IT業界のインターンシップを徹底解説！実施企業や合格のためのポイントも紹介

「IT業界って、なんだか面白そうだけど、実際のところ何をやっているんだろう？」「インターンに参加してみたいけど、文系だしプログラミング経験もないし…」そんな風に感じている就活生は多いのではないでしょうか。

現代社会のあらゆる場面で必要不可欠となったIT技術。

その中心であるIT業界は、驚異的なスピードで成長を続けており、多くの就活生にとって非常に魅力的な選択肢となっています。

この記事では、そんなIT業界のインターンシップに焦点を当て、その全体像から具体的な内容、参加するメリット、さらには人気企業のインターンを勝ち抜くための秘訣まで、余すところなく徹底解説していきます。

IT業界のインターンシップは、単なる就業体験ではありません。

専門的なスキルを磨き、社会人として働くことの解像度を上げ、そして同じ志を持つ仲間と出会える貴重な機会です。

この記事が、あなたのIT業界への挑戦を後押しし、有意義な一歩を踏み出すための羅針盤となることを願っています。

【IT業界のインターンシップ】IT業界とは

IT業界と一言で言っても、その領域は非常に広く、多岐にわたります。

ITとは「Information Technology（情報技術）」の略で、コンピューターやインターネットといった技術を活用して、社会や生活をより豊かに、便利にするための製品やサービスを提供する産業全体を指します。

具体的には、私たちが日常的に使うスマートフォンのアプリやWebサイトを開発する「ソフトウェア業界」、パソコンやサーバーなどの機器を作る「ハードウェア業界」、LINEやInstagramのようなサービスを提供する「Webサービス業界」、そして企業のシステム構築や運用を支援する「情報処理サービス業界（SIer）」など、様々な分野に分かれています。

この業界の最大の特徴は、技術革新のスピードが非常に速く、常に新しいサービスや価値が生まれ続けている点です。

そのため、変化を楽しみ、主体的に学び続けられる人にとっては、大きなやりがいと成長を実感できる環境と言えるでしょう。

将来性も非常に高く、あらゆる産業の根幹を支える重要な役割を担っているため、多くの就活生から高い人気を集めているのです。

【IT業界のインターンシップ】インターンシップを募集している職種

IT業界のインターンシップと聞くと、パソコンに向かって黙々とプログラムを書く「エンジニア」の姿を思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし、実際には多様な職種でインターンシップの募集が行われており、それぞれの専門性を活かして活躍できるフィールドが広がっています。

例えば、サービスの設計図を描く企画職、ユーザーにとって使いやすいデザインを追求するデザイナー職、そしてそれらを形にするエンジニア職が三位一体となって、一つのサービスは作られています。

自分はどの役割に興味があるのか、どんな形でITの世界に関わっていきたいのかを考える上で、職種理解は欠かせません。

文系・理系を問わず、あなたの強みや興味を活かせる職種が必ず見つかるはずです。

ここでは、IT業界のインターンシップで特に募集の多い代表的な職種を3つご紹介します。

それぞれの仕事内容や求められるスキルを理解し、自分のキャリアプランと照らし合わせながら、最適なインターンシップ選びの参考にしてください。

エンジニア職

エンジニア職は、IT業界のサービスやプロダクト開発の核となる、いわば「ものづくり」の専門家です。

その役割は多岐にわたり、Webサイトやアプリケーションの機能を開発する「Webエンジニア」、スマートフォンのアプリを開発する「アプリエンジニア」、サービスが安定して動くための土台を支える「インフラエンジニア」など、専門分野によって細かく分かれています。

インターンシップでは、社員の指導のもとで実際の開発プロジェクトに参加し、コードを書く経験を積むことができます。

プログラミング経験者が対象となることが多いですが、企業によっては未経験者向けの研修から始まるプログラムも用意されています。

この職種のインターンシップの魅力は、自分の書いたコードが目に見える形でサービスに反映される達成感や、論理的思考力、問題解決能力といったポータブルスキルが実践的に身につく点です。

たとえ未経験であっても、自ら学ぼうとする意欲や知的好奇心を示すことで、参加のチャンスを掴むことは十分に可能です。

デザイナー職

デザイナー職は、Webサイトやアプリケーションの見た目や使いやすさを設計する役割を担います。

単に美しいデザインを作るだけでなく、ユーザーが直感的で快適にサービスを利用できるよう、情報設計や操作性を考える「UI/UXデザイン」が非常に重要視されています。

インターンシップでは、既存サービスの改善提案や、新規機能のデザイン制作といった課題に取り組むことが多いです。

社員デザイナーからのフィードバックを通じて、デザインの意図を論理的に説明する力や、ユーザー視点で物事を考える力が養われます。

この職種を目指す上では、自分のデザインスキルやセンスを示す「ポートフォリオ」の提出を求められることがほとんどです。

そのため、授業の課題や自主制作などで作品を作りためておくことが重要になります。

見た目の華やかさだけでなく、なぜそのデザインにしたのかという思考のプロセスを語れることが、選考を突破する上で大きなアピールポイントとなるでしょう。

企画・マーケティング職

企画・マーケティング職は、「どんなサービスを作ればユーザーに喜んでもらえるか」「どうすればもっと多くの人にサービスを使ってもらえるか」を考え、実行する仕事です。

市場のニーズを調査・分析し、新しいサービスのアイデアを考えたり、既存サービスの改善案を企画したりします。

また、SNSや広告などを活用して、サービスの魅力を世の中に広めていくプロモーション戦略の立案も担当します。

インターンシップでは、チームで新規事業の立案に挑戦するグループワークや、実際のデータを用いたマーケティング施策の分析・提案などを体験できます。

この職種には、情報収集能力や分析力、そして斬新なアイデアを生み出す発想力が求められます。

文系の学生にも門戸が広く開かれており、論理的思考力やコミュニケーション能力を活かして活躍できるため、毎年多くの学生から人気を集めています。

ITの知識だけでなく、世の中のトレンドに対する感度も重要となる職種です。

【IT業界のインターンシップ】IT業界のインターンシップの時期

IT業界のインターンシップは、他の業界と比較しても早期化の傾向が顕著です。

特に、本選考への直結を目指す学生や、早期から就職活動を意識している学生にとっては、スケジュール感を正確に把握し、計画的に行動することが成功のカギとなります。

多くの企業が夏に行う「サマーインターン」と、冬に行う「ウィンターインターン」の2つの大きなタームで募集をかけていますが、それ以外にも年間を通じて様々な期間・内容のインターンシップが開催されています。

「気づいた時にはもう募集が終わっていた」という事態を避けるためにも、大学3年生（修士1年生）になったら、すぐにでも情報収集を始めることを強くおすすめします。

アンテナを高く張り、興味のある企業のWebサイトや就活情報サイトをこまめにチェックする習慣をつけましょう。

周囲の動きに流されるのではなく、自分の就職活動の軸に合わせて、どの時期にどのインターンシップに参加するべきか戦略を立てることが、有意義な経験に繋がります。

募集期間

IT業界のインターンシップの募集は、開催時期よりもかなり早くから始まります。

夏のインターンシップ（サマーインターン）は、主に大学3年生の8月〜9月にかけて開催されますが、その募集のピークは大学3年生の5月〜7月頃です。

特に人気の高い大手企業やメガベンチャーでは、4月頃から情報公開が始まることも珍しくありません。

一方、冬のインターンシップ（ウィンターインターン）は、大学3年生の12月〜2月頃の開催が中心で、募集は10月〜12月頃にピークを迎えます。

サマーインターンに参加した学生向けの、より実践的な内容のインターンとして開催されることもあります。

重要なのは、これらの募集期間はあくまで一般的な目安であり、企業によって大きく異なるという点です。

本選考に直結するタイプのインターンシップは、募集期間が短く、すぐに締め切られてしまう傾向があるため、志望度の高い企業の情報は、公式サイトやSNSなどで常に最新の情報をキャッチアップするように心がけましょう。

開催期間

インターンシップの開催期間は、プログラムの内容によって大きく異なり、主に「短期」と「長期」の2種類に分けられます。

短期インターンシップは、1日から数日、長くても1〜2週間程度のものが主流です。

特に、夏休みや冬休みといった長期休暇中に集中的に開催されることが多く、複数の企業のインターンシップに参加しやすいのがメリットです。

企業説明会やセミナー形式のものから、チームで課題解決に取り組むグループワーク形式のものまで、内容は多岐にわたります。

一方、長期インターンシップは、1ヶ月以上にわたって、実際に社員と同じように週数日のペースで勤務する形式のものです。

こちらは「就業型」とも呼ばれ、より実践的な業務に携わりながら、企業の文化や仕事の進め方を深く体験できるのが特徴です。

給与が支払われることも多く、アルバイトのような感覚で参加する学生もいます。

学業との両立が必要になるため、自分のスケジュールと相談しながら、目的に合った期間のインターンシップを選ぶことが重要です。

【IT業界のインターンシップ】IT業界のインターンシップの内容

IT業界のインターンシップの魅力は、そのプログラム内容の多様性にあります。

単に会社の雰囲気を知るだけでなく、実際に手を動かしてものづくりに挑戦したり、社員と同じ目線で事業課題に取り組んだりと、非常に実践的な経験を積める機会が豊富に用意されています。

これらのプログラムは、参加することで得られるスキルや経験が異なるため、自分がインターンシップを通じて何を得たいのか、どんな自分になりたいのかという目的を明確にした上で選ぶことが大切です。

例えば、とにかく開発スキルを磨きたいのか、チームでの企画立案プロセスを学びたいのか、それともまずは業界全体の知識を深めたいのか。

目的によって、最適なプログラムは変わってきます。

ここでは、IT業界のインターンシップでよく見られる代表的なプログラム形式を3つ紹介します。

それぞれの特徴を理解し、自分の成長に最も繋がるプログラムはどれか、じっくり考えてみましょう。

ハッカソン・グループワーク型

「ハッカソン」とは、「ハック」と「マラソン」を組み合わせた造語で、短期間に集中してチームでアイデアを出し合い、サービスやアプリケーションのプロトタイプ（試作品）を開発するイベントのことです。

IT業界のインターンシップでは、このハッカソン形式が非常に多く採用されています。

数人の学生でチームを組み、「〇〇という課題を解決する新サービス」といったテーマを与えられ、企画から設計、開発、そして最終日のプレゼンテーションまでを一貫して行います。

この形式の最大の魅力は、サービス開発の全工程を擬似的に、かつスピーディーに体験できる点にあります。

エンジニア、デザイナー、プランナーといった異なる役割の学生が協力し合うことで、チーム開発の難しさや楽しさを肌で感じることができます。

アイデアを形にする力だけでなく、チームメンバーと円滑にコミュニケーションをとる協調性も同時に問われるため、総合的なビジネススキルを鍛える絶好の機会となるでしょう。

就業型

就業型のインターンシップは、数週間から数ヶ月、場合によっては一年以上という長期間にわたり、社員の一員として実際の業務に携わるプログラムです。

参加者は特定の部署に配属され、メンターとなる社員のサポートを受けながら、具体的なプロジェクトやタスクを担当します。

例えばエンジニア職であれば、既存サービスのバグ修正や新機能の一部開発を任されたり、企画職であれば、市場調査やデータ分析を行って次の施策を考えたりします。

この形式のメリットは、なんといっても企業の内側を深く知れることです。

働く人々の雰囲気、意思決定のプロセス、仕事の進め方など、説明会や短期インターンでは決してわからない「リアル」な部分を体験できます。

給与が支払われる有給インターンであるケースが多く、責任ある仕事を任されるため、学生でありながら社会人としての当事者意識や実践的なスキルを高いレベルで身につけることが可能です。

講義・セミナー型

講義・セミナー型のインターンシップは、主に1dayなどの短期間で開催されることが多く、IT業界や特定の企業、あるいは最新技術に関する知識をインプットすることを目的としています。

業界のトップランナーである社員が講師となり、IT業界の構造やビジネスモデル、自社の事業内容について詳しく解説してくれたり、特定のプログラミング言語やツールに関する技術セミナーを実施してくれたりします。

この形式は、「まずはIT業界について広く知りたい」「特定の技術分野への理解を深めたい」と考えている就活初期の学生にとって最適です。

実際に手を動かすワークショップが組み込まれていることもありますが、基本的には座学が中心となるため、プログラミング未経験者や文系の学生でも気軽に参加しやすいのが特徴です。

業界研究や企業研究の一環として非常に有用であり、ここでの学びが、その後のより実践的なインターンシップ選びの指針となることも少なくありません。

【IT業界のインターンシップ】IT業界のインターンシップが人気な理由

近年、就職活動におけるインターンシップの重要性はますます高まっていますが、その中でも特にIT業界のインターンシップは、文理を問わず多くの学生から絶大な人気を誇っています。

選考倍率が数十倍、場合によっては百倍を超えることも珍しくありません。

なぜ、これほどまでにIT業界のインターンシップは学生を惹きつけるのでしょうか。

その背景には、単に「流行っているから」「将来性がありそうだから」といった漠然とした理由だけではなく、参加することで得られる明確で実践的なメリットが存在します。

自身のキャリア形成において、非常に価値の高い経験を積めることが、その人気の根源と言えるでしょう。

これから解説する3つの理由を知れば、多くの学生がIT業界のインターンシップに挑戦する意味が理解できるはずです。

これらのメリットを意識して参加することで、インターンシップでの経験をより一層有意義なものにすることができるでしょう。

専門的なスキルが身につくから

IT業界のインターンシップが人気な最大の理由は、実務に直結する専門的なスキルを学生のうちから習得できる点にあります。

例えば、エンジニア職のインターンシップでは、プログラミング言語を用いた開発経験を積むことができます。

学校の授業や独学だけでは得られない、チームでの開発手法や、実際のサービスで使われている高度な技術に触れる機会は非常に貴重です。

また、デザイナー職であればUI/UXデザインの原則を実践的に学べ、企画・マーケティング職であればデータ分析や事業立案のノウハウを吸収できます。

これらの専門スキルは、IT業界でキャリアを築く上で直接的な武器になることはもちろん、他業界でも応用が利くポータブルスキルでもあります。

自身の市場価値を高め、将来のキャリアの選択肢を広げることに繋がるため、成長意欲の高い学生にとって、これ以上ない学びの場となっているのです。

成長産業で将来性があるから

IT業界が、今後も社会の中心であり続けるであろう成長産業であることも、人気の理由の一つです。

AI、IoT、ビッグデータといった最新技術は、あらゆる産業に変革をもたらしており、その進化は留まることを知りません。

このような変化の激しい業界に身を置くことで、常に最先端の知識や技術に触れながら、自分自身も成長し続けることができるという魅力があります。

インターンシップに参加することは、このダイナミックな成長市場の熱量を肌で感じ、将来性を実感する絶好の機会です。

また、ITスキルは今後、どのような業界・職種で働く上でも必須の素養となっていきます。

たとえ将来IT業界に進まなかったとしても、ここで得た経験や知見は、あなたのキャリアにおける大きなアドバンテージとなるでしょう。

不確実な未来を見据えた時、将来性の高い分野での実践経験は、何物にも代えがたい財産となるのです。

本選考に直結しやすいから

インターンシップでのパフォーマンスが、その後の本選考に有利に働くケースが多いことも、学生にとって大きな魅力です。

企業側は、インターンシップを通じて学生のスキルや人柄、ポテンシャルを時間をかけてじっくりと見極めたいと考えています。

そのため、インターンシップで高い評価を得た学生に対して、本選考の一部プロセス（エントリーシートや一次面接など）を免除したり、特別な早期選考ルートに招待したりすることが一般的になっています。

これは、学生にとっても入社後のミスマッチを防ぐ上で大きなメリットがあります。

数時間の面接だけではわからない企業の文化や仕事内容を深く理解した上で、入社を決めることができるからです。

内定獲得への近道になるという現実的なメリットと、自分に合った企業を確実に見極められるという本質的なメリットの両方を享受できる点が、IT業界のインターンシップが人気を集める大きな要因となっています。

【IT業界のインターンシップ】IT業界のインターンシップの特徴

IT業界のインターンシップには、他の業界ではあまり見られない独特の特徴がいくつか存在します。

これらの特徴を事前に理解しておくことは、インターンシップの準備を進める上でも、参加してからの立ち振る舞いを考える上でも非常に重要です。

例えば、伝統的な大企業に多い、マナー研修や形式的な会社説明が中心のインターンシップとは、その内容も雰囲気も大きく異なります。

IT業界は、合理性やスピード感を重視し、個人の裁量や自主性を尊重する文化が根付いている場合が多く、それがインターンシップのプログラムにも色濃く反映されています。

これから紹介する3つの特徴は、IT業界ならではの魅力とも言える部分です。

これらの特徴が自分に合っていると感じるならば、あなたはIT業界で働くことに高い適性を持っているかもしれません。

自分にフィットする環境かどうかを見極める一つの判断材料として、ぜひ参考にしてください。

実践的なプログラムが多い

IT業界のインターンシップの最大の特徴は、その実践性にあります。

単なる会社見学や座学にとどまらず、参加者自身が主体的に手を動かし、頭を使って課題に取り組むプログラムが中心となっています。

エンジニア職であれば、実際にコードを書いてプロダクト開発の一部を担い、企画職であれば、チームで新規事業を立案し、役員に向けてプレゼンテーションを行うといった具合です。

これは、IT業界が「まず作ってみる」「試してみる」というトライアンドエラーの文化を大切にしていることの表れです。

完成度が高くなくても、自分のアイデアを形にし、そこから学びを得るというプロセスが重視されます。

受け身の姿勢ではなく、自ら積極的に課題を見つけ、解決策を提案し、行動することが求められるため、参加する学生にとっては挑戦的で刺激的な環境と言えるでしょう。

この経験を通じて、教科書だけでは学べない生きたスキルを身につけることができます。

服装や社風が自由な企業が多い

二つ目の特徴として、服装や社風の自由さが挙げられます。

多くのIT企業のインターンシップでは、スーツ着用が義務付けられることはほとんどなく、「私服でお越しください」と案内されます。

これは、社員の多様性や個性を尊重し、堅苦しいルールよりも創造性や生産性を重視する企業文化の表れです。

社員同士も役職名で呼び合うのではなく、「さん」付けでフラットにコミュニケーションをとる企業が多く、インターンシップ生も一人のメンバーとして尊重されます。

このような風通しの良い環境は、学生が萎縮することなく、自分の意見を自由に発言しやすい雰囲気を作り出します。

もちろん、自由には責任が伴うため、TPOをわきまえた服装や、相手への敬意を忘れないコミュニケーションは社会人として当然のマナーです。

形式にとらわれず、本質的な議論や成果を追求する合理的な社風は、多くの学生にとって魅力的に映るでしょう。

オンライン開催のインターンも豊富

三つ目の特徴は、オンライン形式のインターンシップが非常に充実している点です。

IT業界はリモートワークの導入が進んでいる業界であり、そのノウハウを活かして、質の高いオンラインインターンシッププログラムを数多く提供しています。

これにより、首都圏に住んでいなくても、地方の学生が全国の有名企業のインターンシップに気軽に参加できるようになりました。

移動時間や交通費・宿泊費の負担なく、自宅から最先端の企業の就業体験ができるのは、学生にとって計り知れないメリットです。

オンラインでのチーム開発やディスカッションを通じて、リモート環境でのコミュニケーションスキルや自己管理能力も養うことができます。

物理的な制約を超えて、挑戦の機会が平等に開かれていることは、IT業界の先進性を示す象C的な特徴と言えるでしょう。

興味のある企業のインターンシップがオンラインで開催されていないか、ぜひチェックしてみてください。

【IT業界のインターンシップ】IT業界でインターンシップに参加するメリット

IT業界のインターンシップに参加することは、就職活動を有利に進めるためだけでなく、あなた自身のキャリアや人生にとって、非常に多くのプラスの効果をもたらします。

人気が高く、参加するためには選考を突破する必要がありますが、その労力に見合うだけの、あるいはそれ以上の価値ある経験が得られることは間違いありません。

漠然と「参加した方が良さそう」と考えるのではなく、具体的にどのようなメリットがあるのかを明確に理解しておくことで、参加へのモチベーションはさらに高まり、インターンシップ中の学びもより深くなるはずです。

単なるガクチカ（学生時代に力を入れたこと）作りのためではなく、自己成長のための投資として、その価値を捉えてみましょう。

ここでは、IT業界のインターンシップに参加することで得られる、特に大きな3つのメリットについて解説します。

これらのメリットを最大化することを意識して、インターンシップに臨んでください。

業界・企業理解が深まる

最大のメリットは、業界や企業に対する理解が圧倒的に深まることです。

企業のWebサイトを読んだり、説明会に参加したりするだけでは、どうしても得られる情報は限られてしまいます。

しかし、インターンシップに参加すれば、社員の方々と共に働き、議論を交わす中で、その企業のリアルな文化や空気感を肌で感じることができます。

例えば、意思決定のスピード感、社員同士のコミュニケーションの取り方、仕事に対する価値観など、内側に入ってみて初めてわかることは数多くあります。

また、自分が担当する業務を通じて、その企業の事業内容やビジネスモデル、そして業界全体の中での立ち位置についても、解像度高く理解できるようになるでしょう。

この「生の情報」に基づいた企業理解は、入社後のミスマッチを防ぎ、自分が本当に活躍できる場所を見つける上で何よりも重要な判断材料となります。

自己分析が進む

インターンシップでの実践的な経験は、自己分析を強力に促進してくれます。

「自分はどんな時にやりがいを感じるのか」「どんな作業が得意で、どんな作業が苦手なのか」「チームの中ではどんな役割を担うのが心地よいのか」。

こうした問いに対する答えは、頭の中だけで考えていても、なかなか見えてきません。

しかし、インターンシップという実戦の場で、具体的な業務や課題に直面することで、自分の強みや弱み、価値観が浮き彫りになります。

例えば、「一人で黙々とコードを書くよりも、チームで議論しながら企画を練る方が楽しいかもしれない」といった発見があるかもしれません。

このような気づきは、その後の業界選びや職種選びの精度を格段に高めてくれます。

実務経験に裏打ちされた自己分析は、エントリーシートや面接での発言に圧倒的な説得力をもたらすでしょう。

人脈が広がる

インターンシップは、貴重な人脈を築く絶好の機会でもあります。

まず、現場で活躍する社員の方々と直接関わることができます。

自分のキャリアについて相談に乗ってもらったり、就職活動に関するアドバイスをもらえたりすることもあるでしょう。

目標となるような社会人の先輩との出会いは、あなたの仕事観に大きな影響を与えるかもしれません。

また、同じインターンシップに参加する、志の高い他大学の学生との出会いも大きな財産です。

共に課題に取り組む中で刺激し合い、励まし合える仲間ができることは、長く続く就職活動を乗り越える上での大きな支えになります。

ここで築いた人脈は、就職活動中はもちろんのこと、あなたが社会人になってからも、情報交換をしたり、時には協力を求めたりできる貴重なネットワークとして機能し続けるでしょう。

【IT業界のインターンシップ】IT業界でインターンシップを実施している企業（25年6月時点）

IT業界には、新卒の学生向けに魅力的で実践的なインターンシッププログラムを提供している企業が数多く存在します。

特に、業界を牽引する大手企業や、急成長中のメガベンチャーは、優秀な学生との早期接点を求め、非常に力を入れています。

企業の知名度や規模だけでなく、それぞれのインターンシップがどのような内容で、何を得られるのかという「中身」に注目して選ぶことが重要です。

自分の学びたいことやキャリアプランと照らし合わせ、最適な一社を見つけましょう。

ただし、インターンシップの情報は日々更新されるため、ここで紹介するのはあくまで2025年6月時点での一例です。

興味を持った企業については、必ず公式の採用サイトで最新の情報を確認するようにしてください。

これから紹介する3社は、いずれも学生からの人気が非常に高く、特色あるプログラムを提供していることで知られています。

これらの企業を参考に、自分に合ったインターン先を探すヒントにしてみてください。

株式会社サイバーエージェント

株式会社サイバーエージェントは、インターネット広告事業やメディア事業、ゲーム事業など多岐にわたるビジネスを展開するメガベンチャーです。

同社のインターンシップは、エンジニア、デザイナー、ビジネス、クリエイターといった非常に幅広い職種で募集されており、そのどれもが実践的でレベルが高いことで知られています。

「ジギョつく」と呼ばれるビジネスコースのインターンでは、わずか数日間で新規事業の立案から収益計画の策定までを徹底的に行い、最終日には役員へのプレゼンに臨みます。

まるで本物の事業責任者のような経験を積むことができ、参加者からは「視座が圧倒的に上がった」という声が多く聞かれます。

エンジニア向けのインターンシップも、社員が実際に利用している開発環境で、実サービスの開発に携わるなど、非常に内容の濃いものとなっています。

優秀な学生が集まる環境で、自分を極限まで成長させたいと考える人には、これ以上ない挑戦の場と言えるでしょう。

ヤフー株式会社

ヤフー株式会社は、日本最大級のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」を運営し、検索、ニュース、Eコマースなど100以上のサービスを提供する、日本のインターネット業界を代表する企業です。

同社のインターンシップは、エンジニアやデザイナー、データサイエンティストといった技術職を中心に、多彩なプログラムが用意されています。

特に有名なのが、エンジニア・デザイナー学生向けの「Hack U」というイベントです。

これは、学生がチームを組んで、自由な発想でプロダクトを開発し、その成果を競い合うハッカソン形式のイベントで、全国各地で開催されています。

技術力だけでなく、アイデアの面白さや独創性も評価されるのが特徴です。

また、就業型のインターンシップでは、日本の膨大なトラフィックを支える大規模サービスの開発や運用の裏側を体験できるという、他では得られない貴重な経験を積むことができます。

日本のインターネットを支える技術に触れてみたい学生にとって、非常に魅力的な選択肢です。

株式会社メルカリ

株式会社メルカリは、フリマアプリ「メルカリ」を運営し、グローバルに事業を展開する企業です。

同社のインターンシップは、特にエンジニア職において、非常に質の高いプログラムを提供していることで定評があります。

「Bold Internship」と名付けられた就業型インターンシップでは、参加者一人ひとりにメンター社員がつき、実務レベルの高い開発課題に数週間にわたって取り組みます。

多国籍のエンジニアが在籍するグローバルな開発環境で、英語を使いながらコミュニケーションをとる場面も多く、世界水準のプロダクト開発を肌で感じることができます。

期間中には、社員から手厚いコードレビューやフィードバックを何度も受けることができ、実践的な開発スキルを飛躍的に向上させることが可能です。

自身の技術力に自信があり、さらに高いレベルで挑戦したいと考えている学生や、将来グローバルな環境で活躍したいと考えている学生にとって、最高の成長機会となるでしょう。

【IT業界のインターンシップ】IT業界のインターンに合格するためのポイント

これまで見てきたように、IT業界のインターンシップは非常に魅力的である一方、その人気ゆえに選考倍率が高く、参加するためには狭き門を突破しなければなりません。

多くの優秀な学生が応募する中で、単に「参加したいです」という熱意を伝えるだけでは、残念ながら内定を勝ち取ることは難しいでしょう。

企業側は、インターンシップという投資に見合うだけのポテンシャルを持った学生、つまり「自社で活躍してくれそうな人材」を探しています。

なぜ自分がこのインターンに参加するべきなのか、他の学生ではなく自分を採用するメリットは何なのかを、説得力をもってアピールする必要があります。

そのためには、付け焼き刃の対策ではなく、戦略的な準備が不可欠です。

ここでは、激戦を勝ち抜くために特に重要となる3つのポイントを解説します。

これらのポイントを意識して選考対策を進めることで、合格の可能性を大きく高めることができるはずです。

なぜIT業界なのか、なぜその企業なのかを明確にする

まず基本となるのが、「志望動機の明確化」です。

面接やエントリーシートで必ず問われるのが、「数ある業界の中で、なぜIT業界を志望するのですか？」そして「IT業界にも多くの企業がある中で、なぜうちのインターンシップに参加したいのですか？」という質問です。

これに対して、「将来性があるから」「成長できそうだから」といった漠然とした答えでは、他の学生との差別化は図れません。

自分自身の過去の経験や原体験と結びつけて、あなただけのストーリーとして語ることが重要です。

例えば、「大学の〇〇という経験で、ITの力で△△という課題を解決できる可能性を感じた」といった具体的なエピソードを盛り込みましょう。

さらに、その企業独自の強みや事業内容、企業文化を深く研究し、「御社の〇〇というビジョンに共感した」「△△という技術に特に惹かれた」など、その企業でなければならない理由を具体的に示すことで、あなたの本気度が伝わり、採用担当者の心に響くアピールが可能になります。

ポートフォリオや制作物を用意する

特にエンジニア職やデザイナー職を志望する場合、あなたのスキルレベルを客観的に証明する「ポートフォリオ」の存在が、合否を大きく左右します。

ポートフォリオとは、これまでに自分が制作した作品やプロジェクトをまとめた実績集のことです。

たとえ授業の課題や独学で作成した小さなアプリケーションやWebサイトであっても、何もないよりは遥かに強力なアピール材料となります。

それは、あなたが自主的に学び、手を動かす主体性を持っていることの何よりの証拠だからです。

ポートフォリオを提出する際は、単に完成品を見せるだけでなく、制作の背景や目的、使用した技術、そして開発過程で工夫した点や苦労した点を説明できるように準備しておきましょう。

技術的なアウトプットを通じて、あなたの思考プロセスや問題解決能力を示すことができれば、プログラミング未経験の学生との間に大きな差をつけることができるはずです。

主体性や成長意欲をアピールする

IT業界は、技術の進化が速く、常に新しいことを学び続ける姿勢が不可欠な世界です。

そのため、企業は現時点でのスキルレベル以上に、その学生の「ポテンシャル」、つまり入社後にどれだけ成長してくれそうかという伸びしろを重視しています。

選考の場では、受け身で指示を待つのではなく、自ら課題を見つけ、積極的に行動できる「主体性」をアピールすることが極めて重要です。

例えば、面接で「インターンシップを通じて何を学びたいですか？」と問われた際に、「〇〇という技術を学び、最終的には△△という機能開発に貢献したいです」と具体的に答えられるように準備しておきましょう。

また、「わからないことがあれば、すぐに質問するだけでなく、まずは自分で調べて仮説を立ててから相談に行きます」といった姿勢を示すことも有効です。

インターンシップを「成長の機会」として貪欲に捉え、貢献したいという意欲を示すことで、あなたは「教えがいのある学生」「一緒に働きたい学生」として高く評価されるでしょう。

【IT業界のインターンシップ】IT業界のインターンシップに関するよくある質問

ここまでIT業界のインターンシップについて詳しく解説してきましたが、それでもまだ個別の疑問や不安を抱えている方もいるかもしれません。

特に、これまでIT業界に馴染みがなかった学生にとっては、「本当に自分でも参加できるのだろうか」と一歩踏み出すことをためらってしまうケースも少なくないでしょう。

そこでこのセクションでは、就活生の皆さんから特によく寄せられる質問をピックアップし、Q&A形式で具体的にお答えしていきます。

多くの人が同じような疑問を抱えていますので、ここで不安を解消し、自信を持ってインターンシップへの挑戦をスタートさせてください。

もちろん、ここにない質問や、個別の状況に応じた悩みもあるかと思います。

その際は、大学のキャリアセンターや、信頼できる社会人の先輩に相談してみるのも一つの手です。

小さな疑問でも放置せず、解消していくことが、後悔のない就職活動に繋がります。

文系・プログラミング未経験でも参加できますか？

はい、結論から言うと、文系やプログラミング未経験の学生でも参加できるインターンシップは数多くあります。

IT業界の仕事は、エンジニアだけではありません。

本記事でも紹介したように、サービスの企画や改善案を考える「企画職」や、サービスの魅力を世の中に広める「マーケティング職」、顧客企業の課題解決を支援する「コンサルタント職」や「営業職」など、文系学生が持つ論理的思考力やコミュニケーション能力を存分に活かせる職種がたくさんあります。

これらのビジネス職向けのインターンシップでは、プログラミングスキルが問われることはほとんどありません。

また、エンジニア職を志望する場合でも、企業によっては未経験者向けの研修プログラムが充実したインターンシップを用意していることがあります。

大切なのは「未経験だから」と諦めるのではなく、学習意欲やIT業界への興味関心を強くアピールすることです。

独学でProgateやドットインストールなどの学習サイトで勉強を始めている、といった姿勢を見せるだけでも、評価は大きく変わります。

ガクチカがないのですが、アピールできますか？

「学生時代に力を入れたこと（ガクチカ）として、胸を張って話せるような華々しい経験がない」と悩む学生は非常に多いですが、心配する必要はありません。

そもそも、企業はリーダー経験や大会での受賞歴といった結果そのものを見たいわけではありません。

その経験を通じて、あなたがどのように考え、課題にどう向き合い、何を学んだのかという「プロセス」を知りたいのです。

特別な経験がなくても、例えば、学業で困難な課題に粘り強く取り組んだ経験や、アルバイトで売上を上げるために工夫した経験なども立派なアピール材料になります。

さらに言えば、IT業界のインターンシップ選考においては、「ITスキルを身につけるために、現在進行系で努力していること」そのものが、最高のガクチカになり得ます。

例えば、「インターンに参加したくて、現在〇〇という言語を独学で勉強しており、簡単なポートフォリオサイトを作成しました」と語ることができれば、その主体性と学習意欲は、どんな派手なエピソードよりも高く評価されるでしょう。

複数のインターンシップに応募しても良いですか？

はい、むしろ積極的に複数のインターンシップに応募することを強く推奨します。

視野を広げるという意味でも、選考に慣れるという意味でも、多くの企業を見ておくことは非常に有益です。

また、前述の通りIT業界のインターンシップは人気が高く、選考倍率も高いため、一社だけに絞ってしまうと、どこにも参加できずに夏休みや冬休みが終わってしまうリスクがあります。

ただし、むやみやたらに応募するのは得策ではありません。

スケジュールが重複してしまったり、一社一社への企業研究が疎かになったりしては本末転倒です。

まずは業界や職種である程度の軸を定め、興味のある企業を10社〜20社ほどリストアップし、計画的に応募していくのが良いでしょう。

そして何より大切なのは、選考に進んだ企業、参加が決まった企業に対して、誠実に対応することです。

無断での欠席や、安易な辞退は絶対に避け、社会人としての自覚を持った行動を心がけましょう。

【IT業界のインターンシップ】まとめ

この記事では、IT業界のインターンシップについて、その全体像から具体的な職種、人気の理由、選考を突破するためのポイントまで、網羅的に解説してきました。

IT業界のインターンシップは、専門的なスキルを磨き、リアルな働く現場を体験できる、自己成長のための絶好の機会です。

業界や企業への理解を深め、自己分析を進め、そして同じ志を持つ仲間と出会うことができます。

文系・理系やプログラミング経験の有無にかかわらず、あなたの挑戦を待っているフィールドは必ず存在します。

監修者

柴田貴司

明治大学院卒業後、就活メディア運営｜自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート