自己PRで「向上心」を強みとしてアピールする方法を解説

自己PRで「向上心」を強みとしてアピールする方法を解説

就職活動においては自己PRを聞かれる可能性が高いですが、「向上心」を長所としてアピールしたいという人もいるのではないでしょうか。

しかし、向上心というと少し抽象的なイメージがあり、多くの志望者が使っている言葉でもあるので、あまり面接官の印象には残りづらいかもしれません。

ただ、向上心を言い換えて表現することで、面接官に良い印象を抱かせることが可能です。

そこで今回は、向上心をアピールポイントとして変換するための方法について解説していきます。

この記事を読んでわかること

自己PRの目的

向上心をアピールする際のポイントと注意点

向上心の言い換え表現

向上心を関連づけたPR例文

この記事をおすすめしたい人

自己PRや長所を伝えることによるゴールがいまいち分からない人

向上心をアピールする際に気を付けることを知りたい人

より面接官に好印象を持ってもらえる向上心の言い換え表現を知りたい人

実際に向上心を関連づけた例文を知りたい人

目次目次を全て表示する

自己PRを作る前に

自己PRは就活では欠かせない項目です。

誰もが最初に取り掛かることかもしれませんが、作り始める前に確認しておきたいことがあります。

それは「果たして自己PRとは何なのか」を自分が理解しているかということです。

人事受けする要素、企業に好感を持ってもらえる内容などをまず考える学生はたくさんいます。

もちろん就活においての自己PRなのですから、それで間違いありません。

ただ、そもそも自己PRとは何かを踏まえたうえで取り掛からないと、自分が何について書いているのか、途中でよくわからなくなってしまうケースがあります。

選考を通過できるか否かがかかる大事なことですので、まずは自分が何をすべきか最初に理解したうえでスタートしましょう。

自己PRを作る前に

自己PRとの違い

自己PRをする目的を明確化

簡潔にわかりやすく伝えよう

自己PRとの違い

自己PRと長所を伝えることは、一見同じように見えるかもしれません。

ただ、それぞれのゴールは違っているため、伝える目的とゴールを知っておくことが重要です。

まず、自己PRで伝えるべきことは「仕事をする上で活かせる強み」となります。

そして、入社後の活躍を面接官に想像してもらえるようにするのがゴールとなります。

一方、長所で伝えるべきことは「あなたの人柄がわかる強み」となります。

こちらは、性格や価値観を面接官に理解してもらえるようにすることがゴールです。

長所を魅力的に伝えるための方法については下記の記事を参考にしてみて下さい。

自己PRをする目的を明確化

自己PRをする目的はもちろん企業に入社することですが、それは大項目として置いておきましょう。

入社するためには価値を認めてもらわなければなりませんが、どうすればそれが可能かをまずは考えることが大切です。

自己PRは一人ひとり異なりますし、同じ人でもいくつかアピールできる内容があるでしょう。

それぞれの内容には個別の目的があり、マッチする内容をマッチする企業へ向けて、マッチするタイミングでPRするのがベストな宣伝広告です。

たとえば同じ会社でも、TPOによってアピールすべきポイントが変わる場合もあるでしょう。

その都度目的に合わせてPR内容を変えられればそれに越したことはありませんが、さすがにそこまでの上級テクニックを身につけるのは困難です。

せめて事前に企業とのマッチングは確認し、目的を明確化したうえでアピールしたいところです。

簡潔にわかりやすく伝えよう

たくさんの学生を相手にしている採用担当者は、長々としたわかりにくいアピールを聞きたいとは思いません。

簡潔でわかりやすい方がかえって印象に残る場合も多いですし、もっと聞きたいと思えるような内容ならさらにベストです。

また、自己PRは自慢話ではありませんので、実績自慢は厳禁です。

自分自身を宣伝しようとすると実績自慢になりがちですが、そこが自己PRの難しいところだと認識しましょう。

サークルやゼミの活動、アルバイトで残した実績を詳しく話せばアピールになるかというと、実は採用担当者の興味はほとんど惹けません。

見られているのは可能性やポテンシャルですので、過去の実績を長々と説明するのではなく、盛り込むにしても簡潔に淡々と述べる方がより効果的です。

人事ウケする自己PRの作り方

就活における自己PRとは何かを理解したところで、いよいよ人事ウケする自己PRについて考えていきましょう。

前述した「簡潔なわかりやすさ」も人事ウケしますが、これは構成面におけるポイントと言えます。

内容的に人事ウケするのは、人柄や意欲、将来のポテンシャルが感じ取れる自己PRです。

これらを簡潔にわかりやすく相手に伝えられる文章を作れれば、人事ウケできる自己PRになり得るでしょう。

就活をサポートする企業が行ったあるアンケート調査によると、企業が採用にあたって重視するのは人柄が9割、熱意と可能性が同率で7割以上という結果でした。

アルバイトやサークル、ゼミの活動などは、企業が重視するポイントを裏付けるための要素として捉えられますので、それを意識して作るのが正解です。

人事ウケする自己PRの作り方

過去の棚卸し

過去の背景やエピソードを書き出す

企業の求める人物像やスキルを把握する

照らし合わせる

過去の棚卸し

自分で自分の人柄を考えたり、熱意やポテンシャルを引き出したりするためには、自分の過去を棚卸しするのが一番です。

20余年、どのような経験をして自己形成してきたか、まずは自己分析するところからはじめましょう。

過去の棚卸しは、しっかり時間と場所を確保して自分一人でじっくり行うのがオススメです。

あまり思い出したくない苦い経験などもあるかもしれませんが、自分に噓をついても仕方がありませんので、なんでも言葉にして書き出してみましょう。

最初は、思い出せる限り過去の出来事を箇条書きにしてみるのがやりやすい方法です。

現在から徐々にさかのぼって行ってもいいですし、子どもの頃から現在に向かって行ってもいいでしょう。

やっているうちに急に思い出すこともありますので、なるべく余白を取っておいて、時系列通りに並べるとわかりやすくなります。

過去の背景やエピソードを書き出す

書き出した過去の経験のうち、印象の強いものについて背景を掘り下げてみましょう。

なぜそんなことがあったのか、そのときにどんな気持ちになったのか、できる限り感情も掘り下げてエピソードを書き出すのがコツです。

たとえば誰かと喧嘩をした体験があったとして、なぜそこで喧嘩になったのか、どんな背景があったのかを考えることでそのときの自分の感情が理解できることもあります。

ただ、あくまで就活のための自己分析ですので、あまりマイナス面のことではなく現在においてプラスに働いた経験やエピソードを中心にまとめていくのがコツです。

エピソードは多ければ多いほどあとが楽ですので、思い出せることはなんでも書き出すのがオススメです。

企業の求める人物像やスキルを把握する

ある程度エピソードが出そろったら、今度は応募先企業の方へ意識を移してみましょう。

現在、多くの企業が採用にあたり求める人物像や必要なスキルを公式サイトなどに掲載していますので、そうした情報を確認します。

大手企業や人気企業などでは公式サイトだけでなく、メディアのインタビュー記事などで人事部長などが語っている場合も多いです。

たとえ新卒採用に関することでなくても、どんな人材がその企業にマッチするかを探ることが重要です。

興味のある企業についてはすべての情報をチェックすべく、普段から意識しておくようにしましょう。

同じような内容でも、記事や人物によって微妙に違うニュアンスをくみ取れる場合も少なくありませんので、できる限りたくさんの情報を集めるのがコツです。

照らし合わせる

興味のある企業の求める人材がわかったら、先ほど自分が洗い出した過去の経験やエピソードと照らし合わせてみましょう。

どこかに合致する内容や、自分と重なる部分がないでしょうか。

たとえば、「どんな困難な状況にも粘り強く業務に取り組む人材」を求める企業と、「試合に負け続けてもあきらめず練習メニューの改善と実施を行った」エピソードはベストマッチです。

就活における自己PRにおいては、賞を取った、素晴らしい成績を残したといった華々しい経験ばかりが有効なのではありません。

大事なのは、自分がどのような考え方や行動ができる人間なのかという点ですので、あらゆるエピソードからPRポイントを見出すことは可能だと心得ましょう。

なぜ人事は長所を聞くのか?

ESでも面接でも、「あなたの長所を教えてください」という質問は定番となっています。

わかってはいるものの、なぜこんな質問をするのか、一体こちらに何を求めているのか真意を測りかねる人も多いです。

当然、その企業や職種にとってプラスになる人材であるかどうかを知るためと想像はできます。

ただ、あくまでも自己申告でしかないうえに、大したことでもないのに自慢気にアピールしていいものか悩む気持ちもあるでしょう。

中にはどうしても自分の長所を見つけられないという人もいます。

答えを探るためには質問の意図を考察するしかありませんが、厳密に言えば企業や部署、採用担当者によっても正解はさまざまですので、一概に言えません。

ただ一般的には、人事が長所を尋ねる意図は2つあると考えられます。

人事が長所を尋ねる意図

客観的に自分を知る努力をしているか

入社後に活躍できるか

客観的に自分を知る努力をしているか

まず1つには、当人が客観的に自分を知る努力をしたうえで、自社に応募して来ているかを知る意図があります。

応募者当人が自分のスキルや人間性を自分なりに研究し、分析したうえで応募して来ているかどうかは非常に重要なポイントです。

なぜなら、企業が求める人材には明確な定義があり、人事はそれとマッチする人材を発掘するのが仕事だからです。

たとえば、革新的な行動ができる人がほしいのに、石橋を叩いても結局渡らないような人をマッチングしても困りますが、もっと困るのはそもそもどんな人かがわからないことです。

自分の強みと課題を理解した人であれば、合う合わないは別として審議の土俵に上がっていると認められます。

つまり、長所の質問に適切に答えられない、答えが見つけられていない人は、そもそも選考の場にたどり着けていない自分を認識する必要があります。

自己分析ができなければ自分に合う仕事も見つけられませんし、活躍できる職場を得ることも難しいでしょう。

これから社会人として働く以上、自分のことは自分で考え、伸ばすべき点も改善すべき点も自分で理解し対処する能力が必要です。

入社後に活躍できるか

それを踏まえたうえでもう一つ、入社後にその人が活躍するイメージを持てるかどうかという意図が生まれます。

人事担当者が長所を聞いた後、その人が実際に入社して自分たちの同僚となり、活躍する姿が想像できるならぜひ採用したい人材と言えます。

強みをどのように活かすかは一人ひとり千差万別ですが、企業の目標は利潤の追求ですので、業績アップや利益拡大に貢献してくれそうな人なら、即採用となるでしょう。

新製品を開発したり、海外の取引先と交渉を進めたり、具体的な活躍の仕方はいくらでもありますので、本人がより具体的な目標を提示することで、将来の姿を共有することが重要です。

人事にとってミスマッチによる早期退職やモチベーションの低下は一番怖いシナリオですので、より企業風土にマッチし、長く働いてくれそうな人を選択するのは当然です。

人の長所はいくつかありますし、同じ長所でも表現の仕方によって捉え方が変わりますので、アピール手法は相手企業に合わせていくつか用意し、一番響くと思われる手段を選ぶことも重要です。

向上心を長所としてアピールすることで期待できる効果

面接やESにて、自己PRで向上心を長所として売りに出すことは、企業の担当者に対して多くの強みをアピールすることができます。

会社に良い影響を与えることができる

その中でも一番大きな効果は「この人がいると会社に、ひいては社員に良い影響を与えることができる」と思わせることです。

事務職でのスキルアップや、販売業や営業職で必須のセールストークの上達などに、向上心はとても必要な力であると言えます。

どんどん上達していくあなたを見て、同期や後輩だけでなく、上司にも良い影響を与え、会社全体の闘争意識の向上につながり、成長につなげられるでしょう。

リーダーシップを発揮できる

また向上心がある人や、やる気のある人というのは、自分だけが努力するのではなく、周りも引っ張っていき、リーダーシップなどを発揮することがしばしばあります。

自分が率先して物事を行い、成果を収めるだけでなく、周りもその波に巻き込むことができることができるとより認められでしょう。

成果を収めることで自然と人がついてきて統率力のある人材になることをアピールすることが求められます。

会社組織の中では、そういった長所を持った、仕事に前向きで真面目な人柄が非常に求められているので、自己PRで上手に自分の向上心や魅力を相手に伝え、自分を推薦することができれば、内定を勝ち取ることができるでしょう。

向上心を長所としてアピールする学生が多いことに注意

向上心というのは資格や目に見えた成果ではありません。

ですからアピールする材料が見つからなかった学生も、向上心を長所として自己PRとしてアピールすることがあります。

言ってみれば、本当に向上心があるかどうかというのは、雇ってみなければ分からないことなのです。

そんな向上心を周りの人間よりも的確にアピールするためには、自己PRでとにかく具体的な内容を語っていくことが大切です。

自分の短所(弱み)や過去の失敗、成功などの話と交えて、自己PRで自分の向上心を伝えることができれば、周りの学生と差別化を図ることができます。

そして重要なのは、「向上心」という言葉を別の言葉に言い換えて使い方を考えることです。

向上心や熱意、情熱というのは、はっきり言って、手垢のついた表現です。

それをいくら口にしたところで、聞いている人間の心には中々響きません。

向上心という言葉を、面倒と思わず自分なりに長所を言い換えてみてください。

この後の自己PRの例文を書き方の参考にして、個性があり、強みとなる言い回しを上手に探してみましょう。

キャッチフレーズを作って差別化を図るのもひとつ

先程、向上心や熱意という言葉は手垢のついた表現で、そのまま伝えても人事担当者や面接官の心には響かないと述べました。

とは言っても、言い換え表現が思いつかない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、効果的なのがキャッチコピーを作って印象を与えるという方法です。

向上心のキャッチコピーでいうと、「(目標に向かって地道に努力を続けられることから)鍾乳石」や「樹木」などが挙げることができます。

「私の強みは向上心です」と言うよりも「私を一言で言い表すと鍾乳石です」と言った方が面接官も「なぜ?」と興味が湧くでしょう。

他の学生と被ってしまいそうな強みであっても、一工夫することで鮮烈な印象を与えることが可能なのです。

向上心をアピールする際の注意点

自己PRで向上心を的確に伝えるには、人事が興味をもつような、具体的なエピソードを伝えることが重要といえます。

自らの人生を振り返り、目標を達成するために最大限努力したことや、達成する前の苦労を思い返してみてください。

数あるエピソードの中で、特に大きな成果が得られたものを、具体的かつ簡潔にわかりやすく伝えなければなりません。

エピソードを伝えるうえで、自分が人事へどのような印象を与えられるか、また興味をもってもらえるかなどの、客観的な視点で自己PRを考えます。

当たり前の経験をアピールしない

人事へエピソードを伝える際、その内容こそが重要となります。

向上心をもって取り組んだエピソードが、学校の課題などの当たり前なものでは、アピールには値しないのです。

誰もが経験するようなエピソードではなく、オリジナリティのある内容にしなければなりません。

たとえば、部活動で優勝したこと・芸術で賞を獲得したこと・難関な資格を取得したことなど、努力した少数の人しか経験できないエピソードは希少であり、人事に大きな印象を与えることができます。

誰もが認めるような成果には、必ずしも人並みならぬ努力が必要不可欠であり、それこそが向上心として捉えられるのです。

人事へ印象づけた向上心は、仕事をするうえでの、継続とやる気につながります。

具体的なアピールをする

向上心について話をする際に、抽象的な話をする学生は多くいますが、具体性に欠けてしまうので、好ましくありません。

せっかく厳選したエピソードも、具体的に人事へ伝わらなければ、意味がないのです。

抽象的に伝えるのではなく、具体的に自分自身がどのような考えで向上心をもって取り組んだ結果、どんな成果を出せたのかというアピールが必要です。

成果へつながる過程を簡潔にまとめ、その時々の自分の考えをしっかりと伝えることで、人事側もエピソードについてイメージしやすくなります。

イメージした人間像こそが、あなたの向上心と判断されるのです。

あくまで、人事へ具体的なアピールをすることが最重要といえます。

自身のエピソードを客観視して、内容の詳細をまとめましょう。

向上心を着地点にしない

向上心を自己PRの着地点にしてしまいがちですが、向上心は過程でありゴールではありません。

仕事においても、向上心を持って取り組むことは素晴らしいことですが、何一つ結果が伴っていなかったとしたら、あなたは評価しますか。

自己PRをする際は、向上心を持って取り組んだ結果、何を成し遂げるかという流れにしましょう。

向上心で自己PRを作る際の構成

ここでは、向上心があることを自己PRする際の伝え方のポイントを解説していきます。

しっかりと自分の良さをアピールできるように人事に気持ちが伝わる自己PRの作成方法をチェックしていきましょう。

ただ闇雲に「私の良さは向上心があるところです」と一言だけ伝えても明確に自分の良さや知ってほしい自分の気持ちをアピールすることはできません。

どのような流れで自己PRを作成すれば好印象なのかを知り、実際の就活でも役立ててみてはいかがでしょうか。

結論:私の自己PRは向上心があることです(アピールポイント)

自己PRを述べる際には、まず自分の長所を見つけることから始めましょう。

ここでは、向上心があることをアピールする際の自己PRの作成方法をご紹介しますが、好印象をもたらす長所や自分の良さを伝えるには、まずは結論からはっきりと述べてしまうことがポイントです。

話の初めから結論を述べて「私の自己PRは向上心があることです」とアピールすることで、就活生が本当に伝えたいことを人事にわかってもらうことができます。

結論は人事が最も知りたい部分です。

相手が知りたいと思っていることを初めに述べると、効率良く明確に伝わる自己PR文を作成できます。

理由:なぜならば〇〇で〇〇ということがあったからです

結論を述べた後は、必ず理由を述べるようにしましょう。

理由を述べると、さらにわかりやすく自己PRで自分の良さを伝えることができます。

「なぜならば、以前から合格を目指していた資格取得を短期間で実現するという目標を達成したことがあったからです。」というように、自分は向上心のある人間だということを証明する理由を述べると、人事もどのようなことがきっかけで向上心があると就活生自身が感じたのかを知ることができるでしょう。

どのような想いで努力を続け自分の長所を発揮したのかを伝えると、その人の良さや人柄が効率良く上手に伝わります。

エピソード:私は〇〇で〇〇をしていました

自己PRのエピソード部分は、自分の向上心を発揮した具体的な出来事を述べる大切な部分です。

ここでは、人事の印象に残るように具体的にどのような努力をして長所を発揮したのかを伝えなければいけません。

「私は短期間で資格取得を目指し毎日学習時間のノルマを決め、それを必ず達成するようにしていました。」というように具体的なエピソードを自己PR文の中に盛り込んでいきます。

どのような努力をして自分が向上心があると実感したのかわかるエピソードをわかりやすく伝えることもポイントです。

エピソード部分は長く伝えるのではなく、人事に好印象を残せるように簡潔に、そしてそれをしっかりとイメージできるような言葉で述べるようにしましょう。

問題:その経験で〇〇という問題に直面しました

自分が経験したエピソードの中には、良いことや努力したことだけでなく思わぬ問題に直面してしまうこともあります。

自己PRでネガティブな話をするのはNGなのではないかと思ったひともいつのではないでしょうか。

しかし、自分が直面した問題を述べ、それを解決したエピソードを盛り込むことで、就活生が仕事で問題や困難に直面したときにどのように解決していくのかを人事が判断しやすくなります。

「その経験の中で日々の疲れから眠くなってしまうことやモチベーションを維持することができないという問題に直面しました。」などと、自分が努力をしている中で直面した問題を挙げていきましょう。

行動:私は〇〇と考え〇〇を行いました

自分が経験した問題をどのように行動し解決したのかを述べる際には、ポジティブな言葉を使いながら伝えることがポイントです。

話の全体がネガティブなイメージになってしまうことや暗い印象を残してしまうと高い評価を受けることはできません。

たとえば、「私は休息を取ることも効率の良い勉強法だと考え、日曜日はあえて鉛筆を持つことを控えました。」というようにマイナスイメージを与えないような文章で問題解決に向けて考えたことや実際に取った行動をアピールしてみると良いでしょう。

向上心があるということは、自分の長所をアピールすることになります。

就活生の話を聞いて人事に「向上心のある素晴らしい人物だ」と判断してもらえるように直面した問題をどのような努力をし解決したのかを上手に伝えてみてください。

結果:その結果〇〇となり〇〇に大きく貢献しました

自己PRの結果の部分は、より向上心があるということを証明する需要な部分です。

「その結果、資格取得に向けて効率良く勉強を続けることができ、好成績で合格しました。」というように、問題解決に向けて取った行動がどのような結果をもたらしたのかを伝えることを忘れてはいけません。

ここでは、向上心につながるような良い結果をもたらしたと感じさせるエピソードを伝えると効果的です。

結果の部分は、どのように努力できる人間なのだろうか、また問題に直面しても最後まで諦めずに乗り越えられる人物なのだろうかといった点を人事が判断する材料となります。

問題に直面しても必ず結果を残せる人物だということをアピールしてみると良いでしょう。

結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております

人事に「この就活生と一緒に仕事がしたい」と思ってもらえるように入社後の目標や意欲を伝えることも自己PR文を作成する上で必須といえます。

「その経験を活かして貴社では常に目標を立て、向上心を持ちながら仕事に貢献していきたいと考えております。」といった入社後の自分の意欲をわかりやすく伝えてみましょう。

入社してからも真面目に仕事に向き合い活躍できる、向上心がある人物であることを伝えるのはもちろんのこと、できるだけポジティブな言葉を織り交ぜながら自己PR文を作成してみると人事に良い印象を与えることができます。

自己PRで向上心をアピールする際の3つのポイント

向上心は言葉の響きとしてはイメージがよいですが、いったい何を目指し、何ができるのか、実はとても漠然としています。

スポーツ選手などが向上心を持って頑張るといえば、競技でもっと上を目指したいのだろうとか、厳しいトレーニングをこなす覚悟があるのだろうと感じてもらえます。

ですが、就活生が向上心が強みだといっても、会社に入社していったい何を向上させようとするのかは、いまいち伝わってきません。

そのため、漠然として何ができる人なのかわからないままにせず、3つのポイントを踏まえてPRすることが大切です。

以下でそれぞれ確認していきましょう。

自己PR内では向上心という言葉を別の言葉でも話す

向上心という言葉は響きはよくても、自己PRとしては弱いです。

いったい何を向上したいのか、どのくらいの努力ができる人なのか、高い目標を設定できるのか、それを本当にクリアできる人なのか、その一言ではまったく伝わってきません。

向上心という言葉をよりわかりやすく、自分ができることや目指したいことを意識して表現することがポイントです。

なぜ向上し続けるのかその理由を紹介する

なぜ、現状に満足していないのか、今の能力は100%ではないのか、どうして努力を続けたいのか、その理由を紹介しましょう。

単に「向上心があることが強みです。」「常に高みを目指します。」と言っても、言葉だけで行動が伴わない人も少なくありません。

響きがよいので特にアピールポイントが見つからないといった方が、とりあえず向上心と言っているだけというケースもあります。

そうではなく、向上したい理由がある、なぜ今の自分に満足していないのか、何を目指したいのかをわかりやすく伝えましょう。

具体的なエピソードを話す

向上心という言葉は響きはよくても、実体が伴わない言葉です。

面接官に「本当に向上心が強い人なんだ」と思わせるには、具体的なエピソードがポイントになります。

向上心が高い結果、過去に成し遂げてきたことや乗り越えてきたこと、目標や目的を達成させてきたという具体的なエピソードをいくつか端的に紹介できることが大切です。

向上心の言い換え表現

向上心は仕事をする上でとても重要な要素ですが、やや抽象的な表現になっています。

ただ、だからといって向上心は長所として伝えない方が良いということではなく、言い換え表現をすることによって、より相手に好印象を持ってもらいやすくなります。

向上心についてより好印象を持ってもらいやすくなる言い換え表現は以下の通りです。

向上心の言い換え表現
  • 学習意欲が高い
  • 責任感が強い
  • 新しいことに挑戦し続ける

学習意欲が高い

向上心を「学習意欲が高い」と言い換えることによって、より具体的に長所として伝えることができます。

向上心が高い人は文字通り常に努力を欠かさず、人並み以上に自ら学習しようとする姿勢が強いです。

失敗から学んだり、人からのアドバイスを素直に受け入れられることは企業にとっても理想的な人材像なので、面接から好印象を持ってもらえる可能性が高い長所といえるでしょう。

責任感が強い

向上心が高い人は物事に真剣に取り組み、責任感が強い傾向があります。

ただ、責任感が強いことだけでは良さが伝わらない可能性があるので、自責思考などの言葉も使ってアピールしてみましょう。

責任感を持って仕事に取り組むことは社会人としても必須であり、企業としてもチェックしておきたいポイントの一つといえます。

新しいことに挑戦し続ける

向上心が高い人は自身のスキルアップに貪欲です。

新しいことに挑戦して努力を続けていることが多いので、企業にとっても採用しがいのある人材といえるでしょう。

特にベンチャー企業はハングリー精神のある人を高く評価するので、これまで様々なことに挑戦したことがある人であればそのことをアピールしてみるのが有効です。

その際はだらだらと話を続けるのではなく、挑戦した結果得られたものを簡潔に伝えられるようにしておきましょう。

自己PRが向上心の方に企業が求めるポイントとは

「向上心がある人」を求める企業は、どういった点を見極めて向上心があると判断しているのでしょうか。

面接の場で「僕は向上心がある人間です」と言っても、なかなか具体性がなく伝わりにくいものです。

向上心を自己PRにすることは定番ではありますが、企業から見たときにどのようなニュアンスで「向上心」というスキルを伝えたら良いのでしょうか。

自己PRで「向上心がある」ことをアピールしたい学生がおさえるべきポイントを3つご紹介します。

周りも巻き込み成長し続ける

「向上心がある」という強みを考えたときに、たった1人で突っ走り1人で結果を出す人を企業はあまり求めていません。

多くの会社では、自分で自分を高めながらも、いかに周囲を巻き込んで引っ張っていけるかという点を重要視しています。

向上心がある人は、なんでも前向きに挑戦して、自分自身を磨いていくことが得意ですが、その前向きなパワーを周囲に伝播することができる人であれば、より高評価となるでしょう。

何事にも本気で取り組む

自己PRで「向上心がある」ことを盛り込んでくる学生さんには、どのくらい物事に本気で取り組むことができる人かどうかもチェックされるでしょう。

いくら向上心があるといっても、自分の興味があることだけに取り組んでいるならば要注意です。

社会で仕事をする上では、時として自分の興味がない分野のことにも取り組む必要があるからです。

どんなことでも好き嫌いせず、ポジティブにトライしていけるかどうかも、向上心をアピールする人の大事なポイントです。

どんなことでも努力し続ける

いくら「向上心がある」とアピールしていても、気分によって努力を怠ったり、チャレンジするもののすぐに止めてしまう場合は気を付けましょう。

向上心のある人には、どんなに気分が乗らない時でも、困難が立ちはだかったとしても、果敢に努力をし続けられる力を期待しているのです。

もちろんすべての物事において良い結果がついてくる訳ではありませんが、常に努力を重ねて自身のスキルを向上しようとしているかどうか、その姿勢が問われるでしょう。

向上心をアピールするために利用できるエピソード

面接官に向上心が強いと思わせるには具体的なエピソードが必要です。

向上心を発揮して成し遂げたことや乗り越えたこと、目標を達成したことというようなエピソードの例を3パターンに分けて紹介していきます。

アルバイト経験

アルバイトでは様々な業務を任せられることでしょう。

しかしながら、最初は上手く出来なかったり、課題が生じたりすることもあります。

例えば、シフト管理を任されたけれど上手く管理できなかった、集客のアルバイトでは見向きもされなかったという課題が挙げられます。

この課題に対して、責任を全うする、何としてでも集客率を高めたいという向上心が働き、シフト管理においては同僚の希望をきちんとヒアリングした、集客では自然な笑顔でゆっくり話しかけることを心掛けたという過程をはさみます。

その結果、同僚が不満を言うことなく働くことができ、職場環境の向上にも繋がった、集客初期と比べて1.5倍もの集客を達成できたという自己PRに繋げることができます。

部活経験

サークルを始めとした部活動では、大会などの目標に向かって向上心を発揮したというエピソードが挙げられます。

例えば、水泳部で大学間水泳大会優勝という目標があったとしましょう。

しかし、粘り強く練習していてもタイムに伸び悩むという課題が生じました。

この課題と向き合ったところ、自分のフォームを調整する必要があると考え、コーチやメンバーからのアドバイスを参考にしたり、手の角度などを微調整したりしながら練習を行いました。

メンバーと共に切磋琢磨しながら練習を重ねた結果、見事大会で優勝でき自己ベストも更新できたという自己PRに繋げることができます。

資格取得のための勉強

学中に資格取得を目指す場合、講義など学内の勉強と両立する必要があります。

資格勉強だけをしていると学校の勉強が疎かになってしまい、単位取得が危うくなる可能性も考えられます。

そこで、帰宅後は講義の復習・予習にあてることにし、講義間の休憩時間や通学時間、余裕のある時間を資格勉強にあてることにしました。

その結果、単位を全取得しつつ資格合格も果たせたという自己PRに繋がります。

長所である向上心を関連づけた自己PR例文

自己PRを作るポイントは、「会社の利益に貢献できる人材であることを伝える」ことといえます。

そのためには、自身の価値を端的に伝えるようにしなければならず、過去の実績を長々と説明しても要点が伝わらないまま流されてしまう可能性が高いです。

といっても、どのように自己PRをすれば良いか分からないという人もいるのではないでしょうか。

そこでここからは、長所である向上心を関連づけた自己PR例文を紹介していきます。

長所である向上心を関連づけた自己PR例文

・例文①新しいことに挑戦できる

・例文②自責思考

・例文③野心家

例文①新しいことに挑戦できる

常に新しいことに挑戦と努力をし続ける、というのが負けず嫌いな私の信条です。

大学入学当初、私は幾つかの目標を掲げました。

「全ての教科で良以上をとる」「特別な事情がない限り大学を休まない」「免許を取得する」といった、簡単なものから難しいものまで、様々な目標です。

しかし大学で生活しているうちに「成績はやはり全部優を獲ろう」「免許だけではなく簿記や英語以外の語学の資格にも挑戦してみよう」「語学留学をしよう」など、目標設定が高まったり、数が増えたりしていきました。

結果的に私はそれらの目標を全て達成し、その実績から「自分の大学生活は悔いのないものだ」と自信を持って言えるようになりました。

高い目標を設定すること、それを叶えることが人生を豊かにするものだと私は知っています。

貴社に入社した後も当たり前や、現状維持というものに満足するのではなく常に一歩、十歩先の目標を掲げていきたいと考えております。

私が働くモチベーションはその目標や企業の成長、会社への貢献に宿り、そのモチベーションは必ず貴社の武器になると確信しております。

例文②自責思考

私の強みは自責思考を持って行動出来ることです。

飲食店のアルバイトをしていた際、シフト管理を任されたのですが、上手く管理することができずに同僚から不満が出たことがありました。

上手くシフト管理できなかった理由として、きちんと期日までにシフトを出してくれる人がいる一方、シフトを出してくれず直前にならないと出勤の可否が分からない人がいたということが挙げられます。

そこで、シフトを出してくれないことを嘆くのではなく、シフトを期日通りに提出してくれない人たちにいつなら出れそうかを事前にヒアリングし、不満についても深堀りして聞いていくようにしました。

その結果、シフト不足を解消し、同僚からシフト調整がきちんとできていると感謝されるようになりました。

貴社に入社した後も自責思考を持って業務をし、改善に取り組んでいきたいと考えております。

例文③野心家

私の強みは常に高い目標を掲げ、周りを巻き込みながらそれに熱意を持って取り組めることです。

中学時代にバスケットボール部に所属しておりましたが、毎年県大会に出場することができず、部内に「負けても仕方ない」という空気が流れていました。

その原因について、「負けても仕方ない」とそれぞれが思っているのは個人個人がチームを信頼していないためだと考えました。

そこで、より高い目標に向かって練習して強いチームと戦うために、同学年に自主練をしようと声掛けをし、慣れてきた頃に後輩も誘うようにしました。

その結果、チームに連帯感が生まれて練習にも精が出るようになり、入部して初めて県大会に出場するという結果を出すことができました。

貴社に入社した後も常に目標を持って業務を行い、周囲も巻き込んでいけるよう熱意を持って様々なことに取り組んでいきたいと考えております。

長所である向上心を関連づけた自己PR例文

常に新しいことに挑戦と努力をし続ける、というのが負けず嫌いな私の信条です。

大学入学当初、私は幾つかの目標を掲げました。

「全ての教科で良以上をとる」「特別な事情がない限り大学を休まない」「免許を取得する」といった、簡単なものから難しいものまで、様々な目標です。

しかし大学で生活しているうちに「成績はやはり全部優を獲ろう」「免許だけではなく簿記や英語以外の語学の資格にも挑戦してみよう」「語学留学をしよう」など、目標設定が高まったり、数が増えたりしていきました。

結果的に私はそれらの目標を全て達成し、その実績から「自分の大学生活は悔いのないものだ」と自信を持って言えるようになりました。

高い目標を設定すること、それを叶えることが人生を豊かにするものだと私は知っています。

御社に入社した後も当たり前や、現状維持というものに満足するのではなく常に一歩、十歩先の目標を掲げていきたいと考えております。

私が働くモチベーションはその目標や企業の成長、会社への貢献に宿り、そのモチベーションは必ず会社の武器になると確信しております。

NGな例文集

向上心はどの企業においても魅力的に映る長所ではありますが、単にその一言で終わらせてしまうとマイナスの効果を生みかねません。

特に、その向上心が企業にとってどんなプラスになるかわからない文章では、その質問の意図が理解されていないことが露呈します。

また、ESや面接での長所アピールはあくまでも自己申告ですので、口先だけの軽い言葉と捉えられると信頼を得ることができません。

これらを踏まえ、どのような文章がNG対象となるか紹介します。

NG例文1

注意

私の長所は向上心です。

大学では、学生としての本分である学業に専念し、向上心を持って研究に取り組みました。

時には体調を壊した時やモチベーションが低下する時もありましたし、遊びたい気持ちに負けそうになることもありましたが、怠けたい気持ちを抑え、毎日努力を続けました。

こうした向上心を持ち続けたおかげで、優秀な成績を収めることができたのは大きな自信です。

御社でも向上心を忘れずに、業務に貢献したいです。

Memo

向上心を持っているということだけで終わっており、結局何をアピールしたいのかわからない文章になっています。

自分でも書いていますが学生が勉強するのは当然ですし、成績が良かっただけでは社会人としてのアピールにはなりません。

たとえば、良い成績を残すために行った工夫や、何にどう努力したのかが具体的に書かれていれば、興味を惹く内容にできたかもしれません。

これでは具体性がなく、当人が本当に向上心を持っているかどうかが伝わらなくなっています。

NG例文2

注意

私の長所は、こうと決めたことは諦めず努力を続けることができる向上心です。

携帯電話販売店でアルバイトをしていた時、新規入会者を10名集めるという目標がありましたが、私は他の誰よりも良い成績を残し、アルバイトリーダーに任命されました。

リーダーになってからも積極的に行動し、店長からも感謝されたことで大きなやりがいを感じました。

こうした経験を踏まえ、御社に入社し、営業担当として活躍したいと考えます。

Memo

アルバイトという具体例はあるものの、リーダーという肩書きに頼った文章に見えます。

実はESや面接時に、「アルバイトリーダーを任されていた」「サークル代表を務めていた」といった肩書きを繰り出す人は想像以上にたくさんいることを知らなければなりません。

人事からすればこうした肩書きにはまったく興味がなく、知りたいのはリーダーとして何を志したか、具体的に何を努力し、何を得たかです。

最初に熱意を持って語れるポイントを絞り、自分の意欲が伝わるエピソードに仕上げれば、向上心の伝わる文章にすることも可能でしょう。

自己PRの長所として向上心を積極的に活用しよう!

自己PRの例文では、長所の向上心を「挑戦し続ける」という風に表現しました。

この例文の言い方であれば、向上心だけではなく忍耐力、継続力といったものも同時にアピールすることができます。

また、経験をもとに具体的なエピソードも交えているので聞いている方としてもイメージをしやすいです。

ただ、挑戦という言葉も特段に新しい表現ではないので、今回の例文のようにエピソードの中で熱意を強調したり、別の箇所に特別な見せ場を作れたりすると良いでしょう。

このような自己PRの書き方を参考にし、様々な例文に触れて就職や転職活動の参考にしてみてください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

RECOMMEND この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます