【例文あり】人事の志望動機の書き方とは？書く際のポイントや求められる人物像も解説

【人事の志望動機】人事とは

就職活動において、管理部門の中でも特に学生からの人気が高い職種が「人事」です。

しかし、具体的な業務範囲や、企業経営においてどのような役割を果たしているのかを正確に理解できている学生は意外と多くありません。

人事は単に「人を採用する係」ではなく、経営の三要素である「ヒト・モノ・カネ」のうち、企業の成長エンジンである「ヒト」を最大限に活かすための重要なポジションです。

社員が生き生きと働き、組織全体が円滑に機能するための仕組み作りや環境整備を行うことがミッションとなります。

ここでは、人事という仕事の本質や具体的な業務内容、そしてその特徴について詳しく解説していきます。

まずは人事という職種の解像度を高めることから始めましょう。

人事の業務内容

人事の業務は非常に多岐にわたり、企業の規模やフェーズによっても求められる役割が異なりますが、主軸となるのは「採用」「労務」「教育・研修」「制度設計」の4つです。

まず「採用業務」は、新卒や中途の採用計画を立案し、会社に必要な人材を獲得するための活動全般を指します。

次に「労務管理」は、社員の給与計算、社会保険の手続き、勤怠管理などを行い、安心して働ける環境を整える守りの業務です。

「教育・研修」は、入社後の社員に対する研修の企画や運営を行い、個々のスキルアップやキャリア形成を支援します。

そして「制度設計」は、社員のモチベーションや生産性を高めるための人事評価制度や報酬制度を構築・運用する仕事です。

これらの業務は独立しているわけではなく、相互に連携しながら経営目標の達成を「ヒト」の側面からサポートしています。

したがって、人事は華やかな採用活動だけでなく、地道で正確性が求められる事務作業や、組織の根幹に関わる企画業務までを幅広く担当する専門職であると理解しておきましょう。

人事の特徴

人事という仕事の最大の特徴は、企業経営の中枢に近い場所で働くことが多く、経営層と現場の社員をつなぐ架け橋としての役割を担っている点です。

経営陣が描くビジョンや戦略を理解し、それを現場レベルの人員計画や評価制度に落とし込むことが求められるため、高い視座で物事を捉える力が養われます。

また、社員の給与や家庭環境、人事評価といった極めて機密性の高い個人情報を取り扱うことも大きな特徴です。

そのため、社内で最も口が堅く、倫理観が高い部署であることが求められます。

さらに、人事は「会社の顔」として社外の人々と接する機会も多く、特に採用活動においては学生や求職者に対して企業の魅力を伝える広報的な役割も果たします。

一方で、リストラや減給といった厳しい判断を社員に伝えなければならない場面もあり、人の感情と向き合いながらも、組織全体の利益のために冷静かつ客観的な判断を下す強さが必要とされる仕事でもあります。

【人事の志望動機】人事の魅力

人事職を志望する学生にとって、その魅力がどこにあるのかを言語化することは非常に重要です。

「人と関わるのが好きだから」という理由だけでは、他の職種との差別化が難しくなります。

人事は、企業という組織の中で働く「人」に直接アプローチし、その成長や変化を間近で感じられる点に大きなやりがいがあります。

また、組織全体の課題解決に関与し、会社の未来を作っていく実感を得やすい仕事でもあります。

ここでは、数ある人事の魅力の中から、特に就活生の志望動機として説得力を持ちやすい3つのポイントに絞って解説します。

これらの魅力を自分の価値観と照らし合わせながら、志望動機を構築する際の参考にしてください。

企業の成長を人材面から支えられる

企業が持続的に成長し、競争力を維持するためには、優秀な人材の確保と定着が不可欠です。

人事は、採用活動を通じて未来の会社を担う人材を発掘し、適切な部署に配置することで、組織全体のパフォーマンス向上に直接的に貢献できます。

自分が採用に関わった社員が活躍し、事業を牽引していく姿を見ることは、人事担当者にとって何よりの喜びです。

また、組織課題に対して適切な人員配置や組織改編を行うことで、停滞していた事業が動き出したり、新しいイノベーションが生まれたりすることもあります。

このように、自らの手で組織を活性化させ、会社の成長を「ヒト」の力で後押しできる点は、人事ならではのダイナミックな魅力と言えるでしょう。

単なるサポート役ではなく、経営戦略のパートナーとして組織作りに携われる実感は、大きな達成感につながります。

従業員のキャリア形成や働きやすさに貢献できる

社員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境を整えることも、人事の重要な役割であり魅力の一つです。

研修制度の充実やキャリアパスの提示を通じて、社員のスキルアップや自己実現を支援することができます。

また、育児や介護との両立支援、リモートワークの導入など、時代に合わせた働きやすい環境を整備することで、社員のワークライフバランスの向上に寄与することも可能です。

社員から「この研修のおかげで成長できた」「この制度のおかげで働き続けられた」といった感謝の言葉をもらえることは、仕事の大きなモチベーションになります。

働く人々の人生に寄り添い、その可能性を広げる手助けができることは、人間味のある温かいやりがいを感じられる瞬間です。

組織の利益を追求するだけでなく、そこで働く個人の幸福にも貢献できる点は、人事という仕事の奥深さを示しています。

経営視点を身につけることができる

人事は、経営資源である「ヒト」を管理する立場上、経営陣と密接にコミュニケーションを取る機会が多くあります。

経営計画に基づいた人員計画の策定や、人件費の管理、組織文化の醸成など、経営的な観点から物事を考えるトレーニングが自然と積まれる環境です。

そのため、若手のうちからビジネス全体を俯瞰する視野の広さや、組織論、労働法規などの専門知識を身につけることができます。

これらの経験は、将来的に人事のプロフェッショナルを目指す場合はもちろん、他の管理部門や経営企画、あるいは経営者を目指す上でも非常に貴重な財産となります。

組織全体がどのように動いているかを理解し、経営課題を解決する能力が磨かれることは、ビジネスパーソンとしての市場価値を高めることにもつながります。

キャリアの早い段階で視座の高い仕事に触れられる点は、成長意欲の高い学生にとって大きな魅力です。

【人事の志望動機】人事に向いている人

どのような職種にも適性があるように、人事にも「向いている人」の特徴があります。

一般的に「人当たりが良い人」が向いていると思われがちですが、実際の実務ではそれ以上に重要な資質がいくつも存在します。

人事は組織の公平性を保ち、時には厳しい決断もしなければならないポジションです。

そのため、単なる優しさだけでなく、高い倫理観やバランス感覚、そして地道な作業を正確に遂行する能力が求められます。

ここでは、人事として活躍するために特に重要とされる3つの資質について解説します。

ご自身の性格や強みと照らし合わせながら、アピールできるポイントを探してみてください。

口が堅く秘密を守れる人

人事の仕事において最も基本的かつ重要な資質は、口が堅いことです。

人事は、全社員の給与、人事評価、家庭の事情、健康状態、そして未発表の人事異動や組織改編の情報など、極めて機密性の高い情報に日常的に触れます。

これらの情報が万が一にも漏洩すれば、社員のプライバシーを侵害するだけでなく、会社全体の信用失墜や組織内の不和を招く大問題に発展しかねません。

したがって、たとえ同期や親しい同僚であっても、業務で知り得た情報を絶対に漏らさない強い自制心と倫理観が求められます。

飲み会の席などでうっかり口を滑らせるようなことがあってはならず、情報の取り扱いに対して常に慎重で誠実であることは、人事担当者としての絶対条件です。

信頼関係を基盤とする仕事である以上、秘密保持ができることは、スキル以前の人間としての信頼性に直結します。

相手の立場に立って物事を考えられる人

人事は、経営側の意向と現場社員の思いの板挟みになることが多い職種です。

会社の利益や方針を優先しなければならない一方で、社員一人ひとりの感情や事情にも配慮する必要があります。

そのため、一方的な論理を押し付けるのではなく、相手の立場に立って物事を考え、双方にとって納得感のある落としどころを見つけるバランス感覚が不可欠です。

たとえば、希望しない部署への異動を伝える際や、評価に対する不満を聞く際にも、相手の心情を汲み取りながら丁寧にコミュニケーションをとる姿勢が求められます。

多様な価値観を持つ社員と接する中で、それぞれの背景を想像し、共感しながらも公平な判断ができる人は、社員からの信頼も厚く、人事として円滑に業務を遂行できるでしょう。

傾聴力が高く、人の心機微に敏感であることは大きな強みとなります。

正確かつ地道な事務処理が苦にならない人

人事の仕事は、華やかな採用イベントや研修のファシリテーションといった表舞台の業務ばかりではありません。

実際には、給与計算、社会保険の手続き、勤怠データの管理、契約書の作成など、膨大かつ細かな事務作業が業務の大半を占めることも珍しくありません。

これらの業務は、社員の生活に直結するお金や法律に関わるものであり、ひとつのミスが社員に不利益を与えたり、法令違反につながったりするため、高い正確性が求められます。

数字や細かい規定と向き合い、コツコツとミスなく作業を進めることが苦にならない几帳面さは、人事にとって非常に重要な適性です。

裏方としての地味な作業にも責任感を持ち、正確に遂行できる人は、組織の安定稼働を支える要として重宝されます。

派手さよりも堅実さが求められる場面が多いことを理解しておく必要があります。

【人事の志望動機】人事に向いていない人

職種選びにおいて、自分に向いているかどうかを知るのと同時に「向いていない特徴」を理解しておくことは、入社後のミスマッチを防ぐために非常に重要です。

人事の仕事は一見華やかに見えることもありますが、実際には精神的なタフさや、細部へのこだわりが求められるシビアな側面があります。

もし自分の性格が以下の特徴に強く当てはまる場合は、人事という職種を選んだ際にストレスを感じたり、思うようなパフォーマンスを発揮できなかったりする可能性があります。

ただし、これらはあくまで現時点での傾向であり、意識して改善できる部分もあります。

客観的に自分を見つめ直すための材料として確認してください。

感情に流されやすく情に厚すぎる人

人事は「人」を相手にする仕事ですが、情に厚すぎて感情移入しすぎてしまう人は、業務遂行に支障をきたす可能性があります。

たとえば、会社の経営状況によって人員整理を行わなければならない場合や、評価基準に基づいてシビアな査定をしなければならない場面で、個人の感情が優先されてしまうと公平な判断ができなくなります。

「かわいそうだから」「仲が良いから」といった理由で特別扱いをすることは、組織全体の秩序や公平性を著しく損なうため許されません。

人には優しく接しつつも、判断の局面では私情を挟まず、会社の方針やルールに基づいてドライに割り切ることができる客観性が求められます。

他者の感情を過度に引き受けてしまい、自分の精神状態まで不安定になってしまうような人は、人事の仕事において大きなストレスを抱えることになるでしょう。

人と関わることがストレスになる人

「人事は事務作業が多い」と前述しましたが、それでも業務の根底にあるのは対人コミュニケーションです。

採用面接での学生対応、社員からの相談対応、各部署との調整業務、研修の運営など、一日中誰かと話したり調整したりする場面が多々あります。

また、時には社員からのクレーム対応や、労務トラブルの解決といった、ネガティブな内容でのコミュニケーションも避けられません。

そのため、人と関わること自体にストレスを感じやすい人や、一人で黙々と作業を完結させたいタイプの人には、あまり向いていない職種と言えます。

多様なタイプの人と関わり、利害関係を調整することに疲弊してしまうようでは、長期的に人事として活躍することは難しいでしょう。

コミュニケーションそのものを手段として捉え、能動的に人間関係を構築していくエネルギーが必要です。

細かい確認作業やルーチンワークが苦手な人

人事の業務、特に労務管理や給与計算の分野では、労働基準法などの法律知識に基づいた正確な処理が求められます。

「だいたいこれくらいでいいだろう」というどんぶり勘定や、確認不足によるミスは許されません。

1円単位の計算や、書類の不備がないかのチェックなど、細かい作業を根気強く続ける必要があります。

また、毎月の給与計算や年末調整、入退社手続きなどは、時期が決まっているルーチンワークも多く存在します。

そのため、細部に注意を払うことが苦手な大雑把な性格の人や、変化の激しい仕事だけを好む人にとって、これらの業務は苦痛に感じられるかもしれません。

正確性を担保するためのダブルチェックや、法律改正に伴うルールのアップデートなどを面倒がらず、緻密に取り組める性格でないと、実務面で周囲に迷惑をかけてしまうリスクがあります。

【人事の志望動機】志望動機を作成する際のポイント

人事職は倍率が高く、多くの学生がエントリーするため、ありきたりな志望動機では採用担当者の目に留まりません。

選考を突破するためには、なぜ人事なのか、そしてなぜその会社でなければならないのかを論理的かつ情熱を持って伝える必要があります。

単なる憧れやイメージだけで語るのではなく、自分の過去の経験や将来のビジョンと結びつけた、説得力のあるストーリー構築が重要です。

ここでは、他の候補者と差別化し、面接官に「この学生なら自社の人事として活躍してくれそうだ」と思わせるための、志望動機作成の具体的なポイントを4つ紹介します。

なぜ「人事」かを明確にする

まず、「なぜ他の職種ではなく人事なのか」という問いに対して、明確な答えを用意する必要があります。

「人と関わるのが好きだから」という理由であれば、営業職や接客業でも可能です。

人事ならではの役割、つまり「組織づくりを通じて事業貢献する」「人の成長を仕組みで支える」といった点に焦点を当てましょう。

自身の過去の経験、たとえば部活動やサークルでの組織運営、アルバイトでの新人教育などにおいて、「組織や人の課題を解決することにやりがいを感じた」具体的なエピソードを交えることが効果的です。

「自分が前に出るよりも、環境を整えることでチームの成果が最大化することに喜びを感じた」といった原体験があれば、人事という職種を選んだ必然性が伝わりやすくなります。

なぜ「その会社」の人事なのかを突き詰める

「人事」という職種への志望度が伝わっても、「それなら他の会社でもいいのでは？」と思われてしまっては不十分です。

その企業が掲げる理念、組織風土、現在抱えている課題などを深く研究し、その会社の人事だからこそ実現したいことを語る必要があります。

たとえば、「若手の裁量権が大きい御社で、早期からリーダーシップを発揮できる人材育成制度を作りたい」や、「チームワークを重視する御社の社風を、採用活動を通じてより強固なものにしたい」といったように、企業のカラーと自分のやりたいことをリンクさせることが重要です。

企業によって人事の役割（採用重視か、制度設計重視かなど）は異なるため、OB・OG訪問などを通じてその会社の人事が注力している分野をリサーチしておくと、より精度の高い志望動機になります。

将来どのような人事になりたいかビジョンを語る

採用担当者は、学生が入社後にどのように成長し、会社に貢献してくれるかをイメージしたいと考えています。

そのため、単に「入社したい」という熱意だけでなく、入社後のキャリアビジョンを語ることも大切です。

「将来的には採用だけでなく、制度設計にも携わり、社員が長く安心して働ける会社作りに貢献したい」や、「現場のマネージャーと対等に渡り合えるHRビジネスパートナーになりたい」など、具体的な目標を提示しましょう。

長期的な視点で自分のキャリアを描けている学生は、入社後の定着率や成長性が高いと判断されやすく、高評価につながります。

人事のプロフェッショナルとしてどのように組織に貢献したいのか、その意志を明確に示してください。

自身の強みが人事の業務にどう活きるか伝える

最後に、自分の持っている強みやスキルが、人事の業務においてどのように役立つのかをアピールします。

人事に求められる能力は、調整力、傾聴力、論理的思考力、正確性、秘密保持能力など多岐にわたります。

たとえば、「塾講師のアルバイトで培った、相手の課題を引き出し解決策を提案する力は、社員のキャリア面談で活かせる」や、「ゼミ長として意見の異なるメンバーをまとめた調整力は、部署間の連携が必要な人事の仕事で役立つ」といった具合です。

過去の経験から得た強みを、具体的な人事の業務シーンに結びつけて翻訳して伝えることで、採用担当者はあなたが実際に働いている姿を想像しやすくなります。

根拠のない自信ではなく、再現性のある能力としてアピールしましょう。

【人事の志望動機】志望動機を伝える際の注意点

どれほど熱意があっても、伝え方を間違えると「人事としての適性がない」と判断されてしまうことがあります。

特に人事は組織を管理する側としてのバランス感覚や視座の高さが求められるため、学生気分が抜けていない内容や、視点が偏った志望動機はマイナス評価につながりかねません。

ここでは、多くの学生が陥りがちな失敗パターンを踏まえ、志望動機をブラッシュアップする際に必ずチェックすべき注意点を2つ解説します。

これらを意識するだけで、志望動機の信頼性と深みは大きく変わります。

どの企業・組織でも通じる内容にしない

「貴社の理念に共感しました」「人が魅力的だと感じました」といった抽象的な言葉は、どの企業に対しても使えるフレーズであり、志望動機としては非常に弱いです。

採用担当者は「なぜうちなのか」を最も知りたいと考えています。

企業のホームページに書いてある言葉をそのまま引用するのではなく、自分の実体験や感情と結びついた具体的なエピソードを盛り込むことが不可欠です。

たとえば、「OB訪問でお会いした〇〇さんの、～という仕事への姿勢に感銘を受け、そのような社員を育てる人事制度に興味を持った」など、その会社独自の事実に基づいた内容にしましょう。

固有名詞や具体的なエピソードが入っていない志望動機は、熱意が不足している、あるいは企業研究が浅いと判断される原因となります。

「人をサポートしたい」という受け身な姿勢だけで終わらせない

人事は確かに社員を支援する役割ですが、それは単なる「お世話係」や「何でも屋」ではありません。

ビジネスの現場において「サポートしたい」「支えたい」という言葉ばかりを強調すると、主体性がなく、指示待ちの姿勢であると受け取られるリスクがあります。

企業が求めているのは、組織の課題を自ら発見し、解決策を提示して実行できる自律的な人材です。

したがって、「サポートしたい」という表現を使う場合でも、「組織の成果を最大化するために、主体的に環境を整えたい」といった能動的なニュアンスを含めるようにしましょう。

あくまで企業の利益や成長に貢献するための手段として「人」を支えるのであり、その視点が欠けていると「ただの優しい人」で終わってしまい、ビジネスパーソンとしての評価は得られません。

【人事の志望動機】人事の志望動機例文

ここまで解説してきたポイントを踏まえ、実際にエントリーシートや面接で使える志望動機の例文を3つのパターンで紹介します。

これらはあくまで骨組みですので、そのままコピーするのではなく、ご自身の経験や言葉、志望する企業の特色に合わせてカスタマイズしてください。

自分の言葉で語ることで初めて、相手の心に響く志望動機になります。

構成や論理展開の参考にしながら、オリジナルの志望動機を作成してみましょう。

例文1

私は、組織作りを通じて企業の成長を加速させたいと考え、貴社の人事職を志望します。

大学時代、サークルの副代表として新入生定着率の向上に取り組みました。

従来の一律的な指導を見直し、個々の適性に合わせたメンター制度を導入した結果、退部率を大幅に改善し、チームの士気向上に貢献しました。

この経験から、仕組みを変えることで人が輝き、組織が強くなることに強いやりがいを感じました。

貴社は若手から挑戦できる風土があり、人材育成にも注力されています。

私の強みである「課題の本質を見抜く力」と「相手に寄り添う傾聴力」を活かし、社員一人ひとりが能力を最大限発揮できる環境づくりに貢献し、貴社の事業成長を「ヒト」の側面から支えていきたいです。

例文2

私は、社員が安心して長く活躍できる環境を整備することで、貴社の発展に貢献したいと考えています。

カフェのアルバイトリーダーとしてシフト管理や新人教育を担当した際、業務効率化と働きやすい雰囲気作りを並行して進めたことで、スタッフの定着率向上と売上アップを実現しました。

この経験から、働く環境の整備が個人のパフォーマンスを高め、結果として組織の成果に繋がることを学びました。

貴社は多様な働き方を推進されており、社員を大切にする姿勢に深く共感しております。

私の強みである「地道な作業を正確に行う継続力」と「周囲と協調して物事を進める調整力」を活かし、労務管理や制度運用の面から、貴社の社員が誇りを持って働ける組織基盤を支えていきたいです。

例文3

私は、貴社の未来を創る「採用」に携わり、同じ志を持つ仲間を増やすことで企業理念の実現に貢献したいと考え、志望いたしました。

ゼミ活動でのリーダー経験において、メンバーの強みを見極めて役割を分担することで、チームとして高い成果を出せた経験があります。

組織における「個」の適材適所の重要性を実感し、企業の入口である採用の仕事に興味を持ちました。

貴社の「挑戦を称賛する」という理念は、激変する市場において不可欠な姿勢であると感じています。

私の「初対面の人とも信頼関係を築くコミュニケーション能力」を活かし、貴社の魅力やビジョンを学生に誠実に伝え、貴社の次世代を担う人材の採用と、その後の定着・活躍までを見据えた採用活動を行いたいです。

まとめ

人事の志望動機を作成する際は、まず人事という仕事が「経営資源であるヒトを活用して、企業の利益に貢献する」戦略的なポジションであることを理解することが出発点です。

その上で、なぜ人事でなければならないのか、なぜその会社なのかを、自分自身の実体験に基づいたエピソードと結びつけて論理的に伝える必要があります。

適性としては、口の堅さやバランス感覚、地道な正確性が求められるため、これらを裏付ける強みをアピールすることも有効です。

「人を支えたい」という想いだけでなく、それをどのように企業の成長につなげるかという経営視点を持つことで、他の学生との差別化が可能になります。

監修者

柴田貴司

明治大学院卒業後、就活メディア運営｜自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート