就活でまず大切なのが履歴書作成です。
履歴書は自分の経歴を表す書類で、就活には欠かせないものであるため、今回は履歴書の書き方について紹介します。
履歴書の書き方例
資格、免許欄
資格;日商簿記2級
免許;普通自動車運転免許
[解説]このように正式名称で書きます。
単に「簿記2級」や「自動車免許」としないようにしましょう。
類似した資格などがある場合は採用担当者を混乱させてしいます。
ゼミナールの研究、卒論など
私は大学3年間で経営学を学びました。
父が会社を経営しており、子供ながらに父が社員に指導し、会社を大きくする過程を目の当たりにして強い憧れを抱いたため、勉強しました。
初めはよく分からない学者やその論などを覚え、理解するのに四苦八苦していましたが、研究していくうちに理解できるようになり、自分でテーマを設定して論じることができるようになりました。
そして今まで学習した知識を活かして「日本の経営者が生産性を高めるためにするべきことは何か」というテーマで卒業論文を作成しています。
[解説]テーマを設定した理由を明確にしましょう。
研究内容が合否に影響を与えることはありませんが、なぜこのテーマを選んだのかは説明できるようにしておきましょう。
自己PR
私は大学で学生がビジネスプランを立てるというコンテストに参加しました。
今まで学んできた経営学やマーケティングを活かせるいい機会だと思ったのが参加するきっかけです。
このコンテストは2名以上のグループで参加するという条件でした。
同じゼミで志を一にしていた友人3名を誘い、合計4名で案を出し合うことになりました。
募集が6月からで予選が8月なので、時間がありませんでした。
指導教員にコンテストのことを知らされたのは5月の下旬で募集期日までほとんど時間はありませんでしたが、是非参加したいと考えました。
私たちはゼミや講義、アルバイトで忙しい中、合間を縫って会議室を借り、時には寝袋持参で泊りがけになることもありました。
この時期の睡眠時間はほぼ4時間でした。
朝から晩まで4人で話し合ったビジネスプランを作っては改良、場合によっては破棄、という流れの連続でした。
正直精神的にとても追い込まれていましたが、目標に向かって切磋琢磨していました。
努力の甲斐あってか、8月の予選を突破することができ、私達はかなり安心しました。
9月の本戦では予選を勝ち抜いた12チームでプレゼンをしました。
どのチームの完成度が高く、もしかすると勝てないのではないかと思いました。
結果としては12組中全体3位で、とても悔しい思いをしました。
せっかく作り上げたものが高く評価されない、ビジネスとはこんなに厳しい世界なのだと知らされることになりました。
このように、私は目標を達成するためには努力を惜しみません。
貴社ではプロジェクトに参加させていただいた暁には、先輩方から実務的な知識や成果の出し方を学び、将来的には自分が会社を引っ張っていけるようになりたいと考えております。
[解説]実際にあったエピソードを混ぜ、自分にはこのような会社に貢献できる力があるということをアピールします。
入社直後とその後の展望について具体的に記入すると、よりリアリティが生まれて信憑性が高くなります。
また、アピールする項目はあまり多くしすぎず、むしろ少なく、かつ内容を濃くするとより印象を与えられます。
志望動機
私が貴社を志望したのは、貴社のマネジメント体制に魅力を感じたからです。
貴社のプロジェクトメンバー全員でより良いものを作るために、アイデアは上司も部下も関係なく発表できるという考えに大変共感しました。
インターンシップに参加した際も話し合いなどに無駄がなく、ここではより創造的なアイデアを出して貴社に貢献できるのではないかと思い、志望いたしました。
今から入社するまでに、貴社の扱う商品に関する調査を行おうと思います。
調査をすることで事前知識を得られ、インプットのフェーズからアウトプットのフェーズへより早く移行し、早めに実践に携われると考えるからです。
[解説]志望動機は面接官が最も気になっている項目の1つなのでしっかりと根拠を持って書きましょう。
インターンシップに参加しておくと、この会社の雰囲気はわかってくれているんだなと思われます。
インターンシップに参加すると目に見えて評価が上がるというわけではありませんが、少なくとも不参加者よりはプラスです。
また、入社前にも勉強するというアピールもしておくと良いでしょう。
履歴書を書く前の心構え
履歴書を書く際には
・わかりやすい文章を書く
・履歴書は手書きかパソコンか
・特技や長所で個性を出す
といった点に注意しましょう。
まず、わかりやすい文章を書くということです。
わかりやすい文章とは、何度も読み返さなくともスラスラと読めるものです。
書き方としては、
・句読点を適切に使う
・文体を揃える
・煩雑な言い回しをしない
ということに留意しておくといいです。
句読点はなんとなくわかるかもしれませんが、文体を揃える、煩雑な言い回しというとピンとこないかもしれません。
文体ですが、「です・ます調」や「だ・である調」に注意するということです。
大学のレポートは「だ・である調」を使いますが、履歴書は前者「です・ます調」を使います。
普段レポートに慣れていると、どうしても「だ・である調」を無意識に使ってしまいます。
文章を読むのにはリズム感が大切なのですが、この2つの調が混ざっていると非常に読みづらいです。
混ぜることはせず、「です・ます調」に統一しましょう。
煩雑な言い回しとは、例えばカタカナを多用したり、普段決して使わない難解な日本語を使ったりすることです。
一見仕事ができる人だと思われますが、実は平易な言葉を使う方がより仕事ができるとされています。
なぜなら、言葉を噛み砕くにはその言葉について詳しく知っていなければいけないからです。
面接官もプロなので、そのことについては当然熟知しています。
よりかみ砕いた言葉で面接官が理解しやすいような言葉の選択をするようにしましょう。
履歴書は手書きかパソコンかということについてですが、企業が指定することがあります。
例えば「手書きで作成すること」や「パソコンで作成すること」などです。
もちろん指定があればその指示に従いましょう。
ところが、よくわからないのが指定がなかった場合です。
手書きではその人の丁寧さを図ることができますし、パソコンではその人の簡単なパソコンスキルをチェックすることができます。
どちらも一長一短あるので、手書き、パソコンで作成したものに優劣はありません。
ちなみに、リクルートの調査では手書き・パソコンのどちらも採用のしやすさに違いはないという意見が過半数を占めています。
たしかに、考えてみればわかりますが、大切なのは媒体ではなく内容ですよね。
ただ、就活生は基本的に忙しく、わざわざ手書きをしていては時間がなくなってしまいます。
文字を書く速度自体もパソコンの方が早いですが、何より修正が大変です。
手書きでは ボールペンで書き、どこか1つでも間違えれば1から書き直しです。
ところが、パソコンではバックスペースを押すだけです。
また、就活は1社だけでなく数社、人によっては数十社も受けます。
これら全てを手書きで作成するのは時間がかかりすぎます。
その時間があれば企業研究に回しましょう。
よって、先方から特に指定がない限りはパソコンで作成するのをおすすめします。
特技や長所で個性を出すことも大切です。
採用担当はあなただけを見ているのではなく、数十人数百人の就活生から数人を選出しなければなりません。
そうなると当然ほかの就活生と差別化をする必要があります。
差別化ポイントとしては、やはり特技・長所です。
企業は利益を出さなければならないため、その利益に貢献できそうな人を採用します。
さすがに採用に直結するような特技はなかなかありませんが、なるべく特技と企業の目的をうまく絡めて書くと高評価です。
基本的に新卒には即戦力を求めていないため、この子だったら教育したら伸びそうだな、と思わせることが大切です。
履歴書を書くためのFAQ
・履歴書の内容は使いまわしていいの?
・職歴欄はどうすればいいの?
の2点について解説します。
まず、履歴書の内容の使い回しですが、基本的な情報については使い回しても大丈夫です。
例えば、個人情報はもちろん自己PRも使いまわしができる情報の1つです。
もちろん志望する業界によって自己PRは簡単に修正してもいいですが、基本は使い回しで問題ありません。
ただ、使い回しをしてはいけないものも当然あります。
それは志望動機です。
企業によって強み・弱みがあり、1つとして同じものはありません。
もし志望動機を使い回してしまうと、面接官の話が食い違うことにつながります。
話が食い違うと企業研究をしてないのではないかと思われ、簡単に落とされます。
仮にあなたのその企業に対する志望順位が低かったとしても、自分が受ける企業なのでしっかりと調べ上げ、それぞれの企業に適切な内容を書きましょう。
次に、職歴欄です。
新卒の場合、職歴はないので「なし」「特になし」と書きます。
アルバイトを頑張っていた学生でも、アルバイトは職歴にならないので書けくことはできません。
もしアルバイトを頑張ったことをアピールしたいのであれば、自己PR欄に書くようにしましょう。
「なし」と書くのであれば職歴は空欄でも良いのではないかと思われるかもしれませんが、履歴書には基本的に空欄はNGです。
なぜなら、記入漏れを疑われる可能性があるからです。
職歴なしと書くのは気が引けるかもしれませんが、新卒ということなら全くマイナスにはならないので堂々と「なし」と左詰めで書きましょう。
履歴書は最高のプレゼンテーション資料
履歴書は就活において、自分はこういう人間で、あなたの会社でこういう活躍ができますよ。
だから雇ってください!ということをアピールするものです。
いわばプレゼンテーション資料です。
もし自分が雇う立場にあったとき、あなたは自分を雇いたいと思いますか?もし雇いたいと思えないのであれば作り直しです。
自分に響かないものが相手に響くはずがありません。
履歴書を書き、その会社に送るという行為は1回勝負です。
1発本番です。
失敗は決して許されません。
そこで情報収集が重要になってきます。
今回紹介した方法や例文を見てどのように書けばいいのかを知り、実際に書いてみましょう。
志望企業に履歴書を送るのは1回のみですが、内容の推敲はいくらでもできます。
納得いく履歴書が作れるまで何度も内容を校正し、間違いないようにしっかり確認しましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート