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【兵庫県庁の志望動機】兵庫県庁とは
兵庫県庁は、約540万人の県民が暮らす兵庫県の行政運営を担う広域自治体です。
神戸市のような政令指定都市から、豊かな自然に囲まれた町村まで、県内には41の市町が存在しますが、県庁はそれらの枠を超えた広域的なインフラ整備、産業振興、医療・福祉体制の構築などを行います。
特に兵庫県は、摂津・播磨・但馬・丹波・淡路という歴史も風土も異なる「5つの国」から成り立っており、それぞれの地域の個性を活かした地域創生が重要なミッションとなります。
志望動機を作成する上では、この地域ごとの多様性と特性を理解し、県庁がどのように全体を調整・統括しているかを把握しておくことが第一歩です。
また、阪神・淡路大震災の経験から培われた防災・減災対策のノウハウも、県庁のアイデンティティとして深く根付いています。
兵庫県庁の業務内容
兵庫県庁の業務は、県民生活のあらゆる場面に関わりますが、主な柱として「安全安心な基盤づくり」「地域経済の活性化」「人づくり・地域づくり」が挙げられます。
具体的には、道路や河川の整備、災害に強いまちづくり、地場産業や観光の振興、医療提供体制の確保、教育環境の整備など多岐にわたります。
兵庫県の特徴的な点として、県内を10の地域に分け、それぞれに「県民局」や「県民センター」を設置していることが挙げられます。
これにより、本庁での企画立案だけでなく、現場に近い場所でのきめ細かな行政サービスを提供しています。
また、SDGs未来都市として選定されており、環境保全や持続可能な社会づくりに向けた先進的な取り組みも推進しています。
広域自治体でありながら、地域ごとの課題に深く入り込む姿勢が求められる仕事です。
兵庫県庁の特徴
兵庫県庁の最大の特徴は、その管轄エリアが極めて多様であることです。
高度に都市化が進んだ阪神間、ものづくり産業が集積する播磨、豊かな自然と農林水産業が盛んな但馬・丹波・淡路と、地域によって抱える課題や求められる政策が全く異なります。
そのため、職員には一つの型にはまらない柔軟な発想と対応力が求められます。
また、1995年の阪神・淡路大震災からの「創造的復興」を成し遂げた経験は、組織のDNAとして刻まれています。
この経験に基づき、防災先進県として国内外にノウハウを発信したり、被災地支援を積極的に行ったりすることも兵庫県庁ならではの特徴です。
さらに、近年では行財政改革を進めつつ、若者や女性が活躍しやすい環境づくりや、スタートアップ支援など、新しい時代の行政モデルへの転換を図っています。
【兵庫県庁の志望動機】兵庫県庁の魅力
兵庫県庁で働く魅力は、大都市のダイナミズムと地方のゆったりとした自然環境の両方に触れながら、幅広いキャリアを積める点にあります。
「日本の縮図」と言われるフィールドでは、日本が直面するあらゆる社会課題(少子高齢化、都市問題、過疎化など)の縮図とも向き合うことになります。
これらを解決していくプロセスは、行政官としての高いスキルを養う絶好の機会です。
また、震災の教訓を未来へつなぐ使命感を持って働けることも、他の自治体にはない大きなやりがいです。
ここでは、就活生の皆さんにとって特に響くであろう兵庫県庁の魅力を、3つの観点から具体的に掘り下げていきます。
「日本の縮図」であらゆる行政課題に挑戦できる
兵庫県は、気候や産業、文化が異なる5つの地域から構成されており、県庁職員として働けば、日本全国で見られる多様な課題にワンストップで触れることができます。
都市部の再開発や国際物流拠点の整備に関わることもあれば、農山村地域の移住促進やジビエ振興、離島の医療確保に取り組むこともあります。
異動によって全く異なる環境や業務を経験できるため、常に新鮮な気持ちで仕事に向き合えるのが魅力です。
この多様なフィールドでの経験は、物事を多角的に捉える広い視野を養い、公務員としての総合力を飛躍的に高めてくれます。
一つの県にいながらにして、日本のあらゆる地域課題解決のプロフェッショナルを目指せる環境があります。
「防災先進県」として安全安心をリードする誇り
阪神・淡路大震災の甚大な被害から復興を遂げた兵庫県には、防災・減災に関する世界トップレベルの知見と経験があります。
県庁では、ハード面の整備だけでなく、地域住民による自主防災組織の育成や防災教育の推進など、ソフト面の対策にも力を入れています。
また、「人と防災未来センター」などを通じて、その教訓を世界中に発信し続けています。
職員として働くことは、県民の命を守ることはもちろん、世界の防災文化の向上に貢献するという大きな意義を持ちます。
災害が頻発する現代において、兵庫県の取り組みは常に注目されており、その最前線で安全安心な社会づくりに携われることは、強い使命感と誇りを感じられる仕事です。
地域に深く入り込み「協働」を生み出す面白さ
兵庫県庁は「地域創生」を掲げ、地域住民やNPO、企業、市町と連携した「協働」のまちづくりを重視しています。
広域自治体でありながら、県民局・県民センターを通じて現場に深く入り込み、地域の人々と膝を突き合わせて課題解決に取り組む姿勢が根付いています。
デスクワークで計画を作るだけでなく、現場に足を運び、地域の人々の熱い想いに触れながら、共に汗をかいてプロジェクトを進めることができます。
地域の祭りや伝統文化の継承、特産品の開発など、住民と一体となって地域の魅力を磨き上げるプロセスには、行政と県民の絆を感じる瞬間が多くあります。
人とのつながりを大切にしながら仕事ができる点も大きな魅力です。
【兵庫県庁の志望動機】兵庫県庁の求める人物像
兵庫県は今、人口減少や社会構造の変化に対応し、持続可能な兵庫を実現するための変革期にあります。
多様な地域性を持つ兵庫県を一つにまとめ、未来へ牽引していくためには、前例踏襲ではない新しい発想と行動力を持った人材が必要です。
県の人材育成方針などを踏まえると、多様な価値観を尊重しつつ、困難な課題にも果敢に挑戦する姿勢が重視されていることが分かります。
ここでは、特に兵庫県庁が求めている職員の資質について、具体的なキーワードを用いて解説します。
これらを理解し、自分の強みとリンクさせることが選考突破の鍵となります。
多様な価値観を尊重し「つなぐ力」を持つ人物
「5つの国」という多様な背景を持つ兵庫県では、地域ごとに異なる文化や住民気質が存在します。
そのため、自分自身の価値観を押し付けるのではなく、それぞれの地域の歴史や風土、住民の想いを深く理解し、尊重する姿勢が不可欠です。
その上で、立場や意見の異なる人々をつなぎ合わせ、合意形成を図る高いコミュニケーション能力と調整力が求められます。
県庁職員は、市町や関係団体、民間企業など多様なステークホルダーの間に立ち、連携のハブとしての役割を果たさなければなりません。
相手の立場に立って物事を考え、信頼関係を築きながら協力体制を構築できる人物が、兵庫県の多様性を力に変えることができます。
変化を恐れず自律的に挑戦し続ける人物
社会情勢が刻々と変化する中で、行政にもスピード感と柔軟性が求められています。
兵庫県庁では、これまでのやり方に固執することなく、時代の変化を敏感に捉え、新しい課題に対して自ら考え行動できる自律型の人材を求めています。
「前例がないからできない」と諦めるのではなく、「どうすれば実現できるか」を知恵を絞って考えるチャレンジ精神と改革マインドが必要です。
特に、デジタル技術の活用や、公民連携による新しいサービスの創出など、行政の枠組みを超えた取り組みにも積極的な姿勢が評価されます。
失敗を恐れずに一歩を踏み出し、より良い県政の実現に向けて挑戦し続ける熱意を持った人物が歓迎されます。
現場主義を貫き県民と共に汗をかける人物
どれほど立派な計画も、現場の実情に合っていなければ意味がありません。
兵庫県庁は、机上の空論ではなく、現場に足を運び、県民の生の声を聞く「現場主義」を大切にしています。
課題の本質は現場にこそあるという意識を持ち、フットワーク軽く地域に飛び込んでいける行動力が求められます。
また、県民や地域団体に対して上から目線で指導するのではなく、同じ目線に立って共に悩み、共に解決策を模索するパートナーとしての姿勢が重要です。
困難な現場であっても粘り強く取り組み、県民と共に汗をかいて地域の未来を切り拓いていくことに喜びを感じられる人物こそが、兵庫県庁職員として最も信頼されます。
【兵庫県庁の志望動機】志望動機を作成する際のポイント
兵庫県庁への志望動機を作成する際は、「なぜ他の自治体ではなく兵庫県なのか」という理由を、兵庫県の特性と自身のビジョンを掛け合わせて論理的に説明する必要があります。
多くの受験者がいる中で、採用担当者の目に留まる志望動機にするためには、ありきたりな表現を避け、あなた自身の言葉で語ることが不可欠です。
兵庫県の「多様性」や「現場主義」といったキーワードを意識しつつ、以下のポイントを踏まえて構成を練り上げましょう。
なぜ「兵庫県庁」かを明確にする
まず、兵庫県庁でなければならない理由を明確にしましょう。
出身地である場合は、地元への愛着だけでなく、「兵庫県の多様性を活かした政策に携わりたい」や「震災復興の精神を受け継ぎたい」といった、県庁ならではの役割に焦点を当てることが重要です。
県外出身者の場合は、「日本の縮図と呼ばれる環境で、幅広い行政課題に挑戦し成長したい」や「兵庫県の先進的な防災対策に感銘を受けた」など、客観的な視点からの魅力を語ると説得力が増します。
いずれの場合も、市役所業務との違い(広域調整、大規模インフラ、専門的支援など)を意識し、県という立場だからこそ実現できることを強調してください。
自身の原体験と志望理由をリンクさせる
志望動機に深みを持たせるためには、あなた自身の実体験(原体験)に基づいていることが大切です。
「ボランティア活動で地域の方々と交流し、行政支援の重要性を感じた」「留学中に兵庫県の特産品が評価されているのを見て、産業振興に関心を持った」「災害時の避難訓練に参加し、県の防災体制に興味を持った」など、具体的なエピソードを盛り込みましょう。
これにより、志望動機が単なる知識の羅列ではなく、あなたの人生経験から湧き上がった「熱意の証明」となります。
どのような経験がきっかけで公務員を志し、その中でなぜ兵庫県を選んだのか、ストーリー性を持って伝えてください。
入庁後に取り組みたい具体的なビジョンを示す
熱意を伝えるだけでなく、入庁後に具体的にどのような仕事に取り組みたいかというビジョンを示すことも重要です。
「但馬地域の観光資源を活用してインバウンドを誘致したい」「阪神間の産業集積を活かしてスタートアップ支援を行いたい」など、関心のある地域や分野を具体的に挙げると良いでしょう。
ただし、公務員は異動がつきものですので、特定の業務に固執しすぎず、「将来的には〇〇の分野にも挑戦し、県政全体に貢献したい」といった幅広い視野と成長意欲も併せて示すことがポイントです。
兵庫県の総合計画などを参考に、県が目指す方向性と自分のやりたいことが合致していることをアピールしましょう。
自身の強みがどう貢献できるかを伝える
最後に、あなたの持つ強みやスキルが、兵庫県庁の業務においてどのように活かせるかを具体的に説明します。
例えば、「ゼミ活動で培った多角的な視点は、多様な地域課題の解決に役立つ」「アルバイトでの接客経験で得た傾聴力は、県民との対話や協働に活かせる」といった具合です。
兵庫県庁が求める人物像(つなぐ力、挑戦心、現場主義)を意識し、あなたの強みがそれらに合致していることを示してください。
単に能力を自慢するのではなく、その能力を使って兵庫県の課題解決や発展にどう貢献できるかという「貢献のイメージ」を採用担当者に持たせることが大切です。
【兵庫県庁の志望動機】志望動機を伝える際の注意点
兵庫県への思いが強くても、伝え方を間違えるとマイナス評価につながる可能性があります。
特に、公務員としてのバランス感覚や、広域自治体としての役割を正しく理解していない内容は避けるべきです。
ここでは、志望動機をブラッシュアップする際に必ずチェックしておきたい、陥りやすいミスと注意点について解説します。
これらを踏まえて、独りよがりにならず、プロフェッショナルな視点を持った志望動機に仕上げましょう。
どの企業・組織でも通じる内容にしない
「人の役に立ちたい」「社会貢献がしたい」「安定しているから」といった志望動機は、どの自治体や企業でも通用する汎用的なものです。
これでは「兵庫県庁でなければならない理由」が伝わりません。
兵庫県特有の「5つの国」という地域性や、震災からの復興、産業構造などを踏まえ、兵庫県ならではの固有名詞や施策を盛り込むようにしましょう。
また、単に「兵庫県が好き」という感情だけでなく、行政官として客観的に兵庫県のポテンシャルや課題を分析し、それをどう伸ばし、解決していくかという建設的な視点を持つことが重要です。
評論家的な視点や批判だけで終わらせない
現状の課題を指摘することは大切ですが、単に「ここが問題だ」「遅れている」と批判するだけでは、行政官としての適性を疑われてしまいます。
「評論家」ではなく「当事者」として、課題に対してどう向き合い、自分ならどう行動するかという前向きな解決策や姿勢を示すことが求められます。
また、特定の政策や政治的な話題に対して偏った意見を述べることも、中立性が求められる公務員試験においてはリスクがあります。
あくまで行政の実務的な側面(仕組みづくり、現場支援、調整など)に焦点を当て、県民のために何ができるかという視点で語るように心がけてください。
特定の地域や分野へのこだわりすぎに注意する
兵庫県は多様な地域を持っていますが、県庁職員は「全県的な奉仕者」です。
「神戸のことしか考えていない」「地元の播磨地域以外は行きたくない」といった極端な地域限定志向は、広域人事を行う県庁組織にはマッチしません。
もちろん、特定の地域への愛着を語ることは良いですが、最終的には「その経験を活かして全県の発展に寄与したい」という広域的な視野を示す必要があります。
同様に、特定の業務(例えば観光だけ)にしか興味がないという態度も、幅広い業務を担うゼネラリストとしての適性を疑問視される可能性があるため、柔軟性を持たせた表現にすることが賢明です。
【兵庫県庁の志望動機】兵庫県庁の志望動機例文
最後に、これまでのポイントを踏まえた兵庫県庁の志望動機例文を3パターン紹介します。
「防災・減災」「地域創生・観光」「産業振興・次世代産業」という異なるテーマで作成しました。
これらをそのままコピーするのではなく、自分の経験や言葉に置き換えて、あなたオリジナルの志望動機を作成する際の参考にしてください。
構成や論理展開のヒントとして活用しましょう。
例文1:防災・減災(震災の教訓)に焦点を当てた場合
私は、阪神・淡路大震災の教訓を受け継ぐ貴庁で、災害に強く誰もが安心して暮らせる社会を構築したいと考え志望します。
大学時代、被災地でのボランティア活動に参加し、ハード面の整備だけでなく、地域コミュニティによる共助の重要性を痛感しました。
貴庁は「創造的復興」を掲げ、世界トップレベルの防災対策とソフト面の支援を両輪で進めています。
その先進的な取り組みに深く共感し、私もその一翼を担いたいと強く思いました。
入庁後は、危機管理部局において、市町や地域住民と連携した防災訓練の実施や、災害時の受援体制の強化に取り組みたいです。
私の「現場で考え行動する力」を活かし、安全安心な兵庫の実現に貢献する所存です。
例文2:地域創生・観光(5つの国の魅力)に焦点を当てた場合
私は、「日本の縮図」である兵庫県の多様な魅力を世界に発信し、地域経済を活性化させたいと考え、貴庁を志望します。
学生時代、県内各地を巡る中で、それぞれの地域が持つ固有の歴史や食文化の豊かさに感動しました。
一方で、その魅力が十分に伝わりきっておらず、人口減少が進む地域の現状にもどかしさを感じました。
貴庁に入庁し、各地域の特色を活かした観光ルートの開発や、農産物のブランド化支援など、広域的な視点で地域をつなぐ施策を推進したいです。
私の強みである「異文化理解力と語学力」を活かし、インバウンド誘致を含めた戦略的なプロモーションを行うことで、兵庫ブランドの価値向上と持続可能な地域づくりに貢献したいと考えています。
例文3:産業振興・次世代産業に焦点を当てた場合
私は、兵庫県の強固な産業基盤を活かしつつ、次世代産業の創出を通じて県経済の成長を牽引したいと考え、貴庁を志望します。
ゼミでの研究を通じ、既存のモノづくり産業と、スタートアップなどの新しい技術を融合させることで、イノベーションが生まれる可能性を感じました。
貴庁は、水素エネルギーの利活用や起業家支援など、未来を見据えた産業政策に積極的に取り組んでいます。
私は、産業労働部局において、企業間のマッチングや進出企業の支援に携わり、新たなビジネスが生まれるエコシステムを構築したいです。
私の「粘り強い調整力」を活かし、行政、企業、大学をつなぐハブとなり、活力あふれる兵庫経済の発展に尽力したいと考えます。
まとめ
兵庫県庁の志望動機を作成する鍵は、「日本の縮図」と呼ばれるこの県の多様性と、震災復興から培われた「共生・協働」の精神を深く理解することにあります。
広大なフィールドを持つ兵庫県だからこそ、あなたの強みや情熱を活かせる場所が必ずあります。
自身の原体験を掘り下げ、なぜ兵庫県庁で働きたいのか、そこでどのような課題に挑戦し、県民のために何を実現したいのかを具体的に言語化してください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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