はじめに
大学3年生は、本格的な就職活動を前にして、準備を始める人が多い時期です。
情報収集を進めていくうちに、インターンシップの情報を耳にして、参加すべきか迷っている人もいるかもしれません。
ここでは、大学3年生でインターンシップに参加するメリットや注意点について解説します。
大学3年生はインターンシップに参加すべき?
大学3年生はインターンシップに参加するのに最適なタイミングです。
大学3年生は1~2年生に比べて必修科目の受講が少なく、まだ卒業論文の執筆にも取り掛かっていないため、大学生活の中で比較的自由な時間が多い学年です。
本格的な就職活動の開始前でもあり、インターンシップに参加して、就職活動に向けての準備を始めるのに適した時期と言えます。
「就職活動を始めたいけれど、何から手をつければ良いのか迷っている」あるいは「いずれインターンシップに参加したい」と考えているのなら、3年生のうちに参加することをおすすめします。
長期と短期どっちに参加したら良い?
インターンシップは「1dayインターン」と呼ばれる1日限りのものから、1ヶ月以上の長期にわたるものまで、実施期間によってさまざまな種類があります。
大学3年生のうちに参加するのなら、長期インターンシップが良いでしょう。
それは、長期インターンシップでは実際に企業の部署に配属され、実務経験を積むことができるからです。
実務経験を通じて、ビジネスマナーなど社会人としての基礎を身につけられるため、たとえインターン先の企業以外に就職したとしても、そのスキルを活かせます。
一方の短期インターンシップは、職場体験のような内容や、インターン用に用意されたプログラムしか経験できません。
すでに志望企業や業界が決まっていて、その企業を見学したいのであれば短期インターンシップも有効ですが、ほかの企業や業界で応用できるスキルは身につけられません。
まだ志望企業が決まっていないのであれば、社会人として必要なスキルを身につけられる、長期インターンシップに参加することをおすすめします。
参加するメリット
多くの企業がインターンシップを募集しており、その内容は企業ごとに異なるのです。
しかしその内容にかかわらず、インターンシップに参加すること自体にメリットがあります。
「インターンシップは就活のために参加するもの」というイメージもありますが、実は就職後にまで役立つメリットもあるのです。
ここでは、「就活で有利になる」「大学3年生は時間的な余裕がある」「有給で実務経験を積める」「ビジネスマナーが身につく」という4点について解説します。
就活で有利になる
大学3年生はまだ本格的に就活を始めている学生が少ないため、ほかの学生と差をつけるチャンスです。
インターンシップ情報を集めるため、就活関連サービスに登録することで、インターンシップの情報に限らず、就活に関する情報をこまめにキャッチできます。
また、インターンシップ先でほかのインターン生と接することで、就活に対する意欲の高い学生と情報交換もできるでしょう。
さらに、インターンシップでの経験はエントリーシートや就活面接で、自己PRの一環としてアピールすることもできます。
大学3年生からインターンシップに参加していたことを通じて、社会人としての基礎ができていることや就職への意欲を示すことができます。
つまり、大学3年生でインターンシップに参加することで、情報と就活でのアピールポイントを得られ、就活で有利になるのです。
大学3年生は時間的な余裕がある
大学3年生は1~2年生に比べて必修科目の受講が少なく、まだ卒業論文の執筆にも取り掛かっていないため、大学生活の中で比較的自由な時間が多い学年です。
長期インターンシップでは、数ヶ月にわたって出勤時間を確保する必要があるため、時間に余裕がなければ参加できません。
大学4年生になると卒業論文の執筆のほか、就職活動も本格化します。
大学4年生になってからインターンシップに参加しようと思っても、長期インターンシップに参加する時間を確保できず、短期インターンシップしか選択肢がなくなる可能性も高いでしょう。
多くの学生が本格的に就職活動を始める前で、ほかの学生と差をつけるチャンスでもあります。
大学3年生で時間的な余裕があるうちに、ぜひ長期インターンシップに参加しましょう。
有給で実務経験を積める
長期インターンシップでは、給与をもらえることがほとんどです。
そのため、給与をもらいながら社会人としての基礎を学び、実務経験を積むことができます。
もちろん給与をもらう以上、インターン生であっても企業に貢献することや、社員と同様の責任を求められます。
社会人として責任をもって働き、実務経験を積むことによって、社会人としての心構えやスキルを身につけられるできるでしょう。
働いて給与を得るという意味では、アルバイトも有給インターンシップも同様ですが、両者の違いは目的です。
アルバイトは給与を得ることが主目的で、長く続けても得られるスキルは多くありません。
しかしインターンシップの主目的は実務経験やスキルを得ることであり、就職後もその経験やスキルを長く活かせるという点で、アルバイトに勝っているのです。
ビジネスマナーが身につく
長期インターンシップでは実際に部署へ配属され、ほかの社員とともに仕事をするため、ビジネスマナーが身につきます。
インターンシップ生向けにマナー研修が行われる場合もありますが、仕事を通じて実践的に学ぶ場合も多いでしょう。
どちらの場合でも、ただ教えてもらうだけではなく、自ら学ぶ姿勢が重要です。
また、職務内容によっては、社内でのマナーだけでなく、社外や顧客に対するマナーも身につけられます。
こうしたマナーは、就活の面接での振る舞いにも関わるため、面接を有利に進められるでしょう。
さらに、ビジネスマナーはどんな企業に就職したとしても必要とされ、社会人として働き始めてからもインターンで学んだことを活かせます。
参加する際の注意点
インターンシップは多くのメリットがあります。
しかし、参加する際には注意すべき点もあるのです。
多くの企業に共通する注意点は「責任を求められる」「時間に制約が生まれる」の2つです。
特に、アルバイトと同じ感覚で長期インターンシップに参加すると、これらの点でギャップを感じる可能性が高くなります。
実際にインターン先に配属されてからのミスマッチを防ぐためにも、インターンシップへ応募する前に注意点を把握しておきましょう。
責任を求められる
長期インターンシップは実際に部署へ配属され、ほかの社員と同じように働き、給与も支給されます。
そのため、社員と同様に責任も求められます。
アルバイトであれば、ミスを犯しても責任は監督者である社員が引き受けたり、社員に比べて責任を軽くしてもらえたりすることが一般的です。
しかし、インターン生はアルバイト以上の責任が生じるため、人によってはプレッシャーを重く感じることもあるでしょう。
その分任せてもらえる仕事の幅や裁量権も大きく、それを原動力として仕事ができるか、それとも重荷に感じるかは人それぞれです。
インターンシップへ参加する前に自分のキャパシティーを把握しておき、プレッシャーを感じたときの対処法も考えておくと良いでしょう。
時間に制約が生まれる
長期インターンシップでは、週ごとに最低出勤日数や最低出勤時間が決められているケースも多く、時間に制約が生まれます。
アルバイトであれば私用に合わせてシフトに融通がきく場合もありますが、インターンシップでは勤怠管理が厳格です。
そのため、自由に過ごせる時間が減ってしまうことを覚悟しておく必要があります。
学生として学業を優先するよう配慮される場合もありますが、学業とインターンシップの調整やスケジュール管理も含めて、すべて自分で行わなければなりません。
大学3年生で時間的余裕がある期間を自由に楽しむ時間とするか、インターンシップに参加して就活に備える時間とするか、インターンシップへ応募する前にしっかり考えておきましょう。
こんな人におすすめ!
長期インターンシップに参加することは多くのメリットがあり、就職活動を前にした学生すべてへおすすめします。
なかでも「ビジネスマナーを身につけたい人」「成長意欲のある人」「就活で有利になりたい人」はぜひとも参加すべきです。
インターンシップに参加しようか迷っていて、これらの条件に当てはまる人は、ぜひインターンシップに応募してください。
なぜこうした人にインターンシップへの参加をおすすめするのか、理由を解説します。
ビジネスマナーを身につけたい人
学生のうちにビジネスマナーを身につけたい人にとって、インターンシップは絶好の機会です。
インターンシップの一環として、マナー研修を受けられる場合もあります。
また、実際に社員とともに仕事をすることで、より実践的にマナーを身につけられるでしょう。
こうしたビジネスマナーは、就活の面接やメールでのやり取りにも活かせるため、就活で有利に働きます。
もちろん、どんな企業であってもビジネスマナーは必要とされるため、就職後も大いに活用できるのです。
ほかの学生に先んじてビジネスマナーを身につけたい人、就職後は即戦力になれるようビジネスマナーを身につけておきたい人は、長期インターンシップに参加することをおすすめします。
成長意欲のある人
成長意欲のある人も、インターンシップへの参加をおすすめします。
長期インターンシップでは、社員と同じ業務内容を課せられるのです。
学生として一方的に教えてもらえる立場ではありませんから、仕事に必要なスキルや知識を自ら学ぶ姿勢が必要です。
任せてもらえる仕事の幅や裁量権が大きい分、求められる責任やプレッシャーも大きく、アルバイトとして働く以上に、社会の荒波にもまれることとなるでしょう。
見方を変えれば、学生のうちにビジネススキルや社会人としての責任感を身につけ、自分を成長させられるチャンスでもあります。
「実際に働きながら成長したい」という意欲のある人にとっては、インターンシップは適した機会であると言えます。
就活で有利になりたい人
インターンシップは、就活を有利に進めたい人にもおすすめです。
本格的に就活が始まっていない大学3年生のうちにインターンシップに参加することで、ほかの学生に先んじて就活情報を手に入れられます。
また、インターンシップで身につけたビジネスマナーは、就活の面接での振る舞いやメールでのやり取りで活かすことができます。
「ビジネスマナーをすでに身につけ、入社後は即戦力になれる」というアピールにもなるでしょう。
自己PRやガクチカのエピソードとしても、インターンシップでの経験を利用できます。
特に長期インターンシップは短期インターンシップに比べ、参加する学生が少ないため、ほかの就活生と差別化をはかれます。
インターンシップへの参加は、情報の入手・ビジネスマナー・アピールポイントという3点において、就活を有利に進める材料となるのです。
参加する前に確認しておきたいこと
インターンシップに参加する前に、確認しておくべきポイントがあります。
事前の確認をおこたると、インターンシップ企業と自分の希望との間にミスマッチが生じたり、インターンシップの経験を無駄にしたりしてしまいます。
せっかく多くの時間と労力を費やしてインターンシップに参加するのですから、その経験を存分に活かしましょう。
事前に確認しておくべきポイントとして「参加する企業についてくわしく調べる」「インターンシップに参加する目的を明確化する」という2点をご紹介します。
参加する企業についてくわしく調べる
インターンシップへ参加する前に、その企業の事業内容やインターンシップの内容について、くわしく調べておきましょう。
「興味のある業界だから」「広く名前が知られている大企業だから」といった理由でインターン先を選ぶと、仕事が合わなかったり、業務内容に興味を持てなかったりする可能性があります。
たとえばアパレル企業と一口に言っても、資材調達・デザイン・製造・営業・販売など、実際の業務は多岐にわたります。
そのうち、自分が興味を抱いているのはどの業務なのか、インターン先で配属されるのはどの業務を担当する部署なのか、きちんと確認してから参加しましょう。
自分が興味のない業務に就くと、仕事が苦痛になったり、将来に活かせなかったりして、インターンシップで無意味な時間を過ごすことになってしまいます。
インターンシップを有意義な経験にするため、企業についてくわしく調べてから参加しましょう。
インターンシップに参加する目的を明確化する
インターンシップは参加するだけでは意味がなく、そこで得るものが重要です。
インターンシップに参加して何を経験したいのか、何を身につけたいのか、目的を明確化しましょう。
目的を明確化することで、インターン先の選び方も変わります。
たとえば、自分がどんな仕事に向いているかを知りたいのであれば、複数の業界や企業のインターンシップに参加する、あるいは同じ企業内で複数の部署を経験できるインターンシップに参加するのが良いでしょう。
すでに志望業界や職種が決まっていてビジネススキルを高めたいのであれば、1つの企業・部署で腰を据えて仕事に取り組めるインターンシップに参加することをおすすめします。
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まとめ
大学3年生でインターンシップに参加するメリットや、参加する際の注意点について解説しました。
インターンシップは給与をもらいながら企業での実務経験を積めるうえ、就職後の仕事にも役立つビジネスマナーやスキルを身につけられる絶好の機会です。
大学4年生になると卒論や就職活動で忙しくなるため、長期インターンに参加できるチャンスは少なくなります。
比較的時間に余裕のある大学3年生のうちに、積極的に参加しましょう。