公務員のインターンシップでは、選考の際に自己PRが求められます。
公務員のインターンシップの選考では、どのような自己PRが評価されるのでしょうか?
ここでは、公務員のインターンシップで評価される自己PRのポイントを解説します。
そもそも公務員のインターンとは、ということについても解説いたしますので、おさらいとして確認してから自己PRの内容を固めましょう。
【公務員インターンシップの自己PR】公務員のインターンで自己PRは重要?
公務員のインターンシップで自己PRは、単なる形式的な記述ではなく、応募者の志望動機や公務員としての資質を判断する重要な材料になります。
限られたインターン期間であっても、自己PRの内容から「この人と働いてみたい」と思われるかどうかが問われるため、慎重かつ戦略的に内容を構成することが求められます。
また、公務員のインターンは採用人数に限りがあるため、インターンの採用で聞かれる項目はどれも重要です。
少ない枠の中に入り込むためには、自分を適切にアピールすることが必要です。
では、公務員のインターンシップではどのようなことが求められているのでしょうか?
【公務員インターンシップの自己PR】公務員のインターンシップとは?
アピールするポイントを見つける前に、まず公務員のインターンシップについておさらいしましょう。
公務員のインターンシップとは、中央省庁や地方自治体が学生向けに提供する短期的な職場体験プログラムのことです。
公務員の業務内容を実際に見聞きできるほか、職員との交流を通じて仕事の意義ややりがいに触れることができます。
進路選択のミスマッチを防ぐ手段としても効果的で、志望動機形成の第一歩として活用されています。
【公務員インターンシップの自己PR】公務員のインターンシップの種類と期間
公務員インターンシップにはさまざまな形式があり、体験型・説明会型・課題型の3つに大別されます。
実施期間も数時間から1週間程度と幅があり、目的や日程に応じて選べるのが特徴です。
形式ごとに学べることが異なるため、目的意識を持って参加することが効果的な活用につながります。
それぞれを詳しく解説していきます。
体験型(1~5日)
体験型は、実際に役所などで業務補助や庁舎見学を行うインターンです。
現場の雰囲気を体感しながら、資料作成やイベント補助などに関わることができます。
短期間ながら職員と会話する機会も多く、仕事内容の理解や人間関係の築き方を学ぶ絶好の機会になります。
説明会型(半~1日)
説明会型は最も気軽に参加できる形式で、オンラインで開催されることも多いです。
行政の役割や各課の業務紹介、若手職員との座談会を通じて、公務員の仕事に関する全体像を把握できます。
就活初期でまだ進路を絞れていない学生にとって最適な入り口です。
課題型(2~3日)
課題型は政策提言や地域課題の解決に取り組むグループワーク形式のインターンです。
参加者はロジカルシンキングや協調性を問われるため、就活に向けた実践的な訓練にもなります。
最後に職員からフィードバックをもらえるケースもあり、学びが非常に深いのが特徴です。
【公務員インターンシップの自己PR】自己PRが求められる理由
公務員のインターンシップは、枠が狭く選考採用で聞かれる項目に的確に答えていくことが重要です。
単なる職場見学ではなく「志望意欲のある学生」を受け入れる傾向が強いため、その判断材料として自己PRの提出が求められます。
自己PRからは、以下の二点をよく見られています。
- なぜ行政に関心があるのか
- どんな適性を持っているのか
詳しく解説していきます。
なぜ行政に興味を持ったかを知るため
自己PRを通じて「なぜ行政を志すのか」を知ることは、その人の価値観や視座の高さを判断するうえで非常に重要です。
地域貢献をしたい、制度設計に携わりたいなど、動機の深さや具体性が伝わる内容であれば、より高い評価につながります。
この部分を伝えるためには、きっかけと興味関心の2軸に重きを置いて話すようにしましょう。
どういったきっかけで、何に興味関心を抱いたのか、その2つのポイントが重要です。
公務員としての適性があるか見るため
誠実さ・責任感・論理性・協調性といった公務員に必要な要素を、学生時代の経験から読み取れるかどうかが重視されます。
特に集団の中で自分の役割を果たした経験などは、インターン担当者にとって魅力的に映るポイントになります。
公務員として求められるのは広く言えば誠実さ、公平さです。
そことの接点があるあなた自身の強みがあれば、取り上げてアピールすることが効果的です。
【公務員インターンシップの自己PR】公務員と民間企業の自己PRの違い
公務員の自己PRは、民間のような営業成績や利益貢献などは評価されにくくなります。
それよりも、内面の誠実さを示す「公共性」「公平性」などが評価される傾向にあります。
民間で高評価となる売り上げ貢献や成長意欲などが、公務員志望の自己PRでは評価されにくくなります。
競争よりも協働、結果よりも過程、利益よりも住民への貢献を重視した視点が求められ、民間とのアピールポイントの違いを認識した上で作成することが重要です。
【公務員インターンシップの自己PR】公務員の自己PRの書き方
公務員向けの自己PRでは、主張を明確にしつつも、公共の立場に立った視点を忘れないことが大切です。
文章は簡潔かつ論理的にまとめ、価値観や素質が読み手に伝わるよう、具体的なエピソードを用いて展開するのが基本です。
書く際に伝えるべき3つのことと、その書き方ついて解説していきます。
強みを簡潔に伝える
冒頭で「私の強みは○○です」と結論を示すことで、読み手が内容を理解しやすくなります。
公務員の場合は「誠実に取り組む姿勢」や「協調性」「社会課題への関心」など、業務に直結する強みを選ぶと好印象につながります。
アピールの根本となる重要な部分ですので、簡潔に、それでいて伝わるように意識しましょう。
また、○○に入る強みの中身の部分は、1つに絞って短く簡潔なものにしましょう。
具体的なエピソードを伝える
あなたの強みが表れている具体的な過去のエピソードを伝えましょう。
単なる抽象的な表現ではなく、「いつ・どこで・誰に・何をしたか」がわかるエピソードを選びましょう。
たとえば、地域活動の運営経験や、困難を乗り越えて協力した体験などは、公務員の資質を強く印象づけます。
強みを仕事にどう活かすのか伝える
強みをただ紹介するだけでなく、それを公務員の仕事にどう活かしたいかを最後に伝えると説得力が増します。
たとえば「この協調性を活かして、地域住民と信頼関係を築ける職員になりたい」といった締めくくりが効果的です。
入社後の活躍を意識してインターンに参加しようとしているのだという意欲が伝わり好印象です。
【公務員インターンシップの自己PR】自己PRを書く際のコツ
公務員のインターン選考を通過するためには、いかに自分に公務員適性があるかを示す必要があります。
では、適性はどのように示せばよいのでしょうか?
書く際に公務員適性を示すための書き方のコツについて解説していきます。
下記で解説する2点を参考に、自分の公務員適性を選考を通して示しましょう。
文章構成を意識する
自己PRを分かりやすく伝えるために、PREP法(Point→Reason→Example→Point)などの構成を用いると効果的です。
特に公務員志望の場合は、過去の行動がどのように公的業務に繋がるかを明確に示すことで、印象に残る文章が作れます。
また、適切な文章と論理的な主張ができることは、公務員としても求められる能力です。
多くの地域の人を相手にコミュニケーションをとる職業として、その適性を示すことのできる重要なアピールポイントになります。
公務員に求められる素質を意識する
公務員としての適性が伝わるような言葉やエピソード選びが重要です。
具体的にどういったものかがイメージしずらいかもしれません。
たとえば「誠実に相手と向き合った」「地域のために責任感を持って行動した」など、公務員らしい価値観や行動を文章に織り込むことがポイントになります。
【公務員インターンシップの自己PR】公務員に求められる素質とは
公務員インターンシップにおいて自己PRを行う際には、公務員に必要とされる素質や価値観をしっかり理解しておくことが不可欠です。
公務員は、民間企業のような利益追求型の組織とは異なり、住民全体の幸福や地域社会の発展のために働く存在です。
そのため、公平性や責任感、誠実さといった基本的な姿勢が重要視されます。
ここでは、公務員に特に求められる8つの素質について、具体的に解説していきます。
責任感
公務員は公共の利益のために働く立場であり、一つひとつの業務に対して真摯に向き合う責任感が不可欠です。
住民の生活や命に関わる重要な判断を担うこともあるため、業務を途中で投げ出すことなく、最後まで遂行できる人物が求められます。
トラブルや困難な状況でも逃げずに対応し、成果よりも過程と信頼を大切にする姿勢が評価されるポイントです。
協調性
行政の現場では、多くの関係者やチームと連携して仕事を進める機会が多いため、協調性は非常に重要な素質です。
自分の意見を持ちつつも他者を尊重し、適切なタイミングで譲歩や調整ができる人が求められます。
また、上司や住民との関係を円滑に保ちつつ、目的達成に向けて一致団結する姿勢が信頼につながります。
単なる協力ではなく、調整力や共感力も含まれる広い意味での協調性が必要です。
誠実さ
公務員は住民の信頼を基盤として成り立っているため、どんな状況でも正直に、誠実に行動できることが欠かせません。
たとえ小さな過ちでも隠さず、丁寧に説明する姿勢が評価されます。
また、利益に流されることなく、法令と良心に基づいて判断し、透明性をもって職務に臨むことが信頼構築につながります。
裏表なく行動し、常に自分を律することが求められます。
コミュニケーション能力
公務員の仕事では、住民や関係機関、上司など、幅広い相手との対話が必要です。
そのため、単に話す力だけでなく、相手の話に耳を傾け、的確に意図をくみ取る傾聴力も重要視されます。
また、難解な制度や方針を分かりやすく伝える力も必要であり、誤解のない情報共有が行政の信頼性を支えます。
双方向の対話を通じて、問題解決の糸口をつかむ力が求められます。
柔軟性
社会情勢や法制度は常に変化しており、それに応じて業務内容や進め方も変わっていきます。
マニュアル通りにいかない場面も多いため、決まりに固執せず、臨機応変に対応できる柔軟性が大切です。
新しい提案や改善策を積極的に取り入れ、前例主義に縛られない姿勢も評価されます。
状況を的確に判断し、必要に応じて自らの考えを変えられる人が、今後の行政には求められています。
忍耐力
公務員の仕事は、目に見える成果がすぐに出ないことも多く、地道な努力が必要とされます。
住民対応や調整業務では理不尽な要求や時間のかかる業務も多く、精神的にも負荷がかかる場面が少なくありません。
そうした中でも冷静に対応し、感情的にならず丁寧に取り組み続ける忍耐力が、公務員としての資質の一つです。
困難に耐え、長期的な視点で行動できることが信頼につながります。
論理的思考力
行政の現場では、感情ではなく事実やルールに基づいて物事を判断する力が求められます。
状況を整理し、課題を正確に分析したうえで、適切な対応策を導き出すためには、論理的な思考力が不可欠です。
また、説明責任を果たす場面でも、筋道だった説明が求められるため、物事を体系的に理解し、説得力ある言葉で伝えるスキルも評価されます。
論理性は公平性の裏付けにもなります。
地域や社会への関心
公務員は地域住民の暮らしに密接に関わる仕事を担うため、社会課題や地域の現状に対する関心が必要です。
普段からニュースや地域活動に関心を持ち、自分なりの視点で課題を捉えることが大切です。
また、社会の一員として、誰かの役に立ちたいという思いが行動の原動力となります。
インターンシップの自己PRでも、具体的な社会貢献の志向が伝わると好印象を与えることができます。
【公務員インターンシップの自己PR】自己PRのおすすめ構成
公務員インターンシップで高評価を得るための自己PRには、読み手にとって分かりやすく論理的な構成が求められます。
特に、PREP法(Point→Reason→Episode→Pointの順で述べる構成)を活用することで、自分の強みを説得力のある形で伝えることが可能になります。
以下では、それぞれの構成要素におけるポイントと書き方のコツについて詳しく紹介します。
Point(結論)
最初に述べるべきなのは、自分の一番の強みやアピールポイントです。
「私は責任感が強みです」「私は地域課題への関心が高いです」など、読んだ人がその後の話の内容を予測しやすくなるように、明確かつ簡潔に結論を提示しましょう。
ここでぼやけた表現をしてしまうと、全体の印象が弱くなってしまいます。
初めにインパクトを与えるためにも、自信を持って書き出すことが大切です。
Reason(理由)
続いて、その強みがなぜ自分の中で確立されたのか、その背景や考え方を説明します。
単に「責任感がある」では説得力に欠けるため、「幼い頃から任されたことは最後までやり通すよう教えられてきた」「失敗から学び責任の大切さを実感した」など、自分の価値観が形成された理由を述べると効果的です。
自分の行動の根底にある信念や動機を明らかにすることで、より信頼感を高められます。
Episode(具体例)
強みの根拠となるエピソードを具体的に示すことで、説得力と印象が大きく増します。
大学生活、部活動、アルバイト、ボランティアなど、実際の行動がわかる例を選びましょう。
「サークルの代表としてチームをまとめた経験」「自治体のボランティア活動で課題解決に関わった」など、成果や工夫、学びが感じられる内容にすると効果的です。
数字や期間も示すと、よりリアルで伝わりやすくなります。
Point(再主張)
最後に、再び自分の強みを簡潔にまとめ直し、それがインターンでどう活かせるかを結びとして述べましょう。
「この責任感を活かして、インターンでは地域課題に積極的に取り組みたい」など、今後の行動意欲につなげることで、前向きな印象を与えることができます。
全体の構成を締めくくるこの部分では、読み手があなたの印象を再確認する場面となるため、自信を持って簡潔に伝えることが重要です。
【公務員インターンシップの自己PR】自己PR作成の際の注意点
公務員インターンシップにおける自己PRでは、形式に沿っていればよいというわけではなく、内容の質や視点の違いが大きな評価ポイントとなります。
特に、民間企業とは異なる公共性や市民目線が求められる点に注意が必要です。
以下に、自己PRを作成する際に注意しておくべき3つの観点を紹介します。
抽象的な言葉で終わらない
「頑張りました」「やり切りました」「成長できました」といった曖昧な言葉だけで終わらせてしまうと、何をどのように取り組んだのかが伝わりにくくなります。
読み手に納得してもらうには、具体的な行動内容や成果を盛り込むことが必要です。
数字や時間、相手の反応などを加えることで、よりリアルで評価されやすい自己PRになります。
抽象表現を具体に落とし込む癖をつけましょう。
民間と違う視点でアピールする
民間企業では利益や売上といった結果重視の視点が求められますが、公務員の場合は公益性・公平性・法令順守といった観点が重要です。
「多くの人にとってわかりやすい案内を工夫した」「公平に意見を集めて意思決定を行った」など、結果よりも過程や姿勢が評価対象となることを意識しましょう。
市民の立場を想像できる思考が、公務員らしさとして高評価につながります。
長すぎる文章にしない
熱意を込めすぎて文章が長くなりすぎると、要点がぼやけて伝わりづらくなってしまいます。
PREP法などの論理的構成を用いることで、簡潔で分かりやすい自己PRを作成できます。
また、段落や改行を適切に入れることで、視認性も高まり読みやすくなります。
伝えたいことを一つに絞り、限られた文字数の中でどの情報を取捨選択するかも、評価の一部となります。
【公務員インターンシップの自己PR】強み別自己PR例文6選
責任感
私は責任感の強さを活かし、周囲から信頼される存在として行動してきました。
大学のゼミ活動では、代表として学内外のイベントを主導し、期日厳守と丁寧な調整を徹底してきました。
中でも、自治体との合同研究発表では、資料作成の遅れが生じた際、自ら全体の進捗を確認し、未完成の部分を補う形で全体をまとめあげました。
この経験から、自分の行動が周囲に影響を与える責任を強く自覚するようになり、社会人としての基礎を築くことができました。
公務員は、多くの人の生活に関わる職務を担うため、責任感のある姿勢が重要です。
この例文では「自ら補完してまとめあげた」という行動が具体的に描かれており、単なる努力ではなく、成果を生む責任意識が伝わります。
結果だけでなく、行動のプロセスに責任を持ったことが評価されるポイントです。
協調性
私は周囲と連携しながら目標を達成する協調性を大切にしています。
大学のグループ課題では、意見がぶつかり作業が停滞した場面がありました。
その際、全員の意見を整理し、対話の場を設けて合意形成に努めました。
結果として、計画を一部修正することで全員の納得が得られ、期日内に課題を提出することができました。
この経験から、多様な意見を調整し、チームで成果を出すことの重要性を学びました。
公務員の仕事では、関係者との協力や調整が日常的に求められます。
この例文では、意見の衝突という問題を協調性で乗り越えたプロセスが明確に語られており、対人調整能力の高さがうかがえます。
公務員に必要な「合意形成力」がしっかり伝わる表現です。
誠実さ
私は誠実な姿勢を貫くことを大切にしています。
大学の事務局でアルバイトをしていた際、ミスで配布物の枚数を誤ってしまったことがありました。
すぐに上司に報告し、自ら住民への再送付手続きを提案・実行しました。
事後もミスの再発防止策をまとめて共有し、職場内の信頼を維持することができました。
この経験を通して、過ちを正直に認め、責任を持って対応する姿勢が人との信頼を築くことを学びました。
公務員は法令順守と住民との信頼が最重要視されます。
この例文では、誠実な対応によって信頼を取り戻す行動が具体的に描かれており、自己保身よりも公共意識を優先した姿勢が印象的です。
誠実さを行動で証明できる点が高評価につながります。
行動力
私は状況に応じてすぐに動く行動力を強みとしています。
大学の地域防災サークルで活動していた際、急遽開催された講演会に参加者が集まらないという問題が発生しました。
私はすぐにSNSや学内掲示板を使って情報を拡散し、また直接学生にも声をかけたことで、当日は想定を上回る集客を達成できました。
失敗を恐れず動くことが状況を変えると実感した経験であり、今後も課題に対して即応する姿勢を大切にしたいです。
公務員にはマニュアル対応だけでなく、現場での柔軟な行動も求められます。
この例文では、課題に対して自主的かつスピーディに動いたことが明確に描かれており、受け身でない積極性が強く伝わります。
結果として成果も出している点が説得力を高めています。
地域への関心
私は地域課題に関心を持ち、自ら行動することを心がけています。
大学で地域創生ゼミに所属し、地元商店街の活性化プロジェクトに参加しました。
地域住民へのヒアリングや広報物の作成、イベント運営を通じて、地域に根ざした活動の大切さと難しさを実感しました。
実際に現場で声を聞くことで、机上のアイデアと現実のギャップに気づき、地域に寄り添う視点の重要性を学びました。
今後も現場目線を大切に取り組みたいです。
公務員にとって「地域に関心があるか」は極めて重要な評価軸です。
この例文では、地域の現場に足を運び、実際の声を聞いて行動したことが評価ポイントとなります。
机上の関心ではなく、実体験に基づく地域志向が伝わってきます。
行政志望
私は公共の役に立ちたいという思いから、行政職を志望しています。
特に、高齢者支援に関心があり、大学では福祉行政に関する講義を受講し、自治体の介護予防施策についてレポートをまとめました。
また、地域包括支援センターでのボランティアを通じて、現場の職員が制度の隙間を埋めながら住民を支えている姿に感銘を受けました。
このような経験を通して、私も地域住民の課題解決に携わる行政職員になりたいと考えています。
行政を志望する理由に「制度理解」と「現場体験」が盛り込まれており、説得力の高い自己PRになっています。
行政職は制度の運用者としての視点が求められるため、学びと実践の両面から志望動機を補強できている点が好印象です。
【公務員インターンシップの自己PR】公務員の種別自己PR例文6選
国家公務員
私は広い視野で社会全体に貢献したいという思いから、国家公務員を志望しています。
大学では法学を専攻し、特に政策立案に興味を持ち、行政法や憲法を学びながら模擬政策提案コンテストにも参加しました。
中央省庁で働く職員の講演を聞いた際には、法律や制度の基盤を支えながら現場の声を政策に反映させる姿に強く惹かれました。
国家レベルで制度を整えることで、全国の人々に影響を与える仕事に携わりたいと考えています。
国家公務員は全国に影響する制度づくりや政策立案を担うため、広い視野と制度理解が求められます。
この例文では、法学的な学びや模擬政策コンテストの経験が志望理由に説得力を与えており、「なぜ国家公務員か」が明確に伝わっています。
地方公務員
私は生まれ育った地域に恩返しをしたいという思いから、地方公務員を志望しています。
大学では地域経済について学び、地元商店街のイベント企画を学生団体として支援しました。
その中で、行政と住民が連携しながら課題解決を図る姿勢に共感し、自分も地域の調整役として貢献したいと感じるようになりました。
地元に密着した行政職を通じて、住民一人ひとりの声に丁寧に向き合い、安心して暮らせる地域社会づくりに携わっていきたいと考えています。
地方公務員に求められる「地域密着性」が明確に示されている例文です。
地域での活動経験を通して、行政と住民の関係を理解した上での志望理由となっており、実践的な視点が好印象です。
技術系公務員
私は大学で土木工学を学び、インフラ整備を通じて地域に貢献したいという思いから、技術系公務員を志望しています。
ゼミでは道路設計に関する研究を行い、自治体の交通計画のヒアリングに参加した経験もあります。
特に、防災やバリアフリーといった視点を取り入れた都市設計に関心があり、住民の安全と快適な生活を支える基盤を整備する仕事に魅力を感じています。
今後は公的立場から、持続可能なまちづくりに取り組みたいです。
技術系公務員は専門知識を活かして地域のインフラを支える役割があるため、学んできた分野との関連性や実務への応用がポイントとなります。
この例文では、防災・福祉といった観点も取り入れられており、公共性への配慮も感じられます。
環境系公務員
私は地球環境の保全に関心があり、環境行政を通じて持続可能な社会づくりに貢献したいと考えています。
大学では環境政策のゼミに所属し、地域のごみ分別制度や再生可能エネルギー導入の調査を行いました。
また、NPOの清掃活動に参加し、現場の課題や住民の意識にも触れました。
こうした学びと経験を活かし、制度設計や啓発活動を通じて、生活に根付いた環境改善に取り組んでいきたいと考えています。
環境系公務員には、政策の知識と地域への理解が求められます。
この例文は、ゼミでの学習と現場活動が両立しており、意識の高さと実践的な視点がバランスよく表現されています。
福祉系公務員
私は誰もが安心して暮らせる地域を実現したいという思いから、福祉行政に関心を持ちました。
大学では社会福祉士の資格取得を目指し、高齢者施設での実習を経験しました。
そこでは、支援を必要とする方々に対して、制度だけでは解決できない悩みが多いことを知りました。
だからこそ、行政の立場から福祉制度を柔軟に運用し、住民に寄り添った支援ができる公務員を目指しています。
福祉系公務員には「寄り添う姿勢」と「制度運用力」が求められます。
この例文では、実習を通じた現場理解と制度への問題意識が盛り込まれており、志望理由に深みが感じられます。
警察官・消防官
私は人々の安心と安全を守る仕事に強く惹かれ、警察官(消防官)を志望しています。
大学では犯罪心理や災害対策の授業を履修し、地域の防犯ボランティアや防災訓練にも積極的に参加してきました。
活動の中で、現場で迅速に判断し行動する力や、住民と信頼関係を築くことの大切さを学びました。
将来は、緊急時に冷静かつ的確に行動し、地域に信頼される存在として活躍したいと考えています。
警察官・消防官は即応力と信頼構築が重要視されます。
この例文は、防犯・防災活動の経験が志望動機に結びついており、「地域への貢献」と「職務適性」が自然に表現された好例です。
【公務員インターンシップの自己PR】参加するメリット
公務員インターンシップに参加することで、実際の行政現場を体験できる貴重な機会を得ることができます。
公務員の仕事に対する理解が深まり、自分に適性があるかどうかを見極める材料にもなります。
また、現場の職員や地域住民との接点ができることで、志望動機にも具体性が生まれます。
このような体験を通じて、自身のキャリアビジョンをより明確に描くことが可能になります。
実際の業務内容を知ることができる
インターンに参加する最大のメリットの一つは、実際に公務員がどのような業務を行っているかを間近で体験できる点です。
行政の仕事は一見分かりにくく、外からは業務内容が見えにくい部分もありますが、インターンでは資料作成や会議参加、住民対応などを通して、リアルな現場を体感することができます。
職員との会話を通して仕事観ややりがいについて知ることもでき、自分の進路選択に役立てることができます。
地域・行政とのつながりを作れる
インターンシップを通じて、自治体の職員や地域住民との関係が築けることも大きな魅力です。
業務の補助をしながら現場での会話や交流を重ねることで、公務員として働くイメージをより現実的に描けるようになります。
また、地域に関心を持って行動する姿勢が評価され、将来的にその自治体を志望する際のアピール材料としても活かせます。
地域社会との関わりを深めることで、公務員志望の意識がより強固になるでしょう。
志望動機に説得力を持たせられる
インターンで得た経験は、志望動機や自己PRにおいて非常に強力なエピソードになります。
実際の業務を通じて得た気づきや、職員の姿勢から学んだ価値観などを語ることで、机上の知識だけでは得られない説得力を文章や面接で表現できます。
応募書類に「〇〇市役所のインターンで〇〇に取り組みました」と具体的に書けることも、差別化要素となります。
実体験があることで志望動機の信憑性が高まります。
【公務員インターンシップの自己PR】参加する際の注意点
公務員インターンシップは多くの学びを得られる機会ですが、民間企業のインターンと異なる点も多いため、事前に注意点を理解しておくことが大切です。
特に、インターンが採用活動の一部ではないこと、情報管理に慎重になる必要があることなど、基本的なスタンスを知っておくことで、有意義な経験にすることができます。
内定には直結しないことを知っておく
公務員インターンシップは、民間企業のように選考ルートに直結するケースはほとんどありません。
インターンに参加したからといって、その自治体の採用に有利になるとは限らず、あくまで職業理解や社会経験の一環として位置づけられています。
そのため、過度な期待を抱かず、純粋に学ぶ姿勢で臨むことが大切です。
評価を気にしすぎるよりも、積極的に吸収しようとする姿勢が結果的に好印象を残すことにつながります。
情報の取り扱いに注意する
行政の現場では、住民情報や内部資料など、機密性の高い情報に接する可能性があります。
インターン中に知り得た情報は外部に漏らさないことが厳守されており、SNS等への不用意な投稿は厳禁です。
守秘義務の重要性を理解し、情報管理に細心の注意を払うことが、公務員としての適性を判断されるポイントにもなります。
常に公的な立場で行動する意識を持つことが求められます。
希望部署でインターンできるとは限らない
インターンの受け入れ先は各自治体の都合によって決められるため、必ずしも自分が希望する部署に配属されるとは限りません。
しかし、どの部署であっても行政全体の仕組みや働き方を知る貴重な機会になります。
希望と異なる部署でも積極的に取り組む姿勢を示すことで、視野を広げられたり、思わぬ適性を発見できることもあります。
柔軟な対応力も公務員には求められる素質の一つです。
報酬は支払われない
多くの公務員インターンシップは、報酬や交通費の支給がありません。
そのため、事前に交通手段や滞在場所、費用面を確認し、自己負担を前提にスケジュールを組む必要があります。
経済的な負担も含めた上で参加を決めることが重要です。
また、無償であっても将来的な志望や経験値としての価値は非常に高いため、金銭的報酬以上の学びが得られる点を理解しておきましょう。
まとめ
公務員インターンシップにおける自己PRは、単なる自己紹介ではなく、公務員としての資質や志望理由、価値観を明確に伝える場です。
本記事では、公務員に求められる素質や自己PRの構成方法、注意点、そして強みや職種別の具体例まで幅広く解説しました。
自己PRを通じて自分自身の強みと公務員という職業の相性を丁寧に言語化することが、インターンシップを有意義なものにする第一歩です。
ぜひ、本記事を参考にしながら、あなただけの納得感ある自己PRを完成させてください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート