就職活動の適性検査では、「GPS」を受検することがあります。
GPSを初めて受ける人にとって、「どんな問題が出るのか」は最も気になるポイントでしょう。
この記事では、GPSの例題を出題パターン別に掲載し、解き方のステップまで丁寧に解説します。
- GPSの出題パターンと例題
- 各問題タイプの解き方のステップ
- GPSの出題傾向と難易度
- 例題を活用した効果的な対策法
- GPSの出題内容を事前に知りたい人
- GPSの解き方のコツを掴みたい人
- GPSの対策を始めたばかりの人
目次[目次を全て表示する]
GPSとは?基本情報と試験概要
GPSは、ベネッセが提供する思考力測定テストで、近年導入する企業が増えています。ここでは、GPSの基本情報と試験の全体像を解説します。
GPSの概要と特徴
GPSはベネッセi-キャリアが開発・提供する適性検査で、正式名称は「GPS-Academic」です。
従来のSPIや玉手箱のように知識や計算力を測るテストとは異なり、「思考力」を多角的に測定することを目的としています。
具体的には、批判的思考力・協働的思考力・創造的思考力の3つの思考力を評価します。
テキスト形式の問題だけでなく、動画を視聴して回答する問題が含まれている点も大きな特徴です。
問題は正解が1つとは限らず、複数の視点から考える力が求められるため、暗記型の対策では対応しにくいテストといえます。
近年は大手企業からベンチャー企業まで幅広い企業が導入しており、受検する機会が増えているテストの1つです。
GPSを導入している企業の傾向
GPSは、総合商社やコンサルティングファームなど、論理的思考力を重視する業界で多く導入されています。
また、IT企業やメーカーの中でも、従来型のテストでは測定しにくい「発想力」や「多角的な思考力」を評価したい企業が導入する傾向にあります。
ベネッセのデータによると、GPSの導入企業数は年々増加しており、今後さらに受検機会が増える可能性が高いテストです。
特に、新卒採用において「地頭の良さ」や「思考の柔軟性」を重視する企業での導入が目立ちます。
エントリー時やインターンシップの選考で課されることも多いため、早めの対策が重要です。
GPSの出題形式と試験構成
GPSは他のWebテストとは出題形式が大きく異なります。ここでは、試験構成や受検方式について詳しく解説します。
試験構成(科目・問題数・制限時間)
GPSの試験は、思考力パートと姿勢・態度パートの2つで構成されています。
思考力パートでは、批判的思考力・協働的思考力・創造的思考力の3分野から出題されます。
問題数は約35問前後で、制限時間は約35分です。
1問あたりの制限時間が設けられている問題もあり、テンポよく回答する必要があります。
姿勢・態度パートは性格検査に近い内容で、約15分程度で回答します。
受検方式
GPSは基本的にWeb受検方式で実施されます。
自宅のパソコンから受検するケースがほとんどで、スマートフォンでの受検には対応していない場合が多いです。
動画問題が含まれるため、安定したインターネット環境とスピーカーまたはイヤホンが必要です。
受検期限は企業から指定されるため、案内が届いたら早めに受検環境を確認しておきましょう。
他のテストとの出題形式の違い
GPSと他の適性検査の最大の違いは、「正解が1つとは限らない」という点です。
SPIや玉手箱は知識や計算力で正解を導く問題が中心ですが、GPSは複数の視点から最善の回答を選ぶ問題が多く出題されます。
また、動画を見て状況を判断する問題はGPS特有の出題形式で、他のテストにはほとんど見られません。
そのため、SPI対策をしていてもGPSには直接活かしにくく、GPS固有の対策が必要になります。
GPSの例題|批判的思考力
批判的思考力は、情報を正確に読み取り、論理的に判断する力を測定する分野です。ここでは、代表的な出題パターンの例題を紹介します。
情報の正誤判断の例題とステップ解説
ある調査によると、「運動を週3回以上行っている人は、行っていない人と比べて風邪をひく頻度が30%低い」という結果が得られた。この調査結果から確実に言えることはどれか。
A. 運動をすれば風邪をひかなくなる
B. 運動頻度と風邪の頻度には相関がある
C. 運動は風邪の予防に最も効果的な方法である
D. 週3回未満の運動では効果がない
解答 B
解き方のステップ
ステップ1:調査結果から「確実に言えること」だけを抽出します。
ステップ2:選択肢Aは「ひかなくなる」と断定しており、調査結果の「30%低い」とは異なるため不適切です。
ステップ3:選択肢Cは「最も効果的」と言っていますが、他の方法との比較はされていないため不適切です。
ステップ4:選択肢Dは「週3回未満では効果がない」と言っていますが、調査は週3回以上と未満の比較であり、未満でも一定の効果がある可能性は否定できません。
ステップ5:選択肢Bは調査結果をそのまま表現しており、因果関係ではなく相関関係として述べているため正解です。
論理的推論の例題とステップ解説
次の3つの前提から、確実に導ける結論を選びなさい。
前提1:すべてのAチームのメンバーはプレゼンテーションスキルが高い。
前提2:プレゼンテーションスキルが高い人は、顧客対応も得意である。
前提3:田中さんはAチームのメンバーである。
A. 田中さんは営業成績が良い
B. 田中さんは顧客対応が得意である
C. Aチーム以外のメンバーはプレゼンが苦手である
D. 顧客対応が得意な人はすべてAチームである
解答 B
解き方のステップ
ステップ1:前提を順番につなげて推論します。
ステップ2:田中さんはAチーム(前提3)→ プレゼンスキルが高い(前提1)→ 顧客対応が得意(前提2)という論理の流れが成立します。
ステップ3:選択肢Aの「営業成績」は前提に含まれていないため導けません。
ステップ4:選択肢Cは「Aチーム以外は苦手」と言っていますが、前提1は「Aチームはスキルが高い」と言っているだけで、他チームについては言及していません。
ステップ5:選択肢Bが3つの前提から論理的に導ける唯一の結論です。
批判的思考力の攻略ポイント
批判的思考力の問題を攻略するためには、「確実に言えること」と「推測に過ぎないこと」を区別する力が重要です。
選択肢の中には、一見正しそうに見えても「飛躍した結論」や「過度な一般化」が含まれているものがあります。
調査データが提示された場合、相関関係と因果関係を混同しないよう注意しましょう。
また、「すべて」「必ず」「最も」といった強い表現を含む選択肢は、例外がある可能性を考えると不正解であるケースが多いです。
日頃からニュース記事やデータを読む際に、「この情報から確実に言えることは何か」を考える習慣をつけると、批判的思考力を効果的に鍛えられます。
GPSの例題|協働的思考力
協働的思考力は、他者と協力して問題を解決する力を測定する分野です。動画問題が出題されることもあります。
状況判断の例題とステップ解説
あなたはチームリーダーとして、5人のメンバーで新商品の企画を進めています。締め切りが1週間後に迫る中、メンバーの1人が「方向性を根本的に見直すべきだ」と主張しています。他のメンバーは現在の方向で進めたいと考えています。この状況で最も適切な対応はどれか。
A. 多数決で現在の方向に決定する
B. 主張するメンバーの意見を却下して作業を続ける
C. 主張の具体的な理由を聞いた上で、チームで話し合う時間を設ける
D. 締め切りを延長してもらえるよう上司に相談する
解答 C
解き方のステップ
ステップ1:状況の制約条件を整理します(締め切りが1週間後、1人が異議、他メンバーは現状維持)。
ステップ2:選択肢Aの多数決は一見合理的ですが、少数意見を聞かずに排除すると、チームの協働性が損なわれます。
ステップ3:選択肢Bは意見を無視しており、協働的な姿勢とは言えません。
ステップ4:選択肢Dは締め切り延長を前提としており、現状の制約の中で解決する努力が不足しています。
ステップ5:選択肢Cはまず相手の意見を理解し、チーム全体で議論するという協働的なアプローチであり、最も適切です。
コミュニケーション場面の例題とステップ解説
チームメンバーの佐藤さんが担当するタスクが遅れており、全体のスケジュールに影響が出始めています。佐藤さんに声をかけるとき、最も適切な伝え方はどれか。
A. 「スケジュールに遅れが出ているので、もっと頑張ってください」
B. 「進捗状況を教えてもらえますか?何か困っていることがあればサポートします」
C. 「他のメンバーは期限を守っていますよ」
D. 「このまま遅れると全員に迷惑がかかります」
解答 B
解き方のステップ
ステップ1:目的を明確にします。この場面の目的は「タスクの遅れを解消すること」です。
ステップ2:選択肢A・C・Dはいずれもプレッシャーを与える内容であり、協働的な関係を損なうリスクがあります。
ステップ3:選択肢Bは状況把握とサポートの姿勢を示しており、相手が話しやすい環境を作っています。
協働的思考力の問題では、「相手を責める」のではなく「一緒に解決する」姿勢が正解につながります。
協働的思考力の攻略ポイント
協働的思考力の問題では、「チーム全体の利益を最大化する行動」が正解になる傾向があります。
個人の効率よりもチームの調和を重視し、異なる意見を尊重する姿勢が評価されます。
動画問題では、登場人物の表情や口調からも情報を読み取る必要があるため、映像全体に注意を払いましょう。
また、「相手の立場に立って考える」「まず理解してから行動する」という姿勢が、多くの問題で正解の方向性になります。
日頃からグループディスカッションやチーム作業の中で、自分ならどう行動するかを意識的に考えることが有効な対策になります。
GPSの例題|創造的思考力
創造的思考力は、新しいアイデアを生み出したり、既存の枠組みにとらわれない発想をする力を測定します。
発想力の例題とステップ解説
地方の商店街が衰退している問題に対して、新しい解決策を提案するとき、最も創造的なアプローチはどれか。
A. 大型ショッピングモールを誘致する
B. 商店街の各店舗がオンラインショップを開設する
C. 商店街をテーマパーク型の体験空間に再構成し、観光資源と融合させる
D. 家賃補助を増やして新規出店を促進する
解答 C
解き方のステップ
ステップ1:各選択肢の「新規性」と「実現可能性」を評価します。
ステップ2:選択肢AとDは従来型の対策であり、創造性という観点では評価が低くなります。
ステップ3:選択肢Bはデジタル活用という点で新しさがありますが、商店街の物理的な魅力向上にはつながりにくいです。
ステップ4:選択肢Cは既存の資源を全く新しい視点で捉え直すアプローチであり、創造的思考力が最も発揮されています。
課題解決の例題とステップ解説
ある企業の社員食堂では、毎日大量のフードロスが発生しています。この問題を解決するために、最も多角的なアプローチはどれか。
A. メニュー数を減らして廃棄を減らす
B. 事前予約制にして必要な量だけ調理する
C. AIを活用した需要予測と、余剰食品のフードバンク連携を組み合わせる
D. 食べ残した社員にペナルティを課す
解答 C
解き方のステップ
ステップ1:問題の根本原因を特定します。フードロスの原因は「需要予測の不正確さ」と「余剰の活用先がないこと」です。
ステップ2:選択肢Aは問題を回避しているだけで、根本解決ではありません。
ステップ3:選択肢Bは有効ですが、予約しない社員の利便性が下がるデメリットがあります。
ステップ4:選択肢Cはテクノロジーと社会貢献を組み合わせた多角的なアプローチで、最も創造的な解決策です。
創造的思考力の攻略ポイント
創造的思考力の問題では、「既存の枠組みにとらわれない発想」が高く評価されます。
単に問題を解決するだけでなく、複数の視点を組み合わせたり、異なる分野の知見を応用したりするアプローチが正解になりやすいです。
選択肢を評価する際は、「新規性」「実現可能性」「多角性」の3つの観点でチェックすると正解にたどり着きやすくなります。
また、「1つの問題に対して複数の解決策を同時に適用する」タイプの選択肢は、創造的思考力の問題では高評価になる傾向があります。
普段からニュースや社会問題に対して「自分ならどう解決するか」を考える習慣をつけることが、最も効果的な対策です。
GPSの例題から見る出題傾向と難易度
GPSの出題傾向を理解することで、効率的な対策が可能になります。ここでは、頻出パターンや難易度について分析します。
頻出パターンの分析
GPSで最も出題頻度が高いのは、批判的思考力の情報判断系問題です。
データや文章から正確に情報を読み取り、論理的に正しい結論を導く問題は、ほぼ毎回出題されます。
協働的思考力では、チーム内のコンフリクト解決や意思決定に関する問題が頻出です。
創造的思考力では、社会課題やビジネス課題に対する解決策を選ぶ問題が中心です。
動画問題は全体の約20〜30%を占めており、テキスト問題と比べて回答時間が長めに設定されています。
難易度の目安とボーダーライン
GPSの難易度は、SPIの非言語問題と同程度かやや高いと感じる受検者が多いです。
ただし、知識量で差がつくテストではないため、思考力そのものが問われる点が難しさの本質です。
ボーダーラインは企業によって異なりますが、一般的には上位50%以内のスコアであれば通過できるケースが多いとされています。
大手企業や人気企業では上位30%程度が求められる場合もあるため、しっかりと対策しておくことが重要です。
企業ごとの出題傾向の違い
GPSは企業ごとに出題内容をカスタマイズできるため、企業によって重視される思考力の分野が異なる場合があります。
コンサルティングファームでは批判的思考力の比重が高い傾向があり、メーカーでは創造的思考力を重視する傾向があります。
サービス業では協働的思考力の配点が高くなるケースもあるため、志望企業の業界特性を考慮した対策が効果的です。
ただし、3分野すべてバランスよく対策しておくことが基本であり、特定の分野だけに偏った対策はおすすめしません。
GPSの例題を活用した効果的な対策法
GPSは従来の暗記型対策が通用しにくいテストですが、適切な対策法はあります。ここでは、例題を活用した効果的な対策法を紹介します。
例題の効果的な使い方
GPSの例題に取り組む際は、正解を覚えるのではなく「なぜその選択肢が正解なのか」を理解することが重要です。
各選択肢について、正解の理由と不正解の理由を言語化する練習を繰り返しましょう。
また、制限時間を意識して解く練習も重要です。
GPSは1問あたりの制限時間が設けられている場合があるため、じっくり考えすぎると時間が足りなくなります。
例題を解いた後は、自分の思考プロセスを振り返り、どこで判断に迷ったかを記録しておくと効果的です。
例題から本格的な対策へのステップアップ
例題で出題パターンを把握したら、日常生活の中で思考力を鍛えるトレーニングに取り組みましょう。
ニュース記事を読む際に「この情報から確実に言えることは何か」「他にどんな解釈ができるか」を考えるだけでも、批判的思考力のトレーニングになります。
グループディスカッションや友人との議論の中で、異なる意見をどう調整するかを意識することで、協働的思考力が鍛えられます。
身の回りの課題に対して「もし自分が解決するなら」と考え、複数のアイデアを出す習慣をつけることで、創造的思考力が向上します。
本番直前の仕上げ方
本番直前は、受検環境の確認を最優先で行いましょう。
GPSは動画問題があるため、パソコンのスピーカーやイヤホンが正常に動作するか、インターネット接続が安定しているかを事前にチェックしてください。
また、制限時間の感覚を掴むために、本番形式での練習を1〜2回行っておくと安心です。
直前に新しい知識を詰め込むよりも、これまでの練習で身につけた思考パターンを確認することに時間を使いましょう。
十分な睡眠を取り、リラックスした状態で受検することが、思考力テストでは特に重要です。
GPSの例題に関するよくある質問
GPSについて、受検者からよく寄せられる質問にお答えします。
GPSはSPIの対策で代用できますか?
GPSとSPIは出題形式や測定対象が大きく異なるため、SPIの対策だけではGPSに十分対応できません。
SPIは言語・非言語の知識と計算力を測るテストですが、GPSは思考力を多角的に測定するテストです。
ただし、SPIの非言語問題で培った論理的思考力は、GPSの批判的思考力パートで活かせる部分もあります。
GPSを受検する可能性がある場合は、SPI対策とは別にGPS固有の対策を行うことをおすすめします。
GPSの動画問題はどう対策すればよいですか?
動画問題は場面の状況を正確に把握し、登場人物の立場を理解することがポイントです。
動画は1回しか再生できない場合が多いため、集中して視聴する必要があります。
登場人物の発言内容だけでなく、表情や態度からも情報を読み取りましょう。
対策としては、ドラマや映画のワンシーンを見て「この場面で最適な行動は何か」を考える練習が効果的です。
GPSの結果はどのように企業に伝わりますか?
GPSの結果は、3つの思考力と姿勢・態度のスコアがレポートとして企業に提出されます。
具体的な問題の回答内容が企業に見られるわけではなく、各分野のスコアと総合評価が共有されます。
企業はこのレポートを面接の参考資料として活用するケースが多く、スコアだけで合否が決まるわけではありません。
ただし、一定のボーダーラインを設けている企業もあるため、バランスよくスコアを取ることが重要です。
まとめ
GPSは、ベネッセが提供する思考力測定テストで、批判的思考力・協働的思考力・創造的思考力の3分野を測定します。
従来のSPIや玉手箱とは異なり、知識や計算力ではなく「考える力」そのものが問われるテストです。
対策としては、例題を通じて出題パターンを把握し、日常生活の中で思考力を鍛えるトレーニングを行うことが効果的です。
動画問題を含む独自の出題形式に慣れておくことも重要なポイントです。
早めの対策と十分な準備で、自信を持ってGPSに臨みましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート











