就活では、3月1日になると新卒採用の情報が解禁されるため、それと同時に学生による「クリック戦争」が起こります。
クリック戦争を勝ち抜くには、事前に手順やポイントを押さえることが大切です。
なお、「クリック戦争には意味がない」という話もあるため、参戦すべきなのか困っている人も多いでしょう。
そこで今回は、3月のクリック戦争について概要を整理したうえで、参加するメリット・デメリット・注意点などを解説していきます。
クリック戦争に参加するか迷っている人は、ぜひチェックしてみてください。
【就活】3月のクリック戦争とは
就活における3月1日の「クリック戦争」とは、3月の情報解禁と同時にたくさんの学生が企業エントリーサイトにアクセスすることで、サーバーダウンなどの現象が起こることを指します。
特に人気企業・大手企業こそエントリーが志望者が多く集まるため、サーバーエラーによりなかなかアクセスできなかったり、応募枠が即時埋まってしまったりすることが特徴です。
したがって、3月1日に「志望する企業のサイトにアクセスできない!」と慌てないためには、事前にクリック戦争について理解を深めておくことが大事です。
やり方と手順
ここで、クリック戦争のやり方や手順、基本的な立ち回り方などを整理しておきましょう。
クリック戦争における流れ・手順の基本は以下のとおりです。
- 事前にエントリーする企業をリストアップ
- 企業のマイページを作成・ログイン準備
- 3月1日になったらすぐにエントリー
- 必要ならESをすぐ提出
後述するとおりクリック戦争を勝ち抜く必要はほとんどありませんが、事前にポイントや流れを把握しておいたほうが安心につながる事は確かです。
特に、3月1日になってからエントリーする企業を選ぶのでは出遅れてしまうため、エントリーする企業のリストアップはしっかり済ませておきましょう。
また、早めに手続きを済ませたい心理が先行するのはわかりますが、企業のマイページ作成・ES提出においては手順を誤らないことも大切です。
些細なミスや見落としによってせっかくのチャンスを逃さないように注意してください。
【就活】3月のクリック戦争は意味がない?
結論からいうと、就活における3月のクリック戦争には、参戦する必要はありません。
なぜなら、かなりの確率でエントリーサイトはサーバー落ちによってアクセスできなくなるうえに、言ってしまえばエントリーの順番・速さで選考結果は変わらないからです。
また、枠が早々に埋まってしまったとしても、説明会の日程は新たに追加されるケースが多いです。
したがって、クリック戦争のために、多くの時間と手間を費やす必要はほとんどないといえます。
次の項目からはクリック戦争のメリット・デメリットも解説するので、チェックしたうえで情報解禁以降の立ち回り方を考えましょう。
【就活】3月のクリック戦争に参加するメリット
3月のクリック戦争に参加することには「あまり意味がない」とお伝えしてきましたが、厳密にいうと、まったく意味がないわけではありません。
クリック戦争に参加するメリットは以下のとおりです。
- 志望する企業の説明会に行ける確率が上がる
- 予約が確定すると安心感が得られる
- 早く選考対策に取り組める
総合すると、「一定の安心」が得られることがクリック戦争参戦のメリットです。
「早めに予約したほうが安心できる」「100%日程が追加されると保証されているわけではないから、絶対に3月1日に予約を済ませたい」と考えている人は、クリック戦争に参加したほうが良いといえます。
【就活】3月のクリック戦争に参加するデメリット
次に、3月1日のクリック戦争参加のデメリットもチェックしておきましょう。
明確なデメリットは特にありませんが、結局説明会の日程も追加されるケースがほとんどであるため、わざわざ参加する必要はないといえます。
早いうちにエントリーを済ませたほうが選考通過率が上がる、ということもありません。
そのためデメリットを挙げるなら、「確実なメリットがあるわけではない」という点です。
また、夜中の0時スタートになるため、夜が遅くなることもデメリットになり得るでしょう。
クリック戦争に夢中になり、寝不足・昼夜逆転に陥らないように注意が必要です。
【就活】3月のクリック戦争に参加するときの注意点
3月1日のクリック戦争に参加し早めに説明会予約を済ませたいときは、事前に注意点も整理しておきましょう。
特に注意したいポイントは、あらかじめ企業の優先順位を決めておき、その順番に沿ってエントリー・予約を済ませていくことです。
これからクリック戦争…というタイミングで、予約・エントリーする企業をリストアップしたり順番を決めたりするのでは、出遅れてしまう可能性があります。
また、素早くマイページにログインして手続きすることも重要です。
そのため、事前に作ったマイページのID・パスワードはしっかりメモし、すぐわかる状態にしておいてください。
【就活】クリック戦争以降の3月にやるべきこと
クリック戦争はまさに本格的な就活のスタートラインであるため、例えクリック戦争を勝ち抜いてもそこで終わりではありません。
むしろ重要なのは3月以降なので、クリック戦争以降にやるべきことはしっかりと整理しておきましょう。
そのためここからは、クリック戦争戦争以降に、3月にやるべきことや準備のポイントを解説していきます。
主にやるべきことは、以下のとおりです。
- 自己分析の深堀
- テスト対策
- 書類の準備
- 面接練習
なお、3月からの就活については以下の記事もぜひ参考にしてみてください。
自己分析の深堀
クリック戦争を終え、エントリーがひと段落したあとは、重要な就活準備として自己分析の深掘りが必要です。
自分の強みや価値観を改めて整理し、自分とはどのような人で、何が向いているのか、将来何を成し遂げたいのかを明確に把握しましょう。
自分のことを深く理解していなければ、魅力や強みをアピールするうえで説得力が出ません。
説得力・深みのあるアピールをするうえで自己分析の深掘りが必要であるため、以降の選考対策として、自己分析の見直しや深掘りは徹底的に行いましょう。
これまでの経験をじっくりと振り返り、ES・面接で一貫性のある自己PRができるようにすることが大切です。
特に面接では、伝えたアピールに対して深掘りされることが多いため、「そう考えるのはなぜ?」と自問自答しながら自己理解度を高めていきましょう。
テスト対策
3月1日のクリック戦争以降は、テスト対策も欠かせません。
新卒採用の選考では、Webテストやその他適性検査の筆記試験を課す企業も多いため、まったく対策していない状態では不利になってしまいます。
テストの内容は基礎的な学力や論理的思考力、一般常識などを問うものであり、難易度が高いわけではありませんが、効率的に解くうえではコツと慣れが必要です。
Webテストは問題数が多いため、時間配分をミスすると、本来は解答できたはずのポイントで得点を逃してしまいます。
SPIや玉手箱などの代表的なテストは、過去問をチェックしながら、コツを押さえて対策することが重要です。
何度か問題を解いていると自分の苦手分野が見えてくるため、対策の際は、特に苦手分野を重点的に復習することが大切です。
ほかの選考対策に時間を取られてしまっている場合は、通学時間などの隙間時間を活用して対策すると良いでしょう。
書類の準備
3月1日のクリック戦争以降は、各種提出書類の準備もしっかりと進めていきましょう。
ES・履歴書のブラッシュアップを行い、複数の企業に対応できるように準備することが望ましいです。
多くの人は、平均すると数十社エントリーすることも多いため、いくつかのパターンを考えて自己PRやガクチカなどの内容を変化させていけると良いでしょう。
これまでに書いたアピールの内容を改めて見直し、企業ごとに適した内容にカスタマイズすることが重要なポイントです。
ES・履歴書に書くことは、実際に企業の採用担当者が目にするものです。
練習や下書きとして用意するものとは異なるため、読んだ人がどう感じるか、どのような印象を抱くかをよく考えながらブラッシュアップすることが重要です。
各企業がどのような人材を求めているか、というポイントもしっかりと考慮しましょう。
面接練習
クリック戦争のあとは、本格的に選考対策に力を入れる必要があるため、当然ながら面接練習も重要になります。
エントリーして書類選考に合格すれば、あっという間に面接のタイミングが来てしまいます。
準備不足で悔しい思いをしないためには、練習・対策は早いに越したことはありません。
面接練習では、想定される質問をリストアップして答えを準備するだけでなく、模擬面接を経て実際に話す練習をすることが大切です。
用意した回答を暗唱するだけでは、硬い印象しか残らないため、面接官と自然に対話することを意識しましょう。
なお、一人で面接練習を行う場合は、録音・録画を取ることで話し方や表情を研究すると良いでしょう。
自分を客観視して改善する姿勢を持たなければ、「意外と話す声が小さい」「笑顔を作っているつもりが、ほとんど笑っていない」などの失敗につながりやすくなるため注意しましょう。
まとめ
3月1日のクリック戦争は、参加するうえでそこまで大きな意味があるわけではないものの、早めにエントリーや説明会予約を済ませられる安心感は伴います。
そのため、早いうちに手続きを行うことで安心したい人は、事前にクリック戦争の流れやポイントを押さえておきましょう。
当日はアクセス集中によってサーバーが落ちることが考えられるため、素早くマイページにログインできるように準備を整えていくことも必要です。
そして、より重要なのは情報解禁以降の選考対策といえます。
書類の添削や面接練習などを徹底的に行い、準備をしっかり整えたうえで志望企業の選考に臨みましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート