今回は、日本を代表する総合電機メーカーであり、近年はITソリューション事業「Lumada」などで変革を続ける日立製作所の本選考について解説します。
27卒のみなさんにとって、大手企業の本選考情報は喉から手が出るほど欲しい情報ですよね。
特に日立製作所のような超人気企業となると、情報の質が合否を分けると言っても過言ではありません。
この記事では、早期選考の有無から具体的な選考フロー、そして内定を勝ち取るための秘策まで、私の経験と最新のトレンドを交えて徹底的に掘り下げていきます。
これから始まる就活戦線を勝ち抜くための武器として、ぜひ最後まで読み込んでください。
【日立製作所 本選考】27卒採用では早期選考の実施はある？
結論から申し上げますと、日立製作所の27卒採用において早期選考が実施される可能性は非常に高いと言えます。
日立製作所に限らず、近年の就活トレンドとして、優秀な学生を早めに確保したいという企業の意向が強まっており、インターンシップ経由での早期アプローチが一般化しているからです。
具体的には、夏や冬に開催されるインターンシップに参加し、そこで高い評価を得た学生に対して、通常の本選考ルートとは異なる特別な案内が届くケースが多く見られます。
これはいわゆる「リクルーター面談」や「マッチング面談」と呼ばれるもので、表向きの選考解禁日よりも早い段階で実質的な選考が進んでいくルートです。
【日立製作所 本選考】27卒本選考の採用スケジュール
日立製作所の本選考スケジュールは、職種（技術系・事務系）や応募時期によって異なりますが、例年の傾向からある程度の予測を立てることができます。
特に27卒の就活は全体的に早期化の傾向にあるため、情報をこまめにチェックし、少しでも早く動き出すことが重要です。
ここでは、一般的な本選考の流れと、注意すべきタイミングについて詳しく見ていきましょう。
自分が希望する職種のエントリー時期を逃さないよう、しっかりとスケジュールを頭に入れておいてください。
本選考の日程
日立製作所の本選考は、3月の就活解禁とともに本格化しますが、実際にはそれ以前からプレエントリーや説明会が始まっています。
例年の傾向を見ると、3月上旬にエントリーシートの受付が開始され、3月下旬から4月にかけて適性検査や面接が順次実施されるスケジュール感が一般的です。
特に技術系の場合は、学校推薦やジョブマッチング制度を活用した早期の動きが活発で、事務系よりも選考が進むのが早い傾向にあります。
一方、事務系も6月の選考解禁日を待たずに、水面下でリクルーターによる面談が行われることが多いため、3月の段階でいつでも面接に臨める準備をしておくことが必須です。
公式のマイページを頻繁に確認し、説明会の予約や書類提出の期限を逃さないように管理しましょう。
本選考の締切
本選考のエントリー締切は、一度きりではなく複数回に分けて設定されることが通例です。
一般的には、第1タームの締切が3月下旬頃、第2タームが4月中旬頃、それ以降も夏採用や秋採用として募集が続く場合があります。
しかし、ここで強くお伝えしたいのは、可能な限り第1タームで応募することの重要性です。
人気企業である日立製作所では、早い段階で採用予定人数に近い内定者が出ることも珍しくなく、後半のタームになるほど競争倍率が跳ね上がります。
「まだ準備ができていないから」と先延ばしにするのではなく、第1タームでの提出を目指して逆算して行動計画を立ててください。
特にエントリーシートの推敲やWebテスト対策は、締切直前になって慌てないよう、余裕を持って進めておくことが悔いのない就活につながります。
【日立製作所 本選考】27卒本選考の選考フロー
日立製作所の選考フローは、非常にオーソドックスでありながら、各段階で高いレベルの能力と熱意が求められるのが特徴です。
基本的にはエントリーシート提出、Webテスト、そして複数回の面接という流れになりますが、職種によってはグループディスカッションが挟まれることもあります。
また、日立独自の「マッチング面談」という形式をとることもあり、ここでは単なる選考だけでなく、学生と企業の相互理解が重視されます。
それぞれのステップで何が見られているのかを正確に把握し、対策を講じることが内定への近道です。
1. エントリーシート
エントリーシートでは、志望動機や自己PRといった基本的な項目に加え、「日立製作所で挑戦したいこと」や「これまでの経験で困難を乗り越えたエピソード」などが詳しく問われます。
ここで見られるポイントは、日立製作所の企業理念である「和」「誠」「開拓者精神」に共感し、それを体現できる人材であるかどうかです。
単に経験を羅列するのではなく、その経験を通じて得た学びが、日立製作所の社会イノベーション事業にどう貢献できるのかを論理的に結びつける必要があります。
特に、結論から書く論理構成を徹底し、読み手である採用担当者が一読して内容を理解できるような分かりやすい文章を心がけてください。
誤字脱字のチェックはもちろん、第三者に添削を依頼して客観的な視点を取り入れることも有効な対策となります。
2. Webテスト
日立製作所のWebテストは、多くの就活生が最初の関門として直面する重要なステップです。
例年、SPI形式のテストが採用されており、言語・非言語・性格検査の3つで構成されています。
ここでのポイントは、なんといってもスピードと正確性です。
日立製作所のような人気企業には数万人の応募が集まるため、足切りラインは比較的高めに設定されていると考えられます。
対策としては、市販のSPI対策本を1冊購入し、解法パターンを暗記するまで繰り返し解くことが最も効果的です。
特に非言語分野の推論や計算問題は、慣れていないと時間が足りなくなることが多いため、時間を計って本番形式で練習することを強くおすすめします。
性格検査では、企業の求める人物像に合わせすぎず、一貫性を持って回答することが大切ですが、極端な回答は避けるなど基本的な戦略は押さえておきましょう。
3. グループディスカッション
グループディスカッションは、主に対面やオンラインで実施され、与えられたテーマに対してチームで結論を導き出すプロセスが評価されます。
日立製作所で見られているのは、リーダーシップだけでなく、協調性や他者の意見を尊重する姿勢、つまり「和」の精神です。
自分の意見を主張するだけではなく、議論が停滞した際に助け舟を出したり、発言の少ないメンバーに話を振ったりするなど、チーム全体のパフォーマンスを最大化しようとする行動が高く評価されます。
また、論理的な思考力も重要であり、感情論ではなくデータや根拠に基づいた発言ができるかも見られています。
対策としては、普段からニュースや時事問題に対して自分の意見を持つようにし、結論に至るまでのプロセスを重視する練習をしておくと良いでしょう。
クラッシャーのような独断的な行動は厳禁です。
4. 一次面接（マッチング面談）
一次面接、あるいはマッチング面談と呼ばれるこのステップでは、エントリーシートに記載した内容の深掘りがメインとなります。
ここでは、学生が日立製作所の社風や業務内容に合っているか、そして学生自身も日立製作所で働くイメージを持てているかという「マッチング度」が重視されます。
聞かれることは、「なぜその大学・学部を選んだのか」「学生時代に力を入れたことは何か」といったオーソドックスな質問が多いですが、「なぜ他社ではなく日立なのか」という志望理由については鋭く突っ込まれることが予想されます。
対策としては、自己分析を徹底的に行い、自分の価値観と日立製作所の事業内容をリンクさせて話せるように準備しておくことが不可欠です。
また、逆質問の時間が設けられることが多いので、事前に企業研究を行い、意欲を感じさせる質問を用意しておきましょう。
5. 二次面接（マッチング面談）
二次面接以降は、現場の管理職や人事責任者が担当することが多く、より実務に近い視点での評価が行われます。
ここでは、入社後のキャリアプランや、困難な状況に直面した際の対処法など、より具体的でハイレベルな質問が投げかけられます。
見られるポイントは、ストレス耐性や問題解決能力、そして日立製作所で長く活躍できるポテンシャルがあるかどうかです。
例えば、「入社後にやりたい仕事と配属が違ったらどうするか」といった答えにくい質問をされることもありますが、嘘をつかずに自分の考えを誠実に伝える姿勢が評価されます。
対策としては、OB・OG訪問などを通じて具体的な業務内容を理解し、自分が入社して働く姿を鮮明にイメージさせておくことが重要です。
熱意だけでなく、論理的に自分のキャリアパスを語れるようにしておきましょう。
【日立製作所 本選考】27卒本選考のWebテストはSPIの可能性が高い
選考対策を進める中で、Webテストの種類を特定して対策することは非常に効率的です。
2026年卒の実績や近年の傾向を分析すると、日立製作所の27卒本選考においても、SPI形式のWebテストが実施される可能性が極めて高いと言えます。
具体的には、自宅のパソコンで受験するWebテスティング方式が採用されるケースが一般的で、試験時間は約1時間程度です。
内容は言語（国語）、非言語（数学）、性格検査の3部構成となっており、結果は通常1週間以内にメールで通知されます。
日立製作所は応募者数が膨大であるため、このWebテストでかなりの人数が絞り込まれる「足切り」としての役割を果たしています。
ボーダーラインは他の大手企業と比較しても高めに設定されていると予想されます。
直前になって慌てないよう、今のうちからSPIの対策本を周回し、苦手分野を克服しておくことが内定への第一歩となります。
【日立製作所 本選考】27卒本選考のインターン優遇
日立製作所の選考において、インターンシップへの参加は単なる職業体験以上の意味を持ちます。
はっきり言ってしまうと、インターンシップ参加者には明確な「優遇ルート」が存在するケースが多く、本選考を有利に進めるためのプラチナチケットとなり得るのです。
ただし、全てのインターン参加者が優遇されるわけではなく、その種類や参加時の評価によって扱いが異なります。
ここでは、それぞれのインターンシップ形態における優遇の実態について解説します。
1dayワークショップの早期選考優遇ルート
1dayワークショップは、比較的参加ハードルが低いイベントですが、ここにもチャンスは潜んでいます。
一般的には会社説明や簡単なグループワークが中心ですが、ここで極めて優秀な成績を残した学生や、社員の目に留まるような鋭い質問をした学生には、後日個別に連絡が来ることがあります。
具体的には、次回のインターンシップの優先案内や、限定の座談会への招待などが届くケースです。
1日だけだからと気を抜かず、ワークショップ中は常に評価されているという意識を持って積極的に発言し、社員との接点を持つように心がけましょう。
ここでの評価が、後の選考フローをショートカットするきっかけになることも十分にあり得ます。
夏インターンの早期選考優遇ルート
夏インターンは、日立製作所のインターンシップの中で最も重要度が高く、いわゆる「王道」の優遇ルートと言えます。
数日間にわたって実務に近い課題に取り組むため、社員も学生の能力や人柄をじっくりと見極めることができます。
このインターンで優秀な成績を残すと、リクルーターと呼ばれる社員から直接コンタクトがあり、定期的な面談を通じて本選考への準備をサポートしてもらえることがあります。
さらに、一部の優秀層には一次面接の免除や早期選考への特別招待といった、非常に強力な優遇措置が用意されることもあります。
夏インターンの選考自体も倍率は高いですが、ここを突破できれば内定に大きく近づくことができるため、全力を注いで挑戦する価値があります。
冬インターンの早期選考優遇ルート
冬インターンは、本選考直前の時期に開催されるため、より実践的な内容や企業理解を深めるプログラムが中心となります。
現在予定されている冬のインターンは、1日のワークショップやWEBセミナー形式が主であるため、数日間かけて行われる夏のインターンと比較すると、直接的な早期選考優遇を受けられる可能性はやや低くなる傾向にあります。
だからといって参加する意味がないわけではありません。冬インターンは、最新の事業戦略や求める人物像を再確認する絶好の機会であり、ここで得た情報を志望動機に盛り込むことで説得力を高めることができます。
また、顔を覚えてもらうことで熱意をアピールできるため、夏に参加できなかった学生にとっては、ラストチャンスとして積極的にエントリーすべきです。
【日立製作所 本選考】27卒本選考はインターン落ち学生でも応募できる？
インターンシップの選考に落ちてしまったからといって、本選考への応募を諦める必要は全くありません。
結論から言えば、インターン落ちの学生でも本選考に応募でき、内定を獲得することは十分に可能です。
実際、日立製作所の内定者の中には、インターンに参加していない、あるいはインターン選考に落ちた経験を持つ学生も数多く存在します。
ただし、インターン経由の学生に比べて、企業理解や社員との接点の数でハンデを負っていることは事実です。
そのため、インターンに参加できなかった分、OB・OG訪問を積極的に行ったり、説明会で熱心に質問したりするなど、情報収集と熱意のアピールで差を埋める努力が必要です。
インターン選考で落ちた原因を分析し、エントリーシートや面接の対策を練り直すことで、本選考でのリベンジは十分に果たせます。
過去の結果にとらわれず、本番に向けて準備を進めましょう。
【日立製作所 本選考】27卒本選考を突破するためのポイント
日立製作所のような人気企業の内定を勝ち取るためには、単に優秀であるだけでなく、「なぜ日立なのか」という問いに対して、誰よりも明確で説得力のある答えを持っている必要があります。
多くの優秀な学生が集まる中で、採用担当者の記憶に残り、「一緒に働きたい」と思わせるためには、戦略的なアピールが欠かせません。
ここでは、本選考を突破するために絶対に押さえておくべき3つのポイントを紹介します。
これらを意識して選考に臨むことで、合格率は格段に上がるはずです。
企業理念と事業内容への深い理解
日立製作所を受ける上で避けて通れないのが、企業理念と事業内容への深い理解です。
特に、日立が掲げる「Social Innovation（社会イノベーション）」事業や、デジタルソリューション群「Lumada」については、単なる用語の暗記ではなく、それが社会にどのような価値を提供しているかを自分の言葉で語れるレベルまで落とし込む必要があります。
また、創業の精神である「和」「誠」「開拓者精神」は、社員の行動指針として深く根付いています。
面接では、自分の経験や価値観がこれらの理念とどう共鳴するかを示すことが求められます。
中期経営計画などのIR資料にも目を通し、企業の目指す方向性を理解した上で、自分がその未来にどう貢献できるかをアピールしましょう。
「なぜ日立か」を明確にするロジカルな志望動機
総合電機メーカーやIT企業は数多く存在しますが、その中で「なぜ日立製作所なのか」を論理的に説明できなければ、内定は遠のきます。
例えば、インフラからITまで幅広い事業領域を持っていること、IT×OT（制御技術）×プロダクトの強みを活かしたソリューション提案ができることなど、他社にはない日立独自の特徴を具体的に挙げることが大切です。
競合他社との比較を行った上で、日立でなければ実現できない自分の夢や目標を語れるようにしてください。
「御社の技術力に惹かれました」といった漠然とした志望動機ではなく、具体的な事業事例や社員の話を引用しながら、あなただけのオリジナルな志望動機を作り上げることが差別化の鍵となります。
自身の強みと入社後の貢献イメージを具体化する
最終的に企業が見ているのは、「この学生が入社して活躍してくれるか」という点です。
そのため、自身の強みをアピールする際は、それが日立製作所の業務においてどう活かせるかを具体的にイメージさせる必要があります。
例えば、「粘り強さ」が強みであれば、長期的なプロジェクトにおいて困難に直面しても最後までやり抜く力としてアピールできます。
また、「巻き込み力」があれば、多様なステークホルダーと協働してプロジェクトを推進する力として響くでしょう。
重要なのは、過去の経験と未来の活躍を一本の線でつなぐことです。
入社後の配属希望やキャリアプランについても具体的に言及し、即戦力としてのポテンシャルを感じさせることが重要です。
まとめ
今回は、日立製作所の27卒本選考について、スケジュールから選考フロー、そして内定獲得のポイントまで詳しく解説してきました。
日立製作所は確かに難関企業ですが、早期からの準備と正しい戦略を持って臨めば、内定への扉は必ず開かれます。
特に、企業理念への共感や「なぜ日立か」という志望動機の深掘りは、選考突破の鍵となる重要な要素です。
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柴田貴司
（就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部）
柴田貴司
（就活市場監修者）
ただし、このルートに乗るためには単にインターンに参加するだけでは不十分であり、ワークショップ内での発言や立ち振る舞い、社員との交流において日立製作所が求める人物像であることをアピールする必要があります。
早期選考を狙うのであれば、インターンシップの段階から「これは選考の一部である」という強い意識を持って臨むことが大切です。