【弁護士になりたい】大学1年生から予備試験合格を目指す!1年生で目指すメリットや学習のポイントを解説!

【弁護士になりたい】大学1年生から予備試験合格を目指す!1年生で目指すメリットや学習のポイントを解説!

はじめに 

弁護士になりたいと志している方のなかでも、大学生のうちに何を進めておくべきか、具体的にはっきりとつかめないでいる方も多いかと思います。

効果的に資格習得をするには、いつまでにどの資格を取っておくべきか、どのような学習をしたらよいかを、事前にきちんと把握しておくことがとても大切です。

なぜなら、弁護士になるには司法試験を受ける必要があります。

またその資格を取得するには法科大学院を修了するか、予備試験を受ける必要があるのです。

大学在学中にこれらの資格を取得する人が多いこともあり、大学1年生から準備を進めておくと、余裕をもって受験できます。

今回は、予備試験の詳細から、大学1年生で合格を目指す効果的な学習方法まで、詳しくご説明いたしましょう。

【大学1年生で予備試験合格へ】予備試験の概要

弁護士になるため、司法試験を受ける資格には、法科大学院を卒業するか予備試験に合格する必要があると上述いたしました。

予備試験は法科大学院に通うよりも経済的、時間的な負担も少ないといったメリットがあります。

大学1年生からでも予備試験に合格して資格を得ることは、弁護士を目指すにあたって大きなカギとなります。

その詳細をきちんと理解して取り組むことが大切です。

まずは予備試験の詳細として、試験内容、試験日程、合格率について解説していきます。

試験内容 

まずは予備試験の内容について、項目ごとにご説明いたします。

試験は短答式試験、論文式試験、口述式試験と3つの項目に分かれており、それぞれ採点基準や合格ラインが異なります。

予備試験合格をねらうには、これら3つの各項目をきちんと理解して学習し、試験に臨むことが重要なポイントです。

またこれらの項目に分かれている予備試験の学習は、司法試験の合格にそのまま直結するほど影響をおよぼします。

短答式試験、論文式試験、口述式試験の試験内容を把握し、それぞれの詳細を事前にしっかりと確認しておきましょう。

短答式試験 

短答式試験では、正しい答えを選ぶ選択式の回答方法になります。

試験科目は下記の8科目あります

・憲法
・民法
・刑法
・商法
・民事訴訟法
・刑事訴訟法
・行政法
・一般教養

どの科目でも、それぞれ問いに対する答えを選択して回答する形式です。

短答式試験はマークシート式であり、判例知識や条文知識を問われる試験のため、六法全書の持ち込みは禁止とされています。

しかし、すべての問題に回答する必要はありません。

指定された数だけ選んで回答すればよいのです。

したがって、数多くある問題のなかから、自身がより回答しやすい問題を選べます。

この短答式試験の配点は、法律7科目が各30点、一般教養が60点の合計270点満点、合格点は165点から170点程度とされています。

一般教養からは、日本史・世界史・文学・論理学などの文系科目のみならず、物理や数学などの理系科目も出題されるので、事前に理系科目もきちんと学習しておくことが大切です。

論文式試験

論文式試験は、記述式の回答方法の試験になります。

出題形式は、A4用紙1枚~数ページにわたる事例が書かれているものを読み、その答えをA4の白紙4枚に記述する方式です。

こちらの試験では、六法の持ち込みが許可されているため、参照しながら問題を解いていきます。

試験科目は10科目あり、必須科目と選択科目があります。

(必須9科目)
・憲法
・民法
・刑法
・商法
・民事争訟法
・刑事訴訟法
・行政法
・実務基礎科目(民事・刑事)※予備試験独自の科目
(以下8科目から1科目選択)
・倒産法
・租税法
・経済法
・知的財産法
・労働法
・環境法
・国際関係法(公法系)
・国際関係法(私法系)

試験時間は、憲法・行政法が合わせて2時間20分であり、刑法・刑事訴訟法は合わせて2時間20分、民法・民事訴訟法・商法が合わせて3時間30分、民事実務・刑事実務が合わせて3時間、選択科目が1時間10分とされています。

試験時間を合計すると、12時間20分にもおよぶため、予備試験のなかでも特に力量と体力が試される試験です。

配点は各50点配点で500点満点とされ、合格点は500点満点中210点程度とされています。

2022年から試験内容が変更 

論文式試験では、2022年から試験内容が変更されています。

2021年までは、以下の10科目でした。


・憲法
・民法
・刑法
・商法
・民事争訟法
・刑事訴訟法
・行政法
・実務基礎科目(民事・刑事)
・一般教養

2022年からのものと比べると、内容や回答量は少ないのが特徴です。

2022年以降は一般教養に代わり選択科目が追加されており、試験の内容が増えているほか、内容も新たな学習が必要となります。

そのため過去問などを用いる際は、選択科目の内容が載っていない可能性もあるため、注意が必要です。

学習の際には、以下の新しく追加された8科目について、きちんと理解しておきましょう。

・倒産法
・租税法
・経済法
・知的財産法
・労働法
・環境法
・国際関係法(公法系)
・国際関係法(私法系)

口述式試験 

口述試験とは、問いかけられた問題に対して、その名前のとおり、口述で回答する試験です。

民事実務・刑事実務に関する問題が出題され、その答えを試験官に口頭で伝える、面接方式になります。

口述試験では、法務省から出題テーマのみが発表されるので、その出題される問題はその場でしかわからないようになっているのが特徴です。

口述試験は2日間に分けて実施されており、それぞれ午前・午後部で分けられています。

試験官は、主査と副査の2名です。

それぞれから口頭で問題が出題され、それに答えていく形式と、予備試験独自の出題形式で問題が出されることをしっかり覚えておくことが大切です。

また、試験科目は民事実務と刑事実務の2科目があります。

民事実務は民法と民事訴訟法、刑事実務は刑法と刑事訴訟法が土台となっていることをきちんと把握しておきましょう。

採点方法としては60点を基準とした加減方式になっています。

合格者はプラスマイナス3点程度に収まる場合が多く、それ以上の減点がある場合には不合格となるので注意が必要です。

試験日程 

予備試験の試験日程は、年に1回です。

試験ごとに開催される時期は異なり、短答式試験、論文式試験、口述式試験の順で実施されます。

短答式試験は毎年5月下旬ごろ、論文式試験は7月上旬ごろ、口述式試験は10月下旬ごろとされ、約半年間かけて行われますが、その日程は年によって少々移動している場合もあります。

必ずしも昨年と同じ日程で実施する決まりはないため、受験する際は必ずホームページなどをチェックして、下調べしておくようにしましょう。

また試験日程を事前に確認することで、その試験に向けて効果的に学習ができるよう、スケジュールを管理することがとても大切になります。

日程から逆算して自身の学習法をきちんと管理し、試験で力を発揮できるよう心がけましょう。

合格率

予備試験は難関とされており、その合格率も毎年厳しい数値があらわれています。

最終合格率は毎年約3%です。

合格するには相当な学習量が必要です。

試験ごとに合格率を算出すると、短答式試験は毎年20%前後、論文式試験20%前後なのに対して、口述式試験は約90%とされています。

そのため、口述式試験の前に実施される、短答式試験と論文式試験をいかに攻略できるかどうかが、合格をつかむカギとなるのです。

合格を目指すには、まずその2つの試験で必要とされる知識やスキルを、十分に理解しておきましょう。

【大学1年生で予備試験合格へ】大学1年生から予備試験合格を目指すには

予備試験は、学習に費やす時間や、その力量も多くを要します。

大学1年生から合格を目指すには、事前にそのメリットやデメリット、方法やスケジュールをきちんと確認してから、受験するかどうか判断することがとても大切です。

また学習する方法としても、予備校に通って勉強をするのか、独学で勉強をするのかなど、具体的に決めておくことが必要になります。

まずは合格を目指す前の下準備をしっかり整えられるよう、これらの詳細をきちんと押さえておきましょう。

大学1年生が予備試験合格を目指すメリット

大学1年生から予備試験合格を目指すメリットとしては、大学在学中に司法試験の合格を目指せる点があります。

1年生から試験を受けて学習を重ねることによって、大学2年生または3年生で予備試験合格を目指せ、4年生で司法試験合格が目指せるようになるといった形です。

予備試験だけでなく、司法試験まで大学在学中に合格することで、弁護士で必要とされる知識や能力をより吸収する時間的余裕が生まれます。

また予備試験に受かることで、合格者専用のインターンに参加できるのも、メリットの1つです。

大学1年生が予備試験合格を目指すデメリット

大学1年生から予備試験合格を目指すことによって生じるデメリットとしては、学習や試験対策の忙しさにより、学生ならではであるサークル活動や、イベントなどの遊びに時間を割きづらくなる可能性がある点です。

特に学生生活がスタートしたばかりの1年生にとっては、大学の授業についていくので必死になってしまい、思うように予備試験の学習が進められないというケースもあるでしょう。

また試験の難易度が高いために1度で合格できず、何度も学習や対策を繰り返すことが必要になる場合も多くあります。

ハードな学習に耐えて続ける忍耐力や、継続力が必要になるのも、1年生から試験合格を目指すにあたって必要とされることを覚えておくようにしましょう。

予備校に通うか独学にするか

大学1年生から予備試験の合格を目指すにあたって、予備校に通うかどうかは大きな選択の1つになります。

時間に余裕のある場合は、独学で取り組むことも可能です。

しかし1度の試験で合格を目指す場合や、在学中に司法試験合格を目指すのであれば、予備校に通って学習するのがおすすめになります。

どちらを選ぶにあたっても、自身のスケジュールや、学習方法に合わせて、適している取り組み方を選ぶことが大切です。

ここからは、それぞれのメリットや特徴などのポイントを解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

予備校に通う場合

予備試験の合格を目指すにあたって、予備校に通うという選択肢は、効果的に学習を進められる1つの方法になります。

最大のメリットは、予備校の講師の指導や意見を取り入れながら、正しい方向に学習を進められる点です。

特に論文式試験の対策においては、客観的な評価・指導がなければ難しく、独学で進めるのは難しいとされています。

予備校に通っていると、書いた論文の添削してもらうことで、より多くの視点から自身の改善点を見つけられます。

また、スケジュール管理やモチベーションの維持、法律の改定が起きたときの情報収集なども、予備校に通っていれば自然と把握できるのも、メリットの1つです。

予備校にはさまざまな種類があり、良心的な価格設定の予備校や、オンライン講座などもあります。

予備校に通う際は、自身の経済事情やライフスタイルに合わせて、適切な学校を選ぶようにしましょう。

独学をする場合

独学の場合は、費用を抑えられるのが最大のメリットです。

また学習する時間帯やスケジュールも自身で管理することになるので、日常生活に余裕をもって学習に取り組むことができます。

独学で学習することのポイントとしては、少々デメリットとなる部分があるのも事実です。

講師がいないため、インプットに時間がかかってしまったり、勉強の方向性を間違えて迷走してしまったりする可能性があるのをしっかり覚えておきましょう。

ただ独学においても、予備試験合格者の勉強法を吸収したり、周りにいる合格者に聞いてみたりすることで方向性を間違えないようにする工夫はできます。

しかし独学だと多くの時間が掛かってしまうリスクもあるため、在学中の合格が厳しくなることも少なくありません。

独学で挑む場合は、より学習方法に注意して取り組むことが大切です。

【大学1年生で予備試験合格へ】予備試験の学習のポイント

予備試験に合格するには、その学習法も工夫してより効果的に取り組む必要があります。

学習のポイントとしては、難しいとされている論文式試験、短答式試験に重点を置き、学習していくことが大切です。

勉強にかける時間の取り方としては、論文式試験の知識を把握しながら問題を解く、短答式試験の内容を繰り返し解く、そして口述式試験の練習をする、という順で進めていくのがおすすめの学習法になります。

ここからは、各試験のそれぞれのポイントを確認していきましょう。

短答式試験の対策

短答式試験の学習方法としては、何度も繰り返し問題を解くことが効果的な方法です。

8科目を短答式試験では、受験することになります。

それぞれの科目において、問題を繰り返し解き直していくことで、苦手な問題や得意な問題がわかるようになっていきます。

そうして何度も解いていくことで、正解や回答しやすい問題を選ぶ感覚を身についていき、試験で本領を発揮できるスキルが得られるのです。

また、同じような問題が何度も出題されることもあります。

繰り返し解いていくことにより、徐々に過去問の傾向がわかってくるのも、この学習方法の特徴だといえます。

実際の試験もマークシート方式であるため、事前に何度も回答を繰り返して、その感覚に慣れさせましょう。

また、感覚が身につけば、知識も入ってくるようになります。

徐々に慣れてきたら、知識が身について瞬時に答えられるになった科目や問題は避け、苦手な分野を集中的に解いていくようにしましょう。

論文式試験の対策

試験のなかでも特に難しいとされる論文式試験では、その対策も十分に力を注ぐ必要があります。

論文式試験では、回答となる記述量がA4の用紙4枚分と膨大で、予備試験最大の山場とされているのです。

そのため予備試験に合格できるかどうかは、論文試験を攻略できるかどうかに左右されているといっても過言ではありません。

対策は、テキストや過去問での演習を中心に行うのがおすすめです。

論文式試験での記述は、自身の意見や考えをいかに文章にして、優れた回答をできるかがとても重要なポイントになります。

そのためテキストや過去問を通して、記述を繰り返していくことで、考えをアウトプットするスキルがとても大切なのです。

また、論文式試験も短答式試験の学習法と同じように、演習で記述を繰り返していくことによって、過去問で出題傾向がわかります。

さらにいえば、アウトプットを重ねることで、知識も定着しやすくなります。

各分野の知識をインプットした状態で、論文式試験の問題を解いてアウトプットすることで、より効率的に知識を身につけられるのでおすすめです。

論文の書き方がまだよくわからないうちは、最初は答案を模写することも効果的な勉強法になります。

インプットとアウトプットの同時並行で、効果的に勉強を進めましょう。

口述式試験の対策

口述式試験の特徴としてあげられるのが、論文式試験の合格発表から口述試験の試験日まで 2週間しかないという点です。

そのため、論文式試験の結果発表を待ってから、勉強を始めるのでは遅いとしっかり覚えておきましょう。

論文式試験の合否に関わらず、口述式試験の対策は前もってしておくことが大切です。

また口述式試験では、毎年法務省から出題テーマの発表があるだけで、問題自体は公表されないという特徴があります。

そのため、発表されたテーマをもとに、過去の回答者の例を確認しながら、口頭での演習を繰り返すことが、対策の1つです。

対策で重要視されるのが、今まで触れられなかった、民事保全法や民事執行法、要件事実という分野を質問される可能性があることも頭に入れておきましょう。

勉強の開始時期としては、論文式試験のあとを目安にしておき、まずは論文式試験に集中することがおすすめです。

論文式試験の終了後、合格発表を待たず、口述式試験のテーマや各分野に注意して、本格的に勉強を開始するようにしましょう。

まとめ

今回は、予備試験の詳細や、大学1年生からでも合格を目指す効果的な方法について、ご説明いたしました。

予備試験の合格を目指すには、短答式試験、論文式試験、口述試験のそれぞれにおいて、効果的に学習を進め、確実に知識を身につけていく必要があります。

またその合格率や出題形式から、その学習方法も、自身のスタイルに合わせて選んで実行することがとても大切です。

予備校に通うのか、独学で取り組むのかということも大事ですが、自身が司法試験に合格してライフプランを設計していくにあたって、いつまでに予備試験合格を目指すのかという学習スケジュールの管理がとても重要になっていきます。

その点、大学1年生から予備試験合格を目指して学習していくのは、今後の勉強の際にも、時間的ゆとりをもてるチャンスになります。

取り組む際は、事前の下調べをしっかりして、予備試験への合格に役立てるようにしましょう。

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