マークアップエンジニアってどんな職業?必要なスキルや将来性を徹底解説

はじめに

Webサイトのデザインが複雑化し規模が拡大する中、マークアップエンジニアの仕事はさらなる広がりを見せています。

誰もがユーザーとしてサイトを訪れる際、快適に閲覧できてスムーズに目的が達成できるサイトは非常に好感が持てますし、使い勝手の良いサイトはまた利用したくなるのが当然でしょう。

そうした優秀なサイトを構築するためには、IT知識のみならず構造や導線も意図したデザイニングセンスや内部SEO対策に関する知識も必要とされます。

そんな業務の範囲の広いスキルを持つマークアップエンジニアの仕事について解説します。

 現在の日本のIT市場

マークアップエンジニアの仕事を理解するために、まずは現在の日本のIT市場状況に目を向けてみましょう。

IT専門調査会社のIDC Japan株式会社(東京都千代田区)が2020年2月17日に発表した国内ITサービス市場予測によると、日本国内のITサービス市場は今後も堅調な成長を継続する見通しとなっています。

これはマークアップエンジニアに限らず、IT業界に携わる人間にとって大きな追い風と言えるでしょう。

 国内IT市場規模

IDC Japan株式会社の当初の予測では、2020年は前年までのPC更新需要が一旦落ち着き、一定の減速が予想されていました。

それでも多くの企業が働き方改革により、業務効率化を目的とした新規システムの開発は堅調となる見通しでしたが、その状況も急速に変化しつつあります。

すでに5G関連の投資で市場全体は回復傾向にありましたが、周知のとおり首都圏を中心にテレワークを可能とする環境整備が急務となり、企業のデジタル化が急速に加速すると見られます。

もともと大規模イベントを控え、ITを活用したデジタルトランスフォーメーションに着手した大企業が多い東京都でしたが、IT支出はさらにプラス成長を維持するものと見られます。

 IT市場の伸び率

国内IT市場の伸び率は2015年から緩やかに成長を始め、2019年には前年比3.4%と大幅なプラス成長となりました。

IDC Japan株式会社が予測した2018年から2023年の伸び率は、年間平均成長率2.4%となっており、2020年以降は平均で前年比1.0%増のGDP成長率が見込まれています。

PC更新特需は一旦落ち着くものの、多くの企業が働き方改革のため既存システムの刷新や新規システムの導入・開発を実施し、ソフトウェア開発を中心に市場がけん引される見込みです。

また2021年以降はスマートフォンの更新需要がメインとなり、2022年からは5G関連の本格化により国内IT市場は全体が拡大されると予測されています。

 30年後のIT市場

30年後となる2050年、どのような未来の姿になるかは想像の域を出ません。

経済アナリストの中には、情報システム構築さえもAIが代替する時代が訪れるという予測もあります。

定型デザイニングや検証などの作業をAIが代替する時代はもっと近い将来訪れると予測されますが、そうなった時に生き残れるのは高度なAI技術を持つIT企業だけです。

今から30年前の1990年代を振り返ってみれば、IT業界ではPCやインターネット、携帯電話がやっと普及し始めた時期でした。

そこから現在までの大きな成長と変化を考えれば、この先どんな変革が訪れても不思議はないでしょう。

従来のような労働集約的ITビジネスが立ち行かなくなることが予測される中、業界に携わるすべての人員は、付加価値の高いエンジニアになるための施策を常に講じておく必要があると言えます。

 マークアップエンジニアとは?

マークアップエンジニアはWebエンジニアの職種の1つであり、HTMLコーダーの上位職種です。

コーダーから始めてキャリアアップする職種でもありますが、HTMLやCSSといったマークアップ言語を使い、デザインをプログラムとして実装する仕事です。

Webデザイナーの設計に従いコーディングを行いますが、開発工程においてはフロントエンド側の最終工程となる重要な役割を担います。

単にデザインを再現するだけの業務ではなく、いかにユーザビリティを上げSEO対策を講じるかが重要です。

年収は20代で平均313万円程度、30代で457万円程度と差がありますが、ユーザーの行動や設計の意図を理解した上で実装できる人材は高い需要があります。

キャリアに応じた収入が得られる職種ですので、日々研究し技術を上げながら、同時に最新トレンドも追える人が向くでしょう。

 持っておくべきスキル

マークアップエンジニアとして必要なスキルは、Webサイトを実装するためのHTMLやCSSの最新バージョンの技術です。

2020年時点ではHTML5とCSS3ですので、マークアップエンジニアはこれらを効率的に運用できる知識がなければなりません。

同時にSEOを意識する必要があるため、SEOに関する知識も必要ですし、ユーザーに認められるUIを提供するためには、ユーザビリティの知識も欠かせません。

より幅広いスキルを有している方が、よりレベルの高い仕事ができることは言うまでもありません。

 HTML5・CSS3 知識

HTMLはWebサイトの文章構造を記述する言語、CSSはHTMLで記述されたレイアウトを指定するための言語です。

それぞれ定期的に改訂され、2020年時点の最新はHTML5・CSS3となっています。

改訂の度に、新たに導入されるタグや要素、操作の変更があるため、常に最新知識を学ぶ必要があります。

マークアップエンジニアの仕事はユーザーが使いやすくサイト運営者が運用しやすいWebサイト作りですから、わかりやすく美しいWebサイトを作成するためには欠かせない知識です。

 プログラミング知識

マークアップエンジニアに必要なのは、Java Scriptなどのプログラミングの基礎知識です。

いわゆる一般的なエンジニアのように直接プログラミングをするのがメイン業務ではありませんが、Webページ上で自由な表現を実現するためには持っておくべき知識と言えます。

たとえば現在では当たり前となっているページ上でのアニメーションやポップアップウィンドウなどのアクションは、プログラミング知識なくして実装できません。

 JavaScriptの知識

今やJava Scriptは、静的なWebサイトをメインとするマークアップエンジニアにも必要な知識です。

実際にはライブラリやフレームワークを使用しなくても動的なサイトは作成可能ですが、この先エンジニアとしてステップアップするためにはJavaScriptの知識があった方が良いでしょう。

Vue.js(Nuxt.js)やReact(Next.js)、Angularなどの知識にチャレンジしてみるのがオススメです。

 ユーザビリティの知識

ユーザビリティの知識こそ、マークアップエンジニアに必須のスキルです。

Webサイトは眺めて美しければ良いアート作品ではなく、ユーザーが閲覧しやすく操作しやすいサイトとしての機能を有していなければ意味がないからです。

クライアントのマーケティング目標をクリアするサイトを構築するためには、いかにしてユーザーが使いやすいサイトにまとめるかが命題です。

そのためアクセシビリティの知識も同時に必要であり、マークアップエンジニアにとっては必須の要素と言えます。

 プランニング知識

Webデザイナーは、単に見た目がきれいなサイトを作っているわけではありません。

ターゲットとなるユーザー心理を考慮し、色使いや視線の回遊導線を考え抜いてデザイニングを行っています。

マークアップエンジニアは、こうして考え抜かれたデザインを、実際のプラグラムとしてブラウザで正しく表現されるようコーディングするのが仕事です。

サイト構成の意図を汲み実現する知識、それこそがマークアップエンジニアに必要とされるプランニング知識です。

 サイト作成の基本操作

当然のことですが、サイト作成の基本操作を身につけることは必須です。

HTMLに関しては、オーサリングツールに頼らず手打ちでコーディングできるレベルになりましょう。

もちろん、実務で生産性を高めるためオーサリングツールツールを使用するのは一般的ですが、それをそのまま納品するプロフェッショナルはいません。

ツールで生成したコードは最終的に目視でコード全体を読み直し、意図する構造に整えるため手打ちでHTMLを修正するのが基本です。

 SEO

SEOはSearch Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略です。

マークアップエンジニアは単にWebサイトを実装するのが仕事ではなく、クライアントのマーケティング課題をクリアすることが業務のうちに含まれます。

SEO対策が施されたサイトとそうではないサイトでは検索での表示が大幅に変わり、上位に表示されればそれだけユーザーを集客する力を得られます。

マークアップエンジニアがSEOの知識を持たずに、クライアントに満足される仕事を納めることは不可能です。

 マークアップエンジニアに向いてる人

マークアップエンジニアに向くのは、もちろん業務に集中して取り組める人です。

作業中はモニタに向かって黙々とコーディングを進めなければなりませんし、注意力散漫な人は満足な仕事を納めることはできないでしょう。

また、Web業界は日々変化し続け、覚えるべき技術や知識が毎日のように増えていきます。

評価されるサイトを作り続けるためにはこうした知識を貪欲に吸収しなければなりませんので、飽きることなく興味を持って勉強するためには、やはり好きでなければ難しいでしょう。

 自分の手で作り出すことが好きな人

自分の手で作ったサイトが世界に公開され、多くの人が見てくれることに喜びを感じる人は、マークアップエンジニアに向く人でしょう。

もちろん1人で作り上げるものではありませんが、一から組み立てたものが第三者から高い評価を受けるのは無上の喜びです。

ものを作り出す行為は、物理的なものばかりとは限りません。

デジタルももの作りのうちですし、公開とともに世界中の人の目に触れるチャンスを得られる作品はそうそうありません。

Webサイトもれっきとした作品ですし、マークアップエンジニアもクリエイティブな仕事です。

自分の手で何かを作り出すのが好きな人には、マークアップエンジニアはオススメです。

 コミュ力がある

作業中は黙々とモニタと向き合う仕事ですが、マークアップエンジニアは非常に多くの人とコミュニケーションを取らなければ成り立たない仕事です。

さまざまな分野のスタッフと関わりますし、意思の疎通ができないと間違った方向へ進んでしまう恐れもあります。

ディレクターやデザイナー、プログラマーといった専門分野の人材と協力し、より効果的な仕事を納めるためにはコミュニケーションが欠かせません。

コミュニケーションスキルの高いマークアップエンジニアは、各スタッフの意図を理解してサイトを作り上げられます。

どの現場でも重宝されますし、将来的に独立しても求められる人材となれるでしょう。

 ユーザビリティ向上に興味がある人

自分がユーザーとしてWebサイトを利用した時に、「もっとこうすればいいのに」「ここはこうしたらどうだろう」などと考察できる人は、マークアップエンジニアに向きます。

クライアントがWebサイトを運営する目的は、ほぼ例外なく集客です。

多くのユーザーを惹きつけるのは、アクセスしやすく、閲覧しやすく、目的を達成しやすいサイトです。

いかに美しく見た目に素晴らしいサイトでも、ユーザビリティが低ければ二度目のアクセスはないでしょう。

サービスを提供する立場になってもサービスを利用する側の目線を持ち、いかに快適に利用できるかを考えられる人はマークアップエンジニアに向く人です。

 マークアップエンジニアの将来性

今や企業という企業、官公庁や自治体のすべてが規模を問わず独自のWebサイトを運営し、情報を発信するのが当たり前の時代となりました。

ネットショップも連立し、競合他社に勝るためWebサイトも複雑化しどんどん大規模になっていく状況ですが、だからといってマークアップエンジニアが安泰かどうかは別の問題です。

ここではマークアップエンジニアという仕事と真正面から向き合うために、将来性について考察してみましょう。

 現在の日本のマークアップエンジニア市場

現在、日本のマークアップエンジニア市場は過渡期を迎えていると言えます。

もともとコーダーの上位職として、単にWebデザイナーの作成した仕様書通りに実装するだけが仕事ではないとされてきましたが、今後はさらに業務の幅を広げることが求められると予想されます。

現状でも求人数は非常に多いですし売り手市場ではありますが、就職する際には自身がどこを目指すのか、明確なキャリアビジョンを描くことが大切でしょう。

 良い点

WebサイトはWebブラウザが存在する限りなくなりませんし、マークアップエンジニアの仕事もそうそうなくなるようなものではないと予想されます。

多少の上げ下げはあるにせよ業界全体が安定しているのは良い点ですし、就職先として選びやすいのは良いことです。

技術職であり、努力次第で働きながら多くの知識を学び、幅広い技術が身につくのも利点です。

Web技術は常に更新されますので、仕事として最新の専門知識を学べる環境が持てるのは大きなメリットです。

 課題点

マークアップエンジニアはコーダーの上位職ではありますが、現場によってはまだ立場が曖昧なケースもあります。

働き方によってはコーダーとほとんど変わらない業務になる可能性もありますし、クリエイティブな要素がほとんどなくなる恐れがないとも言い切れません。

一言でマークアップエンジニアと言っても、実際にどのような業務なのかは企業の方針を確認する必要があるでしょう。

どこに軸足を置いて仕事に取り組むか、本人の意識によっても得られるものが大きく変わる可能性があります。

 30年後のマークアップエンジニア市場

30年後は2050年ですが、10年後の2030年については経済産業省がまとめた調査があります。

2030年、従来型の職務をこなすIT人材は22万人あまり、逆にAIをはじめとした先端分野の人材は38万人不足するという内容です。

10年後に状況が真っ二つに割れるなら、30年後はAI全盛期時代と考えるべきでしょう。

一部には従来のマークアップエンジニアの業務はAIに置き換わり、単にHTMLが書けるだけでは仕事が極端に少なくなるという予測もあります。

もしそうなら、今目指すべきは業務プロセスに何らかの付加価値を得ることでしょう。

付加価値とは、たとえば、大規模プロジェクトの管理能力、人材育成能力、周辺も含めた幅広い技術などです。

30年後に市場から求められるマークアップエンジニアであるためには、技術の変化や世界の動向を常にチェックし、仕事の幅を広げることに尽きます。

 まとめ

マークアップエンジニアは、主にHTMLやCSSを使ってWebサイトを実装する職種でありコーダーの上位職です。

仕様書通りにコーディングする業務ではなく、ユーザーが使いやすいサイトを構成し、同時にクライアントのマーケティング課題をクリアするのが命題です。

IT市場が今後も成長する見込みの中で、将来的にも求められるマークアップエンジニアになるためには課題もあります。

変化する時代に合わせ、自身も成長できるエンジニアを目指してぜひ活躍してください。

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