【例文あり】渋谷区役所の志望動機の書き方とは?書く際のポイントや求められる人物像も解説

【例文あり】渋谷区役所の志望動機の書き方とは?書く際のポイントや求められる人物像も解説

【渋谷区役所の志望動機】渋谷区役所とは

渋谷区役所は、世界的な情報発信都市である渋谷区の行政を担う特別区の組織です。

若者文化の中心地である渋谷・原宿エリア、高級住宅地が広がる広尾・松濤エリア、そして下町情緒が残る幡ヶ谷・笹塚エリアなど、多様な顔を持つ地域のまちづくりを行っています。

特別区(東京23区)の一つとして、住民に最も身近な基礎自治体の役割を果たしながらも、世界中から人々が集まる国際都市としての課題解決にも取り組んでいます。

志望動機を作成する上では、渋谷区が他の自治体とは一線を画す「革新的なスタンス」を持っていることを理解することが不可欠です。

全国初のパートナーシップ証明書の発行や、スタートアップ支援への注力など、従来の役所の枠にとらわれない先進的な政策を次々と打ち出しています。

ここでは、具体的な業務内容や組織の特徴について解説し、なぜ渋谷区が就活生から高い人気を集めているのか、その背景にある組織の正体に迫ります。

渋谷区役所の業務内容

渋谷区役所の業務は、区民の生活を支える基礎的な行政サービスから、都市のブランド価値を高める戦略的なプロジェクトまで非常に多岐にわたります。

戸籍・住民登録、福祉、教育、子育て支援、ゴミ収集といった「生活直結型」の業務は基盤として重要です。

それに加え、渋谷駅周辺の大規模再開発に伴う都市基盤整備や、ハロウィンに代表される路上飲酒問題などの安全安心対策、クリエイティブ産業の育成なども重要な任務です。

また、渋谷区は「基本構想」に基づき、福祉や教育の分野でもICT教育の推進や、障がい者スポーツの振興など、新しいアプローチを取り入れています。

産官学民連携(行政、企業、大学、住民)を積極的に進めており、民間企業のノウハウや技術を行政課題の解決に取り入れる動きも活発です。

区民一人ひとりの暮らしを守る守りの業務と、街の未来を切り拓く攻めの業務の両輪を、高いスピード感を持って回しているのが渋谷区役所の業務の実態です。

渋谷区役所の特徴

渋谷区役所の最大の特徴は、自治体とは思えないほどの「変化への柔軟性」と「多様性の尊重」です。

基本構想に掲げる「ちがいを ちからに 変える街。

」という言葉通り、性別、年齢、国籍、障がいの有無などに関わらず、すべての人が自分らしく生きられる街を目指しています。

これを実現するために、職員自身も多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍しており、服装の自由化やフリーアドレスの導入など、働き方改革も進んでいます。

また、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進においても全国の自治体をリードしています。

行政手続きのオンライン化や、コミュニケーションツールを活用した業務効率化など、デジタル技術を駆使して住民サービスの向上と職員の生産性向上を図っています。

前例踏襲を良しとせず、社会の変化に合わせて行政のあり方をアップデートし続ける組織文化は、渋谷区ならではの大きな特徴であり、チャレンジ精神旺盛な人材にとっては非常に魅力的な環境です。

【渋谷区役所の志望動機】渋谷区役所の魅力

渋谷区役所で働く魅力は、世界中から注目される最先端の都市において、行政という立場から社会課題の解決に挑戦できる点にあります。

流行の発信地でありながら、多様な人々が生活するコミュニティでもある渋谷区は、日本社会の縮図であると同時に未来の実験場でもあります。

しかし、「おしゃれだから」「有名だから」という表面的な理由だけでは、採用担当者には響きません。

渋谷区という特殊なフィールドで働くことの本質的な面白さや意義を理解する必要があります。

ここでは、職員が日々感じている渋谷区役所ならではの3つの魅力を深掘りします。

これらをヒントに、自分がどの部分に強く惹かれているのかを整理してみてください。

多様性を力に変える先進的な風土(D&I)

渋谷区は、日本で初めて同性パートナーシップ証明書の発行を開始した自治体であり、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の先進地として知られています。

単に制度を作るだけでなく、教育現場や地域社会において、多様な価値観を認め合う土壌づくりを本気で進めています。

職員として働く中で、既存の常識にとらわれない新しい価値観に触れ、自身の視野を広げることができる環境は大きな魅力です。

また、多様な区民や来街者が共存する中で発生する複雑な課題に対し、対話を通じて解決策を探るプロセスは、行政官としての人間力を高めてくれます。

「ちがい」を排除するのではなく、エネルギーに変えて街の活性化につなげるというポジティブな理念の下で働けることは、社会正義や公平性を重視する人にとって、非常にやりがいのある仕事となるでしょう。

スタートアップ支援や官民連携によるイノベーション

渋谷区は「広域渋谷圏」としてビットバレー再興を目指すなど、スタートアップ企業の集積地でもあります。

区役所としても、スタートアップ・エコシステムの構築支援や、民間企業との協定を通じた実証実験のサポートなどを積極的に行っています。

行政だけで課題を抱え込むのではなく、企業の持つテクノロジーやアイデアを活用して社会課題を解決する「オープンイノベーション」の最前線に立つことができます。

公務員でありながら、ビジネスの最先端で活躍する起業家やクリエイターと連携し、新しいサービスや仕組みを社会に実装していく経験は、他の自治体ではなかなか得られません。

行政の安定性とベンチャーのような革新性が同居する刺激的な環境で、新しい公務員像を体現できる点は、成長意欲の高い学生にとって最大の魅力と言えます。

世界への発信力を持つ都市でのまちづくり

渋谷駅周辺では「100年に一度」と言われる大規模な再開発が進行中であり、街の景色は日々劇的に変化しています。

世界中から観光客が訪れる国際観光都市としての側面も強く、ここでの取り組みは国内外に大きな影響を与えます。

例えば、路上喫煙対策やナイトタイムエコノミーの適正化など、渋谷区が打つ施策の一つひとつがニュースとなり、他の自治体のモデルケースになることも少なくありません。

自分の携わった仕事が、世界的に有名なスクランブル交差点や公園、商業施設といった具体的な場所の変化として現れることは、大きな達成感につながります。

ローカルな住民生活を支えつつ、グローバルな都市競争力も高めていくというスケールの大きなミッションに携われることは、渋谷区職員ならではの特権です。

世界を舞台にしたまちづくりに関わる誇りを持って働くことができます。

【渋谷区役所の志望動機】渋谷区役所の求める人物像

渋谷区は現在、急激な都市の変化と多様化する行政ニーズに対応するため、従来の「公務員=保守的・定型的」というイメージを覆す人材を求めています。

指示待ちではなく、自ら課題を発見し、解決に向けて行動できる自律型の人材が必要です。

採用担当者は、受験生が渋谷区の掲げるビジョンに共感し、それを体現できるポテンシャルがあるかを見ています。

ここでは、渋谷区役所が特に求めている人物像を3つのキーワードで解説します。

これらは、自己PRや志望動機の中で自分の強みとしてアピールすべき要素となります。

多様な価値観を受け入れ尊重する受容力

「ちがいを ちからに 変える街。

」を実現するためには、職員自身が多様な価値観を受け入れる柔軟なマインドを持っていることが大前提です。

渋谷区には、国籍、性別、年齢、職業など、あらゆる属性の人々が集まっています。

自分自身の常識や偏見にとらわれず、相手の背景を想像し、尊重しながらコミュニケーションをとる「受容力」が求められます。

面接では、自分とは異なる意見やバックグラウンドを持つ人々と協力した経験や、異文化理解に努めたエピソードなどが評価されます。

対立する意見があっても、それを排除せずに対話を通じて合意形成を図る姿勢を示しましょう。

多様性を楽しむことができるオープンな性格は、渋谷区職員として最も重要な資質の一つです。

前例にとらわれず挑戦する革新性

渋谷区では、「今までこうだったから」という理由は通用しません。

常に「区民にとってベストは何か」「今の時代に合っているか」を問い直し、必要であれば前例を覆してでも新しい手法を取り入れる「革新性」が求められます。

DXの推進や新しい福祉サービスの構築など、失敗を恐れずにチャレンジする姿勢が歓迎される組織風土です。

学生時代に、サークルやアルバイトで既存のルールを変えて効率化したり、新しいイベントを企画して成功させたりした経験があれば、大きなアピールになります。

安定志向ではなく、「行政をもっと面白くしたい」「より良いサービスを創りたい」というベンチャーマインドに近い熱意を持っていることを伝えてください。

スピード感を持って課題解決に取り組む行動力

渋谷区の街の動きは非常に速く、行政もそのスピードに対応しなければなりません。

課題が発生してから検討に時間をかけすぎるのではなく、まずは動いてみる、走りながら考えるという「行動力」が重視されます。

現場に足を運び、区民や事業者の声を直接聞き、スピーディーに対応策を講じることができるフットワークの軽さが必要です。

特に、災害対策や危機管理、SNSでの情報発信などにおいては、瞬発力が求められます。

机上で悩むよりも、自ら現場に出て解決の糸口を見つけ出す主体的なアクションができるかどうかが見られています。

困難な状況でも立ち止まらず、ゴールに向かって粘り強く行動し続けるタフさを、具体的なエピソードとともにアピールしましょう。

【渋谷区役所の志望動機】志望動機を作成する際のポイント

渋谷区役所への志望動機は、他の自治体以上に「独自性」と「ビジョンへの共感」が重要になります。

一般的な公務員の志望動機(地域貢献、安定など)をそのまま流用しても、渋谷区の採用担当者には見透かされてしまいます。

ここでは、他の受験生と差別化し、「まさに渋谷区が求めている人材だ」と思わせるための構成ポイントを解説します。

以下の要素を意識して、論理的かつ情熱的な志望動機を練り上げてください。

なぜ「渋谷区役所」かを明確にする

東京には23の特別区がありますが、それぞれにカラーがあります。

その中でなぜ渋谷区なのかを明確にするためには、渋谷区独自の政策や理念に触れる必要があります。

例えば、世田谷区は住環境、千代田区は都心機能、港区は国際ビジネスといった特徴がありますが、渋谷区は「文化発信」「ダイバーシティ」「スタートアップ」といったキーワードが際立ちます。

「先進的なD&I施策に感銘を受けた」「スタートアップ支援を通じて産業の新陳代謝を促したい」など、渋谷区でしか実現できない具体的なテーマを挙げましょう。

また、基本構想である「ちがいを ちからに 変える街。

」というフレーズを引用し、自分の体験とリンクさせることも有効です。

ここが曖昧だと「他の区でもいいのでは?」と思われてしまうため、徹底したリサーチが必要です。

「ちがいを ちからに 変える街。」への共感を示す

渋谷区の基本構想は、単なるスローガンではなく、区政運営の根幹をなす哲学です。

志望動機の中で、この理念に対する深い理解と共感を示すことは必須と言えます。

自分自身がこれまでに「人との違い」によって悩み、それを乗り越えた経験や、多様な仲間と協力して成果を出した経験(原体験)を語ることで、理念への共感に説得力を持たせることができます。

単に「良い言葉だと思いました」ではなく、「なぜその言葉が自分に刺さったのか」「その理念の下で、自分はどう行動したいのか」を具体的に語ってください。

自分の価値観と渋谷区のビジョンが重なり合っていることをアピールすることで、組織とのマッチング度が高いことを証明できます。

入区後の具体的なキャリアビジョンを描く

渋谷区は、職員の自律的なキャリア形成を支援しています。

そのため、入区後に「どの部署で」「どのような仕事をして」「どう成長したいか」という具体的なビジョンを持っていることが評価されます。

「子どもテーブル事業に関わりたい」「笹塚・幡ヶ谷エリアの地域活性化に取り組みたい」「防災アプリの普及促進を行いたい」など、具体的な事業名やエリア名を挙げて語ると良いでしょう。

もちろん、希望通りの配属になるとは限りませんが、具体的に語れるということは、それだけ業務研究ができている証拠です。

また、「将来的には〇〇の分野のプロフェッショナルになり、区政をリードしたい」といった長期的な視点も併せて伝えると、成長意欲の高さが伝わります。

【渋谷区役所の志望動機】志望動機を伝える際の注意点

渋谷区は個性を重視する自治体ですが、あくまで公務員の採用試験であることを忘れてはいけません。

また、渋谷区特有の「キラキラしたイメージ」だけで志望すると、実際の業務とのギャップに苦しむことになります。

ここでは、志望動機を仕上げる際に陥りやすいミスや、注意すべき点について解説します。

ES提出や面接の前に、自分の内容が以下の点に抵触していないか確認してみてください。

どの企業・組織でも通じる内容にしない

「人の役に立ちたい」「東京で働きたい」「安定した生活が送りたい」といった志望動機は、渋谷区では通用しません。

これらはどの自治体でも、あるいは民間企業でも言えることです。

特に渋谷区は民間企業のようなスピード感や成果を求める傾向があるため、「公務員=まったり」というイメージで志望動機を書くと、ミスマッチと判断されます。

志望動機を書いたら、主語を「新宿区役所」や「大手不動産会社」に変えて読んでみてください。

それでも違和感がない場合は、渋谷区独自の要素が不足しています。

「区独自のパートナーシップ制度」「スタートアップ・エコシステム」「基本構想の理念」といった固有の要素を必ず盛り込み、渋谷区への熱意を具体的に表現してください。

華やかなイメージだけでなく地道な業務も理解する

渋谷区というと、エンターテインメントや最先端技術といった華やかなイメージが先行しがちです。

しかし、区役所の仕事の根幹は、生活保護の支給、戸籍の届出、税金の徴収、道路の補修といった地道で泥臭い業務です。

「イベントの企画がしたい」といった派手な仕事ばかりを志望すると、「区役所の役割を理解していない」と思われてしまいます。

華やかなプロジェクトの裏には、法令に基づく厳格な事務処理や、住民との粘り強い調整があることを忘れてはいけません。

「地道な業務を通じて住民の信頼を獲得し、その上で新しい価値を創造したい」という地に足のついた姿勢を見せることが大切です。

理想と現実のバランス感覚を持っていることをアピールしましょう。

「安定」よりも「変化・挑戦」を強調する

一般的に公務員の志望動機として「安定」は本音としてあるでしょうが、渋谷区においてはそれを前面に出すのは得策ではありません。

長谷部区長をはじめ、区政全体が「変化」と「挑戦」を推奨しているため、安定志向が強すぎる人材は組織風土に合わないと判断される可能性があります。

「定年まで安心して働きたい」ではなく、「変化の激しい渋谷区で、自分自身もアップデートし続けたい」「前例のない課題にも果敢に挑戦したい」という能動的な姿勢を強調しましょう。

公務員としての身分保障に安住するのではなく、その立場を活かしてリスクテイクし、社会を良くしていきたいという気概を見せることが、合格への近道です。

【渋谷区役所の志望動機】渋谷区役所の志望動機例文

ここまで解説したポイントを踏まえ、実際にESや面接で使える志望動機の例文を3つのパターンで紹介します。

これらはあくまでテンプレートですので、必ず自分自身の言葉や経験に合わせてアレンジしてください。

構成は「結論(志望理由)」→「根拠(原体験)」→「展望(入区後の貢献)」の流れを基本とし、300字程度を目安にまとめています。

例文1:多文化共生・D&Iに関心がある場合

基本構想である「ちがいを ちからに 変える街。

」という理念に強く共感し、多様な人々が輝ける社会を実現したいと考え、貴区を志望します。

私は大学時代、留学生寮の運営に携わり、文化や価値観の違いによる衝突を対話で乗り越え、相互理解を深める経験をしました。

この経験から、多様性は排除するものではなく、社会を豊かにする力になると確信しました。

貴区はパートナーシップ証明書をはじめ、D&I推進の最前線を走っています。

入区後は、多文化共生推進に関わり、ハード・ソフト両面から誰もが自分らしく暮らせる環境整備に尽力したいです。

私の「受容力」を活かし、多様な区民の声を施策に反映させます。

例文2:スタートアップ支援・産業振興に関心がある場合

スタートアップの集積地である貴区において、行政の立場からイノベーションを加速させ、社会課題の解決に貢献したいと考え志望します。

ITベンチャーでのインターンシップを通じ、新しい技術が生活を便利にする可能性を感じる一方、規制や実証フィールドの不足という壁も知りました。

貴区は産官学連携を積極的に進め、スタートアップを社会実装のパートナーとして捉えている点に魅力を感じています。

入区後は、産業観光分野にて、企業と地域をつなぐコーディネーターとして活躍したいです。

既存の枠にとらわれない発想で、企業の活力を地域の安全安心や活性化につなげる新しいモデルを構築したいと考えています。

例文3:まちづくり・地域課題解決に関心がある場合

世界的な情報発信都市でありながら、地域コミュニティを大切にする貴区で、未来志向のまちづくりを担いたいと考え志望します。

私は貴区の大学に通い、再開発で変貌する街並みと、商店街の温かい人情の両方に魅力を感じてきました。

一方で、路上飲酒などの課題も目の当たりにし、自由と秩序のバランスの重要性を学びました。

貴区の「変化を恐れない姿勢」こそが、こうした都市課題の解決に必要だと考えます。

入区後は、地域振興や防災対策に携わりたいです。

私の強みである「行動力」で現場に飛び込み、住民や来街者と対話を重ね、世界に誇れる安全で魅力的な渋谷の実現に貢献します。

まとめ

渋谷区役所の志望動機を作成するためのポイントや注意点、具体的な例文について解説しました。

渋谷区は、特別区の中でも特に「革新性」と「多様性」を重視する自治体であり、求める人材像も「自律的に考え行動できる人」と明確です。

志望動機では、基本構想である「ちがいを ちからに 変える街。

」への深い共感と、渋谷区独自の政策に対する理解を示すことが不可欠です。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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