周りに気を配るのが得意な人や、周りから気が利くねと褒められた経験がある人もいるのではないでしょうか。
特に、サークルの幹事や部活のマネージャーなどの経験からアピールできるでしょう。
このような強みや経験がある人が、長所として「周りをよく見て行動できること」をアピールするのは有効と言えます。
本記事では、「周りをよく見て行動できる」という長所をより効果的にアピールする方法を紹介します。
例文も紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 長所を聞かれる理由
- 周りをよく見て行動できることを長所として書ける理由
- 長所のアピール方法がわからない人
- 長所として周りをよく見て行動できることをアピールしたい人
- 周囲の人からよく周りをよく見て行動できると言われる人
自己PRを聞かれる理由
自己PRを作成する前に、自己PRを聞かれる理由について理解を深めておきましょう。
就活において100%と言っても良いほど聞かれる自己PRですが、企業は果たして就活生に対してどのような回答を求めており、そしてどのようなことを知りたいと思っているのでしょうか。
相手側の意図を理解することは何事においても重要であり、求められている回答を用意する最大のコツであるため、ぜひ以下の2点を参考にしてみてください。
人柄を知るため
自己PRには人柄が現れます。
どのようなことが得意であるのかは、その人の性格やこれまでの経験に依存するものですし、どの能力をアピールするかも、その人の人柄が現れるものです。
人には複数の長所がありますが、就活の際、応募者はその中でも厳選して「これは企業に良い印象を与えられるぞ」と思って、その長所をアピールしています。
この選択にも人柄が現れるため、自己PRを通じて人間性を確認しようとしている企業は多いのです。
自己分析ができているのかを確認するため
企業は、就活生が自分を客観視できているかを見ています。
自己分析ができれば、自分の長所と短所の活かし方を理解できます。
このように、自己成長できる素質があるかを見ているのです。
ただ長所を認知しているだけでなく、自分の長所を入社後の業務でどのように活かせるかについて考えられているか、理解できているかを知るための指標にもなります。
もちろん、応募する企業の業務に活かせる長所や強みであることは、会社にとっても入社してから採用者が活躍するイメージを想像しやすくなるといえます。
せっかく採用しても、企業にとってプラスにならないような人材であっては、企業にとっても損失になります。
仕事に利益となる人材であるという面をしっかりアピールしましょう。
このように自分のことについては特に理解しておいた方が良いでしょう。
自分の強みや弱み・向いている職業が知りたい方は強み診断を受けましょう。
周りを見て行動できる人の特徴
周りを見て行動できる人の特徴には様々なものがありますが、特に状況判断能力が高く、周囲への配慮ができることが挙げられるでしょう。
チームを円滑に動かすために、リーダーとして活躍するために必要な要素です。
また、日頃から周囲の表情や行動状況を細かく観察し、その観察に基づいて柔軟性の高い行動ができるのも、周りを見て行動できる人の特徴です。
そして、コミュニケーション能力が高く、チームを大切にする傾向があるため、チーム全体の目標達成のために自分の考えを的確に伝え、相手の意見も積極的に聞き入れることもできます。
このように、周りを見て行動できる人には様々な特徴が存在し、企業によって求めている要素も異なります。
ここで詳しく説明した部分だけでなく、下の箇条書きの部分も参考にして、自分に当てはまる特徴は何なのか考えてみてください。
・気配りがてきる
・判断力がある
・相手の立場に立って考えられる
・主体的
・物事を客観的にとらえられる
・観察力がある ・冷静
周りを見て行動できる人が高く評価される職種
続いて、周りを見て行動できる人が高く評価される傾向にある職種について紹介します。
基本的にどのような仕事においても、周りを見て行動できる人は求められていますし、どのような企業を受けるにあたってもアピールしやすい要素の1つです。
しかし、その中でも特に以下の3つの仕事は、周りを見て行動できる人物を強く求めている傾向にあるため、ぜひそれぞれのポイントを参考にしてみてください。
チームワークが求められる仕事
・システムエンジニア
・接客業
チームワークが重要な職種において、周りを見て行動できる人は非常に高く評価されます。
チームの一員として働く際には、メンバー全員の状況を把握し、適切なタイミングでサポートや連携を行うことがチーム全体の効率を向上させる鍵だからです。
例えば、プロジェクトチームや飲食店のスタッフなど、複数のメンバーと協力して業務を進める場合、各メンバーの進捗や困っている点を把握し、必要なサポートを提供できる人は自然とリーダーシップを発揮し、信頼を得ることができます。
周りのメンバーが抱える課題を素早く察知し、自ら進んで助けることで、チーム全体のパフォーマンスを引き上げることができるのです。
また、周りを見て行動できる人は、チーム内でのコミュニケーションが円滑になるよう配慮し、情報の共有やタスクの調整も率先して行えます。
これにより、メンバー同士の無駄な作業や誤解を減らし、仕事がスムーズに進む環境を作り上げることも可能です。
さらに、メンバーのスキルや役割に応じて、それぞれの強みを引き出しながら適切な仕事の割り振りを提案することも、周りを見て行動できる人の特徴です。
このように、周りの状況を的確に把握し、最適な行動を取ることができる人は、チームワークが求められる職場で高い評価を受けるのです。
顧客対応の仕事
・営業
・受付
・カスタマーサポート
顧客対応が求められる職種では、周りを見て行動できる人が特に高く評価されます。
顧客対応の仕事には、常に相手のニーズや気持ちを察知する力が必要です。
例えば、接客業やカスタマーサポートに従事するならば、顧客の表情や言葉、しぐさから相手が何を求めているのか、どのような気持ちでいるのかを敏感に感じ取る必要があります。
これにより、適切なタイミングでの声かけや対応が可能となり、顧客が感じる不安や疑問を迅速に解消できるのです。
また、周りを見て行動できる人は、ただ1人の顧客だけでなく、他のお客様やスタッフ、店舗全体の状況を把握し、より円滑なサービス提供を実現できます。
忙しい時間やクレーム対応時に、他のスタッフが困っている様子を見てフォローに入ることもできるため、全体の作業効率が向上し、顧客満足度も向上するでしょう。
さらに、顧客の気持ちに寄り添った対応ができるという点は、長期的な信頼関係を築く上でも非常に重要です。
顧客対応の場面では、一度のミスや誤解が大きな問題に発展することもあるため、周りの状況を的確に読み取り、臨機応変に行動できる人が評価されます。
一方で、最高のサービスを提供すればそのお客様が常連となってくれる可能性もあるため、やはり、顧客対応においては周りを見て行動する能力が求められるのです。
変化の多い環境での仕事
・営業
・企画
・マーケター
・システムエンジニア
・宣伝
・広報
変化の多い職場や、状況が頻繁に変わる仕事において、周りを見て行動できる人は非常に貴重な存在です。
このような職場においては、周囲の状況に敏感であることが求められ、素早く変化に対応できる人が高く評価されます。
例えば、IT業界やスタートアップ企業、物流業界などでは、日々の業務内容や方針が頻繁に変更されることが珍しくありません。
そのため、周りの動きを常に観察し、次に起こりうる状況を予測して行動する能力が求められます。
また、変化の多い環境ではトラブルや問題が発生する可能性も高いです。
したがって、周りの状況を把握して、迅速に対応できる、問題解決能力も求められます。
問題解決能力がある人は、新しいプロジェクトに参加した際も他のメンバーがどのように対応しているかを観察し、足りない部分を補完することでプロジェクト全体の進行をスムーズにできます。
また、予期せぬ問題が発生した場合も、周りの状況を的確に分析し、多角的な視点から原因を追求し、最適な解決策を導き出せるでしょう。
このように、変化に対応できるだけでなく、周りの状況を的確に把握して行動できる人は、柔軟性や適応力が求められる職場で特に高い評価を得る可能性が高いです。
周りを見て行動できることを選考時に話す際の注意点
どのような自己PRを行う際にも注意点は存在しますが、周りを見て行動できることをアピールする際には大きく分けて5つの注意点が存在します。
あなたの能力が企業に伝わりやすく、そして評価されやすいアピールをするためには、どのような点を意識しなければならないのでしょうか。
以下の5つを踏まえた上でアピールするよう心がけてください。
- 結論から話し始める
- 長所を発揮したエピソードを具体的に話す
- 入社後に長所をどのように活かせるかを伝える
- 自信がないように見せない
- 面接でも一貫性を持たせる
結論から話し始める
自分の良さを面接官に知ってほしいという強い想いから、ダラダラとまとまりのない話で長所を長々と伝えてしまう方もいます。
しかし、面接官はあなたの長所を知り、気になることを質問していきたいのです。
ですから、面接時に自分の長所を伝える際には、何よりも先に結論から話し始めることが大切です。
はっきりと自分の長所を真っ先に伝えることで面接官の印象に残りやすくなります。
周りと差をつけて自分の長所をアピールして勝負したいという方は、最初に結論から話すことを意識してみましょう。
長所を発揮したエピソードを具体的に話す
長所を伝える際は、あなたが具体的にどのように長所を発揮したのかを伝えることがポイントです。
エピソードからはあなたの考えや価値観も反映されます。
あなたが何を考え、どのように長所を発揮したのかをアピールしましょう。
入社後、長所をどのように活かせるかを伝える
長所を伝えただけで終わらず、入社後にどう活かすことができるかまで伝えましょう。
企業側は、長所に関す質問を通して一緒に安心して仕事ができ、入社後に活躍できる人物であるかを判断しなければいけません。
あなたの長所が企業側に大きなメリットがあるということを理解してもらえれば採用確率を上げることもできるでしょう。
自信がないように見せない
周りを見て行動するという強みをアピールする際は、自信を持って話さなければなりません。
この強みを伝える時に周りの印象を気にしすぎて自分の発言に自信をなくしてしまうようなタイプであると思われてしまうと、それはただ控えめなだけであると思われてしまいます。
気配りができるとアピールする際は、積極性やリーダーシップも兼ね備えていることをアピールしなければなりません。
したがって、ただ気配りができることを述べるだけでなく、その結果としてどのようにチームやプロジェクトに貢献したかを具体的に伝えましょう。
例えば「プロジェクトチームでメンバーの意見を尊重しつつ全体の進捗を管理し、目標達成に導いた経験があります」など具体的なエピソードを交えて話すことで、面接官に自信を持っている印象を与えられます。
面接でも一貫性をもたせる
周りを見て行動できるとアピールするならば、面接でもその一貫性を保たなければなりません。
遅刻をしない、出会った人に挨拶をする、自分だけが話し続けないなど、基本的な礼儀を最低限守りましょう。
時間までには面接会場に到着し、落ち着いて待ち、面接官や他のスタッフや就活生に対しても挨拶し、気配りやコミュニケーション能力をアピールすることが大切です。
そして何より、面接中に自分だけが話し続けるのではなく、面接官の話を聞く、グループ面接ならば他の就活生の意見もしっかりと聞き、頷くなどの姿勢が求められます。
このように面接全体を通じて一貫した行動を心掛けることで、「本当に周りを見て行動できる人物である」ことを面接官に感じさせられます。
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周りを見て行動できるのに言い換え表現
「周りをよく見て行動できる」という内容だけでは、複数の人のPRに埋もれてしまい、ぼやっとした印象を与えてしまいます。
この長所は、どんな業種や職種であっても役立つスキルですが、より理解しやすい具体的な表現に言い換えるとよいでしょう。
以下では「周りをよく見て行動できること」を別に言い換えたものを紹介します。
- 周囲の状況から臨機応変な対応ができる
- 誰よりも率先して行動ができる
- 相手の立場になって考えられる
- 協調性がある
- 傾聴力がある
- 洞察力がある
- 共感性が高い
- コミュニケーション能力が高い
1.周囲の状況から臨機応変な対応ができる
「周りをよく見て行動できる」という人は、周りの状況や空気を読んでアクションできる人物といえます。
言い換えるとするならば、「周囲の状況を見て、臨機応変な対応ができる」と伝えるとわかりやすいでしょう。
仕事をするにあたっては、ほとんどの職種であらゆる職種や業種の方と関わって業務が行われています。
周りの状況をしっかり把握して、どんな場面でも対応できるスキルがあると、業務が滞りなくスムーズに進められることにもつながり、企業にも大きなメリットとなります。
社内だけでなく、社外の多くの取引先や顧客などと接する機会のある営業職や接客業などで活かすことができる言い換え言葉になります。
臨機応変さをアピールするポイントはこちら
2.誰よりも率先して行動ができる
周りをよく見て行動できることは「誰に言われなくても自ら率先してアクションが起こすことができる」人物とも表現できます。
たとえば誰かがミスしてしまった業務を、気付いて代わりにフォローするなどです。
もちろんこのときに自分の業務に支障があってはなりませんが、先を予測してフォローできる時間を作ってフォローするという風に相手の業務フローや自分の業務フローも加味したうえで行動できるような人物は高い評価が得られます。
率先して行動できるという言い換えは、「積極性」や「行動力」も同時にアピールできる要素となります。
そのため、若手にもどんどん重要なポストを任せているような成長が著しい企業へアピールすると、よい評価を得ることができます。
行動力をアピールするポイントはこちら
3.相手の立場になって考えられる
周りをよく見て行動できることは「相手の立場に立ったうえで、要望を理解してアクションを起こすことができる」と言い換えることができます。
あらゆる仕事を行う中で、同じ職場の同僚や上司、取引先、顧客などと言ったあらゆる人と業務上でやり取りを行います。
その中で相手の立場に立って考えられるという行動は、業務を効率的に進めていくためにも非常に重要な役割を担います。
相手の立場に立てる人物は、相手を理解しようとする意欲があり、聞き上手だともいえます。
相手寄りの考えができる人は、その相手と信頼関係を構築しやすくなります。
さらにはニーズや問題なども引き出せる能力も備わっていることが多く、問題を解決するためやニーズを叶えるための提案ができる人物ともいえます。
ぜひアピールポイントの一つとして使ってみるとよいでしょう。
相手の立場に立って考えることをアピールするポイントはこちら
4.協調性がある
周りを見て行動できるということは「協調性がある」という言い方もできます。
相手の立場になって考えられるということは、周囲の人と円滑なコミュニケーションをとれるということです。
人に気を使える人は相手が自分と違う意見でも否定せず、チーム全体の利益のために一緒に行動したり意見を取り入れたりすることができます。
様々な意見を持つ人と一緒に仕事をしなければならない社会では協調性は高く評価されます。
「協調性」についてさらに詳しく知りたい方はこちら
5.傾聴力がある
周りを見て行動できる人は、人の話を聞くことが得意な傾向にあります。
相手の話を聞きつつ、相手が問題と感じているのはどんな部分か、どのようなことを聞くと問題の解決につながるかを想像しながら、適切なアプローチをとることができる人が多いです。
傾聴力はコミュニケーション能力の一つで社会人にとっては必須の能力の1つと言えます。
特に営業職や販売・接客などの職種では大いに生きる強みと言えるでしょう。
これに加え、相手の気持ちに寄り添い、共感することでスムーズに信頼関係を構築することができるでしょう。
6.洞察力がある
洞察力とは、周りを観察し、物事の本質を捉える力です。
周りを見て行動できるということは、常に周りを観察、分析し、物事の本質は何かを見極められているといえます。
本質を見抜くことは問題や課題の解決や、新たな施策を打つ上で大変重要となります。
なぜなら、本質を見極められないと根本的なアプローチができず、思うように成果を残せないからです。
また、周りをよく観察できる人は対人関係でもその強みを生かせます。
相手の声のトーンや小さな変化を捉え、気遣うような行動を起こすことで信頼関係を築くことも可能です。
7.共感力が高い
周りを見て行動できる人は、往々にして共感力も高いため、言い換えることもできます。
他者の感情や考えを深く理解する能力をより強調できる言い方です。
共感力が高い人は他者の気持ちや立場に寄り添い、相手の考えを汲み取れます。
これにより、自分の意見をただ押し通すのではなく、相手の気持ちに共感しながら話を進められるため、良好な人間関係を築くことが容易です。
例えば、グループでのプロジェクトにおいてメンバーの意見を尊重しつつ、自分の意見も適切に伝えることで、チーム全体の調和を保てます。
これまでの学生生活において共感力が実際に役立った場面を具体的に伝えることで、チームにおいても貢献できる人物であることを強くアピールできます。
8.コミュニケーション能力が高い
多くの就活生がアピールする能力ではありますが、企業に対して分かりやすく自分の周りを見て行動できる能力をアピールするには、コミュニケーション能力として表現するのも選択肢の1つです。
コミュニケーション能力が高い人は他社との円滑な意思疎通ができ、相手の立場や感情を考慮しながらアプローチできるため、周りも気持ちよく仕事できます。
例えばミーティングやプレゼンにおいても、相手が理解しやすい話を整理し、明確に伝えることも可能です。
また自分の意見を押し通すのではなく、フィードバックを積極的に受け入れ、それに基づいて改善を図れる人物であるとも判断してもらえます。
これまでの学生生活の中で、コミュニケーション能力を活用して良好な関係を築いたことや問題を解決したことについて思い出し、分かりやすいエピソードを話すと良い印象を与えられる可能性が高いです。
周りを見て行動できる人のマイナスなイメージ
周りをよく見て行動できるという表現からは、「思いやりがある」というイメージを連想させます。
しかし、気を遣いすぎ、八方美人、自分の意見を言うことができない、優柔不断というマイナスなイメージも付随してしまう恐れがあります。
このように長所と短所は表裏一体です。
長所を効果的に伝えるためにも、ここでは短所と考えられてしまうポイントを紹介します。
- 主体性がないように受け取られる
- 人に気を遣いすぎる
- 八方美人
- 自分の意見を言えない
主体性がないように受け取られる
「周りをよく見て行動できる」といっても、ただ相手の意見に従うだけではいけません。
例えば、部活で改善するべき課題が見つかったとします。
部員の数名が意見を出します。
あなたも意見を出しますが、数名が同じ意見で一致していたため話し合いを円滑にすすめるために妥協して意見を変えた。
なんてエピソードは当たり前ですがネガティブなように捉えられてしまいます。
このような人の意見に合わせただけのケースや話し合いへの労力を避けたエピソードは主体性がないと捉えられてしまいますから注意してください。
人に気を遣いすぎる
自分では意識していなくても知らず知らずのうちに人に気を遣いすぎてしまうことがあります。
人に気を遣って行動できることは良いことですが、度が過ぎると相手に負担をかけてしまうため注意しなければいけません。
また、自分自身がストレスを感じてしまうこともあるのではないでしょうか。
周囲に気を遣うことは、配慮があり気を回すことができるのもメリットです。
周りの空気を読んで対処することができますが、自分自身の気持ちを過剰に抑えて行動してしまうため、仕事の場ではストレスを抱え円滑に物事を進めることができない人だと思われやすくなります。
八方美人
自分では周りをよく見て行動できているつもりでも、周りの人から八方美人だと指摘されてしまった経験をした方もいるのではないでしょうか。
八方美人とは、あまりよい言葉として捉える人はいません。
もともとは欠点のない美人という意味合いもありましたが、現在では多くの人が誰にでもよい顔をするズルい人といったイメージが根強いです。
八方美人といっても誰にでも気遣いができるため、優しいといったよい点もあります。
しかし、どんなことでも笑顔でイエスといって引き受けてしまうため、円滑な人間関係を維持することは難しくなってしまいます。
仕事をスムーズに行い成果を上げるためには周囲への気遣いも大切ですが、あまりに気を遣いすぎてしまい八方美人になると人間関係でトラブルが起きやすくなってしまうリスクがあります。
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自分の意見を言えない
周りをよく見て行動できる人は、上司や同僚からも評価がよく信頼も厚いです。
しかし、自分の意見が言えないのが欠点となってしまうかもしれません。
仕事の場では、常にイエスマンになってしまうのではなく、自分の意見を伝えることも大切です。
人から意見を求められたときに誠実に本音で向き合い、仲間とともに仕事をしていくことも社会人として必要なスキルです。
長所をアピールする際は、ただ自分の良さとしてアピールするのではなく、周りをよく見て行動できることを通してどんなメリットがあるのかを伝えることを意識してみるとよいでしょう。
あなたの長所をさらに具体的に知りたい方はこちら
周りを見て行動できることをアピールする際の構成
「周りをよく見て行動できること」は業種や職種を問わず、仕事をしていく上で重要な要素です。
もっとも、せっかくの長所も伝え方によっては、他の人と差別化ができず、面接官の印象にも残せません。
そこで、ここから長所をより魅力的に伝えるための構成についてご紹介します。
結論:私の長所は周りをよく見て行動できるところです(アピールポイント)
長所を尋ねられたら、まずはその質問に端的に答える結論からスタートさせましょう。
余計な前置きはいりません。
簡潔に「私の長所は、周りをよく見て行動できることです」と述べるのが基本です。
長所という質問に対して明解に答えることで、あなたのアピールポイントをすぐに理解してもらえます。
余計な前置きがあると、何をアピールしたいのかわかりにくくなり、印象が薄れるリスクがあります。
簡潔に結論を述べることが他の応募者と差をつけ、印象に残せる構成の第一歩です。
理由:なぜならば、〇〇という経験で〇〇ということがあったからです
結論に続いて理由を述べます。
ここでは、あなたがなぜ「周りをよく見て行動できること」を長所だと思ったのかを述べましょう。
例えば、「私は○○の経験で長所を発揮しました」などと簡潔に伝えるとよいでしょう。
エピソード:私は〇〇で〇〇ということをしていました
続いてあなたの長所を示す根拠となる、エピソードを紹介しましょう。
重要なのはどのようなエピソードを選ぶかです。
たとえば、自分では気づいていなかったけれど、「友人や親戚から気配りができるとよく言われる」「アルバイト先で褒められた」といったエピソードでは足りません。
ただ「周りをよく見て行動できること」ができる人だと褒められている経験では、いったいどう長所を発揮できているのかが伝わらず、アピールとしては弱いからです。
ではどのようなエピソードを選べば良いのでしょうか。
それは、なんらかの問題に直面した際、あなたが長所を発揮して解決した、場をうまく納めることができたといった経験をアピールすることがポイントになります。
問題:その経験で〇〇という問題に直面しました
あなたの長所についてアピールできるエピソードの概要を説明したら、そこで直面した問題について紹介します。
どんな問題だったのか状況がわかりやすいように要約して明確に説明しましょう。
選ぶエピソードのジャンルは問われません。
部活動やゼミ、サークルといった学生生活における活動やアルバイト先やボランティア活動における経験談、海外留学や海外旅行先などの経験などでも問題はないです。
ただし、なんらかの問題が発生し、それをあなたの長所で乗り越えられたエピソードであることがポイントになります。
行動:私は〇〇と考え、〇〇を行いました
次に直面した問題に対して、あなたが考えたこと、その上で出た行動を説明しましょう。
もちろんですが、あなたの長所を発揮できた行動であることが必要です。
「場の空気を読んで対応した」「周りをよく見て誰かをサポートした」など、状況がわかるように具体的な行動の内容を伝えます。
結果:その結果、〇〇となり、〇〇に大きく貢献しました
出た行動について説明したら、その結果どうなったのかを伝えてください。
行動に出たことを伝えて終わりではなく、先に説明した問題がどうなったのかまで説明する必要があります。
「自分の長所によって問題が改善しました。」と説明するだけでは足りません。
どんな風に状況が改善、解決されたのかをより具体的に説明しましょう。
問題が生じていた時点とあなたが行動に出た後の違いなどを比較し、行動後に現れた具体的な変化を紹介するのがポイントです。
「周りをよく見て行動できること」はビジネスの現場でも役立つ長所ですが、見た目の行動や結果として現れにくいものでもあります。
日ごろからあなたの行動を見ている人や助けられた人が褒めてくれることや評価を与えてくれることで明確になるものです。
ですが、人からの評価を得たと伝えるだけではあなたの長所をアピールするには弱いです。
主観的な他人の評価ではなく、客観的に行動の結果をアピールすることが求められます。
そのため、問題が生じていた時点と、あなたの行動後の違いをわかりやすく伝えて、成果が出たことをアピールするようにしましょう。
結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております
エピソードを伝える構成だけでも、概要説明、問題紹介、具体的な行動の説明、その結果と4部構成になっています。
そのため、エピソードの結果を伝えてアピールが済んだように満足してはいけません。
最後の締めとして、エピソードで紹介した経験を活かして、志望している企業にどう貢献できるかをアピールしましょう。
ここでも具体性を持たせることがポイントです。
ただ単に「周りをよく見て行動できる長所を活かして頑張ります」ではアピールにはなりません。
どの企業でも通用するような汎用性のあるものや形式的な内容ではなく、どんな点に貢献できるのかを具体的に伝えましょう。
志望している企業の業務内容や仕事に活かせる、企業の社風や職務の遂行の上で役立てることができるなど、その企業のことをよく理解している点をアピールしながら自分の長所を活かせると結論づけるのがポイントです。
周りを見て行動できることをアピールする例文
最後に、長所として「周りをよく見て行動できること」をアピールする例文を見ていきましょう。
例文を参考にする際は、構成や、企業にアピールする上でどんな言い回しが効果的かなどを意識しながら見てみましょう。
ただし、例文はあくまで参考として活用するという点に注意しましょう。
例文を参考に、あなたらしさがあふれるオリジナリティのある長所を作成してくださいね。
例文1:誰よりも率先して行動できる
私の長所は、チーム貢献のために、誰よりも率先して行動できることです。
私は学生時代、サッカー部の部長を勤めていました。
部員が50名程いたため、チームワークが上手く行かず練習が円滑に進まないことがあり、毎回県大会で敗戦して終わっていました。
そこで私は、チームワーク円滑化のために部員1人1人に声掛けをすることを決めました。
その際、声掛けだけでなく、徹底して意見をヒアリングすることを意識しました。
すると部員の気持ちに変化が生まれ、ブロック大会出場を果たすことができました。
入社後は、自分には何ができるのかを主体的に考え、他の人の意見や気持ちに寄り添いながら行動できるよう努力いたします。(291文字
例文2:常に周囲に意識を向けている
私の長所は、常に周囲に注意を払うことができることです。
私は学生時代、飲食店のアルバイトでバイトリーダーをしていました。
そこでは、意欲の低いスタッフがおり、そのスタッフのシフトが極端に減らされていた時期がありました。
その原因を探るために面談を行ったところ、あるスタッフと揉め事が起きていたことが判明しました。
私はもう一人のスタッフにもヒアリングを行い、お互いの誤解を解くため仲介を行いました。
その結果、お互いの誤解を解くことができ、スタッフが意欲的にシフトに入ってくれるようになりました。
貴社に入社後は、周囲と足並みを揃えて仕事を行えるよう、人が目につかない部分にも細かく目を配り、円滑に業務を進めて参ります。(304文字)
例文3:型にとらわれずに柔軟な対応ができる
私の長所は、他人の意見を尊重し、柔軟に対応することです。
私は大学のサークルで幹事長をしていましたが、なかなか全員が集まって活動することができない時期がありました。
また、40人以上が在籍しているため、全員が時間を合わせることが困難でした。
そのため、各部員に練習に参加しやすい時間帯をヒアリングし、柔軟に活動する時間帯を選べるように変更しました。
その結果、部員全員が活動に参加するようになりました。
貴社に入社後は、皆がより働きやすい環境を考え続け、問題が生じた際も柔軟に対応できるよう努力して参ります。(249文字)
例文4:傾聴力
私の長所は傾聴力があることです。
私は学生時代、飲食店でアルバイトをしておりました。
ある時期、アルバイトが楽しいと言っていた後輩が、辞めたいと言っていたので相談に乗ると、アルバイトでの人間関係が問題であることが判明しました。
そこで、アルバイトを辞めずに人間関係を修復できる道はないのかを一緒に模索しました。
その結果、後輩が今何をすべきかを一緒に考えることができ、退職を防ぐことができました。
その後、人間関係を修復でき、現在、後輩は以前よりも楽しくバイトに取り組んでいます。
私はこの長所を生かし、お客様の潜在的なニーズを引き出し、寄り添った提案を行っていきたいです。(281文字)
例文5:状況にうまく対応できる
私の長所は、周囲をよく観察し、状況に合わせた行動ができることです。
私は大学生の頃にゴミ拾いのボランティアに参加していました。
ボランティアに参加中、何をやればいいのかわからずに困っている人や疲れているがリタイヤしたいという旨をなかなか言い出せない人がおり、その方々に積極的に声かけを行いました。
その結果、あらゆる年代の方に活動中に相談されたり、話しかけてもらうようになり、チームワークの向上を感じることができました。
私はこの長所を生かし、周囲の変化を敏感にとらえ、1人1人が働きやすい環境づくりを行って行きたいです。(257文字)
例文6:困難な状況も冷静に分析できる
私の長所は困難な状況でも冷静に分析し、周囲の状況を考慮した解決策を提案できることです。
大学のゼミで行った大規模なプロジェクトにおいてこの能力を発揮しました。
地域の企業と連携して新製品のマーケティング戦略を立案するプロジェクトの途中で、予算が変更になり、2人が体調不良で休学し、プロジェクトの進行が大幅に遅れてしまいました。
しかし、予算の削減によってどの部分が影響を受けるのか、残ったメンバーでどのように業務を分担するかを検討し、一人ひとりに適切な役割を割り振りました。
結果としてプロジェクトは無事に完了し、クライアント企業からも高評価を得られました。
この経験を通じて、私は困難な状況でも冷静に分析し、最適な解決策を見つけ出す能力をさらに磨くことができました。
今後、この能力を貴社での業務に活かし、チームの一員として貢献していきたいと考えています。
特に、マネジメントやリーダーシップが求められる場面で、冷静な分析力と周囲への配慮をもって、解決策を提案し、プロジェクトを成功に導く所存です。
例文7:円滑なコミュニケーションを取ることができる
私の長所は円滑なコミュニケーションを取ることができることです。
大学のゼミで、地域の企業と連携して新製品のマーケティング戦略を立案するプロジェクトに取り組みました。
多岐にわたるタスクがあり、メンバー間で意見や方向性が食い違うことが多く、進行が遅れていました。
そこで私はまずメンバー一人ひとりの意見を聞き、それぞれの視点やニーズを把握した上でそれぞれの意見を統合しました。
また、定期的にミーティングも開催し、メンバー間のコミュニケーションを円滑にしました。
これによりプロジェクトはスムーズに進行し、企業からも高い評価を得られました。
この経験を通じて、私は円滑なコミュニケーションがチーム全体のパフォーマンスを向上させることを実感しました。
今後はこのコミュニケーション能力を活かし、プロジェクトの進行やチームビルディングにおいて貴社に貢献していきたいと考えています。
例文を参考にしてあなただけの自己PRを作成していきましょう。
長所をうまく伝えられないときの対処法
どんな人でも必ず長所はありますが、自分の長所をうまく伝えられる方もいれば、苦手な方もいらっしゃいます。
特に「伝える」ということに関しては苦手意識を持たれている方は多いです。
そんな方は下記を実践することをおすすめします。
- 自己分析をする
- 他己分析をする
- 企業分析をする
- エージェントを利用する
うまく伝えることができない原因は、伝えるポイントが明確になっていないことや、自分に自信がないことがあげられます。
上記のポイントを理解して一歩ずつ進んでいきましょう。
自己分析をする
まず自己分析をすることをおすすめします。
長所がうまく伝えられないことの原因のひとつは、長所を裏付けるエピソードがない、または弱いことが考えられます。
しかし、自分の長所は自分では気づきにくいですし、パッと考えただけですぐ明確になるものでもありません。
今までうまくいったことや熱中したことなどを書き出して、あなたの長所がどのように発揮されていたかを分析してみましょう。
自己分析についてさらに詳しく知りたい方はこちら
他己分析をする
自己分析と平行して他己分析もしてみましょう。
他人に長所をきいてみると今まで気づかなかったあなたの長所が発揮されている場面が見つかることもあるでしょう。
ただ単に長所を聞くのではなく、なぜそう思うのか、そう思った具体的なエピソードがあるかを聞いてみましょう。
相手は親や友人、バイト先の人などタイプの違う様々な人に聞くことがおすすめです。
違う視点・角度から色々な意見が出てくるでしょう。
他己分析についてさらに詳しく知りたい方はこちら
企業分析をする
志望している企業についても十分調べておきましょう。
自分の長所はわかっているが、どのように書いたり伝えたらいいのか分からない人は自分の魅せ方がわかっていません。
長所を話す際は、企業が求めている人物像に刺さるものをアピールすることです。
企業は自社とあなたのマッチ度を見ています。
企業が求める人物像とあなたの長所に共通する項目を見つけ出し、アピール内容を作り上げていきます。
企業研究をしてあなたの長所を活かせる業界や企業を探すことが大切です。
エージェントを利用する
企業に刺さる長所の書き方がわからない!という場合はプロの就活アドバイザーに相談してみることも方法のひとつです。
あなたの経験から長所を一緒に探し出してくれます。
エージェントでは長所だけでなく、自己分析全般・企業分析・面接対策など一貫して就活をサポートしています。
ひとりで頑張っていると、うまくいかない場合落ち込んでしまいやすいですし、最悪の場合投げ出してしまう恐れがあります。
そうならないよう、頼れるパートナーと一緒にゴールまで走り切りましょう。
周りを見て行動できることを長所としてアピールするために
今回は、自分の長所は「周りをよく見て行動できること」だということをアピールしたい方に向けて面接官に伝える際のポイントを解説しました。
伝え方で長所だけでなく短所にもなってしまう「周りをよく見て行動できること」を自己アピールする際には、上手に伝えていくことが大切です。
これまでの経験で得た具体的なエピソードを盛り込んで就職面接で自分の長所を伝えると強みとして好印象を与えることができるでしょう。
他にも長所でアピールしたい項目がある場合は、こちらの記事も参考にしてみてください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート