この記事に辿り着いた方は、今とてもへこんでいるのだろうと思います。
そして同時に、どうしたら就職活動を上手くできるのだろう、何がいけないのだろうと思い悩んでいるからこそ、ヒントを探しにきたのでしょう。
ここでは、何をやっても上手くいかないことの連続である就活で、エントリーした全ての企業の選考に落ちてしまった場合のことを考えていきます。
・全落ちしてしまった際にすべきこと
・全落ちする人の特徴
・全落ちを回避するポイント
・全落ちしてしまった人
・なんとか内定を取りたい人
・全落ちを避けたい人
目次[目次を全て表示する]
【就活で全落ち】就活の全落ちとは
まずはそもそも全落ちとはどのような状態なのかを紹介します。
就活で言う全落ちとは、自分がエントリーした企業全ての選考に落ちてしまうことを指します。
もちろん就活中は、次々に新たな企業へエントリーし続けていると思われますが、それなのに今選考過程にいる企業が一つもないとなると、かなり不安になりますよね。
その不安を表現するために、そんな呼称がついたのだと思われます。また、持ち駒ゼロともいいます。
全落ちはよくある
とはいえ、持ち駒がある状態の方が少ないのではないでしょうか。
就活中に全落ち状態になることは、決して珍しいことではありません。
もちろん、受ける企業数にもよりますが、就活を始めたての時期は特に陥りがちです。これはES作成や面接の経験が浅いことが原因で、なかなか通過につながらず全落ちすることもしばしばあります。
また、就活の中盤、終盤でも、持ち駒ゼロのまま進んでいる就活生は大勢います。
書類や学力と言った一次試験に弱い人、面接が主になる二次試験に弱い人などもいますし、まんべんなく得意でまんべんなく不得意な就活生は、予測できない過程で選考から落ちてしまったりもします。
つまり、全落ちしているのは決してあなただけではなく、むしろ同じ境遇の仲間が大勢いるということです。
【就活で全落ち】就活で全落ちする人の特徴
では次に、ここからどうしていったら良いのかを考えていきましょう。
厳密にいえば、個別に原因は異なります。
就活生自身の問題もあれば、企業との相性の問題もあるでしょう。
まずは、そのなかでも特に多くの就活生が陥りがちで、かつ気付くことさえできれば自分から改善していけるミスを確認します。
まだ向き合うのも辛いかとは思いますが、その気持ちを少しずつ持ち直して、今までの事を振り返ってみてください。
①受ける企業を絞り過ぎている
まずはエントリー数です。受ける企業が少なすぎる場合は、どうしても全落ちしやすいので注意が必要になります。
例えば、本命企業1社、その滑り止めに2、3社だけといった状態だと、さすがにリスクが大きいです。
自分が大学や高校を受ける時ならそんな状況だったかもしれませんが、当時のことを少し思い返してみてください。もっと受けられたらいいのにと思ったり、受けられるだけ受けようとしたりしませんでしたか?
就活ではそれが可能で、企業もそのつもりで判断しています。
つまり、1企業にかけるべきプレッシャーはずっと小さいのです。
たくさん受けてください。
具体的には、少なくとも10社〜15社は受けておきましょう。
②大手しか受けてない
次に、大手企業しか受けていない場合もそれが問題になります。
大手企業や人気企業になると応募者数が多いため、優秀な人材の数も必然的に多くなります。
そのため、一次選考を突破することからかなり狭き門となっています。
すると、誰でも名前を知っているような有名どころしか受けてない人は全落ちしやすいです。
また、もしあなたが名前を知っているという理由でエントリーしている場合、釘を刺しておきたいのですが、大手企業の倍率が高いのは公然の事実です。
そのため、本気でその企業に入りたいと思って猛対策してくる学生も相当多くなります。
毎年倍率が高くなっており、受けるだけで全落ちの可能性が高まるとすらいえるのです。
③選考のスケジュール管理ができてない
次にスケジュール管理です。ここまでは応募総数が少ない場合を想定していましたが、こちらは多すぎるという場合の問題点になります。
あまりスケジュールのことを考えず、選考に出席できるかできないかだけ等で多数の企業にエントリーをしてしまうと良くありません。
たとえ一次選考を突破できたとしても、その後の二次選考等に向けた日程を管理することができなくなって落ちてしまう、ということが多くなるからです。
選考内容が分かったら、次にするべきことはその選考に向けた入念な対策です。
選考に関する対策をする時間がなくなるほど他企業の選考スケジュールなどを詰めてしまってはいないか、確認しましょう。
最悪の場合、毎日の多忙と選考の日程調整に追われ、肝心な選考日を失念したり忘れていた、なんて状況になることもあり得ます。
④業界を一つだけに絞っている
また、業界を一つだけに絞ってしまっている場合も注意が必要です。
こちらはまた少なすぎるという議論になります。
最初から応募する企業を絞り過ぎてしまうと、やはりその分通過数は減りますし、経験を積めないので通過率も下がります。
そのため、もう少し視野を広げて、他に自分の関心や意欲に沿った仕事ができる業界はないかを探してみましょう。
例えば、広告業界しか見ていなかったといった場合、もし広告業界自体が本当は自分に合っていなかったりすると、その業界との相性が悪いため内定には至りません。
そこで他の業界の説明会に参加してみると、案外自分にしっくりきたり、選考に通りやすい業界が見つかったりすることも多々あります。
数だけでなく、見る業界にも注意しましょう。
⑤基本的なマナーができていない
特に、一次面接で落ちてしまっている人に多い原因です。
一次面接では基本的なマナーがあるかを見られているため、身だしなみや言葉遣い、入退室の仕方などを今一度確認してみましょう。
また、話す際の一言が長すぎたり、質問の意図を無視した回答をしている場合も、面接で落ちてしまう原因になりえます。
面接官は何を知りたくて質問しているのかを踏まえ、適切な長さで区切りながら簡潔な回答を心がけましょう。
⑥企業ごとの対策が足りない
最後に、対策不足の可能性も挙げられます。
幅広い業界で適度なスケジュールの元、複数の企業にエントリーすることができていたとしても、各企業に対する選考対策が不十分だと全落ちする可能性は高まります。
しばしば直面する事態だと思われますが、複数の企業の選考が目前に迫っている場合には、普段より更に自分の準備を入念にしましょう。
まずはそれまでのスケジュールに余裕を持ち、各企業へのモチベーションを高め、対策をしっかりしておけるよう計画を立てることが必要です。
これをしっかりしておかないと、企業ごとの対策が不十分であると見抜かれて落とされる事態も発生しかねません。気を付けましょう。
⑦選考ごとの対策ができていない
「一次面接は受かったが、二次面接は落ちてしまった」「二次面接は受かったが、最終面接は落ちてしまった」という人もいるのではないでしょうか。
それぞれの選考で、面接官が見ているポイントは異なります。
選考フェーズは進んでいく一方で、選考対策はずっと同じことを続けていくだけでは足りません。
選考ごとの違いを押さえ、そのフェーズに合った最適な対策を行いましょう。
⑧キャリアプランが抽象的
特に最終面接では、キャリアプランを深堀されることがあります。
具体的なキャリアプランを思い描けているかどうかが、選考通過のカギです。
抽象的・曖昧なキャリアプランだと、面接官に入社後のイメージを湧かせることができず、選考通過の可能性が下がってしまいます。
自己分析と企業研究をしっかりと行い、将来その企業で自分はどう働いていきたいのかを具体的にイメージしましょう。
加えて「なぜそうしたいのか・そうなりたいのか」という理由もあわせて話せるように準備しておきましょう。
【就活で全落ち】全落ちを回避するポイント
自分に当てはまりそうな特徴があると感じた人も、いるのではないでしょうか。
まずは「全落ちしてから対策する」という考え方ではなく、「全落ちを回避するために事前にしっかりと対策をしておく」という考え方を持ちましょう。
これまで見てきた全落ちしやすい特徴を押さえたうえで、次の項目からは、全落ちを回避するためのポイントを具体的に考えていきます。
企業を幅広く見る
大手や業界にこだわらず、視野を広く持ってみましょう。
中小企業やベンチャー企業の方が昇進が早く、キャリアアップしやすいなどの側面もあります。
また、業界についてはあまりよく調べず、偏見で避けていることはありませんか?
自分が絶対に譲れない条件を根拠をもって絞ったうえで、改めて視野を広げ、企業を探してみることがおすすめです。
業界研究・企業研究を徹底する
なんとなくエントリーしたり、企業や業界のことをよく知らずに受けても、志望動機が浅いとみなされ落ちてしまう可能性が上がります。
まずは視野を広げて企業を見てみた上で、その中から自分が本当に行きたい企業を見定め、しっかりと業界研究・企業研究を行いましょう。
業界研究・企業研究の詳しい方法については、是非こちらの記事を参考にしてみてください。
選考フェーズごとの対策を行う
就活では、選考フェーズごとに企業が見ているポイントは異なります。
ES・適性検査・面接それぞれの特徴を押さえ、その選考段階に合わせた対策を行うことが重要です。
また、ESの中での志望動機・自己PR・ガクチカ、面接の中での一次面接・二次面接・最終面接と、それぞれでも見られているポイントに違いがあります。
常に自分が今どのフェーズなのかを把握し、その状況に合わせた対策を行いましょう。
ES
ESは就活を行う上で、最初に立ちはだかる壁といえます。
中には、ESの完成度で足切りを行う企業もあります。
完成度の高いESに仕上げ、選考の通過率を上げましょう。
そのために、誰かに添削してもらうのも1つの手です。
ES作成のポイント、おすすめの無料添削サービスについては、こちらの記事をチェックしてみてください。
以下からはESでよく聞かれる3つの項目について、それぞれのポイントを見ていきます。
志望動機
企業は志望動機から、あなたの熱意や入社意欲を見ています。
なぜその業界なのか、なぜ競合他社ではなくその企業なのかを伝えられると、完成度の高い・相手を納得させられる志望動機となります。
志望動機の具体的な作成方法については、以下の記事を参考にしてみてください。
自己PR
自己PRでは、あなたが強みを活かし、入社後に活躍できるかを企業は見ています。
強みが企業の求める人物像と関連性があるか、その企業で活かせる強みか、客観的で説得力のある内容になっているかがポイントです。
自己PRの詳しい書き方については、こちらの記事もチェックしてみると良いでしょう。
ガクチカ
ガクチカでは、過去の経験からあなたのモチベーションや価値観、人柄を見たいと企業は考えています。
成果や実績をアピールしがちですが、企業が聞きたいことはあなたが努力した過程です。
質問の意図を押さえて、成果や実績の背景にあるあなたの考えや行動をしっかりとアピールしましょう。
ガクチカの作成についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご参考ください。
適性検査
ESと並んで壁として立ちはだかるのは、適性検査です。
特に数多くの就活生から応募が集まる企業では、適性検査の出来によって足切りされることもあります。
より高得点や正答数をあげられるよう、前もって対策を進めましょう。
また、適性検査にはいくつか種類があり、それぞれ問題形式や対策方法も異なります。
詳しい特徴や違いについては、以下の記事をご覧ください。
面接
面接は、一次面接・二次面接・最終面接それぞれで見られているポイントが異なります。
そして選考段階が進むにしたがって、説得力があり具体的な回答が求められます。
面接官の特徴、見られているポイント、落ちてしまう要因など、面接段階による違いを踏まえて対策をすることが、選考通過のポイントです。
面接段階ごとの詳しい内容については、以下3つの記事を参考にしてみてください。
【就活で全落ち】全落ちしても大丈夫
全落ちを回避するポイントを押さえても、全落ちしてしまった…という場合もあるでしょう。
しかし、全落ちしたらそこで終わり、というわけでも、全落ちしているのは自分だけ、というわけでもありません。
落ち込みすぎず、しっかりと振り返り、反省を活かして次に進むことが大切です。
ここからは、就活で全落ちした場合のその先の考え方・捉え方について見ていきましょう。
挽回できることがほとんど
まずは、全落ちしても挽回できる、ということが分かる客観的なデータを見てみましょう。
文部科学省と厚生労働省が発表した、23卒の大学生の就職率は97.3%です。
この数値から、卒業する前に内定できている就活生がほとんどであることが分かります。
一度全落ちしても諦めるのではなく、今からできることを着実に進めて挽回していきましょう。
そのまま就職できなかったらどうなる?
仮に卒業までに就職が決まらなかった場合にも、就職浪人や就活留年など、来年度も就活を進めるという手もあります。
また、留学やワーキングホリデーで語学力を磨いたり、フリーターをするなどの手も考えられます。
焦って必ず就職しなければいけない、という考えに囚われすぎず、自分に合った道を探ることが大切です。
就職浪人、就活留年の詳しい内容については、こちらの記事をチェックしてみてください。
気持ちの切り替えが大事
全落ち=就活失敗ではありません。
気持ちを切り替え、できることから進めていきましょう。
また、選考が進んでいる間は、どうしても自分について考える時間は減ってしまいます。
そこで改めて、自分はなぜ就活をするのか、どうなりたいのか原点に返って考えてみることがおすすめです。
その後の企業の探し方や就活の進め方も見えてきやすくなるでしょう。
早く内定=良いではない
周りから就活を終えたという話を聞くと、焦る気持ちも出てくるかもしれません。
しかし、就活のゴールを見失わないことが大切です。
早く内定をもらう=就活成功ではありません。
また、多くの企業から内定をもらうことも、就活のゴールとはいえません。
自分の行きたい企業から内定をもらい、心から納得して就職を決めることが、就活のゴールです。
焦って就活の目的を見失い、行きたくない企業に就職を決めてしまうことは、自分にとっても企業にとってもあまり喜ばしいことではありません。
全落ちした時こそ就活の目的に立ち返り、自分にとってのゴールを見失わないようにしましょう。
【就活で全落ち】就活で全落ちした時にすべきこと
自分がしていたのに近いミスは見つかったでしょうか。どちらにせよ、決してあなた自身が悪いというわけではありません。
大事なのは、この先です。
全落ちしてしまった理由を洗い出し、反省できたら、それを次にいかせる方法を考えましょう。
あまり長くへこんでいても、いいことはありません。
次の項目からは、全落ちという状況から脱却し、1つでも選考につなげられるようになる対策を考えていきます。
あきらめずにエントリーする
辛い中だとは思いますが、それでも着々と企業は内定を出しています。
そのため、全落ちしたとしても、めげずにエントリーを続けましょう。
先の反省によれば、業界や職種を幅広く受けてみることで、その分通過率が上がるかもしれません。
また、少し対策量が足りなかっただけの企業もあったかもしれませんので、スケジュールの余裕を1日多く持つことで、結果が大きく変わる可能性もあります。
なにより、冒頭でも言ったように、就活で全落ちすることはよくあることです。
今は始めて持ち駒がなくなった状態かもしれませんが、きっとこの先も何度か同じ状況になります。
そういう就活生が圧倒的に多いです。
そのため、気にしないのが一番です。
全落ちした原因を探す
また、何より重要な事ですが、原因は探っておきましょう。
応募企業の選考フローを思い返し、落ちたのは何が原因だったのかを分析しましょう。
落ちて辛いのは、落ちたと知らされるその瞬間だけであることが多いはずです。
そのため、案外冷静に向き合えると思いますので、怖がらず挑んでください。
何が悪かったのか、どう改善すればいいのかをなるべく具体的に分析しましょう。
先にあげたのはあくまで一例で、自分だからこそ、自分だけが気付けるミスもあるかもしれません。
また、選考に落ちた立場で言い出すのは難しいと思いますが、企業からフィードバックをもらうのもいいですね。
事前にフィードバックをくれると通知している企業もありますので、そういった企業に序盤から何度か挑んでおくことは効果的です。
どの段階で落ちているのかを合わせて確認しよう
加えて、どの段階で落ちているのかもチェックしましょう。
先ほど述べたように、就活は選考フェーズごとに対策が異なってきます。
そのため、どの段階で落ちたのかを振り返ることで、自分の弱点や対策すべきポイントが見えてきます。
がむしゃらに一から対策しなおすのではなく、自分に合った対策を集中的に行うことが大切です。
自己分析を徹底する
就活中は何度もしていると思いますが、ここでもう一度自己分析をしてみましょう。
改めてやってみると、自分で思う自分の適性が少しずつでも変わって居たり、経験を積んでより具体的に想像できるようになったことで詳細な分析結果を作れたりする、といった可能性があります。
そこから、自分が志望している業界とのミスマッチに気づくこともありますので、大胆な方向転換をするきっかけにもなるかもしれません。
これは改めてやってみないと気付きにくい視点です。
そのため、就活を始める前や序盤に限らず、就活を続ける限りは繰り返し自己分析をしてください。
そのように時間をかけて、自分の適性と軸にマッチする企業を選んでいきましょう。
面接練習を必ず行う
最後に、面接練習を必ずしてから選考に挑んでください。
最初は勝手が分かりにくく、苦手で向き合いたくないと感じる人も多い面接ですが、実は面接とは、場数を積めば積むほど強くなるようにできています。
場数とは、見知った人と行う練習であっても構いません。とにかく経験をより多く積んでおけば、いつかは必ず上手く乗り切れるようになります。
例えば想定外の質問がきたとしても、咄嗟に構成を考え、説得力のある説明をする、といった適切な対応ができるようになるといった具合です。
全落ちした後、また新しく企業にエントリーする際には、その企業の面接対策にしっかりと時間をかけて臨みましょう。
【就活で全落ち】不安な人は就活のプロに相談しよう
就活では基本的に一人で戦うことになるので、自分だけの視点で物事を考えてしまいがちです。また、全落ちという結果を目にすると、自分の分析や対策が信じられなくなってしまうかもしれません。
全落ちして就活が一層不安になってしまったという人は、試しに就活のプロに相談してみてください。就活に関する相談や内定を獲得するための対策を、最後まで手厚くサポートしてくれます。
学生が使う分には無料のサービスがほとんどですので、まずは一度相談してみましょう。
【就活で全落ち】まとめ
繰り返しますが、就活の場面における全落ちとは、本当に頻繁に陥る状況です。これは就活生自身だけでなく、企業とのタイミングが合わないという外的要因があることも関係しています。
そのため、様々に分析した結果、最大限のパフォーマンスを発揮できているということも大いにあり得ます。つまり、全落ちしたからあなたが悪いというわけではないということです。
どうか深く思い悩みすぎず、また新たな企業との出会いにむけて努力を重ねてください。