囲の人から素直だと言われている人
- 素直さをどうアピールすれば良いかわからない人
目次[目次を全て表示する]
【長所は素直なところ】ビジネスで求められる素直さとは?
就活でアピールする長所は、仕事に役立つ点でなくてはいけません。
その点、素直であることがどのように仕事に役立つか分からないと感じる方は多いですよね。
それは、ビジネスで必要となる素直さをきちんと理解していないからです。
まずは、ビジネスで求められる素直さをご紹介します。
- 他人の意見や環境を受容すること
- 素直な学生は好まれる
- 企業の方針に賛同していることもアピールできる
他人の意見や環境を受容すること
まず企業が求める素直さの大きなポイントは、他人の意見や環境を受容することです。
素直な人は他者の意見もスムーズに受け入れることができます。
会社員なら仕事は組織で取り組んでいくもの。
周囲と強調しなくてはならないため、自分の意見を通しすぎず、他人の意見を尊重することは社会人としての必須スキルです。
また、素直な人はその会社独自の風土や慣習などもスッと受け入れ、すぐに馴染むことができます。
このように、素直な人は他人の意見や環境を抵抗なく受け入れられるため、企業としては有り難い存在なのです。
素直な学生は好まれる
特に、新卒入社を目指す学生の方では、素直さが大きなメリットとなります。
新卒社員は企業から見たら、何の色にも染まっていない真っさらな状態です。
基本的なビジネスマナーすらこれから研修などで覚えていくため、何もできない存在だといえるでしょう。
そのような状態では、教えたことをどんどん吸収する素直さが求められます。
このため、素直な学生は好まれるのです。
企業は一緒に働きたいと感じる学生を積極的に採用します。
それなのに、斜に構えた態度でSNSで仕入れた知識を披露するような学生では、正直可愛げがありません。
「ありがとうございます」と「ごめんなさい」が素直に言えることが、若いうちは大事だと考える企業は多いものです。
企業の方針に賛同していることもアピールできる
素直さをアピールしてその企業に応募しているわけですから、企業の方針には異論がないと言えますよね。
忠誠心を感じますから、企業にとっては非常に魅力的に見えます。
どんなに仕事の能力が高くても、会社や上司の意向に反発してしまうと「使えない社員」となってしまいます。
組織の中で働くのですから、少々不満があっても自分の意見を押し殺して、会社のために行動しなくてはいけないのです。
【長所は素直なところ】素直は就活で長所になる
素直さを長所としてアピールしたいときは、「そもそも素直さは就活において長所になるのか」という疑問や不安も生まれるものです。
そのためアピールの仕方を学ぶ際は、まず、素直さはなぜ長所として活用できるのかをチェックしておきましょう。
素直さが就活において長所になる理由は、以下のとおりです。
・自身の欠点や改善点と向き合えるから
・企業の方針に柔軟に対応できるから
・成長スピードが速いと考えられるから
・人の意見に耳を傾けることができるから
このように素直な性格は、社会に出たあとに活かせるポイントが多いため、たくさんの場面で評価されやすいといえます。
では、長所になる理由を一つひとつ見ていきましょう。
自身の欠点や改善点と向き合えるから
就活でアピールできる長所の一つに「素直さ」が挙げられるのは、素直な性格であれば、自身の欠点や改善点としっかり向き合えるからです。
素直な人は、自分の欠点や至らない部分に対して意固地にならず、素直に受け止められます。
そのうえで「なぜできないのか」「どうすれば改善できるのか」を真面目に考え、改善に向けて動くことができるのです。
結果、欠点・改善点をカバーして成長することができ、積極的に自分自身を高めていけます。
もちろん、周りから「ここはこうしたほうが良い」とアドバイスを受ければ、自分の改善点として素直に受け入れられます。
そのため、それぞれの欠点や改善点を見直しながら高め合える場では、素直な人は飛躍的に成長を遂げられるでしょう。
そういった素直な姿勢は社会人になったあとも評価されやすいため、就活の際は長所としてアピールしやすい傾向です。
企業の方針に柔軟に対応できるから
素直な人は、企業の方針にも柔和に対応できるため、その性格は長所としてアピールしやすいでしょう。
性格が素直であれば、自分自身の意思をしっかり持ったうえで企業の方針に合わせ、一つひとつの行動や取り組みを変えていくことができます。
そのため、チームで動く会社では、その場に適応しやすいことが魅力になります。
不必要に体制に反発したり、ほかの人と違う行動を取ったりしないので、周りからもやりやすさを感じてもらえるでしょう。
そういった柔和さや協調性の高さが、信頼につながり、自分の評価を高めていくきっかけになります。
組織に属していれば、方針やルールの変更に伴い、行動を変えなければならないシーンはたくさんあるものです。
そういった状況下でも素直な人は積極的に溶け込んでいけるため、長所として十分にアピールできるといえます。
成長スピードが速いと考えられるから
素直な性格の人は、成長スピードの速さを評価されやすいため、就活ではその素直さを長所にできます。
素直だと成長スピードが速い理由は、至らない点を改善したり、周りの人の素晴らしい部分を吸収したりすることが速いからです。
反対になかなか成長できない人は、改善に逐一抵抗感を示したり周りから吸収することを避けたりしてしまい、素直さに欠けることが多い傾向です。
そのため、素直な人と素直でない人では、成長の速さが大きく異なるでしょう。
企業は、学生のポテンシャルを見極めたうえで、いち早く成長して現場で活躍してくれることを求めています。
そのため、成長の速さに期待できる素直な人は、就活において高い評価を得やすいといえます。
その長所を証明するエピソードとして、素直に欠点を改善したことで早く成長できた経験を伝えれば、なおさら興味を持ってもらいやすいでしょう。
人の意見に耳を傾けることができるから
就活で素直な性格が長所になりやすい理由は、素直であればあるほど、周りの人の意見に耳を傾けることができるからです。
素直な人は頑固になったり偏見にとらわれたりすることはなく、周りのアドバイスや意見に対して真摯に向き合うことができます。
それによって、対応を変化させたり自分のダメな部分を解消したりできるのです。
結果、アドバイスを受けて成長し、積極的に自分を高めていける人も多いでしょう。
また、素直に人の話に耳を傾けられる姿勢は、傾聴力の高さにもつながります。
自分の意見にとらわれることなく人の話を丁寧に聞くことができるため、自分とは異なる考え方を尊重したうえで、周りとも積極的に調和していけるといえます。
周りと調和できる能力や傾聴力も、社会人になったあとはさまざまな場面で重宝されるため、長所をアピールする際は素直さとうまく関連づけてアピールするのもおすすめです。
【長所は素直なところ】企業が長所を聞く理由
「そもそも長所を聞く理由って何?」
「長所がどうかではなく、仕事ができるかどうかが重要では?」
そういった疑問を持たれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
企業が長所を聞くいちばんの目的は、自社に合う人材かどうかを判断するためです。
そのための判断基準としてポイントが2点あります。
・自己分析ができているか
・自社との相性が合っているか
これらのポイントを押さえて、どのようにすれば企業側の意図を理解して的確にアピールできるかを解説していきます。
- 自己分析ができているか確認するため
- 企業との相性を見るため
自己分析ができているか確認するため
まず「自己分析」ができているかどうかです。
あなたが自分のことを客観的に見れているか確認するために企業は長所を聞いています。
自分の長所や短所を把握できていないと、自分と向き合う気がない・物事を客観的に見ることができないと見なされてしまう恐れがあります。
特に長所に関しては自分自身ではなかなか気づきにくいため、周囲の人に聞いてみることをおすすめします。
事前にしっかりと自己分析を行い、自分の長所を理解して就活に挑みましょう。
企業との相性を見るため
企業側としては自社との相性が合うかどうかも見られます。
長所を確認する主な目的は自己分析ができているかどうかですが、同時に自社の社風とあなたの性格が合っているかも確認しています。
その長所や短所をもとに配属先を決める企業もあります。
また、どれだけ優秀な人材であっても自社に合うかどうかはまた別の話です。
優秀そうな人が落ちて、そうでなさそうな人が採用されるという話はよくあります。
志望企業の社風についても予め調べておきましょう。
【長所は素直なところ】素直さで他の学生と差別化するためのポイント
「長所は素直なところ」という返答は、使い古された回答だと言えるでしょう。
「素直です」ということをそのまま使っていては、なかなか相手に響くことはないでしょう。
そのため、重要なのが、素直という長所をどのようにアピールするかの工夫です。
今回は、素直ですという以外に、素直をアピールする方法をさまざまな観点から学んでいきますので、素直さが長所だと思っているのならば、相手にアピールするための選択肢を身につけるようにしましょう。
バリエーションが豊富になってくると、それだけ相手に響くアピールをすることができるかもしれません。
一つのことをさまざまな道筋で伝えるというのは日本人の特性もあります。
- 言い換えてみる
- より詳細に性格やエピソードをアピール
- 態度で示す
言い換えてみる
自分は素直です。
このように長所を説明しても、十中八九相手には響かないでしょう。
これではアピールがあまりにも直線的で、幼稚に見えてしまうからです。
素直さをそのまま素直と表現してもほかの就活生と差別化することができず、むしろ、そのほかの就活生に比べて、劣っていると思われてもしかたがないでしょう。
そのため、素直さが伝わるような言い換えをすることでほかの就活生に比べて企業に対して印象を残すことができます。
一例を出すと、自分は素直な性格で、人の意見はどんどん聞き入れるので、ほかの人に比べて成長が早いという体験を語ってみるのも良いでしょう。
具体例を出すことによって、相手にイメージさせやすくなりますので、その結果相手の心に響きやすくなるのです。
誰に対しても誠実
完全に素直さを入れ替えて紹介する場合には、誰に対しても誠実というアピールも良いでしょう。
素直さとは、言い換えると誰にでも誠実でほかの人の意見を取り入れることができるとも言えるのです。
ほかの人の意見を聞いたらすぐにそれを実行に移せるということは誠実であると言えるでしょう。
また、他人の意見を聞いて、すぐに実行に移すことによって、得られたメリットなども付け加えると良いでしょう。
自分の素直なところがプラスに働くという点を紹介することができれば、相手にも理解してもらいやすくなります。
素直なことによって得られるメリットとしては、自分の成長につながることや危険を回避することができたりといろいろあるはずです。
人の話はよく聞くものだというような言葉もあるくらいなので、十分に長所だと言えるでしょう。
聞き上手
素直を入れ替えるのならば、聞き上手というアピールもあるでしょう。
素直の人の特徴として、ほかの人の話をよく聞くのが上手ということがありますので、十分なアピールポイントになるでしょう。
たとえば、営業マンの場合は、押しも確かに重要なのですが、相手の考えていることを理解しなければ、押しようがありません。
逆に、相手のことを理解せずに押しても、押しつけがましくなるだけなのです。
聞き上手として、ほかの人の話をよく聞くことでその意見を取り入れることができることや相手の気持ちを理解できるというアピールをすれば、あなたの素直な部分を企業に認めてもらえるかもしれません。
何かに例える
これから素直さをアピールする方法を学ぶのならば、素直さを何か別の言葉に例えると印象に残りやすいと言えるでしょう。
素直という言葉は、あまりにも当たり前すぎて、日常の中でよく聞きます。
そのため、耳に入っても素通りしてしまう可能性があるのです。
そこを印象のある言葉にするためには、言い換えがぴったりでしょう。
よく使われるたとえが「スポンジのような吸収力」というようなものです。
社会に出て役立っていくためには、さまざまな知識や技術を吸収しなければなりません。
そういった吸収とスポンジの吸収力は合致しますので、これをアピールすることによって、相手に素直さをアピールすることができます。
また、白というカラーでも素直さをアピールできるかもしれません。
これは白色なので、何色にも染まるということをアピールできるでしょう。
態度で示す
素直さをアピールする方法は言葉だけではありません。
また、話を聞くことだけが素直さのアピールでもありません。
その場での態度からも想像することができますので、相手が素直だと感じてしまうようなアピールをすると良いでしょう。
たとえば、話を聞いている際にできる素直さアピールの行動といえば、相槌だと言えるでしょう。
相槌は相手の話に共感していることをアピールするための方法で、あまりに過度な相槌はいけませんが、適度な相槌であれば、相手に素直さをアピールすることができます。
また、相槌だけではなく、相手の言ったことに同意を示すような返答もおすすめです。
私もこう思うので、あなたと同意見ですというような会話をさりげなく盛り込むことによって、素直さをアピールすることができるでしょう。
さらに、わからないことはわからない、間違ったことは間違ったと素直に謝罪をすることも素直さをアピールすることにつながるでしょう。
具体的なエピソードを述べる
就活で素直さをアピールする際は、根拠として具体的なエピソードも述べるようにしてください。
素直さを長所に選択した目の付け所は素晴らしいですが、裏付けできる根拠がないと面接官には刺さりません。
どのような内容でも良いですから、素直な性格を証明できるエピソードを含めましょう。
例えば、サークルやゼミで意見が割れた時、他人の意見を尊重し皆が納得いく結論に至れるよう心掛けたなどの内容が考えられます。
この際、気を付けるのは良い印象を抱いてもらいたいためにウソのエピソードをでっちあげるのはNGということです。
ウソのエピソードは面接官から突っ込まれた時に矛盾が生じやすいです。
素直さをアピールしているのに、面接でウソをついたことがばれたら台無しです。
優れたエピソードである必要はないので、実体験を述べてください。
素直なことで生じるメリットも伝える
エピソードだけでなく、素直なことで生じたメリットも合わせて伝えるようにしましょう。
エピソードからどのようなことを学び、どのように自分を成長させることができたのかという点を企業は知りたいのです。
ここまで説明することで実際に自分で行動を起こせる人だなとの評価につながり、あなたへの信頼度がアップします。
例えば、他人のアドバイスに従い、素直に行動した結果、改善し周囲の人から褒めてもらえたといったメリットが考えられます。
仕事でどう素直さを活かせるのか説明する
最重要ポイントとも言えるのが、仕事で素直さをどう活かせるのか説明することです。
活かし方を具体的に伝えるためには、業務内容にある程度精通する必要があるので、しっかり答えられると「入社後のことまできちんと考えているのだな」と好印象を与えられます。
将来性の高さも伺えるため、必ず仕事への活かし方も合わせて伝えましょう。
ギャップが生じないよう面接での態度も注意する
面接での態度にも気を遣ってください。
素直だと伝えているのに、面接官の話をよく聞いていなかったり過度に自分を主張したりすると悪い意味でのギャップが生じてしまいます。
また、貧乏ゆすりをしたり服装がだらしなかったりするのも素直さとは程遠い行動です。
就活では矛盾や違和感が生じると、面接官は疑念を抱きます。
些細なことかもしれませんが、結果に直結する可能性も高いため注意してください。
【長所は素直なところ】長所を作る際の構成
早速、素直さが長所であるということをアピールできる文章を、具体的に構成していきましょう。
フレームワークは、結論→理由→エピソード→問題→行動→結果、最後にもう一度全体の結論でまとめるのが基本です。
難しく考えず、この骨組みに沿って自身の実体験をまとめていくだけで、簡単に相手に効果的に伝わる文章を構成できます。
それでは例文をもとに、フレームワークを埋めていきましょう。
- 結論:私の長所は素直さです(アピールポイント)
- 理由:なぜならば、〇〇で〇〇ということがあったからです
- エピソード:私は〇〇で〇〇をしていました
- 問題:その経験で〇〇という問題に直面しました
- 行動:私は〇〇と考え、〇〇を行いました
- 結果:その結果、〇〇となり、〇〇に大きく貢献しました
- 結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております
結論
ビジネス文書では結論を最初に書くのが基本です。
ここでは素直さのアピールですので、それを最初にしっかり述べましょう。
自分の強みを簡潔に書くことが大切ですが、なるべく耳に残るフレーズを使うことも大切です。
たくさんの学生が同じようなアピールをしていますので、その中で最後まで興味を持ってもらうためには書き出しの言葉選びも大切です。
たとえば単に「私の長所は素直さです」というだけでなく、「私の長所は自分の誤りをきちんと受け入れる素直さです」と言ったほうが、耳の痛いことも聞ける人物だとイメージできます。
「さまざまを意見に耳を傾けられる素直さ」といえば、人をまとめるリーダーシップにもつながる素直さを表現できるでしょう。
理由
次に、冒頭で述べた結論に至った理由を明確にします。
自分は素直だというのは簡単ですが、なぜそう考えたのか、自覚するきっかけはあったはずです。
自分の強みは周りの人に言われたことで気づくこともあるでしょうし、自分自身で自覚することもあるでしょう。
ただ今回は「素直」という内容ですので、自分勝手に想像から生まれるものではなく、やはり周囲からの言葉や評価がそれを支える理由になると考えられます。
たとえば「なぜならば、アルバイトでお客様から素直で気持ちが良いと評価されたことがあったからです」といったように、相対的な評価を上げるほうが効果的です。
エピソード
前項で挙げた理由を裏付けるエピソードを添えましょう。
エピソードは実体験であること、口先だけのことではなく真実であることを相手に理解してもらえる説得力につながります。
前述した例で言えば、「私は大学時代、2年間アパレル店でアルバイトをしていました」といったエピソードを挙げることで、そこで自覚に至る出来事があったことがわかります。
また、たまたま言われただけ、1回誰かに言われたというのではなく、ある程度継続した評価であるほうが説得力が増します。
アルバイトにしても、短期間のアルバイトや単発アルバイトではなく、できるだけ長く続けたもののほうが説得力は増すでしょう。
問題
次に、その経験の中で自分が素直である、素直なことは強みになると自覚するに至った事実を説明します。
人は毎日なんとなく生活する中で突然何かに自覚するということはあまりないため、多かれ少なかれそこにはなんらかの問題や課題を得たことがきっかけになるのが一般的です。
これは大きな問題や課題でなくてもかまいませんので、自分の気づきにつながったことを挙げましょう。
たとえばこの例で言えば、「その経験で、私はなかなかブランドを覚えられないという問題に直面しました」といったように、業務を進めるうえでつまずいたことなどを選択します。
アルバイトを始めたばかりの頃は覚えることも多く、ほとんどの人が課題を抱えやすいものですが、そうした経験の中で乗り越えたエピソードを選ぶのがおすすめです。
行動
次は、自分が面した壁を乗り越えるために、行った行動や努力について述べるフレームです。
今回の題材は素直さですが、単に言われたことを聞いているだけでは、就活でより有効に活きる素直さにはなりません。
前述の例で言えば、先輩からブランドを覚えるコツを教えてもらい、そのアドバイスに従って実際に行動した内容を挙げるのが良いでしょう。
「私はブランドの特徴を理解する必要があると考え、各ブランドの歴史や変遷の研究を行いました」といったように具体的な行動を述べます。
「毎日多くのアパレル店を巡り、主要ブランドをリストアップしノートに取りまとめることを始めました」というように、素直に努力する姿が伝わるのがベストです。
結果
自分が課題解決のために起こした行動が、良い結果をもたらしたことを述べるフレームです。
たとえば「その結果、店舗にあるブランドはもちろん、まだないブランドの知識も豊富になり、新商品導入に大きく貢献することができるようになりました」といった内容です。
この例で言えば、アドバイスに従いよりよい業務を目指した結果、マーケティング力まで身についたことになります。
業務に必要なことを素直に考え行動した結果、自身の実力も上がり、店舗にも大きく貢献できる人材に成長できたことをアピールできる内容となりました。
結論
最後に、これらすべてを網羅した結論を述べます。
もちろん目的は素直さのアピールですから、自分の強みが素直さであることを述べるフレームになりますが、就活ですのでそれが会社の仕事にどう活かせるかに言及しましょう。
「その経験を活かして、貴社では市場に柔軟に対応できるマーケティング職で貢献したいと考えます」というのでも良いですし、「新商品の開発をしたいです」というのでも良いでしょう。
素直だからといって、単に人の言うことを聞くだけの人物だというのではアピールになりません。
物事を素直に受け入れられる資質があるからこそ、それを活かしてどう活躍したいのか、自身の希望も含めてアピールにつなげてください。
【長所は素直なところ】長所で素直さをアピールする際の例文3選
次は、長所で素直さをアピールする際の具体例を3つご紹介します。
上記のポイントを守った文章になっているので、よく確認してみてください。
例文①
大学で合唱サークルに所属し部長を任されているのですが、大学祭で演奏イベントを開くことになり、場所や日時に関してサークル内で意見が割れ、私の進め方に対してもクレームのような意見が出ました。
私はすぐに反論することなく、事態を客観的にとらえ、部員の意見を取り入れた新しい提案をしました。
その提案は部員からの支持を受け方向性が定められました。
御社で仕事させて頂く際も、他の方の意見を取り入れベストな結果を出そうと努めます。
例文②
学生時代は塾講師のアルバイトをしていました。
そこで塾長から呼び出され、指導法の改善を促されました。
私はそれまで家庭教師を経験し教え方にはある程度自分のやり方がありました。
しかし、経験豊富な塾長の指導に従うことが今後の自分の指導力向上につながると思ったので、素直に指導方法を改善しました。
その結果、担当の生徒の成績がみるみるうちに向上したのです。
この経験から何事も柔軟に取り組むことが大切なのだなと勉強になりました。
ビジネスの場でも、自分の意見を持つのも大切ですが、良いなと感じた点は取り入れるなど柔軟に対応し、力を発揮できたらと考えております。
例文③
大学ではバスケットボール部に所属していましたが、3年生で私がキャプテンになった時に高校で全国大会に出場した経験を持つ優秀な新入生が入ってきました。
その新入生はプレーではほかの新入生を圧倒していましたが、1年生ということもあり、最初の大会では彼をスタメンから外されました。
高校では1年からレギュラーを取っており、そんな扱いを受けたことが無かった彼はへそをまげて部活に来なくなってしまいました。
私は彼と話し合いの場を設けることにしました。
そこで彼は「どうしても試合に出たい」と主張しました。
体育会系の部活動ですから新入生の意見など聞き入れてもらえない慣習がありましたが、私は彼を引き連れ顧問のところへ話をつけに行きました。
彼のプレーはバツグンであることを主張し、自分の代わりにスタメンで使ってくれないかとお願いしました。
客観的に見て、私より彼の方が実力があると思ったためです。
顧問はこの主張を聞き入れてくれ、彼を私の代わりにスタメンに使い、大会では部として過去最高の結果を得ることができました。
この経験を経て自分を犠牲にしてでも良いものは積極的に使ったほうが良いと学びました。
御社でも他人の意見はどんどん取り入れ、自分の価値を高めていきたいです。
例文④
私の長所は、素直な性格を活かして組織の方針に適用できることです。
大学生活の中では、長期インターンとして営業の仕事を経験しました。
当時は、新事業が立ち上がったばかりだったため、営業のレギュレーションや方針は頻繁に変わっていきました。
しかし私は柔軟にその変化を受け止め、素直に対応することを徹底しました。
結果、都度重要だとされるルールを実践してきたため、常に成績を落とさずに対応することができました。
インターンでお世話になった社員の方からも、素直な姿勢を評価していただきました。
入社後も自分の素直さを大事にし、環境の変化には柔軟に対応していきたいと考えています。
例文⑤
私の長所は、素直な性格ゆえに、周りの意見やアドバイスに対して真面目に耳を傾けられることです。
大学ではサッカー部に所属しており、監督の方針によって多くの戦略を試す必要があったため、さまざまな指導を受けました。
部内には経験者が多かったため、指導を素直に聞き入れようとしない部員も少なくありませんでしたが、私は成長を信じて素直に指導に従ってきました。
結果として、成長スピードはほかの部員より早くなり、キャプテンを任されるまでに至りました。
貴社に入社した際も素直な部分を発揮し、いただくアドバイスから重要なことを積極的に吸収したうえで、いち早く現場で活躍できる社員になりたいと考えます。
【長所は素直なところ】具体的なエピソードが思いつかない場合
自分の長所が素直さだと理解しても、それをアピールするための具体的なエピソードが思いつかないという方もいらっしゃると思います。
その場合、下記3点を実践してみましょう。
- 自己分析をする
- 親や友人に聞いてみる
- エージェントを利用する
自己分析をする
就活に自己分析は欠かせません。
とは言っても、今まで自己分析をしたことのある方は少ないでしょう。
自己分析をする際は「自分史」を作ることをおすすめします。
自分史とは生まれてから現在に至るまでの自分の経験したことや影響を受けた人物・考え方などを時系列で書き出すことです。
なぜ自分史を作ることが自己分析に有効かといいますと、今まで自分が経験したことの中に必ずヒントがあるからです。
自己分析に悩んでおられる方はぜひ参考にしてみてください。
自分史を作る自己分析の詳しい内容はこちら。
成果を出した経験を思い出す
何か成果を出した経験を思い出すことも重要なポイントです。
あなたが何か成果を出したことはどこかで必ず長所が発揮されています。
「成果が出るまで継続できた」「周囲の人にアドバイスをいただけるよう促した」など目標達成のためには様々な方法があります。
その方法が実践できたのは、あなたの長所が発揮されたからです。
なぜうまく行ったのか、どうして頑張れたのか考えることで長所が見つかることも多いです。
大きな成果でなくても良いので、「目標を達成できたこと」「達成感があったこと」などから考えてみると良いでしょう。
褒められたことを思い出す
長所というものは自分では気づかないところで発揮されているものです。
あなたにとっては当たり前のことでも周囲の人からしたら素晴らしい長所である場合があります。
どんなときに素直さを褒められたのか思い出してみましょう。
具体的にどんな場面で素直だと思われたのか、なぜ素直だと思われたのかも深掘りして聞くと良いでしょう。
漠然としていた自分の長所が明確になることで、自己肯定感もアップして就活のモチベーションにもつながります。
親や友人に聞いてみる
上述したように、あなたにとって当たり前のことが周囲の人にとっては強みだと思われることもあります。
親しい人やアルバイト先の人などに自分の長所を聞き、「印象に残っているエピソードはあるか」など聞いてみましょう。
また、聞き出したエピソードについてさらに聞いてみたい場合は「なぜそう思ったか」を深掘りしてみましょう。
中には、あなたが想像もしなかった答えにたどり着くかもしれません。
やり方については下記の記事を参考にしてみてください。
エージェントを利用する
どうしても具体的なエピソードが見つからない!という人はエージェントを利用してみても良いでしょう。
プロのアドバイザーが一緒に自己分析をやってくれますし、プロの視点でアドバイスがもらえます。
また自己分析だけでなく、面接練習や内定後のフォローまで一貫してサポートしてくれます。
無料なので一度相談してみてはいかがでしょうか。
【長所は素直なところ】素直さはデメリットにもなるので注意
素直さは良い長所ですが、デメリットにもなる可能性も高い性格です。
最後に、素直さがどのようにデメリットになるのか解説します。
- 人の意見を鵜呑みにしやすい
- 融通が利かない
人の意見を鵜呑みにしやすい
他人の意見を取り入れやすいとは、裏を返せば、人の意見を鵜呑みにしやすいことを意味します。
他人の意見だけで自分の意見がない人も困りものです。
最後にどの意見を採用するか判断するのは自分だから、自分の軸を持つ必要があります。
また、他人の意見が正しいモノか判断する力も備えていなくてはなりません。
このように、自分がしっかりとある上で他人の意見も受容できてこそ、本当に素直だと言えるのです。
融通が利かない
素直な人は言われたことしかできず、融通が利かない可能性も高いです。
仕事では言われたことしかできないようでは「使えない奴」扱いを受けてしまいます。
刻一刻と状況は変化しますから、その都度指示する余裕は無いのです。
自ら考え行動に移すことがデキる人の必須条件です。
言われたことの裏にある本質をしっかり見極め、その場で求められた行動を取るよう心掛けましょう。
【長所は素直なところ】まとめ
長所で素直さをアピールする際のポイントや例文などを紹介してきました。
就活生が考えている以上に、企業にとって「素直さ」は魅力的な性格です。
人柄重視の採用を行う時代ですから、魅力的な性格を持っているだけで採用に有利に働きます。
素直さを証明するエピソードや仕事での活かし方も伝え、説得力あるアピールを行いましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート