最低限聞いておきたい3つの質問
介護施設は世の中にたくさんありますが、事業内容はほとんど同じです。なぜなら、介護施設で行えるサービスは法律によってある程度決められているからです。また、介護報酬に関しても上限が定められており、その範囲内で経営をしていくことになるため、どの施設で働いても給料はそれほど変わりません。このように、介護業界の事情からわざわざ説明会で質問しなくてもわかることは数多くあります。もしこれらに関する疑問があるのであれば、説明会ではなく事前にネットや書籍などで調べておくといいでしょう。それでは、説明会でしか聞けない質問とはどのようなものなのでしょうか。それは、施設が独自に持っている性質に関する質問です。具体的には、理念、職場環境、教育制度の3つです。理念について深堀してみよう
どのような介護施設であれ、必ず企業理念や設立理念というのを持っています。介護施設はこの理念に基づいて仕事を展開することになるため、理念に共感できるかどうかは大きなポイントとなります。また、理念は多くの場合シンプルに作られていますが、同時に抽象的です。そのため、理念が具体的にどのような意味を持っているのかを深堀することが大切です。例えば、「人々を笑顔にする」という理念があるとします。それでは「人々」とは誰のことでしょうか。介護を必要としている人なのか、介護施設で働いている人なのか、それとも地域住民なのか、この理念だけではわかりません。また、「笑顔にする」を達成するために具体的にどのようなことを心がけるのか、という疑問もあります。このように、抽象的な理念を具体的に理解できるような質問はとても役に立ちます。職場環境や職員について聞いてみよう
就職するのであれば、長く働けるようにしたいところです。そこで重要な要素となるのが職場環境です。介護職にもいろいろな働き方がありますが、施設に常駐するのが一般的です。そのため、職場環境や職員の人間関係の良さが欠かせません。こういったことは説明会からはわかりにくいため、積極的に質問をするようにしましょう。しかし、直接的に「人間関係は良いですか?」とは聞きにくいため、「職員の関係を深めるような機会はありますか?」というように表現を変えることが大切です。資格取得サポートの有無を確認しよう
無資格・未経験で介護の仕事に挑戦する場合は、介護施設が資格取得サポートを行っているかどうかを確認するようにしましょう。無資格・未経験でも介護職員になることは可能ですが、実際に現場で介護業務に携わるためには介護福祉士などの資格が必要です。もし介護に関する専門学校や短大を卒業し、資格を保有している場合は問題ありませんが、特別な教育を受けていない場合は3年以上の実務経験がなければなりません。この実務経験を積むためにはどうしても介護施設のサポートが必要になります。介護業界では人材不足が深刻であるため、サポートを行って積極的に人材を確保する動きがありますが、すべての施設がサポートを行っているわけではありません。そのため、サポートの有無や具体的なサポート内容を質問しておきましょう。大切なことは自分が疑問に感じたことを聞くこと
ここまで、介護施設の説明会で最低限聞いておきたい質問を3つ紹介してきました。しかし、本当に重要なことは自分が疑問に感じたことを質問することです。これを聞けば評価が上がる、内定がもらえるといったような質問はありません。自分軸を基準にして質問するのが内定獲得の近道です。監修者
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート