客室乗務員(CA)のインターンシップは、安全管理の意識や方法、マナーなど、社会人の基礎を学ぶのに大変魅力的な内容になっています。
CAの選考に進むか決めかねている人でも、インターンシップに参加する意味は大いにあるといえるでしょう。しかし、この職業は女子学生に非常に人気の高い職業で、多くの学生から応募が殺到します。生半可な気持ちで応募してしまうと、書類選考の時点で落とされてしまうおそれがあります。
そこで、選考を突破する志望動機のポイントを紹介します。
航空会社は「なぜ客室乗務員なのか」を知りたい
どの航空会社も、間違いなく「なぜ客室乗務員なのか」を聞きたいと考えていますので、最初に結論を述べることが大切です。
航空会社で募集している職種は、大きく分けて事務系の総合職、技術系、客室乗務員、そしてパイロットです。技術系やパイロットは専門職なので、多くの人は総合職か客室乗務員を目指すことになるでしょう。直接お客様に接する仕事がしたいという観点では、客室乗務員でなくともグランドスタッフという職種もあります。その中でもなぜ客室乗務員を希望するのかについて、納得感ある説明ができなければなりません。
多くの志望者にありがちな志望動機は「子どもの頃に飛行機に乗ったときに客室乗務員に親切にしてもらった。そのときから将来、自分も客室乗務員に就きたいと考えるようになった」というもの。
このような志望動機では、書類選考を突破することは難しいでしょう。
夢見る子どものままではキケン!憧れと現実のギャップ
このような志望動機が問題なのは、客室乗務員に対する憧れが先行しているからです。客室乗務員は、接客業でもあるので徹底的にマナーや接遇について学びます。
お客様に親切に接するというのは、ある意味客室乗務員にとっては特別なことではないのです。たしかに、華やかに見える職業ではあるものの、実際の業務は華やかなことばかりではありません。
忘れられがちですが、客室乗務員は保安員。何か起こったときには、冷静にお客様を非難誘導させるなど安全に対する知識や技能が求められています。
客室乗務員の目的は、飛行機を安全に運航させるためのオペレーションなのです。
なぜ客室乗務員の仕事に興味を持つようになったのかを語ろう
航空会社が客室乗務員として欲しい人材は、その会社のファンではなく、一緒に仕事をしてくれる人。したがって、航空会社はインターンシップを通じて、客室乗務員という職業について理解を深めてもらいたいと考えています。
インターンシップの志望動機でも仕事の難しさに触れたうえで、客室乗務員という仕事に関わっていきたいという熱意を示すことが大切です。
学生時代にしてきたアルバイトなど、実際の経験と客室乗務員を結びつけて、客室乗務員の仕事になぜ興味を持つようになったのかを話せるようにするとよいでしょう。
実際に客室乗務員として仕事をしている人に会って話を聞いてみたり、客室乗務員ではなくてもすでに社会人になっている人の話を聞いたりして、自分なりに社会人として働くというイメージを持っておくのもおすすめです。企業は単なる憧れや好きという感情ではなく、地に足のついた現実的な職業観を持ち得る人かどうかを見たいのです。
広告塔からプロフェッショナルへ!変わる客室乗務員の役割
航空会社の中には、欲しい人材を採用予定数まで採用できないという状況のところもあります。だからと言って、採用までのハードルが下がることは期待しないほうがよいでしょう。そのような状況を受けて、客室乗務員の役割も変わってきています。
かつては離職率も高く、広告塔のような役割を担っていましたが、プロフェッショナルとして長く働いてくれる人材が期待されるようになっています。
客室乗務員のインターンシップに受かること、客室乗務員になることは人生の目的ではありません。採用された後に何をしたいのか、どのような働きをしたいのかを語れるようになると、他の志望者よりも一歩進んだ志望動機になるでしょう。
志望動機な何度も添削を受けてブラッシュアップ
客室乗務員に限らず、志望動機は人に見せて何度も添削を受けることが大切です。できれば違った立場、年代の人に見てもらうのがおすすめです。
指摘を受けることはおもしろくないかもしれませんが、人の意見に耳を傾けると、どんどんブラッシュアップされていくはずです。