食品メーカーの就職って?仕事内容や平均年収・向いている人まで徹底解説!

食品メーカーの就職って?仕事内容や平均年収・向いている人まで徹底解説!

「食品メーカーに就職したいと思っているけれど、まず何から始めればいいのかわからない」という方もいるのではないでしょうか。

食品メーカーに興味を持っているなら、食品メーカーの仕組みや現状など、まずは基本的な知識をつけておきましょう。そのうえで、入社するための道筋や、入社後のキャリアパスを考えていくと良いでしょう。

この記事では、食品メーカーでの仕事内容、キャリアパスややりがい、業界の現状や将来性、必要な学歴などについてご紹介していきます。その他、求人状況や志望動機の書き方についても触れていきます。

この記事を読むことで、食品メーカーに対するイメージを具体的に描くことができるようになるでしょう。また、食品メーカーに関する基礎知識も得られ、就職するために必要なことを知ることができます。

食品メーカーへの就職を目指している方は、是非一読して、就活に活かしてみてください。

食品メーカーとは

まず、食品メーカーとは何であるかについて簡単に押さえておきましょう。

食品メーカーは文字通り食品を扱うメーカーではありますが、原材料を取り扱う企業から加工品を取り扱う企業まで様々なものが存在します。

食品メーカーと聞くと自分が日々口にする食品のことをイメージするかもしれませんが、商材は多岐にわたり、食品メーカーと一括りに言ってもその商材は多岐にわたります。

また、

商品の企画から生産、開発、生産、販売に至るまで幅広いプロセスを担当しており、市場のトレンドや消費者のニーズを反映した新商品のアイデアを創出するのも仕事の1つです。

幅広い経験を積むことができるため、クリエイティブな仕事を希望する人や食べ物に興味のある人が多く応募する傾向にあります。

食品メーカーの分類

食品メーカーは大きく分けて以下の7つに分類可能です。

「食肉・水産部門」はソーセージやベーコン、ハムなどの加工肉食品や魚介類を扱います。

「飲料部門」はアルコール飲料を含む様々なドリンク類を製造し、ジュースや炭酸飲料、ミネラルウォーターやコーヒーなど多種多様な飲料を製造します。

「調味料部門」は料理に欠かせない調味料、砂糖や塩、酢、醤油、味噌はもちろん、マヨネーズ、ケチャップなどを製造する部門です。

「乳製品部門」はその名の通り、ヨーグルトやアイスクリームなど乳製品を製造しています。

お菓子部門はスナック菓子やチョコレートを生産しており、消費者の嗜好や季節に応じた新商品を頻繁にリリースするのが特徴です。

「冷凍食品部門」は保存性が高く、忙しい現代人のライフスタイルに適した製品として人気があるため、栄養価を保ちながら美味しい製品を提供するための技術革新を続けています。

「即席食品部門」はレトルトカレーやカップ麺などの製品を製造します。

消費者のニーズに応じた多様な製品ラインナップを揃え、常に新しい形態の製品を提供するのが特徴です。

食品メーカーの分類
  • 食肉・水産部門
  • 飲料部門
  • 調味料部門
  • 乳製品部門
  • 冷凍食品部門
  • 即席食品部門

食品メーカーはなぜ人気なの?

人気が高いと言われている食品メーカーですが、なぜそこまで人気なのかよくわからない人もいるかと思います。

食品メーカーを志望している場合、人気の理由を知ることで他の就活生と被りにくい志望動機が書けるようになります。

では、その人気の理由について解説していきます。

安定性

食品メーカーはさまざまな業種から比較しても安定していると言われています。

その理由は、やはり売上がかなり高いことですね。

こちらが食品メーカーの昨年の売上高TOP10です。

売上高Top10
  1. 日本たばこ産業 2.2兆円
  2. アサヒグループホールディングス 2.1兆円
  3. キリンホールディングス 1.9兆円
  4. サントリー 1.2兆円
  5. 明治ホールディングス 1.2兆円
  6. 日本ハム 1.2兆円
  7. 味の素 1.1兆円
  8. 山崎製パン 1兆円
  9. コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス 9273億円
  10. 伊藤ハム米久ホールディングス 8507億円

見ての通り、上位8企業の売上高が1兆円を超えています。

他業種と比較をすると、トヨタなど自動車メーカーの売上には到底届きませんが、こちらは販売している商品の価格が大きく違います。

自動車は何百万円単位ですが食品は数百円単位です。

そのなかで1兆円を超える売上を出しているというのは企業規模が大きく、かなり安定している証拠でもあります。

社風が良い

食品メーカーは比較的クリーンな社風であると言われています。

体育会系の社風ではなく、かなり落ち着いた社風になっているようです。

基本的に年功序列で残業も繁忙期などを除いてあまりないようです。

このような点も業界人気の一つなのでしょう。

給料が高い

食品メーカーの人気は、給料も比較的に高いことも理由の一つになっているようです。

冒頭でお伝えした人気ランキングでも、人気が高い企業ほど年収が高い傾向があります。

やはり収入面でも高収入と言うところに人気の理由があるようです。

食品メーカーの業種ごとの平均年収

ここでは食品メーカーの業種ごとの平均年収について紹介していきます。

企業によって平均年収は異なるので、ここでは各業種を代表する企業の平均年収について紹介しています。

加工食品
  • カルビー/770万円
  • キッコーマン/820万円
  • 味の素/1072万円
  • 山崎製パン/578万円
食材
  • ニッセイオイリオグループ/801万円
  • ニップン/722万円
飲料・乳業
  • 伊藤園/600万円
  • ヤクルト本社/906万円
  • 森永乳業/781万円
酒類
  • アサヒビール/920万円
食肉
  • 日本ハム/822万円
  • プリマハム/768万円
  • 丸大食品/586万円
たばこ
  • JT/927万円

食品メーカーの職種

食品メーカーの職種には様々なものがありますが、大きく分けるならば7つの職種があります。

将来的に食品メーカーで働きたいと思っているものの、どのような職種が存在し、それぞれの業務内容がどのようなものなのかについては理解できていない人も少なくありません。

また、自分が担当したいと思っている職種以外にも理解を深めておくことで、いざ働くとなった際も相互理解を深められ、協力しながら業務を進められます。

ぜひ以下の7つの職種をそれぞれ熟読し、自分が何に向いているか、そしてどのような仕事を行っているのかについて理解しておきましょう。

研究開発

食品メーカーの研究開発部門は、商品の基礎となる新しい技術や原料の開発、製品の改良を担当する重要な部署で、理系出身者が多い職種となっています。

研究開発は、市場のニーズを反映した商品を創出するため、消費者の嗜好や健康志向、持続可能な製品に対する関心などを考慮しながら進められます。

食品の安全性や品質に加え、栄養価の向上やコストの削減、さらには新たな食材の探索も含まれます。

研究者は、科学的なデータに基づき、試作品の開発や評価を繰り返し行い、市場に出すまでの長期的なプロセスを担い、最終的には消費者に安心して届けられる製品を目指して日々研究を進めています。

商品生産・品質管理

商品生産および品質管理部門は、工場での製品の製造を効率的かつ安全に行う役割を担っています。

生産ラインの管理者は、原材料の仕入れから製造、梱包、出荷までの一連の工程を監督し、無駄を減らしながら高品質な製品を安定的に生産することが求められます。

また、品質管理では、製造過程での安全性や衛生基準を遵守することが非常に重要ですので、責任感があり、几帳面な性格の人に適している職種と言えるでしょう。

また、品質テストや監査を定期的に実施し、食品の安全性や規格に適合していることを確認します。

消費者に信頼される製品を提供するためには、トラブルや品質低下を未然に防ぐ徹底した管理が必要不可欠です。

商品開発

商品開発部門は、市場や消費者のニーズを反映した新しい商品を企画し、形にする役割を担う部門です。

トレンドや消費者の嗜好を調査し、それに基づいた商品コンセプトを考案します。

この部門では、マーケティングの視点を取り入れた商品設計が重要で、製品の外観、味、価格、パッケージデザインなど、様々な要素をバランスよく組み合わせる必要があります。

消費者が購入したいと思う商品を生み出すためには、試作品の開発、試食テスト、フィードバックの収集など、何度も改良を繰り返しながら市場投入に向けた準備を進めなければなりません。

また、新商品のあ開発だけでなく、既存製品の改良案を考えるのも商品開発の仕事の一つです。

営業

営業部門は、食品メーカーの顔として市場や取引先との関係を築き、商品を販売する役割を担います。

スーパーや小売業者、飲食店などに製品を提案し、販売契約を結ぶことが営業の主な仕事です。

営業担当者は、商品の魅力や市場動向を理解し、消費者や取引先のニーズに応える提案を行うことが求められます。

また、売上拡大のために市場調査を行い、競合他社との差別化を図る戦略を立てることも重要です。

営業力が企業の業績に直結するため、優れたコミュニケーション能力やプレゼンテーションスキルが必要とされます。

食品メーカーの営業はきついことで有名ですが、やりがいのある仕事でもあります。

食品メーカーの営業について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。

経理

食品メーカーの経理部門は、企業の財務管理を担当し、資金の流れを正確に把握・管理する役割を担います。

具体的には、売上や経費の記録、予算の作成、決算業務、税務申告、資金繰りなどが主な業務です。

食品業界では原材料費や設備投資、物流費などのコスト管理が非常に重要なので、経理はこれらの経費を正確に計算・分析することで経営者が適切な経営判断を行えるようにサポートします。

特に季節商品やトレンドに影響される業界であるため、売上予測や在庫管理の数値面でのサポートも求められます。

また、経営状況を把握するための財務報告や、監査対応も重要な業務となります。

人事

食品メーカーの人事部門は、企業内の人材に関する管理やサポートを行う部署であり、採用活動、社員教育、労務管理、給与計算、評価制度の運用などが主な業務です。

採用活動では、企業に適した人材を確保するために、求人広告の作成や面接の実施を行います。

また、入社後の新人研修やスキルアップのための研修プログラムを計画し、従業員の能力向上を図ります。

さらに、従業員が働きやすい環境を整えるための制度づくりや、労働法に基づいた労務管理も重要な業務です。

企業の成長に直結する人材の確保・育成は、人事部門の大きな使命ですので、非常にやりがいのある仕事と言えるでしょう。

総務

総務部門は、食品メーカーの円滑な運営をサポートするため、企業全体のインフラや事務的な業務を担当しています。

総務の主な業務には、オフィスの設備管理、備品の発注・管理、社内文書の作成・管理、各種契約書の管理、社内イベントの企画・運営などが含まれます。

また、従業員の健康管理や安全対策、福利厚生の運用も重要な役割です。

食品メーカーでは、工場の安全管理や衛生対策にも関わるため、総務部門は生産現場とも連携して業務を進めることが多いです。

企業がスムーズに運営されるよう、バックオフィスの全体管理を行うことが求められます。

食品メーカー社員のキャリアパス

食品メーカーでのキャリアパスは、多様な職種とスキルを活かしながら個々の目標や能力に応じて発展させることができ、長期的な成長が見込まれる職場です。

ここでは主要な部門別のキャリアパスの例について紹介していきます。

研究開発・商品開発

研究開発や商品開発部門では、まずは研究員や開発担当者としてスタートします。

初期段階では、上司や先輩の指導のもとで試作品の開発や新技術の研究を行いますが、経験を積むことで、プロジェクトリーダーや製品開発チームの管理者として、開発プロジェクト全体の進行を指導・管理する役割を担うことが可能です。

その後、シニアリサーチャーや技術部門のマネージャー、さらには研究開発部門全体を統括する役職へ昇進することが一般的です。

また、消費者ニーズに応じた新たな製品分野の開発に挑戦することで、業界内での評価を高めるチャンスもあります。

商品生産・品質管理

生産や品質管理部門では、まずは工場や生産ラインの現場で作業や管理を学びます。

初期段階では、生産プロセスの効率化や品質チェックなどを担当しますが、徐々にチームリーダーや工場の管理者として、生産計画や品質保証の責任を持つようになります。

経験を積んだ後には、生産工場全体の管理を任される工場長や、生産部門全体を統括する生産管理部長に昇進することもあります。

さらに、複数の工場や国際的な生産ラインを管理するポジションへキャリアを進めることも可能です。

営業

営業職では、まずはルート営業や新規顧客開拓の担当者としてキャリアをスタートします。

日々の顧客対応や提案活動を通じて、営業スキルや市場知識を磨いていきます。

優れた成績を上げることで、エリアマネージャーや営業部門のリーダーとして、複数の営業チームを管理する役職へ昇進することができます。

また、マーケティングや商品企画の分野に移ることも可能であり、商品の販促計画やブランド戦略の策定に関与することができます。

さらに、マーケティング部門の管理職や、営業・マーケティング全体を統括する役職を目指せる可能性もあります。

管理部門(経理・人事・総務)

管理部門では、経理、人事、総務などの職種に就くことができます。

経理では、最初に出納管理や会計記帳を担当し、キャリアを進めると決算業務や財務管理、さらには財務部長へ昇進することがあります。

人事部門では、採用担当や労務管理から始め、社員教育や評価制度の運用に携わる人事マネージャーにキャリアアップすることが可能です。

総務部門では、オフィスや工場の運営管理を担当し、将来的には複数の部門を統括する管理職へ進む道が開かれています。

食品メーカーに勤めるうえでのやりがい

モノづくりの仕事に携わりたい、人々の生活に役立つ商品の提供を手掛ける仕事をしたいとメーカー業界を目指すと言っても、メーカーの業種は多彩です。

食品系と言っても大きく食品メーカー、飲料メーカーに別れるほか、近年では健康食品に特化したメーカーも増えてきました。

食品に携わる仕事であれば、飲食業界やコンビニなどの流通業界も選択肢の1つに挙げられるでしょう。

迷ったときには食品メーカーに勤めることで、どんなやりがいが得られるのかを検討するのがオススメです。

人々の生活を支える仕事ができる

人は食べなければ生きていけません。

その意味で食品メーカーは人々の生活を支え、人々の命をつなぎ、人々の体づくりや活動するためのエネルギーを供給するという大切な役割を担っています。

災害が起きたときも、避難所でも、最も先に確保の動きが求められ、滞りのない供給が求められるのが食品です。

感染症拡大により外出自粛や営業自粛が求められた際も、スーパーには長蛇の行列や店内の混雑が起こったように、人々にとって食品というのは、日々の生活になくてはならない、とても大切な位置づけなのです。

大地震や世界規模の感染症など甚大なトラブルが起きても、最初に求められ、生きていくために欠かせない食品を提供するメーカーは、常に人々に求められるやりがいある仕事と言えるのではないでしょうか。

食が好きな人はさらに関心を深めることができる

食にかかわる仕事は川下の食品メーカーから、卸売り業や流通業、小売業や飲食業の川上に至るまでさまざまな業界があります。

中でも、時代のニーズや人々のニーズなどに合わせて、イチから新しい食品を開発できるのが食品メーカーです。

企画や開発にかかわるには食材や味つけなどの深い見識が必要となりますし、新商品開発や改良のために適した食材を探したり仕入れたりするにも、食材を探求する興味と知識が不可欠です。

製造の現場でも新たな食材の扱いや新たな味つけ、新たな製法と創意工夫が欠かせません。

新しい商品や改良した商品を宣伝したり、営業をしたりするうえでも深い見識が必要です。

その意味で、食が好きな人はさらに関心を深められます。

常に興味を抱き、研鑽しながら、やりがいある仕事に取り組めます。

目に見える成果 自社の商品を目にする機会が多い

自社の商品がスーパーやコンビニで存在感を示している、次々に手に取っていく人がいる、そんな光景を見たときには、思わず、自分が手掛けた食品だと自慢したくなるかもしれません。

SNSやブログなどで話題になることもありますし、電車の中などでお子様や学生たちが片手に自分が手掛けたお菓子を手にしていたらうれしくなります。

身近なところで、自社の商品が並んでいたり、人々が手にしていたり、おいしいとか便利、これさえあればご飯が進むなどとネットなどで話題になれば、とても気持ちが良いのではないでしょうか。

さらにその商品の開発や製造、広報や営業などに実際に携わっていれば、誇らしく、やりがいにもつながります。

食品メーカーに向いている人

ここからは食品メーカーに向いている人の特徴を3つ紹介していきます。

食品メーカーに興味がある人は向いている人の特徴を知って、自身の就活に役立てましょう。

食に興味がある人

一つ目は食に興味がある人です。

仕事をする上でモチベーションを保つことは非常に大切なことです。

そのためには自分が好きであったり、興味がある業界で仕事をすることが理想です。

食品メーカーにおいては単に食べることが好きなだけではなく、味や調理法などにこだわりを持っている人はそのこだわりを業務で活かすことができるでしょう。

トレンドに敏感な人

二つ目はトレンドに敏感な人です。

例えば先ほども述べたように新型コロナウイルスの影響で冷凍食品や健康食品などの需要が高まっています。

このように食品は需要が非常に高いため、トレンドの影響も強く受けます。

そのため、いち早くトレンドを掴んだり、取り入れることが得意な人は食品メーカーに向いているでしょう。

安定した仕事がしたい人

三つ目は安定した仕事がしたい人です。

というのも食品の需要はこれからもなくなることはなく、経営も安定が見込めます。

それに加え、食品メーカーは年功序列を採用している企業が多いため、地道にコツコツと仕事をしていれば給料も上がるでしょう。

このように食品メーカーは非常に安定している業界です。

将来性がわからない企業に不安を感じる人にはおすすめです。

使命感や責任感を持っている人

四つ目は、使命感や責任感を持っている人です。食品メーカーは、消費者が口にするものを販売するため、より安全性、信頼性が大切になります。もしこれらを軽視してしまったら、最悪の場合、命に関わる問題になるからです。

美味しいだけではなく、安心して食べられる安全な食品を提供することが求められるでしょう。

食品メーカーの就活

続いて、食品メーカーの就活について、倍率、選考フロー、志望動機の書き方などを紹介します。

就活の概要を理解しておけば、対策の初期段階から、どのような工夫をすれば良いかについても踏まえた上で効率的に進められます。

ぜひ、概要を理解した上で効率的に就活を進めてください。

倍率

食品業界の就職倍率は比較的高いのですが、その理由は大手企業の安定性と高い給与水準があるからです。

明治ホールディングスや味の素、日本ハムなどの大手企業が多く、これらの企業は長い歴史と安定した業績を誇っています。

したがって、多くの学生はこのような大企業に魅力を感じ、就職を希望するため、倍率が高くなるのです。

人間は日常的に食品を消費するため、需要が安定しており、食品業界は景気に左右されにくく、不況時にも比較的影響を受けにくいのも魅力です。

企業の将来性が不安視される中、いわゆる「食いっぱぐれがない」業界として非常に人気があると言えます。

福利厚生も充実している企業が多く、社員の生活をサポートする体制が整っています。

したがって、倍率が高くなる傾向にあるのです。

選考フロー

食品メーカーの選考フローは一般的にはプレエントリー、エントリーシートの提出、適性検査、面接が2〜3回程度、そして内定という流れを取っている場合が多いです。

食品業界は倍率が高いため、ESの通過率もあまり高くなく、しっかりとした自己PRや企業研究は必須と言えます。

また、適性検査においては一般的な知識や能力の他に食品業界特有の知識やスキルが問われることも多いです。

自分の適性が企業の求める人物像に合致しているかが判断されるため、しっかりと対策するようにしましょう。

また、コミュニケーション能力やチームワーク、具体的な経験などが重視されます。

したがって、各企業において、どのような能力を求められているのかをしっかりと把握した上で質の高い回答を用意できるようにしましょう。

志望動機の書き方

食品メーカーの志望動機の書き方と、一般的な企業に応募する際の書き方に特に変わった点はありません。

最も重要なのは、まずなぜその企業を目指しているのか結論から話し、その後、具体的なエピソードと体験を話し、どのような経験を積み、どのような能力を有しており、そしてその能力をどのように企業に活かしたいと考えているのかについて説明することです。

志望動機を作成する際は、可能な限りエピソードの部分を詳しく説明するようにしましょう。

あなたと初対面である企業の採用担当者がエピソードが想像できるような、客観的かつわかりやすい説明を心がけることが重要です。

また、志望動機の最後の部分で「どのように活躍するのか」についても説明することで、企業研究をしっかり行っていることと、モチベーションの高さを同時にアピールできます。

食品メーカーの就活に関するよくある質問

続いて、食品メーカーを目指す就活生の方からよくいただく質問の中から、特に代表的なものを6つ選んだため、紹介します。

就活においては、不安や疑問を解決することが、効率良く取り組むためのコツです。

それぞれに回答していくため、ぜひ参考にしてみてください。

食品メーカーは難易度が高い?

高学歴しか入れない?

「人気が高いと言われている食品メーカー当然人気なだけに難易度がかなり高いのではないか?」と気になっている方も多くいらっしゃるはずです。

確かに、普通の中小企業などに入るのに比べると食品メーカーの難易度が高いのは事実です。

人気もあるだけに倍率も高くなります。

やはり高学歴でなければ入社できないのでしょうか。

そこまで高学歴じゃなくても実は入れる?

「大手食品メーカーなどではやはり高学歴ではないと入れないのではないか?」

と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そういうわけでもありません。

確かに高学歴であったほうが有利な部分もありますが「仕事に対する熱意が感じられない」あるいは「コミュニケーション能力がない」といった方は例え高学歴であっても不合格になります。

逆に三流大学の人でも熱意とやる気が伝わり、そして高いコミュニケーション能力があると判断されれば採用されます。

高学歴かどうかはあまり関係がないと言うことですね。

ただし、ほとんどの食品メーカーでは「四年制大学卒業以上」と条件を設けているところも多くあるので全く関係がないというわけではありません。

大卒の学歴が必要になる場合が多い

必ずというわけではありませんが、人気の高い食品メーカーなので、大学の学歴が必要になる場合がほとんどです。難関大学を卒業していれば、重要なアピールポイントになると言えます。

とは言え、人柄や志望動機なくしては、難関大学を卒業していても不採用となってしまうでしょう。

技術系職種は理工系出身者が採用されやすい

一般的には、食品メーカーの技術系職種は理工系出身者が採用されやすい特徴を持っています。例えば、研究や開発といった部門では、大学で学んだことが活かせるでしょう。

中でも農学系、生物系、化学系は学んだことをそのまま仕事で活用できます。専門的な知識として、食品、衛生、バイオなどを学んでおくと有利になると言われています。

食品メーカーは高卒でも入社できる?

食品メーカーは高卒でも入社できます。しかし、採用される部門が限られることになるでしょう。一般職に就くことが多く、特に研究職に就くことは難しくなります。

工場での生産ラインの製造に関わる仕事については、問題なく働くことができるでしょう。

食品メーカーに就職できる大学はある?

必ずしも難関大学卒でなければ食品メーカーに就職できないということはありません。人柄やコミュニケーション能力などをみられることも多いため、さまざまな大学から就職することが可能と言えるでしょう。

また、学歴だけでなく、働きたいという強い意志や熱意も大切になります。

食品メーカーは文系からの就職は難しい?

食品メーカーは理系が有利と思われがちですが、大手企業でなければ、文系からの就職も十分可能と言えるでしょう。中小企業であれば、人気の高い食品メーカーでも文系からの就職は可能になります。

ただし、食品メーカーは人気があり、採用人数よりも応募者が多くなるため、文系を採用する一般職でも熾烈な競争になるでしょう。

食品メーカーに就職するのに有利な資格はある?

食品メーカーに必ず必要な資格はありませんが、身につけておいて有利になるのは、英語力と言えるでしょう。将来的に海外展開を拡大していく企業が多いため、英語力を持っていれば、強みになります。

TOEICや英検を取っておくことが就職に有利になる可能性が高いでしょう。また、営業職を目指す人は、自動車免許を持っておくことをおすすめします。

食品メーカーの求人の現状

食品メーカーは成長傾向で推移しているため、安定した需要が見込める業界です。需要が大きく増加したり、減少したりすることもないため、求人も変動があまりありません。

ただし、人気の高さから狭き門になりやすいので、充分な準備をしておきましょう。

食品メーカーの仕事について理解を深めよう

以上、食品メーカーについて解説してきました。

基本的に学歴などではなく「その人自身」を見て判断している企業がほとんどなので、「自分がその企業で何がやりたいか?」ということをダイレクトに伝えれば内定に結びつきやすくなるかもしれません。

それでは今後の就職活動でこの記事が役立てることを祈っております。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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