就活生が自己PRで強みとしてよく挙げるのが粘り強さです。
学生時代に何かしら打ち込んでいたことがあればエピソードが豊富でアピールしやすく、選考の過程で企業受けも良い印象があります。
粘り強いことは周囲に良い影響を与え良い評価の場合が多いですが、伝え方を間違えると逆効果になる場合もあります。
本記事では、企業が自己PRを聞く理由から、粘り強さがなぜアピールできるのか、粘り強さの言い換え表現、自己PRを作る際の構成まで例文と併せて紹介します。
この記事を読めば、企業が粘り強い人に求めること、粘り強さがアピールできる理由と注意点が分かります。
自己PRで粘り強さを上げたい人はぜひ参考にしてください。
・企業が自己PRを聞く理由
・粘り強さがアピールできる理由
・粘り強さの言い換え表現
・自己PRで粘り強さを伝える構成のポイント
・企業が粘り強い人に何を求めているか知りたい人
・粘り強さのメリットとデメリットを把握したい人
・粘り強さをPRするコツを知りたい人
・例文を参考にして、自己PRで粘り強さを伝えたい人
目次[目次を全て表示する]
【自己PR:粘り強さ】企業が自己PRを聞く理由
企業が自己PRを聞いてくるのにも、やはりそれなりの理由があるのだということは頭に入れておいてください。
学生が自分の何を強みとして就活をしているかという部分は、企業の人事が知りたいことの1つでしょう。
企業が自己PRを聞いてくる理由は、主に2つあります。
その理由は、人柄を見るため・企業で活躍できるか見極めるためです。
以下に、それぞれの理由について詳しい解説を載せているので、参考に考えてみてください。
人事の考えを知ることで、より深みのある魅力的な自己PRにしていくことができるでしょう。
あなたの人柄を見るため
面接では「自己PRをしてください」という聞かれ方を、よくすると思います。
企業が自己PRを聞くのは、自社の社風と合っているか、組織でやっていけるかという面で「人柄」を見たいからです。
自己PRをお願いされて、自分の長所や魅力的な部分を話すだけでは、ほかの志望者に埋もれてしまうでしょう。
「人柄」に着眼点を置くとして、採用される自己PRを作るにはある程度、その企業の社風に合わせることが必要です。
たとえば、粘り強さが求められる職場で、コミュニケーション能力や楽観的などの関係ない部分をアピールするのは、危険です。
どちらかといえば、苦労を強いられる状況でも諦めない・目標達成能力といった力をアピールするほうが無難でしょう。
企業で活躍できるかどうかを見るため
自己PRを聞かれる理由として、もう1つの大切なポイントは「その企業で活躍できるか」です。
粘り強さを自己PRのテーマにするとして、面接に通ることだけを考えたような内容では、不十分といえます。
企業は、入社後も粘り強さを武器にして自社の戦力になってほしいと考えているので、その点を意識するといいかもしれません。
学生時代に頑張ってきたサークル活動などの具体的なエピソードを入れると、粘り強さの裏付けにもなります。
入社後も、面接で自己PRした粘り強さを存分に発揮できるということを強くアピールするのがおすすめです。
【自己PR:粘り強さ】粘り強い人に企業が求めることとは?
粘り強い人に企業が求めることは何なのでしょうか。
ここでは、企業側が粘り強さをアピールする人に求めることを紹介していきます。
粘り強い人に企業が求めることについて知りたい方は、参考にしてください。
毎日コツコツ仕事ができる
自己PRで、粘り強さをアピールしたいときに、「毎日コツコツ仕事ができる」と言うことができます。
仕事において、毎日ワクワクしたり、成長を感じるようなプロジェクトをしている、ということはあまりありません。
時にはつまらない仕事や、単純作業をすることもあります。
そのような時に嫌々仕事をされると、周りにも悪影響を出してしまいます。
毎日コツコツと仕事をこなせるということは、企業にとって、「今の作業が必要であると、ちゃんと認識してくれている」という評価にもつながります。
毎日の積み重ねが成果につながる事を意識できていることも合わせてアピールすると、より効果的になるので、参考にしてみてください。
忍耐強い
粘り強さの特徴として「忍耐強い」ことも挙げられます。
スケジュール的にとても厳しい時や、プロジェクトでなかなかうまくいかず、計画が難航してしまう状況も頻繁に起こってしまうものです。
そのような状況で、投げ出す事なく必死に食らいつく、成果を出すまで忍耐強く粘ることができる人材は企業にとって、とても助かる存在です。
特に、大きなプロジェクトなどを任せてもらいやすくなるので、社内で安心感を与える存在になることができます。
特に忍耐強い性格の持ち主は、結果が出るまで諦めないため、大きな成果を出すことが多いです。
もし、大きな成果を出した経験がある場合は、具体例として積極的にアピールしていきましょう。
自らの行動で周囲を巻き込む
最後に、粘り強さの特徴として少し変わっていますが、「行動で周囲を巻き込むことが得意」ということがあります。
なぜ結びつくのかに関する理由として、粘り強く諦めない姿勢で行動すると、周りがその姿をみて、「自分も諦めたり、くじけたりしている場合ではない。」と思い、周りの士気が勝手に上がっている、ということが起こります。
もちろん、無意識的に影響を与えていることもあれば、難航した仕事や研究が終わった時に、直接評価してもらえた経験がある方もいるでしょう。
直接褒めてもらえたりした経験がある方は、どのように粘り強く頑張ってきて、それがどのように結果を出し、最終的にいかにして周りを巻き込めたのかということを含ませながら、具体例をアピールすると、より説得力が出ますのでオススメです。
【自己PR:粘り強さ】粘り強さがアピールできる理由
粘り強さをアピールすることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、粘り強さがアピールできる理由をいくつか紹介していきます。
粘り強さがアピールできる理由について知りたい方は、参考にしてください。
仕事を投げ出さないというイメージを与える
入社して実際に働くと大変な仕事が回ってくることもあります。
特に入社したての頃というのは、右も左もわからない状態で特に大変です。
しかし、粘り強い人というのは人一倍の忍耐力を持っているため、仕事が大変でも簡単には投げ出しません。
わからないからといって他人任せにしたり、諦めて適当に済ませたりすることもないでしょう。
真面目に責任を持って与えられた仕事は最後までこなします。
こういった人材が企業から評価されるのは当然でしょう。
難易度の高い仕事でも達成することができる
粘り強い人はただ仕事をこなすだけではなく、成果をあげたいと思って取り組みます。
そのため普通の新入社員ならお手上げの仕事でも、諦めることなくなんとかやり方を探って成果を出そうと努力します。
粘り強く取り組める人はできるまで取り組むため、自ずと成果もついてきます。
また、そういった積極的な姿勢は周囲へ良い影響も与えるため、企業としても大歓迎でしょう。
周囲への良い刺激となりチームに勢いを与える
粘り強さがあるということは、それだけ仕事に対する高い意識と意欲を持っているということです。
それは周囲で共に働いている仲間にも伝わります。
意欲的に働く人が身近にいることで、周囲の人のモチベーションを上げる効果が期待できるのです。
粘り強さをアピールすることで、最終的に他の社員へ良い影響を与えると意識させましょう。
失敗しても立ち上がることができる
粘り強い人というのは一度や二度の失敗では挫けません。
失敗したことよりも、どうしたら成果を挙げることができるかに意識が向いているでしょう。
そもそも失敗するたびに挫けていたら、地道に努力を続けることはできません。
新入社員に失敗は付き物です。
むしろ失敗に耐えられる人が会社の中でも成長していくものです。
そのような点から見ても、粘り強いというのは非常にアピールできる点と言えます。
ストレス耐性があると評価される
学生時代のアルバイトとは異なり、社会人となれば、仕事に対する責任は大きく増します。
当然、大きなストレスを感じることになるのですが、粘り強さをアピールすることで、このストレスに対して耐性があると評されることに繋がります。
多少のストレスなら物ともせず仕事に打ち込める人材は、現代社会において非常に貴重な戦力となるでしょう。
【自己PR:粘り強さ】粘り強さをアピールする際の注意点
粘り強さをアピールすることにはメリットだけではなく、デメリットもあります。
ここからは、粘り強さをアピールするデメリットについて解説していきます。
粘り強さをアピールするデメリットについて知りたい方は、参考にしてください。
柔軟性がない
粘り強さをアピールする際に抱かれる可能性がある、マイナスな印象として柔軟性がない、頑固ということが挙げられます。
入社して実際に働くとなると会社内外の様々な人と関わって仕事をしていくため、協調性が求められる場面も多くなります。
企業は自己PRから働く上でどのように活かされるかを知りたいと考えているので、粘り強さを発揮することでチームに対してどのように貢献できるかまで言及できると、より企業に評価される自己PRになるでしょう。
効率性がない
粘り強さをアピールする際のマイナスな印象として効率性がないということも挙げられます。
企業は利益を出すことが目的としてあるので、粘り強く頑張った行動が利益を出す上で本当に適切なのかという点を意識することが求められます。
自己PRの際には粘り強さを発揮した場面を述べて、その時の対処法が適切であることをアピールできると良いでしょう。
【自己PR:粘り強さ】粘り強さを自己PRで話す際の5つのポイント
ここからは粘り強さをアピールする上で意識しておくと良いことを5つ紹介します。
面接の際にこれらをなるべく押さえておくことで、より伝わりやすいアピールができるでしょう。
粘り強さを自己PRで話す際のポイントについて知りたい方は、参考にしてください。
PREP法を用いてわかりやすい構成にする
簡潔にかつ説得力のある文章を作成する際に用いられる方法がPREP法です。
PREP法は文章の作成のみならず、相手を惹きつける話し方としても有効です。
文章を作成する際には、序破急とか起承転結とかを意識するようにと教えられてきた人も多いでしょう。
PREP法とは、文章の初めに導入部などを設けずに最初に結論から入る方法で、4段で構成され「Point」「Reason」「Example」「Point」の頭文字からきています。
最初のPointで、まず結論を述べてしまうところが特徴です。
そしてReasonでは結論の理由を説明、Exampleではその理由を裏付けるための具体例を紹介します。
最後のPointで、もう一度結論を述べるという形でストーリーを締めくくるスタイルです。
粘り強さを押し出していく自己PRの場合は、まさしく「粘り強さ」というキーワードがPointの部分となります。
粘り強さを発揮したエピソードを伝える
PREP法では、まずPointで結論を示したら次にReasonで、結論の理由をエピソードなど交えて説明します。
たとえば、TOEICをテーマに粘り強さを語るのであれば「海外旅行で自分の語学力の低さを痛感したことから、大学卒業までにTOEICの点数を300点以上上げることを目標に掲げた」などです。
面接官が話を聞いた時に、その情景を頭に思い浮かべられるとベターです。
数字でアピールできる情報があればなおよし
そして、Exampleでは具体例を用いてさらに内容を深めますが、説得力のある文章にするにはさらに数字組み込むことがポイントです。
たとえば、「最初に受けたTOEICでは600点しか取れなかったが、毎日3時間勉強したことで2年後には900点台を突破できた」というような情報を数字とともに盛り込みます。
数字が入ることで、相手の脳裏には情景がよりリアルに思い描かれます。
粘り強さを根拠立てて説明する
自分の粘り強さを正確に伝えるためには、その理由を明確に根拠立てて説明していくのが良いです。
「どんな困難に立ち向かい」「それにどのように対処して」「その結果どうなったのか」を順序立てて説明し、そのプロセスを以って自分の粘り強さの根拠とするといった方法がおすすめです。
入社後に粘り強さをどのように活かすかを書く
最後は、Pointの部分でもう一度、「粘り強さ」をアピールして締めくくります。
加えて、入社後に粘り強さをどのように活かしたいかという熱意も込めるといいでしょう。
どの業界や業種でも対応できるものよりも、対象としている会社にストレートに響くもののほうが望ましいです。
言い換え表現を使う
「粘り強さ」という言葉自体がありふれていて、その汎用性が意味の曖昧さを招いています。
さらに、他の就活生もよく使うため、あなたのアピールが際立たず埋もれてしまいます。
そのため、あなたの特徴にもとづいて、どのような粘り強さなのかを特定して具体的に言い換えることが自己PRの差別化につながります。
例えば、「自分を信じているから最後まで諦めずにできる人」は、自信があるゆえに粘り強いなどです。
このように言い換えを考えるにはより深く自分を見つめ直す必要があり、自己分析に真摯に取り組むことが重要です。
【自己PR:粘り強さ】粘り強さの言い換え表現
あなたの個性を際立たせて差別化する「粘り強さ」の言い換え表現を紹介します。
忍耐力は、他の人が諦めてしまうような厳しい状況にも目的のために耐え抜く能力です。
粘り強さを発揮する状況の背景には、成功する自信があるからだと言えます。
継続力は、たとえ単調なことであっても粘り強く最後まで投げ出さず続け続けることです。
諦めが悪いのは、一度決めたことを粘り強く行い簡単には諦めきれないという状況です。
頑固は、粘り強く決めたことを守り続けるが故に、外部からの意見を受け入れにくいことです。
詳しく紹介していきます。
忍耐力
過酷な状況でも根を上げずに努力することができるので、粘り強い人は忍耐力があると言えます。
忍耐が強い人は、企業が就活生に求める特徴の一つです。
ビジネスでは計画通りに進まず、予期せぬ苦境に立たされることがあります。
その際、奮闘して計画通りの目標達成に向けた忍耐強い行動が必要になります。
特に、新入社員は学ぶべきことが多く新しい環境に適応するまでの間は諦めずに、粘り強く取り組む姿勢が求められます。
自信がある
絶対に成功するという「自信がある」から、粘り強く取り組み続けられると言えます。
この自信は、粘り強い行動で逆境を打破すれば目標達成できるという確信から生まれています。
自信がある人は自分軸で判断し行動に移せるため、主体性を発揮し他人に依存することなく自立した決断が可能になります。
この独立性は困難な状況でも他の人に依存しないため、気持ちの切り替えが早くて逆境を乗り越える力になりビジネスで高く評価されます。
継続力がある
粘り強い人は困難を乗り越えて忍耐強く取り組み続けられるため、継続力があると言えます。
この継続力は、目標にコミットメントして粘り強く行動することで発揮されます。
例えば、様々な思惑で参加する企業間の利害を忍耐強く調整して、プロジェクトのマネジメントを継続し続ける能力が求められることもあります。
このような困難な状況やチャレンジングな任務でも継続的に遂行できる能力は、企業からの評価が高いです。
諦めが悪い
粘り強い人は諦めが悪いとも言い換えられ、可能性を信じて諦めず継続して取り組むというアピールになります。
しかし、打ち切るか方向性を修正した方が賢明であるにも関わらず、必要以上に固執してしまうと評価される可能性もあります。
企業では効率的に働くことも重要視されるため、時間のロスは評価を下げることにつながります。
そのため、他にもっと良い方法がないかなど視野を広く持っていることも併せて伝えましょう。
頑固
粘り強い人は、新しい考えや情報が受け入れられなかったりするため頑固とも言えます。
頑固は一つのことを継続できる長所である反面、新しい手法を受け入れられなかったり自分の意見を押し付けたりする短所と評価される場合もあります。
自己PRで、長所を求められたら軸がぶれない側面を、短所を求められたら新しい手法や考えを取り入れにくいと伝えられます。
業界や職種により評価は変化しますので、志望企業をよく調べましょう。
【自己PR:粘り強さ】粘り強さを自己PRする際のコツ
粘り強さを自己PRする際に、以下の3点を意識しましょう。
粘り強さを自己PRする学生は多いです。
そのため、粘り強さを“自分らしさ”をアピールすることが大切なのです。
自分らしい自己PRを作成するためにはかならず3点を踏まえてください。
粘り強さを定義付け
まずは粘り強さを定義付けすることが大切です。
あなたにとって粘り強さとは具体的にどのようなイメージでしょうか?
「粘り強い」といっても多義的です。
自分なりに粘り強い条件を箇条書きにしてみると良いです。
同じことを根気強く続けられることなのか、嫌なことにも屈しないのが粘り強さなのか、さまざまあります。
また、粘り強さを定義付けすることで、企業側との齟齬がおきづらくなります。
ぜひできるだけ明確に粘り強さを定義付けしましょう。
挫折や努力経験をアピール
挫折経験や課題を解決するために努力した経験などがあれば、それらを主軸にアピールしましょう。
挫折経験は企業にとってかっこうのエピソードです。
企業は挫折で学生はどのように対応したのか、課題をいかにして見つけ、それにおける解決策をどのように行ったのかなどを考えてみてください。
自身が粘り強いことの裏付けになります。
企業に貢献できることを示す
粘り強さが企業に入社後どのように貢献できるのかアピールしてみましょう。
企業は、入社後に活躍してくれる人材をみきわめています。
そのため、企業に貢献できる意思を自分から積極的にアピールすると好印象に繋がります。
企業に貢献する意思を示すと、企業はあなたと働くことをイメージしやすくなります。
【自己PR:粘り強さ】自己PRを作る際の構成
「粘り強さを長所に持つ学生に企業が求めること」がわかったところで、さっそく自己PRを作成してみましょう。
粘り強さという長所を武器にしたいあなたは、結論→理由→具体的なエピソード→問題→行動→結果→結論という構成で以下のような自己PRを作ってみましょう。
結論:私の長所は粘り強いところです
まずはなるべく端的に、あなたの長所を述べましょう。
最初からエピソードや具体的な話をしないように気をつけましょう。
理由:なぜならば、〇〇で〇〇ということがあったからです
この後話すエピソードを簡潔にまとめて述べましょう。
この一言がないと、相手はこの後のエピソードがなんのために述べられているのかがわかりません。
相手が話を理解しやすいような配慮をしましょう。
エピソード:私は〇〇で〇〇をしていました
採用担当者が知りたいのは等身大のあなたです。
ここでは、あなたが粘り強さを発揮した環境を丁寧に伝えましょう。
決して見栄を張る必要はありません。
あなたの置かれていた環境を丁寧に伝えることによって、あなたの粘り強さがどのように発揮されたのかを、より相手にもわかりやすく伝わるようになります。
エピソードは、「問題、行動、結果」の順にまとめるとわかりやすいです。
以下で詳しく解説していきます。
問題:その経験で〇〇という問題に直面しました
これは、実際に直面した出来事をわかりやすく説明しましょう。
この出来事がどれくらい深刻なものであったのかがきちんと相手に伝わると、あなたが残した成果の大きさがきちんと伝わります。
行動:私は〇〇と考え、〇〇を行いました
行動を書く上で重要なのは、あなたがその問題をどう捉えたかです。
問題に直面したとしても、その問題を引き起こしたボトルネックや解決策が何だと考えるのかはその人によります。
あなたが、その問題をどのように分析し、自分がどのように対処すべきと考えたのか、思考背景を伝えましょう。
結果:その結果、〇〇となり、〇〇に大きく貢献しました
行動の部分で述べたことは、主観的な話が中心となります。
そのためこの部分では、あなたの行動が客観的に見て、どのような結果をもたらしたのか伝えましょう。
このとき、あなたの行動の結果があなた自身やあなたのチームのみならず、組織全体にどう影響したのかをきちんと整理して述べましょう。
結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております
最後に、改めてあなたの長所を伝えましょう。
最初の結論と異なり、あなたの「粘り強さ」という長所を伝えるのみならず、その長所がその会社に対してどのような影響を与えるのかを話してください。
このとき「あなたがただやりたいこと」だけでなく、「会社にはどのような課題やニーズがあるのか」「それはどのように解決することができるか」「なぜあなたがそれを解決できるのか」「それを解決したらどのように会社に貢献できるのか」を明確に伝えましょう。
【自己PR:粘り強さ】構成のポイント
自己PRを作る際の構成を理解したところで、ここからは構成のポイントを紹介します。
構成のポイントは3つあります。
構成のポイントについて知りたい方は、参考にしてください。
具体的な行動事実を丁寧に話すこと
「私はとても真面目で優しいです」という学生がいたとします。
あなたがもし企業の採用担当者だったら、採用したいと思うでしょうか。
きっとこの記事を読まれているほとんどの方がそうではないと思います。
その理由多くは「具体的な事実がなく、信憑性に乏しいから」です。
このように、「粘り強さ」という長所は具体的なエピソードがなければ、相手からするとあなたの主観的な自己評価にすぎません。
具体的な事実(特に、「何を考えたか」ではなく「どう行動したか」)が欠けていると、独りよがりで信憑性の低い自己PRに見えてしまいます。
問題に直面し行動に至るまでの思考プロセスを伝えること
ただ行動した事実だけを述べても、あなたのその行動にどんな意味があったのかは相手に伝わりません。
大事なことは、あなたが会社に入った後、同じような問題が起こったときに同じように対処できるという「根拠」を相手に示すことです。
その根拠の有無が、相手があなたを採用したいと思うかどうかにつながります。
あなたが問題に対してどのように向き合い、どのように解決策を導き出したのか、(さらにはそこでどのように粘り強さが発揮されたのか)をきちんと伝えましょう。
思考プロセスをきちんと伝えることで、あなたの「粘り強さ」やそもそもどのように物事を考える人物であるかが相手に伝わりやすくなります。
話が論理的につながるように意識すること
自己PRを作成するときに起こりがちなことは、「あなたが何を伝えたいか」と「エピソードなどの行動事実」がうまくつながらないことです。
自分自身の中ではつながっているつもりでも、相手からしたらそうではない、ということも場合によってはあるでしょう。
エピソードについて一生懸命伝えようとするあまり起こってしまうことだと思います。
こうした論理的なつながりのミスを防ぐためにオススメなのは、あなたの作成した自己PRを家族や友人にチェックしてもらうことです。
あなたの話に対して「どうしてそう思ったの?」「なぜそのエピソードであなたの『粘り強さ』が発揮されたと言えるの?」など、何度もwhyを投げかけてもらいましょう。
そうすることで、論理的なつながりがきちんとある、伝わりやすい自己PRになると思います。
以上のポイントを意識して、自己PRを作成してみてください。
再現性をもたせること
単純に粘り強さを強みとして伝えるだけでは、自己PRとして不十分です。
企業は、自社で求めている人物像にマッチした入社後に活躍するポテンシャルを持っている人材を求めています。
そのため、あなたの強みが実際の業務で、どのように活用できるのかを伝えることが重要です。
その際、具体的なプロジェクト名と状況を述べることで、採用担当者も状況をイメージしやすくなり志望度の高さも感じます。
大学での環境で発揮できたのではなく、ビジネスの場で似た状況になれば粘り強さを生かし価値を生み出せることを伝えましょう。
【自己PR:粘り強さ】粘り強さをアピールする際の例文
構成の仕方や、ポイントについて理解できたでしょうか。ここからは、実際に粘り強さをアピールする際の例文を4つ紹介します。
粘り強さをアピールする自己PRにお悩みの方は、例文を参考に自己PRを作成して作成してみましょう。
粘り強さ
私の長所は粘り強いことです。
学生時代、私は英語学習に力を入れていたのですが、目標はTOEICで900点以上を獲得することでした。
当初は最高でも600点しか取れず、効率的に点数を伸ばすためには、毎日3時間は勉強が必要だと思いました。
バイトや学業、睡眠などの時間を鑑みると、それは実現が厳しかったのですが、電車の中でも解けるような小さな問題集、机に座ってじっくり解く大きな参考書、隙間時間に使える単語帳など、学習ツールを使い分けることで無駄なく勉強を行い、結果的に日に3時間の勉強を達成することに成功したのです。
そしてTOEICでも900点を超える点数を獲得し、私の粘り強さと計画性、継続力が実を結びました。
御社で働いた後も、単に粘るだけではなく、工夫して解決の糸口を見出す私の戦略的な粘り強さは大いに役立つと確信しております。
粘り強さ×継続力
私の強みは粘り強さと継続力です。
大学1年の時に風邪を引き、ドラッグストアで登録販売者の方にとてもお世話になったことから、大学在学中に登録販売者の資格を取得することを決めました。
試験は各都道府県において、1年に一度しかないためチャンスは限られています。
毎朝6時から6時30分までは勉強の時間を確保し、大学2年生の秋に試験を受けましたが不合格に終わります。
この結果にとても悔しい思いをしたため、それからは毎朝6時から7時までを勉強の時間に充てました。
そして、大学3年生の秋には無事合格でき、登録販売者という国家資格を手に入れることができました。
私の強みである粘り強さを活かして、御社ではどのようなお客様に対してもとことん継続して付き合っていける販売員を目指します。
粘り強さ×忍耐力
私は、自分の粘り強さと忍耐力に誇りを持っています。
私の家族は、母と妹の3人家族で父はいません。
奨学金を利用して、希望した大学に通わせてもらっていることを感謝しています。
私は一人暮らしをしており、4年間の家賃は自分で支払いました。
なぜなら大学にいる多くの友だちとは異なり、金銭的な援助を親にお願いできないためです。
そのため、サークルの合宿や海外旅行などの費用などまで、アルバイト代だけでは捻出できません。
せっかくの誘いも断ることがほとんどでした。
一般に思い描かれるようなキャンパスライフを、私は送ることはできませんでしたが、大学に籍を置けるということがとても幸せであると感じています。
小さな幸せを感じながら毎日を過ごせば、降りかかった困難も乗り越えられることを、この4年間で確信しました。
私には強い忍耐力が備わっています。
この忍耐力を武器に、不可能に近いプロジェクトにもひるむことなく挑戦し、前向きに取り組む自信があります。
行動力×粘り強さ
私には行動力があります。
私には○○大学の受験に失敗したために、一度別の大学に入学していた過去があります。
それでもどうしても○○大学に入りたいという気持ちを諦めることができず、入学する方法を調べました。
その結果、2つの方法があることを知りました。
合格した大学に行きながら○○大学を受験する方法と、合格した大学から○○大学へ編入学する方法です。
リスクが少ないのは編入学であると私は考えたため、大学1年生のころから大学2年で行われる編入試験へ備えるようになりました。
編入試験には論文課題が必要であるとわかったため、受講するのは論文指導に定評のあるクラスがメインです。
また、編入後には過去の大学で取得した単位が認定されないという事態もあるとのことで、単位は網羅的に幅広く取得するように心がけました。
大学2年の冬には編入試験に合格でき、どうしても行きたかった○○大学に入学できました。
私は、行動力ならだれにも負けません。
営業の仕事ではこの行動力を活かして、日々知恵を絞りながら数字を上げることにこだわります。
粘り強さの意味を理解して上手くアピールしよう
粘り強さとはがむしゃらに頑張ることではありません。
困難な状況下においても論理的に試行錯誤できる人、問題を解決するために行動できる人が、企業の求める粘り強さです。
相手に自分の粘り強さを説得できたら、次はその強みを活かして社会で何ができるか、将来はどうしていきたいのかまで伝えられると効果は抜群でしょう。