「圧迫面接ってよく聞くけど、具体的にどんな面接だろう」「圧迫面接されたらどうしよう」面接を控えている就活生は考えたことが一度くらいはあると思います。
圧迫面接は怖いですし、緊張しますよね。
ここでは、圧迫面接の具体例や対処法、回答例を紹介します。圧迫面接はいつどの企業の面接でされるか分かりません。
この記事を読むことで、いつ圧迫面接をされても対処できるようにしておきましょう。
【圧迫面接とは】圧迫面接とは何か
圧迫面接とは、学生に高圧的な態度をとったり、学生が答えにくいような質問をしてくる面接のことです。
現在は圧迫面接はやめるべきという意見が浸透しつつありますが、学生の約6割が経験したことがあるというアンケート結果もあります。
圧迫面接は学生にとってトラウマを感じる経験になってしまうこともあり、非常にプレッシャーのかかる経験と言えます。
そんな圧迫面接をうまく切り抜けるための術を以下で見ていきましょう。
【圧迫面接とは】圧迫面接の具体例
圧迫面接と言っても、経験のない就活生は具体的にどのような面接なのか想像できないと思います。
ここでは圧迫面接の具体例を3つ紹介するので、どのようなことを聞かれるのか理解しておきましょう。
否定的な発言
1つ目は否定的な発言です。具体例を以下に書きます。
「あなたに弊社は向いていないと思います」
「あなたの考えには共感しかねます」
「あなたが大学で学んだ内容は弊社では活かせません」
このように、自分の性格や考え方を否定されたり、企業に応募したことを否定されることがあります。
これらの発言は返答しにくいですし、傷つきますよね。
高圧的な態度
2つ目は高圧的な態度です。
具体例を以下に書きます。
怒ったような返事
学生の回答に難しい顔をする
学生の回答に首をかしげる
学生の回答を肘をついて聞く
このように、偉そうな態度を取ったり、見下してくるような反応をされることがあります。これらの態度はストレスが溜まりますし、不快な気持ちになりますね。
答えにくい質問
3つ目は答えにくい質問です。
具体例を以下に書きます。
「それで?つまり何が言いたいの?」
「発言の根拠は?」
「どういう観点からそう思うの?」
「アルバイト以外に何も取り組まなかったのですか?」
このように、深堀を繰り返されたり話したこと以外のことを聞かれるなど、答えにくい質問をされる場合があります。
そこまで深堀されることはなかなか無いですし、焦りますね。
【圧迫面接とは】企業が圧迫面接をする目的
上記のような就活生の気持ちを刺激するような圧迫面接をする目的は何でしょうか。
目的が分かると、圧迫面接を受けたときにただ不快な気持ちになるだけでなく、落ち着いて対処しやすくなるので、参考にしてください。
本音を知るため
学生に圧力をかけ、本音が出ることを期待するために圧迫面接をする企業もあります。
面接ではほとんどの就活生が自分をよく見せようと取り繕っています。
そこで、プレッシャーをかけることで取り繕う余裕を無くして、本音を引き出そうとしているということです。
忍耐力を知るため
企業の業務をこなす中で、忍耐力やストレス耐性が求められる場合、その力を測るために圧迫面接をする企業もあります。
企業は長期的に働いてくれる人材を求めているので、忍耐力がない人が入社して、業務の厳しさに耐え切れず辞めてしまうことを恐れてるということです。
それを防ぐために、事前に忍耐力がある人かどうかを圧迫面接で見極めようとしています。
素直さの確認
社会人になってから注意を受けた際に素直に受け入れて改善しようとする姿勢は大切になります。
その姿勢があると、自分の足りない部分を改善しようと思えるので、成長スピードも早くなります。
そのため、圧迫面接をすることで素直さを確認しようとしている場合があります。
例えば、自分の性格や価値観を否定されたら誰でも嫌な顔になるはずです。
そこで、顔色を変えずに指摘された部分を受け入れて「自分ではわからないところでした。
ありがとうございます。」と心から伝えるだけで好印象に繋がります。
臨機応変な態度ができるかを測るため
この場合も、社会人になってから必要になってくる臨機応変に対応する能力を確かめられています。
一般的な面接では圧迫感のある状況にはなりにくいです。
普通ではない状況でいかに対応力を発揮できるかを見られています。
特に柔軟性が求められる企業では臨機応変さは重要とされています。
例えば、ジョブローテーションが多く環境が変わりやすい企業や、営業で色々なタイプの会社と1人で関わらなくてはならない企業などが当てはまります。
面接官が意図していないケースも
面接官が意図的に圧迫面接をやろうと思ってやっているわけではないこともあります。
ただ単に、日々の業務の疲労が態度や表情に出てしまっていたり、普段から声が大きく顔つきが怖かったりする場合もあるためです。
また、緊張している学生側が過剰に反応してしまい、圧迫面接と決めつけてしまっている場合もあります。
面接は誰しも緊張しますし、面接官は地位が高い人もいるので高圧的なイメージを持っているものです。
そのため、企業側は圧迫面接をしていなくても、学生側がそう思ってしまう場合もあります。
【圧迫面接の対処法】圧迫面接の対処法
圧迫面接の目的が分かったところで、対処法について解説します。
圧迫面接を受けると焦って思ってもいないことを言ってしまったり、頭が真っ白になり何も言えなくなってしまう場合もあります。
それを避けるために対処法を理解しておきましょう。
精神的なダメージを少なくする方法
圧迫面接は人によっては「また圧迫面接をされたらどうしよう。」とトラウマになってしまうこともあります。
特に物事を引きずってしまう人や考えすぎてしまう人などはその傾向が強いです。
トラウマになってしまうとその後の就活に影響が出てきてしまいます。
圧迫面接をされても乗り切れるような方法をここでは4つ紹介していくので、就活のモチベーションが下がらないためにも事前に手を打っておきましょう。
面接官側の事情なのだと理解する
1つ目は、面接官側の事情で圧迫面接になっていると考えることです。
例えば、「この面接官は業務に追われてつかれているのだ」「この人は本当はこんな態度をとりたくないけど学生を見極めるためにしょうがなくしているのだ」などと想像するのがおすすめです。
目の前の情報ではなく、創造力を膨らませて受け止めることで、冷静に受け答えでき、また精神的なダメージを少なくできます。
また、自分に能力が無いから圧迫面接をされていると思うより、面接官の事情だと考えた方が気が楽になりますね。
質問を前向きに受け取る
2つ目は、質問を前向きに受け取ることです。
圧迫面接をされているときに前向きになるのはなかなか難しいことですが、前向きに捉えられると気持ちが楽になります。
例えば「その志望動機なら弊社は第一志望じゃないんじゃない?」という質問を「もっと熱意をアピールしてくれたら選考通過してほしいという意図で質問しているのではないか」などと前向きに受け止めることで、いつも通り、落ち着いて面接を受けることができます。
あらかじめイメージしておく
3つ目は、あらかじめイメージしておくことです。
何事もそうですが、準備しておいて損することはありません。
圧迫面接を受けるかも、と覚悟しておくことで気持ちに余裕が生まれますし、実際に圧迫面接を受けた際に動揺することなく対処できます。
また、こんな時はこう答えようなどと事前に対処法を考えておくことで、本番で落ち着いて面接を受けられます。
圧迫面接の回答例に関しては、後ほど紹介します。
選考を辞退しても大丈夫という気持ちでやりきる
4つ目は、選考を辞退しても大丈夫という気持ちを持つことです。
余りに耐えきれない場合は途中で退出したり、選考を辞退したりすることも可能です。
圧迫面接を受けて「こんな会社受かっても入りたくないな」と思った場合も同様に選考辞退が可能になります。
実際に選考を受けてみて想像していた感じと異なっていたため選考を辞退する人は多いです。
ただし、面接中に選考の辞退を伝える場合、さらに高圧的な態度をとられることもあります。
なぜなら、面接官は決まっている採用人数を達成しなくてはならないためです。
面接中に選考辞退を伝えて、さらに辛い思いをしないために、面接後にメールや電話で辞退する旨を伝えるのがおすすめです。
面接が終わったら選考辞退できると考えておけば、気持ちが楽になります。
あなたが後悔しない選択ができるよう、冷静に考えて選択しましょう。
その場を切り抜ける方法
続いて、実際に圧迫面接を受けた際にその場を切り抜ける方法を紹介します。
否定的な発言をされたり高圧的な態度をとられると、委縮してしまって何も言えなくなってしまいますよね。
ここでは面接を無事に終えるための方法を6つ解説します。
冷静な対応を心がける
1つ目は、冷静な対応をすることです。
感情的になるとマイナスな印象を与えてしまいます。
特に営業職や接客業など、お客様とのコミュニケーションが発生する職種では高圧的なお客様への対応が求められることもあるため、入社してからも求められる冷静さは面接でも見られています。
圧迫面接を受け手も冷静な対応をすることで、しっかりと問題に対処できる人材だと好印象を与えましょう。
パニックにならず、一旦落ち着くことが大切です。
泣いてしまっても大丈夫
冷静な対応を心がけても、頑張って就活をしているのに否定的なことを言われたりすると、ショックですし辛い気持ちになると思います。
高圧的な態度や質問に萎縮し、泣いてしまうこともあるでしょう。
その際は「少し時間をいただけませんか」と断り、冷静さを取り戻すことで挽回が可能です。
泣くことを防ぐのはなかなか難しいので、時間をもらい呼吸を整えて、もう一度面接に臨めるように頑張りましょう。
あらかじめ回答する内容を深掘っておく
2つ目はあらかじめ回答する内容を自分で深掘りしておくことです。
あなたが用意している回答を「なぜ?」と更に深掘りして根拠や考え方を明らかにし、何を聞かれても大丈夫な状態にしておきましょう。
そうすると、本番に物怖じせず、スムーズに答えられるようになります。
これは圧迫面接の対策に限った話ではありません。
面接ではあなたが回答した事に対して必ず深堀されます。
そのため、あらかじめ自分で深堀をしておくことで面接の質問に対して、筋の通る回答が出来るようになります。
そうすると内定にも近づくので、準備を万全にしておきましょう。
面接練習を行っておく
3つ目は面接練習を行うことです。
第三者と一緒に面接練習を行うと、自分では気づけない話し方の癖などを指摘してもらえます。
そうすると、自分の問題点や課題点が明確になり、よりよい面接をすることができます。
また、あらかじめ課題を見つけ、改善しておくことで面接で指摘されることがなくなる可能性が高いです。
問題点を面接練習で潰して行けば、本番で指摘されることが少なくなり、通過率が上がります。
また、完成度が上がり、他の企業にも応用できるというメリットもあるので、練習はしておきましょう。
質問の意図を確認する時間を設ける
4つ目は、質問の意図を確認する時間を設けることです。
緊張や萎縮してしまい質問がなかなか頭に入ってこなかったり、聞き逃してしまうこともあるでしょう。
その場合は、「少し考える時間をいただいてもよろしいでしょうか」「その質問は○○という認識でよろしいでしょうか」などと確認や頭の整理をする時間を確保することで落ち着いて対処できます。
こういったことを言うのは悪い事では無いですし、素直な印象にもなるので、困ったら時間をもらいましょう。
面接官側の意見をひとまず受け止める
5つ目は面接官の意見をひとまず受け入れることです。
面接官の圧迫に対し、「私はそうは思いません」と初めから否定するのはNGです。
なぜなら、入社してからも周囲との意見の食い違いはありますが、そのような時に頭ごなしに否定するのは自己中心的な悪い印象を与えるためです。
面接官が否定的な意見を言ってきたときは、「ご指摘のように○○かもしれません。 しかし、○○という方向で私の強みを生かすことで、売り上げを上げる要素になり得ると感じております」などと、一度発言を受け止める姿勢が重要です。
このような対応ができると、社会人として必要な臨機応変さのアピールになり高評価です。
また、面接官の意見を受け入れて、かつ自分の考え方を伝えた就活生を見て面接官の態度が和らぐこともあります。
回答を拒否する
6つ目は、回答を拒否することです。
あまり聞かれることはありませんが、政治や宗教、家族やプライベートに関わる質問など、面接の場にふさわしくない質問をされることもあります。
>その場合は「その質問にはお答えしかねます」と回答を拒否して大丈夫です。
面接で質問の回答を拒否するのは勇気がいると思います。
しかし実は、家族構成の質問は法律で禁止されています。
企業側も知らずに聞いてしまうことがありますので、聞かれたら回答を拒否して大丈夫です。
【圧迫面接とは】圧迫面接での回答例
圧迫面接の内容や対処法について理解できたところで、圧迫面接での回答例を2つ紹介します。
あらかじめ圧迫面接を受けた時のために対策しておくのは大切なことですし、実際に圧迫面接をされたときに対処しやすくなりますので、参考にしてください。
回答例①:長所を否定された場合
1つ目は長所を否定された場合です。
この場合は一度面接官の意見を受け入れた上で、自分の長所をどう活かすのか伝えましょう。
面接官「その長所は弊社では活かせないよ。」
学生「確かにこの強みは直接売り上げに貢献できないかもしれません。しかし、お客様と友好的な関係を築けたり、信頼感を持っていただいたりするために必要な強みだと感じております。私は思いやりを持ってお客様と接することを心がけ、より愛される企業にできるよう貢献していきたいです。」
回答例②:大学での経験を否定された場合
2つ目は大学での経験を否定された場合です。
この場合も、一度面接官の意見を受け入れた上で、入社してからどう活かすのか伝えましょう。
面接官「○○について学んでも弊社では生かせないよ。」
学生「おっしゃる通り、○○についての知識は御社では生かせないと感じます。しかし、私は学びを深めるために、学生時代に様々な文献を読んだり、先生方に質問したりして知識をしっかりと身に着けられるよう努めてきました。この私の学ぶ意欲は、専門的な知識に加え、日々アップデートされる情報への順応が求められる御社において大いに生きる経験だと感じております。」
【圧迫面接とは】圧迫面接後の対処法
圧迫面接の後、落ち込んでしまったり、就活へのモチベーションが下がってしまったりすることもあります。
しかし、圧迫面接を受けた影響で他の企業の面接にも支障が出てしまうと大変なので、対処法を知っておきましょう。
周囲に相談する
1つ目は周囲に相談することです。
自分は無力だ、自分が悪いんだ、自分は本当に何もできない...と縮こまる必要はありません。
周囲の人に相談したり、話を聞いてもらったりすることで心が楽になりスッキリすることもあります。
また、話す中で気持ちを言語化することで頭の中の考えがまとまり、就活軸がより強固になることにも繋がります。
圧迫面接を受けてモチベーションが下がったら、一人で悩まずに周囲に相談しましょう。
大学のキャリアセンターに相談する
2つ目は大学のキャリアセンターに相談することです。
キャリアセンターは就職支援をするところなので、相談に乗ってくれるでしょう。
積極的に活用することをおすすめします。
また、ひどい罵声や人権を侵害されたと感じた際は必ずキャリアセンターに相談・報告しましょう。
キャリアセンターに報告することで公的な機関に相談することも可能になります。
まとめ
今回は圧迫面接について解説しました。
圧迫面接は怖いですし、自分を否定されるような発言で自信も無くなってしまうこともあるでしょう。
しかし、新卒での一度きりの就活で自分の力を最大限発揮できるよう、今回紹介した方法で対処していきましょう。
皆さんの就活が成功するよう、祈っております。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート