「銀行員って実際はどんな仕事をしているんだろう?」 「色々な銀行の種類があるみたいだけど、何が違うの?」 「銀行業界に興味があるけど、どんなことを身につけることができるんだろう。」 街中でよく見かける銀行ですが、その仕事の中身についてはあまり知らない方も多いのではないでしょうか。
本記事では日本に有る銀行の種類ごとの解説や、実際に銀行の中で行われている仕事内容についても業務ごとに細かく分けて説明しています。加えて、銀行を志望するにあたって知っておくべき知識や、働くことによって得られるメリットについても解説しています。
この記事を読むことで銀行業界の全体像について把握することができ、就職活動の際の具体的な志望動機につなげることができるでしょう。
銀行業界について興味を持っている方はぜひ読んでみて下さい。
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銀行業界ではどのような仕事を行っているの?
銀行の主要な業務として、預金業務・貸付業務・為替業務の3つを挙げることができます。経済を発展させるにはお金を循環させて行く必要がありますが、銀行は様々な業務を行うことでその役割を担っているのです。
銀行と言えば窓口やATMでの入出金のイメージが強いのではないでしょうか。しかし実際には住宅ローンや保険商品、投資信託の取り扱いや証券取引業務なども行っており、その業務分野は多岐に渡っています。
銀行の内部では業務は細分化されており、窓口担当者や書類手続きを担当する者に加えて、個人営業担当者、法人営業担当者などそれぞれが明確な役割を持って仕事に取り組んでいます。
最近では銀行業界に他業種からの参入が相次ぎキャッシュレスやAIなどの新しい技術が台頭し、銀行業界も変革を求められるようになっているのです。
銀行業界における銀行の種類
ひと口に銀行業界と言っても、日本国内の金融機関は日本銀行を筆頭にさまざまな種類が有ります。
街に出かけると都市銀行から信用組合まで多くの看板を目にしますが、それぞれの特徴を把握している方は多くはないのではないでしょうか。
ここではそれぞれの銀行の種類について、担っている役割と共に紹介します。銀行への就職を考えている方は、どの銀行の業務が自分に向いているのかチェックしておきましょう。
政策金融機関
政策金融機関とは、民間金融機関の業務を補完するために政府によって設立された銀行です。
これらの機関には出資金の大部分が政府によって賄われているという特徴があります。政策に沿った融資や大きなプロジェクトに関わっており、他の金融機関と比べて役割や業務内容は大きく異なっています。
これらの銀行は様々な側面から日本の経済成長を支えてきました。しかし、平成20年の政策金融改革以降は株式会社日本政策金融公庫、株式会社国際協力銀行、沖縄振興開発金融公庫、株式会社日本政策投資銀行、株式会社商工組合中央金庫の5つの機関からなっています。
その中で日本政策金融公庫は「国民生活事業」「農林水産事業」「中小企業事業」の3つを事業の柱としており、金融力を活かした支援によって日本経済を発展させる役割を持っています。
出典:政府関係金融機関|財務省 参照:https://www.mof.go.jp/policy/financial_system/fiscal_finance/financial_institution/index.html
日本銀行
日本銀行は、日本経済の中核を担う中央銀行であり、発券銀行・政府の銀行・銀行の銀行という3つの大切な役割を担っています。
日本銀行は日々私たちが使用している紙幣・貨幣を発行することができる唯一の機関となっており、供給量や貨幣価値の安定化をはかっています。これが「発券銀行」としての役割です。
また政府や銀行を含む金融機関は日本銀行に口座を持っており、入出金の管理や必要に応じた貸し付けを受けているため、「政府の銀行」「銀行の銀行」と言われています。
日本銀行の具体的な業務としては貨幣の発行のほかに、決済サービスの提供や金融政策の運営、国際業務などがあり、これらは「物価の安定」と「金融システムの安定」という目的のもとに遂行されています。
ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行は郵政民営化法によって2007年に誕生した、日本郵政グループに属している民間企業です。主に、郵便・物流事業、郵便窓口事業、国際物流事業、銀行業、生命保険業といった銀行業を行っています。
ゆうちょ銀行は他の金融機関と違って預け入れの限度額が設けられており、一人当たり通常の預金が1,300万円まで、定期性預金も民営化前の預金額と合わせて同じく1,300万円までとなっています。
このほかに財産形成定額貯金、財産形成年金定額貯金、財産形成住宅定額貯金については、別枠で550万円まで預けることが可能です。
47都道府県すべてに店舗を構えており全国に幅広いネットワークを持つ郵便局内で利用出来るため、国内であればどの地方に行っても利用できる使い勝手の良さが大きな魅力です。
出典:ゆうちょ銀行とは|ゆうちょ銀行 参照:https://www.jp-bank.japanpost.jp/aboutus/company/outline/abt_cmp_ol_profile.html
都市銀行
メガバンクと言われる三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3行にりそな銀行を加えた4行が、金融庁の分類によって都市銀行とされています。
かつては第一勧業銀行、あさひ銀行、大和銀行、北海道拓殖銀行といった13行の都市銀行が在りましたが、バブル経済が崩壊して以降、合併や破綻を繰り返し今ではその数は半分以下になってしまいました。
都市銀行は全国の主要都市に本店を構え大企業などの規模の大きな顧客を取引先としています。預金額や貸付額も高く、幅広い金融サービスを行っているのが特徴です。また、海外にも積極的にビジネスを展開させています。
地方銀行
地方銀行とは全国地方銀行協会に加盟する銀行のことで第一地方銀行と呼ばれることもあり、第二地方銀行とは区別されます。
全国の中規模以上の地方都市に本店を構え、その地域では主な金融機関となっていることが多いです。地元に密着しているため、より細かいニーズをくみ取りやすいというメリットがあります。
地元の有望な企業や住民に融資を行うことで金融面からのサポートを行ったり、企業同士の橋渡しを行って地域の活性化に繋げたりするなど、その地域に根差したサービスを行っているのが特徴です。
第二地方銀行
上記の地方銀行が株式会社として銀行業務を行ってきたのに対し、第二地方銀行は中小企業専門の金融機関であった相互銀行が法律によって株式会社化され、普通銀行に転換したものになります。
地方銀行と同じように地域に密着したサービスを行いますが、地方銀行よりも小規模であり、地方銀行では融資が行えない案件を取り扱うこともあります。
業務面でも大きな違いはありません。しかし、第二地方銀行は第二地方銀行協会の会員となっており、その体制などが異なっています。
出典:第二地方銀行協会について|一般社団法人第二地方銀行協会 参照:https://www.dainichiginkyo.or.jp/aboutus.html
信託銀行
通常、銀行は預金・貸付・為替という「銀行業務」を行っています。これに加えて「信託業務」と「併営業務」を行っているのが信託銀行です。
信託業務とは個人や企業などの委託者から資産を預かって運用・管理しその利益を委託者に還元する業務で、その法的な枠組を信託と言います。預貯金だけではなく、有価証券や不動産など金銭的価値のあるものであれば信託を受けることができます。
併営業務は、不動産の売買の仲介や証券代行業務、遺言書の保管や遺言執行業務などの相続関連業務のことを指し、信託銀行の独占業務です。
信託銀行が提供する商品やサポートは多岐に渡っており、顧客のニーズに対して様々な視点からコンサルティングを行うことができます。それ故に、信託銀行の行員にはより高い専門性や幅広い知識が求められているのです。
ネット銀行
ネット銀行とは従来の銀行とは違い、インターネット上のみで多くの取引が完結します。銀行業界の中では比較的新しい業務形態です。
ほとんど店舗を持たないため人件費やコストを抑えることができ、その分振り込みやATMを利用する際の手数料を安くしたり、預貯金に対する金利を高く設定したりすることが可能で手持ちのスマートフォンやパソコンで取引を完結できることが大きな魅力です。
しかしその一方で、パスワードなどのセキュリティ管理が必要な点や、そのサイトがメンテナンスの状態になってしまうとサービスを利用できなくなってしまうことがあるなど、利用する上では注意しなければならない点もあります。
信用金庫や信用組合
信用金庫と信用組合は、非営利の金融機関であることが特徴です。
銀行は株式会社であり株主の利益が優先されますが、信用金庫と信用組合は地域の人々を会員や組合員として出資金を募り、それを地域の発展に還元することを目的にしています。
信用金庫と信用組合は根拠としている法律や、会員資格、目的としていることが異なっています。信用金庫は国民の利益を目的とし、貯蓄を勧めるなどより金融機関としての側面が強くなっているのです。
