【企業研究】伊藤忠商事はなんの会社?仕事内容や競合との違いと求める人物像まで徹底解説

【企業研究】伊藤忠商事はなんの会社?仕事内容や競合との違いと求める人物像まで徹底解説

目次目次を全て表示する

はじめに

伊藤忠商事は、その独自の存在感で多くの学生から人気を集めています。

この記事では、「伊藤忠商事って結局なんの会社?」という疑問に答えるため、その事業内容から選考対策まで、徹底的に解説していきます。

【伊藤忠商事はなんの会社】伊藤忠商事はどんな会社なのか

伊藤忠商事は、1858年に初代伊藤忠兵衛が麻布の行商から創業した、非常に長い歴史を持つ総合商社です。

五大商社(三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅、伊藤忠商事)の一つに数えられ、グローバルに多角的なビジネスを展開しています。

特に「非資源分野」に強みを持っており、私たちの生活に身近な食料や繊維、住生活といった分野で圧倒的な収益基盤を築いているのが特徴です。

資源価格の変動に左右されにくい安定した経営が、他社との大きな差別化ポイントとなっています。

【伊藤忠商事はなんの会社】伊藤忠商事の仕事内容

伊藤忠商事のビジネスは、非常に幅広く多岐にわたります。

「ラーメンからロケットまで」と例えられることもありますが、まさにその通りで、私たちの生活のあらゆる場面に関わるビジネスを展開しています。

総合商社としての基本的な機能である「トレーディング(貿易)」だけでなく、国内外の企業に「事業投資」を行い、経営に参画することで企業価値を高める役割も担っています。

個々の社員が大きな裁量を持ち、グローバルな舞台で新しいビジネスを創出していくのが伊藤忠商事の仕事の醍醐味です。

具体的には「カンパニー」と呼ばれる組織単位で、それぞれの専門分野のビジネスを深掘りしています。

8つの「カンパニー」がビジネスを動かす

伊藤忠商事のビジネスは、大きく8つの「ディビジョン・カンパニー」に分かれて運営されています。

具体的には、「繊維」「機械」「金属」「エネルギー・化学品」「食料」「住生活」「情報・金融」「第8」の8つです。

各カンパニーがそれぞれの分野で高い専門性を持ち、独立した事業会社のように機動的にビジネスを展開しています。

例えば、繊維カンパニーは創業以来の伝統を持つ分野であり、ブランドビジネスや素材開発で強みを発揮しています。

一方で、情報・金融カンパニーはITソリューションや金融サービスを手掛けるなど、時代のニーズに合わせた新しいビジネスも創出しています。

このように、多岐にわたる専門家集団が集まっているのが伊藤忠商事の組織的な特徴です。

暮らしを支える「生活消費分野」のビジネス

伊藤忠商事の最大の強みは、「生活消費分野」にあります。

これは、食料、住生活、繊維といった、私たちの日常生活に直結する分野です。

例えば、食料カンパニーでは、世界的なバナナブランド「Dole」のビジネスや、コンビニエンスストア「ファミリーマート」を通じた食品流通などを手掛けています。

「川下」と呼ばれる消費者に近い領域に強固なネットワークを持っているため、市場のニーズを的確に捉え、新しい商品やサービスを迅速に提供することができます。

単にモノを売買するだけでなく、消費者の生活を豊かにするためのバリューチェーン全体を構築している点が、伊藤忠商事の生活消費分野ビジネスの大きな特徴と言えるでしょう。

産業を支える「基礎・化学分野」のビジネス

生活消費分野と並んで伊藤忠商事の収益を支えているのが、産業の基盤となる「基礎・化学分野」です。

これには、機械、金属、エネルギー・化学品カンパニーなどが含まれます。

例えば、機械カンパニーでは、プラント建設やインフラ整備、航空機ビジネスなど、国の発展に不可欠な大規模プロジェクトを手掛けています。

また、エネルギー・化学品カンパニーでは、石油や天然ガスのトレードから、環境負荷の低い次世代エネルギーの開発まで、社会の持続可能性に貢献するビジネスにも注力しています。

これらの分野は、専門的な知識と長期的な視点が求められるビジネスであり、伊藤忠商事のグローバルなネットワークと交渉力が活かされています。

グローバルに価値を届ける「トレーディング」と「事業投資」

総合商社の基本的な機能として、「トレーディング」と「事業投資」があります。

トレーディングとは、モノやサービスを「売りたい人」と「買いたい人」を繋ぐ、いわゆる貿易・仲介ビジネスです。

世界中の情報をいち早くキャッチし、最適な物流網を駆使してグローバルな商流を生み出します。

一方、事業投資とは、将来性のある企業やプロジェクトに資金や人材を投入し、その事業の経営に参画することです。

単なる投資家として利益を追求するだけでなく、伊藤忠商事が持つ経営ノウハウやグローバルネットワークを提供することで、投資先の企業価値を長期的に高めていく役割を担います。

この「トレーディング」と「事業投資」を両輪としてビジネスを拡大しているのです。

【伊藤忠商事はなんの会社】伊藤忠商事選ばれる理由と競合比較

多くの就活生が総合商社を志望する中で、なぜ伊藤忠商事は特に高い人気を集めているのでしょうか。

その理由は、独自の強みと明確な経営戦略にあります。

総合商社と一口に言っても、各社で得意分野や社風は大きく異なります。

伊藤忠商事が他社とどう違うのか、その「選ばれる理由」を理解することは、企業研究や志望動機を深める上で非常に重要です。

ここでは、伊藤忠商事ならではの強みと、主要な競合他社との違いについて具体的に解説していきます。

強み①:非資源分野での圧倒的な収益力

伊藤忠商事の最大の強みは、「非資源分野」における圧倒的な収益力です。

総合商社の中には、石油や鉄鉱石などの「資源分野」の価格変動によって業績が大きく左右される企業も少なくありません。

しかし、伊藤忠商事は早くから生活消費関連や情報・金融といった非資源分野に注力してきました。

これにより、景気の波に左右されにくい安定した収益基盤を確立しています。

2020年度には、非資源分野での利益が総合商社トップとなり、その地位を確固たるものにしました。

この安定性と将来性が、多くの就活生にとって魅力的に映る大きな理由の一つです。

強み②:ファミリーマートなど川下への強固なネットワーク

非資源分野の中でも、特に伊藤忠商事が強みを持つのが「川下」と呼ばれる消費者に近い領域です。

その代表例が、コンビニエンスストア「ファミリーマート」の経営です。

ファミリーマートという強力な販売網(プラットフォーム)を持つことで、消費者のニーズやトレンドをリアルタイムで把握することができます。

そして、その情報を基に、食料カンパニーや繊維カンパニーなどが連携し、新しい商品やサービスを開発・提供するという好循環を生み出しています。

このように、製造から販売まで一気通貫で手掛ける「マーケットイン」の発想が、伊藤忠商事のビジネスモデルの中核を成しているのです。

競合比較:三菱商事・三井物産との違い

総合商社を志望するなら、三菱商事や三井物産との違いを明確に説明できる必要があります。

三菱商事や三井物産は、伝統的に石油や天然ガス、金属資源といった「資源分野」に強みを持っています。

これらの企業は、大規模な資源開発プロジェクトを手掛けるなど、重厚長大なビジネスを得意としています。

一方、伊藤忠商事は前述の通り「非資源分野」が中心です。

もちろん伊藤忠商事も資源ビジネスを行っていますが、収益の柱はあくまで生活消費関連です。

そのため、「財閥系」と呼ばれる三菱・三井と比べ、よりスピーディーで現場主義、「商人(あきんど)」としての泥臭さを重視する社風があると言われています。

【伊藤忠商事はなんの会社】伊藤忠商事の求める人物像

伊藤忠商事がこれほどまでに強力なビジネスを展開できるのは、そこで働く「人」の力に他なりません。

企業理念として「三方よし(売手よし、買手よし、世間よし)」を掲げ、創業以来「商人魂」を大切にしてきました。

近年の採用メッセージでは「“商人”採用」を打ち出すなど、独自の基準で人材を求めています。

華やかなイメージだけでなく、現場で汗をかき、泥臭く成果にこだわる姿勢が求められます。

ここでは、伊藤忠商事がどのような人物を求めているのか、その具体的な要素を紐解いていきます。

①:自ら考え行動する「商人(あきんど)」

伊藤忠商事が求める「商人」とは、単にモノを売る人という意味ではありません。

それは、「常にビジネスの現場に身を置き、自らの頭で考え、主体的に行動できる人材」のことです。

誰かからの指示を待つのではなく、目の前の課題に対して「自分ならどうするか」を考え抜き、周囲を巻き込みながら実行に移せる力が求められます。

変化の激しい現代社会において、既存の枠組みにとらわれず、新しい価値を創造しようとする「当事者意識」を持った人物こそが、伊藤忠商事が求める「商人」像と言えるでしょう。

②:困難を恐れず挑戦し続ける「タフさ」

総合商社の仕事は、グローバルを舞台にしたダイナミックなものである一方、地道な交渉や予期せぬトラブルの連続でもあります。

特に伊藤忠商事は、「非資源No.1」という地位に安住せず、常に新しいビジネスへの挑戦を続けています。

そのため、社員には困難な状況でも諦めない精神的な「タフさ」と、粘り強く物事をやり遂げる「執着心」が不可欠です。

学生時代の経験において、高い壁にぶつかりながらも、それを乗り越えて成果を出した経験がある人は、この「タフさ」をアピールできるでしょう。

③:周囲を巻き込む「リーダーシップ」と「誠実さ」

商社のビジネスは、一人で完結することは絶対にありません。

社内の他部門、パートナー企業、顧客、そして時には国境や文化を越えた多様な人々と協力して初めて成立します。

そのため、異なる価値観を持つ人々をまとめ上げ、一つの目標に向かって導いていく「リーダーシップ」が強く求められます。

また、その基盤となるのが、人としての「誠実さ」です。

伊藤忠商事の「三方よし」の精神にも通じますが、目先の利益にとらわれず、関わるすべての人々から信頼される人間性こそが、長期的なビジネスを成功させる鍵であると彼らは考えています。

【伊藤忠商事はなんの会社】伊藤忠商事に向いてる・向いていない人

伊藤忠商事が求める人物像が見えてくると、次に気になるのは「自分は伊藤忠商事に向いているのだろうか?」ということですよね。

総合商社はどの企業も魅力的ですが、社風や働き方、重視する価値観は異なります。

自分自身の性格やキャリアプランと、企業が求めるものとの間にミスマッチがあると、入社後に苦労してしまうかもしれません。

自分らしさを活かして輝ける場所かどうかを見極めることは、就職活動において非常に重要です。

ここでは、どのような人が伊藤忠商事に向いていて、どのような人がミスマッチを起こしやすいのかを考えてみましょう。

向いている人:変化を楽しみ、泥臭く成果を追求できる人

伊藤忠商事は、常に「マーケットイン」の発想で市場の変化を先取りしようとする企業です。

そのため、安定よりも変化を楽しみ、新しいことへの挑戦にワクワクするような人が向いています。

また、華やかなイメージとは裏腹に、ビジネスの現場では地道な努力や泥臭い交渉が求められます。

プライドを高く持つよりも、現場に足を運び、取引先と愚直に関係を築き、何としてでも成果を出すという執着心を持てる人は、伊藤忠商事で大きく成長できるでしょう。

向いている人:若いうちから大きな裁量を持ちたい人

伊藤忠商事は、実力主義の社風が比較的強く、若手にも積極的にチャンスを与えることで知られています。

年次や経験に関わらず、意欲と能力さえあれば、大きなプロジェクトや責任ある仕事を任されることも少なくありません。

「早く成長したい」「自分の力でビジネスを動かしてみたい」という強い意志を持つ人にとって、伊藤忠商事は非常にやりがいのある環境です。

自ら手を挙げ、主体的に行動できる人であれば、その成長スピードは計り知れないものがあるでしょう。

向いていない人:安定志向で、指示待ちの姿勢が強い人

伊藤忠商事は、総合商社という安定した基盤を持ちながらも、常に「挑戦」を続けるベンチャー精神を併せ持っています。

そのため、「大企業だから安心」といった安定志向が強すぎる人には向いていないかもしれません。

また、「商人」として主体的に動くことが求められるため、上司や先輩からの指示がないと動けない「指示待ち」の姿勢では評価されにくいでしょう。

自ら課題を見つけ、解決策を考えて行動することが苦手な人は、伊藤忠商事のスピード感や社風に馴染むのが難しい可能性があります。

【伊藤忠商事はなんの会社】伊藤忠商事に受かるために必要な準備

伊藤忠商事が日本でも最難関の企業の一つであることは間違いありません。

内定を勝ち取るためには、付け焼き刃の対策ではなく、綿密な準備と戦略が必要です。

多くの優秀な学生が応募する中で、面接官の印象に残り、「この学生と一緒に働きたい」と思わせるにはどうすればよいのでしょうか。

それは、伊藤忠商事という企業を深く理解し、そこで自分がどう貢献できるかを明確に示すことに尽きます。

ここでは、伊藤忠商事に受かるために、今から準備すべき具体的なステップを解説します。

①:徹底した「企業研究」で伊藤忠らしさを理解する

まずは、伊藤忠商事が「なんの会社」で、「何を大切にしているか」を徹底的に研究することから始めましょう。

公式ウェブサイトや採用ページ、IR情報(投資家向け情報)に目を通すのはもちろんですが、それだけでは不十分です。

特に、中期経営計画やトップメッセージには、会社が今どこに向かおうとしているのかが明確に示されています。

また、強みである「非資源分野」や「生活消費分野」で具体的にどのようなビジネスが行われているのか、ニュースリリースなどを追って最新の動向を掴んでおくことも重要です。

②:「なぜ伊藤忠か」を明確にする自己分析

企業研究と同時に進めなければならないのが「自己分析」です。

そして、その二つを繋げ、「なぜ自分は他の商社ではなく、伊藤忠商事を志望するのか」を論理的に説明できるようにする必要があります。

例えば、「非資源分野に強みがあるから」という理由だけでは弱いです。

そこから一歩踏み込み、「自身の〇〇という経験から、人々の生活に密着したビジネスに携わりたいと考えるようになった。

中でもファミリーマートという強力な顧客接点を持つ貴社でこそ、私のこの想いが実現できると確信している」というように、自分の経験や価値観と伊藤忠商事の強みを具体的に結びつける作業が不可欠です。

③:OB/OG訪問でリアルな「個」の情報を掴む

企業研究や自己分析で行き詰まった時、あるいはそれらをさらに深めたい時に最も有効なのが、OB/OG訪問です。

ウェブサイトや説明会では得られない、現場で働く社員の「生の声」を聞くことは非常に価値があります。

特に伊藤忠商事の選考では、社員の「個」の魅力や人柄も重視されると言われています。

OB/OG訪問を通じて、「伊藤忠パーソン」がどのような雰囲気で、何を考え、どのような熱量で仕事に取り組んでいるのかを肌で感じてください。

そして、自分がその中で働く姿を具体的にイメージできるか、自分自身の言葉でその魅力を語れるようになるまで、対話を重ねることが内定への近道となります。

【伊藤忠商事はなんの会社】伊藤忠商事の志望動機の書き方

選考において、特に重要となるのが「志望動機」です。

面接官は何百人もの学生の志望動機を聞いています。

ありきたりな内容では、彼らの心には響きません。

「なぜ商社なのか」「その中で、なぜ伊藤忠商事なのか」という問いに対して、あなた自身の言葉で、説得力のあるストーリーを語る必要があります。

志望動機は、あなたがどれだけ本気で伊藤忠商事に入りたいかを伝える「ラブレター」のようなものです。

ここでは、面接官を唸らせる、深く、熱意の伝わる志望動機の構築方法について、3つのポイントに分けて解説します。

ポイント①:「なぜ商社か」を自身の経験と結びつける

まず、「メーカー」や「金融」など他の業界ではなく、「なぜ商社なのか」を明確にする必要があります。

商社の仕事の本質は、異なる価値観を持つ人々を繋ぎ、新しい価値を創造することにあります。

例えば、「留学中に文化の異なる人々とプロジェクトを成功させた経験」や「体育会の部活動で、多様なメンバーの意見を調整しチームを勝利に導いた経験」など、あなた自身が「調整役」や「価値創造」にやりがいを感じた具体的なエピソードを盛り込みましょう。

自らの原体験と商社のビジネスモデルをリンクさせることで、志望動機に説得力を持たせることができます。

ポイント②:「なぜ伊藤忠か」を競合比較で明確にする

「商社の中でも、なぜ伊藤忠商事なのか」という問いは、面接で最も深掘りされるポイントです。

ここで、競合他社との違いを明確に理解しているかが問われます。

例えば、「資源分野に強みを持つ三菱商事や三井物産ではなく、非資源分野、特に生活消費分野に強みを持つ伊藤忠商事に惹かれた」という比較は基本です。

さらに、「ファミリーマートのような強力な川下ネットワークを活かし、消費者のニーズを先取りする『マーケットイン』の発想に共感した」など、伊藤忠商事ならではのビジネスモデルや戦略に言及し、そこに自分がどう貢献できるかを具体的に示すことが重要です。

ポイント③:入社後にどう貢献したいかを具体的に描く

志望動機の最後は、「入社後に何を成し遂げたいか」という未来へのビジョンで締めくくりましょう。

これは、あなたの熱意と本気度を示すと同時に、企業側があなたを採用するメリットを提示する場面でもあります。

例えば、「繊維カンパニーにおいて、学生時代に培ったデジタルマーケティングの知見を活かし、サステナブル素材のブランドビジネスをグローバルに展開したい」といったように、具体的であるほど良いです。

自分の強みと伊藤忠商事の事業分野を結びつけ、「この学生は入社後も活躍してくれそうだ」と面接官に具体的にイメージさせることができれば、内定はぐっと近づきます。

【伊藤忠商事はなんの会社】伊藤忠商事についてよくある質問

ここまで伊藤忠商事のビジネスや選考について詳しく解説してきましたが、就活生の皆さんからは、他にも様々な質問をいただきます。

特に、年収や働き方といった「リアル」な部分は、企業研究だけではなかなか見えにくいところですよね。

入社後のミスマッチを防ぐためにも、こうした疑問は事前に解消しておくことが大切です。

ここでは、就活生から特によく聞かれる質問をピックアップし、就活アドバイザーの視点からお答えしていきます。

Q1:平均年収や福利厚生は?

伊藤忠商事の平均年収は、有価証券報告書によると、直近では1,700万円を超えるなど、国内トップクラスの水準です。

年功序列の側面も残しつつ、成果に応じた賞与の割合も大きいとされています。

福利厚生も非常に充実しており、独身寮や家賃補助はもちろん、社員の健康をサポートする制度や、育児・介護と仕事を両立させるための支援制度も手厚いです。

特に、社員食堂が充実していることや、「がんとの両立支援」など、社員を大切にする制度が整っている点は大きな魅力と言えるでしょう。

Q2:「朝型勤務」は実際どうですか?

伊藤忠商事の働き方として有名なのが、「朝型勤務」制度です。

これは、夜間の残業を原則禁止し、早朝勤務(午前5時から8時)を推奨するものです。

早朝勤務にはインセンティブとして割増賃金が支払われ、朝食も無料で提供されます。

この制度の導入により、社員の健康増進や生産性の向上、ワークライフバランスの改善に繋がっているとされています。

もちろん、海外との時差がある取引などでは調整が必要ですが、会社全体として「早く帰り、朝早く働く」という意識改革が進んでいる点は、他の商社にはない大きな特徴です。

Q3:海外駐在のチャンスは多いですか?

総合商社を志望する理由の一つに「グローバルに働きたい」という想いがある人も多いでしょう。

伊藤忠商事も当然、海外駐在のチャンスは非常に多い企業です。

若手のうちから海外研修制度(グローバル人材プログラム)などで海外経験を積むことが推奨されており、早い段階から海外のビジネスに触れることができます。

その後、本人の適性や希望、担当するビジネスのニーズに応じて、アジア、北米、欧州、中南米、アフリカなど、世界中の拠点に駐在する可能性があります。

タフな環境で自分を試したいという人にとっては、非常に魅力的な環境が整っています。

まとめ

伊藤忠商事は、「非資源分野」や「生活消費分野」に圧倒的な強みを持つ、日本を代表する総合商社です。

「三方よし」の精神と「商人魂」を大切にし、マーケットインの発想で常に新しいビジネスに挑戦し続けています。

その選考を突破するためには、華やかなイメージだけでなく、現場での泥臭さや成果への執着心といった「伊藤忠らしさ」を深く理解することが不可欠です。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

RECOMMEND この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます