観光DXとは?具体的な仕事内容や携われる業界、事例などを徹底解説!

観光DXとは?具体的な仕事内容や携われる業界、事例などを徹底解説!

【観光DXの仕事内容】はじめに

新型コロナウイルスの影響を乗り越え、日本の観光地には再び国内外から多くの旅行者が訪れています。

政府も「観光立国」を掲げ、2030年には訪日外国人旅行者数6000万人を目指すなど、観光は日本の経済成長を牽引する重要産業と位置付けられています。

しかし、現場では宿泊施設のスタッフ不足や、特定地域への観光客集中による混雑など、アナログな運営のままでは対応しきれない歪みが生じています。

そこで不可欠となっているのが、デジタル技術を用いてこれらの課題を解決し、稼げる地域をつくる「観光DX」です。

就活生の皆さんの中には、「旅行が好きだから」「地元を元気にしたいから」という理由で観光業界を志望する人も多いでしょう。

これからの観光業界で活躍するためには、ホスピタリティ精神に加え、データを活用して効率的な運営や新しい体験価値を創出する視点が求められます。

本記事では、華やかなイメージの裏にある実務的な仕事内容や、業界が直面している壁についても深く掘り下げていきます。

観光産業をアップデートする仕事の醍醐味を理解し、面接で語れる武器を身につけてください。

【観光DXの仕事内容】観光DXとは

観光DXとは、旅行者の利便性を高めるアプリ開発や、宿泊施設の予約管理をデジタル化することだけを指すのではありません。

データとデジタル技術を活用して、観光地の経営力を高め、旅行者の体験価値を最大化し、地域全体が持続的に収益を上げられる仕組みへと変革することが真の目的です。

就活においては、単なる「IT導入」と、ビジネスモデルを変える「DX」の違いを明確に理解しておくことが重要です。

まずは言葉の定義を整理し、現場でどのような業務が行われているのか具体的に見ていきましょう。

DXとは

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、企業がデータとデジタル技術を活用し、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革することを指します。

観光分野におけるDXも同様に、既存のアナログ業務を効率化する「守りのDX」と、新たな旅行体験や収益源を生み出す「攻めのDX」の両面があります。

単にパンフレットをPDF化してWebに載せるのはデジタル化に過ぎませんが、閲覧データを分析して旅行者の興味関心を把握し、個々のニーズに合わせたプランを自動提案する仕組みを作ることはDXと言えます。

特に観光DXでは、一企業だけでなく、宿泊施設、交通機関、飲食店、土産物店など、地域に関わる全てのプレイヤーがデータを共有・活用することが求められます。

企業研究を行う際は、その企業が提供するサービスが、点としての業務改善にとどまらず、地域や旅行体験全体(面)の変革にどう寄与しているかに着目すると、より深い志望動機が作れるようになります。

観光DXの具体的な仕事内容

観光DXの仕事は、旅行者が旅の計画を立ててから帰宅するまでのあらゆる接点(旅マエ・旅ナカ・旅アト)に関わります。

具体的な業務としては、宿泊予約サイト(OTA)や旅行アプリのシステム開発、観光地の人流データを分析して混雑回避ルートを提案するマーケティング業務、あるいは自治体やDMO(観光地域づくり法人)に対してデジタル戦略をコンサルティングする業務などがあります。

エンジニアであれば多言語対応のAIチャットボットの開発、営業職であれば地域の中小事業者にキャッシュレス決済や予約管理システムの導入を支援する役割を担います。

この仕事で特徴的なのは、ITリテラシーが高くない事業者とも協働する必要がある点です。

老舗旅館の女将さんや土産物店の店主に、最新ツールのメリットを分かりやすく説明し、使いこなしてもらうためのサポートも重要な業務の一部です。

技術的な知識はもちろんのこと、地域の文化や歴史を尊重し、現地の人々と信頼関係を築きながらプロジェクトを推進する人間力が問われる仕事でもあります。

【観光DXの仕事内容】観光DXのメリット

観光DXを進めることは、旅行者にとって快適な旅を提供するだけでなく、受け入れる地域側(事業者・住民)にとっても大きな利益をもたらします。

就活でこの分野を志望する際は、DXが誰に対しどのような価値を提供しているのかを具体的にイメージできることが大切です。

ここでは、深刻な人手不足への対策、旅行者の利便性と消費額の向上、そしてデータに基づいた戦略的な観光地経営という3つの観点からメリットを解説します。

それぞれの立場でどのようなプラスの変化が起きるのかを整理して理解しましょう。

業務効率化による人手不足の解消

観光業界、特に宿泊業や飲食業では、労働集約型の業務が多く、慢性的な人手不足に悩まされています。

観光DXによって、例えばホテルのチェックイン・チェックアウトを自動精算機やスマホアプリで完結できるようにすれば、フロントスタッフの業務負担を大幅に削減できます。

また、電話での予約対応や問い合わせ対応をAIチャットボットに任せることで、スタッフは接客やおもてなしといった人間にしかできない付加価値の高い業務に集中できるようになります。

これは単なるコスト削減にとどまりません。

スタッフの長時間労働を是正し、働きやすい環境を整えることは、離職率の低下や採用力の強化にもつながります。

DXは、観光業界の課題である「低賃金・長時間労働」というネガティブな構造を脱却し、働き手にとっても魅力的な産業へと生まれ変わらせるための必須ツールなのです。

就活生は、DXが従業員の働き方改革にどう貢献しているかという視点を持つと良いでしょう。

旅行者の利便性向上と消費拡大

旅行者にとって、DXは旅のストレスを減らし、楽しみを広げるものです。

例えば、MaaS(Mobility as a Service)アプリを使えば、電車・バス・タクシーの検索から予約・決済までを一つのスマホ画面でシームレスに行うことができます。

不慣れな土地でもスムーズに移動できれば、行動範囲が広がり、より多くの観光スポットや飲食店を訪れることにつながります。

また、多言語対応のデジタルガイドや翻訳ツールが普及すれば、外国人観光客も言葉の壁を感じずに深い文化体験を楽しめるようになります。

こうした利便性の向上は、結果として旅行者の満足度を高め、地域での滞在時間や消費額(旅行単価)のアップに直結します。

手ぶら観光(荷物配送)やキャッシュレス決済の導入も、財布の紐を緩める効果があります。

観光DXに関わる仕事は、旅行者の「不便」を取り除くことで、地域の経済効果を最大化するというビジネス的な貢献度が非常に高い役割を担っています。

データ活用による戦略的な観光地経営

これまで多くの観光地では、「なんとなくこの時期は人が多い」といった経験と勘に頼った経営が行われてきました。

しかし観光DXが進めば、どの国から、どの年代の人が、どこを訪れ、いくら使ったかという詳細なデータを収集・分析できるようになります。

このデータを基にすれば、「20代の女性客が多いからSNS映えするスイーツ店を誘致しよう」や「雨の日は美術館への動線を強化しよう」といった、根拠に基づいた効果的なマーケティング施策を打つことが可能になります。

また、特定の日時や場所に観光客が集中するオーバーツーリズムの問題に対しても、データ活用は有効です。

混雑状況をリアルタイムでアプリに配信したり、混雑する時間帯の料金を高くするダイナミックプライシングを導入したりすることで、需要を分散させることができます。

感覚ではなく数字に基づいて地域の未来を設計できる点は、観光DXならではの面白さであり、地域の持続可能性を高めるための強力な武器となります。

【観光DXの仕事内容】観光DXの課題

観光DXには明るい未来がある一方で、推進を阻む現実的な壁も存在します。

就活生が業界研究を深めるためには、メリットだけでなく課題にも目を向け、「自分ならどう乗り越えるか」を考える姿勢が必要です。

ここでは、特に障壁となりやすい地域ごとのデジタル格差、中小事業者の導入コスト、そしてデータの標準化と連携の難しさについて解説します。

現場が抱えるジレンマを理解することは、面接官へのアピールにもつながる重要なポイントです。

地域のデジタル人材不足とITリテラシー格差

観光地、特に地方の温泉街や観光スポットでは、経営者や従業員の高齢化が進んでおり、デジタルツールの導入に心理的な抵抗感を持つ人が少なくありません。

「今のままで十分」「スマホの使い方が分からない」といった現場の声に対し、いかにシステムの有用性を伝え、使えるようになってもらうかが大きな課題です。

また、DXを推進したくても、地域内にITに詳しい人材がおらず、外部のベンダーに依存せざるを得ないケースも多々あります。

このため、観光DXに関わる企業には、単にシステムを販売して終わりにするのではなく、導入後の手厚いサポートや研修を行い、地域に伴走し続ける姿勢が求められます。

就活生には、最先端の技術を、ITに詳しくない人でも使える優しい形に落とし込む力や、根気強くコミュニケーションを重ねて信頼を得る力が不可欠であることを認識しておいてほしいと思います。

中小事業者の資金力と導入コスト

日本の観光産業を支えているのは、家族経営の旅館や個人商店などの中小・零細事業者です。

こうした事業者にとって、高機能な予約管理システムやキャッシュレス端末の導入にかかる初期費用や手数料は、経営を圧迫する大きな負担となります。

「DXが必要なのは分かるが、投資する余裕がない」というのが多くの現場の本音です。

大規模なホテルチェーンと異なり、スケールメリットを活かせないため、DXの恩恵を受けにくい構造があります。

この課題に対しては、国や自治体の補助金活用を支援したり、成果報酬型やサブスクリプション型で初期費用を抑えたサービスを提案したりする工夫が必要です。

観光DXの営業職やコンサルタントを目指す場合、相手の懐事情まで考慮した現実的な提案ができるビジネス感覚が求められます。

良いツールを作るだけでなく、それを普及させるための経済的なハードルをどう下げるかという視点も重要です。

データの分断と標準化の遅れ

地域全体でDXを進めるためには、ホテル、交通、飲食店などが持つデータを連携させる必要がありますが、現状ではそれぞれの事業者が異なるシステムを使用しているため、データが分断されています。

例えば、ホテルの予約データと鉄道の利用データが繋がっていなければ、旅行者の行動を一気通貫で分析することはできません。

また、データの形式(フォーマット)がバラバラであるため、統合しようとしても多大な手間とコストがかかってしまいます。

この「データのサイロ化」を解消するために、観光庁を中心に「日本版持続可能な観光ガイドライン」などでデータ整備が進められていますが、完全な解決には至っていません。

これからの観光DX人材には、一企業の利益を超えて、地域全体でデータを共有・活用するためのプラットフォーム作り(基盤整備)に関わる視点が必要です。

競合とも手を取り合い、「地域」という単位で協力体制を築く調整力がカギを握ります。

【観光DXの仕事内容】観光DXのやりがい・面白さ

課題が多いということは、それだけ挑戦しがいがあり、成功した時のインパクトも大きいことを意味します。

観光DXは、自分の仕事が「まち」の風景を変え、人の流れを作るというダイナミックな体験ができる分野です。

ここでは、地域活性化への直接的な貢献、異文化交流の促進、そして新しい旅の形を創造する面白さについて解説します。

自分の仕事が誰の笑顔に繋がっているのかを想像しながら読み進めてください。

地域経済の活性化と地方創生への貢献

観光DXの最大のやりがいは、自分の仕事が疲弊する地方経済を救うきっかけになる点です。

ITの力で観光地の魅力を効果的に発信し、世界中から観光客を呼び込むことができれば、宿泊施設や飲食店が潤い、雇用が生まれ、地域全体が元気になります。

シャッター通りだった商店街に観光客が戻り、活気が蘇る様子を目の当たりにできた時の達成感は、他の業界では味わえないものです。

また、データ分析によって「実はこんな場所が外国人に人気だった」という隠れた観光資源を発掘し、新たな名所としてプロデュースすることも可能です。

ビジネスとしての成功だけでなく、「故郷を守りたい」「愛着のある地域を盛り上げたい」という熱い想いを仕事にできるのは、観光DXならではの魅力です。

地方創生やまちづくりに興味がある学生にとって、これほど手応えのあるフィールドはありません。

日本の魅力を世界へ届ける架け橋

インバウンド需要が高まる中、観光DXは日本の文化や自然の魅力を世界中の人々に伝えるための重要なツールです。

多言語サイトの構築やSNSマーケティング、あるいはVR(仮想現実)を使った観光体験の提供などを通じて、言葉や距離の壁を越えて日本のファンを増やすことができます。

自分が関わったサービスを通じて、海外の旅行者が日本に興味を持ち、実際に足を運んで「日本に来てよかった」と喜んでくれる姿を見ることは、大きな誇りとなります。

さらに、翻訳デバイスやガイドアプリの普及は、旅行者と地元の人々との深いコミュニケーションを可能にします。

言葉が通じないことによるトラブルを減らし、心温まる交流を生み出す手助けができるのもこの仕事の醍醐味です。

テクノロジーの力で国境を越えた相互理解を促進できる点は、国際的な仕事に関心がある学生にとっても非常に魅力的なポイントと言えるでしょう。

未だない「新しい旅体験」の創造

観光DXは、旅のあり方そのものを進化させる可能性を秘めています。

例えば、AR(拡張現実)を使って城跡に往時の天守閣を再現したり、メタバース空間で旅行の下見(プレトリップ)をしてから実際の旅行先を決めたりするなど、これまでにない体験が次々と生まれています。

また、旅行者の好みに合わせてAIが旅程をリアルタイムで修正してくれるコンシェルジュのようなサービスも現実のものとなりつつあります。

こうした新しいサービスを企画・開発することは、クリエイティブで刺激的な挑戦です。

「旅行といえばこうあるべき」という既成概念にとらわれず、自由な発想で未来の観光スタイルをデザインできる楽しさがあります。

自分が考えたサービスが世の中のスタンダードになり、人々の休日の過ごし方を変えていく影響力を持てることは、この仕事を目指す大きなモチベーションになるはずです。

【観光DXの仕事内容】観光DXに携われる業界

観光DXに関わる仕事は、旅行会社に入ることだけが正解ではありません。

IT企業、自治体支援組織など、様々なプレイヤーが連携して推進しています。

自分のスキルや志向に合わせて、どの立ち位置から観光を変えたいかを考えることが重要です。

ここでは代表的な3つの業界カテゴリを紹介します。

それぞれの役割や特徴を理解し、自分に合ったキャリアの入り口を見つけてください。

OTA(オンライントラベルエージェント)・旅行会社

楽天トラベル、じゃらん(リクルート)、ExpediaなどのOTAや、JTB、HISなどの大手旅行会社は、観光DXのメインプレイヤーです。

OTAはWebプラットフォームを通じて宿泊予約や航空券手配をデジタル化し、膨大なユーザーデータを活用したマーケティングに強みを持っています。

エンジニア、データサイエンティスト、Webマーケターとしての採用が多く、自社サービスの改善や新規機能の開発に携わります。

一方、大手旅行会社も店舗販売からWeb販売への転換を進めると同時に、自治体向けの観光DXソリューション事業を拡大しています。

地域の観光開発やイベント運営にデジタルを絡めた提案を行うなど、リアルとデジタルの両面から地域課題にアプローチできるのが特徴です。

旅行ビジネスの最前線で、大規模なデータや顧客基盤を活かして働きたい人に適しています。

観光テック企業・ITベンダー

「観光×IT」に特化したサービスを提供する観光テック企業や、システム開発を行うITベンダーも重要な存在です。

ホテルの予約管理システム(PMS)、レジャー施設の電子チケットシステム、観光地向けの多言語AIチャットボットなどを開発・提供しています。

スタートアップ企業も多く、特定の課題(例:インバウンド集客、人手不足解消など)にピンポイントで刺さる革新的なプロダクトを生み出しています。

この業界の魅力は、自社プロダクトを持っており、顧客の声を反映したスピード感のある開発や改善ができる点です。

また、SaaS(Software as a Service)モデルのビジネスが多く、安定的な収益基盤を持ちながら成長を目指せます。

特定の技術やサービスを通じて、観光業界の負を解消したいという明確な意志を持つ人や、変化の速い環境で成長したい人におすすめです。

自治体・DMO(観光地域づくり法人)

少し視点は変わりますが、観光地そのものをマネジメントする自治体の観光課や、DMO(Destination Management Organization)という組織で働く道もあります。

DMOは、地域の官民さまざまな関係者を巻き込みながら、データに基づいた観光戦略を策定・実行する「地域の舵取り役」です。

IT企業がツールを提供する側なら、DMOはそのツールを使って地域全体をどう良くするかを考える実践者の立場です。

公務員試験を受ける、あるいはDMOの職員として採用される必要がありますが、地域にどっぷりと入り込み、住民や事業者と膝を突き合わせてDXを進める泥臭さとやりがいがあります。

ITの専門知識を持ちながら、地域への愛着を持ってコーディネーターとして活躍できる人材は非常に重宝されます。

現場に最も近い場所で、まちづくりに直接関わりたい人には最適なフィールドです。

【観光DXの仕事内容】観光DXの事例

最後に、観光DXが具体的にどのような形で実現されているのか、代表的な事例を3つ紹介します。

面接で「気になるニュースやサービスは?」と聞かれた際に、これらの事例を挙げて自分の意見を述べられるようにしておきましょう。

単なる便利ツールとしてではなく、その技術がどのような課題を解決し、どんな効果を生んでいるかという視点で理解することが大切です。

顔認証やQRコードによる「手ぶら観光・チケットレス」

南紀白浜エリアなどで導入されている「顔認証決済」や、全国の観光地で普及しているQRコードを使ったチケットレスサービスは、観光DXの分かりやすい事例です。

旅行者は事前に顔写真やクレジットカード情報を登録しておけば、財布やチケットを取り出すことなく、顔パスでホテルにチェックインしたり、テーマパークに入場したり、買い物をしたりできます。

これにより、旅行者は荷物を気にせず快適に観光でき、事業者側はレジ締め作業の短縮やチケット紛失トラブルの防止といったメリットを享受できます。

さらに、「誰が・いつ・どこを通ったか」という周遊データが蓄積されるため、次のマーケティング施策に活かせるという二次的な効果も生んでいます。

ユーザビリティの向上とデータ取得を両立させた好例です。

人流データ活用による「混雑回避・分散化」

京都などの人気観光地では、オーバーツーリズムによる混雑が深刻化しています。

これに対し、スマホの位置情報やIoTセンサーを活用して観光スポットの混雑状況をリアルタイムで可視化し、Webサイトやアプリで発信する取り組みが進んでいます。

「現在、嵐山周辺は大変混雑しています」といった情報を事前に提供することで、観光客に訪問時間の変更や、空いている別のスポットへの移動を促すことができます。

また、空いている時間帯やルートを利用するとポイントが貯まる仕組みを導入し、行動変容をナッジ(そっと後押し)する実証実験も行われています。

強制的に規制するのではなく、デジタルの力で旅行者の選択を誘導し、満足度を下げずに混雑を緩和する、高度な課題解決のアプローチとして注目されています。

タビナカ体験を拡張する「XR(VR/AR)観光」

XR技術(VR:仮想現実、AR:拡張現実)を用いて、現地の観光体験をリッチにする取り組みも増えています。

例えば、城跡や遺跡において、スマホやスマートグラスをかざすと、かつて存在した建物や当時の人々の様子がCGで重ね合わせて表示されるサービスです。

何もない原っぱに見える場所が、XRによってストーリー性のある観光スポットへと変貌します。

これは、文化財保護の観点で建物を再建できない場所でも、観光資源としての価値を高められる画期的な手法です。

また、旅行前にVRで現地の魅力を体験してもらうことで、実際の訪問意欲を喚起するプロモーションとしても活用されています。

デジタル技術が、物理的な制約を超えて観光の楽しみ方を広げている事例と言えるでしょう。

【観光DXの仕事内容】まとめ

観光DXの仕事は、テクノロジーの力で日本の観光産業を「稼げる産業」へと変革し、地域社会を持続可能なものにするための重要なミッションを担っています。

業務効率化による人手不足の解消から、データ活用によるオーバーツーリズム対策、そして新しい旅の感動体験の創出まで、その活躍フィールドは無限に広がっています。

課題も多いですが、それ以上に「日本の魅力で世界を振り向かせる」という大きなやりがいがある仕事です。

OTA、ITベンダー、DMOなど、自分に合った関わり方を見つけ、ぜひこのエキサイティングな分野に挑戦してみてください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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