就職活動が本格化してきた今、就活生全員が自己PR作成に直面します。
よく聞くのは「リーダーシップがあります」など、自分が先頭に立って何かを成し遂げたエピソードです。
しかし、中には陰ながら、チームのために努力した人もいます。
このページではこのような縁の下の力持ちの人が上手く自己PRができるコツと注意点をご紹介します。
目次[目次を全て表示する]
【縁の下の力持ちを自己PR】そもそも「縁の下の力持ち」とは?
自己PRで縁の下の力持ちであることをアピールする際は、そもそも「縁の下の力持ち」とはどのような性質のことをいうのかを整理しておきましょう。
縁の下の力持ちとは、陰で他人を支える努力・苦労を重ねる人のことであり、その姿勢や性質のことを指す場合もあります。
そのため、縁の下の力持ちが強みの人はサポート力が高く、気配りができたり視野が広かったりすることが特徴です。
組織を円滑に回すためには、メインの業務にあたる人にあわせて、その人たちを支える人や補助・雑務的業務をするサポート役も絶対的に必要なものです。
縁の下の力持ちは、そのようなサポートとしての大事な役割を担っているといえます。
【縁の下の力持ちを自己PR】縁の下の力持ちをアピールできる人の特徴
「縁の下の力持ち」という強みは、組織やチームの中で目立つ役割でなくても、地道な努力や献身的な行動で貢献できることを指します。
この特性を持つ人は、チーム全体の成功を第一に考え、自らの役割を全うすることで周囲を支え、組織全体のパフォーマンス向上に寄与します。
自己PRでこの強みをアピールする際は、単に裏方であることを強調するのではなく、どのような状況で、どのようにチームを支え、どのような成果に繋がったのかを具体的に伝えることが重要です。
献身的に行動できる
献身的に行動できる人は、自分の役割や責任を深く理解し、その範囲を超えてもチームや組織のために尽力することができます。
たとえば、チームの目標達成のために、本来の業務範囲外の仕事も積極的に手伝ったり、困っている仲間がいれば率先してサポートに回ったりする姿勢が挙げられます。
彼らは個人的な評価や称賛を求めるのではなく、チーム全体の成功を最優先に考え、裏方として地道な努力を惜しまないのが特徴です。
このような献身性は、チームの結束力を高め、困難な状況でも目標に向かって一丸となって取り組む原動力となります。
採用担当者は、組織に貢献しようとする強い意志と、それを実行に移す行動力を重視するため、献身的な行動は高く評価されるでしょう。
裏方として貢献する意欲がある
裏方として貢献する意欲があるとは、目立つポジションや華やかな役割を追求するよりも、チームや組織全体の円滑な運営や目標達成のために、地道な作業やサポート業務に積極的に取り組む姿勢を指します。
彼らは、脚光を浴びる機会が少なくても、自身の貢献が組織全体の成功に不可欠であることを理解し、その役割に誇りを持って業務に励みます。
例えば、会議の資料作成やデータ入力、備品管理など、一見地味に見える業務でも、それらがなければ円滑にプロジェクトが進まないことを認識し、責任感を持って完遂します。
このような裏方としての貢献意欲は、組織全体の生産性を向上させ、チームの安定した基盤を築く上で非常に重要であり、多くの企業が求める人物像と合致します。
ひたむきに努力を続けられる
ひたむきに努力を続けられる人は、目標達成のために諦めずに粘り強く取り組むことができます。
困難な状況に直面しても、すぐに諦めることなく、改善策を考えたり、地道な練習を繰り返したりすることで、着実にスキルや知識を向上させていきます。
例えば、あるプロジェクトで壁にぶつかった際、すぐに解決策が見つからなくても、関連書籍を読み込んだり、経験者にアドバイスを求めたりと、あらゆる手段を講じて課題解決に努めます。
また、成果がすぐに見えなくても、日々のルーティンワークを地道にこなし、小さな改善を積み重ねることで、最終的に大きな成果に繋げることができるのが特徴です。
このような継続的な努力は、個人の成長だけでなく、チーム全体のパフォーマンス向上にも大きく貢献します。
主体的に役割を引き受けられる
主体的に役割を引き受けられるとは、指示を待つだけでなく、チームや組織のために自分に何ができるかを自ら考え、行動に移せる能力を指します。
縁の下の力持ちタイプの場合、これは単に「言われたことをやる」のではなく、「チームのために今、私がやるべきことは何か」を常に問い、必要だと感じた役割があれば、たとえそれが自分の担当外であったとしても積極的に手を挙げて引き受ける姿勢を意味します。
例えば、プロジェクトの進行が滞っている際に、自ら課題解決のために情報収集を行ったり、メンバーの負担を軽減するために資料作成を手伝ったりと、チーム全体の状況を俯瞰し、能動的に貢献しようとします。
このような主体性は、チームの生産性を高め、予期せぬ問題にも柔軟に対応できる強みとなります。
周りを見る力がある
周りを見る力があるとは、自身の業務だけでなく、チーム全体の状況やメンバーの動きを常に把握し、必要に応じてサポートや協力を提供できる能力を指します。
縁の下の力持ちとして活躍できる人は、この「周りを見る力」が非常に優れています。
彼らは、誰かが困っていないか、プロジェクトの進捗が滞っていないか、チーム全体のバランスが崩れていないかなど、常にアンテナを張り巡らせています。
そして、問題を発見すれば、自ら率先して手助けに回ったり、適切なアドバイスを送ったりすることで、チーム全体の円滑な運営に貢献します。
例えば、会議中に発言しづらそうなメンバーがいれば、さりげなく意見を促したり、多忙なメンバーの代わりに資料を作成したりするなど、細やかな気配りができるのが特徴です。
このような洞察力と行動力は、チームの生産性を高める上で非常に重要視されます。
謙虚に物事に臨むことができる
謙虚に物事に臨むことができる人は、自分の能力を過信せず、常に学びの姿勢を持ち、他者の意見や助言を素直に受け入れられる特性を持っています。
縁の下の力持ちとして活躍する上で、この謙虚さは非常に重要な要素となります。
彼らは、自分の貢献がどれほど大きくても、それを前面に押し出すことなく、あくまでチーム全体の成功の一部として捉えます。
また、成功に慢心することなく、常に改善点を探し、自身のスキルや知識を向上させるために努力を続けます。
たとえば、チームで達成した成果に対して、自分の手柄とせず、周りのメンバーの協力があったからこそだと感謝の気持ちを示すことができます。
このような謙虚な姿勢は、周囲からの信頼を得やすく、チーム全体の調和を保ちながら、持続的な成長を可能にします。
【縁の下の力持ちを自己PR】アピールする際の表現方法6選
- 他人のために行動することができる
- 協調性がある
- 責任感が強い
- 視野が広い
- 主体性がある
- 役割遂行能力がある
縁の下の力持ちであることを強みとしてアピールすれば、自己PRでは、結果としてそれに関連する強み・長所を伝えられる場合があります。
そのためここからは、縁の下の力持ちをアピールする際に、あわせて伝えられる長所をチェックしていきましょう.
1. 他人のために行動することができる
縁の下の力持ちであることを強みとしてアピールした際は、他人のために行動できる姿勢・能力もあわせて伝えられるでしょう。
縁の下の力持ちとして周りのサポートができるということは、他人を思いやったり気遣ったりする行動ができるということです。
そのため、縁の下の力持ちとして自分の強みを発揮できる人は、「人に喜んでもらいたい」「人のためになりたい」という献身的な姿勢を持っています。
他者のために行動できる人は、自分自身の精神にゆとりがあり、周りの人との間で良好な信頼関係を構築できる点も特徴です。
部活のマネージャー経験やアルバイトでの後輩指導経験など、周りの人のために行動した経験を伝えると、縁の下の力持ちとして働くイメージを企業に持ってもらいやすくなります。
自己犠牲的な印象を与えてしまうと、社風と合わない場合はマイナスな印象になるため注意が必要。

他者との協力が求められる仕事において評価されるポイントです。接客業はもちろん、コンサルや製造業、制作に関わる仕事など、その種類は多岐にわたります。
2. 協調性がある
縁の下の力持ちを強みにする場合は、協調性があるという長所もあわせてアピールできます。
多くの人は、縁の下の力持ちであることが強みだと聞けば、周りの人とうまくやっていけそうなイメージを持つものです。
困っている人を積極的に助けるなど、組織の中で積極的に協調性を見せてくれる印象がつきます。
そもそも縁の下の力持ちとして周りに気を回すなら、関わる人と協力したり調和したりする姿勢は欠かせません。
実際に、自己PRのエピソードの中で周りと協力しながら何かを達成した経験を述べれば、縁の下の力持ちだからこそ協調性があることを評価してもらえるでしょう。
組織を円滑に回すうえでチームワークやコミュニケーションを重視する会社からは、特に高評価を受けやすいといえます。
人に合わせられることを過度にアピールすると、消極的な印象を与える可能性があるため注意が必要です。
協調性のアピール方法に関しては、以下の記事でより詳しく紹介しています。
3. 責任感が強い
縁の下の力持ちであることを強みにすれば、責任感が強いという長所もアピールできる可能性があります。
縁の下の力持ちとして周りをサポートできることは、チームにとって必要なタスクを考え、自分にできることを真面目にこなせることにつながります。
つまり、チーム全体や周りの人の成功に責任を持っているということです。
自分だけ成功すれば良いという独りよがりな考え方ではなく、縁の下の力持ち的なサポーターとして、チームの成功に貢献したいという考え方を持っていることが特徴です。
責任感が強い人は、自分の役割や与えられた仕事を全うしたうえで、必要とあればチームや周りの人の成功のために動けるものです。
責任感の強さは、社会人として働くうえで、業界・職種問わず持っておきたい重要な強みです。
縁の下の力持ちであることをアピールした際に、同時に責任感の強さが伝われば、基本的な社会人スキルがしっかり備わっていることが伝わるはずです。
こだわりや我が強い印象を与えてしまうと、企業によっては悪印象になることもあるため注意してください。
4. 視野が広い
自己PRで縁の下の力持ちであることをアピールすれば、視野が広いことも長所の一つとして伝えられるでしょう。
なぜなら、縁の下の力持ちとして周りをサポートする際は、広い視野をもって周りを見渡して状況判断する姿勢が求められるからです。
広い視野がなければ、自分に今求められている仕事や手が回っていない箇所などは適切に判断できないでしょう。
そのため、気配りが上手な人や状況判断が的確な人は、総合的に視野が広いことが多いです。
視野が広ければ、「問題解決能力が高そう」「柔軟な価値観を持っていそう」などの良い印象・評価につながる可能性があります。
視野の広さがあれば、現場をふかんから見て状況を見極めていけるため、多くの業界・職種で役立つことは間違いありません。
注意散漫な印象を与えないよう、何を意識して周囲をよく見ているのか伝えましょう。
5. 主体性がある
自己PRで縁の下の力持ちであることをアピールする場合は、関連する長所として主体性があることもアピールできるでしょう。
縁の下の力持ち・サポート役と聞くと、人によっては消極的な印象もあるかもしれませんが、縁の下の力持ちとしてチームを支えられる人は常に主体的に行動しています。
今やるべきサポートや業務を自分で考えて行動に移しているため、単純に役割が補助・サポートであるだけで、主体性はしっかりと発揮しているものです。
主体性がある人は、自分の行動や発言一つひとつに責任を持つことができるため、決断力・判断力なども発揮できる場合があります。
主体性は、自分で考えて行動する能力・姿勢といえるため、社会人として多くの場面で重視されることです。
そのため、縁の下の力持ちをアピールする自己PRから主体性が感じられれば、社会人適性の高い人として基礎力を評価してもらえる可能性が高いです。
憶測だけで物事を進めていたり、主観だけで語っていると自己中心的な印象を与えかねないので注意。
6. 役割遂行能力がある
縁の下の力持ちをアピールする際は、役割遂行能力も長所の一つとしてアピールできます。
役割遂行能力は、自分の仕事・役割と真摯に向き合ったうえで、その役割を真面目に全うできます。
補助・雑務的な業務が多ければ組織を陰から支える役割になるため、人によっては地味さを感じることもありますが、役割遂行能力があればそういった仕事にも大きなやりがいを感じられるものです。
役割遂行能力が高い人は、やるべきことに対する責任感が強く、もともと性格的な特徴も真面目であることが多いです。
与えられたタスクも完璧にこなせるため、身の回りで「あの人に任せれば間違いない」という信頼が生まれることも少なくありません。
人によってさまざまな役割を担う必要がある現場では、役割遂行能力は重要視されることも多いです。
任されたことをただ受けているだけの内容にならないよう注意してください。

縁の下の力持ちをアピールする際は、ポイントとして、企業を支えるバックオフィスの仕事・顧客をサポートする仕事をイメージすると良いでしょう。
縁の下の力持ちであることが強みの人は、そういった周りをサポートする役割・仕事が適しているものです。
また、サポートする業務の中でほかにも役立つ強み・長所をアピールしたい場合は、バックオフィス業務でどのような能力を発揮できるか考えることが重要です。
たとえば周りを見渡す視野の広さが必要なら、縁の下の力持ちであることをアピールしつつ、視野の広さが魅力として伝わるようにエピソードを厳選したり魅力的な伝え方を検討したりする必要があります。
周りを支える仕事に従事する際はどのような能力が求められるのかを考え、企業から評価されやすい強み・能力を伝えましょう。
【縁の下の力持ちを自己PR】マイナス印象になる場合は?
長所は、伝え方によっては短所を強調させてしまうことがあります。
極端に偏っているように思われてしまえば、せっかくの長所もマイナス印象になります。
縁の下の力持ちについて考えうるマイナス印象は、大きく分けて以下の2つです。
- 主体性がないように思われる
- 統率力がないように思われる
以下でそれぞれ詳しく解説します。
主体性がないように思われる
縁の下の力持ちは、基本的にあまり目立たない位置にいることが多いです。
そのため、「消極的で目立たない役割を選んだのか」「何か指示しなくては動けないのか」と思われることがあります。
「サポートするために目立たなくとも、積極的に自ら考え行動に移した」など、行動力があることも示す。
統率力がないように思われる
縁の下の力持ちの人は、組織の基盤となる部分を支える役割につくことが多いです。
リーダーシップをとりたくない、できないからやらないのではないかと思われることもあります。
そのため、極端にそのエピソードだけを伝えてしまうと、「周りの人を引っ張る力が弱い」といった印象を与えてしまう可能性もあります。
「チームの一員としてどう貢献できたか」を伝える。
自分がその役割を選んだ理由を伝える。

そこで協調すべきなのが「サーバントリーダーシップ」のポジションです。
サーバントリーダーシップとは、相手に奉仕し、一緒に考えながら物事を進めていくスタンスのことです。
年功序列ではなく個々人の主体性や個性が尊重される時代になった今、こういったリーダーこそが一人ひとりの個性や能力を発揮できるとされ、重宝されるようになってきました。
縁の下の力持ちとしての経験は、サーバントリーダーシップとして発揮できる、というアピールをしましょう。
【縁の下の力持ちを自己PR】評価されやすい業界・業種一覧
縁の下の力持ちという強みが高評価を得やすい業界・業種が存在します。
業界・業種によって求めている人材が異なるため、それと合致している長所が評価されやすくなります。
縁の下の力持ちが評価されやすい業界・業種は以下のものになります。
- コンサルタント
- システムエンジニア
- プログラマー
- ブライダル
- 事務職
それぞれ詳しく解説します。
コンサルタント
コンサルタントでは、クライアントの課題解決を行うための「情報収集」や「地道な分析」が極めて重要です。
決して表には見えないところでの努力が必要になるため、縁の下の力持ちとして役割を担ってきた人は適職であるともいえるでしょう。
注意すべきは、縁の下だけではなく、その先の業務も担う場合が多いということです。
縁の下の力持ちとしても、クライアントと直接関わる業務内でも活躍できる、主体性を示すとより高評価を得られるでしょう。
システムエンジニア
システムエンジニアは、企業活動を支えるシステムの設計・運用を担う、まさに裏方の要のような職種です。
表には出にくい業務ですが、チーム内での分担やクライアントとの調整など、地道な支えがあってこそプロジェクトは成立します。
トラブル対応や安定稼働への配慮など、目立たない部分での努力が評価されるため、縁の下の力持ちタイプにとって非常に相性の良い仕事です。
プログラマー
プログラマーは、設計されたシステムやアプリを実際に形にしていく実務の要です。
一つひとつのコードがシステム全体の品質を左右するため、慎重さや粘り強さ、そして細部へのこだわりが重要となります。
表に出る機会は少なくても、完成したサービスや機能の背後には、プログラマーの地道な努力があります。
チームと連携しながら、見えないところで成果を出す力が求められる職種です。
ブライダル
ブライダル業界では、結婚式という大舞台を成功させるために、スタッフ全員が一丸となって裏から支える力が不可欠です。
プランナーはもちろん、演出、会場スタッフ、事前準備など、あらゆるポジションが連携しながら「一生に一度」の時間を演出します。
細やかな配慮、気づき力、臨機応変な対応が問われるため、まさに縁の下の力持ちタイプが輝けるフィールドと言えるでしょう。
事務職
事務職は、社内業務をスムーズに進めるための重要な存在であり、組織の潤滑油とも言える役割を担います。
スケジュール管理や資料作成、来客応対など、表に出にくい仕事が中心ですが、それらが正確に行われることで会社全体の生産性が保たれます。
自分の仕事が他部署のサポートになるという意識を持ち、丁寧かつ着実に業務を進められる人は、高い信頼を得やすい職種です。
【縁の下の力持ちを自己PR】評価されやすい仕事の特徴
縁の下の力持ちという強みは、どのような企業や職種においても役立つ可能性がありますが、特にその特性が評価されやすい仕事にはいくつかの共通点があります。
採用担当者は、応募者の強みが企業の求める人物像や業務内容とどれだけ合致しているかを見極めます。
縁の下の力持ちが活かせる仕事は、個人の能力だけでなく、チームワークや協調性が重視される傾向にあります。
自身の強みを最大限に活かせる職場を見つけることで、入社後のミスマッチを防ぎ、早期に活躍できる可能性が高まります。
ここでは、縁の下の力持ちが評価されやすい仕事の特徴について詳しく見ていきます。
サポート力が求められる
縁の下の力持ちという強みは、サポート力が求められる職種において特に高く評価されます。
これは、サポート業務が、個人の目立つ活躍よりも、チームや組織全体の円滑な運営を支える役割を担うことが多いためです。
例えば、営業事務や総務、秘書などの職種では、営業担当者や役員の業務を裏から支え、彼らが本来の業務に集中できる環境を整えることが重要となります。
具体的には、資料作成やデータ入力、スケジュール調整、来客対応など、多岐にわたる業務を正確かつ効率的にこなすことが求められます。
また、ITサポートやカスタマーサポートなども、顧客や社内ユーザーの課題解決を陰で支える役割であり、相手の状況を察し、的確なサポートを提供できる縁の下の力持ちは重宝されます。
これらの職種では、目立たないながらも、組織全体のパフォーマンス向上に不可欠な存在として、その貢献度が高く評価される傾向にあります。
アウトバウンドは不向き
縁の下の力持ちという強みを持つ人にとって、アウトバウンド、つまり積極的に外部へ働きかけたり、自ら顧客や案件を開拓したりするタイプの仕事は、一般的に不向きであると言えます。
アウトバウンドの仕事には、例えば新規開拓営業や広報、マーケティングなどがあり、これらの職種では、自ら率先して行動し、目標達成のために積極的にアプローチする姿勢が強く求められます。
顧客へのアプローチやプレゼンテーション、交渉といった、成果が明確に数字として現れ、個人の推進力が重視される場面が多いため、チームを支えることに喜びを感じる縁の下の力持ちとは、志向性が合わない可能性があります。
もちろん、例外はありますが、自分の特性を活かして最大限のパフォーマンスを発揮するためには、自身の強みが自然に活かせるインバウンドやサポート色の強い職種を選ぶ方が、より高い満足度と成果に繋がりやすいでしょう。
【縁の下の力持ちを自己PR】伝え方の3STEP
縁の下の力持ちという強みを効果的に自己PRで伝えるためには、単に「私は縁の下の力持ちです」と述べるだけでは不十分です。
採用担当者にあなたの魅力を最大限に伝えるためには、論理的かつ具体的に、あなたの強みがどのように発揮され、どのような貢献をしたのかを示す必要があります。
以下の3つのステップを踏むことで、あなたの縁の下の力持ちとしての側面を、企業にとって魅力的な資質としてアピールできるでしょう。
この構成は、あなたの強みが企業でどのように活かせるのか、採用担当者が具体的にイメージしやすくなるように設計されています。
強みを端的に伝える
自己PRの冒頭では、あなたの強みが「縁の下の力持ち」であることを明確に、かつ簡潔に伝えることが重要です。
ここで大切なのは、具体的な言葉で強みを定義し、採用担当者が一目であなたの特性を理解できるようにすることです。
例えば、単に「サポートが得意です」と言うよりも、「私は、チームや組織全体の目標達成のために、目立たない場所でも地道に努力を続け、周囲を献身的に支える縁の下の力持ちです」のように、より具体的に表現することで、あなたの強みがどのようなものであるかを採用担当者に的確に伝えることができます。
この段階で、あなたの強みが相手に伝われば、続くエピソードや入社後の貢献イメージがより鮮明になります。
この最初のステップで、あなたの「縁の下の力持ち」としてのアイデンティティを確立しましょう。
具体的なエピソードを伝える
強みを端的に伝えた後は、その強みがどのように発揮されたのかを具体的なエピソードを用いて説明します。
ここでは、単なる経験談ではなく、あなたの「縁の下の力持ち」としての行動が、どのような状況で、どのようにチームや組織に貢献したのかを詳細に描写することが求められます。
エピソードを語る際は、STARメソッド(Situation:状況、Task:課題、Action:行動、Result:結果)のようなフレームワークを活用すると、より論理的で分かりやすく伝えることができます。
特に、あなたの行動がどのような「課題」に対して行われ、どのような「結果」に繋がったのかを具体的に示すことで、あなたの貢献度や問題解決能力をアピールできます。
例えば、部活動での裏方業務や、アルバイト先でのサポート経験など、あなたの強みが最も顕著に現れた場面を選びましょう。
具体的な数字や客観的な事実を盛り込むことで、エピソードに説得力が増し、採用担当者にあなたの強みを深く理解してもらうことができます。
入社後の活かし方を伝える
自己PRの締めくくりとして、あなたの強みである「縁の下の力持ち」を、入社後にどのように活かしたいのかを具体的に伝えることが重要です。
ここでは、単に意欲を述べるだけでなく、応募先の企業や職種が求める人物像や業務内容と、あなたの強みがどのように結びつくのかを明確に示しましょう。
企業研究で得た情報を基に、具体的な職務内容や部署の役割に触れながら、あなたがどのような形で貢献できるのかを具体的に記述することで、企業への理解度と入社への熱意をアピールできます。
例えば、「御社の〇〇事業において、チームメンバーが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、私は情報収集やデータ分析といった裏方業務に積極的に取り組み、プロジェクトの成功に貢献したいと考えております」といったように、入社後の具体的な行動と貢献をイメージさせるように伝えましょう。
これにより、採用担当者はあなたが企業で働く姿を具体的に想像しやすくなり、あなたの採用メリットを強く感じることができます。
【縁の下の力持ちを自己PR】縁の下の力持ちを効果的にアピールするポイント
「縁の下の力持ち」という強みは、一見すると地味に映るかもしれませんが、企業にとっては組織の安定と成長に不可欠な重要な要素です。
この強みを自己PRで効果的にアピールするためには、単に「私は裏方で頑張れます」と伝えるだけでは不十分です。
採用担当者にあなたの価値を理解してもらい、評価してもらうためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
あなたの貢献が具体的にどのような影響を与え、企業にとってどのようなメリットがあるのかを明確に伝えることが、採用への道を切り開く鍵となるでしょう。
企業の求める人物像に当てはまるか考える
縁の下の力持ちという強みをアピールする上で、最も重要なポイントの一つは、応募先の企業がどのような人物像を求めているのかを深く理解し、それに合わせて自身の強みを表現することです。
企業によって、チームワークを重視する文化があったり、個人の主体性を強く求める文化があったりと様々です。
企業の採用ページ、企業理念、IR情報、社員インタビューなどを徹底的に調べ、どのような人材を求めているのかを把握しましょう。
その上で、あなたの「縁の下の力持ち」としての特性が、企業の求める協調性、サポート力、継続性といった要素とどのように結びつくのかを具体的に示します。
例えば、チームでのプロジェクトが多い企業であれば、あなたのサポート力がチーム全体の成果に貢献できることを強調するなど、企業ごとにアピールポイントを調整することで、より効果的な自己PRとなります。
数字を盛り込んで具体的に説明する
縁の下の力持ちとしての貢献をアピールする際、抽象的な表現に留まらず、可能な限り具体的な数字を盛り込むことで、あなたの貢献度や影響力を客観的に示すことができます。
例えば、「会議の資料作成を効率化しました」と述べるだけでは、どの程度貢献したのかが伝わりにくいですが、「会議資料の作成時間を〇〇%削減しました」と数字で示すことで、あなたの貢献が明確になり、説得力が増します。
また、「イベントの準備をサポートしました」ではなく、「〇〇人規模のイベントで、準備期間を〇〇日短縮しました」といった形で具体的に表現することで、あなたの主体的な行動がもたらした具体的な成果を採用担当者に伝えることができます。
数字は、あなたの努力や貢献が単なる自己満足ではなく、実際に measurable (測定可能) な成果に繋がったことを示す強力な証拠となります。
チーム活動で自分が与えた影響を伝える
縁の下の力持ちという強みは、個人プレーよりもチーム活動の中でこそ真価を発揮します。
自己PRでは、あなたがチームの一員としてどのように貢献し、その貢献がチーム全体にどのような良い影響を与えたのかを具体的に伝えることが重要です。
単に自分の役割をこなしただけでなく、あなたの行動がチームの目標達成にいかに寄与したのか、チームの雰囲気をどのように良くしたのかなど、多角的にアピールしましょう。
例えば、「私はデータ分析を通じて、メンバーがより効率的に営業活動を行えるようサポートし、結果としてチーム全体の受注率が〇〇%向上しました」といった形で、自分の行動がチームの成果に直結したことを示します。
また、「チーム内のコミュニケーションが不足していると感じ、定期的な情報共有の場を設けることで、連携ミスを〇〇%削減し、プロジェクトを円滑に進めることができました」のように、チーム全体の課題解決に貢献した経験も有効です。
主体的にサポート役になった経験を伝える
縁の下の力持ちという強みをアピールする際に、単に「サポートが好きです」と受動的な姿勢を伝えるだけでは、物足りない印象を与えてしまう可能性があります。
重要なのは、あなたが主体的にサポート役になった経験を具体的に伝えることです。
指示を待つだけでなく、自ら周囲の状況を察し、チームや組織のために何ができるかを考え、能動的に行動したエピソードは、あなたの積極性と課題解決能力を示す強力な証拠となります。
例えば、「チームのプロジェクトが遅延している状況を見て、自ら進んでデータ分析のサポートを申し出た結果、スケジュールを〇〇日短縮できました」といったように、課題を発見し、自ら解決のために動いた経験を語ることで、あなたの主体性をアピールできます。
これにより、採用担当者はあなたが受け身ではなく、自ら考えて行動できる人材であると認識し、高い評価を与えるでしょう。
言い換え表現を用いる
「縁の下の力持ち」という言葉は、素晴らしい強みである一方で、受け身や地味といったマイナスな印象を与えてしまう可能性もゼロではありません。
そこで、この強みをよりポジティブに、かつ多角的にアピールするために、様々な言い換え表現を用いることが効果的です。
例えば、単に「縁の下の力持ち」と述べるだけでなく、「調整力」「サポート力」「協調性」「課題解決能力」「状況判断力」「分析力」「献身性」「粘り強さ」など、具体的なスキルや特性に焦点を当てて表現することで、あなたの強みが持つ多様な側面を伝えることができます。
これにより、採用担当者はあなたの強みをより具体的にイメージしやすくなり、その価値を高く評価してくれるでしょう。
自身の経験やエピソードに合わせて、最適な表現を選ぶように心がけましょう。
【縁の下の力持ちを自己PR】言い換え表現を用いるメリット
縁の下の力持ちというあなたの強みは、チームや組織を支える上で非常に価値のある特性です。
しかし、この言葉だけでは、その多様な側面や具体的な貢献度を伝えきれない場合があります。
そこで、言い換え表現を効果的に用いることで、あなたの強みをより多角的かつ具体的にアピールし、採用担当者に深く理解してもらうことが可能になります。
単に「縁の下の力持ちです」と述べるだけでは伝わらない、あなたの隠れた能力や潜在的な貢献力を引き出すことができるのが、言い換え表現の大きなメリットです。
強みの具体的な内容が伝わりやすくなる
「縁の下の力持ち」という言葉は、そのままだと抽象的で、具体的な行動やスキルがイメージしにくいことがあります。
そこで、言い換え表現を用いることで、あなたがどのような行動を通してチームを支え、どのような能力を発揮しているのかを具体的に伝えることができます。
例えば、「縁の下の力持ち」を「調整力」と言い換えれば、あなたが異なる意見を持つメンバー間の橋渡し役となり、円滑なプロジェクト推進に貢献できることを示せます。
また、「サポート力」と言い換えれば、あなたが他者の業務を理解し、必要な支援を的確に提供できることをアピールできます。
さらに、「課題解決能力」という言葉を使えば、あなたがチームの課題を早期に発見し、目立たないながらもその解決に貢献できることを強調できるでしょう。
このように、具体的なスキルや特性を示す言葉を選ぶことで、採用担当者はあなたの強みが企業でどのように活かされるのかを具体的に想像しやすくなります。
マイナスな印象を払拭できる
「縁の下の力持ち」という言葉は、素晴らしい強みである一方で、「受け身」「地味」「目立たない」といったネガティブな印象を与えてしまうリスクも少なからずあります。
しかし、言い換え表現を工夫することで、これらのマイナスなイメージを払拭し、よりポジティブな側面を強調することができます。
例えば、「受け身」という印象を避けるために「主体的な行動力」と表現すれば、あなたが指示を待つだけでなく、自ら考えて行動し、チームに貢献できることをアピールできます。
また、「地味」という印象を払拭するために「緻密な計画性」や「堅実な実行力」と言い換えれば、あなたの地道な努力がどれほど重要で、かつ具体的な成果に繋がるかを伝えられます。
さらに、「目立たない」ではなく「全体を俯瞰する視点」や「状況判断力」といった言葉を用いることで、あなたの貢献がチーム全体の成功に不可欠なものであることを強調できます。
言い換え表現を用いることで、あなたの「縁の下の力持ち」としての特性を、企業が求める自律性と貢献意欲を兼ね備えた人材として提示することが可能になります。
【縁の下の力持ちを自己PR】ビジネスシーンでも使える言い換え表現一覧
- 周囲のために努力ができる
- 献身的に行動できる
- 継続して努力ができる
- 気配り上手
- 周りを見る力がある
- サポート力がある
- 他人のために努力が出来る
- 陰の立役者
- 地道にコツコツ努力ができる
- 協調性があり、気配り上手
面接官にわかりやすく、自分の強みを伝えるためにも言葉選びは大切です。
難しい言葉や熟語にする必要はありません。
かえって意味が伝わらない可能性があります。
自分でうまく言語化できていない就活生は、ぜひ参考にしてください。

強みの言い換え表現を使うことで、伝わりやすくなるだけでなく、マイナスに捉えられかねない表現をポジティブなニュアンスに変更することもできます。
また、表面的な強みではなく言い換えられるぐらい自己理解をしているということで、説得力が増します。
一方で、伝えたい強みの意図がぼやけてしまうこともあります。
言い換えが不自然であったり、難解であるとかえってマイナスな印象を与える必要があることにも注意してください。
【縁の下の力持ちを自己PR】アピールするときの注意点
- エピソードは一つに絞る
- 過程・結果・発展的な部分をこだわる
- 将来どう役に立つかも述べる
ここまで「PREP法」や「見返りを求めていないこと」「仕事でどう活かせるのか」などコツを色々とご紹介してきました。
ここではより技術的な要素に絞ってアピールする時の注意点をご紹介していきます。
上手く伝わらないとせっかくのいい話も台無しになってしまいますので、参考にして下さい。
エピソードは一つに絞る
私は部活動では副キャプテン、バイトではバイトリーダーをしており、ゼミではみんなをまとめる潤滑油のような役割をしていました。
Mr.縁の下の力持ちですが、エピソードが多すぎて結局何も伝わらないです。
自分の中で思い当たるエピソードを3つ程選び、実際に自己PRを作成してみましょう。
その中で一番を決めて、そのエピソードを深掘りするようにしましょう。
主体的に動けた内容かつ成果があったエピソードを選ぶことをオススメします。
過程・結果・発展的な部分をこだわる
この3つの要素がまんべんなく伝わることが重要です。
いくら結果が良くても、その過程が主体的でない、自分の努力の部分があまり見つからない内容ではダメです。
最後の発展的な部分を多くの就活生は忘れがちです。
このエピソードから自分はどうなれたのか、この経験が生きてこの時こうできたなど、結果以上に大事な項目となっています。
どんなに学生時代いい経験、いい結果を出せたとしても、そこから何も学んでいないのであれば意味がありませんからね。
将来どう役に立つかも述べる
いいエピソード、いい経験、いい結果、そこから学んだこと、その次はどう社会に還元するかが重要です。
採用担当者はここまで見ていますし、この部分を求めています。
縁の下の力持ちであることを活かしてどう活躍していきたいのかをしっかりと準備し、採用担当者に伝えるようにしましょう。
あなたが今までチームやグループでしてきたことを思い返して、社会に出た時どう活躍できそうか、想像してみるのもいいかもしれませんね。
【縁の下の力持ちを自己PR】アピールできる例文15選
- 部活(マネージャー)
- 部活(メンバー)
- リーダー経験
- 副リーダー経験
- アルバイト(飲食店)
- アルバイト(塾講師)
- アルバイト(アパレル)
- ゼミ(ゼミ長)
- ゼミ(ゼミ副長)
- ゼミ(メンバー)
- サークル
- ボランティア
- インターンシップ(短期)
- インターンシップ(長期)
- 学祭実行委員
ここまで縁の下の力持ちであることの素晴らしさや、人としての特徴、自己PRする際のコツなどを紹介してきましたが、なかなかすぐに文章にするのは難しいと思います。
そこで、ここでは様々なシチュエーションでの縁の下の力持ちをアピールする例文を一挙ご紹介します。
是非、参考にして自分なりの自己PRを完成させて下さい。
1. 部活(マネージャー)
例文
私の強みは他人のために考え行動できることです。
高校生の時、公式戦で一回も勝ったことがない野球部のマネージャーをしていた際、自分なりにチームが勝てるように練習メニューを考え、最後の大会で一勝することができた経験があります。
私は勝てない理由をまず考え、守備が安定しないことが原因であると突き止めました。
そのことをミーティングの際に部員に伝え、新しい守備の練習メニューを提案、次の練習から取り入れることになりました。
このことでチームはエラーが減った結果、最後の大会で一勝することができました。
この経験から私は貴社に入社後も、他人のために考え行動し、大きな成果を得ることを目標にして仕事をしたいと思っております。

冒頭で、自分の強みをはっきりと明言することが大切です。
面接官は、自己PRを通して就活生の強みを見極めています。
そのため、最初に結論を述べることで、自分の主張が確実に伝えられるでしょう。
自分の考えを最後に伝えた方が記憶に残る気がしますが、誤解です。
面接官は「この文章の結論はなんだろう」と疑問を抱えたまま自己PRを読むことになります。
自分の強みは、最初に伝えましょう。
2. 部活(メンバー)
例文
私は自分を犠牲にしてでもチームの結果に貢献できる人間です。
サッカー部に所属しており、中学生の時は中心メンバーとして活躍。プレーすることでチームの勝利に貢献していました。
しかし、進学した高校で大きな怪我を負ってしまい、プレーすることで勝利に貢献できなくなっていました。
まだプレーしたい自分もいましたが、チームの勝利のために自分からマネージャーになることを監督に提案しました。
そこから選手のために今までにないサポートの役割でチームに関わることになり、結果チームは過去最高成績を残すことができました。
この経験から貴社に入社後も、様々な視点から仕事に関わり、会社全体をサポートできるように頑張って仕事をしていきたいと思っております。

当時の感情が記載されているため、オリジナリティがある自己PRになっています。
自己PRの内容は、被りがちです。
しかし、自分の考えや気持ちを記載することで、周囲との差別化が図れます。
部活のメンバーをサポートする内容は同じでも、縁の下の力持ちがアピールできるでしょう。
また、チームメイトからの評判が記載できれば、さらに客観性のある内容になります。
3.リーダー経験
例文
私の強みは、リーダーとしてチーム全体を俯瞰し、メンバーが最大限の力を発揮できるよう裏方で支える縁の下の力持ちであることです。
大学のゼミで、〇人チームの研究プロジェクトのリーダーを務めました。
当初、メンバー間の意見の衝突や進捗の遅れが見られ、チーム全体のモチベーションが低下していました。
私は、リーダーとして前面に出て指示を出すだけでなく、まずメンバー一人ひとりの意見を丁寧に聞き、それぞれの得意分野や課題を把握することに注力しました。
そして、それぞれのメンバーが最も活躍できる役割を割り振り、必要な情報や資料を事前に準備するなど、彼らがスムーズに作業を進められるように環境を整えました。
また、定期的に個別面談を行い、心理的なサポートも行いました。
その結果、メンバーは安心して自分の仕事に集中できるようになり、プロジェクトは最終的に当初の目標を上回る成果を上げることができました。
この経験を通じて、リーダーシップは、必ずしも先頭に立って引っ張るだけでなく、チームを陰で支えることで大きな力を発揮できることを実感しました。
4.副リーダー経験
例文
私はチームを陰ながら支えることができる献身性が強みです。
大学のゼミでプレゼン大会に出場し、そこで副リーダーとしてチームを優勝に導くことができた経験があります。
具体的な役割としては、発表をするリーダー以外の役割を適材適所に振り分け、チームの円滑な運営をサポートしました。
定期的に進捗の確認し合い、足りていない所は私も入って補い、無事資料を完成させることができ、結果的にプレゼン大会でも優勝することができました。
この経験から、貴社に入社後も表に立つような仕事でなくてもコツコツと続け、献身的にサポートすることで課題達成できるように努力できると自負しております。

自分がチームを支えた結果、どういった成果を収めたのか明確に述べられています。
自己PRは、自分の強みを伝える場です。
しかし、強みを伝えるだけでは、具体性に欠けます。
実際のエピソードを交えることで、面接官はより想像しやすくなるでしょう。
そのため、自分が行動した結果まで丁寧に伝えてください。
「チームを支えました」よりも「チームを支えた結果、試合に勝利しました」と記載した方が、面接官の評価が高くなるでしょう。
4.アルバイト(飲食店)
例文
私には強い責任感があります。
学生時代に焼き鳥屋でアルバイトをしていた際、食材の発注作業を任せてもらっており、店舗の在庫を切らせないように日々気をつけてアルバイトをしていた経験があります。
食材発注はその日の集客や天気、周辺でのイベントなどで日々変わっていきます。それらを日々データで確認し、発注量などを決めていました。
最初は不安でしたが、店長からも私が発注するようになって在庫切れや廃棄が少なくなって助かったと言ってもらえるようになりました。
これらの経験から私は与えられた業務に対して強い責任感を持って取り組むことができると思っております。

周囲との関係性が述べられており素晴らしいです。
アルバイトは、1人でするものではありません。
多くの人と協力があって成り立ちます。
そのため、自己PRは自分の強みを伝える場ですが、周りとの連携もアピールしましょう。
組織の一員として活躍できる姿が明らかになれば、面接官は入社後の姿が想像しやすくなります。
また「活躍してくれそう」と判断されることで、内定に大きく近づくでしょう。
6.アルバイト(塾講師)
例文
私の強みは、生徒一人ひとりの学力向上と学習意欲の維持のために、裏方で徹底的な準備とサポートを行う縁の下の力持ちであることです。
個別指導塾の講師として、主に高校生を対象に数学を教えていました。
生徒によって苦手な単元や学習進度が異なるため、私は授業の前に生徒の過去のテスト結果や質問内容を徹底的に分析し、一人ひとりに合わせたオリジナル問題を作成していました。
また、授業中は生徒が理解できない箇所を粘り強く解説するだけでなく、彼らがなぜその箇所で躓いているのかを深掘りし、根本的な解決策を一緒に考えることを重視しました。
授業外でも、生徒からの質問にはメールやチャットで迅速に対応し、定期テスト前には個別に補習を行うなど、地道なサポートを続けました。
その結果、担当生徒の〇割以上が志望校に合格し、彼らからは「先生のおかげで数学が楽しくなった」という言葉をたくさんもらうことができました。
この経験を通じて、地道な準備と継続的なサポートが、人の成長に大きく貢献することを実感しました。
塾講師の経験を通して、生徒一人ひとりに合わせた徹底的な準備と授業外での地道なサポートを行うことで、生徒の学力向上と志望校合格に貢献している点が縁の下の力持ちとしての強みを示しています。
具体的な行動として、生徒の分析、オリジナル問題作成、粘り強い解説、授業外での質問対応、個別補習などが挙げられており、生徒の成長を陰で支える献身的な姿勢が伝わります。
7.アルバイト(アパレル)
例文
私の強みは、お客様が満足できる買い物体験を提供するために、裏方で店舗運営を支える縁の下の力持ちであることです。
アパレルショップでのアルバイトでは、お客様への接客はもちろんですが、商品の陳列、在庫管理、清掃といった店舗の基盤となる業務に特に力を入れていました。
お客様が商品を探しやすいよう、常に商品棚を整理整頓し、サイズや色のバリエーションが欠けていないかを確認し、適宜補充を行いました。
特に、人気商品はすぐに品切れになるため、バックヤードの在庫を常に把握し、迅速に店頭に出せるよう準備を徹底していました。
また、お客様が試着室から出た後や、商品を購入された後には、すぐに店内を巡回し、乱れた商品を整え、試着室の清掃を行うなど、常に店舗が最高の状態に保たれるよう努めました。
これらの地道な作業は、お客様が快適に商品を選べる環境を作り、結果として売上向上にも貢献しました。
お客様から「このお店はいつも商品が見やすいね」というお言葉をいただくたびに、裏方の仕事の重要性を再認識しました。
アパレルアルバイトの経験を通して、お客様の買い物体験向上のために、店舗運営の基盤となる裏方業務に尽力している点が縁の下の力持ちとしての強みを示しています。
具体的な行動として、商品陳列、在庫管理、清掃、商品補充、試着室の整理などが挙げられており、顧客満足度向上と売上貢献という具体的な成果に繋がっている点が評価できます。
8. ゼミ(ゼミ長)
例文
私の強みは、ゼミ長としてゼミ全体の学術的目標達成のために、メンバーが研究に集中できる環境を整え、裏方で支える縁の下の力持ちであることです。
私がゼミ長を務めた際、研究テーマの方向性が定まらず、発表準備が進まないという課題がありました。
私は、ゼミ長として先頭に立って結論を出すのではなく、まずメンバー一人ひとりの研究テーマに対する関心や得意分野を丁寧にヒアリングすることから始めました。
その上で、各自が興味を持てる研究テーマと、ゼミ全体のテーマとを擦り合わせるための調整役を担いました。
また、研究に必要な文献やデータ収集の手助け、発表資料のフォーマット統一など、メンバーが個々の研究に集中できるよう、細かな事務作業や情報共有の仕組み作りにも力を入れました。
結果として、ゼミ全体の研究発表は高い評価を得ることができ、メンバーからは「ゼミ長のおかげで研究が進めやすかった」という言葉をもらいました。
この経験を通じて、リーダーシップは、チームを陰で支え、メンバーの力を最大限に引き出すことで真価を発揮すると実感しました。
ゼミ長として、ゼミ全体の学術目標達成のために、メンバーの研究環境を整え、サポートしている点が縁の下の力持ちとしての強みを示しています。
具体的な行動として、メンバーのヒアリング、テーマ調整、文献・データ収集の手助け、資料フォーマット統一などが挙げられており、リーダーシップを発揮しながらも、裏方でチームを支えている点が評価できます。
9. ゼミ(ゼミ副長)
例文
私の強みは、ゼミの円滑な運営と学術的成果の最大化のために、ゼミ長を補佐し、メンバーの活動を裏方で支える縁の下の力持ちであることです。
ゼミの副長として、私はゼミ長が全体統括に集中できるよう、スケジュール管理、議事録作成、資料配布といった事務的な業務を一手に引き受けました。
特に、研究発表会の準備では、発表者の原稿チェック、スライドの構成アドバイス、発表時間の調整など、細部にわたるサポートを行いました。
また、ゼミ内で意見が対立した際には、双方の意見を丁寧に聞き取り、ゼミ長とメンバーの間に入って調整役を担うことで、円満な解決に貢献しました。
目立つ役割ではありませんでしたが、私の地道なサポートによって、ゼミは常に効率的に運営され、メンバーは安心して研究に打ち込むことができました。
最終的に、ゼミの研究発表は非常に高い評価を得ることができ、この成功は私の裏方としての貢献がなければ達成できなかったと自負しています。
10.ゼミ
例文
私は困難を諦めず乗り越えることができる性格です。
大学のゼミ活動の一環で、300件のアンケートを三日で集める必要があり困難を極めましたが、方法を考え、無事に達成した経験があります。
ゼミの発表で必要だったアンケートを忘れており、発表は無理かと全員が思っていましたが、私は諦めることなくすぐ考え行動しました。
そこで大学の掲示板にアンケート実施している内容を掲示し、そこにQRコードを貼り付け集める案を思いつき、大学の総務と連絡を取りました。
その結果掲示することができ、アンケートもすぐに500件集めることに成功、無事に発表することができました。
この経験から、仕事で困難に直面した際も乗り越えられると自負しております。

ゼミを通して主体性がアピールできています。
主体性は、就活において重要な能力の1つです。
面接官は、指示を待つ就活生よりも、自ら考えて行動できる人を求めています。
自己PRでは、別の強みをアピールしつつ、主体性が伺えるエピソードにすると効果的です。
また、失敗した内容でも問題ありません。
次にどう活かすつもりか述べることでカバーできます。
行動の成功、失敗にこだわる必要はないため、安心してください。
ゼミ副長として、ゼミ長を補佐し、事務作業や研究発表のサポート、意見調整など、裏方でゼミの円滑な運営と学術的成果に貢献している点が縁の下の力持ちとしての強みを示しています。
具体的な行動が明確で、自身のサポートがゼミの成功に不可欠であったことが伝わります。
11.サークル
例文
私は裏方としてしっかりチームに貢献することができます。
大学生の時にテニスサークルに所属しており、そこで裏方の大切さなどに気付けた経験があります。
楽しそうな雰囲気からテニスサークルに入り活動していました。合宿や懇親会などに参加している中、3年生の時に経理担当を任されることになりました。
普段何気なく参加していたイベントも、経理の役割が与えられてからは責任を持って取り組むようになりました。
部費の集金や、各イベントの予算決め、年度末には集計したりと経理の仕事がいかに大変で必要な役割であるかに気付かされました。
貴社に入社後もこの気持ちを忘れずに、裏方ではありますが責任感を強く持ち、日々の業務を行いたいと思っております。

自己PRから人柄が伝わる内容です。
面接官は、自己PRの内容から就活生の人柄を見極めています。
そのため、自分の強みを説明しながら、価値観や人間性も伝わる文章にしましょう。
面接官は、自社と就活生の相性を重要視しているからです。
自己PRを通して、自分が志望企業の求める人物像に当てはまっていることをアピールしましょう。
12.ボランティア
例文
私は相手の立場になって考え行動できる人間です。
大学生の時に介護現場でのボランティアに参加していた経験があります。
介護の現場は想像しているよりも過酷で、辛いことが多くありました。
しんどい時にいつも考えていたことは「本当はこう思っているのでは?」「本当は自分でなんでもやりたいのでは?」ということです。
介護される側になって考えた時に、介護のボランティアは本当にやりがいのあるものになりました。
こうした経験から、貴社に入社後も相手の立場になって考え、何が必要なのかを汲み取り行動し、得意先の利益に繋がる仕事がしたいと思っております。

文字数に余裕がある場合は、ボランティアに介護を選んだ理由を説明しましょう。
自己PR内で介護の現場は「過酷でしんどい」と表現しています。
面接官が読んだ際に「苦しいことをなぜ選択したのだろう」と疑問に思うでしょう。
面接中であれば、補足説明することで解消できます。
しかし、エントリーシートでのフォローは困難です。
限られた条件の中でも、面接官に疑問を持たせない自己PRにすると、より評価が高くなるでしょう。
13.インターンシップ
例文
私はチームを献身的にサポートすることができます。
貴社のインターンシップに参加させていただいた際、新商品開発案を作成する課題をチームの潤滑油となりみんなで達成することができた経験があります。
リーダーではなく副リーダーをすることで、発表などではなくチームを上手く回すことに気を配り行動しました。
あまり参加できていない人に話を振ってみたり、役割を上手く分担したりと黒子の役割に徹しサポートすることを心がけました。
その結果、全員が同じ目標に向かって進むことができ、結果的に発表も上手くいき表彰されることに繋がりました。
この経験から、入社後も自分から献身的に行動し、チームとして成果を出せるように今自分には何を求められているのかを考え、仕事をしたいと考えております。

インターンシップは、社会に近い位置で経験が積めます。
学業や部活動の経験を例に持ち出すこともありますが、インターンシップ経験がある就活生は優先しましょう。
面接官が、より入社後の姿を想像できるからです。
さらに、長期インターンシップに参加することで、より説得力のある自己PRになります。
期間が長いことで、より自分の取り組みや成果が現れるからです。
反対に短期の場合は、どういった目標を持って参加したのか、説明するよう意識してください。
14.インターンシップ(長期)
例文
私の強みは、組織の一員として、長期的な視点で部署全体の業務効率向上に貢献する縁の下の力持ちであることです。
〇〇社の長期インターンシップで営業企画部に所属し、営業資料の作成やデータ分析業務を担当しました。
当初、営業資料は担当者ごとにフォーマットが異なり、内容の整合性がとれていないという課題がありました。
私は、部署内の全営業資料を収集し、構成や表現のパターンを分析することで、統一されたテンプレートを作成することを提案しました。
テンプレート作成にあたっては、各営業担当者の意見を丁寧に聞き取り、使いやすさを追求しました。
また、営業実績データの入力作業においても、手作業で行われていた部分を自動化するために、Excelのマクロ機能を活用したツールを開発し、データ入力時間を70%削減することに成功しました。
これらの地道な改善活動は、営業担当者が資料作成にかける時間を大幅に削減し、本来の営業活動に集中できる環境を整えました。
この経験を通じて、自身の裏方としての貢献が、組織全体の生産性向上と長期的な成長に繋がることを実感しました。
長期インターンシップを通して、営業資料のフォーマット統一やデータ入力作業の効率化など、部署全体の業務改善に長期的な視点で貢献している点が縁の下の力持ちとしての強みを示しています。
具体的な行動として、テンプレート作成、マクロ機能活用によるツール開発などが挙げられており、自身の貢献が部署全体の生産性向上という具体的な成果に繋がっている点が評価できます。
15.学祭実行委員
例文
私の強みは、大規模なイベントを成功させるために、細部まで気を配り、裏方でイベント運営を支える縁の下の力持ちであることです。
大学の学園祭実行委員として、来場者対応と会場設営の担当をしていました。
学園祭当日は多くの来場者が予想され、円滑な誘導と安全確保が大きな課題でした。
私は、来場者の動線を事前にシミュレーションし、迷いやすい箇所には案内表示を増やすことを提案しました。
また、万が一の事態に備え、緊急時の避難経路や救護所の位置を明確にしたマップを自作し、他の委員にも共有しました。
会場設営では、各企画ブースの電源や配線が安全に設置されているか、通路が十分に確保されているかなど、細部にわたってチェックを行い、不備があればすぐに担当者と連携して改善しました。
地味な作業の連続でしたが、これらの準備のおかげで、学園祭当日は大きな混乱もなく、多くの来場者に楽しんでいただくことができました。
この経験を通じて、イベントの成功には、目に見えない場所での徹底した準備と配慮が不可欠であることを学びました。
学園祭実行委員として、来場者対応と会場設営という裏方業務に尽力し、イベントの安全かつ円滑な運営に貢献している点が縁の下の力持ちとしての強みを示しています。
具体的な行動として、動線シミュレーション、案内表示増加、緊急時マップ作成、安全チェック、不備改善などが挙げられており、自身の地道な努力がイベントの成功に繋がっている点が評価できます。
【縁の下の力持ちを自己PR】NG例文4選
縁の下の力持ちという強みは、適切にアピールすれば高く評価されますが、伝え方を間違えるとマイナスな印象を与えてしまうことがあります。
特に、受動的、主体性がない、成果が見えないといった印象を与えてしまうと、企業が求める人材像から外れてしまう可能性があります。
ここでは、縁の下の力持ちを自己PRする際に避けるべきNG例文とその解説をご紹介します。
これらの例を参考に、あなたの強みが誤解されないよう、効果的な自己PRを作成しましょう。
【縁の下の力持ちを自己PR】言い換え別例文
- 周囲のために努力ができる
- 献身的に行動できる
- 継続して努力ができる
- 気配り上手
- 周りを見る力がある
本章では、縁の下の力持ちを言い換えた例文を5つ解説します。
実際の文章を読んで、自身の自己PR作成に役立ててください。
例文内にあるエピソードは、自分の体験に置き換えましょう。
実体験をもとにすることで、説得力が生まれます。
さらに、面接で追加質問された際に、柔軟に対応できるでしょう。
例文1. 周囲のために努力ができる
例文
私は、周囲のために努力できる強みがあります。
現在、経営論を中心に研究するゼミに所属しています。
経営論を学ぶには、参考書や論文だけでは不十分です。
実際の経営者に会って話すことが大切になります。
一方で、大学生の私たちには人脈がないため、経営者と出会うきっかけがありません。
そこで、私は大学生に協力的な企業へ電話をかけ続けました。
企業側の都合や場所の関係から、約束を取り付けるのは困難でした。
しかし、実践的な経験が重要だと考え、SNSも併用することにしました。
その結果、IT企業の経営者と1時間話す機会をいただきました。
ゼミの運営に貢献できた喜びから、やりがいを感じました。
この経験から、営業部の売上に貢献できるよう、諦めずに何度も挑戦します。

自己PR内のエピソードが具体的に記載されているため、強みがより鮮明に伝わるでしょう。
冒頭に述べる結論だけでは、十分に伝えることは困難です。
実際の経験や課題を説明することで、初めて面接官が納得できる自己PRになります。
自分の強みを真っ先に思いついた就活生は、根拠となるできごとやきっかけがないか振り返ってみましょう。
例文2. 献身的に行動できる
例文
私は、献身的に行動することができます。
学生時代、被災地支援のボランティアに参加しました。
活動期間中、「仮設住宅ではひとと話す機会がなく不安だ」との声を聞き、孤独を和らげるために「ふれあい時間」を企画しました。
ボランティア団体の活動範疇を超え、自分で企画した内容であったため、自分ひとりで他の参加メンバーや被災した方々のスケジュール管理を行う必要がありましたが、個々にあわせた時間をとって企画を行いました。
結果、多くの方から感謝の言葉をいただくことができました。
この経験から、人のために行動することで得られる信頼や絆の大切さを深く学びました。
この経験を活かし、入社後も人のためを第一に行動し、信頼をもって仕事を任せていただけるよう努めます。

この例文では、自分を犠牲にしても人のために行動することによって、信頼や絆が生まれるとし、入社後もそういったスタンスで仕事をしたいと述べています。
人のために動けることが結果どのように仕事につながるのかを明確にアピールしている点が良い点です。
例文3. 継続して努力ができる
例文
私は、継続して努力できる性格です。
海外で働くために、毎日英語のリスニングを30分を1年間継続しています。
海外の景色や食事文化を楽しみながら、仕事がしたいと考えたためです。
しかし、当時の私では英語を使って仕事をするのが困難であると判断しました。
そのため、毎日英語に触れることを目標にしました。
最初は、英単語を書いたり、文法を覚えたりしましたが、思うような効果は現れませんでした。
そこで、英語リスニングを追加しました。
何度も同じ文章を耳にすることで、徐々に聞き取れるようになりました。
自分の成長が感じられたことで自信がつき、リスニング以外の成績も向上しました。
入社後は、コツコツと商品知識を蓄え、お客様に最適な提案ができるよう努力を続けます。

継続力をアピールする際は、期間を伝えましょう。
単純に継続力を伝えただけでは、面接官はどれほどの能力なのか想像できません。
そのため、継続している期間を説明してください。
「継続しています」よりも「2年間継続しています」と表現しましょう。
後者の方がより、説得力のある自己PRになります。
例文4. 気配り上手
例文
私は、周囲に対して気配りができます。
高校生時代に、バレー部の副キャプテンを1年間務めました。
チーム全体の成長を優先し、新しい練習方法やモチベーションの向上に貢献しました。
中でも、チームメイトに対する気配りには、自信があります。
練習試合が終わると、意見交換会を開催しています。
しかし、いつも発言するメンバーが決まっているため、別視点からの意見が欲しいと考えていました。
そうした際に、意見しようか迷っている子がいました。
その子の隣に移動し、まずは軽く考えを聞きました。
私は、チームに必要な意見だと考えたので、発表しやすい雰囲気作りに努めました。
その結果、次から反省会に参加する人数が増え、より意味のある時間になりました。

気配り上手であることが、よく伝わる自己PRになっています。
当時の状況や自分の考えを述べることで、具体性のある文章になるでしょう。
しかし、高校時代を話す際は注意が必要です。
面接官から「大学時代は何もしていない」と評価される可能性があります。
そのため、まずは大学生時代のエピソードがないか書き出してみましょう。
もしくは、とくに印象深いのが高校時代であることを、あらかじめ面接官に伝えてください。
例文5. 周りを見る力がある
例文
私は、ボランティア活動を通じて、周りを見る力を養いました。
大学時代に先輩からの誘いを受けて、児童養護施設の子ども達と遊ぶボランティア活動をしていました。
どの子ども達も明るく、元気いっぱいで楽しそうに過ごしてくれました。
しかし、ある時一緒に遊んでいると、どこか悲しそうな子を見つけました。
別の場所に移動し、話を聞くと「友達と喧嘩した」と教えてくれました。
喧嘩の経緯をゆっくり聞くことで、少しすっきりした表情になりました。
また、話し終えたタイミングで、自分から「仲直りしたい」と伝えてくれたことが嬉しかったです。
今回の経験を活かし、周囲のメンバーのサポートができるよう、尽力するつもりです。

具体的なエピソードがあることで、オリジナリティがある自己PRになっています。
また、周りを見る力が活かされた描写もあるため、面接官にも伝わりやすい内容です。
さらに、自己PRを改善するには、入社後の姿がわかる内容を加えましょう。
「周囲をサポートする」だけでは抽象的です。
「コミュニケーションを積極的に取る」「相手の考えや発言を尊重する」など具体的な行動を示しましょう。
【縁の下の力持ちを自己PR】縁の下の力持ちを伝える際のNG例文4選
ここでは自己PRに失敗している例文を2つご紹介していきます。
- ネガティブな印象が強い
- 任されたことをやっただけ
- 主体的に動けていない
- 成果がない
どれもやりがちなNG例文となりますので、しっかりと確認して反面教師としましょう。
NG例文1:ネガティブな印象が強い
私の強みは、あまり目立ちたがらない性格なので、縁の下の力持ちとして地道な作業が得意なことです。
大学のサークル活動では、リーダーや企画担当のように前に出る役割は苦手でしたが、資料作成や会場準備など、誰かがやらなければならない裏方の仕事を黙々とこなしていました。
特に、イベント前の準備期間は、他のメンバーが楽しそうに企画を練っている中で、私はひたすら作業に没頭していました。
自分から何かを提案することはあまりありませんでしたが、言われたことはきちんとやっていたので、サークル運営には貢献できたと思います。
この例文では、「あまり目立ちたがらない」「苦手」「ひたすら作業に没頭」「自分から何かを提案することはあまりありませんでした」といった表現が多く、全体的にネガティブで受け身な印象を与えてしまいます。
企業は、自ら課題を見つけて解決しようとする主体性や積極性を重視するため、このような表現は評価されにくいでしょう。
強みを伝える際は、ポジティブな言葉を選び、自発的な行動を強調することが重要です。
NG例文2:任されたことをやっただけ
私の強みは、与えられた役割をきちんとこなす縁の下の力持ちであることです。
大学のゼミでは、教授から指示されたデータ入力や資料整理の仕事を、期限内に正確に終わらせていました。
他のメンバーが忙しそうにしているのを見て、手伝うこともありましたが、基本的には自分の役割に集中していました。
特に難しいことはなく、淡々と作業を進めることが得意です。
そのため、ゼミの活動には滞りなく貢献できたと思っています。
この例文では、「与えられた役割をきちんとこなす」「教授から指示された」「基本的には自分の役割に集中」「特に難しいことはなく、淡々と作業を進める」といった表現が目立ち、受け身で主体性がなく、「言われたことしかやらない」という印象を与えてしまいます。
企業は、指示を待つだけでなく、自ら考えて行動し、付加価値を生み出す人材を求めています。
単に任されたことをこなすだけでなく、どのような工夫をしたか、どのような貢献をしたかを具体的に伝える必要があります。
NG例文3:主体的に動けていない
私は縁の下の力持ちとしてチームに貢献することができます。
高校生の時に、文化祭で焼き鳥の出店を出店することになり、そこで私は一番重要な食材の買い出しを任されました。
3人チームだったので話合う中で、あのスーパーなら安く買えそうだと意見がまとまり、実際に店舗を確認しにいきました。
その結果、調べた中では一番安かったので購入し、文化祭当日も食材が切れることなく無事に終えることができました。
この経験から社会に出てからも陰でチームを支え、貢献できると自負しております。
この例文では「言われたことをただやっただけ」ですので当然アピールになっていません。
NG例文4:成果がない
私はチームのために自分を犠牲にすることができます。
大学ではサッカーサークルに所属しており、中心選手としてプレーしていました。
大学最後の大会の時に、試合は同点でラストプレー、相手に絶好機が回ってきました。
その時、ここでスライディングすると退場になりそうな場面でしたが、自分のことよりもチームの勝利を願ってスライディングし退場に。
その後、延長戦でチームは敗れてしまいましたが、自分としてはやりきったと思い、すっきりした気持ちでした。
この経験から入社後も自分のことよりチームを優先して行動できると思います。
この例文は惜しい!これでチームが勝っていればいい文章だったと思います。
【縁の下の力持ちを自己PR】マイナス印象をカバーするには
「縁の下の力持ち」という強みは、協調性や献身性といったポジティブな側面を持つ一方で、受け身、主体性がない、目立たないといったマイナスな印象を与えてしまうリスクも孕んでいます。
自己PRでこの強みを伝える際には、これらの懸念を払拭し、あなたの魅力を最大限に引き出すための工夫が必要です。
単に「私は裏方で頑張れます」と述べるのではなく、あなたの「縁の下の力持ち」としての行動が、いかに能動的であり、いかにチームや組織に貢献したのかを明確に伝えることが重要となります。
コミュニケーション力をアピールする
縁の下の力持ちとしての強みをアピールする際に懸念されがちな「受け身」という印象を払拭するためには、コミュニケーション力を積極的にアピールすることが非常に有効です。
単に黙々と作業をこなすだけでなく、チーム内外との円滑な連携を図るためのコミュニケーション能力が備わっていることを示しましょう。
例えば、プロジェクトの進行状況を常に把握するために、関係者と密に情報共有を行った経験や、メンバーの意見を引き出し、調整役として貢献した経験などを具体的に語ることができます。
また、自身のサポート業務が他のメンバーに与える影響を考慮し、事前に確認や提案を行ったエピソードも良いでしょう。
これにより、あなたは単なる「作業者」ではなく、周囲と協調しながら能動的にチームに貢献できる人材であるという印象を与えることができます。
主体的な行動力をアピールする
「縁の下の力持ち」という言葉は、ともすれば「指示待ち」や「受け身」といった印象を与えかねません。
このマイナス印象をカバーするためには、主体的な行動力を明確にアピールすることが非常に重要です。
具体的には、誰かの指示を待つのではなく、自ら課題を発見し、改善策を提案・実行した経験を語りましょう。
例えば、「チーム内の情報共有が不十分であることに気づき、自ら共有フォーマットを改善した」や「効率化できる作業を見つけ、自ら新しいツールを導入して業務フローを改善した」といったエピソードは、あなたの能動的な姿勢を示す強力な証拠となります。
自身の行動が、結果としてチームや組織全体の効率化や目標達成に貢献したことを具体的に示すことで、あなたは単なる裏方ではなく、自ら考えて行動し、価値を生み出せる人材であると評価されるでしょう。
【縁の下の力持ちを自己PR】献身的との違い
縁の下の力持ちに近い「献身的」という表現ですが、実は詳しく見てみると少し違いがあります。
以下で詳しく解説していきますので、違いをおさえて適切な言葉で自己PRを作成するようにしましょう。
縁の下の力持ちは陰で苦労する
縁の下の力持ちとは、陰で努力し苦労できる人のことを指します。
目立たない裏方でも存分に力を発揮し、モチベーション高く行動し続けられる点が魅力的です。
部活やサークルのマネージャー経験などがそれにあたるでしょう。
誰かの活躍に貢献するために、陰で努力し行動した人は縁の下の力持ちであるといえます。
献身的な人は自分を犠牲にして人を助ける
献身的な人は、自分のことを犠牲にしても人を助けようという意識が強いです。
縁の下の力持ちよりも、自分の利益を気にせずただ他人に貢献するような行動を積み重ねることができます。
ボランティアなどは、ある種献身的な行動であるといえます。
しかし、参加した動機や内容によっては献身的からずれてしまうこともあります。
添削などを通して内容を確認しましょう。
まとめ
縁の下の力持ちは、まさに企業が求めるような人材であることは間違いありません。
自信を持ってエントリーシートや面接の自己PRでアピールしましょう。
しかし書き方や伝え方が難しいので、この記事を参考にして最低でも3つ程作ってみるようにしましょう!
就活は準備が一番大切です。是非、最高の自己PRを作って最高の就活にして下さい。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)
柴田貴司
(就活市場監修者)
企業は、個人の能力だけでなく、チームの一員としてどのように貢献してくれるかを重視しています。
縁の下の力持ちとして活躍できる人は、組織において不可欠な存在であり、その強みは多岐にわたる職種で高く評価される可能性があります。