はじめに
皆さんも日常的に使っている「LINE」や「Yahoo! JAPAN」。
これらを提供するLINEヤフー株式会社は、その知名度とサービスの浸透度から、新卒就活生に毎年絶大な人気を誇っています。
しかし、「日本最大級のIT企業なのは知っているけど、具体的に何をしている会社なの?」「どんな人が求められているの?」と聞かれると、意外と答えに詰まる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな皆さんの疑問を解消し、LINEヤフーの企業研究と選考対策を一気に深められるよう、徹底的に解説していきます!
【LINEヤフーはなんの会社】LINEヤフーはどんな会社なのか
LINEヤフーは、2023年にヤフー株式会社とLINE株式会社などが統合して誕生した、日本のインターネットサービスを牽引する企業です。
皆さんの生活に欠かせないコミュニケーションアプリ「LINE」や、ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」、さらには「PayPay」などのフィンテックサービスまで、非常に幅広い事業領域を持っています。
同社のミッションは「『WOW』なライフプラットフォームを創り、日常に『!』を届ける。
」こと。
コミュニケーション、情報検索、ニュース、Eコマース、決済など、人々の生活のあらゆる場面で「便利」や「驚き」を提供することを目指している、日本最大級のユーザー基盤を持つIT企業です。
【LINEヤフーはなんの会社】LINEヤフーの仕事内容
LINEヤフーは、先ほど触れたように非常に多岐にわたるサービスを展開しています。
そのため、社内の仕事内容も驚くほど多様です。
就活生の皆さんが選考を受ける際は、主に「エンジニア職」「ビジネス職」「デザイナー職」といった大きな枠(コース)に分かれて応募することになります。
これらの職種は、それぞれが独立して動いているのではなく、密接に連携を取りながら、日々何千万人ものユーザーが利用するサービスを支え、改善し、そして新しい価値を生み出しています。
自分の専門性や興味がどの職種で最も活かせるのかを理解することは、入社後のミスマッチを防ぐだけでなく、選考での自己PRを深める上でも非常に重要です。
具体的な仕事内容を知ることで、志望動機も「サービスが好きだから」という段階から一歩進み、「この仕事を通じてこう貢献したい」という具体的なものに進化させることができるでしょう。
ここでは、代表的な職種の仕事内容について見ていきましょう。
エンジニア職:日本のネットインフラを最前線で支える
LINEヤフーの根幹を支えているのが、高い技術力を持つエンジニア職です。
皆さんが毎日使うLINEアプリの新機能開発や、Yahoo! JAPANトップページの安定運用、Yahoo!ニュースの配信システムの構築、さらには「PayPay」の決済基盤の開発まで、その活躍の場は多岐にわたります。
また、膨大なユーザーデータに基づいたAI技術の研究開発や、大規模なデータを処理するための分析基盤の構築、それらすべてを支えるインフラの設計・運用も重要な仕事です。
単にコードを書くだけでなく、サービスの企画段階から関わり、どうすればユーザー体験が向上するかを考えることも求められます。
日本のインターネットサービスを文字通り最前線で動かし、技術の力で社会課題の解決に貢献できる点は、エンジニアにとってこの上ないやりがいと言えるでしょう。
プログラミングスキルはもちろん、複雑な課題を解決する論理的思考力や、他職種と連携するチームワークも不可欠です。
ビジネス職:サービスを成長させ、世の中に「WOW」を届ける
ビジネス職は、LINEヤフーが持つ多様なサービスを「事業」として成長させ、収益を生み出し、社会に広めていく役割を担います。
例えば、Yahoo! JAPANやLINEに表示される広告商品の企画・提案営業、Eコマース事業(Yahoo!ショッピングなど)の出店ストアへのコンサルティングやキャンペーン企画、フィンテックサービスの戦略立案、そして全く新しい事業を生み出す新規事業開発など、その内容は多岐にわたります。
市場のトレンドを読み解き、データを分析しながら「どうすればサービスがもっと使われるか」「どうすれば収益が上がるか」を考え、実行していくダイナミックな仕事です。
社内のエンジニアやデザイナー、そして社外のクライアント企業やパートナー企業など、非常に多くの関係者を巻き込みながらプロジェクトを推進するリーダーシップや調整能力が求められます。
自分の企画や提案が世の中の「当たり前」を作っていく可能性を秘めた、魅力的な職種です。
デザイナー職:何千万人の「使いやすい」を設計する
LINEヤフーのデザイナー職は、単にサービスを美しく彩るだけではありません。
何千万人もの多様なユーザーが「使いやすい」「心地よい」「楽しい」と感じられる体験そのものを設計する、非常に重要な役割を担っています。
具体的には、LINEアプリやYahoo! JAPANの各サービスのUI(ユーザーインターフェース)デザイン、新機能の企画段階から関わるUX(ユーザー体験)のリサーチと設計、サービスのブランドイメージ構築などを行います。
なぜこのデザインなのか、なぜこのボタン配置なのかを、ユーザー行動やデータに基づいて論理的に説明し、エンジニアやビジネス職と議論しながら最適な形を追求していきます。
自分のデザインが、翌日には何千万人もの人々のスマートフォンに表示され、その反応がダイレクトに返ってくる環境は、大きなプレッシャーであると同時に、他社では決して味わえない圧倒的な影響力とやりがいを感じられるでしょう。
【LINEヤフーはなんの会社】LINEヤフー選ばれる理由と競合比較
IT業界には、Google、Amazonといった外資系企業から、楽天グループ、サイバーエージェント、メルカリといった国内の有力企業まで、多くの魅力的なライバルが存在します。
その中で、なぜLINEヤフーは多くの就活生から選ばれるのでしょうか。
また、他の企業とは何が違うのでしょうか。
「みんなが使っているから」「大手だから」といった漠然とした理由だけで志望動機を組み立ててしまうと、面接で「なぜうちなのですか?」と聞かれたときに説得力のある回答ができません。
企業としての独自の強みや、競合他社と比較した際の優位性をしっかり理解することが、企業研究の核心です。
競合と比較分析することで、自分がLINEヤフーの「どの部分」に強く惹かれているのかが明確になり、それがそのまま「あなただけの志望動機」の骨格となっていきます。
ここでは、LINEヤフーが選ばれる理由と、代表的な競合他社との違いを見ていきましょう。
選ばれる理由①:圧倒的なユーザー基盤とデータ量
LINEヤフーの最大の強みは、何と言ってもその圧倒的なユーザー基盤です。
LINEは月間9,600万人以上(2023年9月末時点)が利用するコミュニケーションインフラであり、Yahoo! JAPANも日本最大級のアクセス数を誇るポータルサイトです。
一つの新機能リリースやキャンペーンが、社会全体に大きな影響を与えるほどのインパクトを持っています。
また、これらの多様なサービスから日々生み出される膨大かつ多種多様なデータは、他社の追随を許さない貴重な経営資源です。
このビッグデータを活用したAIの研究開発や、精度の高いサービス改善、効果的なマーケティング戦略こそが、LINEヤフーの競争力の源泉となっています。
「日本の今」をリアルタイムで感じながら、大きなスケールで仕事がしたい人にとって、これ以上ない環境と言えます。
選ばれる理由②:事業領域の広さとサービス間のシナジー
LINEヤフーは、コミュニケーション(LINE)、メディア(Yahoo!ニュース)、検索、広告、Eコマース(Yahoo!ショッピング、ZOZO)、フィンテック(PayPay、LINE証券)など、人々の生活の始まりから終わりまで、あらゆるシーンをカバーする事業領域の広さを持っています。
さらに、LINEとヤフーが統合したことで、これらのサービス間の連携、いわゆる「シナジー」が急速に進んでいます。
例えば、Yahoo! JAPANのサービス利用でPayPayポイントが貯まったり、LINEアプリ上でYahoo!のサービスがシームレスに使えるようになったりといった取り組みです。
一つの会社にいながら、まるで複数の業界を経験するかのような多様なキャリアパスを描ける可能性があり、領域を横断した新しいサービスの創出に携われるチャンスに満ちている点も、大きな魅力です。
競合比較:楽天グループとの違い
LINEヤフーとしばしば比較されるのが、同じく日本を代表するIT企業である楽天グループです。
楽天も「楽天経済圏」と呼ばれる、Eコマース(楽天市場)、フィンテック(楽天カード、楽天銀行)、モバイル(楽天モバイル)、スポーツなど、非常に多角的な事業を展開しています。
両社の大きな違いは、その「経済圏」の入口です。
LINEヤフーが「コミュニケーション(LINE)」と「情報(Yahoo!)」という人々の日常に深く根差したプラットフォームを強みとしているのに対し、楽天は「Eコマース(楽天市場)」と「楽天ポイント」という「お得に買い物ができる」という価値を軸に経済圏を構築しています。
また、LINEヤフーがAIやデータ活用といったソフトウェア面での強みを追求している一方、楽天は自社での物流網(楽天ロジスティクス)や携帯キャリア事業など、よりリアルな社会インフラへの大規模投資も行っている点が特徴的です。
【LINEヤフーはなんの会社】LINEヤフーの求める人物像
これほど巨大で、多角的な事業を展開するLINEヤフーでは、一体どのような人材が求められているのでしょうか。
企業の採用ページを見ると、ミッションである「『WOW』なライフプラットフォーム」や、それを実現するためのバリュー(行動指針)が掲げられています。
これらに共感し、体現できる人材であることは大前提となります。
特に「WOW(驚き)」や「!(感動)」を生み出すことを目指している点からも、現状維持に満足せず、常に新しい価値を創造しようとするチャレンジ精神が重視されていることがわかります。
また、変化の激しいIT業界のトップを走り続けるためには、変化への柔軟な対応力や、新しいことを学び続ける学習意欲も欠かせません。
企業が公式に発信している「求める人物像」を正しく理解することは、面接での自己PRやガクチカ(学生時代に力を入れたこと)で、あなたがLINEヤフーにマッチする人材であることを効果的にアピールするための第一歩となります。
求める人物像①:ユーザーファーストを徹底できる人
LINEヤフーが提供する何千万人ものユーザーに使われるサービスは、すべて「ユーザー」のために存在しています。
そのため、「ユーザーは本当にこれを求めているか?」「どうすればもっと便利に、もっと楽しくなるか?」を常に自問自答し、ユーザーの課題解決や感動体験の創出に情熱を注げる人が求められます。
自分の好みやこだわりを優先するのではなく、ユーザーからのフィードバックや客観的なデータに基づき、冷静に判断し、素早く改善を繰り返せる姿勢が重要です。
自分が作ったものではなく、それを使ったユーザーが「WOW」と感じてくれることに最大の喜びを感じられる人、つまり「ユーザーファースト」の精神を徹底できる人が、LINEヤフーでは高く評価されます。
求める人物像②:圧倒的な当事者意識(オーナーシップ)を持つ人
LINEヤフーは巨大な組織ですが、その中で「誰かがやってくれるだろう」という受け身の姿勢では成長できません。
年次や役職に関わらず、一人ひとりが「これは自分の仕事だ」という強い当事者意識(オーナーシップ)を持って行動することが求められます。
指示を待つのではなく、自らサービスや組織の課題を見つけ出し、「どうすれば解決できるか」を考え、周囲を巻き込みながら実行に移せる人材が活躍しています。
「会社に何をしてもらうか」ではなく、「自分がこのサービスを、この会社をどう良くしていくか」という主体的な視点を持てるかどうか。
ガクチカなどで、そうした主体性を発揮した経験を語れると強いアピールになるでしょう。
求める人物像③:変化を楽しみ、挑戦し続けられる人
IT業界は、技術の進歩、市場のニーズ、競合の動向が目まぐるしく変わる世界です。
LINEヤフーも例外ではなく、昨日までの常識が今日には通用しなくなることも日常茶飯事です。
このような環境では、変化を「脅威」ではなく「チャンス」と捉え、前向きに楽しむ姿勢が不可欠です。
新しい技術や知識を貪欲に学び続け、自分自身をアップデートし続けることが求められます。
また、新しい価値「WOW」を生み出すためには、失敗を恐れないチャレンジが欠かせません。
前例のないことに挑戦し、たとえ失敗したとしても、その経験から学び、粘り強く「やりきる力」を持っている人は、LINEヤフーで大きく成長できる可能性を秘めています。
【LINEヤフーはなんの会社】LINEヤフーに向いてる・向いていない人
「求める人物像」は理解できても、「じゃあ、具体的に自分は向いているんだろうか?」と不安に思う人もいるでしょう。
企業の社風や働き方との「相性」は、就職活動において非常に重要です。
入社後に「こんなはずじゃなかった」と後悔するミスマッチは、皆さんにとっても企業にとっても大きな損失となってしまいます。
ここでは、これまでの情報を踏まえ、LINEヤフーの仕事や環境に「向いている人」と、もしかしたら「向いていないかもしれない人」の具体的な特徴を整理します。
これは優劣ではなく、あくまで「相性」の問題です。
自分に当てはまる部分、当てはまらない部分を客観的に見つめ直し、自己分析を深める材料にしてください。
向いている人①:世の中への影響力が大きい仕事がしたい人
LINEヤフーのサービスは、日本のインターネットインフラの一部と言っても過言ではありません。
自分が関わった仕事や改善した機能が、何千万人という人々の日常にダイレクトに影響を与える。
この事実に、大きな責任感と共に、強烈なやりがいを感じられる人は間違いなく向いています。
「自分の力で世の中をもっと便利にしたい」「日本のインターネットを次のステージに進めたい」といった、社会貢献への意識や、大きなスケールで物事を動かしたいという志向を持っている人にとって、LINEヤフーは最高の舞台となるでしょう。
自分の仕事の「手触り感」を強く感じたい人におすすめです。
向いている人②:チームで大きな成果を出したい人
LINEヤフーが提供するような大規模で複雑なサービスは、決して一人の天才が生み出せるものではありません。
エンジニア、デザイナー、ビジネス職、データサイエンティストなど、多種多様な専門性を持ったプロフェッショナルたちが、日々議論を重ね、協力(協働)することで成り立っています。
個人のスキルを磨くことはもちろん重要ですが、それ以上に、異なる背景や意見を持つメンバーを尊重し、チーム全体として「1+1を3にも4にも」していくプロセスを楽しめる人が向いています。
建設的なコミュニケーションを通じて、個人の力の総和を超える大きな成果を生み出すことに喜びを感じる人には、非常に刺激的な環境です。
向いていない人:安定志向で、決まった仕事をコツコツやりたい人
LINEヤフーは日本を代表する大企業であり、経営基盤は安定していますが、仕事の内容は「安定」とは程遠いかもしれません。
IT業界の最前線にいるため、市場や技術の変化に合わせて、担当するサービスの方針が大きく変わったり、組織の体制が変更されたりすることも頻繁に起こり得ます。
そのため、「一度覚えた仕事を、毎日同じようにミスなくこなしたい」「マニュアル化されたルーティンワークを好む」といった安定志向が強い人にとっては、常に新しいことへのキャッチアップを求められる環境が、大きなストレスになってしまう可能性があります。
変化を避けるよりも、変化を自ら起こしていくことを楽しむマインドが求められます。
【LINEヤフーはなんの会社】LINEヤフーに受かるために必要な準備
さて、LINEヤフーという企業の姿がかなり具体的になってきたのではないでしょうか。
ここまで読んで、「やっぱりLINEヤフーで働きたい!」という気持ちが強くなった人も多いと思います。
しかし、ご存知の通り、LINEヤフーは就活生から圧倒的な人気を誇り、内定を獲得するのは決して簡単ではありません。
生半可な準備では、数多くの優秀なライバルたちに埋もれてしまいます。
内定を勝ち取るためには、企業研究、自己分析、そして選考対策の3つを徹底的に、かつ連動させて進める必要があります。
「憧れ」だけで終わらせないために、具体的に何を、どのレベルまで準備すればよいのか。
ここでは、LINEヤフーの選考を突破するために不可欠な準備について、3つのポイントに絞って解説します。
準備①:「なぜLINEヤフーなのか」を徹底的に深掘りする
面接で必ず聞かれる「なぜ他のIT企業ではなく、LINEヤフーなのですか?」という質問に、自信を持って答える準備が必要です。
「LINEを毎日使っているから」「Yahoo!ニュースが便利だから」といった、単なる「いちユーザー」としての感想だけでは、志望動機として弱すぎます。
楽天、Google、サイバーエージェントなど、他の競合他社と徹底的に比較し、LINEヤフーにしかない強み(例:圧倒的なユーザー基盤、コミュニケーションと情報の両軸、データの質と量)を自分の言葉で説明できなければなりません。
そして、その強みと、あなたが「入社後に成し遂げたいこと」が、どのように結びつくのかを論理的に語れるように準備しましょう。
準備②:自身の経験と「求める人物像」を結びつける
LINEヤフーが掲げる「ユーザーファースト」「当事者意識」「挑戦」といったキーワード。
これらをただ暗記するのではなく、あなた自身の過去の具体的な経験(ガクチカ、アルバイト、研究など)と強力に結びつける作業が不可欠です。
例えば、「サークルの新歓活動で、参加者の『不満』を徹底的にヒアリングし(ユーザーファースト)、新しい企画を立案・実行(挑戦)した経験」や、「アルバイト先で、指示待ちではなく自らマニュアルの問題点を見つけ、改善を提案した(当事者意識)経験」などです。
その経験の中で、自分がどう考え、どう行動し、何を学んだのか、そしてその学びをLINEヤフーでどう活かせるのか、という一連のストーリーを明確に整理しておきましょう。
準備③:職種理解と専門性の準備(特にエンジニア・デザイナー)
LINEヤフーは職種別(コース別)採用を行っています。
ビジネス職を志望する場合でも、同社がどのような技術やビジネスモデルで成り立っているのか、最低限のIT知識やビジネス理解は必須です。
特にエンジニア職やデザイナー職を志望する場合は、付け焼き刃の知識では通用しません。
学生時代にどれだけ本気で技術やデザインに向き合ってきたかが厳しく問われます。
自身の研究内容や開発経験、インターンでの実績、そしてそれらをまとめたポートフォリオ(制作実績集)の質が、書類選考や面接の合否を大きく左右します。
自分がどの技術領域(例:AI、インフラ、アプリ開発)や、どのデザイン分野(例:UXリサーチ、UIデザイン)で貢献したいのかを明確にし、そのためのアウトプットを高いレベルで準備しておくことが何よりも重要です。
【LINEヤフーはなんの会社】LINEヤフーの志望動機の書き方
選考対策の中でも、特に多くの就活生が頭を悩ませるのが「志望動機」の作成です。
何千、何万というエントリーシート(ES)の中で、採用担当者の目に留まり、「この学生に会ってみたい」と思わせる志望動機は、どうすれば書けるのでしょうか。
大切なのは、「憧れ」や「企業のすごさ」を語るのではなく、「自分がこの会社で何を成し遂げたいのか」という未来に向けた意志と、「自分ならそれができる」という貢献の可能性を具体的に示すことです。
「すごい会社だから入りたい」という受け身の姿勢ではなく、「自分の力を活かして、御社と共にもっとすごい未来を作りたい」という主体的な熱意が伝わるかどうかが鍵となります。
ここでは、説得力のある志望動機を組み立てるための3つのステップを紹介します。
書き方①:「結論(なぜ志望するか)」を最初に明確にする
ESでも面接でも、物事を伝える際の基本は「結論ファースト」です。
「私が御社を志望する理由は、〇〇という課題を解決し、人々の生活をより豊かにしたいからです」というように、あなたの最も伝えたい「志望の核」を最初に提示しましょう。
例えば、「御社の持つ膨大なデータを活用したAI技術を用いて、個々人に最適化された情報体験を創出し、ユーザーの『知りたい』に応えたい」など、できるだけ具体的に表現します。
最初にゴールを示すことで、採用担当者はあなたが何を言いたいのかを瞬時に理解でき、その後に続く「理由」や「具体例」がスムーズに頭に入ってくるようになります。
書き方②:志望理由を裏付ける「原体験」を盛り込む
なぜあなたが、数ある企業の中でLINEヤフーを志望し、そして(ステップ①で述べた)「〇〇を成し遂げたい」と考えるようになったのか。
そのきっかけとなった、あなた自身の「原体験」を簡潔に盛り込みましょう。
例えば、「地方に住む祖母が、LINEを使って家族と楽しそうに連絡を取り合う姿を見て、ITが人の繋がりを深める力に感動した」や、「学生時代の研究でデータの力に魅了され、日本最大のデータを持つ御社でその可能性を追求したいと思った」などです。
あなたにしか語れない具体的なエピソードは、志望動機に強い説得力と独自性(オリジナリティ)を与えてくれます。
ただし、自分語りにならず、それがLINEヤフーの事業とどう繋がるかを意識してください。
書き方③:入社後に「どう貢献できるか」で締めくくる
志望動機は、企業へのラブレターであると同時に、「自分を採用するメリット」を提示するプレゼンテーションでもあります。
「成し遂げたいこと」を語るだけでなく、それを実現するために、あなたのどんな強みや経験が活かせるのかを具体的に示して締めくくりましょう。
例えば、「学生時代に培ったデータ分析スキルと、サークル運営で培った巻き込み力を活かし、ビジネス職として〇〇サービスの利用者数拡大に貢献したい」といった形です。
「頑張ります」といった抽象的な意気込みではなく、あなたが即戦力、あるいは将来のコア人材として活躍できる可能性を採用担当者に感じさせることが、内定への最後のひと押しとなります。
【LINEヤフーはなんの会社】LINEヤフーについてよくある質問
ここまでLINEヤフーについて詳しく解説してきましたが、企業研究を進めていると、公式ホームページだけでは分からない、細かな疑問や不安が出てくるものです。
「英語ってどれくらい必要なの?」「配属先や勤務地は希望が通る?」など、就活生の皆さんからよく寄せられる質問について、就活アドバイザーの視点からお答えしていきます。
選考が始まる前にこれらの疑問を解消しておくことは、企業理解を深めるだけでなく、入社後のミスマッチを防ぐ上でも非常に大切です。
面接本番で「何か質問はありますか?」と聞かれた際にも役立つ情報ですので、ぜひ参考にしてください。
質問①:英語力はどの程度必要ですか?
楽天グループが「英語公用語化」を掲げているため、LINEヤフーでも高い英語力が必須だと思っている学生さんが多いですが、現状では「部署や職種による」というのが実情です。
例えば、LINEのグローバル展開(特にアジア市場)を担当する部署や、海外の最新技術トレンドを常にキャッチアップする必要があるエンジニア職、AIの研究開発部門などでは、ビジネスレベルの英語力が求められる、あるいは歓迎されるケースが多いです。
一方で、国内向けサービスの開発・運営が中心の部署では、日常業務で英語を使う頻度は高くありません。
ただし、大企業としてグローバルな視点は常に持っているため、英語学習への意欲やポテンシャルは評価されるポイントになります。
質問②:勤務地や配属(職種)は希望が通りますか?
LINEヤフーは、東京(紀尾井町、四谷など)の本社のほか、福岡、大阪、名古屋、仙台など全国に主要な開発・営業拠点を置いています。
特にエンジニア職や一部の職種では、「どこでもオフィス」という制度を導入し、リモートワークと出社を組み合わせた柔軟な働き方を推進している場合があります(制度は随時見直される可能性あり)。
新卒採用は、「エンジニアコース」「ビジネスコース」「デザイナーコース」といった職種別(コース別)採用が基本です。
選考段階でコースは決まりますが、その先の具体的な部署(初期配属)については、本人の希望や適性、そして入社時期の組織ニーズを総合的に考慮して決定されるのが一般的です。
面談などを通じて希望を伝える機会はありますが、必ずしも第一希望の部署に配属されるとは限らない点は理解しておきましょう。
質問③:企業の雰囲気(社風)はどのような感じですか?
LINEとヤフーという、それぞれ異なる文化を持っていた二つの大企業が統合したため、非常に多様なバックグラウンドや価値観を持つ社員が在籍しているのが最大の特徴です。
両社に共通していたのは、IT企業らしい「フラットな組織文化」です。
役職名ではなく「〇〇さん」と呼び合い、年次や役職に関わらず、良いアイデアであれば積極的に発言・議論することが奨励される雰囲気があります。
服装の自由度も高いです。
ただし、これだけ大きな組織ですので、配属される部署やチームによって雰囲気は異なります。
「全社的にこうだ」と一概に言うのは難しいため、可能であればインターンシップへの参加や、OB/OG訪問を通じて、現場の「生の声」を聴いてみることを強くおすすめします。
まとめ
今回は、新卒就活生に絶大な人気を誇るLINEヤフーについて、「なんの会社か」という基本から、具体的な仕事内容、求める人物像、そして選考対策まで、徹底的に解説してきました。
LINEヤフーは、「LINE」と「Yahoo! JAPAN」という日本の二大プラットフォームを核に、コミュニケーション、情報、決済、Eコマースなど、人々の生活に欠かせない多様なサービスを提供する、まさに「ライフプラットフォーム」企業です。
同社で働くことは、何千万人もの日常に影響を与えるという大きなやりがいと、社会インフラを支える責任が伴います。
また、変化の激しいIT業界の最前線で、常に「ユーザーファースト」の視点を持ち、高い「当事者意識」を持って「挑戦」し続けることが求められる、刺激的かつハードな環境でもあります。
この記事で得た情報を「知識」で終わらせず、ぜひあなたの自己分析と結びつけてください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート











