就活生のみなさんなら、
就活のエントリーシート(ES)で趣味・特技欄があるけど何を書いたらいいか分からない
なぜエントリーシート(ES)で趣味・特技が問われるの?
という疑問を一度はもったことがあるでしょう。
企業が就活のエントリーシート(ES)で趣味・特技を聞くことには、ちゃんとした意味があるのです。
この記事では、エントリーシート(ES)の趣味・特技欄の役割や書き方から好ましくない記載例までを具体例とともに紹介します。
趣味・特技がないという方に向けて趣味・特技を探す方法も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
- ESの趣味・特技欄の書き方
- ESの趣味・特技欄の例文
- ESに書く趣味・特技欄が無い時の対処法
- ESをこれから作る人
- 趣味や特技が思いつかない人
- まずは例文を読みたい人
目次[目次を全て表示する]
エントリーシートに趣味・特技欄がある4つの理由
そもそも趣味と特技には、「趣味=自分が好きでやっていること」、「特技=他者と比べて優れているスキル」という違いがあります。
しかし、エントリーシート(ES)においては趣味と特技は同じ欄にまとめられることが多いため、そこまで気にしなくてよいでしょう。
それでは、企業がエントリーシート(ES)に設けている趣味・特技欄にはどのような役割があるのでしょうか。
趣味・特技欄には大きく分けて、
- あなたの「人となり」を知るため
- 面接のアイスブレイクに用いるため
- 何に興味を持つのか知るため
- 会社との相性はどうか知るため
- 仕事を頑張る根源を知るため
- 仕事への取り組み方を見るため
- 仕事に活かせる特技があるか知るため
という7つの役割があります。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
あなたの「人となり」を知るため
企業がエントリーシート(ES)で趣味や特技を聞いてくる大きな目的はあなたの「人となり」を知ることにあります。
趣味や特技からは「あなたがどんなことに興味があるのか」「あなたが人より優れている部分はどこか」など人柄が現れます。
そして、企業が新卒の採用で最も重視しているのはこの「人柄」です。
一緒に働きたいと思える人物なのか、エントリーシート(ES)の趣味・特技を通して判断しているのです。
そのため、無理に背伸びしてカッコいい内容を書く必要はなく、あなたのありのままの姿を伝えればいいのです。
とはいえ、何でも書いていいというわけではありません。
趣味・特技欄に書くのは望ましくない内容も存在しますので、それについては後で説明します。
面接のアイスブレイクに用いるため
企業が趣味・特技を聞いてくるのには、面接でのアイスブレイクに用いるという意図もあります。
学生が話しやすい趣味・特技の話から面接を始め、学生の緊張をほぐしてあげようとするのです。
面接官のその優しさに甘え、趣味や特技を述べることで気持ちを落ち着けてください。
そして、あなたが他の人が持っていないユニークな趣味を持っていれば、面接を盛り上げることも可能です。
それでなくても、採用担当者と同じ趣味であれば共通点を話題に盛り上がりやすいですよね。
このように、趣味や特技から面接をより良いものすることができるのです。したがって、たかが趣味といっても侮ってはいけません。
何に興味を持つのか知るため
就活生が何に興味を持つのかは、エントリーシートの趣味や特技の欄を通じて、企業の採用担当者が重視しているポイントの1つです。
就活生がどのようなことに関心を持ち、どのようなスキルを持っているのかを把握しようとしています。
趣味や特技はその人の個性や価値観を表す重要な要素だからです。
例えば、スポーツが得意な人は体力があり、チームワークを重視し、忍耐力があるなどの特性が推察されます。
これにより、企業は就活生の人柄や職場でのパフォーマンスを予測する材料とするのです。
また、趣味や特技を通じてその人がどのような状況でストレスを解消し、モチベーションを維持しているかも理解できます。
例えば、趣味で絵を描くことが好きな人はクリエイティブな発想やリフレッシュの方法を確立していることがわかります。
これにより、企業は就活生が職場でのストレス管理をどのように行うかについても推測しているのです。
会社との相性はどうか知るため
会社との相性についても確認されている可能性が高いです。
就活生が会社の文化や価値観にどのようにマッチしているのか見極めようとしています。
各企業には独自の雰囲気や特徴があり、就活生がその企業の環境でうまく適応できるかどうかを判断する材料としている可能性があります。
例えば、アウトドアスポーツが趣味な人はアクティブで挑戦的な文化の企業にフィットする可能性が高いとされ、一方で読書や研究が好きな人は静かで集中力が求められる職場環境に適していると判断される可能性が高いです。
このように、趣味や特技を通じて、企業は就活生が自社の環境でどの程度活躍できるのかを確認しようとしているのです。
エントリーシート(ES)の趣味と特技の違い
エントリーシートの趣味・特技欄を記入する時に、この2つの違いがわからず、どんなことを書けば良いのか頭を悩ませてしまうという就活生も少なくないようです。
自分の強みとして趣味や特技を採用担当者にアピールしたいと思っていても、趣味と特技の違いがわからなければスムーズにエントリーシートを書き進めることはできません。
そこで、ここからはエントリーシートの趣味・特技欄の記入で悩んでいる就活生に向けて、この2つの違いについて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
まず趣味とは、自分の好きなことを指します。
たとえば、読書や音楽鑑賞、旅行、筋トレなど単純に自分が好きなことをエントリーシートに記入すれば良いのです。
ただし、ただ一言で「私の趣味は読書です。」とシンプルに終わらせてしまうのではなく、具体的に書いていくと就活生の好きなことを知ることができるのはもちろんのこと、面接の場でも話題を広げることにつながります。
就活生に趣味を聞くことによって採用担当者は、応募者の人柄や雰囲気を確認しています。
学歴だけでなく就活生の趣味に目を向けることで、その人の魅力や自社に合っている人物であるかを見極める可能性もあるでしょう。
エントリーシートで趣味を記入する欄では、自己PRにつながるように好きなことや長年にわたり楽しんでいることなどを挙げていくと書きやすくなります。
特技とは、ほかの人よりも得意なことを指します。
たとえば、ピアノやスポーツ、語学などほかの人には負けない自信があることをエントリーシートには記入していくと良いでしょう。
エントリーシートの記入欄の中でも特技の部分は、採用担当者にとって重視している部分です。
入社後に活かせる特技があると好印象を与えることもできるでしょう。
たとえば営業職であればコミュニケーション能力が高いと感じられるような特技を持ち合わせていることで採用担当者に興味を持ってもらえます。
そのため、特技をエントリーシートに記入する時には、人柄や長所をアピールし話題につなげることを意識してみてください。
仕事を頑張る根源を知るため
採用担当者が趣味や特技を聞く理由の一つには、「この人は何のために頑張れるのか」を知りたいという意図があります。
どのようなモチベーションで物事に取り組んでいるのか・物事を向き合っているのかは、仕事への姿勢や、入社後の継続性にも関わるため、企業としては聞いておきたいポイントです。
「困難なことにも挑戦し続ける人」や「目標達成の喜びを原動力にする人」など、趣味から垣間見える価値観はさまざまあるものです。
そのような価値観が、仕事を前向きに取り組む姿勢や、困難を乗り越えるモチベーションの源泉につながることもあります。
結果、趣味や特技を聞けば「長く働いてくれそうか」「何をやりがいに感じるか」が見えてくることがあるため、エントリーシートは趣味や特技欄は単なる補足情報ではないといえます。
そのため、エントリーシートの趣味・特技欄は、自分の人柄や価値観が伝わることを意識して記入する必要があります。
仕事への取り組み方を見るため
エントリーシートの趣味や特技欄からは、物事への向き合い方や取り組み姿勢が見えることがあります。
例えば趣味・特技に真剣に取り組んでいる人は、仕事にも同じような熱量で向き合える可能性があると評価できるでしょう。
本当にこの仕事をやりたいかどうか、の前に、この人はものごとに熱中することができるのかどうかを判断しているのがこの設問です。
「一人でじっくり取り組むタイプか」「チームで何かを成し遂げるのが得意なタイプか」などの特徴・傾向も、趣味から判断されるケースがあります。
実際に、趣味がきっかけで継続力や集中力があることをアピールできるケースも少なくありません。
つまりエントリーシートの趣味・特技欄は、単なる補足的な情報欄ではなく、あなたが「どのように物事に熱中するか」「どのような環境で力を発揮しやすいか」を読み取るための材料として活用されているのです。
そのため、「単なる趣味や特技」ととらえず、自分自身のアピールの一環としてしっかりと記入することが重要です。
仕事に活かせる特技があるか知るため
エントリーシートに趣味・特技欄があるのは、趣味・特技からは、仕事に活かせる要素が読み取れるケースがあるからです。
例えば「動画編集が得意」「語学が好き」「人前で話すのが得意」などの内容が書かれていれば、職種によっては即戦力として注目されることがあります。
即戦力としてだけではなく、趣味や特技を仕事に活かせるとなったときの求職者のやりがいや楽しさといったところも大事にしている企業が多いです。
企業側も、応募者が自分の強みや経験をどのように活かそうとしているのか、明確なビジョンを知りたいと考えています。
しかしながら、必ずしも趣味や特技が仕事に直結している必要はないため、エントリーシートの趣味・特技欄=関連する趣味・特技を書かなければならないというわけではありません。
あくまで「もし活かせる特技があるなら聞いてみたい」というスタンスなので、無理に仕事に結びつける必要はないといえます。
基本的には、自分が本当に得意で楽しめることを素直に記入することで、人柄やスキルを自然にアピールすることが重要です。

エントリーシートの趣味・特技欄を書く際は、「志望企業に関係する趣味や特技でないといけないのか」と戸惑ってしまうことも多いでしょう。
ですが、必ずしも仕事に直接的に活かせるものでなくても構いません。
新卒採用は特にポテンシャル採用なので、企業は学生を採用するうえで、即戦力として活躍してくれることを求めているわけではないのです。
人柄・価値観・これまでの経験から総合的に判断できるポテンシャルが重要になるため、エントリーシートの趣味・特技欄は、自分の人柄や価値観が伝わるように書くことが大切です。
エントリーシートで「趣味・特技」に何を書くか迷う理由
続いて、エントリーシートを作成するにあたって「趣味・特技」に何を書くか迷う理由について考えてみましょう。
この記事を読んでいるということは「趣味・特技」に何を書くか迷っているということでしょう。
その理由を掘り下げてみて、解決方法を考えてみてください。
- 企業に言いにくい趣味・特技だから
- そもそも趣味・特技といえるものがない
- 文章の構成がどうしたらよいのか分からない
- ただの自慢話になってしまう
企業に言いにくい趣味・特技だから
ゲームや読書など、一見プライベートな活動に見える趣味を採用担当者がどのように評価するのか、不安に感じる人も多いでしょう。
しかし、このような趣味を「仕事の役に立たない」と決めつけて書かないのはおすすめできない選択肢の1つです。
趣味や特技が仕事に直接結びつかないように見えても、それが間接的に活かせるスキルや考え方である場合は十分にあります。
例えば、ゲームが趣味の場合でも、戦略を考えたり問題を解決したりする能力が鍛えられると説明すれば、ポジティブな印象を与えられます。
また、読書についても、特定の分野に詳しい知識を持つことや、集中力をアピールできますし「経験を通じて、継続的に読書を続ける習慣を身につけた」などのアピールもできる趣味です。
そもそも趣味・特技といえるものがない
自分にはこれといった趣味や特技がないと感じる場合も「何を書くべきか迷う」要因となります。
特に「特技」という言葉には「他人よりも優れているもの」という印象があり、ハードルが高いと感じることも多いでしょう。
その結果「自分には記載できるような特技がないのではないか」と感じる人も少なくありません。
しかし、あなたが日常的に取り組んでいる活動や興味を持っている分野を振り返ることで、記載できる内容を見つけることは十分に可能です。
例えば、料理や散歩など、平凡に見える活動でも、それを通じて得た経験や工夫があれば、それが十分に趣味や特技として成り立つものです。
重要なのはそれを単なる趣味に留めず「その趣味・特技がどのように自分を成長させたか」を説明することです。
文章の構成をどうしたら良いのか分からない
趣味や特技の内容が決まったとしても、それをどのように表現すれば良いのか分からないことも多いでしょう。
ただ「〇〇が趣味です」と書くだけでは採用担当者にとって価値のある情報にならず、単調な印象を与えてしまう可能性が高いです。
したがって、趣味や特技をエントリーシートに記載する際には企業にとってどのように関連するのか、また具体的なエピソードを交えることが重要です。
例えば「趣味は映画鑑賞です」と書くだけではなく「様々なジャンルの映画を月に10本以上視聴しており、ストーリー構成やキャラクター設定を分析するのが好きです」のように、自分がその趣味から得たことを述べると説得力が増します。
特技についても「英語が得意です」と書くだけではなく「英検準1級を取得し、旅行先では現地の人々と積極的にコミュニケーションを取ることを楽しんでいます」と具体例を挙げることで、強い印象を与えられます。
ただの自慢話になってしまう
特技に自信がある場合でも、それを強調しすぎると自慢話のように聞こえるのではないかと心配することも多いでしょう。
エントリーシートでは特技をアピールする際、自己中心的な印象を与えないようにすることが大切です。
特技を述べるだけでなく、それがどのように他者や社会に役立つかを考えながら記載することで、自慢話にすることを防げます。
例えば「テニスで全国大会に出場しました」と記載する場合、それを「ただの成果」として挙げるだけでなく「チームの練習スケジュールを作成し、全員が効率よく練習できる環境を整えました」といった形で、自分の特技がどのように他者に影響を与えたのかを補足すると良いでしょう。
特技を単独で語るのではなく、それを活かしてどのようなことをしたのか、どのように周囲に貢献できたのかについて述べることで、自慢話に聞こえにくくなります。
エントリーシートに書く趣味・特技の見つけ方
書き方以前の問題として、趣味や特技が見つからないという方も少なくないでしょう。
また、たとえ趣味や特技があったとしても、就活でアピールして良いものかどうかと悩んでいる方も多いはずです。
そこでここからはエントリーシートに書く趣味や特技の見つけ方について詳しく紹介します。
趣味は継続経験から見つかる
エントリーシートを作成するうえで、趣味が思いつかないときは、まずは普段から継続していることに注目してみましょう。
例えば毎日やっている習慣や、休日に自然と取り組んでいることがあれば、それは立派な趣味になるでしょう。
「なんとなく続けているけど好きなこと」や「やっていると時間を忘れること」なども趣味ととらえられます。
「趣味というほど大層なものではないけれど…」と自己評価は低くても、十分に趣味に当てはまるものはたくさんあるものです。
また、一定の時間や労力をかけている行動は、たとえ娯楽的に思えてもあなたの価値観や個性が表れやすいポイントです。
読書や散歩、カフェ巡りなど一見平凡なことでも、工夫やこだわりがあれば魅力的に映るでしょう。
重要なのは「何をやっているか」よりも「どう向き合っているか」なので、エントリーシートには自信を持って書いてみてください。
特技は人に教えられるものと捉える
エントリーシートに書く特技がわからない場合は、「人に教えられるかどうか」という視点で、自分が持つスキルを振り返ってみましょう。
例えば「友人にやり方を説明したことがある」「コツを聞かれて答えた経験がある」ということは、それは特技といえます。
他人に教えられるということは、ある程度その分野について知識や経験があり、自分なりのやり方や理解があるという証拠です。
「効率的な勉強法を友人にアドバイスした」「パソコン操作を周囲に教えた」などの経験があれば、立派な特技としてアピールできるでしょう。
褒められた経験がある・頼られたことがあることなども、十分にヒントになります。
身近な行動でも周囲から評価されているものがあれば、それを特技として、エントリーシートで自信を持ってアピールしましょう。
エントリーシートの趣味・特技は両方書くのか?
エントリーシートの趣味・特技欄について、「両方書くべきか」「複数の趣味や特技がある場合はどうすべきか」と悩む方は多いでしょう。
そこで、趣味・特技欄の効果的な書き方のポイントについて解説します。
企業が求める情報を的確に伝えつつ、自分らしさをアピールする方法を身につけることで、印象に残るESを作成できます。
基本的にはどちらか1つで大丈夫
趣味・特技欄では、基本的にはどちらか一方を選んで書くことで十分です。
趣味と特技の両方を書かなかったからといって、それが不合格の理由になることはありません。
重要なのは、自分が最もアピールしたい、あるいは最も詳しく語れる内容を選ぶことです。
例えば、長年続けているスポーツがあれば、それを「特技」として取り上げ、そこから得られた経験や成長を述べることができます。
一方、最近熱中している趣味があれば、それを通じて感じた新たな気づきや視野の広がりを「趣味」として紹介することもできます。
選んだ趣味や特技を通じて、自分の性格や価値観、成長過程を効果的に表現することが重要です。
また、選んだ内容が志望動機や自己PRと一貫性を持つように心がけることで、より説得力のあるESになります。
内容は1つがおすすめ
趣味や特技が複数ある場合でも、エントリーシートでは基本的に1つに絞って記載することをおすすめします。
複数の趣味や特技を列挙すると、それぞれの内容が薄くなり、印象に残りにくくなる可能性があります。
代わりに、1つの趣味や特技に焦点を当てることで、より深い洞察や具体的なエピソードを提供できます。
例えば、「読書」を趣味として挙げる場合、単に「本を読むのが好き」と書くのではなく、「月に5冊のビジネス書を読破し、各書籍の要点をブログにまとめている」というように、具体的な行動や成果を示すことができます。
また、その趣味や特技を通じて得た学びや成長、将来のキャリアとのつながりなども述べることで、より充実した内容になります。
エントリーシートでアピールしやすい趣味・特技一覧
エントリーシートで趣味や特技をアピールする際は、どのような趣味・特技であれば伝えやすいのか、具体的な内容を把握しておくと良いでしょう。
よほどマイナスな印象を与える趣味・特技でなければ問題ありませんが、アピールに向いている趣味特技をチェックしておけば、エントリーシート作成はよりスムーズになります。
アピールしやすい趣味特技は、以下が挙げられます。
スポーツ系
文化・芸術系
レジャー系
その他
以下からは、それぞれの趣味を一覧で紹介しながらアピールのポイントをまとめていくため、エントリーシート作成の際はぜひ参考にしてみてください。
スポーツ系
スポーツに関する趣味や特技は、体を動かす習慣があることから、エントリーシートに書けば健康的で前向きな印象を与えることができます。
例えば散歩・ウォーキング・ランニングなどは、気軽に続けられるスポーツ系の趣味としてエントリーシートにも記入しやすいでしょう。
特に継続して取り組んでいる人は、体力や精神的なタフさ、ストレス発散の工夫などもアピールできる可能性があります。
また、スポーツ系の趣味は、個人競技か団体競技かによってもアピールできるポイントが変わってくるのが特徴です。
個人競技は、一人で集中力を保つ力や継続力を伝えることができ、団体であれば協調性やコミュニケーション力の高さをアピールできるでしょう。
具体的な趣味の内容よりも、どのように取り組んできたかに焦点を当てて書くことが大切です。
健康的なイメージだけではなく、タフさや継続力、忍耐力などをアピールできる。
文化・芸術系
エントリーシートでアピールしやすい趣味といえば、ほかに、文化・芸術系の趣味もあります。
読書・映画鑑賞・カメラ・音楽鑑賞・絵画やイラストなどの趣味は、感受性の豊かさや探求心を印象づけられます。
文化・芸術系の趣味は、毎日の中に知的な刺激を求めている姿勢や、インプットに対する意識の高さをアピールできる可能性があります。
例えば「月に5冊本を読む」「毎週映画レビューを記録するブログを書いている」など、行動に具体性があれば、より印象に残りやすくなります。
何に惹かれているのか、どんなジャンルが好きかを語ることも、人柄や価値観を自然に伝えられるポイントです。
単なる娯楽としての楽しみ方ではなく、自分の価値観や感性の成長につながっていることを述べれば、イメージの良い趣味として活きてくるでしょう。
感受性の豊かさ、勤勉さや好奇心旺盛な性格などをアピールすることができます。
レジャー系
エントリーシートでは、レジャー系の趣味特技もアピールしやすい傾向にあります。
温泉・サウナ・釣り・キャンプ・登山などは、アクティブで自然との触れ合いを好む人柄が伝わるため、好印象につながることが多いです。
特にアウトドア系の趣味は、計画力や臨機応変な対応力、行動力の高さを伝えるポイントになる可能性があります、
ただし注意したいのは、企業の業務が始まったら継続できなさそうな趣味をそのまま書いてしまうことです。
企業からは、「入社後にモチベーションが保てるのか?」と懸念を持たれる可能性があるためです。
例えば「バックパッカーとして世界を旅する」などの趣味は、どうしてもまとまった休みが必要になるため、書き方を工夫することが大切です。
どのような趣味でも、社会人としての姿勢と両立できることを伝えられれば、前向きな印象を保つポイントになります。
アクティブさを行動力や計画力、好奇心旺盛な性格としてアピールできる。
その他
料理・プログラミング・ゲーム・英会話などの趣味・特技でも、エントリーシートでは、取り組み方次第で十分アピールにつなげられます。
どのようにその趣味に取り組んでいるのか、その程度熱中しているのかを具体的に伝えることが重要なポイントになります。
「毎週新しいレシピに挑戦している」「アプリを自作したことがある」などの具体的なエピソードからは、継続力や真面目に物事に取り組む姿勢が伝わるため非常に好印象です。
目的意識や向上心が感じられるエピソードを加えれば、採用担当者から見て好印象です。
エントリーシートでは、どのような趣味・特技を書くにしても、自分らしく語れるかどうかが重要なポイントになります。
熱中した経験を話すことで、どのようなことへの興味関心が高いのか、興味関心の高い事象に対してどのように動けるのかをアピールすることができる。
エントリーシートの趣味・特技欄の書き方のポイント5選
エントリーシートの趣味・特技欄では、しっかり自分の強みをアピールしたいものです。
人事担当者にいい印象を持ってもらえるような書き方のポイントについて理解しておきましょう。
- 一言で伝えるのではなく「見出し」と「説明」に分けて書く
- 簡潔にわかりやすくまとめる
- 数字や5W1Hを意識して具体的なエピソードを書く
- 何を学び、どう成長したのかを伝える
- 趣味・特技について掘り下げすぎない
一言で伝えるのではなく「見出し」と「説明」に分けて書く
趣味・特技欄には、ただ一言単語を書けばいいと考えている人もいるかもしれません。
しかしながら一言だけを書くよりも、それに対する説明を添えるほうが内容もわかりやすく丁寧です。
趣味・特技欄は「見出しのキーワード」と「説明」の2段構成で書くようにしましょう。
説明書きの内容としては、「いつからはじめたのか」「どういった内容か」など具体的に書きます。
例を挙げると、「そろばん」とだけ書いてあるものはNGになります。
「小学生の頃からそろばん教室に通っており、歩きながらでも3桁の暗算ができます。」
などと添えることで、面接官にも伝わりやすく好印象になります。
達成したことややってきた年数など、具体的なイメージがわくような数字も活用すると良いでしょう。
簡潔にわかりやすくまとめる
趣味・特技欄はそんなに広いスペースではありません。志望動機やガクチカよりも少ない字数(150字程度)で書くことを求められるケースが多いです。
かといってたった一言で済ませるのは避けましょう。単語一言では、人間性や個性などが伝わりにくいです。
捉え方によっては、ESを書くのを手抜きしているようにもみえてしまいます。
反対に、狭いスペースに小さな字で長文の説明を書く人もいます。
あまりにも長文すぎると、逆に読み辛くて人事担当者も疲れてしまうでしょう。
木下恵利

より詳細な内容に関しては、面接に進めば話す機会が与えられるため、ESでは面接で話すための材料になる程度に留めましょう。
趣味・特技欄は短すぎず長すぎず、ほどほどの長さでまとめることがポイントといえます。
こうした気遣いも、その人の人間性が現れるものです。
数字や5W1Hを意識して具体的なエピソードを書く
趣味、特技の記入欄があるのは企業側が応募者の人柄を知るためです。
しかしエントリーシートを書く目的は自分のことをアピールする為にあります。
そのため趣味、特技で得た実績の数字を入れたり、5W1Hに注意して書くことで具体的なエピソードにすることができ、そうすることによって自分の人柄を伝えることができることはもちろん、自分を採用するメリットまで伝えることができます。
具体的なエピソードにすることによって、企業側に自分のことをアピールできるようにしましょう。
何を学び、どう成長したのかを伝える
企業側は趣味や特技が何なのかはほとんど興味がなく、応募者がどのような人なのかを知りたがっています。
そのためその趣味、特技を通して何を学ぶことができたのか、またそれを経てどう成長したのかを記載することが大切です。
そうすることによって趣味、特技を伝える欄でも自分自身のことについてアピールすることができるため、ぜひ何を学び、どう成長したのかまで伝えることをオススメします。
趣味・特技について掘り下げすぎない
エントリーシート作成においては、趣味や特技の詳細に過度にこだわらない方が良いです。
面接官が知りたいのは趣味や特技そのものの詳細ではなく、あなたがどのようなことに取り組み、どんな経験をしてきたかというプロセスです。
趣味や特技を通じてどのようなスキルを培い、その経験があなたの成長にどのように寄与したかを説明しましょう。
例えば、趣味がサッカーであれば単に「サッカーをしています」と述べるのではなく、「チームのキャプテンとして練習計画を立て、メンバーとのコミュニケーションを重視しながら目標達成に向けて努力しました」などと話すと良いでしょう。
これにより、面接官はあなたがどのように趣味に取り組み、その過程で何を学んだのかを理解できます。
どんなフェイントができるか、これまでのキャリアで何点取ってきたかは全く重要ではありません。
「趣味・特技を通じて、企業にどう貢献できるか」について知りたいのです。
エントリーシートの趣味・特技欄で自分をアピールするメリット
企業側にとっては、趣味・特技欄は学生の人となりを知ることやアイスブレイクに使うことが主な役割になります。
しかし、エントリーシート(ES)の趣味・特技欄に人より力を入れることで、学生がより自分をアピールすることもできるのです。
趣味・特技欄に力を入れることで、以下のようなメリットが得られます。
- 面接官との会話を弾ませられる
- 趣味や特技であなたの自己PRができる
- どのくらい企業研究をしたのかアピールできる
一つひとつ見ていきましょう。
面接官との会話を弾ませられる
面接官も同じ趣味を持っている場合や珍しい趣味を持っている場合には、その趣味について内容の濃い話をして、面接の場を盛り上げることができる可能性があります。
見知らぬ人同士がともに働いてパフォーマンスを上げるようになるためには、互いに親近感と信頼感を醸成することが重要です。
親近感や信頼感を得ることができれば、面接官に一緒に働くイメージをわかせることができ、社風に合った人材だと思ってもらえるかもしれません。
たとえば、シリコンバレーなどでは、アイスブレイクとして、スパゲティータワーを作らせるなど、ちょっとしたゲームを行ってでも親近感や信頼感を育て、リラックスしてパフォーマンスできるような環境を整備する工夫をしているほどです。
場を盛り上げることのできる人材は、このアイスブレイクが自然にできる人材であるといえます。
そして、そのような人材であれば、新たな職場環境でもすぐに順応するだけでなく、職場全体の団結意識を高め、全体パフォーマンス向上につながる可能性があります。
木下恵利

面接の現場でも、場を盛り上げることで緊張がほぐれ、自信を持って話すことができるようになるでしょう。
担当者に珍しい趣味とあふれる自信で強い印象を残すことに成功できれば、他の学生よりも有利に働く可能性があるといえます。
趣味や特技であなたの自己PRができる
趣味・特技欄には、好きなことや得意なことを書くわけですので、その内容は当然、あなたの魅力の一つです。
趣味や特技で得られた成長を、その過程とともに具体的に記しましょう。
そうすることで、スキルアップの能力があることや継続して物事に取り組めることなどをアピールすることが可能です。
また、「珍しい趣味が無い」「アピールできる特技が無い」という場合でも、自己PRで語ることを補うような内容にすることで、趣味・特技欄をアピールにつなげることができるでしょう。
例えば、自己PRで英会話が得意であることをアピールするなら、特技欄で「TOEIC800点」と記載すれば、英会話が得意であることの信ぴょう性が増します。
このように自己PRを際立たせるために趣味・特技欄を利用することもできるのです。
どのくらい企業研究をしたのかアピールできる
企業によっては、社員同士の部活・サークルなど課外活動が活発であることをアピールポイントの一環と捉えて充実させようとしている場合があります。
この場合、趣味を企業の課外活動に関連させて説明すれば、真剣に企業研究をしてきたことをアピールできるでしょう。
たとえば、定期的に社員旅行を実施する企業の場合、趣味が旅行であれば、「企業のそのようなきめ細かな社員の待遇にも魅力を感じた」などとして、志望動機を補強しつつ企業理解を強調することが可能です。
エントリーシートの趣味の例文8選
続いて、エントリーシートの趣味の例文を8個紹介します。
あなたがアピールしようと思っている趣味と同じものがあれば、その例文を中心に確認し、もし時間に余裕があれば他の例文も熟読してみてください。
- 旅行
- スポーツ
- 読書
- ドライブ
- ランニング
- 映画鑑賞
- 陶芸
- ゲーム
旅行の例文
私の趣味は旅行です。知らない場所に行って景色や美味しいものを楽しむのが好きです。
旅に行く前には、予算やスケジュール、交通手段などを事前に確認し、計画的かつ効率的に行動するようにしています。
遠方で臆せず足を伸ばせる行動力を、貴社でも活かしていきたいと思います。
読書の例文
私の趣味は読書です。
主に、寝る前や通学の電車のなかで読んでおりました。
小説を好んでおり「東野圭吾」や「伊坂幸太郎」の作品をよく読みます。
読んだ本で感動した箇所には、蛍光ペンでラインを引いたりノートにイラストを描き、記録に残すようにしています。
映画鑑賞の例文
私は休日はよく映画を観ます。
映画館に行くのもDVDをレンタルして観るのも両方好きです。北野武監督の作品が好きで、彼が出演・監督するものは全て見ています。
今までで見て一番面白かったのは「菊次郎の夏」です。
菊次郎は中年男性とは思えないほど奇想天外な行動をしトラブルばかりを巻き起こしますが、なぜか羨ましく見えるあたりに監督の上手さを感じました。
ゲームの例文
私はオンラインゲームを楽しんでいます。
オンラインゲームではチャット機能があり、他のユーザーとチャットで会話ができます。
顔を合わせることがないですが、コミュニケーションを取る相手に不快な思いをさせないよう、柔らかな言葉づかいを心掛けています。
スポーツの例文
私の趣味は野球です。
大学時代は草野球サークルに所属し、他の大学のサークルと試合を行う、合宿をするなどの精力的に活動をしていました。
試合ではもっぱら一番打者として出場し、塁に出ることを常に考えて打席に立っていました。
チームを盛り上げるため、ベンチからも積極的に声を出していました。
1番打者として培った積極性を生かし、御社でもリーダーシップを発揮できればと考えております。
ドライブの例文
私は、自分の知らない景色を見るのが好きなので、休日はよくドライブしています。
最近では奥多摩まで行き、自然を堪能しました。地図を見たり計画を立てたり、道案内するのも得意です。
ランニングの例文
私はランニングを趣味とし、毎年市で行われるマラソン大会に出場しております。
ランニングは早朝に行っていて、規則正しい生活も心がけています。
平日は5km走るようにしているので、体力や根気には自信があります。
陶芸の例文
私は陶芸教室に通っています。
作成したものは友人や家族にプレゼントしています。プレゼントした人の喜んだ顔を見るのが至福の瞬間です。
エントリーシートの特技の例文4選
エントリーシートに特技を書く際の例文も4つ紹介します。
どのような構成で書かれているのか、また、どのような点を強調しているのかなどについて着目してみてください。
絵を描くこと
私の特技は絵を描くことです。
高校時代には美術部に所属し、油絵や水彩画、デッサンなど多くの技法を学びました。
特に人物画を得意としており、先日は地元の美術展で入賞しました。
絵を描く際には対象物の細部まで観察し、色彩や構図を工夫することで、見る人に感動を与えられる作品を目指してきました。
また、部活動では新入部員への指導を担当し、他人の視点を取り入れながら改善するプロセスを学びました。
これらの経験から、集中力や忍耐力、そして創造的な発想を磨くことができました。
貴社ではこうした観察力やアイデアを活かし、創造性が求められる業務に貢献したいと考えています。
水泳
私の特技は水泳です。
幼少期から約10年間続けており、クロールや平泳ぎを得意としています。
小学生の頃には地域の大会で優勝し、中学時代にはリレー競技でチームを引っ張るキャプテンを務めました。
特にリレー競技では個人のスキルだけでなく、チームワークや他者への信頼が勝敗に大きく影響するため、協調性や継続力、そして勝利への執着心を身につけました。
貴社ではこの粘り強さを活かして課題解決に取り組み、チームで成果を挙げられる人材になりたいと考えています。
プログラミング
私の特技はプログラミングです。
中学生の頃にパソコンの操作に興味を持ち、自分でゲームを作りたいと思ったことがきっかけで独学を始めました。
その後、高校では情報科目を選択し、基本的なアルゴリズムやプログラムの構造を学びました。
特にJavaやPythonを用いた簡単なアプリケーションの開発に挑戦し、学校内での作品発表会では最優秀賞に輝いた経験もあります。
プログラミングではエラーの原因を冷静に分析し、試行錯誤を繰り返す過程で問題を解決する能力が求められるため、論理的思考力や粘り強さを養いました。
貴社ではこうしたスキルを基盤に新たな価値を創出し、ITを活用した課題解決に取り組みたいと考えています。
マジック
私の特技はマジックです。
人を楽しませることが好きで、大学ではマジックサークルに所属し、技術の向上に励んできました。
マジックを行う際には観客の目線や反応を常に意識しながらパフォーマンスを調整する必要があり、相手の心理を読む力が求められます。
サークル活動では学園祭や地域イベントでのパフォーマンスを担当し、子どもから大人まで幅広い観客を喜ばせることができました。
技を練習する中で、集中力や繊細な手先のスキルを鍛えたことに加え、観客の期待に応えるためのプレゼンテーション力も身につけました。
貴社ではこうしたスキルを活かし、顧客のニーズに応えるサービス提供に貢献したいと考えています。
エントリーシートの趣味・特技の文字数別例文
ここからは、エントリーシートの趣味・特技欄の文字数別に、例文を紹介していきます。
以下の文字数別に具体的な例文をまとめていくため、提出するエントリーシートの文字数に近いものをぜひチェックしておきましょう。
50字
100字
150字
200字
特に短くまとめる必要がある趣味・特技欄は、端的に自分自身をアピールできるように、うまく工夫する必要があります。
今回は、「カフェ巡り」をモチーフとして、どのような点に注意すべきなのかというポイントも紹介しているため、エントリーシートを作成する際は、ぜひ参考にしてみてください。
50字
カフェ巡りが趣味で、休日は雰囲気やメニューにこだわった店を探して訪れています。
50字程度の趣味・特技欄では、簡潔にわかりやすく内容を伝えることが大切です。
50字という限られた文字数の中では、余計な装飾や詳細は省き、趣味や特技の名前と簡単な特徴だけを述べましょう。
必要以上に情報を盛り込んでしまうと、あっという間に文字数が足りなくなり、要点が伝わらなくなるため注意が必要です。
例えば「週3回のランニングで体力づくりをしています」や「カフェ巡りが趣味で全国のお店を巡っています」などの表現が適切です。
ポイントは、内容にひねりを加えようとしすぎず、率直に書くことです。
とはいえ端的すぎるとアピールにもならないため、必要な要素をうまく絞り込みながらアピールすることが重要です。
文字数が限られていて短いからこそ、読み手がスッとイメージできる表現を意識すると、好印象につながるでしょう。
100字
カフェ巡りが趣味で、休日には新しいお店を調べて訪れています。雰囲気やメニュー、接客の違いを観察することで、自分の感性を磨く時間にもなっています。
エントリーシートの趣味・特技欄が100字指定の場合は、趣味や特技の具体的な取り組みや、自分らしさを少し盛り込むことができます。
100字という文字数では、50字と比べてある程度余裕ができるため、「どのように」「どれくらい続けているか」「なぜ好きか」などの詳細情報を簡単に補足すると良いでしょう。
例文のように、具体的に取り組んでいることや楽しみ方のポイント、その趣味特技を通じて養ったスキルや学んだことなどをアピールすると、わかりやすくなります。
エントリーシートでは、ただ趣味特技を伝えるだけでなく、その取り組み方や習慣に自分の姿勢が見えるように工夫しましょう。
とはいえ100字でも、一般的なアピール文章と比べると文字数は少ないため、詳細化しすぎないことが大切です。
150字
カフェ巡りが趣味で、休日には個人経営の店や話題の新店舗などに足を運んでいます。店内の雰囲気や内装、メニュー構成、接客対応などを観察し、自分の感性やサービスに対する視点を磨いています。この経験は、相手の立場を意識する力にもつながっていると感じています。
150字指定になれば、エントリーシートでは、趣味を通じて得た学びや考え方により焦点を当てながらアピールする構成が可能になります。
「なぜその趣味を続けているのか」「どういうところに魅力を感じているのか」などの視点や、その趣味を通じて感じたことなどを盛り込むと深みのあるアピールができます。
例文のように、趣味を楽しむうえで着目しているポイントをより具体的に伝えたり、培ってきた感性や重ねてきた経験に触れたりすることが重要です。
エントリーシートの趣味・特技欄を通じて、自分らしい思考や感受性が垣間見えると、面接官の印象に残りやすくなります。
趣味・特技欄は、ほかの就活生と内容がかぶるケースも少なくないため、学びの部分などで差別化することも重要といえます。
200字
趣味はカフェ巡りです。特に内装やコンセプトにこだわったお店を探すのが好きで、休日には新しいカフェをリサーチして訪れています。メニューや接客、空間演出の違いを楽しむ中で、サービスに対する観察力や、人の好みに敏感になる感覚が養われたと感じています。この視点は、将来お客様と向き合う仕事でも活かせると考えています。
エントリーシートの趣味・特技欄が200字指定の場合は、趣味特技が自分の価値観や行動にどのように影響しているかを踏まえ、仕事へのつながりを意識した構成にすると効果的です。
趣味から自己PRへ自然につなげることで、エントリーシート全体に一貫性が生まれ、より印象的な内容になります。
採用担当者の記憶に残りやすくなるため、選考通過にもつながる可能性が出てきます。
例文のように、150字・100字のパターンと比べて感じていることや学んだことをより詳細化して述べることも重要です。
なお、その趣味を通じて、最近はどのような経験をしたのかというエピソードを伝えることもおすすめといえます。
具体的なエピソードを伝えれば、より自分らしいアピールができるため、ほかの就活生との差別化ポイントにもなるでしょう。
エントリーシートの趣味・特技欄のNG例
趣味や特技は基本的に自由なものであり、エントリーシート(ES)ではあなたの人柄や適性を伝えるためのポイントです。
ただ一般的に受け入れられていない内容の趣味や特技をエントリーシート(ES)に書いてしまうと、アピールするどころかマイナスの印象を与えてしまいます。
ここでは、エントリーシート(ES)の趣味・特技欄で好ましくない記載内容をご紹介します。
- ギャンブル
- 犯罪を連想させるもの
- 政治・宗教など人の思想に根差す内容
- 噓の趣味や特技
- 何も書かない
ギャンブル
競馬や麻雀、パチンコといったギャンブル系を趣味・特技に記載するのはやめてください。
ギャンブルを趣味にすること自体は悪いことではありませんが、仕事に応募するための書類に書く内容としては好ましくありません。
それどころか、「計画性」や「堅実性」といった評価項目でマイナスとなる可能性があります。
犯罪を連想させるもの
ハッキングや大麻栽培など、犯罪に該当するような内容の趣味を記載するのも好ましくありません。
人間観察を趣味に挙げる人もいますが、どことなく危ない人だと感じさせるので、電車内の他の乗客や街中での通行人など公共の場で観察しているという内容は、事実だとしても控えたほうがいいでしょう。
近年、コンプライアンスが重要視されていますが、コンプライアンスを適切に守るために、採用の段階できちんとした倫理観が備わっているのか確認する企業も多いです。
犯罪を連想させる趣味・特技を記載してしまうと、倫理観に疑問が生じるので、採用に不利となるケースが多いです。
政治・宗教など人の思想に根差す内容
布教活動やデモ活動といった、政治や宗教に関連する内容も好ましくないとされています。
政治や宗教は人の価値観や思想に大きく関係しているところです。
企業には色々な考え方を持った人がいますから、あまりに特定の思想や宗教に固執するところを見せてしまうと、周りの人間と上手くやっていけるのかなと不安を感じてしまいます。
価値観よりも個性を表すことができる趣味を記載するようにしてください。
合コン・恋愛に関わること
エントリーシートの趣味・特技欄には、合コンや恋愛に関わることもできる限り書かないようにしましょう。
社員の行動が会社に与える影響が大きいため、トラブルを持ち込みそうな趣味は避けるのがベストです。
合コンや恋愛にまつわることは、いざこざが多いことがほとんどであり、総合的にあまり印象が良くありません。
恋愛は誰もが興味を抱くことですが、わざわざ趣味としてアピールすると、必要以上に恋愛に依存しているようにも見えてしまいます。
「社内の男女関係でトラブルになるかもしれない」と思われれば、良い評価にはつながりにくくなります。
「つい恋愛に夢中になってしまう」という人は、例えば恋愛を頑張るために行っていること(ファッション・美容など)に目を向けてみると良いかもしれません。
嘘の趣味や特技
就活生の中には企業に良い印象を与える趣味を書いたほうが良いと考え、嘘の趣味や特技を記載しようとする人もいると思います。
しかし、嘘の趣味や特技を書くことは絶対にやめましょう。
なぜなら人事は多くの就活生を見てきているプロだからです。
エントリーシートは面接時にも見ているため、もし趣味について聞かれた際にエントリーシートに書いてあることと矛盾する点があると嘘だとばれてしまいます。
そうなってしまった場合、人柄からかなりのマイナスな印象を持たれてしまい、ほとんど採用されることが難しくなってしまうため、嘘の趣味や特技を書くことは絶対に避けるようにしましょう。
何も書かない
説明してきたように、エントリーシート(ES)の趣味・特技欄は、自分の人柄をアピールできる絶好の機会です。
それなのに、特に思いつかないからといって何も書かないのは勿体なさすぎます。
また「特に無し」と書く人も一定数いますが、これも同じことです。
何も書かなかったり「特に無し」と書いてしまうと、自己アピールで不利に働くばかりか、入社意欲が足りないのでは、と思われる恐れがあります。
上述した「趣味や特技がない場合の対処方法」を読んで、自分なりの趣味・特技を絞り出すようにしてください。
エントリーシートの趣味・特技欄の書き方を指定された場合
エントリーシートの趣味・特技欄は、企業ごとに記入方法が指定されることがあります。
ここでは、よくある指定パターンとその対応方法について解説します。
文字数や形式に応じて、自分の趣味や特技を効果的にアピールする方法を身につけることで、採用担当者の印象に残るESを作成できます。
- 50文字指定の場合
- 100文字指定の場合
- 箇条書き指定の場合
50文字指定の場合
50文字という限られた文字数では、趣味や特技を簡潔かつインパクトのある形で表現する必要があります。
例えば、「週5回のジョギング(5年継続中)」や「独学でのWebサイト制作(閲覧数1000/月)」のように、具体的な数字や期間を含めることで、その趣味や特技への取り組み姿勢や成果を印象づけることができます。
重要なのは、単なる趣味の列挙ではなく、そこから読み取れる自分の特性や強みが伝わるよう工夫することです。
趣味は読書です。毎月1冊ずつ異なるジャンルの本を読み、大学4年間で幅広い知識を目指しています。(47文字)
100文字指定の場合
100文字の場合は、50文字で書いた内容に加えて、その趣味や特技から得られた経験や学びを付け加えることができます。
例えば、「週5回のジョギング(5年継続中)を通じて、目標設定と自己管理の重要性を学びました。この経験は学業や他の活動にも活かされています。」のように、趣味や特技が自己成長にどのようにつながったかを説明することで、より深みのある内容になります。
100文字という余裕を活かし、自分の成長ストーリーや価値観を効果的に伝えることを意識しましょう。
趣味は読書です。毎月1冊ずつ異なるジャンルの本を読むことで、大学4年間で幅広い知識を求めたいと考えています。どんな内容でも整理し、わかりやすく伝える表現力や思考力を身につけることができました。(96文字)
箇条書き指定の場合
箇条書きの場合でも、内容は1つに絞ることをおすすめします。
複数の趣味や特技を列挙するよりも、1つの項目について詳しく説明することで、より印象に残るアピールができます。
ピアノ演奏(15年間継続)など、趣味や特技の後にカッコを使って具体的な説明を加えることで、採用担当者にとって見やすく、理解しやすい内容になります。
箇条書きの特性を活かし、簡潔かつ情報量の多い内容を心がけましょう。
読書(大学入学以降、毎月1冊ビジネス書や啓発本を読んで、日常生活や将来に向けて知見を持っています。)
エントリーシートの趣味・特技欄に書いていいか迷うときの対処法
エントリーシートは就活において大切な書類選考で提出するものです。
また、エントリーシートを元に面接での質問を考える企業もあります。
そのため、エントリーシートに書く内容は適切なものかどうかを気にしてしまう就活生は多くいます。
ここでは、エントリーシートに書く趣味・特技に関して適切かどうか迷った際の対処法について詳しく解説していきます。
- あなたを表現することに繋がるのかを考える
- 趣味・特技自体が重要なわけではないと理解する
- 後悔しなければなんでもいいと割り切る
あなたを表現することに繋がるのかを考える
企業が趣味・特技を聞く理由は、あなたの人柄を知るためであったり、面接でのアイスブレイクに使いたいという意図があります。
そのため、あなたが伝えるか迷っている趣味・特技を伝えたらあなたの人柄がよりイメージできるかを考えてみると良いでしょう。
もしもあなたを表現することに繋がらないのであれば、無理にエントリーシートにその趣味・特技を書く必要はありません。
趣味・特技自体が重要なわけではないと理解する
趣味や特技自体が重要なわけではないということも覚えておきましょう。
先ほど、「趣味や特技について掘り下げすぎないことが重要である」と説明した際にも軽く触れましたが、面接官が見ているのは、あなたがどのような趣味や特技を持っているかではなく、それにどのように向き合い、何を得たかという点です。
趣味や特技自体は多種多様であり、その内容自体が特別である必要はありません。
重要なのは、その趣味や特技に対するあなたの姿勢や、そこで得た学びやスキルをどのようにこれから活かしていくかです。
例えば、趣味が読書であれば、ただ「読書が好きです」というのではなく、読書を通じて何を学んだのか、それを就職後はどのように活かすのかです。
後悔しなければなんでもいいと割り切る
少し雑な話になりますが、就職活動の目的は内定を獲得することではなく、入社後も楽しく働き続けることのできそうな企業を探すことです。
そのため、エントリーシートでもあれを書けばよかった、あれを書かなければよかったというように後悔することがなければ好きなことを書いても良いと言って良いのです。
どうしてもその趣味・特技が大好きで得意なのであれば自信を持って伝えるようにしましょう。
エントリーシートに書く趣味や特技がない場合の対処法
中には趣味や特技が全く思いつかないという方もいらっしゃるでしょう。
そういった方でも意外な趣味や特技をもっていることが往々にしてあるのです。
ここからは趣味や特技を発掘する方法をご紹介します。
- 過去の経験を振り返る
- 自分の今の興味に注目する
- 人の役に立った経験を考える
- 自己分析を行う
過去の経験を振り返る
まず一つ目は、過去の経験を振り返ることです。
自分の過去の経験の中でどんなことをする機会が多かったか、何をしている時に楽しいと感じたかをよく考えてください。
子供の頃、よく放課後集まって遊んでたな
↓
何をしてたっけ?
↓
バスケットボールやどろけいをしていたな
となれば、「バスケ」や「鬼ごっこ」が趣味の候補として挙がってくるわけです。
鬼ごっこであれば、鬼から逃れるためにどのように隠れ方を工夫していたかという話をしてもいいでしょう。
話し方次第でどんなことでもあなたの魅力を伝える経験になりうるのです。
自分の今の興味に注目する
今自分が興味をもっていることにフォーカスしてみるのも良い手段です。
美味しいラーメン屋を探すことにハマっているのであれば「ラーメン屋めぐり」でもいいですし、大学の授業で興味がある内容があれば「講義の内容について調べる」ことを趣味にしてもいいでしょう。
また、「最近時間をかけて努力したこと」や「最近やっていて楽しいこと」を考えてみるのもいいでしょう。
最近のことについては記憶が新しいですし、熱く語れる可能性が高いです。
「これから趣味・特技にしていきたい」という方向性で企業に伝えても、全く問題はないでしょう。
人の役に立った経験を考える
特技とは「他者と比べて優れているスキル」のことでした。
すなわち、人に教えたり、人に感謝されたりした経験を振り返れば、それは特技になる可能性があるということです。
例えば、「ノートの取り方が綺麗だったから、まとめ方を教えてほしい」と頼まれた経験があれば、「ノートを綺麗にまとめること」を特技として書くことができます。
さらには、「情報を整理して見やすく再構成する力」というアピールポイントにすることだってできますね。些細なことでも特技になりうるのです。
自己分析を行う
自己分析をしっかりと行うことで、自分の強みについて理解でき、そこから趣味や特技につなげることもできます。
自己分析がしっかりできていなければ、志望動機や自己PRなど、就活において最も重要視されているESの作成もうまく進みません。
したがって、趣味や特技について思いつかないという人は、もう一度自己分析をしっかりと行ってみましょう。
これにより、すでに作成した志望動機や自己PRのクオリティもさらに高められるかもしれません。
自己分析についてはこちらの記事で紹介しているため、ぜひ確認してみてください。
エントリーシートというのは、趣味・特技のほかにもさまざまな設問が用意されています。
趣味・特技の中で強くアピールしたいことがあるなら、例えば「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」を趣味・特技の話にしてもいいでしょう。
というのも、多くの選考では趣味・特技欄よりも志望動機やガクチカといった設問の方が重視される傾向にあるためです。
趣味・特技欄ばかりに力を入れるのではなく、エントリーシート全体を通して一貫して自分をアピールするように心がけましょう。
自分の趣味・特技欄やその他のESの回答がきちんと受かるものになっているのか不安なら、ES添削を受けてみると自信をもってエントリーシートを提出できるのでおすすめです。
就活市場でもLINEにて無料でES添削を受け付けているので、書いたESを添削してほしい方もESに書くべきことがわからない方も、まずは気軽に相談してみてください。
面接で趣味・特技について話す際のポイント
続いて、面接で趣味や特技について話す際のポイントについて紹介します。
このポイントを意識しておけば、面接で趣味や特技について聞かれた際もスムーズに回答できるようになるでしょう。
- 自分らしさが伝わるように話す
- 趣味に関する概要を準備しておく
自分らしさが伝わるように話す
面接で趣味や特技について話す際には、自分らしさが伝わるように意識することが重要です。
趣味や特技はその人の個性や価値観を示す重要な要素です。
あらかじめ準備した内容を丸暗記して棒読みで話してしまうと、感情が伝わらず、相手に内容が入ってきません。
したがって、趣味や特技について話す時には自分が本当にそれを楽しんでいる様子や熱意を、自然な形で伝えるよう心がけましょう。
例えば、読書が趣味の場合「読書が好きです」とただ棒読みで言うのではなく「特にミステリー小説が好きで、月に4~5冊読みます。読むたびに新しい視点を得られ、自分の考え方を広げる良い機会となっています」など、具体的な内容を盛り込みながら、身振り手振りを交えて、自分の気持ちを伝えましょう。
また、自分らしさを出すためにはその趣味を始めたきっかけや、続ける中で得た学びを話すのもおすすめです。
趣味に関する概要を準備しておく
面接で趣味や特技について話すには、事前にその概要を整理しておくことが欠かせません。
趣味や特技に関する説明が曖昧だと「この人は本当にそれが趣味/特技なのか?」と疑念を持たれてしまいます。
深掘りされた際にも詳細に答えられる準備ができていなければ、印象を損ねてしまうでしょう。
したがって、趣味や特技について具体的なエピソードやデータを交えて説明できるようにしておくことが大切です。
例えば、趣味がランニングの場合「毎日走っています」と言うだけではなく「週に2~3回、1回あたり5kmを目安に走っています。始めたのは数年前で、当初は健康維持のためでしたが、現在は自己ベストを更新することがモチベーションになっています」といった形で話すと、具体的なイメージを持ってもらえます。
特技についても「英語が得意です」だけではなく「TOEICで800点を取得しており、大学の授業では教授の通訳を担当しています」と述べると、趣味や特技がどのように活用できるものであるかを力強くアピールできます。
まとめ
企業は、エントリーシート(ES)の趣味・特技欄を通して、あなたの人柄を知ろうとしています。
趣味・特技欄であなたの人柄を表現するのはもちろんのこと、企業が求めている人物像を把握して、戦略的に自分の強みをアピールできるとなおよいですね。
趣味や特技が思い当たらないという人も、何かしら好きなことや継続してやってきたことはあるはずです。
過去の経験を思い出して、自分だけのオリジナリティのある内容を表現してみましょう。
就活市場では、今後も新卒の就職活動に関する様々な情報を発信していきますので、ぜひ他の記事もご覧ください!
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
木下恵利
うまく答えることができ場を盛り上げることができれば、他のライバルたちに一歩差を付けることができます。