日本大学の学部別の就職率は?日芸・理工学部の就職先と進路を解説

日本大学の学部別の就職率は?日芸・理工学部の就職先と進路を解説

日本大学は16学部を置く総合大学で、学部ごとにキャンパスも就職支援の窓口も分かれています。

「日芸の就職率が低いと聞いたが本当なのか」「学部によってどれくらい差があるのか」と気になる学生は多くいます。

この記事では、日本大学が公表している学科別の就職率をもとに、学部ごとの進路の違いを整理します。

結論として、芸術学部の就職率が低く見えるのは、就職を希望しない進路を選ぶ学生が分母に含まれることが理由です。

この記事を読んでわかること
  • 日本大学の学科別の就職率(文部科学省の調査に基づく公表値)
  • 日芸と呼ばれる芸術学部の8学科それぞれの就職率
  • 芸術学部の就職率が低く見える理由と、数字の読み方
  • 芸術学部・理工学部・法学部の主な就職先
この記事をおすすめしたい人
  • 日本大学の学部別の就職率を知りたい在学生・受験生
  • 日芸への進学を考えていて卒業後の進路が気になる人
  • 学部ごとの就職の傾向を比べたい人

日本大学のキャリア支援と学部ごとの窓口

日本大学の就職支援は、全学の窓口と各学部の就職指導課の二層で運営されています。

16学部がそれぞれ別のキャンパスにあるため、実際に使うのは学部の窓口が中心になります。

ここでは学部窓口の使い方と全学の仕組みを確認します。

学部の就職指導課でできること

各学部には就職指導課が置かれ、学科の就職指導委員と連携して学生を支援しています。

個別指導、エントリーシートの添削、模擬面接、キャリアガイダンスが基本の内容です。

芸術学部のように進路の形が学科ごとに大きく違う場合、学科単位での指導が中心になります。

学部ごとに主要な就職先の業界が異なるため、学内に集まる求人の顔ぶれも変わります。

自分の学部の窓口がどの業界に強いかを早めに把握しておくと、動き方を決めやすくなります。

3年生の春までに一度は学部の窓口で相談することが、出遅れを防ぐ最短の方法です。

学部をまたいで使える支援

日本大学では、全学の就職支援の仕組みも用意されています。

卒業生の数が多いため、業界を問わず先輩が在籍している可能性が高い点は実質的な利点です。

他学部の学生と同じ業界を志望する場合、情報交換ができる相手を見つけやすくなります。

一方で、キャンパスが分かれているため他学部のイベントには物理的に参加しにくい面もあります。

志望業界が自分の学部の主流と違う場合は、学外の情報源も併用する必要があります。

学部の主流から外れた進路ほど自分で動く量が増えると考えておくのが現実的です。

日本大学の学部別の就職率の見方

日本大学は、学科別の就職率を毎年公表しています。

この数字は文部科学省の学校基本調査に基づく計算式で出されています。

ここでは計算式の中身と、数字を読むときの注意点を確認します。

公表されている就職率の計算式

日本大学が公表している就職率は、次の式で計算されています。

分子は「就職者と、進学者のうち就職している者」を足した人数です。

分母は「卒業者から大学院研究科等への進学者と外国の学校等への入学者を引き、進学者のうち就職している者を足した」人数になります。

ここで重要なのは、就職を希望しなかった学生も分母に含まれるという点です。

大学は、学部のホームページや広報誌では「就職者÷就職を希望する者」で計算する場合があり、値が異なると注記しています。

つまり同じ大学の数字でも2種類が存在するため、比べるときは計算式をそろえる必要があります。

出典:日本大学「卒業者の就職率」(文部科学省 学校基本調査に基づく)(2026年9月確認)。

この計算式が芸術系の学部に与える影響

就職を希望しなかった学生が分母に入る計算式は、学部によって影響の大きさが変わります。

会社員になる学生が大半を占める学部では、分母と分子の差はほとんど出ません。

一方で、フリーランスや作家として活動を始める学生が一定数いる学部では、分母だけが大きくなります。

芸術学部では、写真家、映像制作者、画家、音楽家、俳優、脚本家といった進路を選ぶ卒業生がいます。

こうした進路は雇用される形ではないため、就職者として数えられません。

そのため芸術学部の就職率は、就職活動の成否を表す数字としては読めません。

芸術学部(日芸)の学科別の就職率

日芸と呼ばれる日本大学芸術学部は、8つの学科で構成されています。

公表されている就職率は、学科によって17ポイント以上の開きがあります。

ここでは8学科それぞれの数字と、その読み方を確認します。

8学科の就職率と3年間の推移

芸術学部の学科別の就職率を、直近3年度分で並べると次のようになります。

学科 令和6年度 令和5年度 令和4年度
写真学科 75.7% 81.7% 70.9%
映画学科 67.1% 76.3% 75.9%
美術学科 63.8% 54.1% 69.4%
音楽学科 75.6% 75.3% 71.0%
文芸学科 66.9% 64.4% 65.3%
演劇学科 73.5% 76.3% 70.1%
放送学科 80.9% 89.7% 89.3%
デザイン学科 67.5% 65.9% 66.6%

令和6年度でもっとも高いのは放送学科の80.9%で、もっとも低いのは美術学科の63.8%でした。

放送学科はテレビ局や制作会社への就職が中心で、雇用される形の進路が多いことが数字に表れています。

美術学科と文芸学科は、制作や執筆を個人で続ける進路を選ぶ学生が相対的に多い学科です。

いずれの学科も年度による上下があり、1年だけの数字で判断すると傾向を読み違えます。

日芸の就職率をどう受け止めるか

芸術学部の就職率が他学部より低く出ることは、データのうえでは事実です。

ただし、この数字がそのまま就職できなかった学生の割合を示すわけではありません。

公表されている計算式では、フリーランスや個人での制作活動は就職者に数えられません。

企業に就職したい学生にとっては、学科ごとの実際の就職先のほうが参考になります。

放送学科のように80%を超える学科もあり、学科を選ぶ段階で進路の形はかなり決まります。

志望する学科の卒業生がどこに進んでいるかを、学科単位で調べることが判断材料になります。

理工学部・法学部など主要学部の就職率

芸術学部の数字を読むには、ほかの学部と比べる必要があります。

同じ計算式で出しても、学部によって20ポイント以上の差が出ます。

ここでは理工学部と法学部の学科別の数字を確認します。

理工学部の学科別の就職率

理工学部は、日本大学のなかでも就職率が高い学部群のひとつです。

令和6年度では土木工学科が98.8%、交通システム工学科が96.8%と高い水準にあります。

電気工学科は95.7%、まちづくり工学科は95.7%、電子工学科は94.5%でした。

機械工学科は91.8%、精密機械工学科は93.8%、航空宇宙工学科は92.8%となっています。

建築学科は85.8%、物理学科は86.0%と、同じ理工学部でも学科によって差があります。

理工系は専攻と職種が直結するため就職を希望する学生の割合が高く、それが数字に表れています。

法学部の学科別の就職率

法学部も、学科によって就職率に差があります。

令和6年度では公共政策学科が92.5%ともっとも高い数字でした。

政治経済学科は87.8%、新聞学科は86.9%、経営法学科は85.6%となっています。

法律学科は84.2%で、法律学科の二部は81.9%でした。

法学部は公務員を志望する学生が多く、採用試験の結果が就職率に反映されます。

公務員試験は民間より日程が遅い区分もあるため、集計時点によって数字が動く点にも注意が必要です。

日本大学の主な就職先と採用実績

日本大学は、学部ごとの主な就職先も公表しています。

就職率の数字と合わせて見ると、学部ごとの進路の形がはっきりします。

ここでは令和7年度卒業生の就職先を学部別に確認します。

芸術学部の主な就職先

芸術学部の就職先には、メディアとエンターテインメントの企業が並びます。

公表されているのは、日本放送協会、東宝、東映アニメーション、朝日新聞社、読売新聞東京本社です。

ゲーム分野ではスクウェア・エニックスとコーエーテクモホールディングスへの就職実績があります。

そのほかにパナソニック、オリエンタルランド、帝国ホテル、島村楽器、四季が挙げられています。

放送・出版・ゲーム・舞台と、学科の専門がそのまま業界につながる構造が見て取れます。

秋冬のインターンは、こうしたメディア系企業を見るのに適した時期です。

次の記事で、秋冬インターンの締切を企業別にまとめています。

理工学部・法学部の主な就職先

理工学部の就職先には、建設と重工業の企業が多く並びます。

公表されているのは大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設といった大手建設会社です。

メーカーでは三菱電機、SUBARU、本田技研工業、日本電気、富士通が挙げられています。

インフラでは東京電力ホールディングス、全日本空輸、東日本旅客鉄道への就職実績があります。

法学部では、鹿島建設、住友林業、アサヒビール、トヨタ自動車、NTTデータ、大和証券グループが並びます。

マスコミでは日本放送協会とフジテレビジョンへの就職実績もあります。

出典:日本大学「令和7年度卒業生の主な就職先」(2026年9月確認)。

学部による就職の傾向の違い

日本大学は16学部があり、就職活動の進め方も学部ごとに違います。

同じ大学でも医療系と芸術系では選考の仕組みが別物です。

ここでは系統ごとの進め方の違いを確認します。

文系・理系学部の進め方

法学部、経済学部、商学部、文理学部といった文系学部は、3年生の夏から動き始めます。

金融、商社、メーカー、IT、公務員が主な志望先になります。

法学部は公務員を志望する学生が多く、採用試験の対策に時間を割く必要があります。

理工学部、工学部、生産工学部、生物資源科学部は、専攻と職種が直結する進路が中心です。

研究室の配属が決まると、推薦枠や共同研究先の情報が入ることがあります。

理系は研究室単位で進路が決まる場面が多いため、配属の希望を出す段階から情報を集めます。

芸術系・医療系学部の進め方

芸術学部は、学科によって進路の形がまったく違います。

放送学科や写真学科のように企業への就職が中心の学科がある一方、個人での制作活動を選ぶ学生が多い学科もあります。

そのため学部単位ではなく学科単位で情報を集める必要があります。

医学部、歯学部、薬学部、松戸歯学部は、国家資格の取得を前提とした専門職への就職が基本です。

病院、薬局、研究機関が主な進路で、一般企業の選考とは時期も方法も異なります。

医療系は国家試験の合否が進路を直接左右するため、在学中の学習計画がそのまま就職活動になります。

企業への就職を目指す学部では、本選考の締切が企業ごとに大きく異なります。

次の記事で、本選考のエントリー締切を企業別に確認できます。

学校推薦とGPAが選考に与える影響

日本大学では、学部によって学校推薦の使われ方が異なります。

推薦が機能するのは理工系の学科が中心です。

ここでは推薦の実情とGPAが効く場面を整理します。

学校推薦が使える学部と条件

学校推薦の求人は、理工学部や生産工学部など理工系の学科に届くことが一般的です。

メーカーやインフラ企業が、研究室との関係をもとに枠を設ける形になります。

推薦では学科内の成績順で枠が割り当てられる場合があります。

推薦を受けた場合は辞退が原則できないため、志望度の高い企業に絞って使います。

文系学部や芸術学部では、推薦求人はあまり多くありません。

推薦の有無は学科によって大きく違うため、自分の学科の実情を先に確認します。

GPAと履歴書の書き方

自由応募の選考では、GPAだけで合否が決まることはほとんどありません。

ただし成績証明書の提出を求める企業はあり、専門科目の成績は面接の話題になります。

推薦を使う可能性があるなら、低学年からの成績管理が前提になります。

履歴書では、学科での制作や研究の内容を具体的に書きます。

芸術学部であれば、作品そのものよりも何を意図してどう作ったかを言葉で説明できることが求められます。

理工系は研究テーマを専門外の面接官にも伝わる言葉に置き換えて書きます。

よくある質問

日本大学の学部別の就職率について、検索で特に多い疑問に答えます。

数字はいずれも、大学が公表している就職率と就職先にもとづきます。

日芸の就職率はどれくらいですか?

令和6年度の芸術学部の就職率は、学科によって63.8%から80.9%まで幅があります。

もっとも高いのは放送学科の80.9%で、もっとも低いのは美術学科の63.8%でした。

この数字には就職を希望しなかった学生も分母に含まれるため、就職できなかった割合ではありません。

なぜ日芸の就職率は低く見えるのですか?

公表されている就職率の計算式では、就職を希望しなかった学生も分母に入るためです。

芸術学部にはフリーランスや作家として活動を始める卒業生が一定数います。

こうした進路は雇用される形ではないので、就職者として数えられません。

日本大学でもっとも就職率が高い学科はどこですか?

公表値で見ると、令和6年度は理工学部の土木工学科が98.8%でした。

次いで交通システム工学科が96.8%、電気工学科とまちづくり工学科が95.7%です。

いずれも専攻と職種が直結する理工系の学科が上位を占めています。

就職に向けて今からできることは何ですか?

まずは自分の学科の就職指導課で、過去の就職先を確認するところから始めます。

芸術学部であれば、学科単位で卒業生の進路を調べます。

企業への就職を考えているなら、3年生の夏までにインターンの応募を始めます。

まとめ|日芸の就職率は計算式を知ってから読む

日本大学が公表している就職率は、就職を希望しなかった学生も分母に含む計算式で出されています。

芸術学部は令和6年度で63.8%から80.9%と学科差が大きく、放送学科がもっとも高い数字でした。

理工学部は土木工学科の98.8%を筆頭に高く、法学部は公共政策学科の92.5%が最高でした。

学部ではなく学科単位で就職先と数字を確認することが、進路を判断する出発点になります。

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柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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