就職活動が本格化してきた今、就活生全員が自己PR作成に直面します。
よく聞くのは「リーダーシップがあります」など、自分が先頭に立って何かを成し遂げたエピソードです。
しかし、中には陰ながら、チームのために努力した人もいます。
このページではこのような縁の下の力持ちの人が上手く自己PRができるコツと注意点をご紹介します。
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【縁の下の力持ち】当てはまるか確認しよう!特徴5つ
例えるとすると部活動だと副キャプテン、ムードメーカー、マネージャーなどのキャプテンや部員を献身的に支える人達。
バイト先だとバイトリーダーやバイトの教育担当係など、店長やお店を助けてくれるような人達のことを言います。
決して先頭には立っていないが、いないとチームとして完成しない人達。
陰の主役的な役割をしている人は縁の下の力持ちであるとアピールしても良いと思います。
ひたむきに努力を続けることができる人
ここから少し具体的に縁の下の力持ちの人について説明していきましょう。
ここでの努力とは「他人」に対してすることを指します。
真っ先に思いつくのは「部活動のマネージャー」ではないでしょうか?
自分が練習することはないのに、自分が飲まないお茶を作ったり声掛けしたり、たくさんのお守りを作ったりと部員のサポートに徹しています。
しかも、いないと部員はお茶も飲めない環境になり練習どころではありません。
正真正銘の縁の下の力持ちと言えるでしょう。
裏方としてチームのためになれる人
チームの運営のためにはマネージャーの他にも「副部長」「ムードメーカー」など部長と部員の関係を良好に保つ役割の人も非常に重要です。
例えばチームが試合で負けている時、部長はグラウンドの中でチームメートに声をかけます。
しかし、それだけでは足りない時もあります。
そんな時、副部長やムードメーカーの人がベンチやスタンドから大きな声で鼓舞する、アドバイスをする、チームを盛り上げる。
そんな行動がチーム全体の士気を高めることに繋がり、試合でも攻勢に出ることができた。
これは部長だけでなく、副部長、ムードメーカーがいたからこそできたことで、その裏方の役割は非常に重要で、なくてはならないものです。
自分から進んで役割を引き受けられる人
自分から進んで役割を引き受けられる人も、縁の下の力持ちの特徴です。
自分の気持ちよりも、組織全体のバランスを考えて行動できます。
多くの人は、自分の役割を好き嫌いで判断するでしょう。
一方、縁の下の力持ちに当てはまる就活生は、組織を優先し、役割を引き受けます。
役割としては、裏方にあたるかもしれません。
しかし、面接官は仕事に積極的に取り組める人と評価します。
仕事において、主体性や積極性は重要です。
受け身な姿勢だけでは、売上に貢献できません。
そのため、必要な仕事を自ら進んでこなす人は、縁の下の力持ちと言えます。
周りを見る力のある人
周りを見る力のある人も大切です。
全員が前だけを向いていると、危機察知が遅れます。
一見、同じ方向を目指している組織は強いように感じるでしょう。
しかし、状況の変化や柔軟性に欠けます。
縁の下の力持ちに当てはまる人は、前方以外に後方も視野に入れているでしょう。
組織が勢いよく前進している間は、継続できるようサポートする人材です。
例えば、新商品の開発に向けて一致団結した企業があるとします。
縁の下の力持ちは、開発に専念できるよう情報収集したり、職場環境を整備したりするでしょう。
どの業種を志望したとしても、役に立つスキルです。
志望企業の求める人物像に合わせてアピールしましょう。
謙虚に物事に取り組むことが出来る人
謙虚に物事に取り組むことが出来る人も、縁の下の力持ちと言えます。
自分の成績よりも、組織全体の成果を優先しているためです。
プロジェクトを進めていると、ある人物の活躍で、大きな成果を生み出すことがあるでしょう。
目標に向かって行動した結果であり、素晴らしい活躍です。
しかし、実際に自分1人だけの実力かと言えば、そうではありません。
多くのサポートがあることで、大きな成果につながります。
周囲の協力が必要不可欠であることを適切に理解し、謙虚な姿勢であることが大切です。
学生時代の中で似た経験がないか、思い出してみてください。
素晴らしい自己PRにつながるでしょう。
【縁の下の力持ち】アピールできる長所6選
縁の下の力持ちであることを強みとしてアピールすれば、自己PRでは、結果としてそれに関連する強み・長所を伝えられる場合があります。
そのためここからは、縁の下の力持ちをアピールする際に、あわせて伝えられる長所をチェックしていきましょう。
アピールできる長所は、以下の6つです。
- 他人のために行動することができる
- 協調性がある
- 責任感が強い
- 視野が広い
- 主体性がある
- 役割遂行能力がある
以上の長所が伝われば、採用担当者からは良い評価を受けられる可能性があります。
では、詳細を一つひとつ整理していきましょう。
他人のために行動することができる
縁の下の力持ちであることを強みとしてアピールした際は、他人のために行動できる姿勢・能力もあわせて伝えられるでしょう。
縁の下の力持ちとして周りのサポートができるということは、他人を思いやったり気遣ったりする行動ができるということです。
そのため、縁の下の力持ちとして自分の強みを発揮できる人は、「人に喜んでもらいたい」「人のためになりたい」という献身的な姿勢を持っています。
他者のために行動できる人は、自分自身の精神にゆとりがあり、周りの人との間で良好な信頼関係を構築できる点も特徴です。
部活のマネージャー経験やアルバイトでの後輩指導経験など、周りの人のために行動した経験を伝えると、縁の下の力持ちとして働くイメージを企業に持ってもらいやすくなります。
自己犠牲的な印象を与えてしまうと、社風と合わない場合はマイナスな印象になるため注意が必要。
協調性がある
縁の下の力持ちを強みにする場合は、協調性があるという長所もあわせてアピールできます。
多くの人は、縁の下の力持ちであることが強みだと聞けば、周りの人とうまくやっていけそうなイメージを持つものです。
困っている人を積極的に助けるなど、組織の中で積極的に協調性を見せてくれる印象がつきます。
そもそも縁の下の力持ちとして周りに気を回すなら、関わる人と協力したり調和したりする姿勢は欠かせません。
実際に、自己PRのエピソードの中で周りと協力しながら何かを達成した経験を述べれば、縁の下の力持ちだからこそ協調性があることを評価してもらえるでしょう。
組織を円滑に回すうえでチームワークやコミュニケーションを重視する会社からは、特に高評価を受けやすいといえます。
人に合わせられることを過度にアピールすると、消極的な印象を与える可能性があるため注意が必要。
協調性のアピール方法に関しては、以下の記事でより詳しく紹介しています。
責任感が強い
縁の下の力持ちであることを強みにすれば、責任感が強いという長所もアピールできる可能性があります。
縁の下の力持ちとして周りをサポートできることは、チームにとって必要なタスクを考え、自分にできることを真面目にこなせることにつながります。
つまり、チーム全体や周りの人の成功に責任を持っているということです。
自分だけ成功すれば良いという独りよがりな考え方ではなく、縁の下の力持ち的なサポーターとして、チームの成功に貢献したいという考え方を持っていることが特徴です。
責任感が強い人は、自分の役割や与えられた仕事を全うしたうえで、必要とあればチームや周りの人の成功のために動けるものです。
責任感の強さは、社会人として働くうえで、業界・職種問わず持っておきたい重要な強みです。
縁の下の力持ちであることをアピールした際に、同時に責任感の強さが伝われば、基本的な社会人スキルがしっかり備わっていることが伝わるはずです。
こだわりや我が強い印象を与えてしまうと、企業によっては悪印象になることもあるため注意。
視野が広い
自己PRで縁の下の力持ちであることをアピールすれば、視野が広いことも長所の一つとして伝えられるでしょう。
なぜなら、縁の下の力持ちとして周りをサポートする際は、広い視野をもって周りを見渡して状況判断する姿勢が求められるからです。
広い視野がなければ、自分に今求められている仕事や手が回っていない箇所などは適切に判断できないでしょう。
そのため、気配りが上手な人や状況判断が的確な人は、総合的に視野が広いことが多いです。
視野が広ければ、「問題解決能力が高そう」「柔軟な価値観を持っていそう」などの良い印象・評価につながる可能性があります。
視野の広さがあれば、現場をふかんから見て状況を見極めていけるため、多くの業界・職種で役立つことは間違いありません。
注意散漫な印象を与えないよう、何を意識して周囲をよく見ているのか伝える。
主体性がある
自己PRで縁の下の力持ちであることをアピールする場合は、関連する長所として主体性があることもアピールできるでしょう。
縁の下の力持ち・サポート役と聞くと、人によっては消極的な印象もあるかもしれませんが、縁の下の力持ちとしてチームを支えられる人は常に主体的に行動しています。
今やるべきサポートや業務を自分で考えて行動に移しているため、単純に役割が補助・サポートであるだけで、主体性はしっかりと発揮しているものです。
主体性がある人は、自分の行動や発言一つひとつに責任を持つことができるため、決断力・判断力なども発揮できる場合があります。
主体性は、自分で考えて行動する能力・姿勢といえるため、社会人として多くの場面で重視されることです。
そのため、縁の下の力持ちをアピールする自己PRから主体性が感じられれば、社会人適性の高い人として基礎力を評価してもらえる可能性が高いです。
憶測だけで物事を進めていたり、主観だけで語っていると自己中心的な印象を与えかねないので注意。
役割遂行能力がある
縁の下の力持ちをアピールする際は、役割遂行能力も長所の一つとしてアピールできます。
役割遂行能力は、自分の仕事・役割と真摯に向き合ったうえで、その役割を真面目に全うできます。
補助・雑務的な業務が多ければ組織を陰から支える役割になるため、人によっては地味さを感じることもありますが、役割遂行能力があればそういった仕事にも大きなやりがいを感じられるものです。
役割遂行能力が高い人は、やるべきことに対する責任感が強く、もともと性格的な特徴も真面目であることが多いです。
与えられたタスクも完璧にこなせるため、身の回りで「あの人に任せれば間違いない」という信頼が生まれることも少なくありません。
人によってさまざまな役割を担う必要がある現場では、役割遂行能力は重要視されることも多いです。
任されたことをただ受けているだけの内容にならないよう注意。
縁の下の力持ちをアピールする際は、ポイントとして、企業を支えるバックオフィスの仕事・顧客をサポートする仕事をイメージすると良いでしょう。
縁の下の力持ちであることが強みの人は、そういった周りをサポートする役割・仕事が適しているものです。
また、サポートする業務の中でほかにも役立つ強み・長所をアピールしたい場合は、バックオフィス業務でどのような能力を発揮できるか考えることが重要です。
たとえば周りを見渡す視野の広さが必要なら、縁の下の力持ちであることをアピールしつつ、視野の広さが魅力として伝わるようにエピソードを厳選したり魅力的な伝え方を検討したりする必要があります。
周りを支える仕事に従事する際はどのような能力が求められるのかを考え、企業から評価されやすい強み・能力を伝えましょう。
【縁の下の力持ち】アピールできる例文8選
ここまで縁の下の力持ちであることの素晴らしさや、人としての特徴、自己PRする際のコツなどを紹介してきましたが、なかなかすぐに文章にするのは難しいと思います。
そこで、ここでは様々なシチュエーションでの縁の下の力持ちをアピールする例文を一挙ご紹介します。
是非、参考にして自分なりの自己PRを完成させて下さい。
部活(マネージャー)
私の強みは他人のために考え行動できることです。
高校生の時、公式戦で一回も勝ったことがない野球部のマネージャーをしていた際、自分なりにチームが勝てるように練習メニューを考え、最後の大会で一勝することができた経験があります。
私は勝てない理由をまず考え、守備が安定しないことが原因であると突き止めました。
そのことをミーティングの際に部員に伝え、新しい守備の練習メニューを提案、次の練習から取り入れることになりました。
このことでチームはエラーが減った結果、最後の大会で一勝することができました。
この経験から私は貴社に入社後も、他人のために考え行動し、大きな成果を得ることを目標にして仕事をしたいと思っております。
冒頭で、自分の強みをはっきりと明言することが大切です。
面接官は、自己PRを通して就活生の強みを見極めています。
そのため、最初に結論を述べることで、自分の主張が確実に伝えられるでしょう。
自分の考えを最後に伝えた方が記憶に残る気がしますが、誤解です。
面接官は「この文章の結論はなんだろう」と疑問を抱えたまま自己PRを読むことになります。
自分の強みは、最初に伝えましょう。
部活(メンバー)
私は自分を犠牲にしてでもチームの結果に貢献できる人間です。
サッカー部に所属しており、中学生の時は中心メンバーとして活躍。プレーすることでチームの勝利に貢献していました。
しかし、進学した高校で大きな怪我を負ってしまい、プレーすることで勝利に貢献できなくなっていました。
まだプレーしたい自分もいましたが、チームの勝利のために自分からマネージャーになることを監督に提案しました。
そこから選手のために今までにないサポートの役割でチームに関わることになり、結果チームは過去最高成績を残すことができました。
この経験から貴社に入社後も、様々な視点から仕事に関わり、会社全体をサポートできるように頑張って仕事をしていきたいと思っております。
当時の感情が記載されているため、オリジナリティがある自己PRになっています。
自己PRの内容は、被りがちです。
しかし、自分の考えや気持ちを記載することで、周囲との差別化が図れます。
部活のメンバーをサポートする内容は同じでも、縁の下の力持ちがアピールできるでしょう。
また、チームメイトからの評判が記載できれば、さらに客観性のある内容になります。
副リーダー
私はチームを陰ながら支えることができる献身性が強みです。
大学のゼミでプレゼン大会に出場し、そこで副リーダーとしてチームを優勝に導くことができた経験があります。
具体的な役割としては、発表をするリーダー以外の役割を適材適所に振り分け、チームの円滑な運営をサポートしました。
定期的に進捗の確認し合い、足りていない所は私も入って補い、無事資料を完成させることができ、結果的にプレゼン大会でも優勝することができました。
この経験から、貴社に入社後も表に立つような仕事でなくてもコツコツと続け、献身的にサポートすることで課題達成できるように努力できると自負しております。
自分がチームを支えた結果、どういった成果を収めたのか明確に述べられています。
自己PRは、自分の強みを伝える場です。
しかし、強みを伝えるだけでは、具体性に欠けます。
実際のエピソードを交えることで、面接官はより想像しやすくなるでしょう。
そのため、自分が行動した結果まで丁寧に伝えてください。
「チームを支えました」よりも「チームを支えた結果、試合に勝利しました」と記載した方が、面接官の評価が高くなるでしょう。
アルバイト
私には強い責任感があります。
学生時代に焼き鳥屋でアルバイトをしていた際、食材の発注作業を任せてもらっており、店舗の在庫を切らせないように日々気をつけてアルバイトをしていた経験があります。
食材発注はその日の集客や天気、周辺でのイベントなどで日々変わっていきます。それらを日々データで確認し、発注量などを決めていました。
最初は不安でしたが、店長からも私が発注するようになって在庫切れや廃棄が少なくなって助かったと言ってもらえるようになりました。
これらの経験から私は与えられた業務に対して強い責任感を持って取り組むことができると思っております。
周囲との関係性が述べられており素晴らしいです。
アルバイトは、1人でするものではありません。
多くの人と協力があって成り立ちます。
そのため、自己PRは自分の強みを伝える場ですが、周りとの連携もアピールしましょう。
組織の一員として活躍できる姿が明らかになれば、面接官は入社後の姿が想像しやすくなります。
また「活躍してくれそう」と判断されることで、内定に大きく近づくでしょう。
ボランティア
私は相手の立場になって考え行動できる人間です。
大学生の時に介護現場でのボランティアに参加していた経験があります。
介護の現場は想像しているよりも過酷で、辛いことが多くありました。
しんどい時にいつも考えていたことは「本当はこう思っているのでは?」「本当は自分でなんでもやりたいのでは?」ということです。
介護される側になって考えた時に、介護のボランティアは本当にやりがいのあるものになりました。
こうした経験から、貴社に入社後も相手の立場になって考え、何が必要なのかを汲み取り行動し、得意先の利益に繋がる仕事がしたいと思っております。
文字数に余裕がある場合は、ボランティアに介護を選んだ理由を説明しましょう。
自己PR内で介護の現場は「過酷でしんどい」と表現しています。
面接官が読んだ際に「苦しいことをなぜ選択したのだろう」と疑問に思うでしょう。
面接中であれば、補足説明することで解消できます。
しかし、エントリーシートでのフォローは困難です。
限られた条件の中でも、面接官に疑問を持たせない自己PRにすると、より評価が高くなるでしょう。
ゼミ
私は困難を諦めず乗り越えることができる性格です。
大学のゼミ活動の一環で、300件のアンケートを三日で集める必要があり困難を極めましたが、方法を考え、無事に達成した経験があります。
ゼミの発表で必要だったアンケートを忘れており、発表は無理かと全員が思っていましたが、私は諦めることなくすぐ考え行動しました。
そこで大学の掲示板にアンケート実施している内容を掲示し、そこにQRコードを貼り付け集める案を思いつき、大学の総務と連絡を取りました。
その結果掲示することができ、アンケートもすぐに500件集めることに成功、無事に発表することができました。
この経験から、仕事で困難に直面した際も乗り越えられると自負しております。
ゼミを通して主体性がアピールできています。
主体性は、就活において重要な能力の1つです。
面接官は、指示を待つ就活生よりも、自ら考えて行動できる人を求めています。
自己PRでは、別の強みをアピールしつつ、主体性が伺えるエピソードにすると効果的です。
また、失敗した内容でも問題ありません。
次にどう活かすつもりか述べることでカバーできます。
行動の成功、失敗にこだわる必要はないため、安心してください。
インターンシップ
私はチームを献身的にサポートすることができます。
貴社のインターンシップに参加させていただいた際、新商品開発案を作成する課題をチームの潤滑油となりみんなで達成することができた経験があります。
リーダーではなく副リーダーをすることで、発表などではなくチームを上手く回すことに気を配り行動しました。
あまり参加できていない人に話を振ってみたり、役割を上手く分担したりと黒子の役割に徹しサポートすることを心がけました。
その結果、全員が同じ目標に向かって進むことができ、結果的に発表も上手くいき表彰されることに繋がりました。
この経験から、入社後も自分から献身的に行動し、チームとして成果を出せるように今自分には何を求められているのかを考え、仕事をしたいと考えております。
インターンシップは、社会に近い位置で経験が積めます。
学業や部活動の経験を例に持ち出すこともありますが、インターンシップ経験がある就活生は優先しましょう。
面接官が、より入社後の姿を想像できるからです。
さらに、長期インターンシップに参加することで、より説得力のある自己PRになります。
期間が長いことで、より自分の取り組みや成果が現れるからです。
反対に短期の場合は、どういった目標を持って参加したのか、説明するよう意識してください。
サークル
私は裏方としてしっかりチームに貢献することができます。
大学生の時にテニスサークルに所属しており、そこで裏方の大切さなどに気付けた経験があります。
楽しそうな雰囲気からテニスサークルに入り活動していました。合宿や懇親会などに参加している中、3年生の時に経理担当を任されることになりました。
普段何気なく参加していたイベントも、経理の役割が与えられてからは責任を持って取り組むようになりました。
部費の集金や、各イベントの予算決め、年度末には集計したりと経理の仕事がいかに大変で必要な役割であるかに気付かされました。
貴社に入社後もこの気持ちを忘れずに、裏方ではありますが責任感を強く持ち、日々の業務を行いたいと思っております。
自己PRから人柄が伝わる内容です。
面接官は、自己PRの内容から就活生の人柄を見極めています。
そのため、自分の強みを説明しながら、価値観や人間性も伝わる文章にしましょう。
面接官は、自社と就活生の相性を重要視しているからです。
自己PRを通して、自分が志望企業の求める人物像に当てはまっていることをアピールしましょう。
【縁の下の力持ち】言い換え表現5選
続いて、縁の下の力持ちを言い換えた表現を5つ紹介します。
自分が選択したエピソードによって、ふさわしい単語は異なるでしょう。
面接官にわかりやすく、自分の強みを伝えるためにも言葉選びは大切です。
難しい言葉や熟語にする必要はありません。
かえって意味が伝わらない可能性があります。
自分でうまく言語化できていない就活生は、ぜひ参考にしてください。
言い換え表現の1つ目は、周囲のために努力ができることです。
面接官は、就活生が組織の一員として働いてくれるか見極めています。
そのため、自分の利益だけではなく、企業全体のために貢献できる人材だと伝えましょう。
また、自己PRであれば部活動やサークル活動がおすすめです。
集団組織になるため、面接官が就活生の人柄を想像しやすくなります。
具体的なエピソードがある人は、縁の下の力持ちから言い換えられるでしょう。
縁の下の力持ちにも、同じ意味が含まれますが、より強調できる表現になります。
これまでの経験から当てはまるものがあれば、検討してください。
言い換え表現の2つ目は、サポート力があることです。
縁の下の力持ちは、全体を支える働きを務めます。
そのため、サポートに関する能力が伝えられるでしょう。
一方で、サポート力とは何か明確に説明してください。
お客様に対してなのか、チームに対してなのかで評価は変わります。
具体的なエピソードを用いてください。
「私は、インターンシップ中は、電話対応を積極的に取り組みました」と表現すると社内向けのサポートであることが明らかになります。
サポート力は何を指すのか、不明のまま展開しないよう注意しましょう。
自分の強みが伝わらないまま、自己PRが終了することになります。
言い換え表現の3つ目は、継続して努力ができることです。
物事を継続できる人は少ないため、貴重な人材だと評価されるでしょう。
また、仕事の成果は、すぐには現れません。
試行錯誤を繰り返すことで、一歩ずつ前進します。
そのため、すぐに諦める性格の人は、企業の求める人物像から外れるでしょう。
自己PRで継続できる能力を示す際は「学生時代は、テニス部の部室掃除を3年間担当しました」と数字を用いてアピールしましょう。
「継続しました」のみでは、どれくらいの継続ができたのか不明です。
1ヶ月なのか、1年なのかで評価が変わるでしょう。
自己PRに用いる際は、できるだけ長い期間継続できたエピソードを採用してください。
言い換え表現の4つ目は、気配り上手です。
縁の下で支えられる人は、周囲をよく観察しています。
そのため、誰よりも気を遣うことが可能です。
ただし、気配り上手は主体性や積極性が感じられない場合があります。
もちろん、上記の2点がすべてではありませんが、アピールできるチャンスがあれば、主体性も伝えるようにしましょう。
相手のために自ら進んで行動した話は、気配り上手と主体性の両方が伝わる内容です。
気配り上手の具体例を工夫することで、さまざまな面を一度に説明できることを理解しておきましょう。
限られた文字数や時間の中で、効率よく自分の強みを伝える方法の1つです。
言い換え表現の5つ目は、周りを見る力があることです。
縁の下の力持ちを自覚している人は、視野が広いでしょう。
周囲の状況を考えたのちに、自分の取るべき行動が決められます。
必要に応じて対応が変えられる柔軟性は、大きな強みになるでしょう。
仕事は、臨機応変に動く必要があります。
メンバーの異動や社会情勢の変化など、予想できないことが起こるでしょう。
しかし、成果を出すには、対応しなければなりません。
周囲を見る力がある人は、すぐに足りない箇所に目をつけて行動に移します。
協調性や組織の連携、チームワークを重要視する企業を志望した場合は、積極的にアピールすると効果的です。
【縁の下の力持ち】言い換え別例文
本章では、縁の下の力持ちを言い換えた例文を5つ解説します。
実際の文章を読んで、自身の自己PR作成に役立ててください。
例文内にあるエピソードは、自分の体験に置き換えましょう。
実体験をもとにすることで、説得力が生まれます。
さらに、面接で追加質問された際に、柔軟に対応できるでしょう。
例文1:周囲のために努力ができる
私は、周囲のために努力できる強みがあります。
現在、経営論を中心に研究するゼミに所属しています。
経営論を学ぶには、参考書や論文だけでは不十分です。
実際の経営者に会って話すことが大切になります。
一方で、大学生の私たちには人脈がないため、経営者と出会うきっかけがありません。
そこで、私は大学生に協力的な企業へ電話をかけ続けました。
企業側の都合や場所の関係から、約束を取り付けるのは困難でした。
しかし、実践的な経験が重要だと考え、SNSも併用することにしました。
その結果、IT企業の経営者と1時間話す機会をいただきました。
ゼミの運営に貢献できた喜びから、やりがいを感じました。
この経験から、営業部の売上に貢献できるよう、諦めずに何度も挑戦します。
自己PR内のエピソードが具体的に記載されているため、強みがより鮮明に伝わるでしょう。
冒頭に述べる結論だけでは、十分に伝えることは困難です。
実際の経験や課題を説明することで、初めて面接官が納得できる自己PRになります。
自分の強みを真っ先に思いついた就活生は、根拠となるできごとやきっかけがないか振り返ってみましょう。
例文2:献身的に行動できる
私は、献身的に行動することができます。
学生時代、被災地支援のボランティアに参加しました。
活動期間中、「仮設住宅ではひとと話す機会がなく不安だ」との声を聞き、孤独を和らげるために「ふれあい時間」を企画しました。
ボランティア団体の活動範疇を超え、自分で企画した内容であったため、自分ひとりで他の参加メンバーや被災した方々のスケジュール管理を行う必要がありましたが、個々にあわせた時間をとって企画を行いました。
結果、多くの方から感謝の言葉をいただくことができました。
この経験から、人のために行動することで得られる信頼や絆の大切さを深く学びました。
この経験を活かし、入社後も人のためを第一に行動し、信頼をもって仕事を任せていただけるよう努めます。
この例文では、自分を犠牲にしても人のために行動することによって、信頼や絆が生まれるとし、入社後もそういったスタンスで仕事をしたいと述べています。
人のために動けることが結果どのように仕事につながるのかを明確にアピールしている点が良い点です。
例文3:継続して努力ができる
私は、継続して努力できる性格です。
海外で働くために、毎日英語のリスニングを30分を1年間継続しています。
海外の景色や食事文化を楽しみながら、仕事がしたいと考えたためです。
しかし、当時の私では英語を使って仕事をするのが困難であると判断しました。
そのため、毎日英語に触れることを目標にしました。
最初は、英単語を書いたり、文法を覚えたりしましたが、思うような効果は現れませんでした。
そこで、英語リスニングを追加しました。
何度も同じ文章を耳にすることで、徐々に聞き取れるようになりました。
自分の成長が感じられたことで自信がつき、リスニング以外の成績も向上しました。
入社後は、コツコツと商品知識を蓄え、お客様に最適な提案ができるよう努力を続けます。
継続力をアピールする際は、期間を伝えましょう。
単純に継続力を伝えただけでは、面接官はどれほどの能力なのか想像できません。
そのため、継続している期間を説明してください。
「継続しています」よりも「2年間継続しています」と表現しましょう。
後者の方がより、説得力のある自己PRになります。
例文4:気配り上手
私は、周囲に対して気配りができます。
高校生時代に、バレー部の副キャプテンを1年間務めました。
チーム全体の成長を優先し、新しい練習方法やモチベーションの向上に貢献しました。
中でも、チームメイトに対する気配りには、自信があります。
練習試合が終わると、意見交換会を開催しています。
しかし、いつも発言するメンバーが決まっているため、別視点からの意見が欲しいと考えていました。
そうした際に、意見しようか迷っている子がいました。
その子の隣に移動し、まずは軽く考えを聞きました。
私は、チームに必要な意見だと考えたので、発表しやすい雰囲気作りに努めました。
その結果、次から反省会に参加する人数が増え、より意味のある時間になりました。
気配り上手であることが、よく伝わる自己PRになっています。
当時の状況や自分の考えを述べることで、具体性のある文章になるでしょう。
しかし、高校時代を話す際は注意が必要です。
面接官から「大学時代は何もしていない」と評価される可能性があります。
そのため、まずは大学生時代のエピソードがないか書き出してみましょう。
もしくは、とくに印象深いのが高校時代であることを、あらかじめ面接官に伝えてください。
例文5:周りを見る力がある
私は、ボランティア活動を通じて、周りを見る力を養いました。
大学時代に先輩からの誘いを受けて、児童養護施設の子ども達と遊ぶボランティア活動をしていました。
どの子ども達も明るく、元気いっぱいで楽しそうに過ごしてくれました。
しかし、ある時一緒に遊んでいると、どこか悲しそうな子を見つけました。
別の場所に移動し、話を聞くと「友達と喧嘩した」と教えてくれました。
喧嘩の経緯をゆっくり聞くことで、少しすっきりした表情になりました。
また、話し終えたタイミングで、自分から「仲直りしたい」と伝えてくれたことが嬉しかったです。
今回の経験を活かし、周囲のメンバーのサポートができるよう、尽力するつもりです。
具体的なエピソードがあることで、オリジナリティがある自己PRになっています。
また、周りを見る力が活かされた描写もあるため、面接官にも伝わりやすい内容です。
さらに、自己PRを改善するには、入社後の姿がわかる内容を加えましょう。
「周囲をサポートする」だけでは抽象的です。
「コミュニケーションを積極的に取る」「相手の考えや発言を尊重する」など具体的な行動を示しましょう。
【縁の下の力持ち】NGな例文2選
ここでは自己PRに失敗している例文を2つご紹介していきます。
- 主体的に動けていない例文
- 成果がない例文
どちらもやりがちなNG例文となりますので、しっかりと確認して反面教師としましょう。
主体的に動けていない
私は縁の下の力持ちとしてチームに貢献することができます。
高校生の時に、文化祭で焼き鳥の出店を出店することになり、そこで私は一番重要な食材の買い出しを任されました。
3人チームだったので話合う中で、あのスーパーなら安く買えそうだと意見がまとまり、実際に店舗を確認しにいきました。
その結果、調べた中では一番安かったので購入し、文化祭当日も食材が切れることなく無事に終えることができました。
この経験から社会に出てからも陰でチームを支え、貢献できると自負しております。
この例文では「言われたことをただやっただけ」ですので当然アピールになっていません。
成果がない
私はチームのために自分を犠牲にすることができます。
大学ではサッカーサークルに所属しており、中心選手としてプレーしていました。
大学最後の大会の時に、試合は同点でラストプレー、相手に絶好機が回ってきました。
その時、ここでスライディングすると退場になりそうな場面でしたが、自分のことよりもチームの勝利を願ってスライディングし退場に。
その後、延長戦でチームは敗れてしまいましたが、自分としてはやりきったと思い、すっきりした気持ちでした。
この経験から入社後も自分のことよりチームを優先して行動できると思います。
この例文は惜しい!これでチームが勝っていればいい文章だったと思います。
【縁の下の力持ち】アピールするときの注意点
ここまで「PREP法」や「見返りを求めていないこと」「仕事でどう活かせるのか」などコツを色々とご紹介してきました。
ここではより技術的な要素に絞ってアピールする時の注意点をご紹介していきます。
上手く伝わらないとせっかくのいい話も台無しになってしまいますので、参考にして下さい。
エピソードは一つに絞る
私は部活動では副キャプテン、バイトではバイトリーダーをしており、ゼミではみんなをまとめる潤滑油のような役割をしていました。
Mr.縁の下の力持ちですが、エピソードが多すぎて結局何も伝わらないです。
自分の中で思い当たるエピソードを3つ程選び、実際に自己PRを作成してみましょう。
その中で一番を決めて、そのエピソードを深掘りするようにしましょう。
主体的に動けた内容かつ成果があったエピソードを選ぶことをオススメします。
過程・結果・発展的な部分をこだわる
この3つの要素がまんべんなく伝わることが重要です。
いくら結果が良くても、その過程が主体的でない、自分の努力の部分があまり見つからない内容ではダメです。
最後の発展的な部分を多くの就活生は忘れがちです。
このエピソードから自分はどうなれたのか、この経験が生きてこの時こうできたなど、結果以上に大事な項目となっています。
どんなに学生時代いい経験、いい結果を出せたとしても、そこから何も学んでいないのであれば意味がありませんからね。
将来どう役に立つかも述べる
いいエピソード、いい経験、いい結果、そこから学んだこと、その次はどう社会に還元するかが重要です。
採用担当者はここまで見ていますし、この部分を求めています。
縁の下の力持ちであることを活かしてどう活躍していきたいのかをしっかりと準備し、採用担当者に伝えるようにしましょう。
あなたが今までチームやグループでしてきたことを思い返して、社会に出た時どう活躍できそうか、想像してみるのもいいかもしれませんね。
【縁の下の力持ち】献身的との違い
縁の下の力持ちに近い「献身的」という表現ですが、実は詳しく見てみると少し違いがあります。
以下で詳しく解説していきますので、違いをおさえて適切な言葉で自己PRを作成するようにしましょう。
縁の下の力持ちは陰で苦労する
縁の下の力持ちとは、陰で努力し苦労できる人のことを指します。
目立たない裏方でも存分に力を発揮し、モチベーション高く行動し続けられる点が魅力的です。
部活やサークルのマネージャー経験などがそれにあたるでしょう。
誰かの活躍に貢献するために、陰で努力し行動した人は縁の下の力持ちであるといえます。
献身的な人は自分を犠牲にして人を助ける
献身的な人は、自分のことを犠牲にしても人を助けようという意識が強いです。
縁の下の力持ちよりも、自分の利益を気にせずただ他人に貢献するような行動を積み重ねることができます。
ボランティアなどは、ある種献身的な行動であるといえます。
しかし、参加した動機や内容によっては献身的からずれてしまうこともあります。
添削などを通して内容を確認しましょう。
まとめ
縁の下の力持ちは、まさに企業が求めるような人材であることは間違いありません。
自信を持ってエントリーシートや面接の自己PRでアピールしましょう。
しかし書き方や伝え方が難しいので、この記事を参考にして最低でも3つ程作ってみるようにしましょう!
就活は準備が一番大切です。是非、最高の自己PRを作って最高の就活にして下さい。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
柴田貴司
(就活市場監修者/新卒エージェント本部幹部)
柴田貴司
(就活市場監修者)
他者との協力が求められる仕事において評価されるポイントです。接客業はもちろん、コンサルや製造業、制作に関わる仕事など、その種類は多岐にわたります。