はじめに
「コンサルティング業界ってどんな業界なの？」 「どんな仕事しているのかよく分からない」 「コンサルティング業界に向いている人の傾向を知りたい」 就職活動をしている学生や社会人の方の中には、このような疑問を持っている方がいるのではないでしょうか。
本記事では、コンサルティング業界の仕事内容や歴史といった基本的な知識とともに、業界の中にある5つの種類や魅力など就活生が気になる情報を紹介しています。
この記事を読むことで、漠然としていたコンサルティング業界へのイメージを明確にすることができ、この業界の魅力を知れるでしょう。
就職先にコンサルティングを検討している人や興味がある人は、ぜひチェックしてみてください。
コンサルティング業界とは？
コンサルティング業界とは、企業が抱えている問題を解決するため、問題点の分析や調査をし、解決策を提案することを仕事とした業界のことです。
簡単に言うと、企業をサポートする業界と言えます。しかし、サポートと言っても、どのように企業を支えているのかご存知でしょうか。
業界についてしっかり理解できるよう、はじめに仕事内容と歴史の紹介をします。
コンサルティングの仕事内容
コンサルティングの仕事内容は、クライアント企業が抱えている問題を解決するために、調査や分析、解決策を提案することです。
クライアントの問題解決という大きな目標のもとに、チームで動きます。チームには、情報収集や分析を担うアナリストや、クライアントから問題点や改善したい点を聞き、窓口的役割を果たすコンサルタントなど、職種によって細かい仕事内容は異なります。
コンサルティングの歴史について
コンサルティングは、フレデリック・テイラー氏によって生まれたと言われています。
フレデリック氏が、工場の問題を「科学的管理」と言われる方法で解決したことが、コンサルティングのはじまりです。
当時は、個人がコンサルティングを行うことが主流でしたが、20世紀頃になると組織がつくられて企業がコンサルティングするようになったことで、コンサルティング業界という大規模な市場ができました。
コンサルティング業界の5つの種類について
コンサルティング業界は、大きく5つの種類に分けることが可能です。
コンサルティング企業には、経営戦略の問題解決を得意とする企業やシステム開発の問題解決を得意とする企業など、企業によって得意分野が異なります。
この業界に関心を持った人は、種類について把握できれば、さらに深く業界を理解できるようになるでしょう。以下で詳しく紹介していきますので、参考にしてください。
1：戦略系
戦略系は、企業の経営上の問題を解決する、戦略の提案を得意とします。主に外資系の企業が多く、世界規模の企業がある点が特徴です。
経営の問題解決という責任のある仕事のため、体力と気力が必要ですが、やりがいのある仕事です。また、目標を達成させるために、クライアント企業に一時的に出向する場合もあります。
2：総合系
総合系は、1つの分野に特化せず、多様な問題に対して解決策を提案できる強みを持っています。
また、クライアントが抱えている様々な問題を全て引き受けることができ、企業の規模も大きいのが特徴です。
総合系のコンサルティング企業は、様々な系統の部門が存在するため、様々な経験ができると言えるでしょう。
3：シンクタンク系
シンクタンク系は、分析や調査した結果でクライアント企業をサポートすることに特化しています。
主に課題解決のため収集した情報を分析し、提言する仕事を担います。シンクタンク系のコンサルティング企業は、情報分析に長けていると言えるでしょう。
クライアントは、証券会社や銀行など金融業界や公的機関が多いのが特徴です。
4：人事系
人事系は、クライアント企業の人事関係全般の問題について特化しています。また、新人教育や教育制度など、その企業で働く社員にまつわる問題を解決することも仕事の1つです。
企業にとって、優秀な人材を集めることや社員を教育することは、企業の成長に繋がるため、人事系のコンサルティングは重要な仕事と言えるでしょう。
5：IT系
IT系は、企業のシステム開発や導入など、業務効率の向上や課題解決を行います。
現在においてITは必要不可欠なもののため、IT系コンサルティング企業は、企業がIT技術を導入するためにどうしたらいいのか、最善の策や問題点の解決策を導き出すことが仕事です。
ITは今後も社会に必要とされる分野であることを考えると、将来性のある仕事と言えるでしょう。
コンサルティング業界の魅力3つ
ここまで、コンサルティングの基本的な知識や種類について紹介していきました。
次に、コンサルティング業界の魅力を3つ紹介します。
この業界で働く魅力を把握することで、自分が働きたい条件と合っているかを確認することが可能です。また、これから身に付けたいスキルが養えるかという点も知ることができれば、将来のキャリア設計にも役立つと言えるでしょう。ぜひ参考にしてください。
1：多くの出会いがある
コンサルティング業界は、クライアントの多くが企業の重要な役職に就いている人のため、普段は会う機会のない人たちと出会うことが可能です。
様々な業界の人と出会うことで、自分にはなかった視点や考え方など多角的に物事を見る力を養うことができ、自分の成長にも繋がると言えるでしょう。
2：信頼関係を築く力が身に付く
コンサルティングの仕事の性質上、信頼関係を築く力が身に付く点も魅力と言えます。
コンサルティングは、クライアント企業の問題を解決する仕事です。クライアント側からすると、悩みを打ち明けて頼るまでには、信頼関係を築けなければ成り立ちません。
信頼関係を築けなかった場合、うまく仕事を遂行できない可能性があるため、信頼関係を築くスキルが重要と言えます。
信頼関係を築く力は、仕事だけではなく、プライベートでも役に立つ力です。そのため仕事の中で身に付けられるのは、魅力だと言えるでしょう。
3：高収入が期待できる
役職や企業によって金額は異なりますが、高収入が期待できる点も魅力です。
とある調査結果によると、大卒の平均年収は約226万円となっています。一方、コンサルティング業界の新卒の年収は約400～約700万円のため、コンサルティング業界は高収入が期待できる業界と言えるでしょう。
コンサルティング業界に向いている人
コンサルティング業界に興味を持った方の中には、自分がこの業界に向いているのか、考えた方もいるのではないでしょうか。
ここでは、コンサルティング業界に向いている人の特徴を2つ紹介します。自分の適性を確認してみてください。
論理的な思考力を持っている人
コンサルティングは、問題を解決するために集めた情報を分析し、原因を発見した上で解決策を提案しなければなりません。
そして問題が起こった原因を知るためにも、順序よく調べていく必要があります。よって、論理的な思考力が必要と言えます。
また、クライアントに納得してもらうためにも、筋の通った説明ができるように論理的な思考力をもっている人が向いていると言えます。
人に興味を持って関わることができる人
コンサルティングは、企業の持つ課題を解決するためにも、クライアントとコミュニケーションを取らなければなりません。
人に興味を持って関わることができれば、クライアントがどのような悩みを持っているのか、どのように解消したいのかなどを的確に聞き出すことができるため、コンサルティング業界に向いているでしょう。
コンサルティング業界で企業も自分自身も成長を目指そう
コンサルティング業界の魅力や種類について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
コンサルティング業界は、企業の問題解決をするための業界ですが、この業界で身に付けた問題解決力やコミュニケーション能力は、自分自身の成長にも繋がります。
コンサルティング業界に興味を持った方は、ぜひこの機会に、コンサルティング業界について深く調べてみてください。
