介護業界の企業ランキングまとめ。就職・転職はおすすめか?

「介護業界への就職・転職を考えている。

現在の介護業界の現状や将来性、上位企業について知りたい。」

上記のような悩みを抱えている方へ、本記事では介護業界全体についてまとめて解説します。

介護業界は労働環境の問題が取り沙汰される機会が多いものの、今後も確実に需要増加が見込めるため「食いっぱぐれのない仕事」といえます。

収入を上げるために必要な資格も明確なため、努力とやる気次第でだれでも活躍するチャンスが溢れている業界です。

介護の仕事につくメリット・デメリットを正確に把握するためにも、まずは介護業界の現状について解説します。

介護業界の市場

日本は世界でも高齢化のスピードが速く、超高齢化社会へと突き進んでいます。

2014年度における介護サービス市場の規模は8.6兆円でしたが、2025年には18.7兆円と予測されており、約10年後の間に倍以上の市場規模へと拡大する見通しです。

高齢者の増加による介護ニーズの増大と、少子化による介護人材の不足で介護業界は売り手市場となっています。

もっとも、売り手である就活生に有利な市場であるかは、現状から将来まで見極めて判断することが大切です。

介護業界の現状

介護保険制度が創設された2000年4月末時点で介護や支援の認定を受けた人は218万人でしたが、2017年4月末には633万人となり、17年で約3倍までに増えています。

現在も介護を必要とする人は増大しており、介護業界の市場規模はこの先も拡大が見込まれるのが現状です。

少子化の影響で業界を問わず、人材不足が深刻化している状況の中、介護業界の有効求人倍率は3.83倍と、他の業界に比べても高くなっています。

日本全体の有効求人倍率の1.62倍に比べ、2倍程度に上る慢性的な人材不足であるため、現状は売り手市場となっています。

採用確率が高いという意味では売り手市場ですが、労働環境が整っていない職場も少なくありません。

自分に有利な条件や環境で働けるよう、エントリー前にしっかり調査することが大切です。

介護業界の変化

高齢化による介護ニーズの増大と介護保険制度の創設で社会福祉法人や医療法人などの特定の法人にとどまらず、民間企業による介護サービス提供が認められるようになり、1割と自己負担額が軽減されたことで提供する事業者も利用する人も着実に増えてきました。

成長市場にある介護業界には、不動産会社や家電メーカー、飲食業界など異業種も続々参入する変化が起こり、事業者間の競争も激化しています。

一方で、人材不足による過度な業務負担や施設内での事故や事件、集団感染の発生といったトラブルも増えています。

事業者間の競争の激化に伴い、既存事業者が淘汰され、新規参入組の異業種の大手企業に買収される動きも目立ってきました。

介護業界の展望

介護業界を目指している人なら現状を理解していると思いますが、人手不足による過酷な労働環境、労働に見合わない薄給という問題を抱えているのが介護業界の現実です。

離職者も多く、他業界と比べても深刻な人材不足の状況で、2025年には38万人もの人材が足りなくなると予測されています。

こうした環境を打開しようと国なども動き出しており、介護業界に対して待遇改善などを求めています。

他業界からも介護紹介を支援する動きが広まっており、AIやIoTを取り入れた介護サービスの効率化や介護ロボットの開発が行われるようになってきました。

確実にニーズが高まる介護業界において、介護スタッフの身体的な負担を軽減し、精神面でもサポートしていく環境が整っていくことが見込まれます。

介護業界とは?

介護業界は高齢者介護を中心に障害を持つ方などの介護を担う業界です。

介護事業者の種類も多様化しており、まずは大きく施設介護と訪問介護に分けることができます。

施設介護は介護施設において介護サービスを提供するもので、施設に入所して24時間365日の介護サービスを受ける入所介護と、必要に合わせて通所してリハビリやリクリエーション、入浴や食事などの生活ケアを通じて介護予防などを行う通所介護にさらに分かれます。

訪問介護は在宅介護を支援するサービスで、高齢者世帯や家族だけでは介護が難しい家庭などを訪問し、食事介助や排泄、入浴などの生活介護を行ったり、リハビリなどを支援したりする事業です。

日中を中心としたサービスのほか、24時間体制で活動し、1日のうちに何度も排泄ケアに訪問するサービスを提供している事業者もあります。

介護事業者の運営母体も多様化が進んでおり、社会福祉法人だけでなく医療機関や、異業種の参入も進んでいます。

介護の仕事内容

介護の仕事内容は事業の種類や施設介護、通所介護、訪問介護によっても提供スタイルが異なるほか、身体介護を中心にした生活介護や身の回りの介護をはじめ、リハビリや介護予防のためのサポートなどさまざまなサービスの提供があります。

どのような仕事があるのか、介護事業の種類ごとに見ていきましょう。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは寝たきりなど介護度が高い人を中心に、比較的低コストで利用ができる入所型の施設介護サービスを提供する事業者です。

24時間365日体制のケアが基本であり、毎日のバイタルチェックや服薬管理、たん吸引などの必要に合わせた医療措置などを通じた健康管理をはじめ、日々の食事の介助や排泄介助、定期的な入浴などをサポートしています。

介護度に合わせてリクリエーションやリハビリなどを通じた身体能力の維持や改善、介護度の進行を抑えるなどの仕事もあります。

24時間365日対応が必要なため、夜勤もあり、シフトを組んで従事するのが一般的です。

介護老人保険施設

介護老人保健施設はリハビリを目的に回復可能性のある方や介護予防が必要な方が、一時的に入所して生活介護やリハビリを受ける施設です。

病気やケガ、老齢などにより病院に入院し、後遺症がある方や身体能力が低下した方が退院にあたって自宅に戻る前にリハビリを受けたり、自宅では介護が難しく、かつ、身体能力の維持、向上を図ることで自立した生活が送れたりするようにサポートするのが目的です。

介護スタッフのほか、リハビリを担当する理学療法士などの専門家がいるのが基本であり、運営母体が病院など医療機関であるケースも少なくありません。

入所中は24時間対応が必要ですので、夜勤があり、シフト制で勤務するのが一般的です。

有料老人ホーム

有料老人ホームはゴージャスな環境が整った施設なども多く、高額な一時金や毎月の利用料が高いといった特徴があります。

施設の環境や設備も事業者ごとに異なり、対象となる高齢者や提供するサービスも差があるため、就活にあたっては1つひとつの有料老人ホームの事業内容や施設をよく確認しましょう。

高齢者であれば、介護が必要ない方も入所でき、なおかつ、介護が必要になると退所が求められる健康な高齢者向けの施設、介護が必要ない方も必要な方も対応する施設、介護が必要な方に限定される施設、胃ろうケアをはじめ多様な医療措置が講じられる施設など多種多様です。

基本的な仕事内容は生活ケアや介護度に応じたケアで、24時間365日対応でシフト勤務が一般的です。

デイサービス

デイサービスは通所介護の中心となるサービスで、介護度や必要に応じて高齢者が定期的に施設に通い、バイタルチェックや食事、入浴といった健康管理や生活面のケアと、リハビリやリクリエーション活動を通じた介護予防などをサポートする事業です。

デイサービス専門の施設もありますが、特別養護老人ホームや介護老人保険施設、有料老人ホームに併設され、同じ施設内の一角でデイサービスが提供されているケースも少なくありません。

人材的に施設介護と通所介護が線引きされている事業者もありますが、人材不足のためにいずれのサービスも担当するケースも少なくありません。

仕事内容としては通所のための送迎から対応し、ドライバーを務めることもあるほか、家族との連絡やカウンセリングなども担う仕事です。

訪問介護

訪問介護は在宅での介護を支援するサービスです。

介護が必要な高齢者宅や、家族で暮らしている高齢者のもとへ出向き、家族に代わって専門的なケアを提供したり、家族と一緒に介助などを行い、リハビリなども手掛けたりすることがあります。

主な内容は食事の介助、排泄ケア、入浴サポート、リハビリ、バイタルチェックや服薬管理ですが、同居している家族のカウンセラー的な役割を担うことも少なくありません。

また、事業者によっては身体介護や介助にとどまらず、食事づくりなど家事代行サービスを提供しているところもあります。

日中の訪問を基本にしている事業者もありますが、おむつ交換のための夜間巡回を含め、夜間対応をしているところもあります。

病院

病院でも介護人材が活躍するケースが増えてきました。

病院は患者のケアを担う看護師の人手不足が深刻な中で、高齢化により、病気やケガの治療だけでなく、介護が必要な入院患者が増えています。

食事の介助をはじめ、着替えや入浴、排泄面でのサポートが必要な方が多く、看護師だけでは対応しきれない実情があります。

そこで、病院で介護人材を採用し、病棟を中心に介護や介助、看護師のサポートなどの仕事を担っているのです。

必要に応じて病室内やリハビリステーションなどで、理学療法士とともにリハビリのサポートを行うこともあります。

高齢者だけでなく、がん患者や脳疾患、心疾患で後遺症が残った方のサポートも対応します。

医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士らとチームを組んで、1人の患者のサポートをするなどより専門的に取り組める仕事です。

介護業界の売上高シェア&ランキングトップ10(2017-2018)

次は介護業界の売上高・シェアトップ10の企業を紹介します。

大手企業は「介護事業+他のビジネス」といったビジネスモデルの会社が多く、なかなか介護ビジネスだけでは他社と差別化が難しいというのが現状です。

「介護をやりたい」というのであれば正直どの会社でも仕事内容に大差はないでしょう。

しかし会社規模が大きければ働きやすい仕組みや福利厚生が整っている企業が多いので、できるだけ大手企業に就職するのがおすすめといえます。

ちなみに本ランキングでは、介護事業以外のビジネスを行っている会社については、介護関連事業の売上のみ抜粋して比較しております。

ランキング参考:業界動向Search.com(https://gyokai-search.com/3-kaigo.htm )

ニチイ学館

売上高:1,481億円

シェア:17.9%

介護事業と医療事業に強い介護業界の最大手企業。

撤退した介護大手企業「コムスン」の事業を吸収しグループホームは273拠点、訪問サービスは1,000拠点を突破。

総合力のある介護サービスを提供しているのが特徴です。

ほかにも人材育成や語学事業にも力を入れております。

日本と同じく高齢化が進んでいる中国にて、介護事業を積極展開しているのもポイントです。

SOMPO HD

売上高:1,250億円

シェア:15.1%

2015年10月にワタミの介護事業を買収、同年12月には上場企業である介護大手企業「メッセージ」の買収を発表するなど、積極的な規模拡大を行っている企業です。

介護機器や介護保険など周辺事業とのシナジー効果や、同社保有の遊休不動産の活用が事業買収の狙いと分析されており、介護に関する悩みのトータルサポートを、自社にて一貫して提供しているのが強み。

過去には介護事業を第4の柱に位置づけると発表するなど、介護ビジネスを重要視しております。

介護付有料老人ホーム事業はフランチャイズも含み、国内で180拠点を運営中。

ベネッセHD

売上高:1,118億円

シェア:13.5%

語学や教育事業が有名な企業ですが、介護事業にも進出しております。

入居型介護サービスでは幅広い価格帯の有料老人ホームを提供しているのが同社のポイント。

ほかにも看護師や介護師の人材派遣ビジネス、高齢者向け配食サービス事業もグループ会社で展開しており、グループの強みを生かした事業運営を行っています。

ツクイ

売上高:817億円

シェア:9.9%

介護事業の他にも人材派遣ビジネスや福祉車両、福祉器具のリース事業を行っている同社。

通所介護(デイサービス)事業は業界内でもトップクラスの規模を誇り、デイサービス事業所の数は500ヶ所を超えます。

神奈川県を中心に、日本全国で事業所数を拡大中です。

セコム

売上高:709億円

シェア:8.6%

警備サービスで有名な同社ですが、最近は保険・医療・介護事業へも進出し多角経営を進めています。

在宅医療や在宅介護に強みがあり、高齢者が「家で暮らし続けること」を積極的に支援しているのが特徴。

最近は「終活」という言葉が流行っているように「自分らしい最後の迎え方」を模索する動きが活発化しています。

入院するコストの問題などからも、今後は自宅で最後を迎えたい、という世の中の流れが発生する可能性もありそうです。

ユニマットリタイアメント・コミュニティ

売上高:491億円

シェア:5.9%

高齢者複合介護施設を「そよ風」ブランドで展開している同社。

ブランド戦略が功を奏したのか、介護事業の売上高は上昇傾向を見せています。

介護から医療までトータルで高齢者をサポートしており、特に短期宿泊介護(ショートステイ)サービスは業界内でもトップクラスの実力を誇ります。

セントケア・HD

売上高:394億円

シェア:4.8%

「介護を受ける人だけでなく、生活をともにする家族までまるごとケアできる介護」を理念とした「ずっとお家プロジェクト」を展開している。

施設型・在宅型・通所型など総合的な介護サービスを提供しているため、介護に関するユーザーの悩みに徹底的に答えようとする体制が整っています。

ケア21

売上高:252億円

シェア:3.1%

施設型・通所型などの幅広い介護サービスに対応しているとともに、子供を預けるための保育所運営事業も行っているのがポイントの企業です。

介護と保育事業のシナジーが働き盛り世代の介護・育児負担軽減をサポートしてくれるのではないかと予想されます。

シップヘルスケアHD

売上高:227億円

シェア:2.7%

在宅訪問を中心とした介護サービスや調剤薬局事業を展開中の同社。

介護と医療の両面からユーザーを支えることができること、地域に根ざした医療・介護を理念としているのが特徴的なポイントです。

その土地に馴染む介護サービスを提供し、ユーザーから愛される企業を目指している企業姿勢が伺えます。

学研HD

売上高:214億円

シェア:2.6%

グループホーム事業を中心とした、総合的な介護サービスを提供中の同社。

保育所や学童保育施設の運営もしており、子育てや介護の悩みに一貫して対応できる企業です。

少子化と高齢化という日本の抱える二大問題の解決を担う事業に注力中で、今後のさらなる発展が期待できます。

介護業界ランキングから考察する将来性

介護業界の業務形態は3種類あります。

介護老人ホームなどへ入居させて身の回りのケアを24時間する「施設型サービス」と利用者が老人ホームへ通って介護サービスを受ける「通所介護」、決められた日のみ自宅へ訪問しケアを行う「訪問型サービス」です。

施設型サービスは売上高こそ高いですが運営コストも高く、今後は家賃コストなどが発生しない訪問型サービスに力を入れている企業が多くなっているのが業界の流れです。

以上のことから、今後は「施設から在宅へ」の流れが強くなることが予想されます。

介護業界への就職・転職はおすすめか?

2025年には団塊の世代が75歳以上となり、介護サービスの需要は高まることが確実視されています。

一方で労働環境を改善できるかが業界全体の課題。

そのために今後は介護ロボットの導入が期待されていますが、導入コストが高いのが障害となっており、あまり活用が進んでいないのが現状です。

ただしITを活用した介護サービスは今後も増えることが予想され、介護師の労働環境改善が期待できます。

介護業界に就職・転職するうえで嬉しいポイントが、資格がない未経験でも働けること。

やる気さえあればキャリアを積む機会に恵まれ、給与や待遇をアップさせるために取るべき資格も明確なのも特徴的。

実際に入社後には介護福祉士を目指して勉強する人も多いです。

ほかにも介護業界で役立つ資格としてはケアマネジャーやホームヘルパー、社会福祉士などが挙げられます。

労働環境や給与面でまだまだ改善すべき点が多いのが現状ですが、今後も根強い需要が見込まれており働き口は多いのが介護業界のメリットです。

まとめ

介護業界は国の施策や補助金などに左右される部分が大きいため、公共のために奉仕すると言った側面の強い業界です。

しかし大手企業では積極的にITの活用やロボットの導入など、新しい試みにチャレンジしている会社もあります。

また今後日本では高齢者人口が増え続けることはほぼ確実なので、チャンスの多い業界といえます。

介護業界ランキングも見ての通り、介護ビジネスだけで差別化している企業は多くないです。

よって就職・転職するのであればまず正社員(もしくは契約社員)として入社し、働きつつ介護福祉士やケアマネージャーなどの勉強も続行し、キャリアと資格を重ねていくことが王道といえるでしょう。

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