はじめに
就活の一環として、企業研究をする機会があります。
企業のことをよく知っていると、エントリー時や面接時に有利になります。
しかしどう企業研究をすればよいかわからないと、悩む学生も多いでしょう。
ここでは企業研究をする目的、またどのように研究を進めていけばよいのかを説明します。
企業研究について行き詰った際、もっとスムーズにできないかと悩んだ際など参考にしてください。
企業研究をやる目的
はじめに、企業研究をする目的について考えましょう。
企業研究をすることで、その企業と自分の相性がわかります。
さまざまな企業の研究をして、最終的にどの企業を志望するか考えられます。
そしてなぜ自社を志望したのかと聞かれた際に、自分となぜ相性がよいのか答えることができます。
まずはじめに自分とその企業の相性がよいか確認します。
相性がよいと魅力を感じてくるでしょう。
魅力を感じた企業に応募することで、なぜ志望したのかと聞かれたときにスムーズに答えられるようになります。
企業研究をする中で、前々から魅力を感じていた企業だったものの、自分とは相性が合わないのではないかと感じることもあります。
逆に、あまり興味がなかった企業と相性がよいと感じることもあるのです。
改めて自分に向いている仕事は何かと見極めることができるよい機会になります。
その企業に対して、どんな志望動機があるのか具体的に考えられます。
あやふやな印象ではなく、芯が通ったしっかりとした志望動機だと採用担当者に強い印象を与えることが可能です。
何社か面接を受ける中で、この企業ではこうアピールしようと志望動機や自己紹介ができ、面接で優位に立てるというメリットもあります。
企業研究の3ステップ
企業研究といってもどうすればよいかと悩むでしょう。
研究する際は3つのステップがあります。
各ステップについて確認するとともに、各ステップを大切に地を固めて進みましょう。
企業研究をスムーズに行うという点でも、重要なステップとなります。
業界の動向や有名企業をピックアップ
はじめに、業界の動向や有名企業をピックアップします。
自分が気になっている企業の業界や業種について、もしくは自分が興味を持っている業界や業種について調べましょう。
一つひとつの企業をはじめから調べるのではなく、まずは業界研究からはじめるのがコツです。
その業界では現在どのようなことが注目されているか、また他社と差を付けるためにどういった取り組みを行っているのかなどわかります。
業界の市場について調べることで、市場規模や推移がわかります。
その業界の有名企業をピックアップし、どの企業が成長しているか調べましょう。
なぜ成長段階にあるのか、どういった点が注目されているかあわせて調べるとよいです。
そして業界に影響するニュースを確認し、その業界が今後どのような方向に進んでいくのか、成長していけるのかそれとも衰退を辿っているのか調べましょう。
成長しているのであれば、自分がさらに成長させるためどう貢献できるか考えます。
衰退しているのであれば挽回のチャンスがあるか、また挽回するために自分が活躍できるのか考えます。
ピックアップした企業の特徴をまとめる
続いて、ピックアップした企業の特徴をまとめましょう。
各企業の事業内容、サービス内容をまとめます。
そんな事業に取り組んでいるのか、どんなサービスを提供しているのか調べるとともに、特に力を入れている事業やサービスを確認しましょう。
加えて企業の経営成績を調べ、企業が黒字なのか赤字なのか調べます。
企業が事業やサービスを提供し稼いだお金を調べ、サービス提供にかかった広告や人件費を引いた利益も調べましょう。
営業利益がしっかり出せていると成功と見てよいでしょう。
その企業の社風、平均年齢、継続勤務年数、福利厚生、平均年収も重要な項目です。
自分がその企業に合っているのか、長く働けるのか、お給料に満足できるのかなどさまざまな視点で実際エントリーするか考えられます。
その企業の競合をチェックする
気になっている業界や企業について調べた後、その企業の競合もチェックしましょう。
たとえば営業利益がしっかり出ていれば、成長している企業と見てもよいですが、他社と比較することでより実感が湧きます。
もしかすると、同じ業界の他の企業も同様に営業利益を出しているかもしれません。
他社と比較することで、各企業の強みや特徴がわかります。
どんな点がオリジナルなのか、そしてどんな点は他社と同じなのか理解できます。
珍しいサービスだと感じたものの、他社でも同様に取り組んでいるというケースもあるのです。
志望動機を面接などで採用担当者に伝える際、御社の取り組んでいる○○について、自分のこういった部分が役立つと思いましたと述べることがあります。
その際、その企業ならではのサービスや事業を挙げることで、同じ業界の他の企業でもよいのでは?と採用担当者に思わせずに済みます。
芯が通ったしっかりとした志望動機を作成するためにも、他社比較は役に立ちます。
企業研究をする際のポイント
企業研究を行う際のステップについて説明しましたが、その際押さえておくポイントがあります。
ポイントを理解し、よりよい企業研究ができるよう活かしてください。
業界内の企業のポジションがどこかを理解する
業界内の企業のポジションがどこにあるか理解しましょう。
同じ業界でも、各企業特徴が異なります。
たとえばアパレル業界であれば、インターネット通販に力を入れているのか、百貨店など大きい店舗で販売に力を入れているのか、量販店での販売に力を入れているのかなど特徴があります。
A社はインターネット通販には強いが、店舗での販売は他社に後れを取る。
B社はインターネット通販は他社に後れを取るが、百貨店をはじめとして全国の店舗での販売実績が他社に比べて多い。
などと、どの分野が強いのかもしくは後れを取っているのかがわかります。
同じ業界でも特にどんな仕事がしたいのか、またどの分野は自分が活かせるのか考えるきっかけにもなります。
企業の特徴を掘り下げて調べる
企業の特徴を掘り下げて調べると、その企業についてより理解が深まります。
同業界内でも成績がよいなどおおまかなことだけではなく、特にこの分野で強みを発揮する、最近こんな事業をはじめた、新サービスが始まる予定などといろいろな情報を集めてみましょう。
社風も企業の特徴の一つです。
若い世代が頑張っているのか、老若男女問わず幅広い世代が活躍しているのかなど、企業の特徴を掘り下げて調べましょう。
企業研究をする際の情報を集める場所
企業研修をする際、いろいろな情報が必要になります。
1ヶ所から情報収集するのではなく、いろいろな媒体を駆使し情報を集めましょう。
- 就職情報サイトなどインターネットから
- 新聞やニュースなどを読む
- 業界について書かれた本や雑誌を読む
- 会社説明会に参加する
- OBやOG訪問を利用する
- 同業界のインターンシップに参加する
上記に挙げた例以外にも、さまざまな方法で情報収集ができます。
気になっている企業、同業界の企業のSNSを利用する方法もあります。
こんなサービスを始めました、こんなことがありましたなどと日々の様子が書かれています。
どんな社員がいるか知ることができますし、社風や社内の様子などもわかるでしょう。
たくさんの方法があるため、自分が調べやすい方法をいくつか選んで情報収集するのがコツです。
できるだけいろいろな場所で情報収集するほうがよいですが、就活中は学業や中にはアルバイトと両立する必要がある学生もいるでしょう。
時間の許される限り、そして手っ取り早い方法で調べてください。
企業研究に役立つオススメツール
企業研究に役立つオススメのツールを紹介します。
現代、インターネットが普及しているためどんどん活用しましょう。
- 企業の口コミが書かれているサイト
- 企業が運営するSNS
- 企業のIR情報
などが挙げられます。
口コミサイトでは、現在働いている先輩社員やすでに退職した社員などの口コミが掲載されています。
社風、給料、福利厚生、仕事内容など各項目に満足しているかもしくは満足できていたかもわかります。
企業が運営するSNSは、更新されるたびに都度確認しましょう。
企業のIR情報ですが投資家が利用する情報です。
現座の売上をはじめ、赤字なのか黒字なのかなど各種情報が掲載されています。
業界研究時も、インターネットサイトが便利です。
業界研修を行っているサイトがあり、各業界の特徴を紹介している場合や実際働いている先輩の体験談などが掲載されています。
新卒生向けのサイトもあるので活用してください。
企業研究に役立つ本
「会社四季報」業界地図 2020年版
業界内における企業や業績の順位、提携関係などが掲載されています。
地図の形になっているため見やすく、わかりやすいと好評の本です。
日経業界地図 2020年版
180業界、4200企業・団体を収録しているため幅広く調べられます。
業界ごとに企業の提携・勢力関係、今後の見通しなどが掲載されています。
就職四季報 総合版 2020年版
各企業より掲載料を貰っておらず、中立・客観的な立場で作られている本です。
採用実績、有給取得状況、離職率、待遇など採用担当者に聞きにくい情報も掲載されています。
インターンシップ、選考情報、採用人数や配属先と就活に役立つ情報が満載です。
どの業界がよいのか迷っているときにも役立つ一冊です。
まとめ
企業研究はどのようにすればよいか、またどんな項目を調べる必要があるか悩むでしょう。
しかしポイントやコツを掴み、順序よく研究すればスムーズに情報収集ができます。
できるだけいろいろな媒体から情報収集し、さまざまな視点から見た企業研究をしましょう。
オススメの本もありますので、本も参考に業界研究に役立ててください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート