「企業に好印象を与えるガクチカの内容は?」
「面接でガクチカはどのように答えればいいの?」
ガクチカとは、「学生時代に力を入れたこと」を指します。
新卒向けの就活において、ガクチカは頻出質問の一つですが、差別化が難しく悩んでいる人も多いでしょう。
面接でアピールを成功させるためには、事前の準備が欠かせません。
自分の学生時代の活動や成果を整理し、具体的な事例を用意しておくことが重要です。
自分が学生時代に力を入れたことや成果を具体的に述べることで、面接官に自己アピールを成功させることができます。
また、自分の経験や取り組みに対して反省や学びを語ることも重要です。
そこで今回は、面接の中でされるガクチカの考え方や、エントリーシートなどで書くべきポイント、ガクチカを企業が聞いてくる理由などについてご紹介していきます。
ガクチカの答え方に悩んでいる人は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
- 面接でのガクチカの答え方のコツ
- ガクチカの内容を深掘りする方法
- ガクチカの作成の流れ
- 企業がガクチカを聞く理由
- ガクチカを面接で上手に伝えたい人
- ガクチカを面接で上手に伝えたい人
- 他の学生とガクチカを差別化したい人
- 面接でガクチカを話す際に印象を良くしたい人
目次[目次を全て表示する]
ガクチカの答え方のコツ
ガクチカの基本構成やエピソードの選び方についてお話しました。
次に、さらに伝わりやすく、且つ好印象を与えるためのポイントをいくつかお話します。
以下の4点を意識してより評価の高いガクチカを作成しましょう。
結論を最初に明示する
結論は最初に明示しましょう。
ガクチカではその名の通り、学生時代に力を入れたことを質問されています。
そのためまず一言めは「何を頑張ったのか」を明示することが大切です。
最初に何を頑張ったのか明確に示すことで、それ以降のエピソードは裏付けとして有効に働きます。
また、話の軸がはっきりしているため、企業側もこれから何について話をされるのかわかりやすくなります。
もし結論や要点を最初に示さないと、話を初めて聞く人は途中で集中力が切れ、あなたの魅力は伝わりません。
話を伝わりやすくするために、結論を最初にはっきり示しておきましょう。
具体的なエピソードで自分らしさをアピール
ガクチカに関わらず、面接では回答における具体的なエピソードが気になります。
実は、就活において、エピソードは量よりも質が重視されています。
そのため、ガクチカにおいても、用いるエピソードは一つでかまいません。
エピソードをたくさん用いようとすると、どうしても一つ一つのエピソードの説明が簡略化されてしまいます。
それではあなたの魅力は十分に伝わりません。
エピソードは具体性を重視して、掘り下げて説明することを意識しましょう。
エピソードを具体的に説明することで、他の学生と差別化され、あなたらしさが伝わります。
感情や価値観と結びつけて説明する
ガクチカで扱うエピソードでは、感情や価値観と結び付けた説明を心がけてください。
感情や価値観、考え方は人それぞれ異なります。
そのため、人柄につながる考え方や感情に結び付けた説明は、有効なアピールとなります。
例えば、挫折や課題を経験した際、どのように気持ちを切り替えたのか、どのように感じたのかを説明に挟みましょう。
そうすることで、面接を通して伝えるべきあなたの「人柄」が十分伝わります。
エピソードを説明する際は、当時の状況や感情をよく思い出してみましょう。
企業に貢献する意思を示す
ガクチカの最後は、企業に貢献できることを示して締めましょう。
学生時代、何に打ち込んでどのように成長したのかを説明することで、あなたの人柄が伝わります。
就活は内定をもらうことがゴールですが、内定をもらった後は実際に企業の一員として働くこととなります。
あなたの人柄や魅力が、企業に入社後どのように活かされるのかまで考えてみましょう。
企業は一緒に働く人材を探していますから、一緒に働くことを見据えている学生はとても魅力的な印象を受けます。
企業に対して、貢献できる人材であることをアピールすると、企業側もあなたと一緒に働くことを想像しやすくなりますので、締めでは企業に貢献する意思を示しましょう。
企業が面接でガクチカを聞く理由
ガクチカは、多くの企業で聞かれる定番の質問であり、その回答の内容や印象が就職活動の成功を左右することもあります。
また、履歴書の記述だけでなく、面接でガクチカに関する詳しい質問をされる可能性も考慮しておく必要があります。
まずは企業がなぜガクチカを聞くのか、その意図を理解することが重要です。
理解を深めることで、ガクチカで高評価を得ることが可能になります。
企業がガクチカを聞く理由は主に3つです。
人柄を知るため
企業がガクチカを聞く理由の目的の一つは、応募者の人柄を知ることです。
履歴書やエントリーシートには、学歴や経験が書かれていますが、人柄やコミュニケーション能力はそこには明確には書かれていません。
企業は、ガクチカを通じて、応募者の内面や意志の強さなどを見極めることができます。
そのためガクチカを作成する際には、自身の人柄をアピールできるような内容を盛り込むことが大切です。
求める人物像に合っているかの確認
ガクチカの回答には、その人の価値観や目標意識が反映されています。
そのためガクチカを知ることで、学生が求める人物像に合っているかを確認しているのです。
例えば、チームワークを重視する企業では、学生が協調性を持っているかどうかを確認したいと考えているでしょう。
求める人物像として挙げている強みや人柄を備えている人は、入社後に活躍できる学生として評価される可能性が高いです。
ポテンシャルを見るため
企業は、将来的に成長や発展が見込める志望者を求めています。
ガクチカの回答は、学生の主体性や問題が生じた際にどう行動するのかなど、ポテンシャルを見るための重要な手がかりとなります。
例えば、難しい課題にチャレンジして成果を上げた経験からは、その人の成長意欲や能力を評価することができるでしょう。
企業は、長期的な視点で将来的な成長や貢献度が期待できる学生を採用したいのです。
入社意欲を知るため
企業がガクチカを聞く理由として、入社意欲を知るためという目的もあります。
ガクチカで語られる思いや行動などから、その学生がどのような価値観を持っており、どのようなことにモチベーションを感じるのかを企業はくみ取ろうとしています。
その価値観や原動力から、学生がなぜその企業を志望するのか、その企業でどのような仕事をしたいのかを判断しています。
また、企業の求めるスキルや人物像とリンクしている内容かどうか、その企業の事業内容や社風に興味を持った理由や実現したい目標と繋がるかどうか等の観点から、学生の入社意欲を見ています。
面接ではESと同じガクチカを話してもいい?
面接で話すガクチカはESと同じ内容のもので構いません。
むしろ、面接はESの内容を元に進められるため、ESと同じでないと「一貫性がない」とマイナスの評価を受けることもあります。
面接ではガクチカの内容について深掘りされることが多いので、しっかりとエピソードを整理し、説得力や一貫性のある回答に仕上げることがポイントです。
ただし、エントリーシートの内容を丸暗記して面接でそのまま話すのは避けましょう。
面接官は応募者の本当の姿や考え方を知りたいと思っています。
同じ内容をただ再度述べるだけではなく、より具体的な内容を提供できると理想です。
エントリーシートと面接での話の整合性を確認し、自己PRや学生時代の頑張ったことについて深掘りされることを想定して準備しましょう。
面接中にESを見ながら話すことは可能?
結論として、面接中にESを読みながら話すことはあまりおすすめできません。
ESを読みながら話してしまうと、どうしてもただの棒読みになってしまい、あなたの伝えたいことも抑揚を持って話せなくなってしまいます。
また、ESばかり読んでいるとコミュニケーションを取る意志がないとみなされ、評価が下がることも多いです。
面接はあなたの用意してきたことを棒読みで一気に喋り倒すものではなく、面接官とお互いを理解するための時間です。
よって、面接中にESを呼んで良いと言われたとしても基本的には読まずに話せるように対策しましょう。
企業に評価されるガクチカの内容
ガクチカとは、就活生にとって欠かせない面接の一環として行われる学生時代の経験や活動に関する質問です。
ガクチカは企業が学生の個性や能力を評価するための重要な指標として用いられています。
では、企業が評価するガクチカにはどのような特徴があるのでしょうか。
以下にいくつかの特徴をご紹介します。
目的意識や目標意識が明確である
特徴のひとつとして挙げられるのは、目的意識や目標意識が明確であることです。
ガクチカとは、学生が学生時代に取り組んだ経験や活動を具体的に語るものです。
先述の通り、企業はガクチカから学生の人柄やポテンシャルなどを見ています。
取り組みの目的や目標が明確になっていないと、学生がなぜその考えを持ったのか、なぜその行動をとったのかが企業に伝わりにくくなってしまいます。
そのため、まずは何を目的として、どのような目標を掲げて取り組んだのかを明確にすることが大切です。
主体性が表れている
ガクチカでは、あなたがしっかりと目的意識や当事者意識をもって主体的に取り組んだかどうかが評価されます。
企業は自分から行動できる学生を求めており、ガクチカを通じてその主体性を確認しようとしています。
例えば、自己啓発のために自主的に学外の研究に取り組んだり、イベントの企画や運営に自ら積極的に関わったりした経験は、企業にとって魅力的な要素となります。
ガクチカを書く際には、自ら進んで取り組んだ活動や経験に焦点を当て、主体性がどのように発揮されたかを具体的に伝えることが重要です。
忍耐力が表れている
ガクチカで評価されるもう一つの特徴は、忍耐力です。
目標の達成や課題を克服する過程で、あなたが粘り強く行動できたかどうかが評価のカギになります。
企業においても、よい結果がすぐに出なかったり、なかなか良い方向に進めないなど、息詰まることがあるかもしれません。
しかし、そのような場面でもしっかりと努力できるかどうかを企業は見極めたいと思っているのです。
再現性がある
企業は、入社後に活躍してくれる人材を求めています。
そのため、ガクチカでの頑張りを企業でも生かせるというメッセージを伝えることが大切です。
具体的には、ガクチカでの経験や活動を通じて培ったスキルや知識を、企業の業務にどのように生かすことができるかを示す必要があります。
例えば、リーダーシップ経験がある場合は、その経験を通じてどのようにチームをまとめ、目標を達成したかを具体的に説明することが重要です。
また、ガクチカでの取り組みが企業での業務に直結するような場合は、その関連性を明示することも大切です。
より専門的な強みや知識があれば、入社後に活躍できる人材として高い価値をアピールすることができます。
過程をしっかりと伝えている
ガクチカの最後の特徴は、過程をしっかりと伝えることです。
多くの人は、良い結果を残したエピソードを大々的に伝えたいと思うかもしれません。
しかし企業が知りたいのは、結果そのものよりもあなたの人柄や考え、価値観などの部分です。
結果に至るまでの過程には、そうした要素が含まれているのです。
したがってガクチカを話す際は、過程を中心に、質問の意図に合った回答を心がけましょう。
チームワーク力が備わっている
評価されるガクチカの最後の特徴は、チームワーク力が伝わることです。
企業では、社内外の様々な立場の方とコミュニケーションをとりながら、チームとして一つの仕事を進めていくことが求められる場面が多くあります。
そのため、学生時代にチームで取り組んだ経験があれば、その中で自分がどのような役割を担い、メンバーとどのようなコミュニケーションをとったのかをアピールしましょう。
チームワーク力とコミュニケーション能力が備わっていることをアピールすることができ、企業の評価に繋がるでしょう。
ガクチカを作るための4つのステップ
ガクチカの基本構成についてご説明します。
ガクチカの伝わりやすい構成にはいくつかポイントがあります。
聞き手となる企業側の立場に立って、伝わりやすいガクチカを作成しましょう。
以下のポイントを順番に押さえていくとガクチカにおける回答を作成しやすくなります。
なぜそのエピソードを実施したのか動機を考える
ガクチカエピソードを話す際には、動機が必要です。
「なぜ、その行動を起こしたのか」を定かにしましょう。
留学体験をした人は、なぜ留学しようと思ったのか、目的や意図を話すようにします。
留学の場合であれば、「語学力を付けたかった」とか「見知らぬ環境に身を置いて、人見知りする性格を直したかった」などの動機が挙げられます。
そのエピソード内であった課題を考える
体験の中で、ぶつかった壁や悩み、自分に与えた課題などを話します。
留学を例に挙げれば、思っていた以上に人見知りがひどくなり、何も話せず孤独を感じたことなどを語りましょう。
その課題に対してどう対処したのかを思い出す
ぶつかった障害や悩みに対して、どのように対処していったのかを説明します。
自分なりの作戦やアイデアを練って乗り越えたエピソードは、就活生の人間性が現れます。
面接官に、仕事をしていくうえで何らかの障害にぶつかったときに乗り越える強さや力をアピールできるでしょう。
対処した結果どうなったのかを書き出す
ぶつかった課題に対してどのように対応し、結局どうなったのかを説明します。
面接官は、成功したのか失敗したのか結果論についてはあまり関心はありません。
それよりも、そのガクチカにより就活生が何を得て学んだのかが重要です。
何も学びがなかったのでは、意味がありません。
面接官は、就活生の学ぶ姿勢や成長しようとする意欲なども見て取れます。
面接でガクチカはどう聞かれる?
面接においてガクチカはどのように聞かれるのかについても覚えておきましょう。
以下の4つの形で聞かれることが多いため、それぞれの質問に適切に回答できるように準備しておくことが重要です。
学生時代に力を入れていたことになぜ取り組んでいたか教えてください。
「なぜガクチカに取り組んでいたのか教えてください」と聞かれることは非常に多いため、理由を中心に回答するようにしましょう。
動機を問われているため、仕事においてもどのようなモチベーションを持って取り組むのかを見られている場合が多いです。
目的意識を持って行動できていることを積極的にアピールすると良い印象を与えられます。
あなたが取り組んだガクチカについて良い印象を与えられる動機が何であるのかを考えながら話しましょう。
学生時代に力を入れていたことの魅力を教えてください。
あなたが学生時代に力を入れていたことの魅力について聞かれることも非常に多いため、わかりやすく説明できるようにしておきましょう。
論理的思考力をアピールするためにも、ガクチカで取り組んでいたことについてどのような魅力があるのか、分かりやすく、前提知識がない相手にも説明できるように工夫することが重要です。
例えば、プログラミングに取り組んでいたならば、プログラミングがどのような場面で役に立つのか、どのような部分が楽しいのかについて話しましょう。
これにより、プログラミングについての知識が全く無い人物にもその魅力が伝わりやすくなります。
学生時代に力を入れていたことのなかで反省点や改善点を教えてください。
学生時代に力を入れていたことの中で、何か反省点や改善点がないかについて聞かれることも多いです。
この質問を通じて、企業はあなたが自分を俯瞰的に見ることができる視点を持っているのかについて確認している可能性が高いです。
自分の行動を振り返り、客観的に考えることができているのかについて問われています。
ただし、反省点や改善点を話す場合はマイナスなイメージを与える可能性の低いものを話しましょう。
不真面目であった、遅刻が多かったなど、どう聞いても悪印象を与える可能性が高いものについては話さず、良い印象を与えられるものの中からしっかりと分析し、これから改善しようとしていることについて話しましょう。
学生時代に力を入れていたことについて1分間で教えてください。
ガクチカについて簡潔に話すことができるのかについて確認されています。
だらだらと長く話すのではなく、要点を事前にまとめておくことで、簡潔に、分かりやすく述べるようにしましょう。
この対策としては、自分が書いたガクチカを再度読み返しておくことも重要ですが、200文字程度に要約しておくのもおすすめです。
その文章を何度も読み返し、すらすらと話せるようになっておけば、およそ1分程度でガクチカについて伝えられます。
面接でガクチカを話す際に印象を良くする答え方
面接でガクチカについて聞かれたとき、インパクトのある回答をしたいものです。
ありきたりな答えや薄い内容では、良い評価につながりません。
またダラダラ話して面接官にストレスを感じさせないようにすることも大切です。
ガクチカを話すときの押さえておくべきポイントについて考えてみましょう。
考えた内容をそのまま話さない
面接を受ける前にはエントリーシートを提出することも多いです。
履歴書やエントリーシートにも、ガクチカについて書く欄はあります。
面接のときに、エントリーシートに書いたことをそのまま丸暗記のようにして話す人も見られますが、それは良いのでしょうか。
丸暗記みたいな棒読みの回答は、良くありません。
面接官は履歴書にも目を通しているので、丸暗記していることはバレます。
面接官は履歴書に書いた回答をさらに深堀りした話を聞きたいのです。
それなのに丸暗記の棒読みでは、手抜きの回答と思われても仕方ないです。
面接官は履歴書やエントリーシートをもとに、質問を投げかけてきます。
回答欄の枠に書ききれなかった気持ちや意志、価値観などを、面接では話すことが必要です。
また面接官側も、プラスαを求めて質問していることを頭に入れておきましょう。
このプラスα部分が、選考に大きく関係してくるはずです。
人事が質問したくなるポイントを考える
ガクチカの質疑応答では、面接官の興味を引くことでインパクトを持ってもらえます。
そのためにも、面接官が思わず質問したくなるような内容を話すのが理想的です。
ちょっと珍しいガクチカを取り上げて話すのも良いでしょう。
たくさんの就活生を相手にしている中で、ほかの人とは違うガクチカを話すと面接官の関心も高まります。
またガクチカでの困難や苦労について具体的に話すことで、深みのあるガクチカが出来上がります。
面接官に「それはすごいですね」と思ってもらえることができれば成功です。
「どのようにして成功へと辿り着いたのか」面接官の気持ちを惹きつける内容を考えましょう。
部活やボランティア活動、アルバイトや趣味などさまざまなガクチカがある中で、何について話すかを選ぶことも成功の鍵を握っています。
自分の能力をアピールしやすく、かつ企業の求める人物像にマッチできるような、面接官の興味を引くガクチカを選びたいものです。
面接官とのコミュニケーションを意識する
面接できる時間は限られています。
話したいことがたくさんあるからといって、ダラダラ長々と話すことはマナー違反です。
ほかの就活生にとっても迷惑ですし、空気を読めておらず自己中心的だと面接官に思われても仕方ありません。
ガクチカについての回答も、要点を押さえて簡潔に話したいものです。
話をまとめるコツとして、結論から話すPREP法を取り入れましょう。
プレゼンをするにあたっては、結論→理由→エピソード→結論でまとめるというPREP法が非常に役に立ちます。
理論的でかつわかりやすい内容になるので、ぜひ活用したいものです。
自分自身も言いたいことが頭の中で整理しやすくなります。
緊張して頭の中が真っ白になってどうでもいいことをペラペラ話してしまう人は特に、PREP法を用いた文章構成がおすすめです。
面接は、面接官とコミュニケーションを取る場でもあります。
自分の言いたいことばかりをつらつらと話すのではなく、面接官との会話のキャッチボールができるように意識することも大切です。
わかりやすい内容を心がける
ガクチカを話す際は、事前情報が殆どないような聞き手でも理解できる、わかりやすい内容を心がけましょう。
大抵の場合、面接官はあなたのことをESに書いてある情報でしか知りません。
また、面接では複数の面接官を相手に話すこともあり、面接官によってESをどのくらい読み込んでいるかの程度も異なります。
あなたについて殆ど知らない相手に伝えることを想定して、どんな面接官にもあなたの経験や頑張りが分かってもらえるように、具体的かつ簡潔なアピールを心がけましょう。
論理的に話す
論理的な話し方ができると、相手に「なるほど」と思わせる納得感に繋がります。
論理的な話し方では、”結論”と”根拠”、その”つながり”の3点が明確であることが重要です。
結論と根拠がわかりやすくても、その2つのつながりが薄ければ、結論に納得感が持てません。
加えて、話す順序も大切です。
どんなに魅力的なガクチカであっても話の順序がばらばらだと、面接官に「結局何が言いたいのかわからない」と思われてしまう可能性があります。
先述した答え方のコツを参考に、結論・根拠・つながりの3点を抑え、順序立てた論理的な話し方を意識しましょう。
数字を使うと効果的
数字を使うことで、聞き手が具体的にイメージしやすくなり、努力の過程やその結果をより客観的に評価することができるようになります。
例えば、ただ「売上を上げた」といっても、どれだけ上げたのかがわからず、その成果に繋げるまでにどの程度努力が必要だったのかも判断できません。
これを「前年比125%」と伝えることで、成果の大きさが一気にわかりやすくなり、努力の過程やその成果に至るまでの困難さのイメージも湧きやすくなります。
すべてのエピソードに数字を用いる必要はありませんが、可能であれば積極的に数字で表現し、具体性のあるアピールにしていきましょう。
専門用語は避ける
面接でガクチカを話す際、専門用語は避けましょう。
そこで活動している人や働いている人にしかわからない用語を使ってしまうと、面接官はあなたが何のことを言っているのかがわからなくなります。
面接官に「相手の立場を考えて、理解してもらえるように話すことができない」という判断をされてしまう恐れもあるので、専門用語はできる限り避けましょう。
どうしてもその用語を使わなければうまく話せないなどの場合は、必ず説明を添えましょう。
また、普段生活している中では、専門用語だとは思わずに使用している場合も考えられます。
家族や知人など自分以外の誰かに一度聞いてもらって、理解できるか確かめることも一つの手です。
企業が求める人物像を意識する
面接では、企業が求める人物像を意識して話すことがおすすめです。
企業は自社に適した人材を採用したいと考えています。
そのため「この学生は自社に合わないな」と面接官から思われると、選考に不利になってしまいます。
企業が求める人物像や企業理念を事前に調べ、それに沿うように話すことが重要です。
伝える内容だけでなく、表情や身振り手振りなどの非言語の面に関しても、求める人物像のイメージに合うかどうかを見られています。
その企業が求める人物像になりきる心づもりで、面接に臨むとよいでしょう。
そして求める人物像を意識するためには、事前の企業研究が欠かせません。
企業研究については、以下の記事もご参考ください。
エピソードを複数用意しておく
企業が求める人物像を意識するにあたって、ガクチカのエピソードは複数用意しておくとよいでしょう。
企業によって、求めている人材や活かせる強みは異なります。
例えば、サポート力をアピールしているガクチカの内容を、リーダーシップがとれる人材を求めている企業に伝えると、「自社で活躍できる人材ではない」と思われる恐れがあります。
そのため、可能であればガクチカも複数準備しておくと、その企業が求める人物像や強みにより即したアピールがしやすくなります。
異なる強みをアピールできるガクチカも用意し、企業ごとに使い分けることで、面接を有利に進めやすくなるでしょう。
嘘をつかない
他の就活生と差別化するために、話を盛ったり嘘をついたりする必要はありません。
内容がESと大きく異なっていたり、深掘りされたときに上手く答えられなかったりすると、面接官から「嘘をついているのではないか」と疑われ、印象を悪くしてしまう恐れがあります。
大切なのは結果そのものではなく、その結果に至るまでの過程です。
たとえ結果として目標にしていたことが叶わなくても、その過程で考えたことや行動したこと、そこから得た能力や成長は、あなたの大きな強みとなっています。
面接官が知りたいと思っているのも、突飛な経験や輝かしい功績ではなく、あなた自身の内面や人柄です。
嘘をつかず、自信をもってあなたの経験を伝えましょう。
面接で高評価のガクチカ例文5選
面接で人事担当者の心に響くガクチカは、その内容も大切ですが、伝え方にもコツがあります。
初めに話すのは結論です。
ガクチカで言うと、「学生時代に取り組んだこと」になります。
次に具体的な取り組み内容について説明していきますが、「どんな立場や状況に置かれていたか」「直面した問題や課題」「問題解決のために起こした行動」「行動したことによって起こった結果」の順に、話を展開させます。
ガクチカで人事担当者が最も重視するのは、行動の部分です。
行動するに至った経緯も含め、具体的に書くことがポイントです。
ここではガクチカでよく用いられている「継続力」「協調性」「能動的行動」「人脈作り」「オタク」の書き方について、例文を交えながら紹介します。
人事ウケ×継続力
「継続は力なり」ということわざがあるように、何事も続けられることは、強みになります。
研究や部活、アルバイトなど、誰でも一度は何かを続けた経験があるのではないでしょうか。
継続して取り組める力は、社会に出ても役に立ち、多くの人事担当者も注目する能力の1つです。
面接で継続力をアピールすることは、「地道に実績を積み、会社に貢献してくれる」「すぐに会社をやめない」「真面目に仕事に取り組む」という風に評価される傾向があります。
伝えるコツ
継続力は高く評価されることはわかりましたが、単に「長年研究を続けてきました」と言うだけでは、ガクチカとしては不十分です。
継続力をアピールする上で最も重要なのは、継続することで「何を得られたか」を伝えることです。
得られたことを明確にするには、始める前と継続した後で、自分はどう変わったか比較したり、過去の棚卸しをしたりして、得たことを見つけてから、書くことがポイントになります。
例文
例文
私は学生時代、毎朝2kmのジョギングを続けてきました。
雨が降っても風が吹いてもあきらめずに走り続けたことで、継続力や忍耐力がついたと自負しています。
ジョギングを始めたきっかけは、1つのことをやり遂げた後の自分がどうなるか知りたくなり、ジョギングなら体力づくりも兼ねてできると思ったからです。
寒い冬の朝は布団からなかなか起き上がれず、何度もやめようと思ったこともありましたが、決めたことはやり抜こうと、気力を出して走り続けました。
ジョギングを続けたことで自信がつき、以前より積極的に行動できるようになったほか、風邪もひかなくなりました。
入社後は、ジョギングを通して得た根性と体力を活かし、どんな仕事も投げ出さずやり遂げていきたいです。
例文2
例文
私が学生時代に取り組んだことは、英語の習得でした。
英語圏の歴史や文化に興味があり、ネイティブの流暢な英語に憧れ、大学を卒業するまでに、ネイティブとも難なく会話できるようになろうと、強く決心しました。
語学力を上げるには、発音からネイティブに近づけることからと、毎日30分発音練習することを日課とし、どんなに疲れていても続けることを、ルールとしました。
発音がある程度できるようになった時点で、外国人に観光案内するボランティアを始め、語学力に磨きをかけていきました。
予想以上に語学力が伸びず、あきらめようと思ったこともありましたが、私の拙い英会話力でも、意味を汲み取ってくれる外国人の優しさに触れ、目標を達成するまで続けようと思い直しました。
その結果、外国人とのコミュニケーションが楽しいと感じられるような、英会話のレベルになりました。
語学力を買われて、英会話教室のスタッフとしてアルバイトも決まり、語学力を磨く場が広がりました。
私の語学力と、何かをやり遂げるための行動力を、貴社の業務に役立てていけたらと考えております。
人事ウケ×協調性
協調性とは、周囲と連結したり団結したりして、物事をすすめる素質のことを言います。
協調性を持つ人は、チームワークを大切にし、空気を読んで行動する、といった傾向があり、人事担当者は、「周囲と協力しながら任務を遂行できる」「個人より組織のことを考えて行動する」「他人をフォローする能力が高い」と評価します。
協調性を持つ人は、会社にとって必要な人材になりますので、ガクチカとしてアピールするのに最適な素質と言えます。
伝えるコツ
面接で協調性をアピールする学生は多いということを忘れないようにしましょう。
「協調性があります」と言っても、周囲に埋もれてしまい、人事担当者に注目される可能性が低くなります。
協調性と一口に言っても、周囲との輪を作ることを得意とするのか、空気を読んで行動するのがうまいのか、さまざまです。
どの点から協調性があると言えるのか、もう一度振り返り、より具体的に伝えることがポイントになります。
ありきたりの表現を避けることも大切ですが、珍しい表現だからといって、解釈がわかれるような表現も避けるのが無難です。
自分の言葉で、相手に伝わることを意識しながら書きましょう。
例文
例文
私は、常にチームにとって最善なことは何かを考えて行動するのが得意です。
レストランでアルバイトをしていたとき、スタッフの間でシフトに対する不満が出ました。
働いていたレストランでは、3交代制のシフトを導入していて、スタッフはそれぞれの時間帯に割り当てられます。
不満が吹き出したのは、夜番を担当したスタッフたちからで、前シフトの時間内に終わらなかった仕事が、すべて夜番のスタッフにのしかかり、閉店後も1〜2時間店に残らなくてはならないということでした。
作業内容の見直しが必要と考えた私は、店長に事情を説明し、シフト表のほかにタスク管理表を導入し、メンバー内で状況を共有してはと提案しました。
スタッフには、早番と昼番に入ったとき、できるだけ時間内に仕事を終えるよう説明し、タスク管理表をチェックしながら、終わっていない仕事を片付けることも、伝えました。
その結果各スタッフが自分の仕事を時間内に済ませ、空いた時間に他の仕事をこなすようになりました。
タスク管理表を導入したことで、業務の重複を確認することもでき、無駄な作業をしないことにもつながりました。
以前よりも平均で30分ほど早く作業が終わるようになり、スタッフ同士の関係が改善されました。
貴社に入社後も、状況を把握し、チームにとって最善策を提案していきたい所存です。
例文2
例文
私の強みは、状況を把握し自分は何をすべきか、役割を考えられることです。
大学時代野球部のマネージャーをしていて、チームが思うように結果が出ないという問題に直面していました。
チームの雰囲気は次第にピリピリし、解決策を巡ってキャプテンとメンバーの間で意見が対立するようになりました。
マネージャーとしてやるべきことは、チーム内の調和を整えることで、調和を乱す原因となっている、「勝てないこと」という問題を解決することに気づきました。
マネージャーとして何ができるか調べたところ、チームマネジメントの導入や、練習メニューの管理など、複数の有効な解決策があることを見つけました。
チームメンバーに新しい管理方法を提案し、承諾を経て導入しました。
練習や選手の状況、試合の結果など、必要なことを記録、定期的にチームメンバーに報告し、改善するためにどうしたら良いか、皆で意見を出し合いました。
チーム内の雰囲気は再び明るくなり、前回の成績より上を目指し、練習に励むようになりました。
その結果、前回は地区大会1回戦で敗退しましたが、地区大会の準決勝進出を果たしました。
優勝できなかったものの、予想以上の成績を残せたことと、状況を把握し、適切に行動することで、良い結果がもたらされるということを学びました。
この経験を活かし、調整役として貴社に貢献したいと考えております。
人事ウケ×能動的行動
能動的行動は、自ら行動することを意味し、受動的行動とは対義語になります。
仕事でいうと、上からの指示を待つのではなく、必要と考えられる場合には、自ら行動を起こし、仕事で結果を残す人です。
企業は受け身の人よりも、自ら行動できる人を採用する傾向があります。
自分で考え行動できることを示すガクチカがあれば、面接でアピールすると良いでしょう。
自分で考えて行動したエピソードなら、たとえ地味なことでも構いません。
自分の考えに基づいて行動し、結果を出したことがわかれば、十分です。
伝えるコツ
「自ら考え行動を起こす」という能動的行動は、問題解決能力につながるものがあります。
適当なエピソードが見当たらないというのであれば、過去に問題解決した経験はないか、振り返ってみましょう。
問題に直面し、解決策を見つけるまでには、状況を正確に把握したり、分析したりする力が必要になります。
なので、行動を起こすまでの過程も、ガクチカの一部として盛り込むことを忘れないようにしましょう。
行動した部分の説明も重要な部分になりますので、単に行動しただけではなく、工夫したことや努力したことにウェイトを置いて書くようにすると、相手に印象づけやすくなります。
能動的行動は、リーダーシップと結びつくこともあります。
リーダーシップを発揮してチームをけん引したというガクチカも、面接では好まれますので、エピソードがあれば、活用するに越したことはありません。
例文
例文
学生時代ネイルサロンのアルバイトをしていて、そのサロンは、顧客の獲得に苦労していました。
ネイルサロンは立地条件の良い場所にあり、週末は予約で一杯になるときもあるほどです。
ですが平日になると客足が落ち、クーポンを発行したり、広告を打ったりしても、思うような反応が得られないことが問題でした。
アルバイトの中でも勤続年数が長く、店の内情をある程度把握していた私は、オーナーに、問題についてぜひ一緒に取り組みたい旨を伝えました。
ネイルサロン利用者層の傾向や、店を利用する年齢層、価格帯などを分析したところ、平日客足が伸びない原因は、ターゲット層の設定に問題があるのでは、という点に気づきました。
平日の昼間の利用者を増やそうと、店では主婦をターゲットにしていましたが、ほとんどの人はジェルネイルのため、多くても月1度程度の来店で済んでしまいます。
平日の人通りを観察すると、サロンの近くを通るのは、仕事帰りの女性が多く、今よりも客足を伸ばすのは、仕事帰りの女性にターゲットを絞るのが有効だと感じました。
オーナーにはターゲット層を変え、仕事帰りの女性がそのまま着替えやメイクをして出かけられるよう、メイク室を設置してはどうかと提案しました。
平日の中でも一番客足が見込める曜日を割引デーにし、格安でサービスを受けられるようにもしました。
サロンの顧客がこのサービスを気に入り、同僚に勧めたことをきっかけに、サロンの評判は口コミで広がり、改善前よりも売上が3割伸びました。
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私は学生時代から周囲をまとめ上げ、1つの目標に向かって突き進めるよう指導していく強みがあります。
大学時代、あるイベントの企画を任されたのですが、企画内容は良いものの、運営の面で評判が悪いと言われていました。
私はまず企画に携わる関係者を把握し、代表者たちと話す機会を設けました。
そこでわかったのは、運営の管理が全体に行き届かず、スタッフのやる気を削く結果につながっていることでした。
コンセプトに向かい、スタッフが一丸となって行動することが必要と考え、イベントのコンセプトをもう一度確認し、そこから関係者への対応を考えました。
コンセプトが印刷されたポスターを作成し、スタッフの目に届くところに張りました。
その一方でスタッフ全員と面談し、イベントに対する不満や要望を聞き出すことも行いました。
収集した意見をまとめ、運営の改善策を打ち出したところ、徐々にスタッフの士気が上がり、最善の状態でイベントを開催できました。
イベントに訪れた来場者たちの感想は軒並み良好で、およそ8割の人が、スタッフの対応に満足したと回答しました。
私は貴社でもこの経験を通して得た強みを発揮し、よりよいプロジェクトを生み出したいと考えております。
人事ウケ×人脈作り
社会人は、多くの人と話す機会が増え、多種多様なつながりに順応できる、素質が求められることがあります。
人見知りせず人と話すのが好きだったり、友人を作ることが得意だったりすることは、当たり前の能力だと思うかもしれませんが、人脈作りは、面接で立派なアピールポイントです。
プライベートであれば、好きな人とだけ付き合うということは可能ですが、社会では苦手な人ともコミュニケーションを構築していく必要があります。
世の中にはいろいろな付き合いがあることを理解した上で、人脈を広げる能力は、企業の採用担当者から歓迎されるでしょう。
伝えるコツ
人脈作りが得意、というのは、企業にとって貴重な存在となりますが、ただ言っただけでは、訴求力が半減します。
人脈作りという素質を構成する要素はいくつかあります。
なぜ人脈作りが得意なのか、自分の行動を振り返りながら考えてみると、「人見知りをしない」「新しい環境でも臆することなく周りに溶け込める」「人同士をつなぐのが得意」「円満な人間関係を築ける」といった要素で構成されていることがわかります。
そこで、ガクチカでアピールするなら、これらの要素も盛り込んで作成することがポイントになります。
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私には、新しい環境でもすぐに周りに溶け込み、人間関係を築く強みがあります。
大学に入学したての頃、先輩にサークルの入会を勧められました。
雰囲気も内容も良く、楽しめそうだったので入会し、そのことを友人に伝えました。
すると、友人も気に入り入会を即決、軽い気持ちで知り合いに声をかけたところ、1日で14人部員が増えました。
入会した理由は、「私が勧めたサークルで、内容が良かったから」ということでした。
サークルではさまざまなイベントを企画しましたが、メンバー全員で1つの目標に向かってやり遂げ、達成感が出るようなものばかりでした。
人脈作りという強みを活かし、貴社では新規開拓や売上アップに貢献していきたいと考えております。
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私は学生時代、カフェでアルバイトをしていました。
スタッフは性別も年齢層もバラバラで、働き始めたときは、同じ年齢層同士がかたまり、スタッフ全体でコミュニケーションが取れていない状態でした。
私は人見知りをほとんどせず、誰に対してもすぐに打ち解けられる強みがあり、誰とも分け隔てなく接していました。
するとこれまで没交渉だったスタッフたちが、お互い話をするようになり、以前よりもスタッフ同士のコミュニケーションが活発になりました。
店内の雰囲気は以前よりも明るくなり、お店の雰囲気が良いとお客様に褒められることも増えました。
貴社に入社後は、持ち前の人脈作りの強みを活かし、スタッフやお客様を笑顔にしていきたいです。
人事ウケ×オタク
趣味は、人柄や人間性があらわれやすい分野です。
とくにオタクを自負するほどの趣味があることは、面接では強力な武器になります。
深く熱中できるものがある人は、何か1つのことに没頭することで、卓越した知識や技術を身に付けられる人です。
面接では、このように評価される傾向があるため、オタク級の趣味がある場合は、強みとしてアピールすることをおすすめします。
趣味は他の学生と差別化しやすいという特徴もありますので、趣味をガクチカに活用できないかどうか、考えてみましょう。
伝えるコツ
人事担当者や面接官は、面接での質問を通して、その学生の人柄を知ろうとする傾向があります。
趣味をガクチカとするなら、人柄が伝わるようにアピールすることがポイントになります。
趣味そのものよりも、趣味に対する思い入れや、趣味を充実させるために取り組んだこと、工夫したことなどに重点を置いて話を展開させましょう。
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私は学生時代、サックスに夢中になり、人一倍練習に励みました。
学校での活動以外にも、自宅で自主練習をしたり、親のすすめで吹奏楽サークルにも入ったりしました。
ただ、私はサックスを演奏するには肺活量が少なく、それが悩みのタネでした。
サックスで好きな楽曲を思い切り演奏したいという気持ちが強くなり、体力をつけるためのトレーニングを始めました。
毎日1kmのジョギングと、肺活量をアップさせるための特別トレーニングを日課とし、肺活量に関する雑誌や本を読み込み、知識を深めていきました。
その結果、以前よりも長期間演奏できるようになり、肺活量が増えたという変化がありました。
肺活量が増えることでサックスの練習にも力が入り、そのためか、所属していた吹奏楽部が、市のコンクールで入賞を果たしました。
壁にぶつかったとき、問題と向き合い、克服したことで、何でもやればできるということが、この経験で学んだことです。
この経験から、仕事で壁にぶつかったとしても、投げ出さずに持ち前の強いメンタルで克服していきたいと考えております。
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私は地元産の食べ物やグルメが好物で、それを多くの人に広めようと、ブログを立ち上げ、個人的な趣味として紹介していました。
ブログを立ち上げた理由は、私が住んでいる地元は、おいしい食べ物がたくさんあるのに、ほとんど知られていない状態で、ブログを立ち上げれば、一人でも多くの人を観光に呼び込めると思ったからです。
ですが開設したブログには全然アクセスが集まらず、目標からは程遠い結果となってしまいました。
挫折感を味わい、ここでやめようと思ったのですが、一人でも多くの人に知ってもらいたい気持ちが強く、再度挑戦することにしました。
アクセスがなぜ集まらないか、ということから検証を始め、ブログをやめて、一からサイトを構築することが大切だということに気づきました。
独学でプログラミングを学び、サイト構築、さらにはサイトコンテンツの作成を手掛けるまでのレベルに達しました。
地元の生産者さんや知り合いの協力を得ながら、少しずつサイトを充実させ、SNSと併用して情報を配信し続けたところ、月に1万人のユーザーが訪れるサイトになりました。
この経験で学んだことはたくさんあります。
「やると決めたことは絶対に成し遂げる」という強い情熱が、目標達成に大切だと言うことのほかに、状況を冷静に把握する分析力や、周囲の協力を得るためのコミュニケーション力も、必要だということを学びました。
貴社に入社後は、この経験を活かし、情熱を持って仕事に取り組んでいきたいと考えております。
どうしてもガクチカが思いつかないときは?
ガクチカがどうしても書けない人のパターンには、頑張ったことがありすぎて何を選べばいいか分からない場合や、そもそも力を入れたことが思いつかない場合などがあります。
また、力を入れたことは思いついても、どう書いていけば、志望企業へのアピールにつながるのかが分からないという方もいるかもしれません。
そうした際にはガクチカの例文を見てヒントを得るほか、次のような方法で書くべき内容や書き方を知ることもおすすめです。
先輩のESを見せてもらう
ゼミやサークルなどの親しい先輩や、志望する企業のOB・OG訪問で実際に内定を得て就職した先輩たちのESを見せてもらうのも、有効な方法です。
特に志望企業に内定を決めた先輩のESは、お手本になります。
ただし先輩のESを見せてもらうときに注目するべきポイントは、ガクチカに選んだエピソードの内容やそこでアピールした事柄ではありません。
なぜなら、先輩がガクチカにアルバイトを選び、そこで得たコミュニケーション力をアピールしていたからといって、真似をしてみても内定をもらえるわけではないからです。
お手本にすべきはエピソードの紹介の仕方や、自分の強みを盛り込む方法などの伝え方です。
先輩の表現力をお手本にして、自分のガクチカに活かしましょう。
OB訪問やインターンシップに参加する
OB訪問やインターンシップに参加することも、効果的なガクチカの書き方を知る方法の一つです。
企業に刺さる効果的なガクチカを書くためには、まずその企業をしっかりと理解することが重要です。
OB訪問をすることでその企業にしかない強みを聞き出せたり、インターンシップに参加することで実際に最前線で働いている社員の方から考えや意見を聞くことができます。
ホームページやパンフレットに載っている情報だけでなく、社員の方のリアルな声を聞くことで、企業理解がより深まります。
その企業の強みや大切にしている価値観、社員の方の人柄、求められるスキルなど、具体的に得られた情報をもとに、ガクチカでアピールする内容やスキルを検討してみましょう。
キャリアセンターに相談する
自分が何を頑張ってきたのか分からない、どのようなエピソードを志望企業に対してガクチカとしてアピールすれば内定につながるのか見えてこないという人は、大学のキャリアセンターに相談するのも1つの方法です。
そもそもガクチカがないという方は、大学時代の経験を時系列に箇条書きにして相談に行きましょう。
学生時代に何もせず、ボーっと過ごしている人はいません。
何かしらの経験はあるはずなのに、しっかり頑張った感覚を持てておらず、ガクチカとして選択できなくなっているのです。
アドバイザーに経験について自分がしたことを話していくと、「十分に頑張っていた」と気づきを与えてもらえたり、志望企業にベストなガクチカはこの経験だという点をアドバイスしてもらえたりします。
他己分析をしてもらう
学業やアルバイトなどを日々そつなくこなしていると、特に力を入れている事柄を感じられないという人もいます。
また、周囲にスポーツで選手に選ばれた人や研究開発などで成果を上げた人、ボランティア活動などに積極的に取り組んでいる人などがいると、無意識に他人と比べてしまい自分なりに頑張っていることがあるのにガクチカと呼べることはないと感じてしまう人もいます。
自分では自分の頑張りに気づけないときには、他人に聞いてみましょう。
家族、ゼミやサークルの仲間、ゼミの教授やアルバイト先の同僚など、身近であなたを見てきた人たちに思い切って尋ねてみましょう。
ゼミ仲間や教授から「いつもリサーチを徹底している」と褒められたり、アルバイト先の上司から「仕事が速くて頼りになる」のように嬉しい言葉をもらえたりするかもしれません。
就活エージェントを頼る
志望する企業にアピールするためにどのガクチカを選べばいいのか迷っている、ガクチカは選べたけれど効果的な書き方が分からないという方は、就活のプロである就活エージェントに相談してみましょう。
志望企業が求める人物像とあなたの人物像の分析を通じて、どのガクチカを選び何をアピールすべきかアドバイスを受けられます。
また、内定を得られる書き方にも精通していますので、ガクチカに盛り込むべき内容や構成についてレクチャーをしてもらえるうえ、実際に書いた内容を添削してもらうこともできます。
真似して書いたり、他人の内容をコピーしたりすることなく、自分で書いた文章を高めてもらうことができるので、内定への近道になるでしょう。
就活市場でもあなたに寄り添ったサポートを行っています。
一緒に内定獲得を目指しませんか?
まとめ
ガクチカを書く際には、
- 結論から記入する(何を頑張ったのか)
- どうして頑張ることができたのか(行動の背景)
- どういった取り組みをしたのか(具体的な行動)
- 最終的にどうなったのか(結果と感想)
上記のポイントを意識しながら書いてみてください。