【OB訪問のやり方】はじめに
就活で内定を勝ち取るためにはOB訪問が重要だと言われますが、「本当に必要なのか?」と疑問に感じている学生もいるでしょう。
また、OB訪問したくても知り合いの先輩がいない、そもそもOB訪問のやり方がわからないという学生も多いと思います。
ここではOB訪問の重要性はもちろん、OB訪問のアポイントのとり方から訪問時の注意点、お礼までを流れに沿って詳しく解説します。
【OB訪問のやり方】OB訪問とは
「そもそもOB訪問ってなに?」という学生もいるかも知れません。
OB訪問とは自分が志望する企業に勤務しているOBやOGに直接会って話を聞き、会社のことや仕事の内容などについての詳しい情報を収集することです。
企業の情報についてはホームページや書籍などでもある程度把握することができますが、OB訪問をすれば実際に働いている人の情報を知ることができるため、より深く企業を知ることができます。
まずはOB訪問で何を得たいか考えよう
OB訪問が重要だと聞いて、何も考えずにとりあえずOBやOGにアポイントを取ってしまう学生がいますが、これはNGです。
OBやOGの方も仕事が忙しい中で時間を作って会ってくれるのですから、しっかりとした準備をして会うようにしないと失礼になってしまいます。
OB訪問を行う際は、「何について知りたいのか」「どんな質問をするのか」ということをしっかりと整理し、訪問する目的を明確にしておくようにしましょう。
業界や企業について知りたい
OB訪問を行う目的の1つは、気になっている業界や興味を持っている企業についての情報収集です。
就職活動をスタートさせるにあたってインターネットや四季報などを活用して最低限の業界研究や企業研究は済ませている学生も多いと思いますが、それらはあくまでも他人発信の情報であり、編集者や管理者の主観が少なからず混じっているものです。
ミスマッチを防ぐという観点からも、業界や企業の情報は本人の主観で判断したいものです。
OB訪問は現場で働いている人の実感を知ることができるので、業界や企業についての情報を詳しく知るためには最高の機会と言えます。
まだ志望業界や志望企業が絞りきれていない学生には有意義なものとなるでしょう。
実際の働き方や以後と内容を聞きたい
志望する企業がある程度決まっている学生なら、その企業の業務内容や働き方についても詳しく知りたいでしょう。
・「出社してから帰るまでの1日のスケジュールを具体的に教えてください」
・「○○の仕事に興味があるのですが、業務内容について詳しく聞かせてください」
・「やりがいのある仕事や辛かった仕事は何ですか?」
といったことを、OB訪問でぜひ質問してみましょう。
実際に話を聞いてみるとよい意味でも悪い意味でも「自分がイメージしていたのと違うな」と感じることがあるはずです。
入社してから「こんなはずではなかったのに…」と後悔しないためにも、実際に働いているOBやOGに働き方や業務内容を聞くことはとても大切です。
説明会では聞けない会社の実態
説明会など公式の場所では聞きにくい質問というのもあるでしょう。
たとえば、「有給休暇はしっかりと取ることができるのでしょうか?」「残業時間はどのくらいありますか?」「子どもが生まれたら育休制度を利用することはできますか?」など待遇に関することは、人事の人に良くない印象を与えてしまいそうでなかなか質問できないでしょう。
このように説明会では聞けない会社のリアルな実態についてもOB訪問であれば質問しやすいですし、OBやOGも気軽に答えてくれます。
このような待遇に関する質問はOBやOGの本音が出やすい内容でもあるため、職場の雰囲気や風通しのよ、会社への満足度などを知るためにも役立ちます。
プライベートや飲み会の情報
・「仕事が終わった後の過ごし方について教えてください」
・「休日はどのように過ごしていますか?」
といったように、社員のプライベートに関することも説明会ではなかなか聞きにくい質問です。
しかし、1人の社会人としては仕事だけでなくプライベートの充実も大切な要素になってきます。
どんなにやりがいのある仕事でも、休日出勤や長時間の残業が当たり前となっている職場では充実感を抱くことはないでしょう。
人生を有意義に過ごすためにも、OB訪問ではプライベートについての情報も収集しておくとよいでしょう。
ただし、OB訪問といえども節度は重要です。
プライベートなことばかり質問していると仕事内容に興味がないように思われてしまうことがありますし、あまり深入りした質問をしてしまうと失礼になってしまうこともあります。
【OB訪問のやり方】OB訪問をするメリットとは
「OB訪問なんてやらなくてもいいんじゃないの」「OB訪問なんてメリットないでしょ」と考えている学生もいるでしょう。
実際、就活生の中でOB訪問を実施したのは全体の4分の1程度です。
しかし、その一方でOB訪問を実施した学生のほとんどは「やってよかった」と感じているのも事実です。
ではOB訪問をすることには具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここではOB訪問のメリットについて詳しく見ていきます。
先輩なので気軽に聞ける
OB訪問の一番のメリットは、先輩・後輩の間柄ということもあって、普通は聞きにくいこともでも気軽に質問できるという点でしょう。
企業の業務内容や働き方などについて質問できる場としては企業説明会やインターンシップ、面接などがありますが、このような場所で質問に回答するのは基本的に企業の人事部の方です。
「もしも変な質問をしてしまったりすると選考に不利になってしまうのではないか」という不安が常に付きまとうので、なかなか聞きたいことが聞けません。
その点、OB訪問であれば少々突っ込んだ質問をしても気軽に答えてくれるでしょうし、選考の評価に影響するといったこともありません。
もちろん「親しき仲にも礼儀あり」で、あまりにも失礼な質問は避けるべきですが、基本的には知りたいことをガンガン質問してしまっても大丈夫です。
人事の人と会う前に関係が作れる
OB訪問は一般的に大学3年生の夏休み明けくらいから徐々に数が増えていき、年明けの2月・3月頃がピークになります。
一方、企業が本格的に選考を始めるのが3月1日ですから、OB訪問は学生が企業の人と接触する最初の機会となります。
面接などで人事の方と合う前にOB訪問を行うことはとても意味のあることです。
OB訪問によって知ることのできる情報というのはインターネットや企業説明会で得られる情報よりも深いですし、また、企業目線からの情報ではなく社員目線の情報ということで職場の状況をより強く反映したものとなっているからです。
書類選考や面接では必ず志望動機を聞かれますが、OB訪問によって知った情報を盛り込めれば、他の学生とは違った魅力的な志望動機を作成することにもつながるでしょう。
【OB訪問のやり方】OB訪問をするデメリット
ここまで紹介してきたように、OB訪問にはいくつのものメリットがあるので、志望度の高い企業に関してはできる限りOB訪問を行ったほうがよいでしょう。
しかし、何事もメリットばかりでなくデメリットはあるのもので、OB訪問についてもデメリットというものは存在します。
最悪の場合は選考の評価にも影響してしまうことになるので、どんなデメリットがあるのかをしっかりと理解した上でOBにアポイントを取るようにしましょう。
対応してくれる人がどんな人かわからない
OB・OGと一概に言ってもその中にはさまざまな人がいるので、自分に対応してくれるOB・OGがどんな人なのかは実際に会ってみなければわかりません。
これはOB訪問のデメリットの1つと言えるでしょう。
たとえば、自分は研究職を希望しているにもかかわらず、実際に会ってくれたOB・OGが営業職だったということもあるわけです。
同じ企業であっても部署によって仕事の進め方が違ったり、職場の雰囲気が異なったりすることはよくあることですから、これではせっかくOB訪問をしても、自分の知りたい情報が得られない可能性が高くなってしまいます。
また、研究職のOBと会うことができたとしても、その人が親切でなかったり、仕事ができない人だったりすることも考えられるわけで、ある意味運任せなところがあります。
印象が悪いと選考に響く可能性もある
OB訪問はどんなことでも気軽に聞けるのがメリットだと説明しましたが、最近はOB訪問を選考の基準の1つとして活用しているところも増えてきているので注意が必要です。
自分の質問した内容やOB訪問した際の印象といったものが人事の方に筒抜けになっている可能性も否定できません。
たとえば、OB訪問で給料や待遇のことばかり質問していると「この学生は仕事内容よりも給料や待遇のほうが重要だと考えているのではないか」と思われてしまうかもしれませんし、服装や態度がだらしないと「最低限のマナーも身につけていない」という評価をされてしまうかもしれません。
OB訪問だからと気を抜かずに、しっかりと準備をして悪い印象を与えないように気をつけましょう。
【OB訪問のやり方】OB訪問の手順
先程も言ったように最近はOB訪問を選考基準として活用している企業が増えています。
悪い印象を与えることがないように、OB訪問をお願いする時はしっかりと順序立てて失礼のないようにしましょう。
ここではOB訪問をする際の手順について、流れに沿って詳しく解説します。
「OB訪問したいけど、やり方がわからない」「いきなりメールを出してもいいの?」といったことで悩んでいる学生はぜひ参考にしてください。
まずはどこの業界、企業のOB訪問に行きたいか?
OB訪問ではアポイントを取る前に、まずはどの業界、どの企業に訪問するべきかを考えなければなりません。
興味のある業界や企業がいくつもある場合にとりあえずそのすべてにアポイントを出してしまう学生もいますが、それはNGです。
とくにOB訪問が選考を兼ねている場合は、質問内容が曖昧であったりホームページを見ればわかるような質問だったりすると、「企業研究が足りない」と思われてしまうからです。
OB訪問は志望度の高い業界や企業に絞るべきです。
3社~5社程度に収めておくと他社の比較しやすくなりますし、人脈づくりにも効果的でしょう。
そして、1度だけでなく何度もOB訪問を行うことで企業に対する熱意をアピールすることにもつながります。
アポイント
OB訪問したい業界・企業が決まったら、アポイントを取りましょう。
ここで問題となるのは、OB・OGの連絡先を入手しなければならないということです。
サークルや部活の先輩、家族や知人などが訪問先の企業にいれば話は早いですが、まったく当てがないという学生も多いでしょう。
その場合、まずは各大学のキャリアセンター(就職課)に問い合わせてみることをオススメします。
サークルや部活の直接の先輩は若い人が多いですが、キャリアセンターではある程度のポストに就いている大先輩と話すこともできるのでさまざまな情報を入手できるでしょう。
キャリアセンターでもダメな場合は就活サイトなどのOB訪問サービスを利用するという方法もあります。
メール
IT業界やベンチャー企業の中にはFacebookなどのSNSからOB訪問の依頼ができるところも増えてきていますが、一般的には電話かメールで依頼するのが無難です。
いきなりSNSで連絡をとってしまうと、企業によってはあまりよい印象を持たない可能性もあります。
ただし、電話の場合は時間帯によってはOB・OGの仕事を妨げてしまう可能性があるので注意が必要です。
また、電話だと敬語の使い方など話し方についても十分に気をつけなければなりません。
緊張してしまうとついつい言葉遣いが変になってしまったり、伝えたい内容をうまく伝えられないということも考えられるので、できればメールで依頼するようにするとよいでしょう。
メールを送る時のポイント
当たり前のことですが、メールでOB訪問を依頼するにはメールアドレスを入手しなければなりません。
サークルや部活の先輩であれば個人のメールアドレスを知っているかもしれませんが、キャリアセンターから紹介された場合は個人のメールアドレスがわからないこともあります。
その場合は企業のホームページや問い合わせフォームへメールを送ってみましょう。
OB訪問の依頼メールを送る時は件名に注意しましょう。
OB・OGからすれば、知らない差出人からいきなりメールが来るわけですから、件名がわかりにくいと削除されてしまう可能性もあります。
「OB訪問のお願い」といったように、ひと目でわかる件名にしましょう。
また、メールの本文には、
・大学名と氏名
・どこでメールアドレスを入手したか
・OB訪問の理由や目的
・日程の提案
を忘れずに記入します。
メールの例文
件名:OB(OG)訪問のお願い【A大学・山田太郎】
本文:株式会社○○ △△部 □□様
突然のご連絡で失礼いたします。
A大学B学部C学科の山田太郎と申します。
大学のキャリアセンターから□□様の連絡先を紹介していただき、OB訪問させていただきたく連絡を差し上げました。
私は〇〇業界を中心に就職活動を行っており、貴社に大変興味を持っております。
詳しい業務内容などに関して、ぜひ詳しいお話をお聞かせいただけたらと思いご連絡いたしました。
つきましては、いきなりで恐縮ではありますが、下記の日程でご都合のよろしい時間がございましたら、ぜひお会いできればと存じます。
・○月△日 10:00~16:00
・○月□日 14:00~20:00
お忙しい中、恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
(署名)
日程調整
OB訪問の日程調整に関しても、そのやり取りはメールで行うことになります。
マナーに注意しながら、忙しいOB・OGの仕事の妨げにならないようにポイントを抑えて端的に伝えるようにしましょう。
また、OB・OGから連絡があった時はどんな内容であれ、必ず返信を行うようにします。
自分では返信の必要がないと思われるような内容であっても、返信しないとそのままやり取りが途絶えてしまう可能性があるからです。
場合によっては日程調整がうまく行かずに再調整になってしまうこともありますが、この際も、再調整の連絡をしてもらったことに対して感謝の意を伝えなければなりません。
もちろん、日程調整がうまく行った時も、しっかりとメールで感謝を使えることが大切です。
確認するポイント
OB訪問の日程調整を行う際は、万が一にもミスのないように前もってしっかりと確認をしておきましょう。
もしも日程や場所を勘違いしてしまうと遅刻してOBやOGに迷惑をかけてしまうことになりますし、最悪の場合は大切なOB訪問が流れてしまうこともあります。
時間についてはOB訪問の前日にリマインドメールを設定しておくとよいでしょう。
うっかり失念してしまうといったミスを防ぐことができます。
また、交通機関についても事前のチェックが必要です。
当日の電車やバスのダイヤを確認して会場近くには30分前を目安に到着するように心がけ、近くで時間をつぶしながら会場に5~10分前に到着するようにするのが理想的です。
日時と時間
OB訪問を行う日時についてはOB・OGの側から提示されることもありますが、基本的には自分の方から提案するようにします。
こちらか日程を提案する場合はあまり急すぎてもスケジュールの都合がつかないですし、あまり先の日程だと予定が定まっていないため逆にスケジュールが組みにくくなってしまいます。
メールを送る数日後から2週間後くらいを目安にするとよいでしょう。
訪問可能な日程が複数ある場合は、日程を小出しにするのではなく、すべてを掲載するようにしましょう。
何度も何度もメールのやり取りをしたのではOB・OGに負担となってしまいます。
メールのやり取りはできるだけ少なくするのが鉄則です。
また、時間帯についてもできるだけ幅広く提案するとスケジュールが合いやすくなります。
場所
OB訪問は必ず会社で行われると考えている学生も多いかもしれませんが、そんなことはありません。
こちらから場所を提案しなければならない場合もあります。
OB訪問の場所を選ぶ条件としては、まず会社に近いことが挙げられます。
OBにわざわざ足を運んでもらうわけですから、会社から遠い場所をしてしまうのはよくありません。
また、あまりうるさい場所だと話の内容が聞き取れなくなってしまいますし、あまりに静かすぎる場所だとリラックスして話すことができなくなってしまいます。
適度の喧騒がある場所を選ぶのがポイントです。
ただし、個室は避けたほうが無難です。
このような条件から、一般的にOB訪問の場所にはカフェや喫茶店、ファミリーレストランなどが選ばれます。
また、何度目かのOB訪問になると居酒屋などで行われることもよくあります。
服装
OB訪問にどんな服装で行ったらいいのか迷っている学生も多いでしょう。
OB訪問は会社説明会などと比べるとくだけた雰囲気で行われることも多いですが、「私服で来てください」などの指定がない場合は基本的にリクルートスーツを着用するのが無難です。
「私服で来てください」と言われた時は、あまりカジュアルすぎないことが大切です。
ジーンズなどの着用は避けるようにし、よく言われる「ビジネスカジュアル」を意識した服装を心がけると失礼になることはないでしょう。
また、どんな服装で行くにしても、清潔感はとても大切です。
シャツやズボンがシワだらけだったり、袖口が汚れていたりすると印象が悪くなるので、着ていく服はクリーニングに出しておくことをオススメします。
当日
OB訪問の当日はどうしても緊張するものですが、それはどんな学生でも同じです。
スケジュール調整が終わってから実際に訪問するまでには数日の時間があると思うので、当日の流れをシミュレーションしてみたり、質問したい内容などを前もって考えたりしておくと当日の緊張をある程度緩和できるでしょう。
当日は、OB・OGがわざわざ自分のために時間を作ってくれたことに感謝し、1人の社会人として礼儀正しい行動や立ち居振る舞いを心がけることが大切です。
また、OB訪問ではOB・OGから名刺を渡されることがあります。
名刺は胸の高さで両手で受け取るようにし、受け取ったメールはすぐにかばんの中にしまったりせずにOB訪問の間は机の右側に置いておくのがマナーです。
気をつけるべきポイント
OB訪問の当日に注意するべきポイントの1つは、身だしなみです。
「カジュアルな服装でもいいですよ」と言われることもありますが、服装に悩んだらとりあえずはリクルートスーツを着ていくのが無難です。
また、シャツにアイロンをかけたり、靴をきれいに磨いたりといったことにも気を使いましょう。
遅刻は絶対にNGです。
大切なOB訪問に遅刻してしまうような学生は社会に出てからも時間を守らないと思われてしまうからです。
電車やバスが運休するなどやむを得ない理由で遅刻をする場合は必ず電話で連絡を入れましょう。
メールだと連絡に気付かないことがあります。
会場についたら大学名や氏名を伝えた後、「本日は忙しい中時間を作っていただいてありがとうございます」とお礼を述べるようにしましょう。
たとえサークルや部活で顔見知りの先輩でも、しっかりと挨拶しなければなりません。
質問
当日に質問する内容は、前日までに考えておくようにしてください。
志望する企業について生の声を聞ける貴重な機会ですから、限られた時間の中で聞きたいことをなるべくたくさん質問して、理解を深めましょう。
より突っ込んだ質問をすることで、志望度の高さをアピールできます。
一方、避けるべき質問というものもあります。
たとえば「会社の資本金や黒字額はどのくらいですか?」といった質問はわざわざOB訪問で聞かなくても、企業のホームページでIR情報にアクセスすればすぐに調べられます。
このような質問は時間の無駄ですし、企業研究が不十分であると思われてしまいます。
また、最初から給与や残業、昇進などの質問をするのも避けたほうが無難です。
あくまでも質問の中心は業務に関するものにするべきで、それ以外の話題はあくまでも付け足し程度に考えておいたほうがよいでしょう。
敬語
サークルや部活動などで顔見知りのOB・OGに訪問を行う場合、どうしても気が緩んでしまって言葉遣いも乱れがちになっていまします。
普段タメ口で話している先輩に対して急に敬語を使うのは何となく恥ずかしいかもしれませんが、OB訪問という場にふさわしい言葉遣いを心がけることは社会人として求められる能力の1つです。
OB訪問が終わってからは本格的な選考がスタートして面接を受ける機会も増えますし、内定が決まって社会人になれば上司や取引先と話をすることも多くなります。
その時になって苦労することがないように、OB訪問の時点から敬語の使い方について勉強するようにして、正しい言葉遣いをマスターしてしまうとよいでしょう。
第一印象
これはOB訪問に限ったことではありませんが、初対面の人を評価する時に第一印象というものがかなりのウェイトを占めているのは事実です。
とくに営業のような顧客と直接顔を合わせるような職種では、第一印象によって成績にも違いが出てくるので、OB訪問の際はよい印象を与えることにも気を配るようにしましょう。
相手によい印象を与えるためには服装や身だしなみも重要な要素ですが、OB訪問の場合は話の聞き方も重要な要素です。
OBが言ったことに対してきちんと相づちを打っていると「この学生は自分の話していることをきちんと聞いているな」という実感が持てるので、印象がよくなります。
また、話の内容をメモに取っているのを見れば「熱心に聞いている」と好感を持ってくれるでしょう。
終了後
当然のことですが、OB訪問が終了したら「本日はお忙しいところありがとうございました」と、きちんとお礼を言いましょう。
OB訪問は食事を兼ねて行われることも多いですが、基本的に食事代はOB・OGが支払うことになりますので、何度も断ったりせずにありがたくご馳走してもらいましょう。
ただし、「おごってもらうのが当然」といった態度はNGです。
一応財布を出す仕草を見せて、自分が支払う意志があることを形式的にも示しておくようにします。
OBと別れたら、OB訪問の中で学んだことや気付いたことについて、できるだけ早くノートに書き出してまとめておきましょう。
OB訪問の会話は、自己PRや志望動機を作成する際の大きな武器になります。
お礼メール
OB訪問はかなり緊張するので、終わると気が抜けて何もやる気が起きなくなってしまうかもしれませんが、帰宅したらその日のうちにお礼のメールを出しましょう。
お礼メールの例を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
件名:OB訪問のお礼
本文:株式会社○○ △△部 □□様
A大学B学部C学科の山田太郎です。
本日は忙しい中、OB訪問に貴重な時間を割いていただき、ありがとうございました。
とくに☓☓の話はなかなか聞くことのできない内容で、これまで疑問に感じていたことが解決し、感銘を受けました。
改めて貴社で仕事をしたいという思いを強くしました。
□□様の☓☓という考え方を肝に銘じて、今後の就職活動に励みたいと思います。
また訪問させていただく機会もあると思いますので、今後もよろしくお願いいたします。
お礼メールのポイント
お礼メールではOB訪問を受けてくれたことに対して感謝を伝えることももちろん大切ですが、それ以上に大切なことは「OB訪問の中でどのようなことを学んだのか」、「その学びを今後にどのように活かしていくのか」について触れることです。
OB訪問は1回で終わりというわけではなく、できれば何度も行いたいものです。
とくにOB訪問が選考基準となっているような企業ではOB訪問の回数が会社への熱意の表れと評価されることもあります。
ですから、今回のOB訪問の感謝を伝えるだけでなく「今後もお世話になりたい」という思いを伝えることが大切です。
そのためには、今回のOB訪問で学んだことが今後の成長につながることを伝えるのが何よりも効果的なのです。
【OB訪問のやり方】OB訪問における注意点
企業研究の方法として有効なOB訪問ですが、行う際にはいくつか気を付けるべき事項があります。
OBの方に失礼のないように振る舞うことが重要です。
そしてせっかく行うからには、意味のある内容の濃い時間になるようにしたいものです。
心がけたい点として、アポやお礼の仕方についてはメールが好ましいでしょう。
訪問する服装もマナーを守りたいものです。
お互いに気持ち良く有意義な時間にするために、具体的な注意点について解説します。
メールがおすすめ
OB訪問をするには、先輩にアポを取らなくてはなりません。
相手の都合の良い時間に合わせて訪問します。
アポを取る際に、電話が良いのかメールやLINEが良いのか悩む人もいることでしょう。
電話の場合、先輩は仕事やらで忙しくて電話に出ることができない可能性もあります。
留守電を入れてかけ直してもらうのも、申し訳ないです。
アポは、時間を取る電話という手段は避けたほうが賢明です。
ではメールかLINEのどちらが良いのでしょうか。
就活の一環なので、友達感覚のようなLINEでのアポも控えましょう。
おすすめは、メールでのやり取りです。
携帯宛でもパソコン宛でもかまいませんが、パソコンの場合はメールチェックが遅くなる可能性もあります。
また、相手の時間を取らないのも良い点です。
どちらにしろ早めに連絡を取ることがマナーです。
服装にも気を付けよう
OB訪問では、服装に関するマナーも守りたいものです。
カジュアルすぎる服装では印象が悪くなり、良い話ができなくなるかもしれません。
ルーズな雰囲気に思われてしまうと、先輩も大切なことを話してくれないでしょう。
きちんと身だしなみを整えて、失礼のない服装で訪れたいものです。
基本のスタイルは、リクルートスーツです。
先輩宅にお邪魔する場合もあるので、靴下なども穴が空いていないようにチェックしておく必要があります。
また先輩から何かしら、企業の資料などを貰うこともあります。
A4サイズが入るくらいの大きめのビジネスバッグで訪問すると安心です。
リュックや派手なトートバッグなどは就活にふさわしくないので控えましょう。
OB訪問を受ける側にメリットはない
実際のところ、OB訪問は無料で開催されることがほとんどです。
中には先輩がわざわざお茶菓子などを出してくれることもあるでしょう。
先輩側にとっては、OB訪問を受けるメリットはほとんどないと言っても過言ではありません。
だからこそ、先輩にとっても少しでも有益な時間になるように心がけたいものです。
不快に思わせてしまっては、申し訳ない限りです。
何も利益がないからこそ、せめて楽しくコミュニケーションが取れるように気配りも忘れないようにしましょう。
そして訪問を終えた後は、きちんとお礼することも大切です。
お礼も電話ではなく、丁寧なメールかもしくは手紙にてお返しするようにします。
【OB訪問のやり方】まとめ
企業によってはOB訪問が選考の手段となっているところもあるので、本命の企業についてはできる限りOB訪問を行いましょう。
ただし、中途半端な気持ちでOB訪問を行ってしまうと逆に印象が悪くなってしまうこともあるので、事前にしっかりと準備しておくことが重要です。
OB訪問の依頼のためにメールを出す時や実際に会う時はマナーに気を配り、よい印象を与えるようにしましょう。
質問は事前に考えておくと効率的です。
OB訪問が終わったら、お礼のメールを出すことも忘れないようにしましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート