就活体験談。伝統工芸品を作る職人に弟子入りするという就活

就活体験談。伝統工芸品を作る職人に弟子入りするという就活

就活体験談。伝統工芸品を作る職人に弟子入りするという就活

日本にも世界にも、無数の伝統工芸品が存在します。

K・Sさんもそんな伝統工芸品ファンの一人で、友人と焼き物を巡る旅に出たそうです。

彼女にとっての卒業旅行となったその旅では、人生を大きく変えるような出会いをすることになったそうです。

卒業旅行で友人と京都へ

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大学4年生の冬、友人たちと卒業旅行について話していました。3人で行こうという話になっていたのですが、私以外の二人は既に内定を受けていて、私だけが就活生という状態での話です。

ただ、私はあまり就活に前向きではなく、働くのが嫌であまりエントリーすらもしていませんでした。

だからといって凹んでいるということはなかったんですけど、友人は私に気を使ってくれて、私が行きたいところに行こうといってくれました。

それで、私は京都を候補に上げました。風邪を引いて、中学時代の修学旅行を欠席していた私には京都は憧れの地で、一度は行きたいと思っていたんです。

それと私は趣味で、焼き物集めに没頭していました。

亡くなった祖父の影響なんですけど、焼き物にすっかり夢中でした。

京都や滋賀は信楽焼が有名ですし、観光資源も多いから卒業旅行にぴったりかなって。

狸村との出会い

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友人達も賛成してくれて、私達は卒業旅行で京都に行くことにしました。

正確には大阪や神戸も行くので、関西旅行といった感じです。

京都では観光地の他に焼き物が見られるところをリストアップしたんですけど、そのときに狸村を発見しました。

信楽焼の狸が沢山置かれている村で、京都にあるんです。それを話したら、他の二人も興味を示してくれて狸村に行くことになったんです。

信楽焼に魅せられる

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実際生の狸の置物や信楽焼を存分に堪能したんですけど、本当に圧巻でした。冗談ではなく、毎日でも通いたいと思える場所でしたね。

だけどそんな素晴らしい狸村を見ていると、不安なこともありました。

「この狸や信楽焼の作り手は十分にいるのだろうか」
ということです。

それは信楽焼に限った話ではないのですが、日本が誇る伝統工芸や文化が廃れて忘れられていくのが途端に怖くなりました。

だけど一方で、陶芸家ってどれくらい稼げるのだろうかとか、全くの素人が参入できるものなのだろうかとか、色々な疑問が邪魔をして、その場で何か行動に踏み切るということはしませんでした。

滋賀県で弟子入り

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旅行から帰ってきても、焼き物作りに対する想いというか焦りのようなものは消えなくて、なんだか居ても立っても居られない状態になってきたんです。

それで、「陶芸家 なり方」とか色々なキーワードで検索をして、今の職場に行き着きました。

県によっては市町村単位で伝統工芸を推進しているところも多く、弟子を募集しているというところも、探せばそれなりにありました。

今はそれらを販売するだけではなく、陶芸教室とか、メディアへの露出といった方法での生き残り戦略を立てているところもあって、時代とともに移り変わる伝統工芸の力強さのようなものをひしひしと感じています。

職人としては半人前以下の私は、今は日々修行をしながら、陶芸教室の案内作りや事務など、裏方も含めて働き方を学んでいます。

職人というのは別世界の生き物と割り切ったり、安定的な会社員という道を選んだりするのも一つの選択だと思いますが、私は自分の選択に、とても満足しています。

終わりに

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伝統工芸品は、物によっては作り手の消滅という大きな課題を抱えています。

後継などがいない場合、これからの若い世代が伝統工芸品を盛り上げていかなければ、それらはいずれ消滅して消えて行くでしょう。

自分には無理だろう、縁遠いものだと切り捨てるのではなく、興味があるなら見学などをしに行っても良いかもしれません。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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