エントリーシートの自由記入欄に何を書けば良いかわからないという人も多いのではないでしょうか。
企業によっては、エントリーシートに自由記入欄を設けているところも多く、「自由に何か書いてください。」と指示をされることがあります。
しかしあまりにも題材が自由すぎて、何を書いていいのかわからず、頭を抱えている人も多いでしょう。
そこで今回はESの自由記述欄にはどのようなものを書けば良いのかはもちろんのこと、企業の意図などについても詳しく紹介していきます。
- 企業が自由記入欄を設ける意図
- 自由記入欄を書く前に準備しておきたいこと
- 自由記入欄で記載するのにおすすめの内容
- 自由記入欄に書くことがわからない人
- 企業の意図を知りたい人
- ESの自由記入欄の記入例を見たい人
目次[目次を全て表示する]
企業がESで自由記入欄を設ける意図
企業はなぜ、書く内容を指定しないという、就活生にとって書きにくい欄を設けるのでしょうか。
相手の意図を理解することができれば、満足のいく回答を用意できる可能性が高まることでしょう。
大きく分けて3つの理由があるので、それぞれ一緒に確認していきましょう。
- あなたの個性を知りたい
- 志望度を知りたい
- 自社に適した人材か知りたい
あなたの個性を知りたい
企業はあなたの個性を知りたいと考えている可能性が非常に高いです。
あなたの人物像などについて理解し、どのような人なのか、限られた情報の中から知ろうとしているのです。
個性や特性も、もちろんその一つのに当てはまります。
志望度を知りたい
どのくらいその企業に入りたいと考えているのかを確認しているというのも、企業が念頭においている部分の一つであると言えるでしょう。
企業は自社に貢献してくれる人物はもちろんのこと、早期離職をしない、長く働いてくれる人物を採用したいと考えています。
つまり、できるだけ志望度の高い人材を採用しようと思っているのです。
自己PRやガクチカなどにおいてはある程度雛形というものが存在しているので、求められている答えもパターン化されてしまっていることが多いです。
しかし、自由記入欄はそのような枠組みが一切存在していないので、あなた自身の言葉で伝える必要があります。
木下恵利
かける労力が非常に多くなってしまいますが、自由記入欄の完成度がその企業の仕事につながっていると捉えられる可能性が非常に高いので、クオリティの高いものを作成する必要があると言えるのです。
自社に適した人材か知りたい
企業はあなたが自社に適した人物であるかどうかを確認したいと思っている可能性も非常に高いと言えるでしょう。
前述したように、企業は自社に貢献してくれる人材や早期離職をしない人材を求めていることが非常に多いです。
つまり、その企業に適した人物であれば実力を発揮しやすく、退職願望も生まれにくいことでしょう。
自由に自分を表現することが求められる自由記入欄を通じて、応募者が企業の文化や価値観にどれだけ適合しているかを確認しようとしています。
また、この部分で企業研究がどれだけ詳しく行われているのかについても確認できるので、志望動機の高さについても確認している可能性が高いと言えるでしょう。
ESの自由記入欄のパターン
自由記入欄のパターンにはどのようなものがあるのでしょうか。
それぞれある程度パターンが用意されていることが多いので、あらかじめ理解しておくことで質の高いものを作成できるはずです。
下記の2つを覚えておきましょう。
- エントリーシートの自由記入欄
- 履歴書の自由記入欄
エントリーシートの自由記入欄
まずはエントリーシートの自由記入欄のパターンについて考えていきましょう。
フリースペース、自由記入欄という形でも設けられていることが多いです。
その中でも記載内容に条件があるものとないものに分けられていることがあります。
条件があるものはもちろんそれに則って記入すれば問題ないので、比較的楽に作成することができます。
一方で、マスコミや広告業界といったクリエイティブな業界では条件を設けていないことがあるので、自分がアピールしたいことを自由に書けば良いでしょう。
履歴書の自由記入欄
履歴書にも自由記入欄というものが存在します。
履歴書においては本人希望欄や自由記入欄という形で設けられていることが非常に多いです。
本人希望欄には転勤の有無の希望や特筆しておきたいことになどについて書いておけば良いでしょうが、書くことがない場合は、志望動機など入社への意欲を伝えられる文章を書いておけば良い印象を与えられる可能性が高いです。
ESに自由記入欄が設けられることが多い業界
ESにおいて、自由記入欄が設けられることが多い業界は以下の通りです。
- 広告代理店
- ブライダル
- メーカー
- マスコミ
確認してみるとわかるように、広告代理店やブライダル、メーカー、マスコミなど、いずれにおいても想像力が求められることが多い業界です。
自由記入欄を設けることで、応募者が自由に自分の発想力や想像力をアピールすることを期待していると推定されます。
したがって、このような企業を受ける際は、自由記入欄に、企業の理念やビジョン、事業内容に関連した内容を「オリジナリティを織り交ぜて書く」ことが求められると言えるでしょう。
ESの自由記入欄は空白でも良いのか?
エントリーシートの自由記入欄は何も書くことがない場合空白で良いのでしょうか。
そちらについても考えていきましょう。
自由記入欄は必ず記入する
結論として、空白で提出することは絶対にないようにしましょう。
自由記入欄は「自由」とありますが、企業からの問いかけなので、それを無視してしまうのは非常にマイナスなイメージを与えてしまう可能性が高いと言えます。
何も書かないということは、企業からの問いかけを無視しているということなので、入社意欲がなく、与えられたことをできないというマイナスな印象を与えてしまう可能性が非常に高いと言えるでしょう。
木下恵利
応募者が多い企業においては、記入していなかったというだけで落とされてしまう可能性も非常に高いので、自由記入欄には何も思いつかなくても、頑張ってひねり出して何かしら書いておく必要があると言えます。
ESの自由記入欄を作成する4ステップ
エントリーシート(ES)の自由記入欄を作成するには4つのステップがあります。
①企業研究をする
②アピールすることを決める
③構成を決めて下書きを作成する
④第三者に確認してもらう
いきなり自由記入欄を作成しようとしてもなにを書けばよいのか分からないという人は多いと思います。
ここで紹介する4つのステップを理解して他の就活生と差別化できるように確認をしていきましょう。それだけ、詳しく解説します。
①企業研究をする
自由記入欄を作成するにあたっては企業研究をしっかりと行う必要があると言えるでしょう。
これは自己PRや志望動機、ガクチカを作成するにあたってはしっかりと行っていることでしょうから、もう十分であると思っている方も多いかもしれません。
しかし、企業研究というものはどれだけしっかり行っても良いものなので、さらに詳しく行う必要があると言えるでしょう。
企業研究を詳しく行うことで、相手が求めている回答がどのようなものであるのかについてもある程度推測することができます。
自由記入欄で、あなたが企業研究を行っている真面目な人材であるということを積極的にアピールすることができれば、非常に良い印象を与える可能性が高まることでしょう。
②アピールすることを決める
アピールすることをあらかじめ決めておくというのも、エントリーシートの自由記入欄を書く前に準備しておきたいことの一つであると言えるでしょう。
企業の求める人物についてしっかりと企業研究を行うことでわかったら、企業に何をアピールすれば良いのか、何をアピールすれば刺さるのかについてもある程度想定することができる可能性が非常に高いです。
例えば、積極性を求める企業ならば、積極性をアピールする、独創性を求める企業ならばオリジナリティを出しつつ志望動機を伝えるなどの対策についてある程度考えることができるはずです。
木下恵利
企業が求める要素と自分の要素を照らし合わせて、最も関連性の高く良い印象を与えられるものがどのようなタイプのものなのかについて考えることができれば、エントリーシートで何を書くか頭を悩ませることも少なくなるはずです。
③構成を決めて下書きを作成する
自由記入欄においては、文字の大きさはもちろん、写真や図、色の有無なども全て自由です。
手書きの場合、いきなり書き始めるとミスをする恐れもあります。
そこで、あらかじめ構成やレイアウトを下書きしておくと、実際にESに記入する際にも心に余裕を持って進められます。
失敗しても大丈夫なように、一度印刷して練習しておくと良いです。
④第三者に確認してもらう
エントリーシートの自由記入欄で他の就活生と差別化するには、第三者に内容を確認してもらいましょう。
自己評価だけでは気づきにくい「強み」や「アピールポイント」を、第三者の視点から見てもらうことでより自分を引き出せるため、説得力のあるエントリーシートに仕上がります。
特に、就職活動に詳しい友人や過去に就活を経験した先輩、アドバイザーなどに見てもらうことで、エントリーシートの完成度を高められます。
第三者の意見を取り入れることで、自分では気づかなかった改善点を把握し、応募先企業に適した内容に修正ができます。
第三者からのフィードバックを得ることは、より魅力的なエントリーシートが作成でき、就活生の中でも自分を際立たせることができるでしょう。
ESで自由記入欄で記載するのにおすすめの内容
エントリーシートには志望動機や自己PR、長所などを既に記載していることも多く、自由記入欄を空白にしてはいけないといっても、書くことがもはや思いつかないと悩まれる方も多いのではないでしょうか。
そこで、自由記入欄で記載すべきオススメの内容を大きく3つに分けてご紹介します。
- 志望する企業に対するビジネスアイデア
- 入社後を見据えた内容
- 性格や特徴がわかるもの
志望する企業に対するビジネスアイデア
1つ目は志望する企業に対する、ビジネスアイデアの提案です。
発想力や企画力があることをアピールできるとともに、企業に対する入社意欲の高さもアピールできます。
その企業の事業内容や得意とする技術を踏まえた具体的なアイデアや、より成長していくためのアイデアを考えるということは、それだけ企業への思い入れがあり、深く企業を研究していることをアピールできるからです。
ビジネスアイデアを考える際のポイントは以下の2点です。
現実的かというよりアイデアを伝えることが大事
実現できるかどうかは別として、柔軟な発想力を示すことが大切です。
実現可能性に縛られて、既に存在しているアイデアを記載しても、よくある発想と思われてしまいます。
今の時代やこれからの時代に即した、企業の未来を切り開くような新たな発想でビジネスアイデアを検討してみましょう。
企業研究もしたうえで、関連するアイデアを記載する
現実的でなくてもいいとはいっても、まったくその企業とは無関係で、選考担当者がピンとこない内容では、選考担当者の目にとまりません。
企業研究をしっかりと行ったうえで、企業が持つ技術を応用できるアイデアや、現在のターゲットとは異なるターゲット向けの商品開発、新たなマーケットへの進出など、現在の企業の事業内容やマーケットを踏まえて検討してみましょう。
入社後を見据えた内容
自由記入欄で記載するのにおすすめの内容の一つとして、入社後を見据えた内容というものが挙げられます。
なぜならば、企業の採用担当者は能力を発揮して企業に貢献してくれる、または長く働いてくれる人材を採用したいと考えているからです。
入社後やりたいことや成し遂げたいことがはっきりしている方は、特に積極的に述べることができれば良いでしょう。
木下恵利
「内定がもらえるかわからないから...」と謙遜するのではなく、入社に積極的な姿勢を見せることがよっぽど重要であると言えます。志望度の高さをアピールすることができ、企業研究を行っている真面目でモチベーション高い人材であるとみなされる可能性も非常に高いでしょう。
企業の理念や価値観に沿うような書き方をすることができれば、非常に良い印象を与えられる可能性が高いので、積極的に述べることができれば良いでしょう。
10年後の姿をイメージして書く
企業としては少子化による人材不足や、入社しても数年で転職してしまう人も多い近年の傾向に課題を抱えています。
長く活躍してくれる人を採用したいと考えているため、10年後という長いスパンで自分がその企業で活躍している姿を記載すると意欲が伝わります。
その企業の事業内容や志望している職種、キャリア制度などを踏まえて具体的に記載しましょう。
入社1年目の目標を記載するのもあり
長期の目線での将来像をアピールする方法も1つですが、直近の目標を記載するのも悪くありません。
入社1年目はとても重要な時期ですので、新入社員からステップアップするために何を頑張ろうと思っているか、マスターしたいスキルなどがあるかを記載しましょう。
何の目標もなく入社する人より、目標がある人はモチベーションも高く、成長が期待できると選考担当者にもプラス評価につながります。
将来の夢があれば記載する
将来の夢があれば記載することをおすすめします。
すでに明確なビジョンを持っており、それを達成するためにその企業を志望しているというモチベーションが非常に高い方は、積極的にその話をすることができれば良いでしょう。
自分の将来の夢について触れつつ、志望動機について書くことができれば、強い印象を与えられる可能性が非常に高いです。
将来の展望がその企業の事業内容をもちろんのこと、理念やビジョンなどとマッチしている場合もこれらについて詳しく触れる必要があります。
自社に適した人材であるとみなされる可能性が非常に高いので、積極的に自分の将来の夢についても話すことができれば良いでしょう。
性格や特徴がわかるもの
性格や特徴がわかるものを書かなければならないというのも、自由記入欄に文章を書き込むにあたって念頭に置いておきたいポイントの一つです。
先ほども説明したように、企業はあなたの個性を知るために自由記入欄を設けており、個性を発揮した文章を作成したいと考えている可能性が非常に高いです。
よって、あなたの長所や短所を人柄がわかるものを詳しく説明することができれば、より良い印象を与えられる可能性が高まることでしょう。
簡潔に書くのではなく、企業の求める人物に適したものであることが重要であると言えます。
どのような企業にも当てはまるような汎用的なスキルをアピールしてしまう場合、企業研究を行っていないモチベーションの低い人材であるとみなされてしまう可能性も高いです。
エントリーシート内でアピールしきれなかったことを書く
1つ目はエントリーシート内でアピールしきれなかった、ご自身の性格や特徴を書くことです。
たとえば、自己PRや長所でリーダーシップ力や行動力の高さをアピールした方が、温和な側面や人とすぐに仲良くなれるといった点をアピールするといった例が挙げられます。
人を引っ張っていく力だけでなく、上手く人間関係も気付ける側面もあることを伝え、性格のバランスのよさをアピールするといった方法です。
自己PRと内容がかぶるとマイナスイメージになる
自分の強みをアピールしたいばかりに、自己PRと内容がかぶってしまうと印象が下がります。
選考者がエントリーシートを1つ1つ丁寧に読んでいく中で、同じような話が登場しますと、さっきも読んだとイメージが悪くなるためです。
別の側面や異なる側面をアピールするのがオススメです。
スキルがアピールできる内容
エントリーシートの自由記入欄で他の応募者と差別化を図るためには、具体的な「スキル」を記載するのをおすすめします。
スキルをアピールすることで、自分が何を得意とし、どのような業務で貢献できるかを明確に示すことができます。
たとえば、語学やプログラミングなど専門的なスキルはもちろん、発想力やプレゼンテーション能力、企画力といった能力もアピール材料になります。
ただし、スキルを記載する際は、単に「持っている」と述べるのではなく過去の経験や成果と結びつけて説明するとより説得力が増します。
応募企業が求める人物像を理解したうえで、それにマッチしたスキルを記載できれば、採用担当者も「この人に入社後すぐに活躍してもらえそうだ」と印象付けることができるでしょう。
発想力をアピールする
エントリーシートの自由記入欄に「発想力」をアピールするのは、他の応募者との差別化につながりおすすめです。
特に、変化の激しい業界やイノベーションを求める企業では、このスキルが高く評価されます。
発想力をアピールする際は、実際に発想力を活かして課題を解決したエピソードや新しいアイデアを生み出した経験を具体的に記入しましょう。
こうした事例を交えることで、採用担当者はあなたの柔軟な思考力があるとイメージしやすくなり、より印象を残すことができるでしょう。
プレゼンテーション能力をアピールする
自由記入欄に「プレゼンテーション能力」を記載するのは、企業にとって魅力的なアピールとなりおすすめです。
プレゼンテーション能力は、単に話す力だけでなく相手に伝わる構成力や資料作成力、聞き手を引き込む工夫などが求められるスキルで、ビジネスのさまざまな場面で役立ちます。
この能力があることを示すことで、チームや顧客に対して効果的に情報を伝え、信頼を築ける人材であるとアピールできるでしょう。
こうしたスキルは、社内外でのコミュニケーション力を重視する企業にとって特に評価されやすいため、他の応募者との差別化にも繋がります。
企画力をアピールする
自由記入欄に「企画力」を記載するのは、物事をゼロから考えて形にする能力であり、課題を発見し、それに対して適切な解決策を見つけるスキルのためおすすめです。
このスキルは、マーケティングや商品開発、プロジェクト管理など幅広い業務で必要とされるため、企業にとって非常に価値のあるものです。
たとえば、サークル活動やアルバイトで新しいアイデアを形にし、結果を出したエピソードを交えると実践的な力として伝わりやすくなります。
企業にとって、創造的で自ら行動できる人材は貴重です。
ESで周りと差別化できる自由記入欄にするために
続いて、周りと差別化できる自由記入欄にするために取り組むべき対策について紹介します。
自由記入欄を設ける企業は、あなたの自由な発想や考え方について知りたいと考えています。
したがって、それぞれの項目において「あなたの特徴や能力を発揮して」魅力的なものに仕上げる必要があるのです。
それぞれのポイントを踏まえた上で、質の高い回答を用意しましょう。
- キャッチコピーを入れる
- 色を加える
- 写真・グラフを用いる
- イラストを用いる
- 適度な空白を設ける
キャッチコピーを入れる
キャッチコピーを適宜取り入れることは、自由記入欄で他の応募者と差別化を図るにあたって非常に効果的な方法の1つです。
キャッチコピーを入れることで、一目で読み手の興味を惹き、あなたが何を伝えたいのかを端的に示すことができます。
特に、最初に配置することで担当者が文章全体の趣旨をすぐに理解し、興味を持つことでしょう。
また、キャッチコピーは文章全体の流れを決定づけるため、その後に続く説明やエピソードが統一されたテーマのもとで整理され、まとまりのある文章になります。
Point
ただし、キャッチコピーは完結でありながらも「内容が具体的であること」が重要です。
あまりにも抽象的な表現だと、読み手に伝わりにくく、インパクトも弱くなってしまう可能性があります。
したがって、自分がアピールしたい強みや特徴をシンプルかつ的確に表現したキャッチコピーを考え、読み手に対して強い印象を残す工夫をしましょう。
色を加える
先ほども軽く説明しましたが、自由記入欄において「黒のボールペン以外を使ってはならない」というルールは、基本的には存在しません。
したがって、特に強調したい部分に色を加えることで、差別化を図ることができます。
例えば、この記事でも黄色マーカーなどを用いていますが、この工夫がなければ、ここまで読みやすくはないはずです。
色を適切に使うことで、読み手は視覚的に目立つ箇所に自然と注目し、伝えたいメッセージがより明確になります。
しかし、注意点として、色を多用しすぎると文章全体が散らかって見えて、逆に読みづらくなってしまうことがあります。
例えば、この文章なんかはどうでしょうか?下線が引かれている箇所がまばらで、とても読みずらいですよね。
基本的には黒をベースとして、強調したい部分に2〜3色程度の色を加えることが望ましいです。
例えば、見出しや重要なキーワードを赤や青で際立たせることで、読み手に強い印象を与えることができます。
Point
特に企業が注目するであろうエピソードや成果、数字に関連する部分に色を使うと、アピールしたいポイントが一目でわかりやすくなります。
色の選び方にも工夫が必要であり、過度に派手な色や視認性が悪い色は避け、文章全体がバランスよく見えるように調整することが重要です。
これまで学生として勉強を進めるにあたって、どのようにノートにマーカーを引いていたかを思い出してみるのが良いでしょう。
写真・グラフを用いる
写真やグラフを用いるのも、他の応募者と差別化するための非常に有効な手段の1つです。
写真や言葉では伝えきれない情報を視覚的に補完し、具体的な経験を強く印象づける効果があります。
例えば、リーダーシップをアピールしたい場合、実際にグループ内で意見を出し合っている様子や、積極的にリーダーシップを発揮している場面の写真を添えることで、文章だけでは伝わりにくいあなたの一面がより明確になるでしょう。
一方、グラフは数値化できる成果を客観的に示すために最適です。
例えば「接客業で売上を〇〇%向上させた」という成果をアピールしたい場合、売上の推移をグラフ化して視覚的に見せることで、具体的な実績が読み手に伝わりやすくなります。
このように、グラフや写真を用いることで、単調な文章に視覚的な変化を加えることができ、あなたの主張したいことや成果がより一層際立つでしょう。
ただし、使用する写真やグラフはアピールポイントに適したものである必要があります。
無関係な画像や見づらいグラフを使用することは避け、あくまで「内容を補完するための視覚的なツール」として適切に利用しましょう。
イラストを用いる
イラストを用いることも、自由記入欄で自分を差別化するための1つの方法として非常に効果的です。
イラストは視覚的に強調したい内容をわかりやすく伝える手段であり、特に抽象的な概念や感情を視覚化することに適しています。
例えば、自分が直面した困難な状況やそれを乗り越えた過程を、文章だけでなく簡単なイラストで示すことで読み手に視覚的なインパクトを与えることができます。
イラストを使う際には、まず何を伝えたいのかを明確にすることが重要です。
単に装飾としてイラストを使うのではなく、伝えたいメッセージを強調するための手段として捉えるべきです。
例えば、チームワークをアピールしたい場合、チームで協力している様子をイラストで表現することで、文章だけでは伝わりにくい協力や連携のイメージを強調できます。
また、手書きのイラストを使用することで、あなたの個性や感性をアピールすることも可能です。
ただし、過度に細かく描き込みすぎると、逆に読み手が理解しづらくなる可能性もあるため、簡潔でわかりやすいイラストを心がけることが大切です。
適度な空白を設ける
自由記入欄に情報を詰め込みすぎると、読み手にとって読みづらい文章となってしまい、あなたの魅力が十分に伝わらないこともあります。
そのため、文章全体に適度な空白を設けることが重要です。
適度に空白を設けることで、文章の可読性を高めるだけでなく、強調したいポイントを際立たせる効果もあります。
例えば、段落の間に余白を作ることで、文章が区切られ、読み手が内容を理解しやすくなります。
また、見出しや重要なキーワードの前後に余白を設けることで、強調したい部分に自然と視線が動き、読み手に強い印象を与えることができます。
空白を適切に使うことは「とりあえず余白を作りましょう」という意味ではなく、文章全体の構成やデザインを考慮した上でのバランスを取る作業です。
特に、長文になりがちな自由記入欄では適度な空白が文章の流れをスムーズにし、読み手にとって心地よい文章となります。
余白が全くないと、読み手がどこに注目すべきかわからなくなってしまうこともあります。
あなたの伝えたいメッセージが効果的に伝わるよう、空白をうまく活用し、文章全体をバランスよく構成しましょう。
ESで自由記入欄を書く際の注意点
エントリーシート(ES)の自由記入欄に記入をするときには、以下3つの注意点があります。
- 企業からの指示がないか必ず確認する
- 他の設問と重複しないようにする
- ネガティブな印象で終わらない
自由記入欄だからといって気にせず記入するのはかえってマイナスな印象を与えてしまいます。
より完成度の高いエントリーシートが作成できるように、ここでしっかりと確認をしておきましょう。
企業からの指示がないか必ず確認する
エントリーシートの自由記入欄を記載するときは、企業からの指示がないか必ず確認しましょう。
企業は採用プロセスで、応募者に対して特定のテーマや内容について記載を求める場合があります。
この指示を見落とすと求められている質問に答えられず、選考に影響がでる原因になりかねません。
指示がある場合は、それに沿った内容を書くことで企業が重視するポイントにしっかりと回答をしましょう。
また、応募者が細部まで確認していることも示せるため、慎重で丁寧に対応してくれる方だと判断してくれるでしょう。
採用担当者にとっても、指示をしっかり理解している応募者は信頼につながりやすく、評価のポイントとなるでしょう。
他の設問と重複しないようにする
エントリーシートの自由記入欄では、他の設問と内容が重複しないようにすることが大切です。
同じ内容を繰り返すとエントリーシート全体の印象が薄れてしまい自己アピールの質が低下してしまう可能性があります。
各設問ごとに異なるエピソードや強みを伝えることで、あなたの多彩な魅力が伝わり、採用担当者にも「この人には多くの可能性がある」と印象付けることができます。
また、記入できることは限られているので、重複を避けて新しい内容を追加することで、限られた質問に有効に回答していきましょう。
他の設問とのバランスを意識しながら、自己アピールの内容を工夫するとエントリーシート全体がより説得力のあるものになります。
ネガティブな印象で終わらせない
エントリーシートの自由記入欄では、ネガティブな印象で終わらないように気をつけましょう。
自己PRやエピソードを記載する際、失敗や困難な経験を話すことがありますが、その場合でも必ずポジティブな結論に繋げることが大切です。
もし、ネガティブな内容で終わってしまうと、「自信がない」「課題を乗り越えられない」といった印象を与えてしまいます。
逆に、失敗を乗り越えた経験や成長した部分を強調できれば「困難にも前向きに取り組める」「学びを活かして次に進む力がある」といった印象を与えることができます。
自分の強みや改善点をきちんとアピールし、前向きな姿勢を見せることで採用担当者に対して自信を持った印象を与え、好印象を残すことができるでしょう。
ESの自由記入欄の記入例
エントリーシートの自由記入欄には、実際何を書けばいいのか悩んでしまう人も多いと思います。
結論からまとめますと、あなたがこれまで経験してきたことから何を学んできたのか、またその経験を企業でどのように活かすのかを書きましょう。
ここではESの自由記入欄の記入例文を紹介しますので、なかなかESの自由記述欄が書けないという方は、例文を参考にして書いてみてください。
- IT企業を希望する場合の例文
- 時事ネタから書く場合の例文
- アルバイトの経験を書く場合の例文
- 強みをアピールする例文
IT企業を希望する場合の例文
私は御社のECサービスを担当したいと思っています。
私はファッションを扱ったECサイトを運営する会社でのインターンシップ経験もあり、他の学生よりもノウハウを持っており、1年目から即戦力で貢献できます。
また、3年目の間までに役職につき、リーダーとしてマネジメントできるように目指します。
そのためには、まず1年目で新人賞を獲得し社内での私の認知を高めます。
社内での立ち回りやルールを早いうちに覚えます。
2年目時点では新入社員への教育も積極的に行います。
役職や上に立つポジンションでは「マネジメント能力が必要不可欠」とも考えているので、私が担当についた新入社員は新人賞を受賞してもらえるような存在へと育てていきます。
3年目では、役職&新規事業の立案を行い、事業化までやります。
御社にとって欠かせない人材になると同時に、戦力としても十分な活躍を約束します。
時事ネタから書く場合の例文
デジタル化の影響で、近い未来には紙媒体のメディアというものは無くなってしまうのかもしれません。
しかし、私は御社とともに、あえて紙媒体のメディアを広めていきたいと思っています。
なぜならば、デジタル媒体はデータが消えてしまう可能性がある、という弱点があります。
もしもの時に備えた紙媒体は、これからも必要です。
また紙媒体の印刷技術を他の技術とつなげ、新しいことに発展していける可能性もあるはずです。
私はそのような仕事をしていきたいです。
アルバイトの経験を書く場合の例文
私の人生で最も印象に残っているのは、初めてアルバイトをした飲食店の先輩スタッフです。
仕事が早く、他のポジションも積極的に手伝ってくれる人で、常に余裕がある振る舞いがとても印象に残っています。
周囲を見渡す能力に長けており、まごころを持って人と接する大切さを教えてくれたのが、先輩でした。
また接客が非常に丁寧で、お客様を喜ばせることに誠心誠意をもって取り組んでいるので、常連さんも多くいました。
私もその姿を見習い、人の心に響くような接客を心がけるようになりました。
強みをアピールする例文
私は計画力に自信があり、貴社に入社してからも計画的に仕事に取り組むことで貢献したいと考えています。
私は大学時代、イベントサークルのリーダーを務めていましたが、3年次に数百人規模の非常に大きなイベントを担当することになりました。
これまでは最大でも50人規模のものしか担当したことがなかったため、丁寧に準備を行い、まずタイムスケジュールを作成し、タスクをリスト化しました。
そして、チームメンバーと定期的に進捗を確認し、予想外の問題にも迅速に対応できる体制を整えました。
これにより、イベントは成功し、突然のにわか雨などのトラブルにも柔軟に対応できました。
この経験から、計画力と柔軟に対応できる能力を身につけました。
入社後はプロジェクトを円滑に進めるためのスケジュール管理や、チーム全体の効率的な進捗管理に貢献したいと考えています。
まとめ
最初から順調に記入をしてきたのに、最後の最後に頭を悩ませてくれるのがエントリーシートの自由記入欄。
他の記入欄は書くことが決まっているだけに好きな使い方はできませんが、自由記入欄だったら自由自在。
個性を出して奇抜に飾るのではなく、自分自身の魅力をあなたらしく表現できるといいですよね。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
木下恵利
奇抜でユニークなものを書く必要は全く必要ありませんが、あなたがどのような人物なのかについてはわかるような書き方をしていくことが重要であると言えるでしょう。