一方、信用組合は組合員の相互扶助を目的としており、預金の預け入れに関しても原則として組合員を対象としています。
信用金庫や信用組合は営業地域が一定の場所に限定されており、地域に根差した中小企業や個人事業主は信用金庫や信用組合を利用する傾向にあります。
銀行業界の仕事内容
銀行はお金を管理することだけが仕事ではなく、私たちの生活にも密接にかかわっています。
ここでは銀行が行っている業務を具体的に取り上げて行きます。普段あまり目にすることがなく想像しづらい業務もありますが、ぜひ理解を深めてみてください。
融資業務
融資業務とは預金業務で預かったお金を、資金を必要としている企業や個人に貸し付ける業務のことです。銀行はこの貸し付けによって発生した利息によって利益を得ています。
個人であれば住宅ローンやカードローン、企業であれば事業拡大の際の設備投資などに大きな金額を融資することになります。
しかし何らかの事情で融資金が回収できなくなってしまった場合、それは全て銀行の損害となってしまうのです。そのため、審査部門によって返済能力や適正な金額かどうかなど様々な審査が行われます。
金融商品の販売
銀行では主に個人向け営業担当者が顧客のニーズに応じた様々な金融商品の提案を行います。具体的には投資信託や保険商品、外貨預金などが人気で、銀行によっては独自の商品も考案されています。
かつて銀行では金融商品の取り扱いができませんでしたが、その販売が解禁になって以降銀行のリテール業務において重要な仕事の1つとなっています。
預金業務
預金業務とは、個人や企業を問わず顧客から資金を預かり管理を行う業務のことです。
私たちが日常的に利用している普通預金のほかに、定期預金、当座預金などがあり、銀行の窓口では顧客に口座開設をしてもらった後、お金を預けてもらうことで取引がスタートします。
銀行の融資業務はこの預入資金を原資に行われるため、とても重要な業務になります。現在は普通預金の金利は低くあまりメリットを感じることはできないでしょうが、かつては預金集めが金融機関の課題とされ、高金利を付与することによる預金獲得競争が繰り広げられていました。
為替業務
為替業務とはお金の振り込みや送金の際、現金を移動させることなく銀行口座間の資金移動を行う業務のことです。
具体的には公共料金の口座振替や遠方の人への振り込み、会社から個人への給与の支払いなど多様な場面で利用されています。大きな金額を支払う際に銀行の為替業務を利用することで、現金を持ち歩かずに決済を済ませることができるのです。
為替というと円やドルの両替を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、外貨両替や外国への送金などは外国為替業務とされており、銀行の三大業務と言われる為替業務とは異なります。
銀行業界の主な職種
私たちが目にする機会が多いのは窓口やホールで案内業務をおこなっている方たちですが、銀行にはより多くの人たちが働いています。
銀行で働いている人たちは、中ではどのような職務についているのでしょうか。ここでは、職務ごとにその特徴について解説して行きます。
資産運用アドバイザー
個人の顧客を対象に、資産内容や収入、ライフプランなどに見合った資産運用方法や保全方法のアドバイスを行ったうえで、金融商品を販売する仕事です。
資産運用のアドバイスを行う場合、意思決定者は相談者本人となる場合がほとんどです。そのため、顧客から、この人ならば資産を任せることができるという信頼を得られるかどうかが業務を行う上でとても重要になります。
個人のニーズをくみ取る能力や、いかに相手に寄り添った対応ができるかなどきめ細かい対応が求められます。
営業職
銀行の営業の仕事は取り扱っている金融商品を顧客に提案し販売することです。また、すでに取引を行っている顧客へのフォローに加え、新規顧客の開拓も行います。
営業は取引を行う顧客によって、法人営業と個人営業に分かれています。法人営業は主に企業の融資について相談に乗り、お金を貸し出す仕事です。顧客は企業の役員や事業主、財務担当者となるため、金融商品だけではなく業務に関してもより深い知識が求められます。
個人営業はリテール営業とも呼ばれ、個人の顧客に投資信託のような金融商品の提案や融資を行います。
事務職
銀行における事務職の業務は窓口業務と後方事務に大別されます。また業務内容は預金関連のものだけではなく、住宅ローンや投資信託などの金融商品に関わるものも含まれるのです。
窓口業務は口座開設や預金の入出金、振り込みや税金の支払いなどの受付を行います。迅速な手続きが求められる業務は、窓口が高くなっているハイカウンターで処理を行います。
このほかに、定期預金の手続きや金融商品の提案など時間をかけて説明する必要があるものは座席のあるローカウンターで手続きを行うことが多いです。
後方事務は窓口の後方で様々な事務作業を行います。電話対応はありますが、直接顧客の対応を行う機会はあまりありません。
書類のチェックや専用端末への入力、文書の整理や管理などを行っています。金銭の関わる幅広い業務を行うため、正確さや情報処理能力が求められます。
知っておきたい銀行業界の現状や動向に関する言葉
先ほどの預金獲得競争の事例のように、銀行業界は時代と共に様々な変化を見せています。最近でもネットバンクの台頭に加えてキャッシュレス決済が広く普及し始めるなど、常にアップデートしていく姿勢が求められているのです。
そこで、ここでは近年の銀行業界について知っておいた方が良い知識を解説します。
メガバンクの店舗数や人員の削減
近年、経済誌などでメガバンクの店舗や人員の削減について取り上げられることが増えてきました。どうしてそのような現状になっているのでしょうか。
まず、民間の金融機関が日本銀行に預けている預金金利がマイナスになるマイナス金利の影響があります。日本経済のデフレ脱却のための政策ではありますが、銀行にとっては収入源である金利収入が減ることに繋がっているのです。
次に海外への事業展開が積極的に行われるようになったことが挙げられます。収益構造の変化や様々な業界のグローバル化の影響で銀行業界も海外にビジネスの幅を広げているのです。
このような現状に加えて、ネット銀行やAIの普及によりこれまでのような人と店舗を増やし続けるだけでは業績を伸ばし続けるのは難しくなっています。その結果、銀行業界も採用の方針や働き方を見直すタイミングが来ているのです。
キャッシュレス
キャッシュレスとは、買い物の際現金を使わずに支払いを行うことを指しています。国策としても推進され、自治体と提携したキャンペーンも数多く実施されているため目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
支払い方法としては、利用する金額を先にチャージしておく前払い、デビットカードのように支払いと同時に銀行口座から引き落とされる即時払い、クレジットカードのように後日清算が行われる後払いの3つが挙げられます。
最近ではスマートフォンのみで決済が完結する、コード払いやQRコードによる決済も普及し始めています。
これまで銀行の窓口で行われていた取引が全てインターネット上のみで完結するため、コストの削減が見込まれ、それぞれの銀行が独自のキャッシュレス決済の導入を進めているのです。
仮想通貨
仮想通貨は暗号資産とも呼ばれ、資産の裏付けを持たない通貨の総称です。
銀行等を介することなく、専用の交換所や取引所と呼ばれる事業者によって、お金と同じように取引が行われます。この暗号資産交換業は金融庁・財務局と登録を受けた事業者のみ行うことが可能です。
ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨が有名で、海外では広く普及しています。ですが、国家や銀行によって発行された法定通貨ではないため課題も多く、関連する詐欺なども数多く報告されています。
顧客からの信用を第一に考える日本の銀行ではまだ仮想通貨の導入などは行われていませんが、2021年に日銀がデジタル通貨の実証実験を始めており、注視して行く必要がありそうです。
出典:2.CBDCに関する検討状況|日本銀行決済機構局 参照:https://www.boj.or.jp/announcements/release_2022/rel221124a.pdf
フィンテック
フィンテック(FinTech)とは金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語を指します。金融サービスとIT技術を組み合わせた革新的な動きで、従来の金融取引にはないサービスを生み出しています。
身近な例では、これまでに取り上げたキャッシュレス決済や仮想通貨などが挙げられ、この概念が2000年代前半から使われているアメリカでは、インターネットやスマートフォンを活用したサービスを提供する新しい金融のベンチャー企業が続々と登場しました。
またこれまで、金融サービスがあまり浸透していなかった途上国でも、スマートフォンを利用した金融サービスが急速に広がり始めています。
銀行業界で働くメリットとは?
銀行業界の仕事は、常に自分の知識をアップデートさせて行く必要があります。なぜなら、顧客に対してわかりやすい説明を行うためには自身の頭の中で知識や業務を整理しておく必要があるからです。
種類や職種が多く大変なイメージもある銀行ですが、実際に中で働くことで得られるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、具体的なやりがいについて解説していきます。
- 金融に関する知識を身に付けられる
- 顧客をサポートすることができる
- 地域の経済振興に貢献することができる
金融に関する知識を身に付けられる
銀行業界では多くの金融商品やサービスを取り扱っているため、必然的に日々の勉強が必要となります。そのため、業務を通じて金融や資産運用に関する知識を得ることができ、自身のプライベートの金銭面の管理にも活かして行くことが可能です。
例えば融資業務に携われば決算書を読む知識、住宅ローン業務に関われば住宅ローンに対する知識を得ることができ、自分自身の資産運用や住宅購入の際に役立てることができます。
顧客をサポートすることができる
銀行の仕事は、お金という手段によって顧客のサポートを行う仕事です。それは顧客が個人であっても法人であっても、また働く銀行が都市銀行であっても地方銀行であっても変わりません。
これまでにも取り上げて来たように、企業は事業の拡大や設備投資など、個人であれば住宅購入や子供の留学の際に大きな金額を必要とします。その際に相手のニーズをくみ取り、必要な分だけ融資を行う銀行の仕事は、まさに顧客のサポートを行う仕事だと言えます。
地域の経済振興に貢献することができる
銀行の仕事は地元に元気を与えることのできる仕事であると言えます。日本の企業は中小企業が99%を占め、その成長をサポートして行くのも銀行の大きな仕事です。中小企業が成長することで新たな雇用を生み出し、その地域の活性化につなげることができます。
中小企業にとって銀行の融資は必要不可欠です。融資担当者は様々な角度から審査を行い、将来性のある企業にバックアップを行っていくことで、その企業の成長をサポートすることができるのです。
銀行業界の志望動機を書く際のポイント
これまで見てきた通り、一括りに銀行業界と言ってもそれぞれに特徴があり、業務や対象としている顧客も大きく違っている場合もあります。
銀行を志望する場合は、金融業界の中でなぜ銀行業界を志望するのか、さらには都市銀行、地方銀行、信用金庫などどの種類を選び、どうしてその銀行に入りたいのかを掘り下げて説明できるようにしなければなりません。
ここでは、志望動機を書く際に特に気を付けなければいけないポイントについて解説していきます。
- 自己PRの基本的な書く手順を確認する
- 銀行が求める人物を知っておく
自己PRの基本的な書く手順を確認する
銀行業界に限らず、就職活動において自己PRは避けて通ることのできない道であると同時に、自分をアピールする絶好のチャンスであると言えます。
企業は、自己PRを問うことによって、「就活生がこの会社で活躍する能力を持っているか」「企業にあった人材か」「自分のことをきちんと客観視できているか」などをチェックしています。
そのため自己PRでは志望している業界の社風や求める人材を理解したうえで、自分の能力や人柄をその企業が求めている人物像に合わせて「強み」をアピールして行く必要が有るのです。
銀行が求める人物を知っておく
メガバンクの新卒採用人数の削減や、店舗の統合など、様々な背景により銀行に就職する難易度も年々上がっています。そのため、銀行の求めている人物像を把握し、しっかりと備えて行く必要があります。
まず、銀行員として求められる適正は、誠実かつ勤勉なタイプであると言えるでしょう。業界の中で様々な変化が起こっても顧客の資産を預かる立場であるのに変わりはなく、安心して任せられる人物でなければいけません。
また同時に、大切なお金を預かっており、ミスが許されない立場であるということもきちんと理解している必要があります。
加えて求められる能力として、適応能力があげられます。昨今ではフィンテックや仮想通貨というように、これまでの銀行業界では考えられなかった変化が起きています。
顧客の信頼を第一にしつつも、時代に合わせた大胆な動きをしていくこともこれからの銀行業界では求められているのです。
銀行業界の仕事内容や働くメリットを知っておこう
銀行業界について詳しく解説して来ました。ひと口に銀行業界といっても銀行の種類や仕事内容、職種はさまざまです。銀行への就職を考えている場合は、その中で自分自身がどのような業務に就きたいかを明確にしておく必要があるでしょう。
これまでの銀行業界は安定した職種のイメージが強かったのですが、近年のデジタル化の中で大きな転換点を迎えています。銀行業界に就職を希望するのであれば、過渡期の中で成果を得られるように日々の情報収集にも努めて行きましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート