あなたは「就活」について真剣に考えたことがありますか?
誰もが「就活」を意識して大学を選んだり、大学生活では「就活」を意識して授業やゼミを選んだりすることが多いのではないでしょうか。
何となく当たり前化した「就活」をあなたはどのようにお考えですか?
本記事では、そんな当たり前化した就活について疑問を持ち、再度「就活」についてあなたに考えていただくきっかけとなるようなお話をパーソルキャリア株式会社にてはたらクリエイティブディレクターとして活動し、20年1月に「新しい就活」という書籍を出版された佐藤さんにお聞きしました!
佐藤さんのインタビュー第2弾の「キャリアを考えるなら分岐点を知ろう!」はこちら。
パーソルキャリア株式会社はたらクリエイティブディレクター
佐藤裕
パーソルキャリア株式会社にてはたらクリエイティブディレクターとして活動し、パーソルホールディングス株式会社ではグールプ新卒採用統括責任者を務める傍ら、関西学院大学のフェローとして、ゼミを持ちキャリア教育や、就職など、若者の働くに関する領域でご活躍中。
さらに「新しい就活 自己分析はやめる! 15万人にキャリア指導してきたプロが伝授する内定獲得メソッド」を今年の1月に出版。
15万人以上の学生のキャリア指導に向き合ってきた経験をフル活用し執筆した本書は、Amazonや全国の書店にて好評発売中。
「古い就活」の定義とは?
まずは、書籍のタイトルである「新しい就活」に対義する「古い就活」について問題点などを佐藤さんにお話を伺いました。

小宮
まず、佐藤さんの思う「古い就活」の定義をお聞きさせください!

佐藤さん
私が思う「古い就活」は簡単に言うと、「就職ではなく就社」です。
佐藤さんの思う古い就活の定義
就社とは、「会社に入る事」が目的になっているという意味で考えており、これが「古い就活」の定義です。

佐藤さん
就活用の自分を作り、それを会社にアピールし、会社も就活用の人格を評価して採用するという本質じゃないことが起きていると考えています。
この「古い就活」が原因で社会に出て3年で離職など、、、悪循環につながってるのだと思います。
ちなみに、この「古い就活」が日本では、約30年続いているんです。

小宮
30年間も変わらないんですか、、、確かに本当の自分をさらけ出さない就活に違和感を持ちつつも私自身はその「古い就活」をやっていました。

佐藤さん
この「古い就活」を続けているので、30年間の3年離職率はほとんど変わってないんですよ。
ただ、30年変わらない就活を続けているのは就活生側だけであって、企業側は採用手法や採用ターゲットなど日々改善を重ね、とても進んでるんですよ。

小宮
不思議ですね。
どうして就活生は30年間も変わらない就活をしていたのですか?

佐藤さん
なぜかというと、就活のことを先輩に聞いちゃうからなんです。

小宮
なるほど、、私も先輩に就活のことを聞いていました。先輩は身近な存在なので信頼がありますよね。実際に就活をされていた方ですし、、、

佐藤さん
でも、例え先輩が有名企業の内定持ってたとしても、先輩が行ってきた就活はその人に合った就活であって、先輩のやり方があなたの就活に合うとは言い切れないですよね。しかも、その先輩が内定先に入社してハッピーかどうかだってわからないですしね!

小宮
はい。全員が有名企業の内定を持つことがハッピーではないですし、捉え方は十人十色だと思います!

佐藤さん
私は就活が学園祭のような、その時期になれば必ず実施されるイベントになってしまってると思うんですよね。
若者は同調傾向が強いので、1つのイベントに参加をして、周囲の人と同じ動きをした方が安全という考えがあり、その考え方が就活にも出てしまうのです。
佐藤さんが思う「古い就活」の問題点
佐藤さんに「古い就活」について色々お話を聞かせていただいたので、次は「古い就活」の具体的な問題点を紹介していただきました。
リアリティ・ショック

佐藤さん
まず1つ目の問題点はリアリティ・ショックが起きているという側面です。
リアリティ・ショック
リアリティ・ショックとは、「理想と現実のギャップに直面し、そのギャップにショックを受ける」ということ

佐藤さん
大学3年生まで社会との関わりがあまりなく、ビジネスの仕組みもほとんどわかっていない状態で、就活について先輩からインプットされてしまうと、どうしても先輩の教えが正しいと思ってしまい、見える世界が限られてしまうんです、、、
さらに、人は過去に経験したことを元に「この会社はイケてる」とか「大手ブランドってすごい」や「メディアで見たことがある」など、自分自身の知っている狭い世界や、そこで形成された価値観で無意識的に会社を選んでしまうんですよ。

小宮
わあ、、、無意識に選んでるんですね。

佐藤さん
たまたま金融関係のニュースを見て興味が湧いたから銀行に行きたいって考えたり、親が公務員だから自分も公務員になりたいと考えたりと、会社選びには周りの影響が顕著に出てくるんですよ。

小宮
確かに、私の友達もそうでした。知ってる範囲から会社を選びがちなんですね。

佐藤さん
そう。だから、実態を知らずにイメージだけで会社を選んでしまうと、入社後に現実を知り、理想と現実のギャップに悩み、早期離職につながってしまうと私は考えてます。
リアリティ・ショックの例
・営業をしたくて入社したのに、仕事の大半が事務作業
・残業10時間未満と聞いていたのに、実際は定時に帰る社員がいない
・聞いていた給料がインセンティブ込みの給料だった
・入社前は、上司や先輩に意見が言いやすいフラットな社風と思っていたが、入社後一緒に仕事をしてみると意見が通りにくかった
3年離職

佐藤さん
リアリティ・ショックが理由で、早くこの環境から離れたいと思い3年も経たずに離職してしまうことがあるんですよ。また、3年というのもとても重要なポイントなんです。
小宮さんの3年後をイメージして考えていただきたいのですが、現在の性格や価値観は、3年後に変わる・変わらないどちらだと思います?

小宮
変わると思いますね。

佐藤さん
変わりますよね。例えば、小学校から中学校に進学すると環境の変化で人間の性格や価値観って変わります。それと同じように、社会に出るという事は環境が変わるので、性格や価値観などは変わる可能性が非常に大きいですよね。

小宮
変わりますね。人との出会いで大きく変わることもあります。

佐藤さん
ですよね。しかし、就活生は3年後も性格や価値観は変わらないと思ってしまっているという問題があります。多くの就活生は、過去の経験から形成された価値観をもとに就職先を考えていますよね。
過去を未来に紐づけて考えるということは、知らいないうちに自分は変わらないという前提に立ち、未来を決めていると言えます。

小宮
確かに。就活では過去を掘り下げろとか、自分史を作れなど何かと過去を利用しますね。

佐藤さん
就活時、過去を利用することが正しいことかのようにインプットされているので、性格や価値観は時とともに変わるということに、就活生は気づいてないんです。
日常生活だったら、当たり前に気づけることなんですけどね。
そして、この性格や価値観の変化が3年くらいで起こりやすく、就活当時に考えていたことと現在や未来で求めることにギャップが生まれてくるんですよ。そのため、「あれ?違うな」って違和感を持ちます。

小宮
うわあ面白い、、、全てが繋がっていますね。

佐藤さん
就活当時の考えと変わり、現在の考えを優先すると、結果的に早期離職に至るということが起きているんです。
働くを楽しめない

佐藤さん
色んな社会人と出会うと、多くの人が言うのが「働くことは楽しいぞ」というワード、、、。だけどその「楽しい」という言葉の本質を、就活生はわかっていないような気がします。
知ってますか?日本って「働く事に意欲があるかどうか」のランキングが、139カ国中132位※1なんです。世界的に見て最低ランクです。
朝の電車の社会人の顔が疲れてることってありませんか?どうしても、朝にネガティブな思いを持ってしまういる社会人がいるというのが、現実なんです。
自分はワクワクしながら出社したい、ワクワクできる側になるにはどうしたらいいのかっていう風に考えないと、ここのネガティブ気持ちを抱く側に入っちゃう可能性が大いにあるんですよ。
ネガティブな94%側で社会人人生を送ることになるなんてもったいないですよね。
だから就活をするときは、現実を知り「私は働くことに関してポジティブな考えを持っている6%に入るんだ!」って事を考えながら就活をしていかないといけないんですよ。
そう考えておかないと、会社選びを間違えてしまい、ネガティブな94%の仲間入りしてしまうかもしれません。
だから就活って難しいんですよね。

小宮
働くことをポジティブに捉えている人ってそんなに少ないんですね。

佐藤さん
冒頭で言ったように、「就社」と「就職」とは違っていて、「就社」のように会社に入る事がゴールになっているとミスマッチが起るんですよね。

小宮
はい。世の中にはまだまだ「就社」を目指している学生が多いという現実がありますね。
就活をするときは、現実を知り「私は働くことに関してポジティブな考えを持っている6%に入るんだ!」って事を考えながら就活をしよう!
佐藤さんの考える「新しい就活」とは?
「古い就活」は、過去を分析し、自分の性格を把握して、そこから適切だと感じる業界や会社を見つける。
この一連の流れを先輩たちから教え継がれているので、就活生は今の就活に疑問すら持つことが難しいのではないかと感じました。
ここからは、次にお待ちかねの「新しい就活」についてお話いただきました。
現代を生き抜き、自分の意思で就職する方法を教えていただきましょう!
「古い就活」と「新しい就活」の違いとは?

小宮
佐藤さんが考える「新しい就活」について教えてください!

佐藤さん
「新しい就活」とは、未来志向型の就活だと私は考えています。ちなみに、「古い就活」は自己分析型の就活という考えを持っています。
例えば、自分が50歳になった時、どんな状態だと思いますか? 土地買って家建てて、タワマンに住んでてとか、良い車乗ってとか!さらには家の中をゴールデンレトリバーが走り回ってますみたいな。笑
このような状況を思い浮かべる学生が多いですよね。この内容だと、私は△か×にするんです。

小宮
え!それはなぜなんですか?

佐藤さん
私はそんなとき、「なんで、2050年にそういう状況になってると思ったの?」と学生に聞くんです。
多くの場合、学生が未来を想像するときは、今を基準として考えてるんですよ。2050年の労働人口や経済状況、日本のコンディションなどについて、2020年現在をベースに考えています。
でも「2050年って人口は何人なんだろう?」ということを考えてみてください。今の人口は、1億2700万人ですが、2050年には1億人を割る可能性があると言われているんですよね。
労働人口も6800万人が5700万人に下がっているという予測もあって、GDP(国内総生産)も順位を落として、10位前後になっているかもしれない。
このように経済状況も現在と同じではなくなりそうですよね。高齢者が増えて、働ける若者が非常に少ないということもあり得る。一方で、外国人や障がい者の方が今よりももっと働ける環境になっていて、男性が主夫になり、女性が稼いでいるかもしれない。
未来は、現在と同じというわけにはいかないんですね。
その様々な変化が起きているであろう未来のことを正しく想像できないと、折角考えた自分の未来が全くの見当違いということにもなりかねない。

小宮
未来の変化を考えるという当たり前のことは結構忘れがちですよね。今の自分の環境のまま未来に行って、そして現在をベースにして未来を想像してしまいがちです。

佐藤さん
不確実な未来を様々な情報を元に自分で予測して、実現したい未来のために何をするべきか、何を身に付ける必要があるのかを考えることが、私が学生に伝えたい「「新しい就活」」のスタートなんです。
「どこの会社に行くか?」で考える就活はもう古い。

佐藤さん
「新しい就活」は、自分の人生に何が必要で、そして何を得る必要があるのか、そのためにこの環境・この仕事を選ぶなど、実現したい未来をベースに考えるものだと定義しています。
この実現したい未来につながるスタートを探すのが就活なんです。
そうすると、働き始めてから自分の仕事に違和感を持つことも減るし、リアリティ・ショックが起こりづらいんですよ。
「古い就活」をする学生の特徴
「新しい就活」では、どんな就活をするべきなのかについて見えてきた気がしますよね!
会社を選ぶのではなく、自分の理想の未来をベースに会社選んでいく。
とはいっても、この「新しい就活」を実施するのはそう簡単ではありませんよね、、、きっと気づかぬうちに「古い就活」をしてしまう学生も多くいるのではないでしょうか。
自分はどっちの就活をしているか気づきを得るため、「古い就活」をしている学生さんの特徴を聞いて見ましょう。

小宮
佐藤さんが思う「古い就活」をしてしまう学生さんの特徴はどんな部分がありますか?

佐藤さん
まず、世代的にはデジタルネイティブな人たちは「古い就活」に陥りやすいと思います。

小宮
学生時代からネットと共に育ってきた世代ですね!

佐藤さん
この世代って、私たちの世代より検索能力が高く、さらに検索することに慣れてるんですよね。
ただ、デジタルネイティブがゆえに、自分が取りたい情報だけを取ってしまう。自分の欲しい情報をキャッチする力には長けているんですが、興味のない情報は収集しないんです。

小宮
はい。私も興味のあることしか調べてない気がします。

佐藤さん
ここがデジタルネイティブの問題点で、興味がない情報は全くといっていいほど入って来ないんです。ただ、社会や経済というビジネスに関連する分野だと、興味が持てないとしても重要という情報がたくさんあります。
自分の興味がない部分に、正しい情報や有益な情報があることもあって。
興味がない情報と興味がある情報、この2つの情報を組み合わせることで、考えの幅が広がる。

佐藤さん
たまに、「この人の話は面白いなー!」って思う人しませんか?そういった人には、とにかく会話の引き出しが多いという特徴があると私は思います。だから、引き出しが多いから話も面白くなる。
だけど今のデジタルネイティブ世代って自分の興味だけに集中してしまうので、引き出しが少ないんです!

小宮
なるほど。無意識的に、自分の周りを興味のあることだけで固めてしまってました、、、

佐藤さん
だからデジタルネイティブって、とても怖いんですよね。そのため、私は学生に興味のない分野の情報をあえて知ってもらうことで「人間の幅を広げる」手助けをするというのを大事にしてます。
「新しい就活」をする学生の特徴

小宮
では逆に「新しい就活」をしている学生の特徴はどんなものですか?

佐藤さん
就活が始まる前から社会人と触れている学生ですかね。

小宮
最近だとSNSを駆使して社長や、社会人に会いにいく学生も多いイメージです。そういう感覚はデジタルネイティブ世代ならではですよね!

佐藤さん
要は社会の情報を意図的に取れていたり、幅広い情報を得られていたりする人が、「新しい就活」が自然とできている傾向がありますね。

小宮
そうなんですね!佐藤さんが思う社会人と触れ合うときのポイントはありますか?

佐藤さん
社会人と話すことになるので、できるだけ同じ目線で会話をするためにも、経済などのビジネス関連の情報に触れ、知識を得ておくことは重要です。
「新しい就活」をする時に気をつけること
ここまで「新しい就活」についてある程度理解できたのではないでしょうか?
最後に、就活に必須の5つの項目を「新しい就活」に照らし合わせながら、佐藤さんにアドバイスをいただきました。
あなたも「新しい就活」を実践するために、このアドバイスを参考にしてください。
自己分析

小宮
まずは就活で最初に行われる自己分析についてアドバイスをお願いします!

佐藤さん
正直、私は自己分析って必要ないと思っています。

小宮
早速ですね、、!?就活の最初=自己分析と思うくらい必須かと私が思ってました、、、

佐藤さん
自己分析ではなく自己理解をするのであれば、それは必要なことなんですよ。
自己理解とは
「あなたは誰ですか?」と面接官に問われた時に、「私はこんな人なんです」って説明するために必要。

佐藤さん
ただ、今後のキャリアを考えるにあたっては、必要ないと思ってます。

小宮
自分を説明する場合は確かに過去を遡りますね。

佐藤さん
過去を説明するための自己理解、つまり「過去を棚卸して、相手に分かりやすく伝えられるように整理しておく」。そのための自己理解はとても重要です!
今後のキャリアを考えるために、過去の自分を分析するというのは「古い就活」です。

佐藤さん
私が勧めている自己理解は、「今後のキャリアを考えるため」ではなく、「自分をわかりやすく伝えるため」に、過去をひも解いているということなんですよね。

小宮
そうですね、自分を伝えるための自己理解!ということですね。
エントリーシート(ES)

佐藤さん
エントリーシートに関しては、「まずはエントリーシートの裏側を知れ」ということ。これしかない!ちなみに小宮さんはエントリーシートって何に使うと思いますか?

小宮
足切り、、?ですかね。

佐藤さん
そう、そういう風に物事の裏側を知る事が大事なんです!では、エントリーシートって企業のどんな人が見てると思いますか?

小宮
人事部長などの上層部は見てないと思います。その部下などがエントリーシートを見て判断してるのかと思います。

佐藤さん
そのイメージですね。ちなみに、大手企業だと数万単位でエントリーあるんですが、全部見れますかね、、?

小宮
見れないですね。

佐藤さん
そういう裏側を知っているのと知らないのとでは大違いなんです。私がエントリーシート講座をやるんだったら、エントリーシートって何のために存在していて、誰が見てるか?誰が活用するのか?というのを、まず知ってもらうことから始めます。

小宮
裏側を知った上では、どんなエントリーシートを書くべきなのでしょうか?

佐藤さん
私が教えるエントリーシートのおすすめは、面接官にいじられるためのエントリーシートを書くことです!

小宮
質問させるような感じですか?

佐藤さん
そうそう。読む人も基本は人間なので、気になる部分については「それどういう事?」って、質問したくなるんですね。
そうすると自分の話したい内容をベースに話すことができます。
ですが、誰かが書いたエントリーシートを参考にして、そのまま使ってしまうと自分の言葉で作成していないので、自分が本当に伝えたいことが話せなくなってしまいます。
そうすると面接官の質問になんとなく答えるだけになってしまう。そんな状況を避けるために、エントリーシートにはオリジナリティーが必要です。
企業説明会

小宮
会社説明会に行った時のポイントはありますか?

佐藤さん
聞いたことを鵜のみにしないという意識を持って説明会に参加することをおすすめします。これは「説明会で話されていることは本当のことなのか」と、ある意味物事を否定的に捉えて、自分の解を持つということです。
社会では、疑問を持ち自分なりの解を出すという力が必要で、説明会はまさにその力を鍛えることができる場でもあるんです!
説明会で聞いた事について、疑問に思った事を書き留めていって質問をする、質問できない部分は自分で調べていく、などを繰り返さないと事実は掴めないなとも思います。

小宮
一度疑って自分の頭で考えることが重要なのですね。

佐藤さん
あとは、説明会に参加するときは「気合い入れてね」とは言いたいですね。説明会中に寝ちゃう人や完全にオフな人がたまにいるんですけど、そういうのは、前から見ていると目に入ってくるんですよね、、、

小宮
そうなんですか!?一番見られていないと思っていました、、

佐藤さん
説明会だからといって周囲からの見え方・見られ方を気にしていない人って、説明会に参加して就活をしているという気分になっている可能性があります。
説明会であっても、ちゃんと説明を聞いて、自分で考えられている人は、わかるんですよ。
あらためて、「なんで就活生は説明会で名札を付けているか」という事をよく考えてみましょう。
インターンシップ

佐藤さん
私はインターンシップを分類わけすると2種類だと思っています!
・実践的なビジネス経験を積める就業型のインターンシップ
・採用の母集団形成を目的としたインターンシップ

佐藤さん
これも企業側の考えを知った方がいいです。就業型のインターンシップでは、実際にインターンとして業務を任されるので、実践的なビジネス経験を積むことができます。就業する中で企業側も、学生の力を見極めて採用に直結させることもあります。
学生側からすると、採用されなかったとしても、実践的なビジネス経験を積むことができるので、成長につながる経験をすることができるというメリットがある。
一方で、企業が採用の母集団形成を目的とした、インターンシップもあります。これは、インターンシップとは名ばかりで、実際は会社説明会とほぼ変わらないというケースなどです。たしかに企業を知ることはできますが、ビジネスを体感するということはできないですね。ここはしっかり見極めましょう!
面接対策

佐藤さん
面接対策、、、ここはもう言いたい事がたくさんあります!私が思うに、面接対策はすればするほど企業からの評価は下がる可能性があると思ってほしいです。

小宮
たしかに、対策すればみんな同じような話し方や内容になる印象がありますね、、、

佐藤さん
そうそう。エントリーシート対策と一緒で、面接対策もすればするほどみんな同じような仕上りになっていきます。
人事は全国を回ったり、1日複数人に会ったりしているので、学生はいかにして人事や面接官に印象を残せるかがポイントです。
しかし、面接対策によって回答がテンプレート化されてしまうと、学生のアピールから独自性が無くなり、他の人と同じような内容なってしまい面接官の印象に残らなくなってしまうんですよね、、。
印象に残るためには、「何を伝えるのか」が重要になります!多くの人は「自分がしたいこと」を話すことが多いので、そうではなく「自分は何ができるか」アピールしてほしいですね。そうすると独自性がでるので、印象にも残りやすいです。

小宮
確かに自分のWANTが目立つ内容を作ってしまいがちです。

佐藤さん
今企業は、「0から1を作れる人」と「1を10に推進できる人」を求める傾向にあります。この2つに関して、自分がどっちに「ハマるか」という事と、どんな事が「できるか」という事をきちんと伝えることが大切ですよ。

小宮
でも学生が「できる」を見つけるのって難しそうだなと思うのですが、、

佐藤さん
「できる」は、その人が経験から得た価値観と能力なんですよ。
価値観と能力が正しく伝えられると、面接官はどのように活躍してくれそうかをイメージすることができます。この子は〇〇だから、うちの〇〇部署で活躍するかなって!

小宮
入社後のイメージを面接官にさせる事が重要なのですね。

佐藤さん
このイメージができたら、面接官は採用したくなるんです。
価値観と能力が正しく伝えることを念頭において、対策をすべき!
まとめ
佐藤さんに、今の就活の課題や事実から、今後普及されるべき「新しい就活」の実態、活用法を大公開していただきました!
今あなたが行っている「就活」に関して何か気づくことがありましたか?
あなたのはっきりとした意思の上で「就活」をすることが、将来の自分のためになるのです。
何事にも自分主体、かつ自分の言葉で行動することを心がけようと実感したインタビューでした。
佐藤さん「はたらく」に対してワクワクし、そして背筋がピシっと伸びるようなお話を聞かせていただきありがとうございました!
ぜひあなたも、このインタビューを参考に「新しい就活」を実施してください!
