企業が出す内定承諾書にはどんな意味があるのか?

はじめに

多くの就活生にとって内定は是が非でも取りにいきたいものでしょう。

たとえ何社もの面接を受けてその内数社から内定を貰えたとしても、一件一件のうれしさは変わりません。

それだけ企業が自分のことを評価してくれたということだからです。

さて、企業から内定が貰えたら、学生はこれに対して内定承諾書を返さなくてはいけません。

今回はこの内定承諾書について見ていきましょう。

内定承諾書はどんな書類?

筆記試験や面接などの選考過程が終わると、しばらくして企業から内定通知書が届きます。

ここで内定の旨が書かれていれば採用となるのですが、すぐさま学生がその企業に就職するわけではありません。

そもそも就活において一社だけしかエントリーしていないという学生はいないでしょう。

大抵の就活生が複数の企業にエントリーしているのが一般的です。

そうなれば内定を複数貰っているという学生も少なくはないのですが、当然ながら複数の企業の就職できるわけはありません。

就活生は内定を貰った企業の中から、就職する会社を絞り込む必要があります。

そして御社に就職します、という意味を込めた書類を送らなくてはいけません。

これこそが内定承諾書なのです。

では、内定承諾書はどうやって提出すればよいのでしょうか。

まず内定承諾書は内定通知書と同封されて就活生の元に送られてくることがほとんどです。

内定承諾書には就活生の氏名や住所を記載したり、押印を押したりしなくてはいけません。

また、入社にあたっての条件や守らなくてはならない条項などが書かれた書類も合わせて封入されていることがあります。

就活生はそれを確認したうえで、会社が提示した条件に同意した旨を記し、書類を提出する必要があるのです。

ここで一応気を付けておきたいのが、給与などの条件が就職活動中に提示されていた条件と一致するかどうかです。

ほとんどの企業は事前の条件通りに就活生を雇用しますが、中には当初提示していた条件よりも低めの設定で雇用しようと目論む企業もいます。

これだけでも承諾書を提出しない理由としては十分なので、就活生はくれぐれも注意しておきましょう。

その他、ただ単に内定承諾書を送ればよいというものでもありません。

合わせて添え状を付けるとマナーのある学生として評価が高くなりやすいです。

内定を出してくれたことについての感謝、封筒の中に内定承諾書が同封されていること、そしてこれから会社で努力することなどを添え状には書くようにしましょう。

内定承諾書が持つ法的拘束力は?

内定承諾書を提出すれば就活生はその企業に就職するのが普通の成り行きです。

しかしながら、面接の時期などの問題で内定を辞退したくなった、というケースも十分に考えられます。

たとえばAという企業の内定承諾書を提出する期限の翌日に、Bという会社からの採用通知書が送られてくるとしましょう。

就活生にとってはAという企業よりもBという企業のほうが本命で、条件も後者のほうがよいとします。

仕方なく内定承諾書を出したものの、翌日Bという企業から通知書が送られてきて内定を伝えられたら、Aという企業の内定を取り消してもらいたいと考えるのは普通のことでしょう。

実際、近年ではこの手のトラブルが少なくありません。

企業が学生に向けて内定通知書を出し、承諾書も提出してもらったにもかかわらず土壇場になって内定を辞退されてしまったというケースが増えているのです。

企業にとってはそれ相応のコストをかけて選考を行っているわけですから、損害にほかなりません。

中には学生に対して損害賠償訴訟を検討する、という企業もいるくらいで、社会的な問題にもなりつつあります。

もっとも、果たして内定承諾書に法的効力はあるのでしょうか。

内定承諾書を出しながら辞退した学生が本当に企業に向けて賠償しなくてはならないか、ということは気になるところでしょう。

結論からいえば、内定承諾書辞退に法的拘束力はまったくありません。

仮に企業が内定辞退に対して訴訟を起こしたとしても勝てるわけはありませんし、実際に裁判が起こったという例もないのです。

それどころか、法律上は労働者が入社2週間前に申し出れば契約を解除できる、という条項さえあります。

内定辞退をしてしまったとしても、就活生に罪はまったくないのです。

とはいえ、企業側からすれば迷惑であることに違いはありません。

就活生としても罪の意識を残したまま社会人生活に入っていくのはすっきりしないでしょう。

もし内定辞退せざるを得ないような状況に陥ってしまったら、速やかに採用担当者に連絡するのがベストです。

間違っても何の連絡もないまま内定辞退した、ということはないようにしましょう。

連絡方法については電話を使うのが一番です。

もっとも、それだけでは証拠とならず、何かの手違いで内定辞退が受け付けられないということも考えられます。

後々のことを考えて、あわせてメールを送るのが手堅い対処法となるでしょう。

内定辞退の旨を伝えるのは確かに苦労する事柄ではあります。

しかしながら、採用担当者への連絡を怠り、後々になってトラブルになる可能性を考えれば早い内に対処しておくに越したことはありません。

電話やメールであれば面と向かう必要はありませんから、粛々と伝えるべきことを伝えるようにしましょう。

内定承諾書提出までの流れ

希望していた企業から内定承諾書が送られてきたら、まず早めに返送するように心がけましょう。

送り方1つで、実際に入社した後に丁寧で常識がわかっている人だと印象付けられます。

こちらでは確認する点、送る際に気を付けたい点なども含めて、詳しく紹介していきます。

添え状の書き方などについても説明していますので、ぜひ企業に送る際には参考にしてください。

内定承諾書が届く

企業側で内定を出したい学生には、内定承諾書というものを送ります。

この時内定承諾書のみではなく、一緒に内定通知書と条件提示書というものが届くのが一般的です。

主に内定通知書というのは返送する必要がなく、学生に「内定しましたよ」というのを書面を通して教えてくれる書類になりますが、それに対して内定承諾書はその通知を見て企業側に対し承諾をし、約束を守って入社するというという書類になります。

こちらの書類は届いた学生が自分で署名や捺印をして、また再度返送しなければならない書類です。

大きい拘束力はないのですが、それでも入社することを誓約すると企業と自分との間に法的拘束力が発生します。

入社の意志がしっかりと固まってから、記入して提出しましょう。

内定承諾書・条件提示書に書かれている内容を確認

何も深く考えずに承諾や捺印をしてしまうと、後から企業に迷惑をかけてしまいます。

もし採用されたものの、ほかの企業からも内定通知や承諾書が届いてしまい「やっぱり」と思っても遅くなります。

絶対に辞退できないわけではないのですが、大変迷惑をかけてしまうのです。

どこに氏名や捺印をしてしまうことで、どんな約束が成立してしまうのかを確認しましょう。

通常、入社することを承諾しますという内容のほかに、正当な理由なく入社を拒否しないとあります。

ここで言う正当な理由なく入社しないというのは、単位が不足で大学を卒業できない、ケガなど健康上が理由、内定者に犯罪行為があった、会社の業績悪化でやむを得ない場合です。

ほかにも労働条件や業務内容、賃金も、就活中と変わりないかチェックしましょう。

承諾する場合は速やかに返送準備をする

本命の企業から来た内定通知の場合、何も悩むことなく入社したいでしょう。

その場合はどんなに自分が忙しくても、こちらの内定承諾書は速やかに返送してください。

迷う気持ちがなくてもしっかりと内容は確認をし、署名や捺印なども行い漏れがないか確認をします。

返送期日よりも少し早めに到着するようにして、速やかに行動をしましょう。

企業側でもさまざまな業務がある中で確認していきますので、早く内定の承諾をしてくれる人を集計したいと思っています。

早く返信が来ると、企業側としても安心できるのです。

入社までにその後の手続きや準備が企業側にはあるので、そういった意味でも早く送ってくれると助かると感じています。

添え状を付けるのがビジネスマナー

企業側から送られてきた内定承諾書をそのまま封筒に入れて送るのは、ビジネスマナーを全然知らないと思われてしまいます。

万が一そのように送っている学生もいる中で、しっかりと添え状を付けて送ることができれば、常識がわかっている人と思われ好印象を残せます。

添え状とはあまり聞きなれないかもしれませんが、ビジネスシーンでは一般的に必ず付けられる文書の1つです。

表紙の役割を果たし、なんの書類を誰がなんのために送ってきたのかがわかります。

添え状を書く機会は今までそんなになかったと思いますので、次からはどのように書きポイントは何かなども詳しく説明していきます。

添え状の書き方

本命の企業に内定承諾書を返送する時は、まず書かなければならない項目があります。

提出日の日付、宛名、自分の名前や電話番号、メールアドレス、件名、本文、同封の書類は何かを箇条書きにして書きます。

書く時になんとなく履歴書のように手書きが良いのでは?と思う方もいるかもしれませんが、添え状に関してはパソコンで印刷したものが主流です。

上部に宛名や自分の大学名や名前、電話番号、やメールアドレスを入力したら、件名は「内定承諾書送付の件」にしましょう。

そしてその下から本文を始めていくのですが、拝啓を付けその後時候の挨拶から始めても良いです。

たとえば、時下、貴社におかれましてはますますご清栄のこととお喜び申し上げますから始めても良いですし、〇〇の候、貴社におかれましては、ますますご発展のこととお慶び申し上げますから始めても良いでしょう。

面談をしてもらったお礼と、内定をもらえて嬉しかった気持ちも一緒に書きます。

そして敬具で締めて、記と書き内定承諾書1通以上とします。

添え状を書く時のポイント

いくつかパソコンで作成するにあたって、決まりやポイントがあるので紹介していきます。

提出日は右上に日付を付け、宛名は左上に入力します。

自分の名前は日付の下にくるようにし、件名は中心に入れてください。

本文は拝啓、敬具という言葉も利用しながら、例を真似て目的を簡潔に伝えるようにしましょう。

そしてなんの書類を一緒に同封しているのか、箇条書きで書きます。

ただ書類を送りますとするよりも、入社に向けて企業のために頑張りたいという気持ちも添えると人事の方にも印象に残りやすくなるでしょう。

長々と書く必要はありませんが、何もなく余白が多すぎても味気ない添え状になります。

書き方は横書きでも縦書きでも良く、特に大きな決まりはありません。

内定承諾書の提出期限

先ほどは内定辞退をしても学生が責任を問われることはない、という話をしました。

とはいえ、できるならば内定辞退はしたくないものです。

そもそも、あらかじめそれぞれの会社の内定通知書が送られてくるタイミング、そして内定承諾書の提出期限などがわかっていれば、しっかりとスケジュールを立てたうえでこうした事態は避けることができるでしょう。

では、内定承諾書の提出期限は一般的にいつまでと定められているのでしょうか。

内定承諾書を貰ってから提出までの提出期限

これに関しては企業ごとに提出期限がまちまちに決められている、としか言いようがありません。

もっとも、平均すれば7日から10日を期限として定めている会社がほとんどでしょう。

人があらゆる可能性を考慮しつつ物事を決めるにあたって、1週間から10日というのは十分な期間です。

一方で時にはこの提出期限を定めていない企業もあります。

複数の企業の面接を受ける予定でいる就活生にとってはありがたい話のようにも思えますが、やはり注意は必要です。

仮に1ヶ月2ヶ月と提出を先延ばしにしすぎると、内定承諾書を受け取ってもらえない可能性もあります。

期限を設けていない企業についてもやはり7日から10日をめどに提出したほうがよいでしょう。

提出期限を延ばしたい場合

あらかじめ慎重にスケジューリングを行ったけれど、どうしてもこの会社の内定承諾書の期限とあの会社の内定通知書が送られてくる日がかぶってしまう、ということは十分に考えられます。

そういう状況になってしまったときは、提出期限の延長を申し出るという最終手段があります。

企業も学生が複数の企業の選考を受けていることは了解済みです。

それゆえ、他の企業の面接も受ける予定でいるから内定承諾書の提出を遅らせてくれないか、と正直に申し出れば受け入れてくれる企業は多くいます。

もっとも、この申し出についてもやはり速やかに行ったほうがよいでしょう。

理想的には内定通知書が送られてきた当日に延長を申し出るのが望ましいです。

もし期限ギリギリになって延長を申し出られたとしたら、企業の選考に支障が出てしまいかねません。

実際に申し出が受け入れられたとして、どれくらいの期限延長が望めるかはやはり企業の裁量によります。

平均すれば、3週間から1ヶ月くらい延長してもらえると見積もってよいでしょう。

就活生としてはその期限を有効に使いながら就職活動を行いたいところです。

企業が内定承諾書を出す理由

ここまでは学生の立場から内定承諾書について考えてきましたが、ここからは企業の立場になって内定承諾書についてみていきましょう。

そもそも、なぜ企業は内定承諾書を就活生に向けて送付するのでしょうか。

先ほども見た通り、内定承諾書には法的拘束力はありません。

実際に学生が内定を辞退したとしても企業が彼らを引き留められるわけでもないのに、なぜ内定承諾書の提出を求めるのでしょうか。

それには3つの理由が考えられます。

1つは承諾したことを書面という形で明確に残すためです。

たとえば電話などの口頭で内定通知を行い、同じように口頭で内定承諾が行われたとしましょう。

一連の行為においては証拠が残りません。

学生が内定承諾したという証拠もありませんから、実際に入社式に来てくれる保証もないわけです。

2つ目は、給与などの条件を明確にするという意図も込められています。

学生にとって就職活動中に提示された条件と内定通知書を貰った際に提示された条件との間に食い違いがあれば、会社に対して不信感を抱くでしょう。

学生に対して当社は公平に採用を行っている、というフェアな雇用関係をアピールするために内定承諾書を送付しているのです。

3つ目は採用担当者のノルマが関係しています。

営業においてこれだけの契約を勝ち取ること、というノルマが設定されていることは珍しくありませんが、実は採用担当者にもこれは当てはまります。

採用担当者にとっては多くの学生を採用したという実績を早めに作りたいものです。

それゆえ学生に向けて内定承諾書を送付するように、と求めることでその証拠を残そうとしているのです。

内定承諾書:まとめ

今回は内定辞退などの観点から内定承諾書について見てきました。

とはいえ、内定承諾書は本当に入社する意思があった場合には絶対に提出しなくてはならない書類であることは忘れていけません。

内定承諾書の提出を忘れてしまい、志望していた会社に入社できなかった、という事態は避けるようにしましょう。

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