「学生時代頑張ったこと」の答え方と受かる例文を徹底解説!

「学生時代頑張ったこと」の答え方と受かる例文を徹底解説!

ES(エントリーシート)などの書類審査でも、実際に人事担当者と対面する面接でも、定番の質問とされるものの一つに、学生時代頑張ったことは何かという問いがあります。

本コラムでは、主に書類審査を想定して、この質問への答え方や作成の際のポイントを見ていきましょう。

学生時代頑張ったことが聞かれる理由

企業が学生時代に頑張ったことについて尋ねてくる理由は、その内容を通じて、その学生が自社に合致した人物であるかどうかを判断したいからです。

企業の採用担当者は、この質問を通じて学生の人格やスキル、仕事への姿勢などについて確認しようと思っている場合が多いです。

1. 就活生の表現力を知りたい

就活生の表現力を知りたいというのも、学生時代に頑張ったことを聞かれる可能性が高い理由の1つです。

企業側は、そのエピソードにおいて学生がどのような説明をするのかを確認し、表現力があるかどうかについて確認しています。

どのようなエピソードであったとしても伝わるように書かれていなければ、評価されずに限られた時間で多数の応募をふるいにかける必要がある人事の担当者からは見向きもされない可能性があります。

よって可能な限り、その情景が伺えるような分かりやすいエピソードを話すようにしましょう。

2. 何をどう頑張ったかという過程を知りたい

何をどう頑張ったのかという過程を知りたいのも、企業の採用担当者が学生時代に頑張ったことを聞いてくる理由の1つです。

就活生が実際にどのような姿勢で努力を続けたのかについて確認することで、どのような方向性で努力をするのか、どのような工夫ができるのかなどについて確認し、性格を知ろうとしています。

3. どのような成長や学びがあったかを知りたい

どのような成長や学びがあったのかについても、頑張ったことを通じて聞きたいと考えています。

企業の採用担当者は、あなたが学生時代に力を入れて取り組んだことについて聞くことを通じて成長や学びについて確認し、それを企業に活かせるものかどうかを知ろうとしています。

また、成長や学びについて自分でしっかりと分析できているということは、自己分析をしっかり行っている人物であるということにもつながるため、1つの質問で複数の要素を確認しようとしています。

学生時代頑張ったことを書くときのポイント3選

学生時代に頑張ったことを書く際のポイントは大きく分けて3つあります。

それぞれを念頭に置いて、質の高い文章を作成し、企業の採用担当者に良い印象を与えられるように工夫しましょう。

1. わかりやすく伝える

エピソードを分かりやすく表現することは、学生時代頑張ったことを書く際のポイントとして最も重要なものの1つです。

内容を読んでもらうためにも、最も重要な対策の1つと言えます。

企業の採用担当者は、あなたが提出したものだけでなく、他の人のESにも目を通さなければなりません。

自己PRや履歴書なども読まなければならないため、一つひとつしっかりと読んでいては、いつまでたっても仕事が終わりません。

例えば、難しいカタカナ語を乱発している文章を提出した場合、その意味を逐一調べようとも思いませんし、「客観的に説明する能力がない人物である」と切り捨てられてしまう可能性が高いです。

2. 職場での再現性を持たせる

学生時代に頑張ったことを通じてどのような能力を身につけたのか、どのような経験を積んだのかについて説明することは非常に重要ですが、職場での再現性について話せていなければ、あまり意味がありません。

企業の採用担当者は、就活において具体的な能力をアピールし、それがどのように活用できるのかについて分かりやすく説明できている人物を採用する傾向にあります。

なぜならば、企業はやる気がある人物が欲しいのではなく、「使える人物」が欲しいからです。

いくらあなたが素晴らしい能力や経験を持っていたとしても、それが仕事で活かせないものならば、採用する意味がないため、落とされる可能性があります。

3. 面接で聞かれる内容を想定して書く

面接でどのようなことを聞かれるのかについて想定しながら書くのも、長い就活を乗り越えるためには重要な対策の1つです。

あらかじめ想定してエピソードを書き込むことで、スムーズに就活を進めることができます。

書類審査においては、どうしても指定された文字数が少なく、面と向かって話せるわけではないため、人柄が分かりにくいなどの弱点があります。

自分が採用担当者だった場合、どのようなことを追加で聞きたいのかを考えながら、箇条書きで質問を想定してリスト化しておきましょう。

学生時代頑張ったことの最強の構成

学生時代どのようなことに力を入れたのかについて説明するときはPREP法を使うのがおすすめです。

PREPとはPoint(結論)・Reason(理由)・Example(例)・Point(結論)の頭文字を取ったもので、この構成を意識することで分かりやすく論理的な文章を作ることができます。

1. 結論

企業に提出する書類は全て結論ファーストで説明することをおすすめします。

これにより、あなたが学生時代に力を入れたことの概要について、念頭に置いた上で企業の採用担当者が内容を読むことができます。

反対に、結論から述べられていない冗長な文章は何が言いたいのかわからず、最悪の場合読み飛ばされてしまう可能性もあります。

あなたが学生時代何を頑張ったのかという前提条件を踏まえた上で読んでもらうためにも、最初は結論から話しましょう。

2. 理由

なぜ学生時代にそれに取り組んだのかについて、わかりやすく説明しましょう。

あなたがどのような動機を持って物事に取り組むのかを説明できるのは、モチベーションの源泉についても分かりやすく伝えられます。

これはあなたが企業に合っている人物であることをアピールできるだけでなく、どの部署が合っているのかについて、相手に理解してもらいやすいというメリットもあります。

3. 例

学生時代頑張ったことについて書く際に最も重要な部分の1つであるエピソードについて話していきましょう。

この部分を詳しく、そして分かりやすく説明することで、あなたに初めて会う企業の採用担当者も、そのエピソードについて具体的に状況をイメージできます。

また、エピソードに続いて話す際は、可能な限り数字などを用いて定量的に話すようにしましょう。

これにより、エピソードの信憑性を深められるだけでなく相手がより具体的に想像できるようになります。

学生時代頑張ったことについてどのような課題が存在したのか、そしてそれを乗り越えるためにどのように工夫したのかについてもわかりやすく説明すると、より良い印象を与えられます。

4. 結論

最後の部分ではあなたがどのようにその経験を活用して企業に貢献できるのかについて話しましょう。

どのような学びを得られたのか、どのような能力を身につけられたのかについての説明をした後には、それをその企業でどのように活用するのかについて話しましょう。

この部分をいかに解像度高く説明できるかで、企業の採用担当者に採用へのメリットを強く感じさせられます。

しっかりと企業研究を行い、どのような人物が求められているのかについて踏まえた上で、その人物像に沿っていることをアピールしましょう。

学生時代頑張ったことの例文

それでは、学んだ構成を踏まえて、学生時代に頑張ったことの記入例を早速見ていきましょう。

例文

私が学生時代に頑張ったことは、卒業研究です。

卒業研究では、学部4年間の集大成として、最適化の技法と経済工学の知識を応用した研究を行いました。

テーマは、鉱石資源の国際輸送ルートの最適化で、シミュレーションの結果、運河を一切通らずに太平洋から大西洋へと渡れる北極海航路をうまく併用することによって、輸送コストは最大26%、環境負荷は最大32%軽減できることが明らかになりました。

この成果を発表した論文は、私の名前でGoogle Scholar上を検索すれば、無料公開されています。

参考までに、この書類上でもURLを記載しますと、https://***.ac.jp/****lab/**.pdfより、内容を閲覧することが可能です。

貴社は原油や天然ガスなどの天然資源の輸送を業務の一つとしていますが、私は、卒業研究で利用した最適化の技法を当てはめることで、貴社の輸送ルートを最適化するために貢献できます。

仮に鉱石資源の例と同程度の効果が現れた場合、貴社の年間輸送コストは数十億円規模で削減できると見込んでいます。

私は、貴社に採用された暁には、それだけのコスト削減を実現することで、貴社に競合他社よりも有利な競争的地位を提供することが可能です。

また、今後も貴社が業界ナンバーワンの実績を維持できるように、他の分野でも最適化の手法を応用して、よりコストパフォーマンスがよく、環境負荷の少ない企業設計に携わっていくことを希望します。

ここでは、頑張ったことが見つけられない人にオススメした、卒業研究を題材にとりました。

この例では、エピソードの過程の説明は簡潔に済まされていますが、その成果を具体的に踏み込んで説明したうえで、その実際の仕事での応用可能性を説明することに重点を置いています。

それによって、必ずしも仕事での考え方に当てはまるとは限らないエピソード当時の考え方以上に、直接的な方法で仕事についての考え方を表明しており、人事にとって、メッセージ性が強く打ち出された内容になっているといえるでしょう。

学生時代頑張ったことはありきたりなものでも大丈夫?

結論として、学生時代頑張ったことがありきたりすぎたとしても、一切問題はありません。

ただし、エピソードがありきたりであること自体は問題がなかったとしても、そこから得られたものがありきたりの場合は多少、考え直す必要があります。

人事から凡庸な学生と見られ、印象にも残りづらいからです。

以下の対策も一緒に確認しましょう。

経験から得た成果で具体性を出す

あまりにも得られた能力や経験がありきたりすぎると感じた場合は、経験から得た成果について話し、具体性を出すことも重要です。

そのエピソードがあなたにとってどのような意味を持っており、何をもたらしたのかについて説明することで、よりあなたのエピソードが良いものであったという印象を与えられます。

経験から得られた成果をあなたはどのように受け止めたのか、どのようなことを感じたのかについて、できるだけ具体的に、箇条書きで書き出してみましょう

そしてその中から最も具体的かつ、企業の採用担当者が良い印象を抱くであろうものについて、掘り下げて説明するのです。

学生時代頑張ったことに書くことがない時の対処法

学生時代、これと言って特に頑張ったことがないと頭を抱えている人も多いでしょう。

特にコロナ禍においては、大学になかなか行けずに、リモート授業が多く、何もできなかったと感じている人も多いはずです。

しかし、だからと言って空欄で提出してしまうと最悪の印象を与えてしまうため、何かしら無理やりでも作り出す必要があります

1. 自分の学生生活を振り返ってみる

自分の中では「自分は学生時代何も頑張れなかった」「努力ができなかった」「自分にとって最悪の学生生活だった」と思っている人もいるかもしれません。

しかし、そう考える人ほど、自分が取り組んできたことを「当たり前」であると考えてしまう傾向があります。

あなたにとっては当たり前にこなさなければならないことであったとしても、客観的に見るとそれは十分にすごいことである可能性もあります。

例えば、一人暮らしで、食費を安くするために毎日自炊をしていたことや、就活の対策のために早い段階から1週間に1冊は本を読むようにしていたことなど、考えてみれば何かしらあなたが頑張っていたことはあるはずです。

その経験をうまくアピールし、その経験を通じて企業で活躍できる能力が身についたと話せば、十分に良い印象を与えられる可能性はあります。

2. 学生時代頑張ったことの例文を見て対策しよう!

今回は学生時代頑張ったことについて書く際のポイントや、気をつけなければならないことについて紹介しました。

しかし、それでもまず書き出しから何も書けないという人も多いはずです。

そこで、おすすめは大量の例文を読んでイメージを膨らませることです。

こちらの記事では複数の例文を紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

いかがでしたか。

学生時代に頑張ったことを通じて、人事は学生の適性を見極めようとします。

具体的で説得力のあるエピソードを可能なら仕事への応用可能性とともに記述することによって、人事に適性があることをしっかりアピールしていきましょう

エピソードがありふれていることは恐れる必要はありません。

迷ったら卒業研究を最終防衛ラインにして、まずは思い付くものを気軽に書いてみることをオススメします。

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