【企業研究】ホンダはなんの会社?仕事内容や競合との違いと求める人物像まで徹底解説

【企業研究】ホンダはなんの会社?仕事内容や競合との違いと求める人物像まで徹底解説

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はじめに

今回は、世界的な輸送機器メーカーである「ホンダ(本田技研工業)」について、徹底的に解説していきます。

ホンダは「The Power of Dreams」というスローガンで知られ、多くの就活生が憧れる人気企業の一つです。

この記事を読めば、ホンダがどんな会社で、どんな人材を求め、どうすれば内定に近づけるのかが具体的にわかります。

企業研究の第一歩として、ぜひ最後まで読み進めてくださいね。

【ホンダはなんの会社】ホンダはどんな会社なのか

ホンダ(本田技研工業)は、世界をリードする輸送機器メーカーです。

多くの人は「バイク」や「自動車」の会社というイメージが強いと思いますが、それだけではありません。

実は、小型ジェット機「HondaJet」や、歩行アシスト、汎用エンジン、さらにはロボティクス技術(ASIMOなど)まで、非常に幅広い分野で事業を展開しています。

「技術のホンダ」と呼ばれるように、独創的な技術力で人々の生活を豊かにする製品を生み出し続けているのが特徴です。

「人間尊重」「三つの喜び(買う喜び、売る喜び、創る喜び)」を基本理念に掲げ、常に新しい価値の創造に挑戦し続ける、夢と情熱に溢れた企業と言えるでしょう。

【ホンダはなんの会社】ホンダの仕事内容

ホンダの事業は多岐にわたるため、仕事内容も非常に幅広いです。

メーカーとしての中核を担う「研究開発」や「生産」部門はもちろん、それらを支える「営業」や「コーポレート」部門まで、多様な職種が存在します。

ホンダの強みは、これらの職種が連携し、時には部門の垣根を越えて「世のため人のため」という共通の目的のために一丸となって挑戦できる環境があることです。

例えば、新しいバイクを開発する際も、研究者が技術を追求するだけでなく、生産ラインの効率や、営業担当が掴んだ市場のニーズまで考慮してモノづくりが進められます。

ここでは、代表的な仕事内容をいくつかピックアップして、具体的にどのような役割を担っているのかを詳しく見ていきましょう。

自分の強みや興味がどの分野で活かせるか、イメージしながら読んでみてください。

研究開発 (R&D)

ホンダの「夢」を形にする最前線が、研究開発(R&D)部門です。

ホンダの研究開発は、(株)本田技術研究所という独立した子会社が担っているのが大きな特徴で、これにより自由な発想とスピーディーな研究開発が可能になっています。

具体的な仕事内容は、自動車、バイク、パワープロダクツ、さらには航空機やロボティクスといった未来のモビリティの先行研究から、製品化に向けた設計・開発、テストまで多岐にわたります。

例えば、次世代の電気自動車(EV)のバッテリー技術を研究する人もいれば、より安全性を高めるための自動運転技術を開発する人もいます。

「世界初」や「ホンダらしさ」をとことん追求し、まだ世にない新しい価値を生み出すことがミッションです。

技術的な専門知識はもちろんですが、既存の枠にとらわれない発想力や、失敗を恐れずに挑戦し続けるタフな精神力が求められる仕事です。

生産・製造技術

研究開発部門が生み出した「夢」を、高品質な製品として世界中のお客様に届ける役割を担うのが、生産・製造技術部門です。

ホンダはグローバルに多くの生産拠点を持っており、それらの工場が効率的かつ高品質に製品を生み出せるよう、生産ラインの設計や改善、新しい製造技術の導入などを行います。

例えば、ロボットを活用した自動化ラインを構築したり、環境負荷の少ない製造プロセスを開発したりするのもこの部門の仕事です。

「どうすれば、より安く、より早く、より良い製品を作れるか」を常に追求し続ける、モノづくりの根幹を支える重要なポジションと言えます。

単に機械を動かすだけでなく、現場のスタッフとコミュニケーションを取りながら課題を発見し、解決していく能力が求められます。

グローバルな視点を持って、世界中の工場の最適化を考えるスケールの大きな仕事です。

営業・マーケティング

ホンダの製品やサービスを、世界中のお客様に届け、その魅力を伝えるのが営業・マーケティング部門の役割です。

国内はもちろん、海外の販売代理店と連携し、販売戦略を立案・実行します。

また、市場調査を通じて「お客様が今、何を求めているのか」を的確に把握し、それを製品開発部門にフィードバックする重要な役割も担っています。

例えば、特定の国や地域に合わせたプロモーション活動を企画したり、新しい販売チャネルを開拓したりします。

ホンダの製品は、自動車やバイクといった高額なものが多いため、お客様との長期的な信頼関係を築くことが非常に重要です。

製品知識はもちろん、高いコミュニケーション能力や、市場のトレンドを読み解く分析力が求められます。

「ホンダファン」を一人でも多く増やすために、情熱を持ってブランドの価値を発信していく仕事です。

コーポレート (人事、経理、法務など)

会社の経営を根幹から支え、社員が働きやすい環境を整えるのがコーポレート部門です。

人事、経理、財務、法務、広報、ITなど、その業務は多岐にわたります。

例えば、人事部門であれば、ホンダの「夢」に共感し、共に挑戦できる仲間を採用・育成する制度を企画します。

経理・財務部門は、グローバルに展開する事業の「血液」とも言える資金の流れを管理し、経営判断に必要な情報を提供します。

法務部門は、新しい技術開発や海外進出に伴う法的なリスクを管理し、会社を守ります。

一見、製品とは直接関わらないように見えますが、これらの部門がしっかりと機能してこそ、研究開発や生産、営業部門が最大限のパフォーマンスを発揮できます。

会社全体の動きを把握し、専門的な知識を活かして経営陣や各部門をサポートする、非常に重要な役割を担っています。

【ホンダはなんの会社】ホンダが選ばれる理由と競合比較

数ある自動車・輸送機器メーカーの中で、なぜホンダは多くの就活生やお客様から選ばれ続けるのでしょうか。

その理由は、単に優れた製品を作っているからだけではありません。

創業から続く独自の企業文化や哲学が、ホンダの大きな魅力となっています。

例えば、年齢や役職に関係なく自由に議論できる「ワイガヤ」という文化は、ホンダの独創的な製品を生み出す源泉の一つです。

また、トヨタ自動車や日産自動車といった国内の競合他社と比較しても、ホンダには際立った特徴があります。

ここでは、ホンダが持つ独自の強みや企業風土、そして競合他社との違いを具体的に解説していきます。

「自分はなぜホンダで働きたいのか」を考える上で、非常に重要なポイントになるはずです。

独創的な技術力とチャレンジ精神

ホンダが選ばれる最大の理由の一つは、その圧倒的な技術力と、常に新しいことに挑戦し続けるチャレンジ精神です。

創業者の本田宗一郎氏の時代から受け継がれるこの精神は、「世界初」の技術や製品を数多く生み出してきました。

例えば、環境に配慮した低公害エンジン「CVCC」の開発や、F1レースへの参戦と勝利、さらには航空機事業への参入など、「できるわけがない」と言われたことにあえて挑戦し、実現してきた歴史があります。

この背景には、前述した(株)本田技術研究所の存在が大きく、利益や常識にとらわれず自由に研究開発に没頭できる環境が整えられています。

「技術で人々の生活を豊かにしたい」「誰もやったことがないことに挑戦したい」という強い情熱を持つ人にとって、ホンダは非常に魅力的なフィールドと言えるでしょう。

グローバルな事業展開とブランド力

ホンダは、世界中で愛されるグローバルブランドです。

特にバイクにおいては世界トップシェアを誇り、アジアや南米など新興国でのブランド力は絶大です。

自動車事業においても、北米市場を中心に高い評価を得ています。

このように、特定の地域に依存しないバランスの取れたグローバルな事業展開は、ホンダの経営の安定性にもつながっています。

また、四輪、二輪、パワープロダクツ、航空機と、事業の柱が複数あることも大きな強みです。

若いうちから海外の拠点で活躍できるチャンスも多く、「世界を舞台に働きたい」と考える就活生にとって、ホンダは非常に魅力的な選択肢となります。

世界中の多様な文化や価値観に触れながら、ホンダの製品を通じて人々の暮らしに貢献できるのは、この会社ならではの醍醐味です。

「人間尊重」の企業風土

ホンダの基本理念の一つに「人間尊重」があります。

これは、お客様だけでなく、取引先、そして共に働く従業員一人ひとりを尊重するという考え方です。

この理念は、社内のフラットな企業風土にも表れています。

ホンダでは、役職や年齢、性別に関わらず「〜さん」と呼び合う文化が根付いており、若手社員であっても自由に意見を言いやすい環境があります。

また、「ワイガヤ」と呼ばれる、立場を超えた本音の議論を重視するミーティングもホンダの象徴です。

こうした風土が、個々の能力を最大限に引き出し、チームとしての力を高めています。

「自分の意見を尊重してもらいたい」「多様な仲間と切磋琢磨しながら成長したい」と考える人にとって、ホンダの企業風土は非常に働きやすい環境と言えるでしょう。

競合他社 (トヨタ、日産など) との比較

国内の競合他社、特にトヨタ自動車と比較した場合、ホンダの特徴はより鮮明になります。

トヨタが「カイゼン」に代表されるような、徹底した効率化と盤石な生産体制、そして全方位的な製品ラインナップで「王者」として君臨しているのに対し、ホンダは「技術の独創性」や「チャレンジ精神」で差別化を図っています。

良くも悪くも「尖った」技術やデザインで、熱狂的なファンを生み出すのがホンダ流と言えます。

また、日産自動車がルノーとのアライアンスを活かしたグローバル戦略や、早期からの電気自動車(EV)への注力で存在感を示す中、ホンダは二輪事業での圧倒的な強みや、航空機事業といった独自の領域を持っている点が異なります。

どちらが良い悪いではなく、自分が「安定・調和」を重視するのか、「挑戦・独創性」を重視するのかによって、相性が分かれると言えるでしょう。

【ホンダはなんの会社】ホンダの求める人物像

世界中で愛される製品を生み出し、常に新しい挑戦を続けるホンダ。

そんなホンダが、未来を共に創る仲間として新卒就活生に求めているのは、どのような資質なのでしょうか。

ホンダの採用メッセージの中心には、常に「夢」というキーワードがあります。

「The Power of Dreams」をスローガンに掲げるホンダは、社員一人ひとりが自らの夢を持ち、その実現に向けて情熱を注ぐことを期待しています。

単に優秀な学生であること以上に、ホンダの企業理念や価値観に深く共感し、それを体現できるかどうかが重要視されます。

ここでは、ホンダが公式に発信している情報や、これまでの採用傾向から見えてくる「ホンダが求める人物像」を、具体的な要素に分解して解説していきます。

自分自身のエピソードと照らし合わせながら、アピールできるポイントを探してみてください。

「The Power of Dreams」に共感できる人

ホンダが最も大切にしている価値観、それが「The Power of Dreams」です。

これは、単なるスローガンではなく、ホンダの企業活動そのものを表しています。

ホンダは、社員一人ひとりが「夢」を持ち、その夢の実現に向けて挑戦することを原動力として成長してきました。

そのため、「自分自身が成し遂げたい夢を持っていること」、そして「ホンダという舞台でその夢を実現したい」という強い意志を持っている人が求められます。

面接などでも、「あなたの夢はなんですか?」「ホンダで何を実現したいですか?」といった問いが投げかけられる可能性が高いです。

自分の将来のビジョンや、社会に対してどのような価値を提供したいのかを、自分の言葉で情熱的に語れることが非常に重要になります。

自ら考え、行動できる主体性を持つ人

ホンダは「人間尊重」の理念のもと、個々の自主性を重んじる社風です。

若手であっても大きな裁量が与えられ、自ら考えて行動することが求められます。

指示を待つのではなく、「自分はどうしたいのか」「どうすべきか」を常に考え、積極的に提案・実行できる主体性が不可欠です。

例えば、学生時代にサークルやアルバイトで、自ら課題を見つけ、周囲を巻き込みながら解決策を実行した経験などは、この主体性をアピールする絶好の材料となります。

ホンダには「ワイガヤ」という文化がありますが、これも自ら考え、自分の意見を発信することが前提となっています。

「自走できる人材」であるかどうかは、選考において厳しく見られるポイントと言えるでしょう。

困難な課題にも挑戦し続ける人

ホンダの歴史は、まさに挑戦の歴史です。

F1への挑戦、CVCCエンジンの開発、航空機事業への参入など、常に困難で高い壁に挑み続けてきました。

そのため、ホンダは「失敗を恐れずにチャレンジできる人」を高く評価します。

もちろん、ただ無謀に挑戦するのではなく、困難な課題に対して粘り強く取り組み、仮に失敗したとしてもそこから学び、次の成功につなげられる「タフさ」が求められます。

学生時代の研究や部活動、留学などで、高い目標を掲げて努力し、壁にぶつかりながらも乗り越えた経験は、大きなアピールポイントになります。

「現状維持」を良しとせず、常により高いレベルを目指して努力し続けられる人材が、ホンダの未来を創っていくのです。

チームワークを大切にし、多様性を尊重できる人

ホンダのモノづくりは、決して一人では成し遂げられません。

研究開発、生産、営業など、様々な部門のプロフェッショナルが連携し、チームとして動くことで初めて実現します。

また、ホンダは世界中で事業を展開しており、社内には多様な国籍、文化、価値観を持つ人々が働いています。

そのため、自分とは異なる意見や背景を持つ人を尊重し、積極的にコミュニケーションを取りながら協力関係を築ける能力が不可欠です。

学生時代に、チームで一つの目標に向かって取り組んだ経験や、多様なメンバーの中で調整役を果たした経験などは、この素養を示す上で有効です。

「個」の強さと同時に、チーム全体のアウトプットを最大化するために貢献できる「協調性」が求められます。

【ホンダはなんの会社】ホンダに向いてる・向いていない人

ここまでホンダの仕事内容や求める人物像を見てきましたが、これらを踏まえて、あなたはホンダに向いているでしょうか。

ホンダは非常に魅力的な企業ですが、その独自の企業文化や仕事の進め方は、人によって合う・合わないがはっきりと分かれる可能性があります。

「夢」や「挑戦」といった言葉にワクワクする人もいれば、少しプレッシャーに感じる人もいるでしょう。

入社後のミスマッチを防ぐためにも、自分がホンダの環境でいきいきと働けるタイプなのか、それとも他の環境の方が合っているのかを冷静に自己分析することは非常に重要です。

ここでは、ホンダに向いている人の特徴と、逆に向いていない可能性のある人の特徴を具体的に挙げていきます。

自分の価値観や性格と照らし合わせながら、客観的に判断してみてください。

向いている人:新しい価値創造に喜びを感じる人

ホンダは「世にないもの」を生み出すことに強いこだわりを持つ会社です。

そのため、「前例がないからやる」「困難だからこそ挑戦する」というマインドセットが根付いています。

「モノづくりが心から好き」で、自分の技術やアイデアで新しい価値を創造し、人々の生活を豊かにすることに純粋な喜びを感じる人にとって、ホンダは最高の環境です。

既存の枠組みの中で効率的に業務をこなすことよりも、試行錯誤しながらでも「0から1を生み出す」プロセスを楽しめる人は、ホンダで大きなやりがいを感じられるでしょう。

自分の夢やアイデアを形にしたいという強い情熱を持っている人に向いています。

向いている人:グローバルな舞台で活躍したい人

ホンダは世界中に拠点を持つ、真のグローバルカンパニーです。

売上の大半は海外であり、日常業務の中で海外のスタッフと英語でコミュニケーションを取る機会も少なくありません。

若いうちから海外赴任や出張を経験できるチャンスも豊富にあります。

そのため、「日本国内にとどまらず、世界を舞台に働きたい」という強い志向を持つ人には最適な環境です。

語学力はもちろん重要ですが、それ以上に、異なる文化や価値観を持つ人々と積極的に交流し、多様性を尊重しながらチームとして成果を出せる柔軟性やコミュニケーション能力が求められます。

グローバルな環境で自分を成長させたい人にとって、ホンダは魅力的な選択肢です。

向いていない人:安定志向が強すぎる人

ホンダは「挑戦」を是とする社風であり、常に変化を求められます。

もちろん、世界的な大企業としての安定基盤はありますが、社内の雰囲気として「現状維持」は評価されにくい傾向があります。

そのため、「決められた仕事をミスなくこなしたい」「できるだけ変化のない環境で安定して働きたい」という志向が強い人にとっては、プレッシャーを感じる場面が多いかもしれません。

ホンダでは、若手であっても自ら課題を見つけて行動することが期待されます。

「安定」や「保守的」な働き方を最優先に考える場合は、ホンダの社風とはミスマッチが起こる可能性があります。

向いていない人:指示待ちで行動するのが苦手な人

ホンダでは「人間尊重」の理念のもと、個々の自主性が重んじられます。

裏を返せば、手取り足取り丁寧に指示を出してくれる環境とは限りません。

「自分で考えて行動する」ことが前提であり、上司や先輩からの指示を待っているだけでは成長できませんし、評価もされにくいでしょう。

自ら積極的に情報を収集し、周囲を巻き込みながら仕事を進めていく主体性が求められます。

「何をすればよいか、具体的に指示してほしい」というタイプの人や、自分で判断することに強い不安を感じる人は、ホンダの自由度の高い環境に戸惑ってしまうかもしれません。

【ホンダはなんの会社】ホンダに受かるために必要な準備

ホンダは、その人気とブランド力から、就職難易度が非常に高い企業の一つです。

技術系・事務系問わず、全国の優秀な学生が応募してくるため、内定を勝ち取るためには徹底した準備が不可欠です。

「ホンダが好きだから」という漠然とした憧れだけでは、数多くのライバルに埋もれてしまいます。

なぜ他のメーカーではなくホンダなのか、ホンダで何を成し遂げたいのかを明確にし、それを裏付ける具体的なエピソードを準備する必要があります。

ここでは、ホンダの選考を突破するために、就活生が今すぐ取り組むべき準備について、具体的なステップに分けて解説します。

付け焼き刃ではない、本質的な対策を心がけ、自信を持って選考に臨めるようにしましょう。

徹底した企業研究:「なぜホンダなのか」を明確にする

ホンダの内定を掴む上で最も重要なのが、「なぜトヨタでも日産でもなく、ホンダなのか」という問いに、自分自身の言葉で明確に答えることです。

そのためには、表面的な情報収集にとどまらない、深い企業研究が不可欠です。

ホンダの製品や技術はもちろん、創業からの歴史や「人間尊重」「三つの喜び」といった企業理念、さらには「ワイガヤ」などの独自の企業文化まで深く理解しましょう。

その上で、ホンダのどのような点に強く共感し、魅力を感じているのかを具体的に言語化します。

競合他社の企業研究も同時に行い、ホンダの独自性や優位性を客観的に比較分析することで、志望動機の説得力が格段に増します。

自己分析:自身の「夢」や「挑戦」の経験を棚卸しする

ホンダは「夢」や「挑戦」を重視する企業です。

そのため、選考ではあなた自身がこれまでどのような「夢」を持ち、それに向かってどのように「挑戦」してきたのかが問われます。

まずは自己分析を徹底的に行い、これまでの人生を振り返ってみましょう。

学生時代の部活動、サークル、アルバイト、研究、留学など、どんな小さなことでも構いません。

「高い目標を掲げて努力した経験」や「困難な壁にぶつかり、それを乗り越えた経験」を具体的に洗い出してください。

そして、その経験から何を学び、どのような強みが培われたのかを整理します。

「主体性」や「粘り強さ」といった、ホンダが求める人物像と合致するエピソードを見つけ出し、論理的に説明できるように準備することが重要です。

ES対策:ホンダ独自の設問意図を読み解く

ホンダのエントリーシート(ES)では、一般的な志望動機や自己PRに加え、ホンダらしさを問う独自の設問が出されることがあります。

例えば、「あなたの夢はなんですか」や「これまでで最もチャレンジングだった経験は」といった内容です。

これらの設問には、単に事実を書くだけでなく、その背景にあるあなたの「価値観」や「情熱」を伝えることが求められます。

なぜその夢を持ったのか、なぜその挑戦をしたのか、そのプロセスで何を考え、どう行動したのかを具体的に記述しましょう。

企業研究で得たホンダの価値観と、自己分析で見つけた自身のエピソードを巧みにリンクさせ、「自分はホンダで活躍できる人材だ」ということを論理的かつ情熱的にアピールすることが、ES突破の鍵となります。

面接対策:「人間力」と「熱意」を伝える準備

ホンダの面接は、ESの内容を深掘りしながら、学生の「人間性」や「熱意」を確かめる場であると言われています。

特に「ワイガヤ」の文化があるように、対話(コミュニケーション)を非常に重視します。

そのため、準備した回答を一方的に話すのではなく、面接官の質問の意図を正確に汲み取り、自分の言葉で真摯に受け答えすることが重要です。

また、「夢」や「挑戦」について語る際は、論理性に加えて「情熱」が伝わるかどうかも見られています。

自分の言葉に熱を込めて、本気でホンダで働きたいという強い想いをアピールしましょう。

模擬面接などを活用し、自分の考えを分かりやすく、かつ熱意を持って伝える練習を重ねておくことをお勧めします。

【ホンダはなんの会社】ホンダの志望動機の書き方

ホンダの選考において、志望動機は合否を分ける最も重要な要素の一つです。

多くの学生が「バイクが好きだから」「F1で感動したから」といった理由を挙げますが、それだけでは「ファン」の域を出ず、採用担当者の心には響きません。

なぜなら、ホンダが知りたいのは「なぜホンダで働きたいのか」そして「入社後、ホンダにどう貢献してくれるのか」という点だからです。

「好き」という感情を、論理的で説得力のある「志望動機」に昇華させる必要があります。

そのためには、企業研究と自己分析で得た情報を整理し、「自分」と「ホンダ」との接点を明確に示すことが不可欠です。

ここでは、採用担当者に「この学生と一緒に働きたい」と思わせる、ホンダの志望動機を作成するための具体的なポイントを解説します。

ポイント1:ホンダの理念や製品への共感を具体的に示す

志望動機の導入として、まずは「なぜホンダに惹かれたのか」を具体的に示すことが重要です。

単に「製品が好き」ではなく、例えば「貴社のCVCCエンジンの開発史に、困難な課題にも技術力で立ち向かう挑戦の精神を感じ、強く共感しました」といった形で、具体的な製品やエピソードを挙げましょう。

また、「人間尊重」や「The Power of Dreams」といった企業理念に触れ、「個人の夢を尊重し、挑戦を後押しする社風に魅力を感じた」など、自分の価値観とホンダの理念が合致していることを示すのも有効です。

この部分で、いかに深く企業研究を行っているか、そして本気でホンダのフィロソフィーに共感しているかを伝えることが、志望動機の土台となります。

ポイント2:入社後に実現したい「夢」を明確にする

ホンダは社員に「夢」を持つことを奨励しています。

したがって、志望動機においても、「あなたがホンダに入社して、将来的に何を成し遂げたいのか」という「あなたの夢」を明確に語ることが非常に効果的です。

例えば、「貴社の自動運転技術を発展させ、交通事故ゼロの社会を実現したい」「自分が開発したバイクで、新興国の人々の生活をもっと豊かにしたい」といった、具体的でスケールの大きな夢を提示しましょう。

重要なのは、その夢が「世のため人のため」というホンダの価値観と一致しており、かつホンダという舞台でしか実現できない理由を添えることです。

あなたの夢とホンダの夢が重なることをアピールしてください。

ポイント3:自身の強みや経験がどう活かせるかを結びつける

「夢」を語るだけでなく、その夢を実現するために「自分には何ができるのか」を具体的に示す必要があります。

ここで自己分析が活きてきます。

学生時代の研究活動、チームでのプロジェクト経験、アルバイトでの課題解決経験など、あなたの「強み」や「スキル」を裏付けるエピソードを挙げましょう。

そして、その強みがホンダのどの部門で、どのように活かせるのかを論理的に結びつけます。

例えば、「大学で培った〇〇の専門知識を、貴社の次世代EV開発に活かしたい」「サークルで培ったリーダーシップを発揮し、多様なメンバーをまとめ、プロジェクトを推進したい」など、入社後の活躍イメージを採用担当者に具体的に持たせることが重要です。

ポイント4:競合他社ではなくホンダを選んだ理由を論理的に説明する

志望動機を締めくくる上で欠かせないのが、「なぜ競合他社ではなく、ホンダでなければならないのか」という点です。

トヨタや日産など、他の優れたメーカーと比較した上で、ホンダの「独自性」に焦点を当てましょう。

例えば、「トヨタのカイゼンによる効率化も素晴らしいが、自分はホンダの『0から1を生み出す』独創的な技術開発の風土により強く惹かれた」「二輪から四輪、さらには航空機まで手掛ける事業の多様性と、それぞれの領域で挑戦を続ける姿勢に、自身の成長の可能性を最も感じた」といった形で、ホンダでしか得られない経験や、ホンダだからこそ実現したい夢があることを明確に伝えることが、志望動機の説得力を決定づける最後の鍵となります。

【ホンダはなんの会社】ホンダについてよくある質問

ホンダはグローバルに事業を展開し、その企業文化も独特なため、就活生の皆さんからは多くの質問が寄せられます。

特に、グローバル企業ならではの英語力の必要性や、配属先・勤務地の決まり方、福利厚生などは、実際に働く上で非常に気になるポイントでしょう。

また、ホンダの選考は情報が限られている部分もあり、OB・OG訪問の可否などを知りたいという声もよく聞きます。

ここでは、そうした就活生が抱きがちな疑問について、一般的な情報や傾向をもとに回答していきます。

もちろん、制度は年度によって変更される可能性もあるため、最新の情報は必ずホンダの採用ページや説明会で確認するようにしてください。

疑問点を解消しておくことも、安心して選考に進むための重要な準備の一つです。

Q1:英語力はどの程度必要ですか?

ホンダは売上の8割以上を海外で上げているグローバルカンパニーです。

そのため、英語力は多くの職種で必要とされます。

特に技術系であれ事務系であれ、海外の拠点や取引先とメールや会議でコミュニケーションを取る機会は日常的に発生します。

とはいえ、入社時点で完璧なビジネス英語が求められるわけではありません。

ホンダには充実した語学研修制度があり、入社後に学ぶ意欲があれば問題ない場合も多いです。

ただし、選考段階で一定のTOEICスコア(一般的に600点以上、職種によっては730点以上)が目安とされることもあります。

「英語はできた方が圧倒的に有利」であり、活躍の場も広がるため、学生のうちから継続的に学習しておくことを強くお勧めします。

Q2:勤務地や配属先はどのように決まりますか?

勤務地や配属先は、多くの就活生が気にする点です。

ホンダの場合、技術系職種は栃木県(本田技術研究所)や埼玉県(製作所)、三重県(鈴鹿製作所)、熊本県(熊本製作所)などが主な勤務地となります。

事務系職種は、東京(青山本社)や埼玉県(和光ビル)に加え、各事業所での勤務可能性もあります。

配属先については、本人の希望や適性、専攻分野、そして会社のニーズを総合的に勘案して決定されます。

選考の過程で希望を伝える機会はありますが、必ずしも希望通りになるとは限りません。

ホンダはジョブローテーションも活発なため、「どこで働くか」よりも「ホンダで何を成し遂げたいか」という視点を持つことが重要です。

Q3:福利厚生や研修制度について教えてください。

ホンダは「人間尊重」を掲げる企業だけあり、福利厚生制度は非常に充実しています。

独身寮や社宅制度はもちろん、住宅手当や家族手当、財形貯蓄制度、持株会制度などが整っています。

また、ホンダ独自の福利厚生として、ホンダ製品(自動車やバイク)の従業員割引制度などもあります。

研修制度も手厚く、新入社員研修に始まり、階層別研修、専門分野の技術研修、語学研修、海外トレーニー制度など、社員の成長を後押しするプログラムが豊富に用意されています。

「人を育てる」という文化が根付いており、自ら学ぶ意欲さえあれば、いくらでも成長できる環境が整っていると言えるでしょう。

Q4:OB・OG訪問は可能ですか?

OB・OG訪問は、企業のリアルな情報を得るために非常に有効な手段です。

ホンダが公式にOB・OG訪問の窓口を設けているかは年度によりますが、多くの社員は母校の後輩の訪問を歓迎してくれる傾向にあります。

大学のキャリアセンターを通じて紹介してもらうか、SNSやOB・OG訪問アプリなどを活用してコンタクトを取ってみましょう。

訪問の際は、「ワイガヤ」の雰囲気は本当か、若手の裁量権はどの程度あるか、仕事のやりがいや大変な点など、説明会では聞けないような「生の声」を質問するのがお勧めです。

ただし、社員の方も忙しい中で時間を作ってくれているため、事前に企業研究を徹底し、失礼のないようマナーを守って臨むことが大前提です。

まとめ

今回は、世界的な輸送機器メーカーであるホンダについて、その事業内容から求める人物像、選考対策まで詳しく解説してきました。

ホンダは単なる自動車・バイクメーカーではなく、「The Power of Dreams」を原動力に、航空機やロボティクスといった未来の領域にも果敢に挑戦し続ける「夢と挑戦」の企業です。

その分、社員にも高い主体性とチャレンジ精神が求められます。

この記事を読んで、ホンダの魅力と、自分がホンダで働く姿を具体的にイメージできるようになったのではないでしょうか。

あなたの「夢」とホンダの「夢」が重なる点を見つけ、熱意を持って選考に臨んでください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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