「リーダーシップは自己PRに使える?」 「リーダーシップはなぜ評価される?」 「リーダーシップをより良くアピールするにはどうしたらいい?」 自己PRでリーダーシップをアピールしたいのに、伝える方法がわからないと悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
本記事では、リーダーシップが企業に評価される理由をはじめ、リーダーシップを自己PRで効果的に伝えるためのポイント、リーダーシップをアピールするときの例文を紹介します。
これを読めば、企業が求めるリーダーシップのある人物像を把握したうえで、採用担当者の印象に残るような自己PRができるでしょう。
リーダーシップを自己PRでアピールしたい人、自己アピールがきちんと伝わっている手ごたえがなくて不安な人は、ぜひチェックしてみてください。
リーダーシップがある人とは
一般的にリーダーシップとは、チームの方向性を示したり、重要な場面で意思決定ができたり、他者を巻き込んだりする力を指します。プロジェクトやチームなどでメンバーをまとめたリーダー経験者はもちろん、役職にかかわらずこれらの能力を発揮できる人が当てはまるでしょう。
「リーダーシップ」は自己PRで強みとして使える?
リーダーシップは指導力や統率力とも言われる、自己PRでアピールできる能力の一つです。目立った実績がない人こそ、リーダーシップを発揮したエピソードを交えて伝えることで、自分の強みとして効果的にアピールできるでしょう。
就活でリーダーシップが評価されるのはなぜ?
就活においてリーダーシップは、会社というチームをまとめて引っ張っていくスキルとして評価されます。企業の採用担当者は自己PRを通して、チームをまとめてプロジェクトを進めたり、問題を解決したりできるようなリーダーシップを持つ人材を見極めようとしています。
チームをまとめられる
チームをまとめられるリーダーシップは多くの企業で必要とされています。基本的にチーム単位で仕事をするため、他者を巻き込んで取りまとめられる人材が求められているのです。
チームのまとめ方には、自らが先頭に立って引っ張るタイプ、周囲の人と協力しながら方向性を決めるタイプ、縁の下の力持ちタイプなどがあります。
プロジェクトを進められる
プロジェクトを進めるためにチームの方向性を決められるリーダーシップは、企業の推進力として期待されます。設定された目標を達成するためには、チーム全体を見渡しながらメンバーと協力してプロジェクトに取り組むことが重要です。
問題発見・解決能力が期待できる
問題を見つけて解決するために行動できるリーダーシップは、企業の目標を達成するために不可欠な能力とされています。現状の問題を発見し、解決策を提案するだけでなく、チームを引っ張って解決に導く実行力が求められます。
自己PRでリーダーシップを効果的に伝えるためのポイント
自己PRでリーダーシップがあることを伝える時は、以下のポイントに気をつけましょう。また、リーダーとしての経験や実績よりも、リーダーとしての資質をアピールする方が効果的です。
- 結論を先に話す
- 具体的なエピソードを盛り込む
- 達成した成果を伝える
- リーダーシップを仕事にどう活かすか明確にする
- 自分勝手な印象を与えないようにする
- 「リーダーシップ」の言い換え表現を使う
結論を先に話す
自己PRでは結論を先に話すことが大切です。PREP法と呼ばれる、結論(Point)、理由(Reason)、具体例(Example)、結論(Point)の順序で話すフレームワークを用いることで、アピールしたい内容がわかりやすく正確に伝わります。
具体的なエピソードを盛り込む
リーダーシップを発揮した具体的なエピソードを盛り込むと、自己PRの説得力が増します。リーダーの役割に就いたことだけでなく、行動と成果を簡潔に説明することで、入社後の姿を採用担当者がイメージしやすくなることが期待できます。
達成した成果を伝える
自ら判断してチームの成果を出した経験を伝えることは、リーダーシップをアピールするうえで必須の要件です。ビジネスでは結果や成果を出すことが重視されるため、リーダーシップを発揮した結果、周囲に良い影響を与えて成果を出せる人材の必要性は高いです。
リーダーシップを仕事にどう活かすか明確にする
リーダーシップの仕事への活かし方を具体的に伝えることで、採用担当者の印象に残る自己PRができます。入社後の活躍をイメージできるよう、業界研究や企業研究にも力を入れ、企業が求めるリーダーシップと自分との適合性を明確にアピールしましょう。
自分勝手な印象を与えないようにする
リーダーシップをアピールする時は、自分勝手というネガティブな印象を与えないように注意しましょう。チームを引っ張る牽引力と合わせて、メンバーと協力できる協調性を示すことが大事です。
チームを強引に引っ張るだけでは、メンバーに反感を抱かせてしまうこともあります。フィードバックにも柔軟に対応できたエピソードを交え、チームの利益を考えて行動できることを伝えるようにしましょう。
「リーダーシップ」の言い換え表現を使う
リーダーシップがある、とそのまま表現すると、具体的な人柄や能力のイメージがしづらいため、ありきたりな自己PRだと思われてしまう可能性があります。以下の3つのような言い換え表現を使い、リーダーシップの内容を明確に伝える工夫をしましょう。
1:自ら率先して動ける
「自ら率先して動ける」という表現は、真っ先に行動を起こすことでチームを引っ張ることができるリーダーシップの言い換えです。誰よりも早く問題を見つけ、メンバーを巻き込んで解決のために行動できる牽引力があることをアピールできます。
2:メンバーの意見を聞いてチームを活性化できる
「メンバーの意見を聞いてチームを活性化できる」という表現は、コミュニケーションを通してメンバーのモチベーションを上げられるリーダーシップの言い換えです。意見を言いやすい雰囲気作りが得意なこと、協調性があることをアピールできます。
3:重要な局面で冷静な判断を下せる
「重要な局面で冷静な判断を下せる」という表現は、物事を俯瞰で見て自分で考えて意思決定ができるリーダーシップの言い換えです。プレッシャーのかかる局面でも目標を達成するために仕事の優先順位を決める判断力があることをアピールできます。
【職種別】履歴書の自己PRでリーダーシップをアピールする時の例文
履歴書やESなど書類の自己PRでリーダーシップをアピールする時の例文を、志望する職種別に紹介します。リーダーシップを発揮した具体的なエピソードを簡潔にわかりやすく伝える書き方を意識しましょう。
営業職の場合
私の強みは自ら率先して動けるところです。大学ではボランティアサークルに所属し、サブリーダーとしてメンバーの手本となる行動をするよう心がけながら、学内や地域の困り事の手助けをしてきました。
私は日頃から、駅から大学への道中にある公園にごみが落ちていることが気になっており、定期的にごみ拾いをしてはどうかと提案しました。メンバーで意見を出し合い、ごみゼロの語呂合わせで覚えやすい5月30日から、毎月30日に活動することにしました。
夏休みにも集まってごみ拾いをしていたところ、近隣に住む方や、公園に遊びに来ていた家族連れの方が飛び入り参加してくれたことがありました。交流する中で、私と同じように公園のごみに困っていたこと、ごみ拾いの活動に感謝してくれていることを知りました。
私はこの経験から、自らの行動が身近な人だけでなく、地域をより良くするきっかけになることを実感しました。貴社においても常に問題意識を持ち、自ら率先して動くことで解決していきたいと考えております。
事務職の場合
私の強みは、周りの意見をまとめて問題を解決できるところです。私は大学の自治会で書記をつとめ、会議でのメンバーの意見をわかりやすくまとめて共有しやすいよう工夫していました。
学園祭のテーマについて実行委員会と合同で話し合った際、言葉の響きの良さにこだわるあまり、中身のない意見が多く出たことがありました。私は、学園祭に込めた思いを言葉にする方が大事ではと指摘し、最終的に全員が納得できるテーマを決めることができました。
貴社においても縁の下の力持ちとしてメンバーの意見をまとめてサポートし、仕事を円滑に進められる環境作りに貢献したいと考えています。
販売職の場合
私は、周囲の人と協力して目標を達成することが得意です。アパレルショップでアルバイトをしていた時、自分で問題点を見つけて他のメンバーを巻き込んで解決策を実践した経験があるからです。
店長から月間ノルマが達成できずに悩んでいることを聞き、売り上げを伸ばすことを意識して働くようになりました。そして、お店の入り口で足を止めたのに、店内に入らないお客様が多いことに気づき、新規のお客様が入りやすい雰囲気づくりを提案しました。
アパレル経験の豊富な先輩店員の皆さんから具体的な案を出していただき、メンバー全員で声をかけ合いながら一丸となって改善に取り組みました。その結果、売り上げは前月の2倍となり、無事にノルマを達成することができました。
貴社においても、問題をいち早く見つけてチームで共有し、メンバーと協力して解決し、売り上げアップなどの目標を達成していきたいと考えています。
【職種別】面接の自己PRでリーダーシップをアピールする時の例文
面接の自己PRでリーダーシップをアピールする時の例文を、志望する職種別に紹介します。書類の自己PRをもとに、自分の言葉で論理的にわかりやすく、企業への思いも伝えるよう意識して話しましょう。
営業職の場合
私は、俯瞰で物事を見て問題を解決することが得意です。私は大学のバレーボールサークルに所属し、地区大会での優勝を目標に活動しました。
そもそも、私たちのサークルは大会優勝を目指す人もいれば、友達との交流が目的の人もいました。全員が同じトレーニングをこなすことに無理があると感じた私は、思い切ってチームを2つに分けることを提案しました。言わば、勝ちに行くチームと楽しむチームです。
勝ちに行くチームは体力やテクニックなど個々のスキルアップのためのハードな練習、楽しむチームは交流を活性化するための模擬試合が多めの練習をしました。お互いを尊重しながら、それぞれが目的に合った有意義な活動ができるようになりました。
残念ながら優勝はできませんでしたが、悔いの残らない試合をすることができたと、チームメイトに感謝されました。御社においても、冷静に物事を見て問題を発見し、取引先や社内の皆が満足できるような解決策を提案し、実行したいと考えています。
事務職の場合
私は、周りの人と協力しながら、物事を効率よくこなせるように働きかけることができます。
大学の卒論ゼミでメンバーと合同で論文作成した時、ゼミ長として役割分担やスケジュール管理を担いました。論文のテーマは全員で意見を出し合い、地域の神社仏閣を取材し、民俗学的な特徴や歴史的背景をまとめて発表することに決めました。
私は各々の希望を聞いたうえで、フィールドワーク、文献収集、執筆、校閲、プレゼンテーションという作業工程ごとに担当を分け、効率アップを図りました。それぞれの進捗状況に気を配り、作業が遅れている場合は他のメンバーにも協力してもらいフォローしました。
卒論発表会では、論文の質の高さとチームワークの良さから優秀なゼミと評価されました。御社においても、共に働く仲間の様子に気を配り、業務を効率よく進められるように協力できる環境作りをしたいと考えています。
販売職の場合
私の強みは、積極的なコミュニケーションを通し、チームワークが円滑になる雰囲気を作れることです。
私がホールのアルバイトをしていた飲食店では、混雑時に焦りからお互いの口調や態度がきつくなり、ミスの悪循環が起こりやすくなることが問題になっていました。私はより深い信頼関係を築く必要性を感じ、親より年上の人にも自分から声をかけて交流しました。
仕事とは関係のない雑談であっても、話をよく聞くうちに相手の価値観を知り、共感できることが増えていきました。その結果、その人が苦手なことや困っていることをフォローし、混雑時のミスを事前に防ぐことができ、職場の雰囲気も明るいものに変化していきました。
御社においても、周りの人とのコミュニケーションを大切にし、気持ちよく仕事ができる雰囲気作りに貢献したいと考えています。
リーダーシップを自己PRで積極的にアピールしよう
新卒・転職にかかわらず、リーダーシップは自己PRで企業から評価される能力です。自分のリーダーシップが入社後にも役立つことを採用担当者にイメージしてもらえるよう、具体的なエピソードを交えて印象に残るアピールをしましょう。