面接の際、企業の採用担当者に性格について質問されることがよくあります。
自分の性格について、どのように伝えるのが良いのか頭を悩ませる就活生は多いのではないでしょうか。
性格と一口に言っても性格の長所と短所もありますし、答え方次第でネガティブに受け止められる可能性もあり、答えに慎重になってしまうというのも珍しくありません。
性格について聞かれたとき、受かる人はどんな回答をするのか、面接官はどんな点を見抜くために質問をしているのかを解説していきます。
回答例も含めて徹底解説していますので、ぜひ最後までご覧ください!
・面接で性格が聞かれる理由
・面接で性格についての答え方
・面接でアピールできる性格
・面接で性格について答えるときの注意点
・自分の性格を見つけたい人
・面接で性格についての答え方を知りたい人
・面接でアピールできる性格を知りたい人
▼▼▼ この記事の要約動画はこちら ▼▼▼
目次[目次を全て表示する]
【面接】性格が聞かれる3つの理由
企業の採用担当者が志望者にする質問には必ず理由があります。
性格についての質問も例外ではなく、時間稼ぎのために質問されているというわけではありません。
質問の意図を知ることで、より的確に答えることができます。
面接官が性格について質問する主な理由は「あなたの人間性を知るため」「客観的に自分のことを見られるかを把握するため」「社風と合うかを確認するため」の3つです。
各理由について詳しく説明します。
1.あなたの人間性を知るため
2.客観的に自分のことをみることができるかを把握するため
3.社風と合うかを確認するため
1.あなたの人間性を知るため
多くの企業は志望者の人柄を重要視しています。
性格についての質問は、その人となりを知るための手段となります。
性格に関する質問が面接時に多いのはそのためです。
性格について質問することで、志望者の考え方や基本的な性格を引き出し、採用担当者は、企業が求める人材とマッチするかどうか見極めようとします。
人間性は仕事の取り組み方や行動に大きく影響します。
そのため企業は求める人材の中に人間性を盛り込んでいる場合が多くあります。
たとえば企画職を募集している企業なら、コミュニケーション能力が高く、周囲と強調しながらプロジェクトを進められる人材を自然に求めるでしょう。
2.客観的に自分のことをみることができるかを把握するため
企業の採用担当者が応募者の性格について質問するもう一つの理由は、応募者が自分のことを客観的に見ているかどうか知るためです。
自分の性格について答えるには、自己認識が必要になりますが、客観的に自己を見つめられなければ、難しくなります。
自己分析がしっかりできていると、自分の人柄をより具体的に伝えることができ、面接官にも伝わりやすくなります。
小玉 彩華
具体的に伝えれば伝えるほど、面接官は入社後応募者が活躍している姿をイメージしやすくなり、会社に貢献してくれる可能性のある人物かどうか見極めようとします。
もし会社に貢献してくれると判断されれば、内定を貰う可能性も高くなるでしょう。
企業は採用したら長く勤めてくれる人材を求めています。
採用試験で判断を誤ると、再び人材を募集しなくてはならず、多大な労力が必要になります。
そうした入社後のミスマッチを防ぐためにも、企業にとって応募者の性格を知ることは、とても重要だと言えるでしょう。
3.社風と合うかを確認するため
人の性格は十人十色であるのと同じように、会社にもそれぞれ異なる社風があります。
自由な気質を重視する会社と、規律を第一とする会社では、求める人材も異なるでしょう。
企業は会社に貢献してくれる人材を望んでいます。
もし社風と合わない人材を選んでしまうと、思うように動いてくれない、すぐ辞めてしまったなどの問題が出てきます。
性格を知ること=社風との相性を確かめる
落ち着いた雰囲気の会社にムードメーカーは多く必要ないですし、反対に体育会系の社風に内向的な就活生は合わないでしょう。
こうしたトラブルを避けるため、企業は応募者が社風に合う人材かどうかを確認する必要があります。
そこで利用されるのが、性格についての質問です。
応募者の人となりをある程度把握することで、社風に合うかどうか、企業は見極めようとします。
このように、性格についての質問は、企業にとって重要な意味を持ちます。
【面接】性格はどうやってわかる?
いざ聞かれたところで、自分の性格をはっきり答えられない、という方も多いのではないでしょうか。
ここでは簡単に、自分の性格を判断する方法を2つご紹介します。
周囲の人に聞き込みする
自己分析をする
周囲の人に聞き込みする
自分ではなかなか自分の性格がわかりませんが、周りの人はあんがい自分のことをよくみています。
性格というのはそもそも、客観的にみた時の自分の特徴になります。
それであれば、周りの人に聞いてしまうのも一つの手ですよね。
仲のいい友人、先生、家族など、聞けるだけ聞いてみて、総合的に判断することをおすすめします。
自己分析をする
就活において必須の自己分析ですが、性格診断としても役に立ちます。
自己分析では、過去のエピソードや今の状況などを元に、自分の性格や行動、特徴を分析します。
その中で、あなたがどんな性格で、その性格はどんなエピソードで発揮されたかは一目でわかるでしょう。
就活市場にもLINEで簡単にできる、完全無料の自己分析ツールをご用意していますので、お気軽にご利用ください。
【面接】性格について答えるときの6つのポイント
性格について質問されたときは、「その性格を発揮したエピソードを準備する」「どう困難を乗り越えたのか『考え』や『行動』を伝える」「入社後にその性格をどう活かすかを話す」のポイントを押さえると良いでしょう。
受かる人は、上記のポイントをしっかり押さえています。
各ポイントについて詳しく説明します。
1.企業が求める人物像を研究する
2.アピールする性格を1つにしぼる
3.他者からの評価を入れる
4.その性格を発揮したエピソードを準備する
5.どう困難を乗り越えたのか「考え」や「行動」を伝える
6.入社後にその性格をどう活かすかを話す
1.企業が求める人物像を研究する
企業が求める人物像を研究した上で、自分の性格について述べるようにしましょう。
小玉 彩華
あなたが目指している企業がどのような人物を求めているのか、企業の公式サイトで採用ページ、企業説明会やOB法人訪問などを活用して研究するようにしましょう。
また、志望する職種によっても求められる人物像は異なるため、その職種に特化した特性やスキルを考慮する必要があります。
例えば、営業職を目指している場合、企業が求める人物像としては積極的なコミュニケーション能力や粘り強さが挙げられることが多いです。
このような情報をもとに自分の性格の長所をアピールすることで、企業にとって魅力的な人物であることを示せます。
2.アピールする性格を1つにしぼる
アピールする性格を1つに絞るのも重要なポイントの1つです。
面接において自分の性格をアピールする際は、一貫性を持たせなければなりません。
面接が複数回ある場合でも同じポイントを繰り返しアピールすることで、採用担当者に強い印象を与えられます。
新しい情報を加えたくなることもあるでしょうが、一貫性を保つために、少なくとも性格の部分は一貫して述べるようにしましょう。
例えば、協調性が高いという性格をアピールする場合、全ての面接で協調性が高いことをアピールしなければなりません。
くれぐれも「人見知りである」などと述べてしまい、これまでの回答内容と矛盾がないようにしましょう。
3.他者からの評価を入れる
他者からの評価を入れるのも、自分の性格をアピールする際に重要です。
他者からの評価を取り入れることで、客観性や信憑性、そして説得力が増します。
例えば、「私は責任感が強いです」と述べる代わりに「周囲からはよく責任感が強いと言われます」などと述べるとより良い印象を与えられるでしょう。
あなたの性格が単なる自己評価ではなく、他者からも認められていることを示すことができ、採用担当者にとってより、信頼性のある情報となります。
他者からの評価を取り入れ、自分の性格のアピールポイントが客観的なものに裏付けられているということを話しましょう。
4.その性格を発揮したエピソードを準備する
たとえば積極的に人と交流しようとする性格と決めたら、その性格を裏付けるエピソードを用います。
つまり、エピソードは、積極的に人と交流するという性格が発揮された過去の経験を伝えるものであることが前提です。
たとえば、積極性が発揮されたエピソードとしては、「迷子の子供を発見して迷子案内所に連れていき、親が見つかるまで行動を共にした」「誰も動こうとしないメンバーが集まるチームをまとめ、適切に采配をふるったことで期限までにプロジェクトを終わらせることができた」などが考えられるでしょう。
もしエピソードが思い浮かばないというのなら、これまでの経験を掘り起こし、性格を裏付けるようなエピソードがなかったかどうか思い返してみましょう。
ただし、幼少期の時の性格は不安定なのでNGです。
なぜ自分はその性格だと思うのか、理由を考えてみるのも効果的です。
小玉 彩華
たとえ小さなイベントでも、根拠になりますので、努力して困難を克服したことがなかったかどうか、記憶をたどってみましょう。どうしても思い浮かばないという場合は、家族や友人に聞いてみるというのも一つの手です。
5.どう困難を乗り越えたのか「考え」や「行動」を伝える
エピソードを用意したら、伝える内容を決めていきます。
伝えるときに必ず盛り込む必要があるのは、直面した問題に対して何を考えどう行動したかということです。
問題に対する考え方と行動は、企業の採用担当者が最も知りたい点であるというのが理由になります。
エピソードを初めて聞く人にもわかりやすく伝えるため、具体的な伝え方を意識しましょう。
5W1Hや数字を入れたりすると、より具体的になります。
6.入社後にその性格をどう活かすかを話す
伝え方の流れは、初めに結論を伝えてからエピソードを話し、最後に、入社後持ち前の性格をどのように活かしていきたいかをアピールして締めくくります。
抱負を伝えることで、面接官は応募者に適した配属先などをイメージしやすくなりますので、次の選考に進める可能性が高まることが期待できます。
【面接】性格について答えるときの文章構成
面接で性格について質問されたとき、どのように回答すると好印象なのでしょうか?
面接では企業にできるだけ自分の印象を残したいですよね。
また、企業は学生に論理性を求めています。
この二つのポイントから、以下の4点を意識して性格を回答することを心がけると好印象につながります。
あなたの伝え方は、この構成に合っているでしょうか?
結論から話す
具体的なエピソードを話す
その性格から出た行動や考え方を話す
入社後の活かし方を話す
結論から話す
基本的に、性格以外の回答をする際にも、結論から話すことが大切です。
日本人は結論から話す習慣があまりないため、結論から話すと論理性の高い印象を与えることができるのです。
また、結論を最初に示すことで、企業はあなたの話を要点が分かった状態で聞くことができます。
より話の道筋が立って企業からの印象がよくなることにつながります。
具体的なエピソードを話す
結論や伝えたいことを示す際に、それを裏付けるエピソードが対として重要となります。
木下恵利
口ではなんとでも言えますから、それが本当であるというエピソードを示す必要があるのです。具体的なエピソードを示すことで入社後も再現性があるイメージを与えることができます。
エピソードは一つに絞って、できるだけ掘り下げることを意識しましょう。
複数のエピソードを用いると一つのエピソードにさく時間が短くなってしまい、企業にあなたの魅力が伝わりづらくなってしまいます。
その性格から出た行動や考え方を話す
エピソードのなかで自分の正確を特に色濃く感じられる部分に特に焦点をあてて、どんな考え方や価値観を持ってその行動に出たのかなどを伝えます。
例えば、どうやってモチベーションをキープしたのか、なぜ挫折したのにまた努力することができたのかなどを伝えます。
そうすることで、あなたらしさやあなた特有の魅力が伝わりやすくなります。
入社後の活かし方を話す
入社後にあなたの性格がどのように活かせるのか考えましょう。
就職活動において学生の目標は内定獲得になりがちです。
しかし、実際は内定獲得することで実際に企業の一員として働くことになります。
そのため、就活時点で入社後のことまで考えている学生は企業にとって重宝すべき存在なのです。
木下恵利
入社後にあなたの魅力が企業貢献にどのように活きるのか、一言でいいので考えてみましょう。
面接でアピールになる性格一覧
【面接】性格ごとの回答例7選
面接で質問について質問されたとき、具体的にどう答えていいのか不安という場合は、回答例を参考して流れをつかむことをおすすめします。
ここでは5つの回答例を紹介します。
あくまでも例ですので、そのまま面接で使うのはおすすめできません。
回答例は参考程度にとどめて、実際に面接で話す回答は、自分の言葉を使うことが一番です。
例文1:行動力
例文2:負けず嫌い
例文3:素直
例文4:協調性
例文5:責任感がある
例文6:計画性がある
例文7:努力家
例文1:行動力
私は行動的な性格です。
問題が生じて身動きが取れなくなるという状況になると、すぐに抜け出す方法を考えて行動に移す傾向があります。
学生時代レストランでアルバイトをしていたとき、客足が減って売上が落ちてしまったことがありました。
店長もスタッフも何が原因かわからず、ただ見守るしかないという状態でした。
調べたところ、似たようなレストランが近所にできて、それが原因ではないかという仮説に至ります。
それを店長に伝え、自分たちには何ができるか話し合い、強みを一つ見つけて、それを軸にお客様のターゲットを絞ろうという結論で一致しました。
私たちは昼間買い物に出かける主婦層をターゲットが喜びそうなサービスを決め、ほかのスタッフとともにポップ広告やチラシを作成したり、SNSを使って宣伝したりしました。
その結果お客様に主婦層が増えて、客足が徐々に回復しました。
お客様の意見を積極的に取り入れながらサービスや店内を改善していき、3ヶ月後には最低を記録したときよりも、4倍以上売上が回復しました。
私はこの経験から行動力の大切さを学び、入社後は積極的な性格を企画職で発揮したいと考えております。
例文2:負けず嫌い
私は負けず嫌いな性格です。
負けず嫌いな性格は、目標に向かって努力し、目標を達成するまで途中で投げ出さないという強みを引き出します。
小学校の頃ピアノを習っていましたが、姉に上達の悪さを指摘されたことがとても悔しくて、この経験が私の負けず嫌いな性格を目覚めさせることになりました。
私は毎日4時間以上ピアノに向かい、無我夢中で練習しました。
誰にも負けたくない、姉よりも絶対にうまくなるという思いで毎日練習を続けて、6年間1日も休むことはありませんでした。
いつの間にか姉よりもずっとうまくピアノが弾けるようになり、大きなピアノコンクールに何度も出場を果たしました。
負けず嫌いな性格を強みに、入社後は営業職として新規開拓事業に取り組み、御社の発展に貢献する所存です。
例文3:素直
私は素直な性格の持ち主です。
自分を過大評価することなく、周囲の意見を受け入れて、何が最善かを考えながら臨機応変に対応するようにしています。
私は学生時代に、イベントサークルに所属していました。
サークルではイベントの企画から運営までメンバーが進めていきます。
あるときイベントのアイディアがまとまらず、先に進めないことがありました。
複数のメンバーが自分の意見を曲げず、押し通そうとしたのが原因です。
私はまとめ役が必要だと思い、自ら調整役を引き受けました。
なぜ意見を曲げたくないのか、メンバーの一人ひとりから話を聞いて本音を引き出すことに成功しました。
メンバーたちが本音で話し合うことで妥協点が生まれ、みんなが納得するアイディアが決まりました。
素直な性格を強みに、御社では周囲をサポートしながら円滑な業務の遂行を心がけたいと考えております。
例文4:協調性
私は自分のことを協調性が高いと考えています。
私は大学生活において、バスケットボールサークルに勤しんでいました。
バスケットボールサークルは所属人数が多く、サークルのメンバー同士も全員が関わりがあるとはいえない状況でした。
しかし、同じスポーツでチームとして戦うからには、全員が関わりを深めて理解しあう必要があると考えました。
そのため、サークル内でできるだけ幅広くコミュニティを築くために、日替わりでペアを作って準備や片付けの際に協力するという制度をつくりました。
今では皆が分け隔てなく仲良くなり、練習や試合での雰囲気も今までより格段と良くなりました。
このように、私は周りに気を配る協調性があります。
貴社にご縁をいただけた際にはこの人柄を活かして、お客様と和やかな関係を築きたいと考えております。
例文5:責任感がある
私は責任感が強いほうです。
何事にも真摯に取り組み、最後まで全うすることができます。
私は昨年、宅建士の資格を取得しました。
5月から資格講座が始まりましたが、5か月の猶予があることにあぐらをかいて、勉強に身が入らない日々が続きました。
しかし、8月末に始めた模試で自分の点数が芳しくなかったことと、平均点や周りの人の点数が自分よりもすぐれていたことに焦るようになりました。
しかしそのときにはもう1か月弱しかなかったのです。
私は最初は絶望しましたが、諦めることはありませんでした。
その日から私は後悔のないように、残りの日々を1日8時間勉強するように心がけました。
また、苦手な分野にも手を付けて、網羅的に、効率的に学習を進めました。
そしてなんと初学者で資格を取得することができました。
このように、私は自分の選択や行動に責任をもって最後までやり遂げることができます。
例文6:計画性がある
私は計画性がある性格であると自負しています。
大学生活においては学業とアルバイト、そしてサークル活動を両立させるために常にスケジュールを立てて行動してきました。
テスト対策として学期初めに全科目の試験日程を把握し、逆算して毎週の学習目標を設定することで、無理なく効率的に勉強を進めることができました。
これにより、どの程度の学習時間を確保すれば良いかわかり、サークル活動とアルバイトの日程を立てることができ、趣味の読書の時間を確保することもできました。
また、常に先を見据えて行動する力や、効率よく物事を進めることができる自信を身につけました。
入社後もこの計画性を活かしてプロジェクトの進行や日々の業務を無駄なく進めることで、組織の目標達成に貢献していきたいと考えています。
時には計画通りに進まないこともあるでしょうが、柔軟に対応して、より良い成果を上げられるよう尽力してまいります。
例文7:努力家
私は努力家な性格であると自負しています。
常に目標を持ち、それを達成するために計画的に努力を重ねることを大切にしています。
特に努力したこととして、難易度の高い資格である宅地建物取引士資格の取得を目指したことが挙げられます。
大学が忙しく、下宿しているマンションの家賃を払う必要もあったため、アルバイトも週5回出勤していましたが、それでも1回で合格することにコミットしました。
学業やアルバイトの合間を縫いながら、毎日少しずつ勉強を進め、試験直前には休日も朝から晩まで勉強に打ち込むなど、粘り強く取り組みました。
その結果、一発で合格することができ、努力が結果につながる喜びを強く感じたとともに、自分が同時に複数のことに取り組める能力があると気づきました。
入社後はこの努力を惜しまない姿勢とマルチタスク力を活かし、業務での課題に対しても積極的に取り組み、自己成長を続けながら貴社の発展に貢献していきたいと考えています。
【面接】性格について聞かれたときの失敗する回答例3選
面接で性格について質問されたとき、誰でも失敗したくないと思うものです。
失敗を避けるには、失敗ポイントを把握し、言わないようにするのが賢明です。
ここでは、3つの失敗例を挙げ、それぞれ失敗ポイントと改善案について説明します。
例文①神経質
私は神経質な性格です。
物事に対して完璧に仕上げるように心がけ、ミスが見つからなくなるまで、やり直すことに対しては抵抗ありません。
神経質な性格は子供の頃から同じで、宿題はいつも完璧に仕上げていたので、先生から評価されることも多くありました。
忘れ物をしたり準備が不十分だったりすることもなく、人から頼りにされることも少なくありません。
失敗ポイントと改善案
自分の性格を説明しているだけという、典型的な失敗例です。
この回答からは、応募者が神経質という性格の持ち主であることはわかります。
さらに、神経質によってどんな影響があるかも見えてきます。
しかし自分の性格について説明しているだけなので、「だから何?」と思う採用担当者もいるでしょう。
小玉 彩華
神経質な性格を発揮することによってどんな問題を解決したのかというエピソードが必要です。また神経質な性格を強みにして、入社後はどのように活躍していきたいのかと言うことを伝えることも忘れないようにしましょう。
特に神経質な性格は、場合によっては敬遠されることもありますので、長所としてアピールする工夫が必要です。
細かな作業が好きでミスを出さないという点が長所として考えられますので、経理部で活躍したいなど将来の抱負をより具体的に伝えましょう。
例文②努力家
私はコツコツと努力を積み重ねる性格で、周囲の人からも努力家と言われることも多くあります。
小学校中学年の頃、学校で自転車の指導がありました。
私は当時補助なしの自転車に乗れず、クラスでたった1人私だけが指導を受けられませんでした。
これではダメだと一念発起し、自転車の練習に取り組みました。
1日1時間練習すると決め、取り組みましたが、何度練習してもバランスを崩してしまい、なかなか乗れません。
それでもあきらめず練習を続けていたある雨の日、ついに母親の補助なしで自転車に乗ることができたのです。
目標を達成するためには、努力が必要だということを学びました。
失敗ポイントと改善案
自分の性格を伝えて、性格の根拠となるエピソードも添えていますが、努力家の性格を仕事にどう活かすのかが見えてきません。
採用担当者によっては、努力家なら、将来この部署で活躍してくれるだろうと想像するかもしれませんが、すべてではありません。
相手が入社後をイメージしやすいように、性格を活かしてどうなりたいかということを伝えることを忘れないようにしましょう。
面接官が性格について質問するのは、入社後のミスマッチを防ぐためです。
小玉 彩華
質問の意図を考えると、入社後のビジョンが抜けた回答は、不十分と言えます。努力家の性格を活かして、どのように仕事に反映させていきたいかを明確にし、それを回答に盛り込むようにしましょう。
例文③我が強い
私は我が強い性格です。
我の強さは短所だと言いますが、嫌なことは嫌だと主張し、表と裏がありません。
小学校の頃クラスで特定の子供をいじめていたことがありました。
私もいじめに加わるように誘われましたが、断固として断りました。
いじめは悪いことだとキッパリと主張し、絶対に折れませんでした。
上司から理不尽なことを指示された場合、それを指摘する勇気もあります。
失敗ポイントと改善案
我が強いという性格はネガティブ要素が強く、好意的に受け止める採用担当者は皆無に近いでしょう。
応募者は裏表がないと、プラス要素も交えていますが、我が強い性格は周囲と歩調を合わせることが難しく、会社の方針よりも自分の価値観で動く傾向がありますので、歓迎されません。
性格について答えるなら、できるだけ長所を使いましょう。
長所が見つからないという場合は、短所を使っても問題ありませんが、短所を長所と置き換えて伝えることが不可欠です。
小玉 彩華
我の強さは、向上心が強い、筋が通っている、芯が強いなどの長所と置き換える可能性もありますが、「我が強い」というのはマイナスイメージが強く、「向上心が強い」などの言葉に置き換えてアピールするのが無難です。
短所を使う場合は、長所にも十分なり得るものにしましょう。
たとえば頑固な性格もネガティブ要素はありますが、捉え方によっては長所にもなります。
頑固な性格は、何事にも「こうあるべきだ」という基準で動く傾向がありますが、そのこだわりを自分軸ではなく他人軸で捉えるようにすると、他人の意見を取り入れ、成果をあげるにはどうしたら良いか、多角的に考えられるようになります。
【面接】性格について答えるときの注意点
続いて、性格について聞かれた際の回答の注意点についても理解を深めておきましょう。
以下の2点を意識せずに性格についてなんとなくで答えてしまうと、マイナスな印象を与えてしまう可能性が高いです。
ぜひ、以下の2点を念頭に置いた上で、良い印象を与えられるような回答を心がけましょう。
嘘はつかないようにする
マイナスなイメージを持つ性格は伝えない
嘘はつかないようにする
面接で性格について質問された際には、嘘をつかないように注意することが非常に重要です。
性格についての質問は、あなたの人柄や価値観を理解してもらうための機会であり、面接官はあなたの人柄を対面で直接確認しようとしています。
したがって、誠実に答えるようにしましょう。
また、企業によっては事前に適性検査などを行っている場合もあり、その結果と面接での回答が一致しない場合、一貫性がないと判断され、評価が下がるリスクもあります。
例えば、適性検査で協調性が高いという結果が出ているにもかかわらず、面接で「自己主張が強い性格」などと答えてしまうと、面接官に不信感を与えてしまいます。
ありのままの自分を正直に伝えることで、面接官との信頼関係を築き、自分に合った企業や職場環境を見つけることを心がけましょう。
マイナスな印象を与える性格は伝えない
マイナスな印象を与えるような性格についても、述べないようにしましょう。
例えば「自己中心的である」などと述べてしまうと、協調性に欠け、チームでの仕事に適していないと判断されてしまいます。
組織での協力が重視される仕事の場合、自己中心的な性格は大きなマイナスとなってしまいます。
また、ネガティブな性格をそのままストレートに伝え過ぎると、面接官に「改善意欲がない」「自己反省ができていない」と捉えられるリスクもあります。
短所について話す場合は、必ず改善への取り組みやポジティブな側面もセットで伝えることが重要です。
小玉 彩華
例えば「物事に集中しすぎて周囲が見えなくなる」という性格でも「コミュニケーションを意識するように心がけています」といった改善策を示すことで、自己改善の姿勢をアピールできます。ネガティブな要素を伝える際には、その裏にあるポジティブな側面や改善の取り組みを強く強調するようにしましょう。
まとめ
面接で性格について質問されたときの答え方について紹介しました。
企業の採用担当者が性格について質問するのには理由があり、意図を把握することで、効果的な答え方が導かれます。
紹介したポイントや例文を参考にしながら、上手に質問に答える準備をしましょう。
他の人はこんな記事もみています
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
小玉 彩華
チャレンジ精神旺盛な就活生は、ベンチャー企業にマッチしそうですよね。企業は、性格についての質問に対する応募者の回答で、理想の人物像にマッチするかどうかが見極めます。