【レポートに役立つ】通信業界の業界研究

はじめに

業界研究の名前は知っていても、どうやって研究を進めたら良いかわからない、という人も多いのではないでしょうか。

業界研究は、特定の業界について理解を深めることを目的として研究です。

通信業界という、あまりよく知らない分野について業界研究をする必要がある場合、業界分析できるかどうか、特に不安になるかもしれません。

業界研究はやり方さえ覚えてしまえば、馴染みのない業界について研究することも難しくありません。

ここでは、通信業界を例にとって業界研究のやり方について解説します。

業界研究はなぜ必要?

「就活に業界研究は必要だ」とよく言われますが、就職で有利になり、内定を貰える確率が高くなる、というのが大きな理由です。

業界研究をすることで、その業界について理解が深まります。

就職を志望する業界について詳しく知ると、自分がその業界に向いているかどうか見極めることが可能です。

業界について深く知るということは、その業界が求めている人材と自分の素質や強みをマッチングさせやすくなりますし、的を射た質問も出てきやすくなります。

それだけでも面接や書類選考において有利になるのではないでしょうか。

通信業界は、就活生にとって人気のある業界の一つです。

内定を得るために業界分析や企業分析を真剣にしている就活生も少なくありません。

その中で就職を実現させるには、業界研究が不可欠で、それをもとに就活を展開させていくことが望まれます。

企業研究とは何が違うの?

企業研究は、特定の企業について理解することを目的としています。

業界研究とセットで語られることがありますが、業界の全体像について把握することを目的とする業界研究とはこの点で異なるのです。

企業研究は、その企業の基本情報(代表者氏名、上場区分など)や企業理念、事業内容、営業利益や競合企業などについて調べます。

企業について深く掘り下げることで、企業自体に理解を深めたり、企業を取り巻く環境について把握したりするのです。

企業を取り巻く環境には、業界内における企業の立ち位置や競合企業の存在が関係してきますが、業務研究を事前にしておくことで、企業の立場を理解したり、他社と比較したりすることがスムーズになります。

【通信業界】業界研究のやり方・研究の例

業界研究には決まったルールはありませんが、主な流れは、研究対象となる業界と分析する項目を決め、必要な情報を収集、それをまとめるというステップで進みます。

研究に必要な情報源は、インターネットや書籍、新聞、テレビなど多岐にわたります。

特にオススメは就職サイトや就職雑誌です。

就活生を意識した情報が満載ですし、業界研究に必要な情報をわかりやすく説明している点に特徴があります。

業界研究で不可欠と言われているのが『就職四季報』と『業界地図』です。

どちらも業界について理解を深めることを目的としていますので、必ず目を通しておきましょう。

ニュースや新聞は、業界の動向やトレンドを知るために欠かせません。

ただ、やみくもに情報を収集すると、「何の情報収集をしているのかわからない」ということになってしまいますので、分析する項目を常に意識しながら情報に接することをオススメします。

業界研究の具体的なやり方について、通信業界を例に取って説明しますので、何について分析したら良いかわからない、という場合は、参考にしてください。

【通信業界】1通信業界の概要と現状

通信業界は、通信業と放送業で構成されています。

通信業とは携帯電話などの移動通信に関する事業を展開していて、通信電波の供給などが主なサービスです。

放送業とは通信電波を使った事業のことで、テレビ放送やラジオ放送がよく知られています。

テレビは一家に一台、携帯電話は一人一台と言われているこの時代、通信業は最も身近な業界の一つです。

通信業界とIT業界は、切っても切り離せない関係にありますが、IT技術の進歩で、通信業界もそれにあわせて常に変化が求められています。

【通信業界】市場規模

総務省が発表した『情報通信白書平成30年版』によりますと、2016年度の通信業界の市場規模は、94.4兆円でした。

これは全産業の中で最も大きな規模となります。

通信業界の生産額は、ITバブルがはじけた2000年から2015年の間に下降・上昇と不安定になりましたが、2016年には、全産業の9.6%を占めるまでに増加しました。

通信業界の中でも通信業がシェアを伸ばし、順調に推移しています。

好調な業績の背景には、スマートフォンの普及があり、通信業の主力商品となっているのです。

放送業の収益は微増に留まり、広告費が思うように伸びないことが、原因として考えられます。

放送業にとってメインの収入源である広告は、テレビからインターネットに移行しつつあり、今後は市場規模が縮小する可能性も懸念されています。

【通信業界】現在のトレンドとなっている事柄

通信業はスマートフォンの普及が一段落したため、微増に留まる傾向にあります。

今後通信業を活気づける起爆剤として注目されている5G(第5世代移動通信システム)ですが、法整備や実験段階であるため、特需を迎えるにはまだ時間がかかりそうです。

スマートフォンの需要が頭打ちになっている中、格安スマホの普及に各企業が注目しています。

楽天をはじめ、イオンやBIGLOBEなど複数の企業が、格安スマホの販売に乗り出しました。

放送業の収益は、微増で推移しています。

放送業の収益を左右する広告費は、テレビからインターネットに移行する動きが見られ、2018~2019年のテレビ広告費は、前年に比べ1.8%減りました。

一方、インターネットの広告費は、前年から16.5%伸びるという結果になったのです。

電通によると、2019年度の国内総広告費は6兆9,381億円で、インターネット広告費は2兆1,048億円と、テレビ広告費の1兆8,612億円を上回りました。

【通信業界】どのような事業を行っているか

通信業界は、通信業と放送業の2種類に大きく分けられます。

通信業は、携帯電話など通信端末の販売や通信電波の供給などを中心に事業を展開しているのです。

通信業界の事業内容は、通信端末を提供する・通信インフラを整備する・通信サービスやコンテンツを消費者に提供する・コンテンツを制作するの4つが、メインの4つになります。

通信電波を供給するには、通信インフラを整えることや必要に応じて電気工事が必要になりますが、それも通信業の事業に含まれます。

リモートワークなど働き方の多様化に伴い、ネットワークシステムの開発が求められるようになりました。

常に新たな事業が誕生しているというのが、通信業の傾向です。

放送業は、テレビ放送や番組制作といった仕事のほか、CMスポンサーの獲得などが主な事業になります。

【通信業界】2通信業界の主な企業や企業に関する情報

通信業界は、大手企業によってシェアが独占されているという特徴があります。

通信業界で活躍する企業を知ることで、通信業界に身を置く企業の特徴や企業を取り巻く環境が見えてくるでしょう。

通信業界の企業という側面から研究を進める場合、「主な企業」「関連する業界」「通信業界内でのシェア率」「平均利益率」の4つに絞ることがポイントです。

【通信業界】主な企業

通信業界の主な企業は、1985年に始まった通信自由化当初から、ほぼ変わりません。

通信業界に大きな影響を与えている企業は、NTTグループ(NTT・NTTドコモを含む)、ソフトバンクグループ、KDDIの3社です。

NTTグループは、日本電信電話公社の民営化に伴い誕生した企業で、複数の通信関連会社を持ち、幅広い通信事業を展開しています。

NTT西日本・NTT東日本など、地域通信事業ではほぼ寡占状態で、移動通信事業でも、高いシェア率を誇るのです。

国際通信事業は、NTTコミュニケーションズが手掛けています。

NTTグループの業界シェア率は高く、NTTとNTTドコモが、売上高の上位に名を連ねるほどです。

KDDIは、NTTのライバル企業として通信業界の一角を占め、固定通信事業とモバイル事業においてシェアを伸ばしています。

損害保険やケーブルテレビへの参入など、通信事業以外でも積極的に事業を展開、2001年から2017年にかけて、連続増益を達成しました。

ソフトバンクグループ株式会社は、1981年に設立され、通信業界の大手企業として成長を遂げました。

携帯電話事業をメインに、Yahoo!ブランドを活用したインターネット事業や国際通信事業の開拓、AI技術や5Gの導入など、トレンドに敏感で、常に新しい試みに挑戦しています。

【通信業界】関連する業界

通信業界は、通信端末の提供・通信インフラの整備・通信サービスの提供・コンテンツ制作と、主に4つの事業で成り立っています。

通信端末の製造には電機メーカーが大きく関わっていますし、通信インフラの整備には、電気業界の大手企業が参入しています。

通信サービスやコンテンツを消費者に提供するのは、通信業界がメインですが、提供するコンテンツの作成は、デジタルコンテンツ業界が手掛けるのです。

【通信業界】通信業界内でのシェア率

通信業界内のシェア率は、NTTドコモがトップで(約39%)、その次にKDDI、ソフトバンク、MVNO(仮想移動体通信事業者)と続きます。

MVNOと呼ばれる企業は、独自の移動体通信サービス(PHSなど)で携帯電話事業を展開しているのです。

通信業界内のシェア率はこのように、大手3社とMVNOによって占められていますが、楽天が参入を始めたことにより、今後変化が現れると予測されます。

売上のシェア率(2018~2019年)を見ると、NTTが34.9%で、ソフトバンクグループ、KDDI、NTTドコモと続いているのです。

NTTとNTTドコモのシェア率を合計すると50%近くにもなり、NTTが通信業界内で強い影響力を持っていることが窺えます。

【通信業界】平均利益率

通信業界の利益率トップ38位の平均利益率(2018~2019年)は3%です。

利益率の伸びは、前年比6.1%となりました。

上位1~6位までは10%以上の伸びを見せたものの、38位の企業はマイナスに転じるなど、格差の激しさを物語っています。

【通信業界】3業界の将来性・未来予想

インターネットの普及やIT技術の発展などで、通信業界は転換期を迎えています。

テレビやメディアの影響力はいまだに健在ですが、広告費の変化に代表されるように、今後放送業は苦境に立たされる可能性があるのです。

通信事業は大手3社の独占状態が続いていますが、楽天モバイルなど他企業の参入が始まるなど新しい動きが見られ、今後の展開が注目されます。

ICT(情報通信技術)を導入したまちづくりに取り組む地方自治体が増えているのです。

ICTの関わり方によって、通信事業が活気づく可能性がありますので、研究開発に取り組む企業は、需要が伸びる可能性があります。

通信事業の主流は4Gですが、5Gに移行することで、新たなサービスや商品が生まれる可能性も出てきます。

通信業界を取り巻く環境は目まぐるしく変化しているのです。

従来の方法では通用しない部分も多くなりますので、社会や政治情勢にアンテナを張り、業化の成長を握る鍵を見つける必要があります。

【通信業界】最後にわかったこと・感想を書こう!

通信業界について一通り調べたら、研究を通して気づいたことや感想を書きましょう。

研究を始める前と後で業界の見方が変わったり、興味を覚えたりしたことでもかまいません。

研究を通して得た気づきや感想を書くことで、業界についての理解度が把握できますし、業界の特徴と自分の強みとをマッチングさせることにも役立ちます。

【通信業界】まとめ

通信業界を例に、業界研究のやり方について見てきました。

良い業界研究を作成するには、業界の全体像を掴むための分析項目を設定することと、十分な情報を収集することが必要です。

良い業界研究を作成すれば、良い企業研究を進めることにつながります。

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