【例文あり】Webエンジニアの志望動機の書き方とは?書く際のポイントや求められる人物像も解説

【例文あり】Webエンジニアの志望動機の書き方とは?書く際のポイントや求められる人物像も解説

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【Webエンジニアの志望動機】Webエンジニアとは

私たちが日常的に利用しているECサイト、SNS、動画配信サービス、検索エンジンなど、Webブラウザ上で動作するアプリケーションやWebサイトの開発・運用を担うのがWebエンジニアです。

IT業界にはシステムエンジニア(SE)やインフラエンジニアなど多種多様な職種が存在しますが、Webエンジニアはその中でも特にWeb技術に特化し、ユーザーが直接触れるサービスを作り上げる役割を担っています。

スマートフォンの普及とともにWebサービスの需要は爆発的に拡大しており、企業のビジネス成長においてWebエンジニアの存在は不可欠なものとなっています。

Webエンジニアの仕事は、単にコードを書く(プログラミングする)だけではありません。

どのような機能があればユーザーが使いやすいか、どうすれば大量のアクセスに耐えられるかといった設計から、リリース後の改善まで幅広い工程に関わります。

そのため、技術力はもちろんのこと、ユーザー視点やサービス思考も求められる職種です。

ここでは、具体的な業務内容やWebエンジニアならではの特徴について解説します。

華やかなイメージの裏にある実務のリアリティを正しく理解しておきましょう。

Webエンジニアの業務内容

Webエンジニアの業務は、大きく「フロントエンド」「バックエンド(サーバーサイド)」「インフラ」の3つの領域に分かれますが、企業規模や方針によってはこれら全てを一人で担当することもあります。

フロントエンドは、Webサイトの見た目や操作性を作る部分で、HTML、CSS、JavaScriptなどを使用してユーザーが快適に使えるインターフェースを構築します。

一方、バックエンドは、ユーザーからは見えないサーバー側の処理を担当し、データベースとの連携や情報の計算処理など、システムの裏側を支える重要な役割を果たします。

開発の流れとしては、まずサービスの企画や要件定義から始まり、設計、プログラミング(実装)、テスト、そしてリリースという工程をたどります。

しかし、Webサービスはリリースして終わりではありません。

ユーザーの利用状況を分析し、機能を追加したり、バグを修正したり、サーバーの負荷対策を行ったりと、継続的な運用・保守業務が発生します。

特に自社サービスを運営する企業では、ユーザーのフィードバックを即座に開発に反映させるスピード感が求められます。

このように、Webエンジニアは技術を駆使してサービスの価値を持続的に高めていくクリエイティブな業務に従事しています。

Webエンジニアの特徴

Webエンジニアの最大の特徴は、技術の進化スピードが極めて速いことです。

Web業界では新しいプログラミング言語、フレームワーク、ツールが次々と登場し、数年前に主流だった技術がすぐに陳腐化してしまうことも珍しくありません。

そのため、一度スキルを身につければ安泰というわけではなく、常に最新の情報をキャッチアップし、学び続ける姿勢が不可欠です。

この変化の激しさを楽しめる人にとっては刺激的で飽きない環境ですが、変化を好まない人にとっては厳しい環境と言えるでしょう。

また、SIer(システムインテグレーター)などの従来型のシステム開発と比較して、開発サイクルが短いことも特徴です。

「アジャイル開発」と呼ばれる手法が採用されることが多く、完璧な計画を立ててから作るのではなく、短い期間で動くものを作り、検証と改善を繰り返しながら完成度を高めていきます。

これにより、自分の作った機能がすぐに世に出て、ユーザーの反応がダイレクトに返ってくるため、成果が目に見えやすいという点は大きな特徴です。

服装や働き方が比較的自由な企業が多いのも、効率と成果を重視するWeb業界特有の文化と言えます。

【Webエンジニアの志望動機】Webエンジニアの魅力

Webエンジニアは、就活生から社会人の転職市場まで非常に人気の高い職種です。

その背景には、現代社会におけるIT需要の高まりはもちろんですが、Webエンジニアという職業自体が持つ独自の魅力があります。

自分の手で何かを生み出す「ものづくり」の楽しさと、ビジネスへの貢献度が直結している点は、他の職種ではなかなか味わえない醍醐味です。

また、スキルが客観的に評価されやすく、個人の努力次第でキャリアの可能性が大きく広がる点も、成長意欲の高い学生にとっては魅力的でしょう。

さらに、働き方の柔軟性や将来性という面でも、多くのメリットがあります。

パソコンとインターネット環境があれば仕事ができるため、場所にとらわれない働き方が浸透しており、ワークライフバランスを重視する現代の価値観ともマッチしています。

ここでは、Webエンジニアを目指す上で知っておくべき3つの主要な魅力について掘り下げていきます。

単なる憧れではなく、具体的なメリットとして理解し、志望動機に厚みを持たせてください。

成果が目に見えやすくユーザーの反応が直に届く

Webエンジニアの仕事の最大の魅力は、自分が書いたコードが実際のWebサービスとして形になり、世界中の人に使ってもらえることです。

数週間、時には数ヶ月かけて開発した機能がリリースされ、画面上で動いている様子を見る瞬間には、大きな達成感があります。

特にBtoC(一般消費者向け)サービスの場合、家族や友人に「これは自分が作った」と説明しやすく、社会への影響力を肌で感じることができます。

自分の仕事が形として残ることは、大きなモチベーションになります。

また、Webサービスはユーザーとの距離が非常に近いです。

SNSなどで「この新機能便利になった」「使いやすくなった」というポジティブな感想を目にすることもあれば、逆に厳しい意見をもらうこともあります。

良くも悪くも反応がダイレクトに届くため、自分の仕事が誰の役に立っているのかを実感しやすく、次の改善への意欲が湧きます。

営業職のように対面で感謝される機会は少ないかもしれませんが、数字やログ、ネット上の声を通じてユーザーへの貢献をリアルに感じられる点は、Webエンジニアならではのやりがいです。

技術力がそのまま市場価値や年収に直結する

Webエンジニアの世界は実力主義の側面が強く、年齢や社歴に関わらず、高い技術力や実績を持つ人材は正当に評価されます。

伝統的な年功序列の企業とは異なり、若手であっても重要なプロジェクトを任されたり、高い報酬を得たりすることが可能です。

プログラミングスキルは客観的に測定しやすいため、できること(実装できる機能や扱える技術)が増えれば増えるほど、自身の市場価値は着実に向上していきます。

このスキルは「ポータブルスキル(持ち運び可能な能力)」であり、会社に依存せず、自分自身の資産となります。

そのため、キャリアアップのための転職が比較的容易であり、将来的にはフリーランスとして独立したり、起業したりといった選択肢も生まれます。

また、副業との相性も良く、本業で培ったスキルを活かして休日に別のプロジェクトに参加し、収入と経験を増やすエンジニアも少なくありません。

自分の腕一本で生きていけるという自信と自由度は、この職種の大きな魅力と言えます。

時間や場所に縛られない柔軟な働き方が実現しやすい

IT業界、特にWeb系企業は、リモートワークやフレックスタイム制などの柔軟な働き方をいち早く導入してきた業界です。

開発環境はクラウド化されており、オフィスにいなくても開発業務を行うことが可能なため、満員電車での通勤ストレスから解放され、集中しやすい環境で働くことができます。

地方に住みながら東京の企業の仕事をしたり、育児や趣味と両立しながら働いたりと、ライフスタイルに合わせた働き方を選択しやすい環境があります。

もちろん、チームでのミーティングやリリース直後の対応など、時間の制約が必要な場面はありますが、成果さえ出していればプロセスは個人の裁量に任される傾向があります。

このような自由度の高さは、自己管理能力が求められる一方で、自分のペースで効率的に働きたい人にとっては理想的な環境です。

物理的な制約から解放され、最もパフォーマンスを発揮できる状態で仕事に取り組めることは、長く働き続ける上で重要なアドバンテージとなります。

【Webエンジニアの志望動機】Webエンジニアに向いている人

Webエンジニアは専門職であり、向き不向きがはっきりと分かれる職業です。

「給料が良いから」「流行っているから」という理由だけで目指すと、日々の地道な学習やトラブル対応に耐えられず、早期に挫折してしまうリスクがあります。

適性がある人は、仕事そのものを楽しむことができ、自然とスキルも伸びていきます。

自分がエンジニアとして長く活躍できるかどうかを見極めるためには、その適性を正しく理解することが重要です。

基本的には、コンピューターや仕組みに対する興味関心が根底にあることが前提ですが、それだけでは不十分です。

Web開発は一人で完結するものではなく、チームでの連携やビジネス的な視点も必要とされます。

ここでは、特にWebエンジニアとして成功しやすい人の特徴を3つ挙げます。

これらは入社後の成長速度を左右する要素でもあるため、ご自身の性格や過去の経験と照らし合わせて、自己分析の材料として活用してください。

ものづくりが好きで時間を忘れて没頭できる人

Webエンジニアの本質は「作り手」です。

幼少期にレゴブロックや工作に熱中した経験がある人や、自分のアイデアを形にすることに喜びを感じる人は、高い適性を持っています。

プログラミングは、真っ白な画面にコードという文字を打ち込むことで、動くアプリケーションを生み出す行為です。

思い通りに動いた時の感動や、より良いコードを書けた時の快感を知っている人は、困難な課題に直面しても楽しみながら乗り越えることができます。

また、開発作業は高い集中力を要します。

一つの機能の実装やバグの原因究明に何時間も没頭し、気づけば夜になっていたというような経験を苦痛に感じない集中力も重要です。

「なぜこう動くのか」「もっと効率的にするにはどうすればいいか」といった探究心を持ち、細部にまでこだわってプロダクトを磨き上げる職人気質とも言える姿勢が求められます。

このものづくりへの情熱こそが、エンジニアとしての原動力となります。

知的好奇心が強く自発的に学習し続けられる人

前述の通り、Web業界の技術トレンドはめまぐるしく変化します。

そのため、エンジニアにとって「学習」は業務の一部というよりも、生活の一部に近いものです。

新しい技術が登場した際に、「面倒だ」と感じるのではなく、「面白そう」「触ってみたい」と知的好奇心を刺激される人は、Webエンジニアに非常に向いています。

誰かに言われなくても技術書を読んだり、休日に個人的なアプリを作ってみたりする自走力のある人が、結果的に高いスキルを身につけていきます。

学校の勉強のように「正解」が用意されているわけではありません。

エラーが出た際に、英語のドキュメントを読み解いたり、技術コミュニティで質問したりして、自力で解決策を探し出す力が求められます。

知らないことに直面した時にストレスを感じるのではなく、新しい知識を得られるチャンスだと捉えられるポジティブさが重要です。

変化を楽しみ、学び続ける習慣がある人にとって、Webエンジニアは天職になり得るでしょう。

論理的に物事を考え問題解決を楽しめる人

プログラミングとは、コンピューターに対する論理的な命令の集合体です。

曖昧な指示ではコンピューターは動いてくれません。

「AならばB、そうでなければC」といった条件分岐やデータの処理手順を、矛盾なく組み立てる論理的思考力(ロジカルシンキング)が不可欠です。

物事を順序立てて考え、複雑な事象を要素分解して整理することが得意な人は、効率的でバグの少ない質の高いコードを書くことができます。

また、Webエンジニアの仕事の大半は「問題解決」です。

「表示速度が遅い」「データが正しく保存されない」といったトラブルに対し、仮説を立て、検証し、原因を特定して修正するというプロセスを繰り返します。

このパズルのような謎解きプロセスを楽しめるかどうかが重要です。

感情的に判断するのではなく、事実とロジックに基づいて冷静に対処できる人、そして難しい課題を解決した時に爽快感を感じられる人は、エンジニアとしての素質があります。

【Webエンジニアの志望動機】Webエンジニアに向いていない人

Webエンジニアへの憧れを持つ人は多いですが、現実の業務とのギャップに苦しむケースも少なくありません。

ミスマッチを防ぐためには、華やかな側面だけでなく、泥臭く地味な側面もしっかりと認識しておく必要があります。

プログラミングスクールの広告などで見かける「短期間で楽に稼げる」といったイメージを鵜呑みにしていると、入社後に大きな壁にぶつかることになります。

ここでは、一般的にWebエンジニアには不向きとされる性格や志向性の特徴を解説します。

もしこれらに該当する場合でも、意識的に行動を変えることで克服できる可能性はありますが、根本的な性格と合わない場合は別の職種を検討するのも一つの賢明な選択です。

自分自身の幸福なキャリアのためにも、客観的に適性を見つめ直してみましょう。

受け身の姿勢で会社に育ててもらおうとする人

未経験からWebエンジニアを目指す際、「入社後の研修で教えてもらえる」と期待しすぎている人は要注意です。

もちろん研修制度がある企業は多いですが、エンジニアの世界は基本的に「自ら学ぶ」ことが前提です。

手取り足取り教えてもらうのを待っているだけの受け身の姿勢(いわゆる「くれくれ君」)では、変化の速い技術についていけず、周囲のお荷物になってしまいます。

プロフェッショナルなエンジニアは、業務時間外でも自主的に技術キャッチアップを行っています。

「会社が教育してくれるべき」という受動的なスタンスではなく、「必要なスキルは自分で取りに行く」という主体性がないと、この業界で生き残ることは困難です。

質問すること自体は悪くありませんが、自分で調べもせずにすぐに答えを求める姿勢は、エンジニアとして最も嫌われる行動の一つであることを理解しておく必要があります。

地道な作業や度重なるエラーに耐えられない人

Webエンジニアの仕事は、一見スマートに見えますが、実際は非常に地道で泥臭い作業の連続です。

一日中パソコンに向かい、1文字のミスで動かないプログラムと格闘し、何時間もかけて原因を探すことも日常茶飯事です。

コードを書いている時間よりも、エラーの原因を探している(デバッグ)時間の方が長いことさえあります。

こうした忍耐力を要する作業が苦痛でたまらない人には、厳しい仕事です。

また、Webサービスは24時間365日動いているため、予期せぬシステム障害が発生することもあります。

プレッシャーのかかる状況下で、冷静にログを追い、原因を究明しなければなりません。

うまくいかない時にすぐにイライラしてしまったり、根気よく細かい作業を続けることが苦手だったりする人は、Webエンジニアの業務に強いストレスを感じてしまうでしょう。

変化を嫌いマニュアル通りの仕事を好む人

Web業界は「朝令暮改」が当たり前の世界です。

仕様が開発途中で変更になったり、使っていたツールが急に使えなくなったりすることは頻繁に起こります。

また、技術的な正解は一つではなく、状況に応じて最適な解が変わるため、決まったマニュアル通りに作業すれば良いという仕事はほとんどありません。

不確実な状況を楽しめず、常に明確なルールや手順書がないと動けない人には不向きです。

安定したルーチンワークを好み、昨日と同じやり方で今日も仕事をしたいと考える人にとって、常に新しい技術を学び、やり方を変えていくことを求められるWebエンジニアの環境は過酷です。

変化をリスクではなくチャンスと捉える柔軟性がないと、技術の進化に取り残され、エンジニアとしてのキャリア寿命が短くなってしまう可能性があります。

【Webエンジニアの志望動機】志望動機を作成する際のポイント

Webエンジニアの志望動機を作成する際には、「プログラミングが好きだから」「手に職をつけたいから」といった個人的な理由だけでは不十分です。

採用担当者は、あなたがビジネスとしてエンジニアリングに関わり、会社に貢献できる人材かどうかを見極めようとしています。

特に未経験から挑戦する場合、熱意を証明する「根拠」と、その企業でなければならない「必然性」を論理的に伝える必要があります。

ここでは、説得力のある志望動機を構成するための4つの重要なポイントを解説します。

これらはエントリーシートだけでなく、面接での深掘り質問に答える際にも軸となる考え方です。

抽象的な言葉ではなく、具体的な行動とビジョンに基づいて志望動機を組み立てることで、他の候補者との差別化を図りましょう。

なぜ「Webエンジニア」かを明確にする

まず、「なぜIT業界なのか」「その中でもなぜSIerやインフラではなくWebエンジニアなのか」という理由を明確にする必要があります。

Webエンジニアならではの魅力(ユーザーとの近さ、改善のスピード感、自社サービスへの関与など)を挙げつつ、それが自分の価値観や過去の経験とどうリンクしているかを説明しましょう。

例えば、「飲食店でのアルバイトでお客様の声を即座にサービス改善に繋げた経験から、ユーザーの反応をダイレクトに感じられるWeb開発に惹かれた」といった原体験があると説得力が増します。

単に「将来性があるから」といった外部要因ではなく、自分の内発的な動機に基づいていることが重要です。

「Webエンジニアとして何を実現したいのか」「どのような価値を世の中に提供したいのか」という目的意識をはっきりと示すことで、志望度の高さをアピールできます。

ポートフォリオや学習実績で「行動」を示す

未経験者がWebエンジニアを志望する場合、口先だけの「やる気があります」は信用されません。

実際に手を動かして何かを作った経験、すなわち「ポートフォリオ(成果物)」の提示が最強のアピール材料となります。

独学やスクールで作成したWebアプリ、Webサイトなどを見せることで、基礎的な技術力があることだけでなく、学習を行動に移す実行力を証明できます。

ポートフォリオがない場合でも、現在どのような言語を学習しており、どこまで理解しているか(QiitaやGitHubでのアウトプットなど)を具体的に伝える必要があります。

「Progateを何周しました」だけでは不十分で、実際にコードを書いて動くものを作ろうとした試行錯誤のプロセスを語ることが大切です。

エンジニア採用において、行動事実に勝るアピールはありません。

その企業で何を実現したいか具体的に語る

Web系企業と一口に言っても、EC、メディア、ゲーム、FinTechなど事業領域は多岐に渡ります。

「Webエンジニアになれればどの会社でもいい」と思われないよう、その企業独自の事業やサービス、技術スタックに対する興味を具体的に伝えましょう。

「御社の〇〇というサービスの××な点に惹かれた」「御社が採用している〇〇という技術を使って開発に携わりたい」など、企業研究の深さを示すことが不可欠です。

特に自社開発企業の場合、エンジニアもサービスへの共感が求められます。

「技術力が高いから」だけでなく、「このサービスを自分の技術でもっと良くしたい」「このサービスで解決しようとしている社会課題に共感した」というサービスへの愛着やコミットメントを示すと、好印象を与えられます。

エンジニアとしてのキャリアビジョンを描く

最後に、入社後にどのようなエンジニアになりたいかという将来像(キャリアパス)を提示します。

「まずはフロントエンドのスキルを磨き、将来的にはフルスタックエンジニアとしてサービス全体を設計できるようになりたい」「技術だけでなく、ビジネス視点を持ったテックリードを目指したい」など、具体的な成長イメージを語りましょう。

これは、長期的に働く意思があることを示すとともに、Webエンジニアという職種への理解度を示すことにも繋がります。

ただし、あまりにも独りよがりなビジョン(例:フリーランスになるためにスキルを盗みたい等)は避け、あくまでその企業の成長に貢献した延長線上にあるキャリアを描くことが重要です。

【Webエンジニアの志望動機】志望動機を伝える際の注意点

熱意を持って志望動機を伝えたつもりでも、伝え方を間違えると「適性がない」「扱いづらい」と判断されてしまうことがあります。

特にエンジニア採用では、技術への向き合い方や組織での立ち振る舞いが厳しく見られます。

自分の志望動機が、知らず知らずのうちに採用担当者の地雷を踏んでいないか、客観的にチェックすることが必要です。

ここでは、Webエンジニア志望者が陥りがちな3つの失敗パターンを紹介します。

これらを避けることで、未経験であっても「一緒に働きたい」「育ててみたい」と思わせる、プロフェッショナルなマインドを持った人材であることを印象付けられます。

どの企業・組織でも通じる内容にしない

「最新技術を学びたいからです」「御社の成長性に魅力を感じました」といった志望動機は、名前を変えればどのIT企業にも提出できる内容です。

このような「コピペ志望動機」は、企業への熱意が低いと見なされ、書類選考で落とされる大きな原因となります。

必ず、その企業固有の情報(具体的なサービス名、開発文化、社員の発信内容など)を盛り込み、「御社でなければならない理由」を作り込んでください。

例えば、企業の技術ブログを読んで「〇〇という課題に対して××という技術選定を行った記事を読み、課題解決へのアプローチに感銘を受けた」といった具体的な言及があれば、他の候補者と圧倒的な差がつきます。

汎用的な言葉は避け、固有名詞を使って具体性を高めましょう。

「勉強させてほしい」という受け身の姿勢を見せない

未経験者によくある間違いが、「御社は研修制度が充実しており、エンジニアとして成長できる環境だと思いました」という志望動機です。

これは「会社=学校」と勘違いしていると捉えられます。

企業は教育機関ではなく、利益を生み出す場所です。

学ぶ意欲は大切ですが、それはあくまで「会社に貢献するために学ぶ」のであって、「教えてもらうこと」を目的にしてはいけません

「成長したい」という言葉を使う際は、「自ら学び成長することで、早期に戦力となり事業に貢献したい」という能動的な文脈に変換しましょう。

「御社の環境を利用したい」ではなく、「御社の環境で自分の力を発揮し、さらに伸ばしたい」というGiveの精神を見せることが重要です。

独りよがりな技術アピールに終始しない

技術好きな学生が陥りがちなのが、技術へのこだわりを語りすぎてビジネス視点が欠落しているケースです。

「最新のGo言語を使っているから志望しました」「モダンな環境で開発したいです」といった動機は、技術選定の理由としては良いですが、それだけでは不十分です。

企業にとって技術は、ユーザーに価値を届けるための「手段」に過ぎません。

手段(技術)を目的にしてしまい、「古い技術を使っている現場は嫌だ」「自分の好きな技術しかやりたくない」といったニュアンスが出ると、チーム開発において協調性がないと判断されます。

技術への関心を示しつつも、最終的なゴールは「ユーザーへの価値提供」や「事業課題の解決」にあることを忘れないでください。

【Webエンジニアの志望動機】Webエンジニアの志望動機例文

最後に、これまでの解説を踏まえたWebエンジニアの志望動機例文を3つ紹介します。

それぞれ「未経験からの挑戦」「文系からのアプローチ」「特定技術への関心」という異なる切り口で作成しています。

これらはあくまでサンプルのため、そのまま流用するのではなく、自分の言葉や経験、作成したポートフォリオの内容に合わせてカスタマイズしてください。

あなたのオリジナリティを加えることで、初めて強力な志望動機となります。

例文1:未経験から自社開発企業への挑戦(300字程度)

私は、ユーザーの反応をダイレクトに感じながら、サービスを育てていくWebエンジニアになりたいと考え、貴社を志望しました。

学生時代、サークルの活動管理を効率化するために独学でWebアプリを開発しました。

仲間から「便利になった」と感謝された一方、「スマホで見にくい」という意見ももらい、レスポンシブ対応を行うなど改善を繰り返しました。

この経験から、技術を使って課題を解決し、フィードバックをもとに改良し続ける面白さを知りました。

貴社の「〇〇(サービス名)」はユーザー目線の改善スピードが非常に速く、私の目指すエンジニア像と合致しています。

現在学習中のReactの知識と、持ち前の「改善意欲」を活かし、貴社サービスの価値向上に貢献したいです。

例文2:文系出身・業務効率化の経験(300字程度)

私は「仕組み作り」を通じて企業の生産性を高めたいと考え、Webエンジニアを志望します。

飲食店のアルバイトリーダーとして、発注業務のミスを減らすためにスプレッドシートを活用した管理ツールを作成し、作業時間を30%削減しました。

この経験から、IT技術による業務効率化のインパクトを実感し、より高度なシステム開発に携わりたいと強く思いました。

貴社はBtoB向けの業務支援SaaSを展開されており、多くの企業の「不」を解消している点に魅力を感じています。

文系出身ではありますが、論理的思考力と半年間のプログラミング学習で培った基礎力を活かし、顧客の課題を解決する機能開発に粘り強く取り組みたいと考えています。

例文3:大規模サービスと技術への関心(300字程度)

貴社が運営する国内最大級のメディアプラットフォームの開発に携わりたく、志望いたしました。

私は大学で情報工学を専攻し、負荷分散やデータベース設計について学んできました。

貴社の技術ブログにて、月間数億PVを支えるバックエンドのアーキテクチャ刷新の記事を拝読し、その高い技術力と、止まらないシステムを追求する姿勢に深く感銘を受けました。

大規模トラフィックを捌く技術は、現代のWebサービスにおいて不可欠なインフラであり、私もその最前線でスキルを磨きたいと考えています。

大学で培った基礎知識と、ハッカソンで鍛えたチーム開発の経験を活かし、貴社のサービスの安定稼働と更なるパフォーマンス向上に貢献します。

まとめ

Webエンジニアの志望動機を作成するためには、まず「Webエンジニア」という職種の実態(地道な作業、学習の継続、ユーザー視点)を正しく理解することが出発点です。

その上で、なぜ自分がその仕事に向いているのか、なぜその会社でなければならないのかを、具体的なエピソードやポートフォリオという「証拠」と共に提示する必要があります。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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