就職活動を始めるにあたって、自分のスキルについて不安を感じている方も多いことでしょう。
資格を持っていると就活に有利になりそうだという理由から、さまざまな資格を取得しなければならないと焦ってしまうかもしれません。
実は、資格を応募の必須条件にしている企業は意外に少なく、今までの経験を重視している企業も多く見られるため、資格がなくても就活を有利に進めることはできるのです。
そこで今回は、資格の代わりとなるアピールポイントや、今から取れるおすすめの資格を詳しく紹介します。
- 資格を持っていない人は就活で大丈夫?
- 資格を持っている人は本当に有利になる?
- 資格を持っていなくても内定を取れる方法
【資格がない...】結論、就活は資格いらない!
今回はいきなり結論から。
ぶっちゃけ、就活に資格は必要か、と言われたら、必要ありません。
何も資格がない、資格持ってない、という方も、安心してください!
就活に必要な資格はないのです。
しかし、多くの方が知っている通り、資格があった方が有利になることは確かですし、専門的な職種になれば、資格取得を条件にしている企業も出てきます。
ここからは、どれくらい変わるのか、どういう企業が資格を必要とするのか、といったことを解説してきます!
資格というのは、昔から就活に有利かどうかを議論されています。この記事を読んで、自分なりの答えを出してみてください!
【資格がない...】資格はどれくらい重要?
実は就活において、資格の重要性は思われているほど高くありません。
なぜならば、新卒を募集している企業は、即戦力となるスキルを求めているのではなく、その会社とともに育ち、長く貢献してくれるような人材を探しているからです。
そのため、新卒採用においては、学生の人柄や仕事に対する熱意などを重視する傾向があるといえるでしょう。
資格をたくさん持っていても必ず採用されるわけではなく、こうした個人の資質の部分がアピールできなければ、就活を有利に進められません。
同じ条件のライバルと差をつけるためには、持っている資格が有利になることもあります。
資格取得は勤勉さの証明にもなりますので、無理のない範囲で希望業界に必要だと思われる資格を取得するのもおすすめです。
近年は実務経験のほうが重視される傾向がある?
企業が重視する個人の人柄や、仕事に対する熱意をはかる基準となるのが、これまでの実務経験です。
代表的な実務経験としては、学業と並行して頑張ったアルバイト経験があげられます。
販売員としての採用を目指しているならば、販売のアルバイト経験があれば大きなアピールポイントになるでしょう。
希望業界とは違う業種のアルバイトであっても、仕事上のコミュニケーションスキルや、基本的なビジネスマナーを知っていることは、就活において大きなプラスになります。
まずは、自分がどのような実務を頑張ってきたのか、それをどのように企業にアピールできるのか、これまでの経験を振り返って整理してみましょう。
【資格がない...】自動車免許も立派な資格といえる?
履歴書に書ける資格がないことに不安を感じていても、自動車免許を取得していれば、資格として記載できます。
自動車免許も立派な資格の1つであり、希望職種によっては、就職でのアピールポイントになるでしょう。
入社したばかりの若手のうちは、先輩と一緒に営業で外回りの経験を積むケースも考えられます。
特に、車移動がメインとなる地域では、営業に限らず社用車を使って外出する機会も多くなりますので、持っているのが当たり前だとされるでしょう。
こうした地域では、持っていない場合はなぜ取得していないのか聞かれることもあるため、就活する地域によっても注意が必要です。
働き始めてから自動車免許を取得しようと思っても、なかなかまとまった時間を取りにくくなるため、比較的余裕のある学生のうちに取るとよいでしょう。
働き始めてから資格を取得するのは、忙しさからしても本当に大変になります。
無資格でできる仕事もたくさんありますし。無資格未経験でも働けるところがほとんどです。
しかし、もし資格がなくても働ける仕事に正社員としてついたとしても、高収入を得ようと思ったら、無資格では難しくなることもしばしばあります。
もし資格を取っておきたい場合は、学生のうちに頑張ってみましょう!
【資格がない...】資格が必須となる場合もある
一般的には、資格がなくても就活を始めることはできます。
しかし、専門的な仕事を希望する場合には、資格を持っていることが前提となるケースも多くあります。
法律や医療などで専門資格が必須となるのはもちろんですが、大手企業や外資系企業のなかには、日常的に英語を使用するために英語力を求める企業がほとんどです。
具体的に必要とされる英語力は、TOEIC700~800点くらいを目安に考えてください。
これよりもスコアが低い場合には、選考段階で足切りされる可能性もあるでしょう。
TOEICは、ビジネス関連の出題が多く、700~800点ほどあれば中級のビジネス会話に困らないレベルとされています。
こうしたスコアを重視するのは、日常的に海外とのメールのやり取りが多い外資系企業や、海外駐在前提で人材を募集している大手商社、中小規模でも海外との取り引きに力を入れている会社などです。
キャビンアテンダントやホテルスタッフ、旅行代理店などでも英語力が必要となります。
こうしたスコアは、昇進や海外赴任の基準にもなりますので、英語力は自分のキャリアに直結する資格だといえるでしょう。
【資格がない...】これから取得するのにおすすめの資格
自分の希望する業界が、就活に資格取得を求めていないとしても、資格を持っていればライバルよりも有利になるケースもあります。
どんな業界でも歓迎される「TOEIC」「簿記」「MOS」などであれば、今からでも取得しておいて損はありません。
資格を持っていて業務に貢献できる点をアピールできるだけでなく、入社後を見据えて資格取得したことをアピールすれば、その企業に対する意欲や熱意を強く印象づけられるでしょう。
また資格の取得自体が、努力を重ねてコツコツと勉強をした証しですので、目標を達成する粘り強さといった姿勢もアピールできます。
TOEIC
英語が得意で、英語を活かした仕事も視野に入れているならば、TOEICがおすすめです。
外資系や海外事業を展開する企業では、就活の際にTOEICのスコアで選考の足切りをするところもあります。
TOEICで資格としてアピールできるのは、一般的に535点以上です。
就活の時点では、日常会話レベルの550~600点ほどを目指すとよいでしょう。
入社後にキャリアアップを目指すならば、ビジネスで十分に活かせる700点以上を目指してください。
企業のグローバル化が進む現代では、昇進や昇格といったキャリアにも、こうしたスコアが大きく影響することもあります。
外資系や海外事業を展開する企業でなくとも、将来的に海外進出する際に重要なポストを任される可能性もありますので、TOEICを受験していて損をすることはありません。
簿記
さまざまな業界で事務職を目指しているならば、簿記がおすすめです。
簿記とは、企業活動におけるお金や資産の流れを記録するもので、経理の業務では必須となる知識となります。
簿記が必須とされる経理や金融の業務で使うだけでなく、会社全体の会計や財務などの仕組みや流れを理解するのに大いに役立つ資格ですので、就活を進めるうえで持っていて損はありません。
英語と同じように実際の業務にすぐ活かせる資格ですので、就活を有利に進めることもできるでしょう。
また、簿記はどのような業界でも必要とされる資格であるため、業界を問わず活躍が期待できます。
事務のスペシャリストを目指して、就活で即戦力をアピールしたいならば、日商簿記2級以上を目指してください。
MOS(Microsoft Office Specialist)
IT関連企業はもちろん、パソコンを使う職場では、MOSがおすすめです。
MOSとは、「Microsoft Office Specialist(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)」の略称で、Officeというビジネスソフトの操作に関する資格となります。
多くの企業でこのソフトが使われているため、新卒であってもOfficeを使いこなせるのは、就活で大きなアピールポイントになるでしょう。
なかでも、契約書などのビジネス文書を作成する「Word」、表計算やデータ管理などを担う「Excel」、プレゼンや会議資料を作る「PowerPoint」は、あらゆる職種で必要とされる基本的なスキルといえます。
【資格がない...】資格以外でアピールするためにやるべきこと
3年生になると、就職活動に加えて卒論などの研究も忙しくなってきます。
そのため、取れるかどうかもわからない資格を今から目指すのが難しいケースも多いでしょう。
就活のために無理して資格を取らなくても、就活の準備を入念に行えば、ライバルに差をつけることも夢ではありません。
資格以外にも、長く腰を据えて取り組める長期インターンも就活に有利となります。
手あたりしだいに資格を取るよりも、実践的な部分において自分の光る部分をいかにアピールするかが大切です。
就活の準備を始める
資格取得の代わりに、就活の準備に力を入れてみましょう。
やるべきことを整理すると、余裕をもって就活を始められます。
準備を整えれば、自分の適性や、希望する業界の求める人材がおのずと見えてくるでしょう。
そのため焦って資格を取るよりも、こうした丁寧な準備のほうが大きなアドバンテージとなることもあるのです。
就活の準備プロセスには、自己分析や業界研究などいくつかの重要なポイントがありますので、それぞれ目標を定めて一歩ずつ進んでいきましょう。
自己分析
自己分析とは、過去の経験を振り返り、自分の強みや向き・不向きを確認する作業です。
この作業を通じて自分が望む働き方や、自分が仕事で重視するものといった、就活の軸が見えてきます。
また就活する業界や企業、職種選びが明確になり、それに合わせた自己PRもおのずとわかるでしょう。
自己分析で得た自分の武器となる強みについては、過去の経験から語れるようにするのが理想的です。
面接時には、自信をもってその経験談と、強みを仕事でどう活かすかについてアピールしましょう。
就職後に「こんなはずじゃなかった」というようなミスマッチを防ぐためにも、自己分析は大切な作業です。
ありのままの自分を把握して、よりよい就活へと進みましょう。
業界研究・企業研究
自己分析で自分の適性や興味のある分野がわかったら、業界研究・企業研究でさらに理解を深めてみましょう。
業界研究は、希望する特定の企業が定まっていなくても、業界についてその意義や目的・業界をとりまく最新状況について理解する作業です。
魅力ある企業が見つかったら、その企業についてさらに深掘りしてみましょう。
この企業研究では、業界のなかでも特徴的な点や、同業他社との相違点、取引先や事業規模などをチェックします。
もちろん、人事や研修制度、福利厚生などの採用情報についてもしっかりと把握してください。
こうした研究を通して、今まで知らなかった業界や企業の新しい魅力に気づくかもしれません。
その業界や企業に対する深い理解は、面接など就活のあらゆる場面で武器となるでしょう。
ES対策
自己分析や企業研究で把握した情報を使って、エントリーシート対策(ES対策)をしましょう。
応募書類の1つであるESでは、「自己PR」「学生時代に力を入れたこと」「志望動機」といった項目を入力します。
このESでは、能力・熱意・思考や知識といった面を問われますが、面接への第一関門となるため、内容では面接に呼ばれるだけの魅力をアピールしなくてはなりません。
内容には一貫性をもたせ、わかりやすく具体的なエピソードを盛り込んでください。
その企業の内定者のESを研究し、内定のカギを探ってもよいでしょう。
ES対策は、就活の早い段階で一度経験し、コツをつかむまで数をこなしてくことが大切です。
ガクチカを作る
ESや面接で必ずといって聞かれるのが、「ガクチカ」です。
ガクチカとは、学生時代に力を入れたことや頑張ったことを指し、就活では定番の質問ともいわれています。
企業がガクチカを聞くのは、応募者の人柄や困難への向き合い方を知りたいからです。
ガクチカでは、単に自分が残した派手な成果を並べるだけでは意味がありません。
そのエピソードに対して自分がどのような役割でどう動いたか、その結果どのような成果が得られたかといった物語性が重要となります。
今あるエピソードを整理するだけでなく、これからアルバイトやサークルを頑張ったり、ボランティアに参加したりしてみるのもおすすめです。
長期インターンに参加する
企業にとって長期インターンとは、資格取得よりも魅力ある人材を選ぶ指標となります。
インターンシップとは、就職前に仕事体験ができるもので、企業や業界への理解が深めるための制度です。
その期間としては、数日の短期から数ヶ月の長期までさまざまですが、一般的に3ヶ月以上のものを長期インターンと呼びます。
長期インターンは給与を支払われることがほとんどであるため、アルバイトと混同されがちですが、責任を持って社員同様に業務に深く関わることを求められるのがインターンです。
アルバイト同様に給与を得ながら、就職を希望する業界や企業で実務を経験できるため、スキルを学びたい学生にはぴったりでしょう。
就活市場インターンを活用しよう!
インターンに参加したくても、見つかるのは求人情報ばかりだったり、自分に合ったインターンシップがなかなか見つからずに悩んだりする場合には、エージェントが相談に乗ってくれる「就活市場インターン」がおすすめです。
サイト上から簡単に登録できて、エージェントが個別の相談会で話を聞いてくれるのが、就活市場インターンの特徴といえます。
相談会でのヒアリングをもとに、あなたに合ったインターンシップ情報のみが紹介されるため、インターン先探しに迷うことはありません。
就活市場インターンでは、前もって具体的な仕事内容や得られるスキルを詳しく聞けるため、長期インターンで特に心配なミスマッチを防げます。
【資格がない...】まとめ
資格がない状態で就活を始めると、ついライバルと自分を比べて焦ってしまうかもしれません。
しかし、資格がなくても自分の長所をうまくアピールできれば、資格よりも大きなアドバンテージを手にできます。
自分の希望する業界や職種によっては、今から資格取得を目指すのもおすすめです。
資格がなくても、自己分析や業界研究、ガクチカに重点を置けば、企業の求める魅力ある人材としてアピールすることもできます。
アルバイトの代わりに長期インターンに挑戦してみれば、さらに就活に有利となる大きな経験を積めるでしょう。
自分にとっての武器は何か、そしてそれを活かすために内定までのあいだにどのように準備するべきか、その戦略をよく考える必要があります。
決して焦らず自分を見つめ直し、よりよい就活へと駒を進めていきましょう。
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明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート