【専門家に聞く】「内定」と「内々定」の違い、内定取り消しの対処法

学生の就職相談でも内定を勝ち取ろう、内定を貰った、内定が取り消されたということが話題にされることが多いです。

一方では社会人になっても志望する企業より内定を貰ったという話がありますので、内定という用語は就職活動を行う中では当たり前のように使われている用語です。

就職活動では就職を希望する会社に志願を行い、試験や面接などのフェーズを行い、最終的に企業が採用か不採用を決定します。

採用か不採用かの最終的な通知に関してはトラブルがないようにする点と、意思を明確にする点で書面による通知を行うのが一般的となります。

企業から採用通知書を貰った段階は、もし学生が希望している企業であれば喜べることで、将来的にその企業に晴れて入社して働くことができる状態です。

採用通知書の封筒には入社承諾書が入っていることもあり、その入社承諾書を企業に提出することで労働契約が成立します。

内定と内々定の違いとは

では就活中によく耳にする内定と内々定とはどのような意味なのでしょうか?

どういった違いがあるのか説明していきます。

内定の意味

内定は企業が採用通知書を書面にて行い、それに対して学生が入社承諾書を提出しして企業に届き、それで労働契約が成立したフェーズのことをいいます。

実際にはまだ勤務していない状態ですが、将来的にはその会社に勤務することが決まっている状態になります。

民法における契約の締結が適用されるのが原則で、それは学校を卒業後に会社に来て働いてくださいねという会社の意思があり、それに対して学生が将来、学校を卒業したら、その会社にいき働きますという意思も存在し、互いの意思が合致したことです。

ただ実務上の内定に関しては大手企業が所属する経団連で「採用選考に関する指針」が存在するので、それに則って行われます。

経団連は経済界にも影響を及ぼす日本の上場企業が所属する団体で、社会的にも影響力を与える組織です。

日本の経済を引っ張っており、多くの学生も希望される企業で構成されています。

企業の青田買いを防ぐ目的など、学生が安心して就職活動を行い、希望した企業に働けるように実務に沿った指針を定めております。

それによると「正式的な内定日は卒業・修了年度の10月1日以降とする」とし、それ以降に内定式を開催されることが多いです。

内定式は内定者を集めた式典で、入社をする学生に訓示や心構え、先輩社員・経営者の顔合わせの意味を込めて行われます。

入社前にはその式典が行われ、4月の入社式に備えます。

もっとも、内定者が集まった内定式に参加することで、採用通知が渡されることもあり、その通知にはいつから働くことになるのか、もし取り消しをしたい場合の手続き、他にも企業側が学生に内定を取り消す場合にはその事由を列挙されています。

それを踏まえて入社を承諾し、その書面を提出して内定の状態になるのです。

10月の段階ではまだ学校を卒業しておらず学業を行っている状態で、翌年の4月の入社するまで、半年の期間が存在します。

内々定の意味

学生の就職活動を行っていく中で、内定の他に内々定という言葉を耳にすることも多いです。

内定は経団連の指針があることで、10月以降に出すことが決まっておりますが、いち早く優秀な学生を確保したい場合に早めに採用の意思である内定を学生に伝えたいケースが存在します。

その場合にはメールや口頭であらかじめ本人にその意思を伝えることを内々定といいます。

正式的な書面は存在しなく、単に任意的に言われ、軽い形や遠回しの形でいわれることが多いです。

正式な内定の前の状態で、企業と学生との信頼関係で出されるケースがあります。

学生にとっても内々定が出された状態にあれば、希望する企業に入社できる確率が高くなるので、その他の企業を探す負担が軽くなるのと同時に安堵感を得ることが可能です。

企業にとっても学生にとってもメリットが多いのが実態かもしれません。

内定と内々定の違い

内々定は、本格的な内定の前に出されるもので、ほぼ内容的には内定と変わりはないです。

しかし法律上の重みに関しては、全然違うのが実態で、内々定は口約束やメール程度のやりとりで行うため軽い印象があり、いつでも企業からでも学生からでも取り消すことができる状態にあります。

大抵は内々定を出す企業はよほどのことがない限り、それを取り消すことは信義則の観点からも少ないのが一般的です。

場合によっては企業からそれが取り消されることもありますが、合理的な理由に基づいて取り消されるパターンが多くなります。

もっとも学生の場合は当然に内々定を貰っても自由に取り消しても問題がほとんどありません。

一方、内定の場合は労働契約の成立している状態になるため、取り消しに関しての法的拘束力に関しては企業は当然に、学生も当然に発生します。

なぜなら採用通知書を受け取り、それに関する入社承諾書を提出した状態にあるためです。

ただ学生の場合、実質的な強力な法的拘束力が発生することが少なく、労働者側から2週間の申し出を行うことで取り消すことができるとされております。

民法契約の取り消しの原則によって判断されることになるので、それに則ることで可能です。

結論からすれば、学生に関しては内定と内々定の取り消しに関する法的拘束力にはほぼ同じであるということもできます。

ただ内定の場合にはしっかりとした手続きを踏んで進め必要があるので、明確な取り消しの意思を伝えることを有するのはいうまでもないです。

実際に優秀な学生は複数社から内定の通知を貰うことも多いので、入社しない場合にはその会社の内定取り消しをしっかり手続きを踏んで行えば問題は生じません。

一つだけ内定の取り消しで注意をしたいことは、学生とはいっても社会人並みのマナーを持って企業と接することが重要になります。

内定、内々定が出たからといって必ず就職できるとは限らない

晴れて内々定や内定の通知を貰った場合、その企業に入社できると心が躍る状態になるのはいうまでもありません。

しかし人間万事塞翁が馬ということわざが存在するぐらいで、将来、何が起こるかわからないのも事実です。

かつては就職氷河期の時代に、大企業に内定・内々定を貰っていたのにその企業が破綻することもあり、就職浪人をする羽目になった人もいます。

また学生が就職が決まったことで気が緩んでしまい、単位を落として卒業できなかった場合や犯罪に手を染めて取り消された事例も多いです。

つまり将来の経済事情を始め、学生の素行などが影響して取り消しの憂き目に遭う可能性があるのはいうまでもありません。

そのため就職できるとは限らないので、あくまでも現時点の約束に過ぎないのも事実です。

法的には内定は「始期付解約権留保付労働契約」となり、働く始期が決まっていること、解約権が留保されている労働契約の性質を有します。

当然に解約権が行使される可能性があることを意味しており、10月に内定が出た場合には4月の入社までその権利が行使される可能性があることになります。

ただ企業側も解約権の行使は、学生の将来に響くことに配慮しており、内定の取消事由を明確に設けているのが実態です。

まず内定者が学校の卒業条件でもある単位取得不足などがあり、学校を卒業できなかった場合となります。

学業を本分にしなければならないのに、それを疎かにして卒業ができないのは企業は働く以前の問題と捉えます。

これは当たり前の決まりなので、それが内定者に取消事由で伝えられることが多いです。

次に内定者が病気やケガなどをして、健康上の理由でその企業で働くことができない状態になった場合となります。

人間の病気やケガはいつ発生するかわからず、実際に働くのは健康体にあることが前提になる場合も多いです。

業務に支障を来す場合や内定者の身体をさらに悪化する懸念があるので、その場合は取消事由になります。

ただ少しの期間で健康体になれる可能性があれば、企業にとってはそれを待ってくれる場合もあります。

できる限り紳士的な対応をしてくれる企業が多くありますので、状況によることも多いです。

そして内定者に犯罪行為があった場合で、これは問題なく取消事由になります。

犯罪行為はその内定を出した企業の品位を貶める可能性も存在するため、それを許すことはまずないです。

確かに検討の余地のない取消事由になりますが、容疑の段階では冤罪の可能性もありますので、それは企業側の判断によります。

最後に一番、今までに多く存在した取消事由には、それは企業の業績悪化など経営上やむを得ない場合です。

これは企業は決算を行い事業を行っている関係上、決算と採用計画にはズレが生じることがよくあります。

決算で人を雇うほどの余力が存在しないのが判明した場合、まずは内定者の取り消しからスタートし、その後に人員整理を行う流れになります。

なお労働契約を締結後に企業が内定を取り消すのは、簡単に認めることができないのは事実です。

学生と企業では企業の方が力関係が断然上であるのは事実で、それゆえその横暴は許さないのが労働法の根幹でもあります。

当然に内定者であっても民法をはじめ、各種労働法の適用を受けるのも事実で、企業が内定者の取り消しを行う場合には、適正な手続きに則り行い慎重を要します。

一方、学生の内定取り消しに関しては立場上弱い点もあり、2週間の期間を設けて手続きを踏んで行えば認められるので、マナーを守れば難しくないです。

なお理不尽な取り消しなどを受けた場合には、法律の専門家や労働相談センターなどに相談すると良いでしょう。

まとめ

内々定と内定に関しては、企業・学生側もその取り消しを行うことが可能です。

内々定はともに法的拘束力を受けずに行うことができますが、内定に関しては労働契約の成立しているため、法的拘束力を受け、ともに法律に従った形で取り消しを行います。

もっとも、企業と内定者の立場の違いも見られるので、企業側から内定取り消しは慎重に扱う必要があります。

一方、内定者側からの取り消しに関しては、手続きに従って行えばスムーズに取り消しを実現でき、後はマナーの問題になることも多いです。

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